バ・ロック・オペラ ヴィヴァルディの5番目の四季 初演

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    土曜日のダブル・ヘッダーです。
    時系列に読みたい方は、こちらからどうぞ。
    下は夜の勝手な感想記です。


    Volksoper Wien 2017年6月3日 19時〜21時50分

    Vivaldi - Die fünfte Jahreszeit
    Eine BaRock-Oper
    Libretto von Angelika Messner
    Liedtexte von Christian Kolonovits und Angelika Messner
    Musik von Christian Kolonovits

    指揮 Christian Kolonovits
    演出 Robert Meyer
    舞台・衣装 Christof Cremer
    振付 Florian Hurler

    アントニオ・ヴィヴァルディ Drew Sarich
    カルロ・ゴルドーニ / 皇帝 Boris Pfeifer
    ルッフォ大司教 Morten Frank Larsen
    アニーナ Rebecca Nelsen
    トニ / パオリーナ Julia Koci
    ロニ / 女優 / アポロニア Paula Deuter
    クララ / 女優 / キアーラ Sophie BAuer
    カティ / 女優 / カタリーナ Lisa Perner
    母親 Sulie Girardi
    父親 / オットボーニ大司教 Wolfgang Gratschmaier
    ガスパリーニ / 司教 Alexander pinderak
    カファレッリ Thomas Lichteneck
    第一の司教 Joahim Mose
    第二の司教 Stefan Tanzer
    アントニオの子供時代 Jonas Ambros

    ウィーン市内のあちこちで
    盛大に宣伝されているフォルクス・オーパーの新作
    ヴィヴァルディ 5番目の四季
    ・・・とか言う題名で
    副題が BaRock オペラ・・・と言う事は
    バロックじゃなくて、バ・ロックで後ろの方にアクセントがある。

    ありがたい友人のお陰で
    初演の招待席に潜り込む事が出来て
    いや〜、本当にありがたい m(__)m

    上記キャスト名だがスラッシュで区切っているのは
    一人二役とかやってるから。

    招待されたら、良い事を書かねばならぬ
    ・・・というのは常識なので

    終演後はスタンディング・オベーション。
    ナンバーの後には必ずブラボーの声がかかっていた。

    内容はバ・ロックで、ロックの方に重点があり
    非常に分かり易いロックのリズムを多用して
    シンプルなロックの4拍子がノリノリ。

    ヴィヴァルディの「四季」のメロディを
    さりげなく取り入れて
    アントニオ・ヴィヴァルディが歌うナンバーでは
    必ず最後に高音のシャウトを入れて盛り上げる。

    今まで聴いてきたミュージカルの定石をしっかりと使って
    時にはミュージカル「エリザベート」風
    ある時はジーザス・クライスト・スーパースター
    ほとんどメロディらしきものはなく
    その分、はっきりと歌詞も聴き取れる。

    音楽的には非常にシンプルで分かり易い。
    (というより、褒めなければならない、という事を無視すると
     ずっと同じような感じなので・・・ ^^;)

    正直なところ
    衣装デザインだけは素晴らしかった。
    (すごく奇抜なんだけど(笑))

    ストーリーも割に皮肉なところもあって
    ローマでの司教たちの「暑いよ、暑いよ」シーンは
    ううう、そこまでカトリックをバカにしてしまって
    良いんだろうか、とビックリ。
    (まぁ、バレエのカルミナ・ブラーナでもやったしな・・・)

    主役のヴィヴァルディを歌った歌手は
    完璧なミュージカル発声で、高音のシャウトが見事。
    (だけど、必ずナンバーの最後に入るので、あ、またか、って感じにはなる)

    フォルクス・オーパーの専属歌手も何人か入っていて
    歌は巧いし、ダンスも完璧、そりゃ芸達者なんですが
    発声がね、オペレッタだしね(でもまぁ、それでも・・・)

    まぁ、ノリの良いミュージカル・ナンバーではある。
    何でフォルクス・オーパーで上演なのか
    ライムント劇場とかローナッハー向けのナンバーじゃないかと
    チラッと思わないでもなかったが

    若い人にはウケそうな作品だし
    子供でもイケそうだから
    家族連れをターゲットにした作品かもしれない。

    自分でチケット買って行っていたら
    散々にコケおろしするかもしれないけれど(笑)
    まぁ、ご招待ですし (^。^)
    ミュージカルを観に行ったと思えば
    納得できる出来栄えである。

    ライムント劇場やローナッハーでの
    ミュージカルのように
    容赦ない大音響ではなかったのは素晴らしい。
    (いや、確かにマイクだし、かなりうるさかったけれど
     ライムントやローナッハーは耳が潰れる音響の事があるし
     それに比べたら、フォルクス・オーパーの音響なんておとなしいもんだ)

    ドイツ語がわかる人だったら
    観ても面白いかも。
    書いた通り、かなり皮肉も入ってるし
    みんなの演技は巧いし
    ダンスは楽しいし
    音楽は単調だけどノリノリだし
    1回観る分にはお勧めできる。

    2回目に行こうとは思いません(笑)という
    招待客なのに、宣伝しない恥知らずの私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    追記 Making of の Youtube があったので貼っておきます。
    色々なナンバーもアイデアも聞けます(ただしドイツ語で・・・m(__)m)



    ウィーン交響楽団 + ルドルフ・ブッフビンダー

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      Wiener Konzerthaus 2017年6月3日 15時30分〜17時40分

      Wiener Symphoniker
      Wiener Singakademie
      指揮とピアノ Rudolf Buchbinder
      プレトーク Barbara Rett

      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
       Konzert für Klavier und Orchesterd-moll K 466 (1785)
      Ludwig van Beethoven (1770-1827)
       Konzert für Klavier und Orchester Nr. 3 c-moll op. 37
       Fantasie c-moll op. 80 für Klavier, Chor und Orchester (1808)

      もれなく司会が付いて来る
      ウィーン交響楽団のマチネ。
      この前に既に2回同じプログラムでのコンサートがあったけれど
      行ってない(すみません、何せモーツァルトが・・・)

      燦々と晴れて30℃近くまで気温が上がった土曜日の午後
      汗だくでコンツェルトハウスの貧民席に行って
      最初に司会の女性曰く
      ブーフビンダーはさすがに演奏前なので舞台には出て来ませんが
      その代わりに、良き友人を呼んでくれました。
      皆さまが知っていらっしゃる方です。

      ・・・って、まさかオットー・シェンクが出て来るとは (O_O)
      しかも、この有名人、かなりの皮肉屋で
      けっこうスゴイ事を言うので大笑いしてしまったわ。
      まぁ、あまりコンサート内容には関係なかったけれど。

      さて、今回のプログラムだが
      モーツァルトのピアノ協奏曲もベートーベンも
      両方ともに短調の曲である。
      もちろん超有名曲だから、みんな知ってる曲ではあるが

      モーツァルトのピアノ協奏曲20番って
      こうやって聴いてみると
      意外に激しい曲想だなぁ、って
      それ、もしかしたらブッフビンダーの解釈かも。

      モーツァルトもベートーベンも
      アクセントが強くて
      かなり個性的な演奏に聴こえる。

      音楽の歴史って、こう繋がってるのか、と
      なんとなくストンと落ちる。

      ベートーベンのピアノ協奏曲3番の方は
      以前もブッフビンダーの弾き振りで
      ウィーン・フィルで聴いた事があるのだが

      会場も違うので音響が違うのはわかるけれど
      オーケストラの音色がかなり違って面白かった。

      もちろん好みの問題だけど
      コンツェルトハウスのデッドな音響も手伝って
      ウィーン交響楽団の方が音のキレが鋭い分
      ベートーベンがかなり近代的な曲に響いて来た。

      ブッフビンダーもピアノの音色をそれに合うように変えてるし
      何ともダイナミックな演奏。

      後半がベートーベンの合唱幻想曲。
      司会のレットは、珍しい曲なので
      ほとんどの方は聴いた事がないでしょうが、と言っていた。

      私は聴いた事があるような気がするのだが
      まぁ、それこそ幻想かもしれない(笑)

      ピアノのソロから始まって
      オーケストラの各楽器がピアノと絡まったり
      最後はコーラスとのトゥッティで

      しかもどう聴いても
      交響曲9番のモチーフに酷似してるし(笑)

      まとまりのつかない
      とっちらかった(笑)習作・・・と言ったら失礼だが
      それなりに手探り状態のベートーベンが見えて
      面白いと言えば面白いけれど
      演奏される機会が少ない、というのはわかるような気がする。

      ブッフビンダーのファンが多かったのか
      久し振りのコンツェルトハウス
      椅子の軋みがなくて
      まぁ、靴が床に擦れて隣の人の足元が煩かったけど
      きっと、こちらの人は
      靴の床ずれの音とか、プログラムを捲る音とかは
      音楽とは別の脳部分で処理しているのであろう。
      (でければ、グラーフェネックのコオロギの合唱付きクラシックとかに
       あれだけ人気がある理由が理解できない)

      来る時には汗ダクの状態だったのに
      コンサートが終わったら、外は集中豪雨 💦
      傘は持っていたから良いけれど
      こちらの雨は・・・傘があっても全くの無駄。

      コンツェルトハウスから地下鉄の駅までの短い距離で
      ずぶ濡れ状態・・・
      (実はコンサート後にちょっと買い物したかったのに無理・・・)

      ずぶ濡れのまま帰宅した時には
      すっかり晴れ上がって
      道路も乾いた状態で
      自分だけが盛大に濡れていた私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。

       

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