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皇帝ティートの慈悲 カンマーオーパー

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    Kammeroper 2014年4月15日 19時〜21時30分


    LA CLEMENZA DI TITO

    Opera seria in zwei Akten (1791)

    Musik von Wolfgang Amadeus Mozart

    Libretto von Caterino Tommaso Mazzolà nach Pietro Metastasio


    指揮 Rubén Dubrovsky

    演出 Alberto Triola

    振付 Nikos Lagousakos

    舞台 Tiziano Santi

    衣装 Nina Hörner

    照明 Franz Tscheck


    皇帝ティート Andrew Owens

    セスト Gaia Petrone

    ヴィッテリア Çigdem Soyarslan

    アンニオ Natalia Kawałek-Plewniak

    セルヴィリア Gan-ya Ben-gur Akeselrod

    プブリオ Igor Bakan


    オーケストラ Bach Consort Wien


    ウィーン劇場と一緒のチケット販売をしている

    カンマーオーパー(室内オペラ座)の公演は

    若手の優秀なメンバーたちが

    かなり面白い事をしてくれる上に


    ウィーン劇場より、ずっとチケットが安い(それが理由かよ!)


    トイレの数は少ないし

    クロークはウィーン劇場より、もっと酷いけれど(人員不足)

    劇場規模としては、バロック・オペラには最高だし

    客席には傾斜があって、後ろでも舞台は良く見える。


    だからと言って

    モーツァルトのオペラのチケットを買っちゃったワタシもどうかと思うが(汗)


    「皇帝ティートの慈悲」は

    実は国立オペラ座で2012年に2回鑑賞している。

    (おヒマな方は ここ と ここ


    ・・・すみません、あの時はガランチャとシャーデ狙いで

    美しいガランチャのセストに釘付けになり

    女狂い中年すけべオヤジと化したシャーデの美声に聴き惚れてました。


    さて、小劇場で、アンサンブルは21名の古典音楽集団。

    (オーケストラ・ビットが狭いのでほとんど入らない)


    で、このバッハ・コンソートの演奏が

    実に良かったのだ。

    いや、驚いた、モーツァルトがあんなにクリアに

    音楽構造がはっきりわかるような演奏で聴こえるなんて・・・

    モーツァルトって対位法、巧かったんですね(って何を今さら・・・)


    小さな舞台に、比較的簡素な舞台装置だが

    前半は、回る台の上に、ベンチと王座?のようなものがある。

    回ると言っても

    ウィーン劇場やフォルクス・オーパーみたいに

    自動で回る仕組みはないので

    歌手が歌いながら、人力で回す(笑)


    衣装は・・・う〜ん・・・ あれで良いのか?!


    セストが、トサカ頭のパンクのお兄ちゃん(本当はお姉ちゃん)


    腕に入れ墨がないのが不自然な位だが

    顔もしっかりと墨を入れて

    確かに見た目、どうやってもパンクのお兄ちゃんにしか見えず

    女性が歌ってる、という感じはしない。


    で、同じようなズボン役のアンニオは、と言えば

    ちゃんと貴族っぽい(ズボンの脇に線まで入っている)格好になっている。

    パンクのセストに比べると、かなり上品な感じで

    これ、不公平じゃないか?!


    あ、でも考えてみると

    アンニオはちゃんとセルヴィリアと相思相愛だけど

    セストはヴィッテリアに相手にしてもらえないのはパンクだから?!(謎)


    皇帝ティートは、顔の半分に金色の装飾はしてあるが

    洋服は・・・一応、上着あるけど、ヨレヨレだし

    唯一、右腕のところに甲冑の残骸みたいなものを付けているが

    上着の下の黒いシャツ、それ、自前ですか?(すみません)


    ヴィッテリアはローマ人のトンガみたいな肩出しドレス。

    プブリオはマントを着ているが

    マントがちょっと開くと、立派に出ているお腹が見える(笑)


    いやいやいやいや、別に衣装に文句をつけようと言う意図はない。

    限られた予算内で、舞台も衣装も頑張ってますね、というところ。


    でも凄いのは、さすが腐ってもウィーンというところで

    室内オーケストラの水準も高いけれど

    国際色豊かな歌手たちの水準も、むちゃ高い。

    (ちなみに、アメリカ、トルコ、イスラエル、イタリア

     ポーランド、リトアニアが歌手の出身地。オーストリアはゼロ(笑))


    演出は思ったよりシリアスで

    観客席をかけずり回る歌手もいなかったし

    (これ、この劇場ではよくやるのである)

    登場人物は全員、それなりに、とてもとても真面目で

    パンクのセストも、何でパンクの格好をさせたのか

    さっぱりわからない位、おとなしい従順な若い男の子になっている。


    皇帝ティートも、顔に金のシールを張ってるくせに(関係ないか)

    何で、そんなにシリアスに悩んで悩んで悩んで

    美しい声でアリアを歌っちゃうのだろう。


    カンマーオーパーだから、もうちょっとぶっ飛んだ演出するかと思ったら

    国立オペラ座のぶっ飛び演出より、ずっとずっとシリアスで

    ちょっと肩すかしを喰らった感じ。


    演出のキモになっているのはマスクで

    白いマスクを持ったり、被ったり、地面に置いてあったり

    最後のシーンは、舞台の上の物体がマスクと化す。


    何だかよくわからん・・・(爆)


    ツィッターでは呟いたけれど

    私は、モーツァルトの音楽を聴いたとたんに

    反射的に爆睡してしまう体質なので

    第一幕が、序曲とその後のレチタテイーヴォの後

    ほとんど記憶がない(すみません)


    ヴィッテリアを歌ったソプラノは

    多少クセのある声だが、抜群な声量がある。


    が、こういう小さい劇場では、声量なんて要らないのよ(断言)

    大声出されると、小さな劇場のガラスが共鳴しちゃう感じ。

    セストを脅かして、ティートの暗殺を持ちかけるところなんかの迫力は

    声量と相まって、けっこう凄かった。

    私がセストだったら、ビビりまくりだろう。


    セスト役のメゾは、強靭な声なのだが

    とても美声で滑らかで

    パンクの格好して歌うと違和感。


    小柄な歌手なので

    ヴィッテリアの方が頭一つ分高いのだが

    パンクやロックの不良少年の格好じゃなくて

    草食系男子の可愛い衣装だったら

    声にも合って、チャーミングだっただろうに・・・


    ティートのテノールの声も良い。

    無理がかかっていない自然な声で

    聴いていて気持ちが良い(だから寝込んでしまう)


    セルヴィリアの声量だけがちょっと足りない感じだが

    あれはあれで、たおやかな若い女性役だから良いのである。


    アンニオは、背が高くて、かなりのハンサム。

    (いや、本当は女性だが、でもオトコ顔でカッコいい)


    歌手は全員、モーツァルトのコロコロ・アジリタを完璧にこなすし

    美声だし、演技も出来るし、言う事なしの出来。


    音楽的には良い仕上がりだし

    演出も、あれはあれで良いのだろう、きっと。

    筋は、まぁ、ワケのわからん筋だし

    でも、セストの悩みとか、ティートの悩みとか

    あくまでもシリアスにシリアスに描いていたから

    その意味では、好感は持てる。


    国立オペラ座などの大歌劇場で

    人間とは思えない声量の歌手の 吠え 絶叫 声を聴くだけではなくて

    こういう室内劇場で、小さな舞台で

    何となく親密に上演されるオペラも観てみたいという方には

    ぜひお勧めです。

    チケットも安いし(笑)


    クロークとトイレだけは早めにどうぞ、と

    余計なアドバイスだけする私に

    どうぞ1クリックをお恵み下さい。





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