見える障害、見えない障害

0
    手術後の抜糸(先週)の時に
    痛み止め等の薬について
    診療所のスタッフに言ったのが
    医者に伝わっておらず

    メールで、これはどうなんですか?と出したら
    今日のアポが取れたので
    質問事項を全て書き出した上で持って行った。

    用意周到・・・というより
    その位、ちゃんと準備しておかないと
    お忙しくていらっしゃる大先生のご判断は伺えない。

    (まぁ、ご自分にとってはただのルーチン・ワークの患者だが
     患者としては、私は初体験だから・・・
     第二回目の手術になったら、私もルーチン化するだろうが)

    さて、今週後半で、杖ついて、やっと4週間目に突入するわけで
    順調に行ってるから(そのはずだから)
    今週末から2週間は、杖一本で片手は空くはずである。

    普通に歩く分には問題ないものの
    階段や段差は、まだかなり怖いというか
    ちょっと間違えると、むちゃくちゃ痛い。

    グラーフェネックへのシャトル・バスでも
    バスの昇降口の段差って、かなりの高さがあるので
    昇る時には捕まって、勢いでえいっと上がれるが

    降りる時に杖と脚のコンビネーションを間違えると
    (で、よく焦って間違えるアホな私)
    その後10分くらい、痛みに呻く羽目になる。

    両手の使えない状態で
    市電とか乗ると

    旧型市電の乗降口の段差には辟易する。
    横に捕まるところがあるから、何とか上っているけど
    降りる時に間違った足を出したら
    悲鳴挙げて失神したくなる瞬間も何回か(笑)

    市電には、優先席がある。
    この優先席、何故、優先席なのか
    杖を持ってみて、初めてわかった。

    座るための手すりが横に付いている!!!!

    この手すりがあるとないとでは
    座る時の困難さが全く違う。

    杖2本というのは
    いわゆる「見える」障害なので
    親切な人が席を譲ってくれる事が結構ある。
    いつもではない。

    同じように優先席が必要な足の悪い方もいらっしゃるし
    私の場合、骨折とかではないので
    立っている分にはさして問題はないので
    それはそれで構わないし

    優先席にどっか〜んと座って
    スマホを弄っていらっしゃる若い男女も多いけれど

    ふざけんな、席譲れ・・・・とかついつい思ってしまうと
    「身体障害者さまさま」になってしまうし

    第一、スマホ弄っている若い男女の皆さまも
    もしかしたら、隠れた障害をお持ちで
    優先席が必要なのかもしれない、と考える事にしている。

    というのも、私も数年間に渡って
    いわゆる「見えない障害者」っぽい生活だったからな・・・

    自宅でレントゲン探していたら
    2013年に撮った、膝のレントゲン写真が見つかり

    ・・・という事は
    2013年に「膝が痛い」と診療所に行ってから
    股関節の劣化によるもの、と判明する
    2020年1月まで

    私はその場限りの適当な診断でお茶を濁されていたのか。
    (昨年の夏は大金払ってプライベートな運動療法に
     医者から言われて行ったのだが
     全く見当違いの運動療法で良くなるワケがないし)

    7年間にわたり
    更には、ここ3年間くらいは
    本当に痛みで歩けない事が多くて
    特に大学の教科書やPC入れた、クソ重いリュックで
    古い大学の建物の階段を登る時の痛みと言ったら・・・

    椎間板ヘルニアとか、若い頃のギックリ腰とかは経験しているので
    あの激痛ではないけれど
    いや実は一歩一歩が地獄で
    地獄にある(と言われる)針の山って
    この痛みを経験した人が考えたんじゃないか、と思ったくらい。

    かと言って、杖持ってる訳じゃないから
    誰も気にかけてくれる人はいないが
    いや、ホントにここ数年の痛みは(以下省略)

    それを考えると
    杖持って、「目に見える障害者」になっている方が
    気分的には楽。

    いや、実は問題は別のところにあって
    左の手術は何とか終わって
    そろそろ4週間経つので
    そろそろ杖は1本だけ(できれば6週間2本の方が理想的)になり
    それも2週間後にはなくしても良い・・・んだけど

    実は右の手術がまだ終わっていない・・・
    今、痛み止めを飲んでいるけれど
    実はここ数日、手術した側の足じゃなくて
    手術していない右側の痛みが、また激しく出て来てしまい

    あ〜、またこれが
    両方じゃなくて、片側だけだけど
    次の手術(希望は来年2月・・・ただ、まだわからない)まで
    6ヶ月続くのかと思うと

    かなりうんざり 😩

    まぁ、杖なしで歩くようになってから数ヶ月
    また「見えない障害者」になってしまうけれど

    周囲の人が色々気を使ってくれる事を考えると
    杖を持っていた方が得だよね(ぼそっ)
    ただ、杖持ってるとスーパーで買物できないのは困るが。

    目に見える障害も、見えない障害も
    障害がないのに越した事はないわけで
    早いところ、2回目の手術を終えて
    自転車乗ったり、ジョギングしたりできる生活に戻りたいと
    切実に願う私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    今、この状態で観光客はゼロなので
    ここまで個人的な事を書いてしまっても
    コンサート会場で
    「はっぱさんですか?」と声を掛けられる可能性はないはず。
    (杖なかったら、バックれるけど
     今の状態では「いえ違います」って言えないからね(笑))

    ところで手術の傷口だけど
    今日、医者のところで
    この絆創膏、いつまで貼って置くんですか?と聞いたら

    ちょっと見せて、とバリッと剥がされて
    はい、これでお終い、とあっさり言われた(笑)
    ただし、サウナに入るのは、あと6週間待てと言われて
    ちょっと複雑な気分(早くサウナで汗をかきたい!!!!)

    ウィーン放送交響楽団 + ラックリン(中断)

    0
      Schloss Grafenegg Wolkenturm 2020年8月22日 19時30分〜20時

      ORF Radio-Symphonieorchester Wien
      バイオリン・指揮 Julian Rachlin

      Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
       Konzert für Violine und Orchester e-Moll op. 64 (1844)

      (Ludwig van Beethoven: Symphonie Nr. 7 A-Dur op. 92
       予定 => 雨で中止)

      実は私は非常に怒っている。
      雨で、メンデルスゾーンの最終楽章途中で中断したコンサートだが
      中断とかは、天気の関係だから別に構わないけど
      ちょっと何これ、なにを考えてるの?って感じで・・・

      シャトル・バスがウィーンから出発する時に
      既にグラーフェネックは雷雨で
      19時〜20時には100%の雨、と言うのはわかっていた。
      シャトル・バスに乗り込むグラーフェネックのスタッフに
      コンサート、本当にするの?と聞いたら
      わからない、との事。
      そりゃ、アルバイトだしね、わからないよね。

      到着したら小降りになっていて
      あぁ、たぶん、これは雨天決行だな、とは思ったものの
      小降りから、どんどん雨が降り出して来て
      雷まで鳴ってますけど・・・

      自宅から持参の自転車用雨合羽を
      上からすっぽり被ってみたが
      (傘がさせないのだ、杖2本なので)
      雨の中を立っていると
      だんだん、ポンチョの中が濡れて来る。

      え?この雨合羽、生地が水を通すんだ
      (もしかしたら古くなっていたからかもしれないが)
      と思ったけれど、その時には既に遅い。
      大雨の中を一旦脱いで
      グラーフェネックのビニール・ポンチョに着替える事もできない。
      まぁ、それは自業自得なんだけど。

      雨でも座れるようにウレタン製の椅子敷を配ってくれる。
      頑張っているのはよくわかる。

      けど、かなり雨の強い中
      席に行ってみたら
      席の上が水たまり・・・
      隣の人はタオル持って来て拭いていた(賢い!)
      私はティッシュペーパー数枚使って
      何とか溜まった水だけ多少少なくして
      背もたれ(これもずぶ濡れ)を拭いて
      ウレタンの椅子敷を敷いて
      ポンチョを全部に被せて座る。

      雨の中、始まったメンデルスゾーン。
      ソロのバイオリンが
      雨音に邪魔されて、ほとんど聴こえて来ない。

      しかも隣の芝生席に子供2人連れの家族が居て
      赤ちゃんが、ずっとご機嫌でアワアワ言ってるし
      後ろの芝生席では
      ずっと喋っているカップルがいるし

      そういう雑音こそ、雨音で聞こえなければ良いのだが
      雨の音の中でも、ヒソヒソ声のお喋りや
      子供の声は聞こえて来るのだ。
      舞台からの音楽はほとんど聴こえて来ないのに・・・

      まぁ、大昔の傷だらけのレコードを聴いてると思えば
      メロディは知っているから
      半分くらい頭の中で音を追加していけば
      それはそれで何とか・・・・

      しかし雨はどんどん強くなる。
      凄い勢いで土砂降りになって来る。

      緩徐楽章の第2楽章、ほとんど何も聴こえません(絶句)
      聞こえてくるのは
      バラバラバラ、と激しく降って
      観客のポンチョや椅子や地面に当たる雑音ばかりである。

      第2楽章、意味ないじゃん・・・
      どんなに美しくバイオリンのメロディを歌わせようとしても
      何にも、いや、時々、微かに聴こえてくるくらいでは
      大昔のレコードより酷い。

      実はもうここら辺で
      席を立って帰る人もちらほら。
      (そりゃそうだ、雨がどんどん激しくなっている)
      最後の方では、客席から
      「演奏止めろ〜」の掛け声も飛んだのだが

      プレイヤーは自分の世界に集中しているのか
      客の事など、何も考えていないのか
      ともかく、よくわからないけど
      第3楽章に突入。

      第3楽章のあの細かいバイオリン超絶技巧のフラグメントが
      記憶を頼りに、何とか「ああ、あれを弾いてるのか」程度。
      雨の音は既に全ての音をマスキングしてしまっていて
      ザァザァとかじゃない、バラバラバラバラ、と言う強音が
      会場すべてを満たしている。

      何回か客席から「演奏止めろ〜」の声が上がって
      第3楽章の途中で突然演奏中止になったけれど

      いや、よくやった、とか
      舞台上の音楽家たちを褒める気になれない。
      コンサート開始前も既に雨だったし
      それでも演奏する、というのも
      よくわからないのだが
      それはよしとしても

      第1楽章の途中あたりから
      雨がどんどん激しくなって
      客席の雨音があまりに大き過ぎて

      あの雨音、舞台のプレイヤーにも
      聞こえていると思うんだけど
      そんな中でも
      ラックリンは自分のバイオリンを聴かせたかったわけ?
      (というか、雨音に邪魔されて
       ラックリンのバイオリンの音、ほとんど聴こえて来ない)

      天気予報でも、激しい雨になる事はわかっていたのだから
      本来はコンサート前に中止のアナウンスをすべきだった。
      それでも演奏する、というのであれば
      第1楽章が終わった時点で演奏を中止すべきだったと思う。

      全然聴こえないオーケストラ+バイオリンで
      寒い中、しかも濡れつつ
      (まぁ、私は自分のポンチョが悪かったんだけど
       それでなくても、カバーしきれないふくらはぎの辺りとか
       靴とかはずぶ濡れだし)
      ずっと座っていなければならなかった聴衆としては

      あまりに観客の事を考えなさ過ぎ!!!!

      グラーフェネックのウエブ・サイトの
      ものすごく分かりにくいところに
      天候不順で中止の場合の払い戻し規則が書いてあって
      (これは、かなり本気で探さないと見つからない)

      この払い戻し規則、昨年までのレギュレーションが
      そのまま適用されていて

      よって、50%以下の演奏時間であれば
      払い戻しが可能になるはずだが
      この、ものすごく見つけるのが難しい条件書を出して
      そこから払い戻しフォーマットを見つけて
      プリント・アウトして
      オリジナルのチケットと共に
      郵送しなければいけないような方式になっている。

      という事は
      ちょっとでも演奏すれば
      この、ほとんど見つからない条件書を読まない人は
      あ〜、まぁ、コンサートで多少は演奏したから
      これは払い戻しはないんだろうな、とか
      勝手に思って請求しない、というのを期待しているのではないか

      ・・・という、非常にイヤな邪推をしてしまうわけだ。

      COVID-19のせいで
      私も失業者だが
      音楽家やオーケストラや
      コンサート主催者が
      経済的困難に陥っているのはよく理解できるので
      雨天でキャンセル、あるいは中断でも
      今回の払い戻しはありません、というのであれば
      それはそれで、ちゃんと納得する。

      ただ、大雨の中、ほとんど聴こえない音楽を
      座席で濡れながら「我慢している」聴衆を
      あまりに考えていない態度に
      私はかなり立腹している。
      中止なら中止で良いし(早く帰れる)
      第1楽章終わった時点で演奏終了でも良かった。
      (少なくとも、あのザァザァ降りの中
       一部が湖と化している道を
       靴をずぶ濡れにして駐車場に戻るという苦行は
       早めの中断だったら避けられたはず)

      昨年のグラーフェネックでの
      ウィーン・フィルのコンサートの時に
      雨天決行(この時は会場をホールに移すという選択肢はあった)で
      あまりに客をバカにした態度に怒った記憶はあるが
      (忘れた方は こちら をどうぞ)

      何だか最近、グラーフェネック音楽祭って
      おかしくなってないか?

      座席に敷くウレタンを用意したり
      ビニール雨合羽を用意したりというのは
      非常に高く評価はするけれど
      何とか演奏させよう
      (で、チケット払い戻しを何とか避けよう)
      という態度が、あまりに強引過ぎて辟易する。

      ずぶ濡れでバスに戻って
      ズボンも靴もグチャグチャ
      持参のビニール・ポンチョは役立たずだったので捨てたが
      シャツもずぶ濡れ。
      (下にタンクトップ着てて良かった)
      シャツ脱いで、上着出して着ていたけれど
      ずぶ濡れのシャツをバッグの中に入れたので
      バッグの中もずぶ濡れ。

      踏んだり蹴ったりというのはこれか、と思うくらい
      あんな、ほとんど聴こえないメンデルスゾーンを聴くために
      午後4時から夜の10時半までの時間を使ったかと思うと
      (バス乗り場まで行く時間や、バスから降りてから
       公共交通機関で自宅に戻る時間が、かなり長いのだ)
      バス出発時に「今日は行かない」と宣言して
      さっさと戻ってくれば良かった・・・

      と、自分の判断の甘さに
      ますます立腹してしまう感情的な私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      こういう事をやるんだったら
      本気で、もうコンサート行かんぞ、と怒り狂っていたので
      来年はどうするか、本気で考える 😡

      トーンキュンストラー + コンスタンツィア・ゴールズィ

      0
        Schloss Grafenegg Wolkenturm 2020年8月14日 19時30分

        Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
        指揮 Konstantía Gourzí

        Ludwig van Beethoven (1770-1827)
         Ouvertüre zum Ballett „Die Geschöpfe des Prometheus“ op. 43 (1801)

         (Konstantía Gourzí (*1962): Ypsilon,
          A Poem for Trumpet and Orchestra op. 83 (2020)
         (Ludwig van Beethoven: Tripelkonzert op. 56 (1803/04)

        グラーフェネック夏の音楽祭オープニング・コンサート。
        毎年、マイカーでせっせと往復していたのだが
        今年は、さすがに手術後4週間〜6週間は運転禁止なので
        初めてウィーンからのシャトル・バスを利用。

        ザルツブルクから戻って、いったん自宅に荷物を置き
        簡単に食事して、また市内のバス発着場へ。

        しつこいが、両手が使えないというのは
        意外に不自由なもので
        いつもグラーフェネックに持っていく毛布とか
        リュックに入りきらないのだが
        それ程、気温が落ちる様子もないので
        カシミアのストール1枚で対処することにする。

        約1時間、普段、自分の車で走る高速を
        視線の高いバスで運ばれるのも、割りにオツな体験。
        ただ、昨日、ザルツブルクのホテルで眠れなかったので
        バスの中ではぐっすり眠れるのが便利。
        (コンサート後に友人宅で真夜中過ぎまでビール飲んでクダ巻いて
         ホテルに帰ったら、夜中3時まで大騒ぎしている若いグループが居て
         更に、明け方5時にゴミ収集車のすごい音で目が覚めて
         朝7時くらいから近くの工事の騒音がすごくて)

        17時出発、18時到着。
        今回の音楽祭は「待合場所」がいくつかに分かれていて
        指定の色の矢印に従って歩く。
        私の待合場所はお城のもっと向こう側で、かなり遠い。
        庭には、デッキチェアがたくさん置かれて
        リハーサルの音も聴こえて来る。

        普通ならデッキチェアでウトウトしながら待つのだが
        ううう、今の状態でデッキチェアに座れません・・・
        座るのも不可能だが
        座れたとして、今度は絶対に立てないから(涙)

        各「待合場所」にはバーが設置されていて
        スタンド・テーブルもいくつかある。
        ソーセージとかの軽食もありそう。

        19時に案内があり
        各場所の色の旗を持った人に従って
        あちこちから入場。

        私の超安席は
        ・・・舞台が全く見えず
        芝生席のエリアのすぐ横。

        いや、良いんですけど(安かったから)
        そう言えば、グラーフェネックって
        今まで、雨になったら屋内ホールでの席が確保されている
        下から3番目くらいのカテゴリーのチケット買ってたから
        (結構40ユーロくらいして高かった)
        舞台が全部美しく見える席だったのね(笑)

        芝生席エリアの方が舞台見えるかも・・・
        毛布やピクニック・バックを広げて
        食事してる人もいるし
        後ろで子供が喋りながら遊んでいるけど
        まぁ、それも野外の雑音と思えば・・・(無理やり納得)

        19時30分ブッフビンダーが州知事と登場。
        コロナになってから云々・・・という音楽家の苦境は
        スピーチとしては聞き飽きた感じだが
        加えて州知事からの芸術家お褒めの、有難いお言葉など
        オープニングにありがちなセレモニーとは言え
        時間の浪費としか思えない(すみません)

        ORF(オーストリア国営放送)でのナマ中継があるらしく
        アナウンサーの解説(姿は見えない)を聞かされて
        やっと指揮者登場・・・・と思ったら

        雨がパラパラ降り出した。

        来たっ!
        椅子の下の使い捨て雨用ビニール・ポンチョを羽織る。
        観客全員が一斉にガサガサやるので
        舞台上のプロメテウスに、ガサガサ雑音が盛大に混じり
        しかも、着ながら喋っている人たちも居る上に
        ポンチョに当たる大粒の雨の音が
        どんどん激しくなって

        壊れたラジオ(盛大な雑音付き)で音楽聴いてる感じ。
        まぁ、野外だからこれもアリか・・・と思っていたのだが
        プロメテウスの演奏中から雷が鳴って
        (雷の音がオーケストラに溶け込んで
         まるで特殊効果のようだ(笑))
        どんどん雨が激しくなって来る。

        何とかプロメテウスが終わった後
        「コンサートを中断しますが、そのまま席でお待ち下さい」
        というアナウンスが流れたけれど
        数分後に「天候理由でコンサートは中止にします」と再度のアナウンス。

        風が強くて、屋根のある舞台にも容赦なく雨が降り込んで来ているし
        ポンチョを頭から被っていても
        袖のところから雨は入り込んで来るし

        中止になってから出口に向かって歩く時には
        ポンチョでカバーされていない足の部分に
        強い風で雨が当たって
        もちろん靴の中はびしょ濡れ状態。
        ズボンも絞れる状態のずぶ濡れ。

        誰かが
        「事前のスピーチとかせずに
         さっさとコンサート始めたら良かったのに」
        と呟いていたが
        確かにみんな、そう思っていたに違いない。

        せめて、19時30分開始じゃなくて
        18時か18時30分開始だったら
        初演作品の演奏くらいは出来ただろうに・・・

        (庭でもれ聴こえて来るリハーサルで
         指揮者が作曲した新曲のフラグメントが聴こえて来て
         かなり面白そうで楽しみにしていたのだが。
         この曲、本日を逃したら、もう演奏されないんだろうなぁ・・・(涙))

        駐車場までの道も、一部は湖(笑)と化して
        靴は歩くたびに水を吸った靴底のスポンジがキュウキュウ音を立てる。

        何とかバスまで辿り着き
        ポンチョを脱いで中に入る。
        ううううう、全身濡れてるから寒い。
        これで風邪とか引いたら、どうしてくれよう!

        グラーフェネックのコンサートって
        昔はもっと天候に気を使ってなかったっけ?
        天候不順でホールに変更になると
        一部のチケットの払い戻しが発生するので
        できるだけ、無理やりにでも野外で演奏、というのが
        昨年、ちょっとあからさまになって、げっそりしたんだけど

        今回は雷と強風を伴う激しい雨、というのは
        絶対に事前に予想出来ていたはず・・・
        払い戻しがあるかどうかは定かではないが
        1曲は演奏したから払い戻しなし、という可能性が大きいな。

        プロメテウスで、かなりキレのある音を出していた指揮者の
        新作の初演、聞きたかったなぁ。
        ベートーベンとかはこれからも聴くチャンスは多いと思うけれど
        現代曲の演奏だけは、1回逃すと2度と聴けない事が多いのだ(涙)

        これから週末はグラーフェネック通いなのだが
        明日も明後日も、雷雨の予想になっていて
        (しかも明後日はヨナス・カウフマンだ!)
        どうなる事やら、かなり心配な私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        音楽の感想メモになっていないので
        この記事は「オーストリア生活」カテゴリー。
        あああ、切ないわ・・・

        オーストリア国営放送ニュースのサイト
        大雨の様子もビデオで出ていた。

        手術と入院記録

        0
          1ヶ月以上、ほったらかしにしていたのに
          まだアクセスして下さる方がいらっしゃるなんて(感激)

          明日はザルツブルク音楽祭に行って
          その後、友人宅で飲み会して
          ウィーンに帰ったら、その足でグラーフェネック音楽祭に向かうという
          や〜っと、や〜っと、ナマの音楽に接するチャンスがやってくるのだが

          その前に、7月30日〜8月3日の手術及び入院記録をまとめておく。

          ただ、ワタクシの場合、こういう記録を書くと

           ほら、頑張ったでしょ
            偉いでしょ
             立派でしょ
               うっふん

          ・・・という匂いが香りたつ記録になってしまうので
          (自己承認欲求が強い)
          そういうのが面倒と言う方は
          どうぞ、ここでお引き取り下さい(笑)

          数年前から始まった足の痛みが
          昨年の夏くらいから耐えられなくなって来て
          ただ、医者に行っても
          アポ取るのに3週間、行って待ち時間1時間〜2時間
          診察時間約3分という

          まぁ、どこでも保険の医療ってそんなもんだと思うんだけど
          さすがに、あまりに痛い上に
          プライベートで行った運動療法も全く効果がなく

          リュック背負って大学行って、階段登るのが死にそうに辛い
          ・・・という長い期間を経た後に
          股関節のレントゲン撮ったら、とんでもない事になっていた

          というのが判明したのが1月末。

          手術するのに待ち時間9ヶ月とか言われて
          保険使わずプライベートだったら早くなりますか?と聞いて
          見積もりもらったら、片側で約100万円。
          (プライベートで保険に入っている人も多いけれど
           私はもともとが健康なので、そういう保険には入っていない)

          でも、この痛みに耐えて9ヶ月待ちはイヤ。
          (本当に酷かったのである)
          払いますという書類にサインして
          4月の大学のイースター休みに手術する予定だったのが

          憎きウイルスのお陰で無期延期・・・(絶句)

          大学が閉鎖になったので
          7キロのリュック背負って階段登る苦痛からは解放されたものの
          痛み止めに漬かった状態で数ヶ月。夜も眠れない状態。

          7月28日にプレオペ検査。
          朝7時から、ルームに血液検査、EKG、内科医、その他
          必要な検査があって、レントゲン撮って
          PCR検査もされて(所要時間約3時間)

          7月30日の朝5時に起きて、指定されたシャワー液で全身を洗って
          タクシーで病院に移動、7時前到着して
          ちょっとゴタゴタはあったものの(オーストリアあるある)

          8時には着替えてベッドに横たわり
          薬飲んで、担当医が来て(コンタクト・レンズがないので見えない)
          意識不明となって
          目覚めたのが昼の12時過ぎ。

          回復室から12時30分頃に病室に移り
          13時過ぎには運動療法士が来て
          杖で立って歩いたのだが

          まだ足の麻酔がバッチリ効いていて
          膝を折ったら、その後、立ち上がれない(笑)

          意識して膝をまっすぐにしていれば何とか杖で歩ける。

          何故か、トイレが近くて近くて
          (カテーテルもドレーンもなかった)
          療法士さんからは、看護師さんに介助してもらうように言われたが
          15分に1回、看護師さんを呼ぶのも、何とも気づまりで
          (最初はあまりに申し訳ないので
           オムツでも良いけど?と言ったら看護師さんに笑われた)
          根性で1人でトイレに行ける状態にしたのが、この日。

          次の日(金曜日)は回診が来て
          調子が良いなら月曜日に退院ね、という話になり
          今度は生活療法士(というのか?)が来て
          ソックスの履き方、ズボンの履き方を教えてもらい
          運動療法士と、階段の登り降りの練習。

          土曜日・日曜日は何もない(建前のような回診だけ1回来る)
          食事だけは、朝・昼・晩と、しっかり3食出てくる。

          食事プランは事前に6種類くらいの中から選べて
          このバリエーションが豊富で
          (メインの料理が甘いもの、というプランもある(笑)さすがオーストリア)
          しかも・・・この食事、かなりイケてます。

          朝食のパンも焼き立てが出てくるし
          同室の女性との2人分の朝食の豪華さをご覧あれ。



          昼は温かいメインの食事にサラダ、デザートまで付いて



          夜はコールド・ミールだが、これも美味しい。

          舌がオーストリアンと化している、という誹謗は甘んじて受けよう。
          (帰宅して即、お粥作って食べたけど)

          今までの入院・手術って
          だいたい手術日は、くそ不味いリンゴの擦り下ろししか出て来なかったので
          (まぁ、内臓系の手術は仕方ないのかもしれないけど)
          食事のバリエーションは楽しかった。

          ただ、ほとんど動かず3食勝手に決まった時間に出てくると言うのは
          日曜日あたりになると(手術後3日目)
          ほとんど飯テロというか・・・・

          ところで、木曜日〜日曜日って、オーストリアでは気温が上がって
          日中は30度を越えたのだが

          病院に冷房がない!!!!!
          (しかも窓際は太陽が燦々と入ってくる=気温が上がる)

          夜、太陽が落ちると少し気温は下がるものの
          その時に窓を開けようと思っても
          窓は全開にならない。(一部が開くだけ、というシステム)

          いやまさか、病院に冷房がないなんて
          誰が考えただろうか・・・・・(絶句)

          同室の女性はそれぞれ(1回病室を変わった)膝の手術だったらしく
          やっぱり話を聞いたら、何年も痛みに耐えて、と言っていたので
          どうも、こちらの整形外科は
          患者を何年も痛みに耐えさせるのが趣味らしい(冗談です)

          病院は郊外にあって、広々としていて教会も付随しているし
          庭もあるし、1階にはコーヒーハウスもあるし(さすがウィーン(笑))
          環境としては最高(冷房さえあれば・・・)



          28日のプレオペ検査の時に
          退院後に誰か面倒を見てくれる人は?と何回も聞かれたんだけど
          いや、私、家族も友人もいないので、誰もいません!!!
          (これで65歳以上だとソーシャル・ワーカーが担当になるらしい。
           いわゆる独居老人のカテゴリーになるわけだな)

          退院の日は、病人の運搬をしてくれる特別な会社の車がある。
          プライベートに支払わねばならないから高い、と言われたのだが
          値段を聞いてみたら、タクシーとさして変わらない。
          (病院が自宅からむちゃくちゃ遠いのである)

          だったら、若い屈強なおにいちゃんが
          荷物を自宅まで運んでくれる病人運搬タクシーの方が
          ヘンに気を使わなくて良い(チップはちゃんとあげるよワタシは)

          シャワー浴びるためのバスタブに置くプレートが
          保険が効いて36ユーロ。これは優れもので
          もう片方の手術もあるので、買っておいて良かった。

          両手が使えないので買い物に行けないが
          スーパーのデリバリー・サービスがある。

          ただ、デリバリー・サービスの最低注文金額が40ユーロ。
          食料品40ユーロって新鮮さを考えたら無理なのだが
          トイレット・ペーパーとかオイルとか缶詰とか洗剤とか
          まぁ、そういう類のものも大量に買い込むと、何とか達成できる。

          最近は、レストランのデリバリー・サービスとかもあって
          (コロナでの自粛期間中に、割りに拡大したような感じがする)
          美味しいデリバリーの食事を取ろうとか思っていたのに

          スーパーで大量に買う食料品(主にサラダと野菜)を消費するために
          結局、高級デリバリー・サービスを使うチャンスがない。

          掃除も出来ないし(掃除機は股関節を捻るからダメだと言われた)
          買い物も行けないし(両手が自由にならない。唯一、薬局だけはリュックで行ったが)
          長い距離も歩けないし
          いや、きっと歩けると思うんだけど
          退院後に、むちゃくちゃ怠け者になってしまって・・・(自業自得)

          来週は抜糸に行って
          巧く行けば、2回目の手術のアポについての話が出来る
          ・・・かもしれない(オーストリアあるある)

          両手が杖なので
          雨が降ったらアウト(傘させない)なのだが
          大学図書館に本の返却にも行ったし

          そりゃ、杖だからゆっくりしか歩けないけど
          8月終わりには解放される筈。

          その間には
          グラーフェネック音楽祭が始まる ♡♡♡
          (もちろん、今シーズンは車では行かないけど
           ウィーンからのシャトルバスがある)

          COVID-19が恐れていた通り、かなり長引きそうで
          今年は収入ゼロなのに
          全く恩恵を受けていない事業者用保険からは、容赦なく請求書が来る。
          (被雇用者保険が年金から引かれていて、この保険で医療はカバー(プライベート除く)
           よって、事業者用保険は、高いのに、全く使わないのだ私は。
           15年払ったら、少し年金が出るかもしれないが、その時、私は70歳後半だ!)
          補助金申請したら貰えたんだろうけど
          面倒でほったらかしにしていて
          今になって、ちょっと臍を噛んでいるアホな私に

          どうぞ1クリックをお恵み下さい。







          アウトソーシング的散策

          0
            ウィーンの国立オペラ座も6月にオープンする事になり
            6月4日の朝8時からチケット争奪戦(笑)

            公演については、こちらのサイトをご参照下さい。
            ドイツ語しかないけれど
            まぁ、この状況だと来られるのは地元民に限られるだろうなぁ。

            とは言え、5月下旬からホテルもオープンし
            予定を早めて6月4日から
            隣国との国境もオープンされた(イタリアを除く)ので
            ジモッティ以外にも来るかもしれないが。

            授業の発表準備をしていたので
            4日の朝、寝坊してしまい(アセアセ)
            まぁ、でも、たぶん、オペラ座のチケットなんか無理だよな〜と
            8時過ぎに入ってみたら
            予想通り、フローレスは既に売り切れだったが
            シャーデが意外に残っていたので購入。

            オペラ座は、アンサンブル(オペラ座メンバーと舞台オケ)は36ユーロ。
            でも、リサイタルは100ユーロという、割に強気な設定だが
            リサイタルは、シャーデの他、グロイスベック、ニールンドや
            フローレス、ストヤノヴァが歌う。

            さてしかし
            本日、何となく書きたかったのは
            自分のアウトソーシング精神について・・・

            3月中旬から閉じ籠り生活を続けていると
            自分の怠け者人間振りが、自分で呆れるほど、スゴイわけだが
            (もともと怠け者なんだ、という事がはっきりわかった)
            それ以上に、如何に自分がアウトソーシング人間なのかが明らかになった。

            家では何もしないのである。
            インターネットとか本(含む電子書籍)とか
            仕方なく行なっている自炊とかはともかく

            仕事は会社で
            勉強は図書館で
            音楽はコンサート会場かオペラで
            環境を楽しみたいなら、公園か森で
            ピアノ弾きたかったらピアノ・スタジオで

            ・・・仕事とか勉強とかピアノとか自宅で出来そうなのに
            やらない、というより、出来ない。

            要は場所=何かするところ、というのが決まっている。
            自宅=何もしない(あああああああ・・・・)

            かと言って、図書館は閉まっているし
            会社もホーム・オフィスで誰もいないと思うし
            (今までは本当に仕事する時は、退職しているのに会社に行ってた。
             何故だか、私の席はまだある上に、近くの名札に名前も残っている)
            強制的に、机の上では勉強か仕事しかしない、と決めてはいるものの
            ついついゲームしたり、コンピュータで漫画読んだりしてしまう。

            ただ、散歩は別。
            こんな状況になるとは思ってみなかったけれど
            私の住んでいるのはウィーンの森に近いところで
            公共交通機関を使用せずとも
            山登りも出来るし
            森林まで徒歩で行けるし
            しかも周囲に大使館も多く
            古い建物から、豪華な宮殿風の建物や
            新しい高級な住宅の建物やらが目白押し。

            ツィッターのフォロワーの皆さまにはお馴染みの写真だが
            山登りしたところから見たウィーンの景色。



            自宅から約1時間、せっせと登ると、こういう場所に出る。
            上がる道は色々あるけれど
            根性が必要な度合いが違うので
            その時々で(痛みとも相談しつつ)根性ありルートとか
            根性あまりなしルートとかが選べる(何のこっちゃ)
            (根性ゼロというルートはない。意外に最後がきつい)
            なお根性最大限ルートというのもあるが
            これは、あまりに登りの勾配が厳しいので、絶対に登りには使わない。
            (一度、途中まで上がってみたら死にそうにキツかった)

            この場所は、360度とまでは行かないけれど
            ウィーン市が展望できて
            その横のウィーンの森が見えて
            見えるウィーンの森の山のテッペンには
            ヴィルヘルミーネンベルク城の屋根が見える。
            (ヴィルヘルミーネンベルク城のサイトはここ
             4つ星ホテルで、天気が良い時にテラスから
             ウィーン市や森を見ながら食事が出来る)

            根性なしルートの時は、ここまで登らず
            そのまま公園に入って、森の真っ只中の舗装された道を
            降りて来る事も出来る。
            (ただしこの道、かなり急なので
             降りる時に足の痛みが・・・・)
            写真の柵の向こう側が公園である。





            ただ、この公園、入るところに門があって(いくつか入れるところがある)
            中に鹿とか居る(らしい)関係上、門を開けて入らねばならない。
            (ドアを手動で開けて閉める。朝8時〜夜8時までオープン。
             よって、遅い時間に入ったら、夜の8時までには出て来ないと
             どういう事になるか・・・(広大なので誰も探してくれないだろう))
             
            この公園、子供の遊び場は下にあるので
            さすがに、こんな上まで、あまり人は登って来ないため
            人口密度がたいへんに低い。
            時々、ジョギングの人とかとすれ違う程度で
            15分歩いて、最高4名程度くらいと遭遇すれば、かなり珍しい感じ。

            鳥の鳴き声が聞こえて
            深い森の緑が豊かで濃くて
            もう、こんなステキな場所
            35年、今のアパートで暮らしていて
            何故、今まで知らなかったんだろう・・・
            (以前は本当にウィーンの森の中をかなり登山したのだが
             意外に近場は行かなかったのである)

            住んでいるところがバレるのも困るので(笑)
            これ以上の詳細は省略するが

            庭付きの豪邸に住むよりも
            自分が手入れしなくて済む
            こういう広大な緑地が近くにあるって
            ・・・うはははは、幸せかもしれない。
            ただの負け惜しみかもしれない(ボソ)

            4月に予定されていた手術が
            このウイルスのせいで無期延期になってしまい
            痛み止めで何とか耐えているものの
            ジョギングも出来ないし
            リュックサック背負って何処かに行くのも不可能だし
            (散歩の時には何も持って行かない。家の鍵だけ)

            よって、本当は天候が良ければ
            本当にウィーンの森で登山というかトレッキングしたいのだが
            さすがに1時間半を越える散策は無理。
            でも、その範囲で近場で歩けるところがあって嬉しい。

            ウィーンという都市は、非常に緑が多い。
            (あ〜、この公園、もちろんウィーン市内です)
            観光地としてのウィーンであれば
            旧市街に集中してしまうけれど

            開けた場所が好きな方はドナウの島とかあるし
            南の方の緑地は、山ではなくて芝生が延々と続くところもあるし
            シェーンブルン宮殿の庭はフランス庭園だが
            あれも非常に広くて、観光客の来ない場所もたくさんある。
            (シェーンブルン宮殿の敷地面積はヨーロッパのモナコ公国と同じくらい)

            COVIDー19騒ぎが真冬でなくて良かった・・・・
            (自宅に本当に閉じ籠っていたら、鬱になってたかも)

            まぁ、勉強はしないけれど(お〜いっ!)
            コロナ太りも避けられないけれど(こら〜っ!)
            天気が良ければ森林浴しながら
            適当に生きてます、という怠け者の私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            ・・・もともと森林が好きで
            人間は苦手なので
            人と会わない森林での徘徊が、すごく好き。
            私がボケて徘徊始めたら、まず、この公園を探すべしってところ(笑)


            政治ウォッチング

            0
              昨日の記事を読み返してみると
              同じ事をくどくど書いてる上に
              何にも面白くない・・・

              何か書かなくては
              書かない時にも見て下さっている
              有り難い読者の方に申し訳ない
              という義務感ミエミエで、本当にごめんなさい。

              じゃぁ、今日は反省して面白い事を書くか
              ・・・という訳でもないのだが(すみません)

              最近、政治ウォッチャーと化してしまっている私としては
              日本の政治や対策も気になるものの
              限られた情報でしか判断できないし
              第一、「在外日本人は日本の事に偉そうに口出しするな」と
              SNSでは言われているから
              あまり問題になる事も書きたくない。

              というわけで
              政治家の大喜利・・・じゃなかった、記者会見というものについて書く。

              今回のCOVIDー19対策については
              3月中旬に週末挟んで(もちろん週末も国会開催)
              あれよあれよという間にオーストリア全体のロックダウンが決定し
              それに伴う経済的損失の補填もどんどん決定し
              (もちろん、当初の予算GNPの10%くらいでは足りなくて
               今や、どんどん他の金も出て行っている状態だが)

              この間、オーストリアの法律システムRISを調べてみたら
              COVID-19という名称のついた法律だけで1050件ほど出てきた。
              (法律がないと動けないのが法治国家というものなのだが
               しかし、それにしても、これ全部今までに作ったのか、と思うと
               ちょっとクラクラしてくる)

              あれよあれよと言う間の動きなので
              政府関係の記者会見が
              連日行われて、これはインターネット経由でライブ配信される。

              さて、ここで復習だが
              オーストリアの現政府は
              国民党(空色)と緑の党(緑)の連合。

              首相は33歳のセバスティアン・クルツ(国民党党首)で
              ご興味のある方は画像を探して下さい。
              (なかなかイケメン(笑))

              連立政権なので、
              副首相は、緑の党の党首ヴェルナー・コーグラー(58歳)
              スポーツ大臣も兼ねる。

              連日の大活躍が、
              健康大臣のルドルフ・アンショーバー(59歳)緑の党
              内務大臣のカール・ネハマー(47歳)国民党
              財務大臣のゲルノー・ブリューメル(38歳)国民党

              もちろん、内閣には女性もいて
              経済大臣のマルガレーテ・シュラムボックや
              観光担当大臣(農業省)のエリザベート・コスティンガーも
              時々、記者会見でスピーチしている。

              必要があれば、感染症の専門家や統計の専門家が顔を出す。

              この記者会見が、本当に面白い。
              約1時間にわたるスピーチと
              記者からの質問に答える時間が約30分。

              各政治家のスピーチのドイツ語を聞いていると
              それぞれの人柄が出て来る。
              しかも、そのドイツ語が、大変に美しい。
              アナウンサーの訓練でも受けているのか、と思わせる程に
              惚れ惚れするドイツ語である。

              ・・・例外は緑の党党首、副首相のコーグラーで
              時々、オーストリア方言丸出しの(笑)可愛いドイツ語で
              それはそれで、インテリよ、みたいな政治家に混ざると
              何かもう、あまりのキュートさに身悶えしてしまう。

              最初のラディカルな政策(ロックダウン)の時には
              首相のクルツが、研究者による統計と予想をグラフで提示し
              最悪のシナリオと
              ここで、この政策を取れば、こういう状況で
              最悪の状態は避けられるかもしれない、という説明を行なった。
              (これが、2週間後に、見事に専門家のスタディとぴったり合った結果になり
               いやもう、現在の学問って、どこまで進んでるのよ、と感心)

              感情的になる事がなく
              冷静至極の現実主義で
              効果が出始めた時でも
              まだわからない、嵐の前の静けさかもしれない、と
              耳障りの良い事は一切言わなかった・・・のが

              今になってみると
              野党から「やり過ぎ」「不安感を与え過ぎ」の批判の対象になっている。

              健康大臣のアンショーバーのスピーチが私は好きなのだが
              落ち着いた声で話されるドイツ語の美しい事と言ったら
              何故、この人の声と話し方は
              こんなに人を安心させるのか
              ちょっと学問の研究対象にしたいと思わせる。
              (昔、小学校の先生をしていた事もあるそうだ)

              しかも、このアンショーバー、イースター前の外出禁止令の時に
              不明確な内容を話して、色々な批判が出た際に
              「ごめんなさい、ちゃんと明確にして、明日、話します」という
              政治家には珍しい「ごめんなさい」まで言っている。

              内務大臣(警察関係)のネハマーは
              鼻にかかったドイツ語を話す。
              ウィーンでは「鼻にかかったドイツ語」は
              貴族ないしは上流階級によく見られる現象。

              ネハマーの経歴を見ると、カルクスブルク(エリート校)出身で
              オーストリア軍隊にいて
              その後、プライベートなドナウ大学(学費が高い!)を卒業しているので
              推察するに、良い家庭のお坊っちゃまではないかと・・・
              もちろん、蓄膿症なんかの後遺症という可能性もない訳ではないが。

              どこかの国だと
              大臣はお飾りで、その専門分野についての知識はなくて
              周りの官僚がちゃんとしていればそれで良い・・・らしいのだが

              高い税金のオーストリアで
              無能な大臣を高い給与で雇っておくだけの予算はございません(笑)

              各大臣は、その専門分野で学問を修めている人ばかりで
              みんな、それなりの学位をお持ちなのだが
              面白い事に首相のセバスティアン・クルツは学位を持っていない。

              大学で法律を学んでいる間に
              党での政治活動が認められて
              かなり早い時期に政治に巻き込まれてしまったために
              学位を取る時間がなかったらしい。

              3月11日に大学閉鎖が決まった際に
              ジョーク新聞に
              クルツの夢がかなった。クルツは大学を abschliessen した
              というのが載って大笑いした。
              ab-schliessen 分離動詞は、「閉める」という意味と
              「終了・修了する」という意味がある。

              お隣のドイツと違ったのは
              オーストリアは国家(連邦)が主導権を握って
              オーストリア全国での政策を実現した事。
              ドイツはもともと領主国家だったから
              各州の権利が大き過ぎて
              州ごとの足並みが揃わなかった、という事はある。

              オーストリアは、簡単に言ってしまえば政党政治であり
              ソーシャル・パートナーシップと言えば聞こえは良いけれど
              本当にキャリアを作ろうと思ったら
              自分の政治色を明確にしておく必要があって
              国民の半分に近い人たちが、党に所属している(政治家でなくても)という
              面白い現象がある。
              (要は、政治家と弁護士と医者の知り合いが居たら
               人生、何も怖くない、という
               コネクションが幅を利かせる社会で
               それは、どの国でも同じだろう)

              選挙の際にも、党としてのマニフェストと公約が発表されるし
              この公約が、各党によって、全然違うので、わかりやすい。

              日本の政治に口を挟む事はしませんが
              在外選挙権のある私としては
              選挙のたびに、各政党のサイトで公約をチェックするけれど

              どの党も、同じような事を、同じように揚げている上
              では、具体的にどうするか、については
              口当たりの良い一般的な説明になっちゃっているので
              はっきり言って、よくわからんのである。
              選挙で勝ったとたんに、公約って何だった?という反対の事をする政治家も居るし。

              1年前のイビサ・ゲート
              国民党が当時の連合政権だった自由党と
              袂を分かち、国民党の内閣を(それこそ2日くらいで!)作ったのに
              追い出された自由党と社会党が内閣不信任案を出して
              内閣が崩壊してしまい
              オーストリアが政治的に未曾有の危機となって

              専門家(役人)による暫定的内閣が、憲法に従って作られ
              (この時の首相は女性でビーアライン、内閣大臣の数は男女半々だった)
              10月の総選挙で、国民党が大勝利
              社会党は人気をなくして、極右の自由党も票数を落とし
              環境問題が大いに取り沙汰されていた時流に乗って
              それまで政治の表舞台に立たなかった緑の党が大躍進。

              内閣を国民党と緑の党の連立で作る時にも
              国民党と緑の党では、公約がかなり違うので
              むちゃくちゃ苦労して数ヶ月かかって
              我々もドキドキしながら見ていたのだが

              今回のCOVID-19危機に関しては
              国民党と緑の党、国会で法律を通す際には社会党も協力して
              かなり模範的な政策を行って来たのは、称賛に値すると思う。

              野党からは、色々と重箱の隅をつつく事を言われているので
              クルツが、最近、ムキになって
              自分たちは正しい政策を取ってきた、と強調するのは
              多少うざいが(笑)

              それでも、昨日のテレビのライブ・インタビューで
              「国民党と、あなたの人気がどんどん上がって来ているようですが
               過半数以上を目指しての選挙をする予定はありますか?」と聞かれて

              僕は朝起きると、まず、COVID-19の感染確認者数をチェックして
              増えていないか、抑え込めているかを考えます。
              それ以外の、人気投票とかの数字を見ている時間はありません

              と、キッパリ言ったのには、惚れたわ。
              (人気が気にならない訳はないので、こういうのも建前だが(笑))

              財務大臣のブリューメルが、経済危機を救うための
              特別予算の発表をした時に
              「この際、かかるものはかかるのだ、出し惜しみせずに出すぞ」
              と言ったのにも惚れたが
              その後、どんどん、その予算が膨れ上がって失業者が増えて
              という状態になった事を昨日のテレビで指摘された時も
              クルツ首相が

              僕は割にケチなので(という意味に取れる(笑))
              予算にはうるさいのですが
              ありがたい事に、ここ2年程、予算に余裕があったので

              と返したのも、まぁ、こういうところがこの人の人気の秘密なのね。

              だからオーストリアは優れている、とか言いたいわけではないので
              誤解しないように。(どこでもそうですが、問題は色々あります)

              日本の政策に口を挟むつもりもないし
              どこかの国の首相が、和牛券だの(私はジョークだと思ってた)
              国民の感染確認者数や死者数についても全く知らなかったり
              不良品マスクを何百億円使って、世帯に配布しても
              それでも、支持率が40%という国は
              まぁ、不思議な国だとは思うけれど

              日本の抑え込みも何とかなっているようだし
              (医療関係の方のご苦労はお察しします、すみません)
              日本も都道府県の裁量が大きいようで
              政府としては派手な動きは出来ないという可能性もあるし

              日本の与党は大企業の味方なので(それはそういう方針なので反対はしない)
              大企業を守るという意味では、ちゃんと保護政策や
              経済的補填も官僚レベルでやっているようだし
              文化背景とか、歴史背景があるから
              また違う政策になっているんだろうなぁ、と思っている。

              本当は私はノンポリだった筈なのだが
              (大学入学時にまだバリケードが残っていて
               政治に関心を持つのは不良学生というレッテルを貼られていた時代出身)
              こちらだと、選挙権はないのに
              どの政党が選ばれるかについて
              日常生活に直結した影響があるので
              政治ウォッチングは欠かせないのである。

              というわけで、明日から外出禁止令は解除。
              とは言え、まだまだ油断できないし
              レストランもカフェもホテルも開かないし
              ライブの音楽なしの悲しい生活は
              まだ数ヶ月以上、続く予定だが

              世界中の読者の皆さまも
              どうぞ、手を洗って、健康にお過ごし下さい。

              GWで何処にも行けず、お暇な方や
              お暇でない方も
              どうぞ、1クリックを是非お恵み下さいませ。







              オーストリア 現在の状況ご報告

              0
                生きてます(笑)

                3月16日から施行になったオーストリアの外出禁止令も
                明日4月30日が最後となり、5月1日から失効する \(^o^)/

                外出禁止令には5つの例外があり

                身体・財産等に係わる案件(病院とか銀行とか、家が火事になった時とか?)
                日常必需品、薬品等の買物
                人助けのため(買物に行けない高齢者のためにボランティアが活躍していた)
                仕事のため
                散歩及び身体を動かすため(毎日クマのように歩き回る人が多数(笑))

                上記以外で外出して
                更に、一緒に住んでいる家族以外の人と
                1メートル以上の場所を開けずにいた場合には
                警察が罰金を徴収する権利が与えられている。
                スーパー・マーケット及び公共交通機関の中では
                マスク着用が義務。

                3月11日からコンサートやオペラ、バレエ、演劇等はすべて中止になり
                これは6月末まで継続するので
                ブログのネタはございません(涙)

                お店もスーパーや薬局等を除いて、すべて閉鎖だったのだが
                4月14日から、ガーデン関係、ホーム・センター・ショップ
                及び店舗面積400平米以下の個人商店は開店。

                2週間(ウイルスの潜伏期間)が経ってみて
                感染者も減って来て
                リプロダクション(感染者1名がウイルスを移す人の数)も
                1以下をキープしているという事で
                外出禁止令は無効となり

                集まりは10人まで(葬式は30人まで)
                人と人との距離1メートルは引き続き有効
                ただし公共交通機関内で、1メートルが無理な場合は例外とし
                お店でのショッピング、公共交通機関内でのマスク着用も推奨。

                カフェやレストランは5月15日からオープン。
                1テーブルに最高4名プラス子供
                予約が必要で、席は自由に選べず、店からの指示に従う。
                テーブルとテーブルの間は最低1メートル空ける。
                従業員(ウエイター、ウエイトレス)はマスク着用。
                (キッチンではマスク着用はなし)

                ホテルは5月29日から再開。

                学校も、上級生は5月4日から、下級生は5月18日から授業開始。
                大学は今学期はデジタルでの授業のみ。
                図書館は5月中旬からオープン、ただし閲覧室はクローズ。

                物流が滞ったわけではないので(これは有難い)
                農業関係で外国人労働者が足りなくなって
                野菜などの多少の値上がりがあったが
                日常的な商品には不自由しないし
                マスクも充分ある(値段はちょっと高いが、1つ1ユーロくらい)

                オーストリアの4月29日現在の感染確認者数(累計)は15357名
                全検査数 247.754
                現在の患者数 2.043名
                うち、入院患者(集中治療室を除く)は 386名
                集中治療室入院患者数 131名
                死者数は 554名
                オーストリア国営放送ウエブ・ニュース・サイトの情報は
                毎日更新されるので、ドイツ語だが興味のある方は
                こちら をどうぞ。

                3月の緊張感がほどけて来て
                スーパーも、買物ワゴンの手が触れるところは
                スーパーの係員が消毒していたりしていたけれど
                今日行ってみたら、それもやっていなかったりとかして
                緩み始めているのが、よくわかる(それも本当はいかんのだが・・・)

                今になって、当時のロックダウンはやり過ぎだったのではないか、とか
                イースター時期に、親戚を訪ねるのは止めた方が良い、と言ったのは
                実は法律違反ではなかったか、とか
                (止めろとは言っていなかったが、止めた方が良い、というので
                 ほとんどの人たちは禁止事項(=法律違反)と思った。
                 お陰でイースター時期の濃厚接触が避けられて感染者の数が減ったのだが
                 本当は法律的には禁止されていなかった、というので
                 誤解を与える事を与党が言った、というので、野党が大騒ぎ)
                野党としては、ここが存在感の見せ所、とばかりに
                与党に噛みついているので
                それはそれで、観察していると、大変、面白い(底意地が悪いとも言う)

                観光収入によるところの大きいオーストリアなので
                経済的打撃の大きさは想像を越えるところがあるし
                どんなに政府が予算を出して
                給与を減らしても、仕事がない人たちに収入を出すように
                政策を取ったとしても
                失業者は増える(失業保険はちゃんとある)

                ナショナル・フラッグのオーストリア航空は
                ドイツのルフトハンザがオーナーなのだが
                ルフトハンザも倒産するかも、というので国と交渉中で
                オーストリア航空を助ける気は(今のところ)ない模様。
                なので、オーストリア航空は、オーストリアに助けを求めていて
                国営になるのか、どうなるのか、まだ予測がつかない。

                ずっと家に閉じこもりなのだが
                もともと1人が好きなので
                慣れてしまえば、こんな楽しい事はない(笑)

                ただ、オーストリアの新聞によると
                自宅学習の児童(生徒)たちが
                平均して1日5時間、勉強をしている・・・というのに
                学生のワタシは・・・・(以下省略)
                だらだらと過ごして、ゲームやったりとか(以下省略)
                気力が続かないので、昔のように、本の乱読もしてない(冷汗)

                やる事がないワケではないのだが
                (大学の教授連中は、むちゃくちゃ張り切って
                 バーチャル・クラスルームを作ったり
                 パワーポイントに声まで録音して、立派な授業をアップしたり
                 課題を出したりと、毎日メールが入ってくるような感じ)
                どうしても、毎日のように開かれる記者会見やニュースを見てしまうので
                政治ウォッチャーみたいになっている。

                今学期のやる気は、ほとんどゼロに近い(すみません)
                だいたい私は間違いなくオーディオ・タイプなので
                どんなに Moodle に論文がポスティングされていても
                授業がないと、独りで研究する気になれない
                要は、徹底的に、学者タイプではない、のである。

                そんな時に限って
                プリンターのスキャンは故障するわ
                MacBook は起動しなくなるわ
                論文その2は提出したものの
                突然、図書館が開かないという事で
                論文締め切りが6月末になってしまい
                通るかどうかもわからない、という中途半端な状態で

                7週間、外出なし(散歩は別)で
                コンサートもオペラもバレエもなくて
                この狭い住居に閉じ込められていると

                どんなに一人が好きでも
                やっぱり、欲求不満の溜まり方が半端じゃない。

                旅行にも行けないし(涙)
                多少、距離のあるドライブしようとしても
                行った先には、見学するものもない上に
                レストランやカフェも開いてなかったら楽しくない(たぶん)

                閉じ籠り生活には有難い事に
                今年の天気はむちゃくちゃ良くて
                連日、青空の広がる、素晴らしい日々だったのだが
                雨が降らないために
                オーストリアの農業は破壊的損害が発生しているらしい。

                人生、すべて塞翁が馬・・・って感じかもしれない。

                コンサート等の催物が、いつ再開されるかは
                今のところ、神のみぞ知る、というところなのだが

                来シーズンの国立オペラ座のプログラムは
                数日前に発表になった。

                新しい総裁はオペラに関しては
                古典的なプログラムを取り入れる意向で
                バレエの総監督マルティン・シュレプファーは
                一部、古典ものは残した上で
                自分の作品を上演していく予定。

                ダンサーも、かなりの数が他のバレエ団に移籍したし
                シュレプファーは自分のダンサーを連れてくるし
                これから、どうなるのかなぁ・・・

                と考える以前に、だいたい、本当に9月に出来るのか
                という問題の方が大きいかもしれない。

                オーストリアの段階的なオープン政策の詳細を知りたい方は
                ORFのサイト(ドイツ語)をご参照下さい。 ここ

                という訳で、ネタがないので
                どうぞお許し下さいまし。

                それでも、頑張って書いたのはエライ(笑)と思って下さる
                優しい皆さまには
                どうぞ久し振りに、1クリックを頂けましたら嬉しいです。





                生存報告

                0

                  生きてます・・・

                  先週と今週は大学がイースター休みだったのだが
                  イースター休み直前に、政府から

                  今学期は大学はすべて閉鎖。
                  ただし、デジタルで授業はするべし

                  というお達しが入って来て

                  コンサートやオペラ、バレエ、演劇等の催物は
                  6月末まで閉鎖。

                  これにて今シーズン6月末までのナマ音はすべてなくなり
                  しかも、夏も大きな音楽祭は禁止。
                  ザルツブルク音楽祭とか
                  グラーフェネック音楽祭とか
                  まだ頑張ってはいるようだが、たぶん無理でしょう。

                  ・・・と言う状態のため

                  ブログのネタがありません (-"-)

                  現在のオーストリアのCOVID-19の状況は下のグラフの通り。

                   



                  感染者総数は15000人を少し切るくらいで

                  半数以上(青)が回復。

                  オレンジ色が軽症者(自宅隔離)

                  ピンクが入院中で、青が集中治療室。

                  赤い縦線の入った3月15日に、例外ありの外出禁止条例が発効された。

                  (その時点で美術館、コンサート・ホール、お店、図書館、レストラン等、すべてクローズ)

                   

                  下はベッド数と入院患者数。充分に余裕がある。

                   

                   

                  集中治療室の稼働率は約20%。これも余裕がある。

                   

                   

                  この状態を踏まえて、今週から、店舗面積400平米以下の個人商店や

                  ホームセンター、ガーデン・センターがオープン。

                  ショップ内部、公共交通機関内部では、マスク着用義務があり

                  人と人との距離は最低1メートル以上空けるべし、というのが規則。

                   

                  大学を除く学校は5月中旬から開始されるかも、という見通し。

                  図書館は閲覧室はクローズ

                  本の貸し借りは、今の予定ではやはり5月中旬からの予定。

                   

                  でも、音楽会もオペラもバレエもありません!!!!!!!

                   

                  会員になっている楽友協会や

                  ウィーン・フィルの事務局や

                  フォルクス・オーパーの事務局から

                  インターネットの音楽サイト Fidelio の

                  1ヵ月有効クーポンとか言うのが届いていたり

                   

                  国立オペラ座ライブが現時点で4月末まで無料だとか

                  ベルリン・フィルのデジタル・コンサート・ホールも無料だとか

                   

                  デジタルでは、これでもか!という位に無料でオファーがあるのだが

                  そうじゃなくて!!!!

                  ワタシはナマが聴きたいのであって

                  自宅のちまちましたコンピュータでヘッドフォンで音楽を聴きたくない。

                   

                  ついでに、私のマックブックがご臨終。

                  修理に持って行こうにも、買ったのがショッピングモールの中のショップなので

                  5月中旬くらいにならないと、たぶんオープンしないと思う。

                   

                  大学は来週からデジタル授業という事で

                  先生方が、えらく張り切ってバーチャル・クラスルームを作っている。

                  演習の発表は、大学クローズ直前に最初にやってしまったのだが

                  6月に2つ発表があるので、その準備をそろそろしなくてはならない。

                   

                  さすがに5週間、自宅に閉じ籠り生活で

                  日常品の買物はOKだし

                  散歩はOKなので

                  毎日、自宅の周囲を30分から1時間くらい

                  クマのように徘徊している。

                   

                  人と人との距離最低1メートルなので

                  向こうから、歩道一杯に広がった家族とかが来ると

                  道路を渡って反対側に逃げる。

                  こういう時には、市内ではなく、郊外に住んでいて良かったと

                  つくづく思う。(ほとんど車が来ない)

                   

                  ともかく、コンサートやオペラやバレエの「個人用覚書」のためのサイトなので

                  コンサートもオペラもバレエもなくなってしまうと

                  本当に書く事がないので

                  時々、生存報告だけする事にして、今のところはお許し下さいまし。

                   

                  大学のゼミの内容とか・・・

                  もしかして、もしかしたら、また本当に書くかもしれないけれど

                  (いや、誰も読みたくないだろうそれは)

                  まずは今月末締切の論文提出が終わって
                  これが通ったら(通って欲しい、成績最低点で良いから・・・)
                  そこで考えます。
                  順位はむちゃくちゃ落ちていると思うけれど
                  書いていない間、いつも見に来て下さった方々
                  本当にありがとうございます。
                  状況が状況なので、どうぞお許し下さい。
                  というわけで、久し振りの1クリック
                  お気が向いたら、下から宜しくお願いします。

                   

                   

                  日本もCOVID-19で大変な状況かと思いますが
                  皆さまのご健康を祈っております。

                   


                  聖人ものがたり

                  0
                    この間の記事は3月23日
                    今日は3月25日で
                    感染者はその間に3611人から5560名に増加。
                    今までのテスト数は32407件、死者31名。

                    感染者の90%が軽症で、自宅隔離(最低2週間)
                    現在までの死者も、重い持病のある年配の方々が多い。

                    大学の休校、図書館閉鎖も既に3週目。
                    慣れたかと言うととんでもない話で
                    コンサートもオペラもバレエもない生活がこれだけ続くと
                    欲求不満の溜まり方が中途半端ではない。

                    だったら、美味しいものでも食べて、というのが普通だろうが
                    レストランは閉まってるし
                    ひとり暮らしで一人分のデリバリーを注文するのも
                    何だか申し訳ない気がするし

                    スーパー・マーケットでは
                    日本のコンビニのような、素晴らしいお弁当は全くなくて
                    唯一、すぐに食べられる冷凍の食事は
                    ・・・すみません、営業妨害じゃないんだけど
                    こんなに不味いものを、よく食べられるな、というクオリティ。
                    (だいたい、塩が効き過ぎ)

                    じゃぁ、自分で作れば、と思うのだが
                    問題は

                    運動不足!!!!!!

                    自宅があまりに狭いので
                    (しかも本だらけ)
                    本来なら、外にジョギングにでも行けば良いのだが
                    3年来の痛みで
                    歩くのだって大変なのに
                    (医者が「あなた、これでよく歩いてるわね」と呆れる程度)
                    走るなんて、とても無理。

                    かと言って、本当に散歩でもしないと
                    もともとない筋肉がますます後退して
                    脂肪だけになりそうだから
                    1日30分〜1時間くらいは
                    周囲を歩いてはいるのだが

                    だいたい「目的」がないと何も出来ない性格なので
                    目的なしに歩く、という、その事自体が、苦痛で苦痛で(涙)
                    速足でウロウロそこらへんを歩いていると
                    自分がアホみたいで、ますます不満がつのる。

                    よって、あまりリキ入れて料理を作ってしまうと
                    カロリーがカロリーがカロリーが・・・(← コロナ太りまっしぐら)

                    ・・・だったら勉強すれば、って言わないでクダサイ。
                    教授連中は、毎日、ウキウキと
                    プレゼンテーション入れたから読んでね、とメールを送ってくるが
                    極端にオーディオ・タイプの私は
                    読んでも何も頭に入らず、聞かないとダメなんです(ただの言い訳)

                    気の滅入る話題はここまでにして

                    この読者だったら、既にご存知かもしれないけれど
                    ガイドしていて、話をすると、意外に知らない人が多いので
                    ここで、カトリックの聖人の話をする!!

                    知ってるかたは、どうぞここにてお引き取り下さって大丈夫です。

                    キリスト教には、カトリックとプロテスタントという
                    2つの宗派があるのは、ご存知の方が多い。
                    (プロテスタントの中には、もっと細かい宗派があるし
                     ギリシャ正教というのもあるが
                     ともかく、大まかに分けると、この2つである)

                    では、カトリックとプロテスタントはどこが違うか。

                    歴史的にルターやカルヴィンの話をしても
                    あまり面白くないので
                    (それにガイディングの時間は限られているから)
                    ずばり、ひとことで言うと

                    聖人がいるのがカトリック
                    聖人がいないのがプロテスタント

                    カトリックは、教会組織の中にヒエラルキーがあるように
                    神さま(父と子と精霊)を社長とする会社組織と思えば良い。
                    父=会長、子(キリスト)=社長 と考えても良い。

                    では、何か困難があって
                    お願いしなければならない時に

                    サラリーマンだったら、社長に直訴しませんよね?
                    ちゃんと、担当の課長とか部長とかに、まずは言いますよね?

                    その課長・部長に当たるのが、カトリックの聖人である。
                    (ええ、極端な言い方だと言うのは存じてます)

                    当然、課長・部長には担当業務の割当がある。
                    これは、問題によって担当する場合と
                    部下の職業分野によって担当する場合がある。

                    今回のような伝染病関係の聖人と言えば
                    聖人ロッホス Heilige Rochus というペストの聖人が第一人者。

                    知られているのは聖セバスティアンで
                    この人、矢を刺されても死ななかったので
                    戦争関係の聖人でもあるが
                    矢を伝染病に見立てて、伝染病の担当としても活躍している。

                    さて、セバスティアンに比べて、あまり高名ではないロッホスだが
                    伝説としては
                    ペスト患者の看病をしていて貧窮して
                    食べ物がなくなったら
                    犬が食糧を運んで来た、という人なので

                    足元に犬がいる!!!

                    詳しい話はウィキをご覧いただければ良いが
                    Heilige Rochus でググって画像を見ると
                    足元に犬がいて
                    時々、食糧袋を咥えていたりする(のでカワイイ ← イヌが好き)

                    10年以上前にガイドのコースに通った際に
                    お隣のブルゲンラント州を車で巡っていた際に
                    どこに行っても、必ず、このロッホスが居たのが印象的。

                    ウィーンにも3区にロッホス広場と教会があります。
                    地下鉄U3番のラントシュトラーセ・ウィーン・ミッテから一駅。

                    低地オーストリア州には、あまりロッホスはおらず
                    ここで、偉そうに立って(笑)手の上に教会を持っているのは
                    聖人レオポルドである。
                    ご存知、クロースターノイブルク修道院などを作った
                    バーベンベルクの王さまである。

                    ウィーン郊外のこのクロースターノイブルク修道院というのは
                    後に聖人レオポルドとなる、バーベンベルクのレオポルド3世が
                    アグネス(当時の神聖ローマ帝国ハインリヒ4世の娘)と結婚した時

                    伝説によれば、アグネスがカーレンベルクの山頂で祈っている時に
                    一陣の風が吹いて、アグネスの持っていたベールを飛ばしてしまい
                    その数ヶ月後に、農民が、ベールを見つけて持って来て
                    そのベールが落ちていた場所に建てたという
                    由緒ある修道院である。

                    (後に、マリア・テレジアの父、カール6世が
                     育ったスペインのエスコリアル修道院を真似て
                     自分の居城を修道院建物の中に作った。
                     現在でも一般公開していられるので見学できます)

                    聖レオポルドは、息子のオットーのために
                    ウィーン郊外にハイリゲンクロイツ修道院(シトー派)も建立していて
                    この修道院は(ウィーンの森ツアーでは定番だが)
                    1133年から、途切れる事なく続いている、という
                    非常に珍しい修道院である。

                    聖レオポルドの担当って何だったっけ?
                    この人、低地オーストリア州の守護聖人なので
                    それが担当なのかしら。

                    すみません、オーストリア出身の聖人だと
                    ついつい熱く語ってしまう。

                    オーストリア出身の聖人のもう1人の代表者は
                    聖フローリアンで

                    ブルックナー・ファンの皆さまは
                    すぐにリンツ郊外のサンクト・フローリアン修道院を
                    思い浮かべるだろう。
                    (ブルックナーの墓が修道院内教会のオルガンの下にある)

                    この聖フローリアンは、火事の聖人なので
                    消防隊や消防官の守護聖人。
                    足元に、燃えている建物があって
                    水の入ったバケツを抱えている事が多い(ので、すぐわかる)

                    いやいやいや、いかん、聖人ロッホスの話から
                    全然、伝染病と関係のない話に飛んでしまった 💦

                    聖セバスティアンは、西洋絵画で必ず取り上げられるテーマなので
                    よくご存知かと思うが
                    絵の題材としては
                    全身に矢が刺さって、苦しみ悶える、若い男性。
                    (もちろんイケメンで身体は半裸で、筋肉の付き方もなかなか・・・)

                    なので、聖セバスティアンは、矢を刺されて殉教したかと思っていたら
                    実は、この人、矢で刺されても生き残った。
                    その後もローマ国王に逆らって
                    キリスト教を信仰したので
                    最後は棒で打たれてローマの下水道に落とされたとか。

                    700年くらいから、矢を伝染病に見立てて
                    ペストの守護聖人として、ローマで讃えられている。

                    旅行が好きな方は
                    旅行者の守護聖人、聖クリストフォロス覚えておくと面白いかも。
                    この人は、肩に小さなキリストがくっついているので、よくわかる。
                    (旅人が川を渡るのに難儀していたのを
                     肩にかついで渡ってあげたら
                     肩に乗っていたのがキリストであった、という伝説による。
                     ウィーンのステファン寺院入り口近くの柱の上にもいらっしゃいます)

                    他にも、頭がなくて
                    手に自分の頭を持っている聖人(マインツのアルバヌス)が
                    頭痛担当の聖人だったりする(ちょっとワケわからんが(笑))

                    ペスト担当の聖人は、セバスティアンやロッホス以外にも
                    ものすごい数が居て
                    確かに中世でペストが流行ったら
                    ともかく、そこらへんの聖人全員を担当にして
                    祈りまくったんだろうなぁ、というのがよくわかる。
                    今で言えば、医学生も、なりたての医者も
                    全員、伝染病担当にしちゃうって感じだったのだろう。
                    私の持っている聖人辞書だけで、40人居た。

                    ウィーンのカールス教会の聖人
                    カール・ボロメウスもペストの聖人である。

                    ペスト担当聖人の中には
                    日本で布教活動をした、イエズス会の守護聖人
                    イグナティウス・ロヨラもいる。

                    伝染病という項目に限ってみれば
                    コスマスとダミアヌス、レミギウスという記載がある。

                    聖人事典を読み出したらキリがなくて
                    (担当探しが面白い)

                    学生の守護聖人はグレゴール1世とかヒエロニムス
                    トーマス・アクィナスはわかるとして
                    マリア・マグダレーナも守護聖人だとは(笑)
                    それに、学生の聖人には
                    ローマのラウレンティスも居る。

                    ラウレンティスって、必ず手に焼き網を持っているので
                    これもフローリアンやロッホスと同じく
                    すぐにわかる聖人である。
                    (焼き網で焼かれて殉教しました、ぞわぞわぞわ)

                    音楽家の聖人や、楽器製作者の聖人は
                    もちろん、聖ツィツィーリアだが
                    ダンサーの守護聖人が
                    荒野に呼ばわるヨハネというのは、いったい何故なんだ?

                    こういう、様々な担当部長の存在があるカトリックと比べると
                    プロテスタントは
                    社長(神さま)の忍耐強さは無限なので
                    誰でも社長に直訴して良いというシステムなので
                    聖人(課長・部長クラス)は誰もいない。

                    皆さまも街歩きの時
                    聖人像を見かけたら、これ誰?と注意深く見て欲しい。

                    聖人というのは、写真が残っているワケでも
                    スケッチが残っているワケでもない過去の人の場合が多いので
                    たいてい、何か持っているものとか
                    着ている服とか、帽子とかで、わかるシステムになっている。
                    (焼き網=ラウレンツィウスとか
                     燃える建物にバケツならフローリアンとか
                     足元にイヌだったらロッホスとか
                     手に教会だったらレオポルドとか)

                    橋のたもとやど真ん中に聖人が立って
                    頭の上に、星がキラキラしていたり
                    足元で天使が口に指を当てて、し〜っ、と沈黙を強いていたら
                    それは聖ネポモクである。
                    (チェコの聖人、プラハの大聖堂の裏に墓あり)

                    こうやって見てみると
                    カトリックの会社組織がわかって楽しい(ちょっと違うか(笑))

                    ただ、近年、担当課長や部長のいない
                    新しい職業が出て来ているのだが
                    (コンピュータ・エンジニアとかね(笑))
                    それは、いちいち、バチカンで
                    担当課長・部長、あ、いや、担当聖人を決定するらしい。

                    もしかしたら
                    今回のウイルス騒ぎも
                    カトリックの天国では
                    伝染病の聖人(たった3人!)が
                    ペストの聖人に
                    おおおおおい、ちょっと力を貸してくれ、と懇願して

                    ペストの聖人たちが(ほら、聖人だから)
                    おおお、なら俺たちも、と
                    総勢43人くらいで、頑張ってくれている(かもしれない)ので

                    天国での43人の大騒ぎを妄想しながら
                    我々も頑張りましょう。

                    こいつ、ネタ切れで
                    いったい何を書くんだ、と呆れた方も
                    どうぞ1クリックを、ぜひお恵み下さい。





                    コンサート・ピッチの歴史

                    0
                      2020年3月22日現在
                      オーストリアの感染者数は3000人を越えて3244人。
                      検査総数21368件、死者も2桁に突入し16名。
                      (↑昨日の夜、アップせずに寝てしまったが
                       一夜明けてみると、23日朝8時現在で3611名。
                       ウイルスの潜伏期間があるから
                       まだまだ増えると思うけれど
                       感染者数増加のカーブは間違いなく減っている)

                      お隣の国イタリアでは、とんでもない悲惨な事になっていて
                      ドイツも爆発的に感染者が増えている中
                      比較的早く、カネより命という政策を取ったオーストリアは
                      やっと感染者増加率が下がって来たところだが
                      油断大敵だし
                      この状態は少なくともイースターまで続くので
                      気を引き締めて・・・ 論文書かねば(大汗)

                      さて、こういう話題ももう飽きたので(すみません)
                      ネタがないので
                      もうやけっぱちで
                      この間、有難い教授の有難い配慮で
                      通った卒業論文その1の話をする。
                      (学部卒業には論文は2つ必要なので、まだ一つ書かねばならない)

                      発表もしたテーマで
                      研究というよりは
                      今までの歴史のまとめみたいなものなので
                      興味のない方は、どうぞお捨て置き下さい。

                      テーマは

                      a’=440 Hz って、いったい何故?

                      オーケストラの音合わせ、音叉、その他
                      使われている a の音が440ヘルツ(前後)である事は
                      皆さま、よーくご存知だと思うのだが

                      まずは、何故、a なのだ???
                      だいたい、a の音って
                      我々が学んで来たドレミだと、ラの音であって
                      ドではないし
                      ピアノの鍵盤も最初はド=c から始まっていて(慣習的に)
                      アルファベットの a ではない。

                      色々と調べたけれど
                      ギリシャ時代の楽器の一番低い音が a だった、などと
                      日本語サイトに書かれているものがあったが
                      ギリシャ時代の楽器とか音叉なんて、残ってないぞ(たぶん)

                      赤ちゃんが生まれた時の産声が440ヘルツだ
                      という主張があったので調べてみた。
                      1957年の論文にあった表は下記である。



                      どこが a だって???

                      だったら人間の声のちょうど中間あたりで決めたのかなぁ、と
                      人間の声の範囲を調べてみた。(クリックで大きくなります)



                      バスやバリトンは(バリトンはファルセットで出るが)外れるし
                      では1オクターブ下の220ヘルツと思ったら
                      今度はソプラノが外れるし。

                      要は、a が基準の音になっているというのは
                      多かれ少なかれ、ただの「偶然」らしい。

                      ・・・すみません、こんな結論で。

                      ただ、この基準音となった a の音は
                      恐ろしい事に、歴史上、384 Hz (≒b シのフラット)から
                      512 Hz (≒D レ)ほどの揺れ幅がある。

                      えらいこっちゃ!!!
                      だって、自分の楽器持って、アンサンブルしようと思ったら
                      音がずれているワケですよ。
                      で、音を移調して演奏しなければならなかったという
                      とんでもない技能が要求される事になる。

                      低いピッチはフランスのオペラで使われていた。
                      (歌手に楽なように(たぶん))

                      宮廷で演奏されていた木管楽器を使ったアンサンブルは
                      a≒470ヘルツくらいの高い音程で作られていた。
                      (木管楽器の制作中心地はイタリアだった)

                      面白い事に、フランスのオルガンは17世紀から19世紀まで
                      388から396ヘルツで作られている。
                      クープランの時には、サン・ジェルヴェの教会のオルガンが
                      401ヘルツに変更されたそうだが
                      作曲家の死後に、また395ヘルツに再調整。

                      ・・・クープランの時代には
                      宮廷音楽士が自分の楽器で、教会で演奏するようになったのが理由。
                      (それまでは、宮廷楽士は宮廷で演奏するのであって
                       教会では演奏しなかったのである)

                      リュリやラモーは、380ヘルツくらいで
                      オペラを作曲しているが
                      クリストフ・ヴィリバルト・グルックがオペラの改革をした際
                      1778年くらいから、403〜404ヘルツが使われるようになった。

                      教会のオルガンがフランスで低いピッチだったのに比べると
                      イタリアは、楽器には470ヘルツくらい (mezzo punto)が使用されていて
                      オルガンは約418ヘルツ (tuono corista) 約半音ほど低いピッチ。

                      ドイツにはコルネット・トーンというのがあって
                      450〜480ヘルツくらい。

                      コルネットという楽器はこれ。



                      このコルネットって
                      バロック時代には愛された楽器なのだが
                      (人間の声に近い音が出る)
                      だんだん、バイオリンにその活躍の場を奪われた可哀想な楽器。
                      どういう音か興味のある方は ここ から聴いてみて下さい。


                      ドイツのオルガンは、かなり高いピッチで作られている。
                      1670〜1700年のオルガンのピッチを各国ごとに見ると
                      ドイツは460〜500ヘルツ(!)の間に集中している。
                      これは、パイプの長さを短くして
                      材料費をケチったからである(と、色々な論文に書いてある)

                      研究者が昔のピッチの研究に使うのは
                      残された書類や楽譜、音叉、音楽家の旅行記などと
                      楽器としては、オルガン、コルネット、ルネッサンス・フルート
                      リコーダー、クラリネット等が対象になる。
                      特にコルネットとリコーダーは、1〜2ヘルツの誤差しかないそうだ。

                      モーツァルト死後1世代後のピッチが440から445ヘルツ
                      イタリア、ミラノのスカラ座でのピッチは450から452ヘルツ。

                      これじゃたまらん、というので
                      何とか、国際的な基準を決めようと
                      音楽家が焦り出して、色々と始めたのが19世紀になってから。

                      ドイツのお金持ち商人の息子として生まれた
                      ヨハン・ハインリヒ・シャイバー(1777-1837)は
                      趣味で物理や音楽をやっていて
                      ほんの少しの差のある音叉を同時に鳴らすと
                      音の高さが違う事が、素人にもわかる、というのに注目して
                      4ヘルツづつ違う52本の音叉(220〜440ヘルツ)を使った
                      トノメーターという機械を考案。
                      基準の音を440ヘルツにしようね、と1834年の
                      自然科学研究者学会で発表。

                      フランス・アカデミーは1858年に
                      パリの基準音として437,50ヘルツを決定。
                      当時の音叉の振動数は890〜910だったそうなので
                      パリの基準音より高い(445〜455ヘルツ)

                      こういう事に黙っていないウィーンでも
                      1885年11月16日〜19日まで会議が行なわれ
                      (この会議にはハンスリックも出席してます)
                      15度で870振動=435ヘルツに決定した。

                      笑っちゃうのが英国で
                      1859年にパリの基準音を採用したものの
                      あれは、気温15度(華氏59度)で設定したもので
                      ウチは気温20度(華氏68度)を基準とするから
                      435 + [(68-59) ÷ 1000 ×435]= 438,915 Hz
                      よって、イギリスでは439ヘルツとなった。

                      ・・・ワケわからん(笑)

                      1917年にアメリカ合衆国が440ヘルツを決定し
                      1921年に20度で440ヘルツを基準音として設定。
                      (戦時中で5ヘルツ上げる事で高揚感を出したかった
                       と書いた論文もあった記憶があるのだが
                       後で探しても見つからなかった・・・)

                      1953年にISOが
                      (International Federation of National Standardizing Association)
                      ロンドンで20度で440ヘルツを決定。
                      DIN (Deutsches Institut für normung) で1942年に同じピッチを決定したが
                      戦時中という事もあって
                      最終的に第二次世界大戦の後、1957年に決定されて、現在に至る。

                      ただし・・・
                      音楽家がこういう基準を守る事はないので(笑)

                      ウィーンのオーボエ奏者が2004年に書いた記事には
                      自分が音楽学校で学んだ時には
                      既に443〜444ヘルツ、場合によっては446ヘルツだったとの記載があるし
                      ウィーンでの基準音は一時は450ヘルツまで上がったらしい。

                      現在のオーケストラは
                      ウィーン・フィルも、ウィーン交響楽団も
                      ウィーン放送交響楽団も443ヘルツである。
                      (ウィーン放送交響楽団は1989年にピンチャス・シュタインベルガーが
                       首席指揮者になった時に、444ヘルツから443ヘルツに下げたそうだ)

                      近年、流行になっているピリオド奏法によるオーケストラのピッチは
                      一般的に低めに設定されている。

                      バッハに関しては、確かにコンサート・ピッチを下げた方が(415ヘルツ)
                      一部の当時の楽器の演奏が簡単になる、という事で
                      低いピッチだったらしい事がわかるが

                      モーツァルトが使っていたかもしれない音叉が422ヘルツだったとか
                      ハイドンが残した有名な音叉が422,5 ヘルツだとか言う理由で
                      そのピッチを使うというのは、どうなのか判断がつかない。
                      (音叉がどのように「使われて」いたかの例証はない)

                      それに、バロック時代のイタリアのピッチは mezzo punto ≒ 470 Hz と
                      tutto punto ≒ 443 Hz が使われていたので
                      低いピッチとは考えにくい。

                      そんなこんなで、古楽器を使ったピリオド奏法のアンサンブルが
                      どの曲に対しても低いピッチを使うのは
                      もしかしたらヘンなんじゃないんですか?
                      ・・・という方向に無理やり持っていった。
                      あ、もちろん、古楽奏法というのがピッチだけの問題じゃない
                      というのは、ちゃんと指摘してますが。

                      ただ、私みたいなシロウトだと
                      数ピッチの差というのは
                      実際に聴いてみても、あまりわからない。
                      発表の時に、歴史上の様々なピッチを
                      純音で作った音を学生にも聞かせたのだが

                      5ヘルツ違う音を続けて聴いてみれば
                      違うというのは明確にわかるが
                      2ヘルツとかだと、少なくとも私には同じ音に聞こえる。

                      あと、Winckel という研究者が1960年に
                      オーケストラの楽器の演奏前と演奏後のピッチの違いを調べているのだが
                      その一例がこれ。結構なピッチの揺れがある。



                      ところで、一部のオタクな方々は
                      シューマン共振を基準にして
                      (物理学者ヴィンフリート・オットー・シューマンであって
                       作曲家のシューマンとは関係ない)
                      432ヘルツが「健康的なピッチ」と主張する人がいるが

                      これには科学的根拠はないし
                      第一、平均律で計算すると
                      シューマン共振から432ヘルツが導き出されるものの
                      純音律だと全く違うピッチ音になるので
                      あまりまともに取らない方が良いと思う。
                      (信じる人は信じて下さい、反対はしません)

                      ジュゼッペ・ヴェルディは432ヘルツに拘ったようだが
                      リヒャルト・シュトラウスは435ヘルツを使用していた。

                      Bruce Haynes という学者が
                      2002年に、様々な歴史的楽器のピッチ音を測って
                      A History of Performance Pitch - The Story of „A“
                      という本を出している(英語)ので
                      興味のある方はどうぞ。

                      ハンスリックも出席していたウィーンのピッチ会議の記録も
                      読むと結構笑えます。

                      ・・・こんな事を書いていて
                      いったい、私は何をやっているんだろう?と
                      呆れ返った読者の皆さま
                      (というか、ここまで読んで下さったなんて(感涙))
                      どうぞ、アホな私に
                      1クリックをお恵み下さい。



                      この記事、どのカテゴリーにするか
                      非常に迷ったのだが
                      (まさか「仕事」カテゴリーに入れられないし)
                      一応、オーストリア生活カテゴリーにしておく。
                      こういう記事が増えてしまったら
                      勉強カテゴリーだかを作らねばならなくなるだろうが
                      そういう事にならないよう、切に祈るばかりの毎日・・・

                      あと、なにこれ、こんなアホを書いても
                      卒論として通るのかオーストリアの大学は!と思った皆さま
                      ワタクシは引退趣味学生だし
                      教授は学部長で、学生が単位を取らないと
                      部の予算が削られるので単位をくれているだけなので
                      こういうのが通ったというのは例外中の例外です!!!

                      calendar
                          123
                      45678910
                      11121314151617
                      18192021222324
                      25262728293031
                      << October 2020 >>
                      PR
                      ★コンタクト・メイル★
                      メイルはこちらへ
                      ブログランキングに1クリックお願いします
                      selected entries
                      categories
                      archives
                      recent comment
                      recommend
                      links
                      profile
                      search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM