ウィーン・フィル + ティーレマン1回目(コンツェルトハウス)

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    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年6月9日 19時30分〜21時30分

    Wiener Philharmoniker
    指揮 Christian Thielemann
    フルート Dieter Flury

    Johannes Brahms (1833-1897)
     Akademische Festouverture op. 80 (1881)
    Jörg Widmann (*1973)
     Flûte en suite (2011)
    Johannes Brahms
     Symphonie Nr. 4 e-moll op. 98 (1884-85)

    コンツェルトハウスのチクルス買いのチケットだが
    自分のスケジュールをチェックしたら
    同じプログラムで
    本日と明日と明後日、3回聴く予定の1回目。

    ただ、今日はコンツェルトハウスで
    明日と明後日は楽友協会の大ホール。
    当然ながらホールの音響による印象が全く違う
    ・・・はずだ、まだ明日のコンサートは聴いていないが。

    まずは舞台の配列を見て・・・ギョッ (O_O)
    下手(しもて)の後ろにホルンがある(絶句)

    コンツェルトハウスのどういう音響の特性かはわからないが
    あそこにホルンが並ぶと
    天井桟敷貧民席には、ホルンだけ突出して聴こえてくるのだ(断言)

    よって、このホールで定期的にコンサートをしている
    ウィーン交響楽団やウィーン放送交響楽団は
    あの位置には絶対にホルンを置かないで
    上手(かみて)の斜めのところに並ばせる。

    時々、外国のオーケストラの客演で
    あの、魔の下手(しもて)にホルンが並んでいると
    最初から、ああああああ、と思うのだが
    ウィーン・フィルとティーレマン、君たちもか・・・・

    さて、大学祝典序曲から華やかに始まったものの
    やっぱり音のバランスが悪い(涙)
    まぁ、学生歌の寄せ集めのような楽しい曲なので
    楽しく聴ければそれで良いんだけど・・・

    ウィーン・フィルのフルーティストが演奏した
    イェルク・ヴィドマンの Flûte en suite だが
    いや、なんかこの曲、どこかで聴いた記憶が・・・

    と思っていたら、ありました!!!
    2014年9月14日にクリーブランド管弦楽団と
    フランツ・ヴェルザー=メストが楽友協会で演奏してた。
    (私も忘れていたが、記事は ここ

    この時のクリーブランド管弦楽団のコンサートは
    面白い事に、やはりブラームスとヴィドマンのコンビネーションで
    上記の記事を読んでもらうと
    最後がブラームスの交響曲1番、というのだけが
    今回のティーレマンのプログラムとの相違点だが

    なんと、クリーブランドとヴェルザー=メストは
    その後、コンツェルトハウスで
    ブラームスの交響曲4番を演奏しているのである。
    ・・・しかも、やっぱりあの「魔の位置のホルン」の並びで。
    (私も忘れていたが、記事は ここ


    ティーレマンがヴェルザー=メストに
    ライバル意識を持っているとは思えないので
    ただの偶然か
    あるいはヴィドマンとブラームスがマッチするのか。

    (ヴィドマンのコン・ブリオはベートーベンとの組み合わせを意図しているから
     このフルート協奏曲も、ブラームスの交響曲と一緒に演奏、という
     暗黙のクラシック界の掟とかあるのかもしれない。わからん世界だ)

    ヴィドマンと言う作曲家は
    どういうコネを持っているのか不明だが
    (すみません、邪推ばかりで)
    何故か突出して聴く機会の多い作曲家で
    確かに、コン・ブリオとか
    バビロンなんたら、という曲とか
    愛の悪魔とか、面白い曲も多い(けれど、全部好きというワケではない)

    で、このフルート協奏曲も
    最初はマジメに、まるで草原を渡る風のような
    ちょっと尺八っぽい、日本の静の美みたいな
    ストイックな音響の美しさで攻めてくるのだが

    現代曲は、聴衆からの無意味な咳きこみもあって(笑)

    まぁ、最後でブランデンブルク協奏曲を派手にぶち上げて
    それまで退屈していた聴衆に
    否が応でもブラボーと叫ばせよう、という意図はよくわかる。

    こういうの、最近の作曲テクニックなのかしらん。
    だったら、アルフレッド・シュニトケとか
    ルチアーノ・ベリオのシンフォニアとか
    昔にたくさん例がある。

    別に目新しいとは思わないし
    最後にノセるというのは姑息だよなぁ。
    ルネ・スタールもタイム・リサイクリングで盛大にやってたし
    それ言ったら、ショスタコーヴィッチの交響曲とかも(以下省略)

    後半のブラームス交響曲4番。
    この天気の良い6月に、何故4番???
    休暇シーズンの始まりだったら、2番だろ、と
    言われのないクレームを挙げたいところだが(笑)

    まだ全体的にバタバタしている印象。
    第一楽章や最終楽章のテンポ・アップのところで
    一瞬、オーケストラがヨタッとしたり
    (もしかしたら指揮者が勝手に熱くなって
     突然、オーケストラを追い立てた可能性あり)
    アンサンブルのほんの少しの乱れとか
    突出して響いてくるホルンとのバランスの悪さとか

    ホールの特性だからどうしようもないし
    オーケストラと指揮者としては
    今日のコンサートはリハーサルみたいなもので
    明日・明後日の楽友協会の定期の方が本番だろう。
    (だから舞台上の楽器の並びも
     楽友協会方式にしていたのだと思う)

    明日・明後日は
    全く違う音響のホールで
    今日、デッドなコンツェルトハウスで
    モロモロに聴こえてきた細かい部分も
    ホールの音響に助けられて
    全然違う響きになるに違いない(笑)

    クリーブランド管弦楽団と
    どっちが良かったとか、野暮な事を言う気はない。
    (けれど、印象的には全く違う。オーケストラの特性だね)

    明日の印象がどの位変わるか
    ちょっと楽しみな私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    以前ほどの熱狂感はないけれど
    ウィーンの聴衆、ティーレマン好きだね(苦笑)
    ただ、明日のコンサートの現代曲の時には
    盛大な楽友協会の椅子の軋みと咳が聞こえるだろうなぁ・・・

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