愛の妙薬@国立オペラ座 フローレス登場

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    Wiener Staatsoper 2020年9月21日 19時30分〜22時

    Gaetano Donizetti
    L’ELISIR D’AMORE
    Text von Felice Romani
    Melodramma giocoso in zwei Akten

    指揮 Bertrand de Billy
    演出 Otto Schenk
    舞台・衣装 Jürgen Rose

    アディーナ Pretty Yende
    ネモリーノ Juan Diego Flórez
    ベルコーレ Clemens Unterreiner
    ドゥルカマーラ Nicola Alaimo
    ジャネッタ Johanna Wallroth
    トランペット吹き Alfred Gaal
    ドゥルカマーラの家来 Nichael Burggasser

    Orchester der Wiener Staatsoper
    Chor der Wiener Staatsoper
    Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
    Komparserie der Wiener Staatsoper

    私のツィッターをしつこくフォローしている人は
    (いるのか、そんな人?)
    私がこの演目に行った経緯はご存知かもしれないが

    本当は今日はコンツェルトハウスで
    南西ドイツ放送交響楽団とクルレンツィス
    バイオリンのソロはコパチンスカヤという
    むっちゃワタシ好みのプログラムに酔っていたはずだったのだ。

    先週金曜日の午前中に
    国立オペラ座からのメールが入って来て

    皆さ〜ん、21日の「愛の妙薬」に
    フローレスがジャンプ・インします!!!!

    何っ!!!!と慌てて自分の予定表を見たら
    同じ時間にクルレンツィス+コパチンスカヤという
    ワタクシ的に絶対に外せないコンサートがあったので
    ちっ、フローレスのネモリーノ聴きたかったなぁ、と
    スマホを閉じたのがお昼ころ。

    市内に用事があったのでバタバタしていて
    地下鉄乗ってスマホでメールをチェックしていたら

    南西ドイツ放送交響楽団はウィーンに来られないので
    キャンセルです

    というコンツェルトハウスからのメール。

    何ですって????

    慌てて地下鉄降りて
    スマホで(PC出すところがなかった)
    国立オペラ座のサイトに入り
    フローレスの愛の妙薬の安席を探す。

    同じ事を考えていた人が何人か居たらしく
    確保した、と思ったチケットを一瞬で取られたりしたが
    (それは向こうも同じだったかもしれない)
    ともかく、舞台は半分見えないけれど
    何とか、端っこの方だったが36ユーロの席を確保。

    36ユーロだってワタシには高い(貧乏だから)
    でも、フローレスのネモリーノが4500円でナマ聴きできるんだから
    この位は出す。
    (もっと高い席しかなかったら諦めてました、そこまで根性はない)

    ドイツはウィーンを危険地域に指定したので
    チョン・ミョンフンとドレスデン管弦楽団の
    土曜日のコンサートもキャンセルになった。
    (ウェイティングに入れて、楽友協会の窓口で
     散々ごねて、安いチケット入手したのに・・・・(涙))

    いつものキャスト表だけ買えるところに行ったら
    キャスト表だけは売り切れ、と言われて

    ジモティでオペラしょっちゅう来てる人が
    フローレス狙いで来たな、というのがバレバレ。

    劇場通いジモティが多いのは
    休憩時間になると、迷う事なく
    目的の場所に移動する人が多い事からもわかる。
    誰もウロウロしていない(笑)

    指揮がお久し振りのベルトランド・ド・ビリー。
    前監督メイエールとローエングリーンで激しく喧嘩して
    もうオペラ座では指揮しない、と断言した人だが
    今シーズンは、例のフランス語版ドン・カルロスを振る。
    (むちゃ変な演出の上、全部で5時間という長丁場のオペラで
     私はこれに行ってから徹底的にヴェルディが苦手になった)

    後のキャストは、この間と同じ。
    プリティ・イェンデのアディーナ
    クレメンス・ウンターライナーのベルコーレ
    ニコラ・アライモのドゥルカマーラ
    この間の出来も素晴らしかったので今回も楽しみ。

    いや、でも、もう、フローレス最高。
    最初から最高。
    あの、明るい音色の一点の曇りもない
    瑞々しい張りのある甘いテノールは
    最初のアリア聴いた時から
    (舞台下手(しもて)半分見えないので
     ネモリーノの姿は見えないけど)
    もう、観客一同、メロメロである。

    ウンターライナーのベルコーレが
    益々磨きがかかって、かなりカッコイイ。

    見た目も堂々として
    スポーツマン的なスタイル(筋肉質)の大柄な人だから
    軍人ベルコーレの役柄にとっても合っているし
    無理のない発声で、堂々と強いバリトンを響かせてくれて
    フローレスやアディーナとの絡みの演技も巧かったし
    女ったらし、だけどアディーナはちょっと本気だったかな、という
    プライドの高さをチラチラさせながら
    ちょっと虚勢も張っちゃうところが、とてもチャーミング。

    フローレスは、ともかく、むちゃくちゃ魅力的。
    演技が巧くて
    酔っ払って踊ったりとか
    (この踊りが、バレエ的ジャンプしちゃったりするのである!)
    アディーナに対して照れ隠しで引っ込んじゃうところとか
    ともかく、素朴で純粋で、でもちょっと意地っ張りで

    既に前半で、客席から、何回も笑い声があがる。
    これぞオペラ・コミックの正しいあり方(笑)

    実際、こんなウジウジした男が居たら
    アディーナでなくても、ちょっとあっち行け、と思うけれど
    フローレスがやると、可愛いのである。

    しかも、あの甘い声で歌うと、もっと可愛いのである。
    語彙不足だから、可愛いとかキュートとしか言えないが
    それ以外に、あの魅力をどう表現しろと?

    第2幕の白眉のアリア Una furtiva lagrima については
    敢えて書かない。
    ともかく、あの素晴らしいテノールを聴けるというのは
    神さまが与えて下さる幸福のヒエラルキーで言えば
    最上級に近い喜び。

    聴いてない人、ごめんなさい。
    でも、あのアリアをフローレスで聴くと
    全身に鳥肌が立つというか

    だいたい、今日、オペラ座に来ている人の大半は
    これを聴きに来ているわけで
    会場の静けさ、観客の固唾を飲んでいる集中力
    (ファゴットとハープ、緊張しただろうな(笑))
    針が落ちても聞こえる位の静けさの中に響く
    最上級のテノールの甘い声。

    うおおおおおお
    ブログなんて、どうせリア充自慢が多いんだから
    書いちゃうけど
    これを聴けるというのは、もう、もう・・・(以下自粛)

    さあ、大変!!!!
    アリア後の拍手が全く鳴り止まない。
    フローレスもお辞儀したりしているけれど
    熱狂した観客の拍手は一向に止まない。

    そしたら・・・

    ええええええええええええっ!!!!

    Una furtiva lagrima を、最初から、もう一回!!!!!!
    何これ、アンコールでもう一度アリア全部歌う歌手って・・・(感涙)
    それでなくてもネモリーノって歌うところ、かなり多いのに・・・(驚愕)

    あ〜、このアリアを、あの甘い声で
    しかも2回も堪能できるなんて・・・

    2回目の拍手の時
    ブラボーの代わりに、誰かが大声でグラーチェと叫び
    その後、他の誰かがグラーシアスとスペイン語で叫んでた。

    ・・・こういうの、ブラボーより良いよね ♡

    しかしまぁ、何とサービス精神に溢れたテノールなんだ!!!
    ウィーン国立オペラ座のギャラは、そう高くないらしいのに
    (だからみんな、有名になると、こぞってメトに行ってしまう)
    我々ジモティ(たぶん、耳だけは肥えてる)を楽しませてくれて
    本当に本当にありがとう!!!

    さて、ウケにウケたフローレスのアリアの後の
    アディーナが、鬼気迫る歌と演技を繰り広げたのは面白い。

    歌手のプライドの張り合い?というか
    この間より、ダイナミックさも強弱も
    歌の表情も、もとから巧いアジリタも
    ますます精密度を増して

    このオペラの主役はワタシなのよ
    アディーナなのよ
    ネモリーノに負けるもんですか(激しく妄想中)

    いや〜、こういう意地の張り合い、すごく好き。
    1人の有名歌手に、他の歌手もみんな引きずられて
    スゴイ名唱を聴けちゃうとか
    こういうのが、ナマのライブの楽しみですね。

    9月は例年になくオペラに行っているが
    オーケストラのコンサートが少ないし
    ドイツのオーケストラはウィーンに入って来られないし
    この後も、いったい、どうなるのか
    さっぱり予想がつかないし

    10月からの大学の授業も
    いくつかは既にデジタル授業、という連絡が入って来ていて

    まさか、この騒ぎがこんなに長く続くなんて
    (しかも秋になってから感染者増えてるし)
    思ってもいなかった私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。




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