ウィーン音楽大学 シニア部新設

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    オーストリア連邦の文部省は
    2020年秋からウィーン音楽大学に
    新しい部を設ける旨を公式に発表した。

    ウィーン音楽大学と言えば
    アメリカのジュリアード大学と並んで
    芸術関係では世界一を誇る大学。

    世界中からの留学生が試験を受けに来るし
    才能のある子供たちの早期教育にも力を入れている。

    新設する予定の部は
    シニア音楽専攻部である。

    文部大臣のシュヴェッツァー博士曰く

    世界に名だたるウィーン音大では
    早期教育に力を入れているが
    昨今、政府からの文化予算の削減もあり

    早期だけではなく、遅期の教育にも参入し
    60歳過ぎのシニアたちの
    隠れた財産、いや、隠れた才能を
    大学で発掘しよう、という主旨であるとの事。

    若い才能ある学生たちの学費負担を少なくするため
    シニア部の学費は、通常の4倍くらいを予定。
    現時点でヨーロッパ連合以外の国からの留学生の学費は
    1学期で800ユーロほどだが
    シニア部の学費は、1学期で3000ユーロ、約45万円にする事が検討されている。

    年金をもらって退屈しているシニアのクラオタは非常に多い。
    コンサートやオペラに行くだけの資金の余裕がある層は
    この程度の学費であれば、喜んで支払うであろう。

    と文部大臣は自信たっぷりである。

    シニア部入学の条件としては

    60歳以上、上限はなし。
    学費を納入できるだけの経済力
    初心者に限る(経験者不可)

    ウィーン音楽大学は非常に難しい入学試験がある。
    シニア部にも、同様に、レベルの高い入学試験を課す。

    弦楽専攻では
    左腕を挙げたまま、1分間キープするという試験。
    (弦楽専攻対象楽器はバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの他
     エレキ・ギター、リュート、テオルベ等も対象になる予定)

    管楽器専攻では、肺活量が重要であるため
    息を止めて20秒我慢できるかどうか
    (管楽器はホルン、トロンボーン、チューバ、トランペット
     フルート、クラリネット、オーボエ、コールアングレに加え
     リコーダーも現在検討されている)

    指揮専攻では、もっと厳しくなり
    立ったまま、両手を上げて、そのまま3分間キープできるか

    作曲専攻の試験では
    ト音記号とヘ音記号で書かれた
    ルソーの「結んで開いて」の歌を初見で歌えるかどうかが問われる。

    各地にあるシニア・クラブからは
    入学試験が難し過ぎる
    指揮者は腕を3分もキープしないだろう
    などの反対意見も活発に出ているため
    試験のレベルについては、学内と文部省で調整中である。

    楽器に関しては、最初の1学期は、大学で使用された後
    ほったらかされている楽器をレンタルできるが
    2学期目からは、自分の楽器の購入が条件。

    大学と結託している業者から
    30%のコミッションを上乗せした価格での楽器購入が必須となる。

    このコミッションは、政治家への献金として使われ
    このシニア部存続のための重要な資金源となる。

    シニア部の学生たちを集めて
    2学期目からは、オーケストラの結成も予定。

    主な作曲家の名前は、既存のオーケストラに使用されているため
    名称の決定には様々な問題があるが
    現時点での大学の意向としては
    サリエリ・オーケストラという名称を検討中。

    ただし、サリエリの子孫がクレームをつけて来たら
    その時には、また名称について活発な議論が繰り広げられるであろう。

    サリエリ・オーケストラ(仮)は年に1回
    コンサートを予定している。
    指揮は、ウィーン音楽大学指揮科で
    最も成績が悪かった学生に与えられる課題となる。

    楽器初心者のくせに、コンサートに行きまくって
    様々な超一流指揮者や超一流オーケストラの演奏に
    文句つけたり、けなしたりしているシニアのクラオタ・メンバーによる
    初心者オーケストラの指揮は
    指揮専攻の学生にとっては
    その職業を将来も続けられるかの、大きな試金石になる事が期待されている。

    ウィーンの60歳以上の人口が
    25%を超えている現状で
    シニア・ビジネスが疎かにされ過ぎている。
    財産を持ったシニアが、音楽という運動を通じて
    大学に、その財産を放出しながら、健康的に生活できるよう
    場合によっては、自宅への出張講義も考慮すべきである

    というシュヴェッツァー博士の発言に対して
    野党側からは

    それは近所迷惑になる

    という反対意見も出ており
    活発な議論が行われているが

    オーストリア連邦政府としては
    自分たちにも、楽器のコミッションのおこぼれが入ってくる可能性が高いので
    前向きに検討したい、という意向を明らかにしている。

    というのを本当かな、と思った方は
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