土曜日のダブル・ヘッダー。
時系列に読みたい方は こちら からどうぞ。
下は夜の部です。
Volksoper 2017年6月17日 19時30分〜21時15分
Der Mann von La Mancha
Musical in zwei Akten
Buch von Dale Wassermann
Gesangstexte von Joe Darion
Deutsche Fassung von Robert Gilbert
Musik von Mitch Leigh
指揮 Lorenz C. Aichner
演出 Olivier Tambosi
舞台・衣装 Friedrich Despalmes
振付 Stephan Brauer
ドン・キホーテ(セルバンテス) Robert Meyer
サンチョ(弟子) Boris Pfeifer
アルドンザ Patricia Nessy
居酒屋(管理人) Christian Graf
神父 Christian Drescher
カラスコ博士(男爵) Christian Dolezal
アントニア Martina Dorak
床屋・アンセルモ Jeffrey Treganza
家政婦 Wolfgang Gratschmaier
マリア Susanne Litschauer
囚人 Lorna Dawson, Josephine Niesen, Oliver Liebl, Thomas Huber
Roman Martin, Jakob Semotan, Maximilian Klokow
ギタリスト Jonathan Bolívar
裁判官の声 Peter Matić
Orchester der Volksoper Wien
Komparserie der Volksoper Wien
今回29回目の上演となる
ミュージカル「ラ・マンチャの男」だが
ごめんなさい!!!!
私、映画も知らないし
ドン・キホーテと言ったら、バレエしか知らないので
(それも問題だと思うが)
あの、フォルクス・オーパーの総裁の
ローベルト・マイヤーが主演と聞いただけで
爆笑・コミカルもののミュージカルだとばかり思っていました(汗)
いやいや、行ってみたら
最初から最後までマジにシリアスで
人生訓たっぷりの、う〜ん、ある意味、ちょっとクサイくらいの
時々、かなり気恥ずかしいというか
でも、最後まで鑑賞すると
それはそれなりに、かなり感激してしまう
良い出来のプロダクションだった。
劇中劇で、さらにその中に幻想の部分という
3段組みの構成になっていて
筋書きはかなり面倒なので省略する(すみません)
上演前から舞台は観客席のギリギリまで作られていて
舞台の上で、黒い囚人服の男女が
ジェラルミンの箱の上に腰掛けたり
タトゥを入れた逞しい腕で腕立て伏せしていたり
拳法の型をやったりしていて
最初から筋肉隆々を見られて、何かちょっと嬉しい(笑)
(別に筋肉オタクではありません)
で、オーケストラ・ピットがないけど
プログラムにはオーケストラと書いてある???
携帯電話とか撮影禁止とかのアナウンスもなく
突然、すごい音がして会場が突然暗くなり
舞台の上手(かみて)から
でっかい階段が降りてきて
そこに登場する
フォルクス・オーパー支配人のローベルト・マイヤー
いや、セルバンテスと、その弟子。
舞台は「監獄の中」なので
インテリジェンス溢れる小男のセルバンテスを
強面の筋肉隆々の、荒々しいお兄さまたちが虐める。
この喧嘩の場面がかなり長くて参った。
平和を愛する大和撫子の私は、こういうシーンは苦手なのだ。
(色々とツッコミもあるだろうが勝手に却下)
で、手下の持っていた箱から
メイク道具、つけ髭とか甲冑とか出してきて
そこから始まるドン・キホーテの話。
居酒屋のアルドンザをドルシネア姫と見て
愛の告白・・・・が
ド・シリアスで
しかもマイヤー、もともと俳優さんなので
演技力は抜群なんだけど
ああいうオジサンに熱い目で見られても・・・
ちょっと恥ずかしいというか、困惑すると言うか
いや、演技ですよ、演技。
だけどヘンにリアルで(汗汗汗)
しかし、このメンバー
全員、歌うは踊るは、すごい活躍。
最初から筋肉隆々のダンサー体型の出演者ばかりだったので
期待は大きかったけれど
その期待を裏切らない素晴らしいダンスの振付。
もちろん、喧嘩のシーンや
アルドンザのレ○プのシーンなどの振付も素晴らしい。
日本のチャンバラ映画の殺陣と同じように
しっかりと振付してあって、それがピッタリとハマるので
リアルに見えるけれど、動きとしての美が完成されている(脱帽)
しかも、この舞台、ものすごい角度で傾斜してるんですよ?
あそこで、あのバランスで、あのダンスが出来るって、ちょっと絶句。
鏡を見て、ドン・キホーテから正気に戻った
アロンソ・キハーナは死の床につくのだが
そこにアルドンザが現れて
私の事をドルシネアと言って愛してくれたじゃない、と詰め寄るが
アロンソ・キハーナは正気に戻ったので
ドン・キホーテの頃の事は思い出せない。
で、最後にセルバンテスに戻った主人公は
異端裁判に呼び出されていく、という
かなり、いや、もろにシリアスな悲劇で
人生訓たっぷりのお話で
まさか、こんなク○マジメなミュージカルとは知らなかった。
・・・でも、実はかなり夢中になって観ちゃった (^ ^)
ミュージカルだからマイク付きだけど
さすがにフォルクス・オーパーで、音量のバランスが的確。
後ろに入ったオーケストラとの連携も見事だし
音楽がチャーミングだし
それに、ダンスがすごく巧い ♡
アルドンザを演じた歌手が
ものすごく若くてキレイという訳じゃないのに
動きは美しいし、声は出るし
演技がものすごく巧くて、どんどん引き込まれてしまう。
従者(サンチョ・パンサ)を演じた歌手も
キャラクター作りが巧い。
悲劇でシリアスになるところを
その明るさで救っていて好感が持てる。
ローベルト・マイヤーは
もともとブルク劇場の俳優さんだから
そりゃ巧い。歌も歌えるし、声も出るし
コミカルなところも、シリアスなところも巧い。
ほら、僕、スゴイでしょ、というところは多少鼻につかないでもないが
まぁ、俳優なんて、目立ってナンボの世界だから
この人の持ち味だしね(笑)
あ、オーケストラですが
舞台の向こう側で演奏してました(笑)
ドイツ語のセリフが中心で
演劇っぽい作品ではあるけれど
音楽的にも、舞台としても、かなり水準が高い。
休憩のない一幕モノで
最初はちょっとだらけた部分もなかった訳ではないが
後半になるほどに緊張感が高まって非常に良い感じ。
来シーズンの上演はないので
6月の残り公演3回で終わりになるので
観たい方は急いでどうぞ。
多少フォルクス・オーパーの回し者っぽくなっている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
時系列に読みたい方は こちら からどうぞ。
下は夜の部です。
Volksoper 2017年6月17日 19時30分〜21時15分
Der Mann von La Mancha
Musical in zwei Akten
Buch von Dale Wassermann
Gesangstexte von Joe Darion
Deutsche Fassung von Robert Gilbert
Musik von Mitch Leigh
指揮 Lorenz C. Aichner
演出 Olivier Tambosi
舞台・衣装 Friedrich Despalmes
振付 Stephan Brauer
ドン・キホーテ(セルバンテス) Robert Meyer
サンチョ(弟子) Boris Pfeifer
アルドンザ Patricia Nessy
居酒屋(管理人) Christian Graf
神父 Christian Drescher
カラスコ博士(男爵) Christian Dolezal
アントニア Martina Dorak
床屋・アンセルモ Jeffrey Treganza
家政婦 Wolfgang Gratschmaier
マリア Susanne Litschauer
囚人 Lorna Dawson, Josephine Niesen, Oliver Liebl, Thomas Huber
Roman Martin, Jakob Semotan, Maximilian Klokow
ギタリスト Jonathan Bolívar
裁判官の声 Peter Matić
Orchester der Volksoper Wien
Komparserie der Volksoper Wien
今回29回目の上演となる
ミュージカル「ラ・マンチャの男」だが
ごめんなさい!!!!
私、映画も知らないし
ドン・キホーテと言ったら、バレエしか知らないので
(それも問題だと思うが)
あの、フォルクス・オーパーの総裁の
ローベルト・マイヤーが主演と聞いただけで
爆笑・コミカルもののミュージカルだとばかり思っていました(汗)
いやいや、行ってみたら
最初から最後までマジにシリアスで
人生訓たっぷりの、う〜ん、ある意味、ちょっとクサイくらいの
時々、かなり気恥ずかしいというか
でも、最後まで鑑賞すると
それはそれなりに、かなり感激してしまう
良い出来のプロダクションだった。
劇中劇で、さらにその中に幻想の部分という
3段組みの構成になっていて
筋書きはかなり面倒なので省略する(すみません)
上演前から舞台は観客席のギリギリまで作られていて
舞台の上で、黒い囚人服の男女が
ジェラルミンの箱の上に腰掛けたり
タトゥを入れた逞しい腕で腕立て伏せしていたり
拳法の型をやったりしていて
最初から筋肉隆々を見られて、何かちょっと嬉しい(笑)
(別に筋肉オタクではありません)
で、オーケストラ・ピットがないけど
プログラムにはオーケストラと書いてある???
携帯電話とか撮影禁止とかのアナウンスもなく
突然、すごい音がして会場が突然暗くなり
舞台の上手(かみて)から
でっかい階段が降りてきて
そこに登場する
フォルクス・オーパー支配人のローベルト・マイヤー
いや、セルバンテスと、その弟子。
舞台は「監獄の中」なので
インテリジェンス溢れる小男のセルバンテスを
強面の筋肉隆々の、荒々しいお兄さまたちが虐める。
この喧嘩の場面がかなり長くて参った。
平和を愛する大和撫子の私は、こういうシーンは苦手なのだ。
(色々とツッコミもあるだろうが勝手に却下)
で、手下の持っていた箱から
メイク道具、つけ髭とか甲冑とか出してきて
そこから始まるドン・キホーテの話。
居酒屋のアルドンザをドルシネア姫と見て
愛の告白・・・・が
ド・シリアスで
しかもマイヤー、もともと俳優さんなので
演技力は抜群なんだけど
ああいうオジサンに熱い目で見られても・・・
ちょっと恥ずかしいというか、困惑すると言うか
いや、演技ですよ、演技。
だけどヘンにリアルで(汗汗汗)
しかし、このメンバー
全員、歌うは踊るは、すごい活躍。
最初から筋肉隆々のダンサー体型の出演者ばかりだったので
期待は大きかったけれど
その期待を裏切らない素晴らしいダンスの振付。
もちろん、喧嘩のシーンや
アルドンザのレ○プのシーンなどの振付も素晴らしい。
日本のチャンバラ映画の殺陣と同じように
しっかりと振付してあって、それがピッタリとハマるので
リアルに見えるけれど、動きとしての美が完成されている(脱帽)
しかも、この舞台、ものすごい角度で傾斜してるんですよ?
あそこで、あのバランスで、あのダンスが出来るって、ちょっと絶句。
鏡を見て、ドン・キホーテから正気に戻った
アロンソ・キハーナは死の床につくのだが
そこにアルドンザが現れて
私の事をドルシネアと言って愛してくれたじゃない、と詰め寄るが
アロンソ・キハーナは正気に戻ったので
ドン・キホーテの頃の事は思い出せない。
で、最後にセルバンテスに戻った主人公は
異端裁判に呼び出されていく、という
かなり、いや、もろにシリアスな悲劇で
人生訓たっぷりのお話で
まさか、こんなク○マジメなミュージカルとは知らなかった。
・・・でも、実はかなり夢中になって観ちゃった (^ ^)
ミュージカルだからマイク付きだけど
さすがにフォルクス・オーパーで、音量のバランスが的確。
後ろに入ったオーケストラとの連携も見事だし
音楽がチャーミングだし
それに、ダンスがすごく巧い ♡
アルドンザを演じた歌手が
ものすごく若くてキレイという訳じゃないのに
動きは美しいし、声は出るし
演技がものすごく巧くて、どんどん引き込まれてしまう。
従者(サンチョ・パンサ)を演じた歌手も
キャラクター作りが巧い。
悲劇でシリアスになるところを
その明るさで救っていて好感が持てる。
ローベルト・マイヤーは
もともとブルク劇場の俳優さんだから
そりゃ巧い。歌も歌えるし、声も出るし
コミカルなところも、シリアスなところも巧い。
ほら、僕、スゴイでしょ、というところは多少鼻につかないでもないが
まぁ、俳優なんて、目立ってナンボの世界だから
この人の持ち味だしね(笑)
あ、オーケストラですが
舞台の向こう側で演奏してました(笑)
ドイツ語のセリフが中心で
演劇っぽい作品ではあるけれど
音楽的にも、舞台としても、かなり水準が高い。
休憩のない一幕モノで
最初はちょっとだらけた部分もなかった訳ではないが
後半になるほどに緊張感が高まって非常に良い感じ。
来シーズンの上演はないので
6月の残り公演3回で終わりになるので
観たい方は急いでどうぞ。
多少フォルクス・オーパーの回し者っぽくなっている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。