カンターヴィルの亡霊@フォルクス・オーパー

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    Volksoper 2020年9月9日 19時〜21時15分

    Das Gespenst von Canterville
    Familienoper in zwei Akten
    nach der Erzählung von Oscar Wilde
    und einem Libretto von Michael Frowin
    Musik von Marius Felix Lange

    指揮 Gerrit Prießnitz
    演出 Philipp M. Krenn
    舞台・衣装 Walter Schütze
    ビデオ Roman Hansi

    サイモン、カンターヴィルの亡霊 Morten Frank Larsen
    ゲオルク・ケーニヒ 不動産屋 Martin Winkler
    バージニア ケーニヒの娘 Anita Götz
    レオン ケーニヒの息子 Lukas Karzel
    ノエル ケーニヒの息子 Fabian Rihl
    城の管理人 アムネー Regula Rosin
    ダヴィッド 管理人の息子 David Sitka
    ケーニヒの助手 ハンセン Rebecca Nelsen
    バージニアの亡き母の声 Birgid Steinberger

    Orchester und Chor der Volksoper Wien
    Komparserie und Kinderkomparserie der Volksoper Wien

    オーストリアの新感染者数は2日続きで500人を越え
    政府が肝煎りで始めたコロナ信号も
    感染者の半数を占めるウィーンは黄色になっていて
    これが、オレンジになると
    文化的催物がアウトになりそうなので

    ともかく、何でも良いからナイト・ライフに行く!!

    このカンターヴィルの亡霊、既に1度観た事はあるが
    モルテン・フランク・ラルセンがタイトル・ロールだし
    60歳以上は25%の割引だし(子供は一律1ユーロだけど)
    一番安いギャラリーの席を買って行ってみた。

    ギャラリー、がら空き。
    全部で30人居ないだろ、これは・・・

    かと言って、席を変わる事は(一応建前上)禁止されているし
    周囲が空いているのに
    前の方に移動して、感染しているかもしれない人の近くもイヤ。
    (人を信じない事は徹底しております)

    ファミリー・オペラとは銘打っているが
    これ、現代音楽なので、ほとんど調性はない。
    不動産のおっちゃんケーニヒはウィーン出身という設定なので
    携帯電話が鳴ると、ヨハン・シュトラウスのメロディが流れるくらいで。

    問題は・・・

    観客数が少ないので
    音の緩衝材が少な過ぎて(普通は観客が緩衝材になる)
    音がデカすぎる。

    オーケストラも目一杯鳴るし
    歌手も、ここぞとばかりに大声で歌うし
    (あれはマイクは付けてるのか?いや、マイクはないはず)
    特に前半はドタバタが多いので
    すみません、ものすごくうるさかったです。
    耳が痛くなりそうで・・・

    家族向けオペラとは銘打っているものの
    原作がオスカー・ワイルド。

    殺人を犯した15世紀だか何だかの伯爵が
    幽霊になっていて
    そこに登場する娘は母親を亡くして孤独で
    なんだかんだあって
    伯爵の幽霊は昇天して
    不動産オヤジの娘が仲良くなった
    管理人の息子が
    実は、故城主の隠し子だったとかいう

    うううう、いつもながらの荒唐無稽なストーリー(すみません)
    隠し子とは言え
    当該の城主は死んでるし
    認知したワケでもないし
    DNA検査で親子証明をしたわけでもないし

    第一、不動産オヤジが城を買ったとか言う前提の話なのに
    そこで「もと城主の息子(不認知)」が登場しても
    善意の第三者からの譲渡は法律的には不可能なんじゃないだろうか。

    あ〜、すみません、すぐにストーリーに文句つけたくなるので。
    ただ、このストーリー、途中で
    不動産オヤジが幽霊などは信じないので
    夜に幽霊に遭遇して、召使いだと思って用事を言いつけたり
    幽霊が出るなら、幽霊をアトラクションにしてホテルにしよう、という
    至極真っ当なマーケティングの話が出たりするので
    だったら、最後まで徹底的にリアルにやって欲しいわ(勝手な意見)

    この作品で、ワタクシ的に最もツボにハマったのは
    ビデオの使い方である。

    最初の深い森の情景も良いんだけど
    城の中の3枚の絵の登場人物の動きが、ものすごく良い。

    真ん中にカンターヴィルの亡霊のサイモンの肖像画がある。
    暖炉の奥から登場する時には、もちろん肖像画は空になるし
    いたずら息子2人にカツラやマントを取られて
    ボロボロになった後はちゃんとボロボロの姿で肖像画に戻る。

    その横の家族の肖像画に「描いてある」人物たちの動きも
    細かい部分までリアルで
    それだけで一編のストーリーにもなり得る見事さ。
    途中のサイモンの殺人の場面を暗喩するところも良い感じ。

    私がモルテン・フランク・ラルセンの長年のファンである事は
    有名な事実だが(笑)
    いや、そりゃ、かっこいいのは確かだけど
    スウィーニー・トッドの時と同じく特殊メイクで
    いや、スウィーニー・トッドの時は特殊メイクじゃないシーンもあったけど
    このサイモン役は、最初から最後までずっと特殊メイクで
    ううう、あのチャーミングなお顔の表情をナマで拝見できない・・・

    以前観た時には、年齢と合っていない息子役だったが
    今回は抜群に良くなっていた。
    実年齢はともかくとして
    子供らしい動きの軽やかさが、見事にいたずら小僧になっていて

    振付が抜群に巧いのと
    それをこなすだけの身体の軽さと
    柔らかさを持った出演者を選んだのが大正解。

    不動産オヤジのマルティン・ヴィンクラーは
    相変わらず、オヤジ・オーラというか怪人振りを存分に発揮していて
    この人も、声が大きいんだよね・・・
    (だからアブソーバーのない会場は・・・)

    バージニアのアニータ・ゲッツは安定して役柄をこなしていたし
    管理人息子のダヴィッドを演じたダヴィッド・シトカは
    高音を無理なく出せる優秀なテノールだった。

    ユーモアらしきものがないワケではないのだが
    それにしても、不動産オヤジとアシスタントの濡れ場とか
    (オヤジのパンツが赤いハート模様でキュート)
    ちょっと子供から「何してるの?」と聞かれたら
    答え難いシーンもないワケではない。

    ファミリー・オペラという触れ込みで
    家族連れを呼び込もうという目論見だろうが
    ちょっと子供向きの演目とは言い辛い。

    まぁ、でも、これで2回は観たし(以下省略)

    ビデオは素晴らしいし
    このコロナ時代が終わって
    観客がもう少し入って緩衝材の役割を果たしてくれれば
    (普通、歌手の声が通るとか、オーケストラがフル音響とか言うのは
     美点になっても弱点にはならない筈だが
     それは会場に普通の音響で音が聴こえて来るのを前提とする)
    歌手も、演技派役者も揃っているので
    1回か2回観るには、面白い演目。
    ビデオもそうだけど、舞台も派手だし衣装も豪華。

    音楽は・・・
    あ〜、一応、現代音楽・・・
    レチタティーヴォが延々と続く感じ・・・

    しかし、こんなに観客が少なくて
    フォルクス・オーパー、大丈夫なんだろうか?
    (国立だから、国からの補助はあるだろうけど)

    安チケットだけど
    多少は経済的援助になったんだから
    それでよしとしよう

    と言いつつ
    実は自分の経済状況の方が悪いような気がする私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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