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三文オペラ ウィーン劇場

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    Theater an der Wien 2016年1月23日 19時〜21時50分

    DIE DREIGROSCHENOPER
    Ein Stück mit Musik (1928)
    Musik von Kurt Weill
    Text von Bertold brecht

    指揮 Johannes Kalitzke
    演出 Keith Warner
    舞台 Boris Kudlička
    衣装 Kasper Glarner
    振付 Anthony van Laast
    照明 Bruno Poet

    マッキー・メッサー Tobias Moretti
    ピーチャム Florian Boesch
    ミス・ピーチャム Angelika Kirchschlager
    ポリー Nina Bernsteiner
    ジェニー Anne Sofie von Otter
    ブラウン Markus Butter
    ルーシー Gan-ya Ben-Gur Akselrod
    スミス Martin Berger
    フィルチ Benjamin Plautz
    ワルター Michael Schusser
    ヤコブ Florian Stanek
    マティアス Nikolaus Firmkranz
    ネッド Juliusz M. Kubiak
    ドリー Isabell Pannegl
    ヴィクセン Nahoko Fort-Nishigami
    ベッティ Elisabeth Kanettis
    ギャング・娼婦 Johannes Kemetter, Viktor Saxinger, Salomé Ritterband
    Susanne Grundsky, Christian Garland, Benedek Nagy, Philipp Tod

    オーケストラ Klangforum Wien
    コーラス Arnold Schoenberg Chor

    ベルトルド・ブレヒトとクルト・ヴァイルの
    三文オペラは
    ドイツ語関係者であればあまりに有名な作品。

    なのだが
    これ、別にオペラってワケじゃないよね?!

    国立オペラ座でクルト・ヴァイルの作品
    Aufstieg und Fall der Stadt Mahagonny が
    上演されたのが2012年。
    (調べてみたら2012年2月2日に鑑賞している)

    あの時も、演劇だよね〜と思っていたし
    このブログに引っ越す前(記録は消えました(涙))に
    フォルクス・テアーターで
    俳優さんたちによる三文オペラも観た事がある。

    今回はウィーン劇場で取り上げるというので
    あんまり興味なかったのだが

    何か、トビアス・モレッティが出演している上に
    フローリアン・ボッシュとか
    アンゲリカ・キルヒシュラーガーとか
    (この人、クルト・ヴァイルはよく歌う)
    どんどん話題になっていたので

    ただのミーハーです、どうせ(開き直り)

    こうやって前置きが長いのは
    どう記事書こうかと悩んでいる証拠。
    どうも書き難い・・・

    あくまでも、これは「歌付き演劇」であって
    その歌が、クラシック的オペラ歌手で歌われてしまうと
    たまに、違和感がある。

    クルト・ヴァイルの歌って
    どちらかと言えば、地声で話すようにワイルドに歌われるイメージ。
    そこらへん、巧く処理していたのが
    フローリアン・ベッシュ。

    この人、セリフの声も響くし
    クラシック的美声の持ち主なのに
    底力のある迫力タップリにピーチャムを歌うので

    ついついピーチャムの味方になってしまうじゃないか(おいっ)

    トビアス・モレッティは・・・俳優さんですね(だから何?)
    ギャングのボスみたいな貫禄はタップリあるけど
    何かちょっと貫禄あり過ぎ。

    なんだかんだ言って、この人も50歳代後半だし
    ポリーとのラブラブやら娼婦とのやり取りやら
    個人的好みから言えば、ちょっと違和感が・・・
    (モレッティ・ファンの皆さま、ごめんなさい)

    それに比べて、ブラウンを演じた
    Markus Butter はバスとしてはワタクシ的に評価は高いのだが

    そのバスを活かせる音楽ではないし
    警官の制服とか着せられているので
    警視総監というよりは
    下働きに見えてしまって、どうも迫力なくて
    (いや、イジイジと悩むところなんかはハマり役なのかも)

    ジェニーを演じたオッターって
    キレイな人だし、色気あってスゴイけれど
    あまりに美しく歌い過ぎで
    娼婦の下劣感がゼロ(すみません言いたい放題で)
    しかもモレッティと並ぶとオッターの方がデカイ(笑)

    いや、でも、さすがにウィーン劇場のプロダクションで
    様々な工夫を凝らして、よく出来た作品だと思う。

    回り舞台を充分に活かして
    舞台装置は暗いけれど(乞食の元締めとか牢獄だから(笑))
    舞台を作って
    衣装は原色で
    明と暗を充分に活用して
    退屈しない舞台作りで、楽しい事は楽しい。

    う〜ん、どうもワタクシ、モドキに影響されていて
    モドキ曰く

     ブレヒトは当時の社会に対して
     三文オペラで、非常に辛辣なテキストを書いているのに
     今の演出家は当時の社会批判的な部分を活かし切っていない

    ・・・という、強固な意見をお持ちなので

    いや、そりゃ、確かに、ちゃんとテキストを聴けば
    痛烈な社会批判をしているのはわからない訳ではないが
    1928年のドイツの社会状況を学んでから作品を観ろと言われても(汗)

    筋書きは
    乞食元締めの娘が
    貧しい地区の顔役と結婚したのに親が反対し
    義理の息子を
    警視総監に、舅が袖の下を渡して捕まえて
    縛り首にしてしまおうと画策するという
    ちょっとワケわからん話だからなぁ。

    かなりコミカルな演出で、笑える部分も沢山あって
    巧く出来ているし
    ウィーン劇場という箱は、こういう室内演劇向きの大きさだから
    セリフも歌も、充分にドイツ語は聴こえて来る。

    ドイツ語の字幕(歌の時だけ)が出てくるけれど
    歌の時のドイツ語も理解には全く支障がなかったのは
    歌手、というか俳優さんというか、歌役者というか
    出演者全員が芸達者だったから。

    でも、三文オペラを演劇として観るなら
    別に超一流歌手と俳優揃えて
    ウィーン劇場(チケットの値段が高い!)で観なくても
    普通の劇場で演劇として観ても良いかも。
    (俳優さんが、地声でちょっと外れた音程で歌っても
     音楽的に云々言わなければ、それでも良いような気がする)

    チケット高かったのに
    ロジェ(ボックス)の床が真っ直ぐではない上に
    椅子がグラグラで
    太めの人が座ったら壊れるんじゃないか、という
    ハード的には最悪なウィーン劇場だが

    ミーハーの一員としては
    話題になっているプロダクションを
    一応、観るだけ観たので(以下省略)

    ウィーンは雪が降って
    市電が故障したり、というのはあったけれど
    雪が多少(20センチくらい)振っても
    交通麻痺とかがない、というのは有り難いと
    つくづく思った私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    来酒は舞踏会シーズンなんだか
    何なんだかわからんが
    コンサートもオペラもバレエも
    何も予定が入っていないので
    サボっていた仕事をしなくちゃ(冷汗)


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