国立バレエ「シルヴィア」今シーズン2回目

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    Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper
    2019年9月14日 19時30分〜21時45分

    SYLVIA
    Ballett in drei Akten
    振付 Manuel Legris nach Louis Mérante u.a.
    ドラマツルギー・リブレット Manuel Legris, Jean-François Vazelle
    nach Jules Barbier und Baron Jacques de Reinach
    音楽 Léo Delibes
    舞台・衣装 Luisa Spinatelli
    照明 Jacques Giovanangeli
    指揮 Kevin Rhodes

    シルヴィア Olga Esina
    アミンタ Jakob Feyferlik
    オリオン Robert Gabdullin
    エロス Tristan Ridel
    ダイアナ Ketevan Papava
    エンデュミオン Roman Lazik *
    妖精 Dumitru Taran
    ナイアド Elena Bottaro
    2人の狩人 Ioanna Avraam, Alice Firenze
    農民の娘 Sveva Gargiulo
    農民 Arne Vandervelde
    羊飼い Nicola Barbarossa
    ヌビアの奴隷 Anna Manolova, Fiona McGee

    サターンたち Martin Dempc, Marian Furnica, Hanno Oppermann, Andrey Teterin
    樹の精 Nicola Barbarossa, Andrés Garcia Torres, Trevor Hayden, Arne Vandervelde
    ドリアード Natalya Butchko, Sveva Gargiulo, Fiona McGee, Isabella Lucia Severi
    ナイアド Anita Manolova, Xi Qu, Joana Reinprecht, Rikako Shibamoro
    狩人 Vanessza Csonka, Adele Fiocchi, Gala Jovanovic,
    Oxana Kiyanenko, Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Suzan Opperman,
    Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
    ウエスタの乙女 Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Andrea Nemethová, Flavia Soares
    農民の娘たち Emilia Baranowicz, Natalya Butchko, Martina Dall’Asta,
    Joana Reinprecht, Isabella Lucia Severi, Anna Shepelyeva,
    Oksana Timoshenko, Beata Wiedner
    農民たち Leonardo Basílio, Giovanni Cusin, Marat Davletshin,
    Andrés Garcia Torres, Darius Gramada, Trevor Hayden, Igor Milos, Narvin Turnbull
    ヌビアの奴隷たち Natalya Butchko, Suzan Opperman, Xi Qu,
    Alaia Rogers-Maman, Rikako Shibamoto, Chiara Uderzo

    Wiener Staatsballett
    Orchester der Wiener Staatsoper
    Jugendkompanie der Balletakademie der Wiener Staatsoper

    同じ演目を2日続きで
    主人公レベルはチェンジしているにしても
    副主人公レベルとコールドは全員同じ。

    うわあああ、お疲れ様です。
    この演目、コールドとは言えど
    最初から最後まで踊りっぱなしで
    ともかくハードなバレエなので
    2日続きで踊ったダンサー全員に
    私は心からの敬意を表す。

    今シーズン2回目、私にとっては通算10回目のシルヴィア。

    外ではオペラ座ライブ・スクリーンをやっていて
    直前には用意されているベンチはぎっしり詰まっていたので
    ダンサーとしても踊り甲斐があるだろうが
    緊張もあるんだろうなぁ。

    ダイアナはケテヴァン。
    演技力抜群の中堅ダンサーが
    ダイアナ役をリアルに踊ると、かなりコワイ(笑)

    最後のシーンで
    オリオンがドアを叩いて
    そこにダイアナが登場する場面がある。

    シルヴィアが出てくるかと思ったら
    怒りに満ちたダイアナが
    しかも、ケテヴァンの演技力半端じゃないから
    怒りのオーラを撒き散らしながら出て来て
    オリオンは怖かっただろうなぁ。
    (客席で見ていても、ちょっと怖かった(笑))

    最初のシーンのエンドュミオンは
    ベテラン・プリンシパルのローマンがキャスティング(デビュー)されていて
    え〜っ??? ローマンとケテヴァンでは
    有り勝ちな 中年の不倫カップル ベテラン同士の威厳に
    なっちゃうんじゃないかと思っていたら

    ローマンのヘア・スタイル・・・あれは、いったい何なんですか?
    ブロンドの巻き毛クルクルのカツラで
    ちょっと見ると、どうやってもジョルジョーネの描いた少年に見える。
    「少年」ですよ、みなさん!!!
    ローマンって中堅なのに
    何で、ヘア・スタイルとメイクで
    あんなに少年になっちゃうの・・・(絶句)

    短いソロとデュエットだが
    基礎が徹底的に身についているローマンの
    正統的なダンスは、さりげなく見応えがある。

    ケテヴァンが年増に見えちゃうけど
    過去の恋のシーンだから、それはそれでリアル。

    シルヴィア登場、オルガさま〜〜〜〜っ!!!(きゃ〜〜〜っ)
    下目使いのサド目で観客を総なめに見つめて
    あの目で見つめられたら
    へえええええっ、参りました m(__)m
    Orz というか、もう地面にひれ伏したいですワタシ。

    ニキーシャのシルヴィアが活発で元気なのに対し
    オルガさまのシルヴィアは、とことん優雅で美的で
    プライド高くて
    ちょっとリアルな世界から離れて
    神話の世界に誘導される感じ。

    最初のシーンでは下からの目線で
    サドっぽさ、ちょっと婀娜な感じの表情なのに
    3幕目のアミンタとのシーンでは
    笑顔が1幕と全く変わって
    素直な愛に輝くような
    穿った見方をするなら、母性愛に満ちた笑顔になる。

    ヤコブって、そんなにオルガさまの母性愛を刺激するのかしら(笑)

    ローベルトのオリオンは
    ダヴィデのオリオンに比べると、ちょっとダンスが重い。
    (というより、ダヴィデが重力を全く感じさせないので
     ローベルトの方が「普通」なのである、たぶん)

    ダヴィデの軽々とした踊りに対して
    ローベルトは、やっぱり技の前で
    えっこらさ、と構えるところが見える。いや、それが普通なんだが。
    動作のキレとか速さでは
    やはりカンパニーの中ではダヴィデが群を抜いている。
    ローベルトも巧いのだが
    キレから言うと、やっぱりちょっとノーブル過ぎると思う。

    トリスタンのエロス神は・・・トリスタンって細いんですね。
    背はあるけれど、ジェローより身体の作りが細い。

    で、第2幕の後半で
    シルヴィアを救いに登場するところで
    トリスタン、羽つけてなかったんだけど
    単に忘れたのか
    サイズがトリスタンに合わなかったのか
    あるいは、トリスタンが羽をつけるのを断固として拒否したのか
    ・・・何だったんだろう。

    ワタクシ的には、あそこの羽は不要だと思うんだけど。
    というより、何だか、羽つけて登場すると笑っちゃうのよ。

    それでなくても、肌色レオタードとは言え
    ダヴィンチのダビデ像みたいなイメージで
    ほとんどヌードに近い。
    小学生あたりが、あ〜、ヌードだ〜、モコモコだ〜、と
    からかいたくなるような衣装と役なので
    それにわざわざ羽まで着けることはないと思う(個人的好みで)

    このエロス神も、ソロではかなり長い連続ジャンプがある。
    トリスタンのジャンプ、とても高くて美しい。

    ヤコブのアミンタも神話の世界に完璧に同化していて
    オルガさまとのパートナーシップも抜群だし
    ソロも優雅に余裕で見せてくれて素晴らしかった。

    が・・・
    ダンサーの皆さま、すみません。
    今日の公演で、私がひっくり返ったのは

    オルガさまとヤコブのパ・ド・ドゥの時の
    シュトイデさんのバイオリンのソロ・・・

    その前の1幕だか2幕だかでのオルガさまのソロの時の
    バイオリン・ソロも
    ものすごくエモーショナルで、むちゃくちゃ良かったのだが

    最終幕の、あのパ・ド・ドゥでのソロは
    あまりの美しさに失神しそうになって、全身鳥肌モノ。
    すみません、正直に言っちゃうと
    あのソロがあまりに素晴らしすぎて
    感覚的な快感としては
    音楽が90%を占めてしまった・・・

    何ですか、ホントに、あのソロは・・・
    こういうモノを聴けてしまう、というのは
    ウィーンの国立オペラ座ならではの醍醐味だなぁ。

    ステキな神話の世界を堪能して
    素直に幸せな気分になっている私に
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