クラング・フォールム + エミリオ・ポマリコ

0
    Wiener Konzerthaus Mozart Saal 2017年11月22日 19時30分〜21時45分

    ERSTE BANK KOMPOSITIONSPREIS

    Hannes Kerschbaumer
     shurf I für Violine solo (2017 UA)

    Beat Furrer
     Kaleidoscopic Memories für Kontrabass und Elektronik (2016 OEA)

    Hannes Kerschbaumer
     schraffur für Vierteltonalakkordeon und Ensemble (2017 OEA)

    Gérard Grisey
     Quatre chants pour franchir le seuil
      für Sopran und Ensemble (1997-1998)

    Klangforum Wien
    指揮 Emilio Pomàrico
    ソプラノ Katrien Baerts
    コントラバス Uli Fussenegger
    バイオリン Sophie Schafleitner
    アコーデオン Krassimir Sterev

    オーストリアの銀行が毎年ウィーン・モデルンで作曲賞を出すのだが
    今年は Hannes Kerschbaumer が受賞。

    南チロル(イタリア領だがドイツ語とイタリア語の2ヶ国語圏)に生まれ
    錚々たる作曲家に師事して
    あちこちで賞を取って
    ザルツブルクのモーツァルテウムで現代音楽の講座を持っていたようで
    現在はインスブルック在住とウエブ・サイトに出ている。

    この間 mumok で演奏された時は
    へ?という感じだったので
    (はい、シロウトでアホですから高尚な芸術はわかりません)
    今回はどうだろう、というので来てみたら

    遅刻しました (^^;;
    ただ、既に演奏が始まっているのに
    こっそりと後ろのドアから入れてくれたので
    舞台は見えなかったけれど、音楽だけは聴く事ができた。

    バイオリン・ソロの曲だが
    1台のバイオリンとは思えない多彩な音色。

    ・・・なんですけどね。
    これって、子供がバイオリンをおもちゃにしている
    って感じで、あまりまとまりがなくて
    (いやきっと難しいセオリーがあるのだろうが)

    ほら、現代芸術全般について
    そんなのワタシでもできるわ
    というような作品だったりする事があるじゃないですか。

    大抵の場合は大いなる勘違いだという事は理解しているし
    いわゆる専門教育を受けていない人たちの生み出す作品だって
    凄い芸術作品になる場合もあるし

    え〜い、何が言いたいか段々混乱して来たけれど
    それは本当に作曲家が意図した「雑音」だったのだろうか?
    (それとも特殊奏法の展示会とか・・・)

    よくわかりません、ごめんなさい。

    次の曲はコントラバスのソロとライブ・エレクトロニック。
    これは舞台が見える席に座れたので
    しっかりコントラバス奏者が見えて

    信じられないような細かいボーゲンの扱い方。
    普通の人なら
    そんなに右手の振動は出来ませんが・・・
    いや、そういうのが出来ないと弦楽器のプレイヤーにはなれないのか。
    大昔、人間技とは思えないボーゲンの速さで
    現代音楽を作曲したバイオリニストが居たなぁ。
    (あれは人間離れした速度でボウを動かすのが目的みたいな曲だった)

    ただ、凄い高音のところで弦を押さえて
    すごいバイブレーションかけて右手でボウを動かして出てくる
    不思議な音響に加えて
    時々、その弓を見えないような速度で他の4つの弦に滑らせて
    そこで出てくる音響を
    ライブ・エレクトロニクスでループして聴かせたりとか
    8分の曲だが
    コントラバス奏者の身体の妙技と
    コントラバスとは思えない高音に
    コントラバスらしい低音の組み合わせと
    背景として扱われる震えるようなビブラートに
    メイン・メロディ?のオーナメントみたいな音が
    ライブ・エレクトロニクスで繰り返されるのが面白い。

    次は賞授与の対象になった曲で
    アンサンブルで約14分。

    指揮者は私が大好きなポマリコ。
    何年も前から、指揮台にあがる時は
    いつも紺色のセーター(上着じゃないぞセーターだ!)を着ていて
    これもトレード・マークなんだろうな(笑)

    ポマリコの指揮が好きなのは
    主観的なものなのだが

    こんなに感情的に現代音楽を指揮する人って
    かなり珍しいと思う。
    (非常に良い意味で言ってます)

    だいたいが現代音楽の指揮の場合は
    たぶんこの世のものとも思われない複雑至極天国地獄のような
    奇妙奇天烈なリズムが書いてあると思われるので
    指揮者はリズムをプレイヤーに指示するだけで精一杯というケースが多い。

    ところがポマリコは、さすがに現代音楽に慣れているというか
    複雑怪奇なリズムのキューも明確に出すと同時に
    いわゆるクラシック音楽のような
    しかもウィーン楽派からロマン派にかけての
    大いに感情的にアプローチして良い(と思われる)曲と同じく
    えらくチャーミングで可愛い。

    割に強弱の激しい曲だったので
    指揮者にしてはかなりの上背のある
    スタイルの良い指揮者が
    いわゆるクラシック音楽っぽく指揮しているのに
    出てくるのが不思議なアトナールないしは不協和音たっぷりの
    しかも雑音要素もたっぷりの現代音楽なんだもん。
    その格差だけでもちょっと楽しい。

    この作曲家、主観的に捉えると
    「息」に拘りのある人なのかなぁ。
    音というよりは(この間もそうだったけれど)
    「呼吸音」的な要素が強いような気がする。

    休憩の後はグリゼーの「限界を超えるための4つの歌」
    スペクトル派の初期の作品だけど
    かなり明確にメロディっぽいものが感じられる。
    パーカッションが色々と使われていて
    伝統的なリズム感っぽいものもあって
    音響だけの作品ではなく
    かなり「伝統的」要素が聴こえてくるので聴きやすい。

    ソプラノが巧くて、美声で美人でスタイル良くて
    ドレスがまた洒落ていて(見てるのそこかい!)
    歌詞はフランス語なので一切わからないけれど
    声と楽器のコンビネーションが見事。

    ・・・と言っても
    たぶん、相当部分は寝落ちしていたかと思う f^_^;)
    (すみません、昨日、ずっと悪夢を見ていて・・・)

    いつまで続くんだ、現代音楽 (ーー;) と思われている事は推測がつくが
    あと、本当にもう少しなので
    どうぞ我慢して下さいませ。

    週末からはバレンボイムとアルゲリッチの4回戦とか(何だそれ)
    ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団のブルックナー8番とか
    そこら辺は抜け目なくチケットを押さえているので

    どうか本日も1クリックをお恵みいただけますよう
    心からお願い申し上げます。


    Theatro delle Allucinazioni + Yalda Zamani

    0
      Reaktor 2017年11月21日 19時30分〜20時45分

      THEATRO DELLE ALLUCINAZIONI
      フルート Alexander Wagendristel
      オーボエ Sebastian Skocic
      クラリネット Anna Koch
      ファゴット Leonard Eröd
      ピアノ Kaori Nishii
      アコーデオン Alfred Melichar
      バイオリン Bojidara Kouzmanova-Vladár, Julia Maly
      ビオラ Daniel Moser
      チェロ Maria Frodl
      コントラバス Damián Posse
      音響技術 Linda Steiger
      指揮 Yalda Zamani

      Shahriyar Farshid (*1990)
       AMORPHEN IX for piano and string quartet (2015)

      Alexander Kaiser (*1985)
       Choke for four musicians (2016)

      Grzegorz Pieniek (*1982)
       Idyll fur six instruments (2014)

      Anna Korsun (*1986) / Sergey Khimatov (*1983)
       Rock. Scissoirs. Paper, children game for five musicians (2010 EA)

      Yoav Chorev (*1988)
       ahimsa for piano (2015-2017, UA)

      Antonio Agostini (*1969)
       Scene dal Teatro delle Allucinazioni per ensemble (2016, EA)

      ちょっと郊外にある
      外観も中も、半分破壊されたような
      倉庫?ではないけれど
      コンクリート打ちっ放し(しかもあちこちが剥がれてシミになっている)の
      まぁ、すごい建物(昔の芝居小屋だったらしい)で
      以前は ensemble reconsil という名前で活動していたグループが
      新しい指揮者を迎えて
      新しい名前で再出発。

      最初に
      曲はすべて続けて演奏されて(途中の拍手はなしって事)
      途中にはインプロヴィゼーションが入り
      会場の移動もある、とのスピーチ。

      ウィーン・モデルン現代音楽祭の一環なので
      結構な観客が入っている。
      (しかし現代音楽祭の観客の4分の3以上が年配っていうのも
       なんだかよくわからんわ・・・)

      ドアを開けるとすぐに会場になっていて
      外は雨で寒いし
      当然ながら、会場内も、ものすご〜く寒い。
      もちろん全員コート着たままで
      (音楽家も一部コートを着ていた)
      それでも寒い。

      そんな寒い貧乏ったらしい(すみません)会場に
      コンサート前にさりげなく入って来たのは

      あ〜、今度ウィーン・フィルを指揮する予定の
      大物指揮者ではないか・・・

      ウィーン・モデルンのインテンダントが
      この音楽祭は云々と説明をしている。

      作曲家だか誰だかわからないが
      前列に座っていた若い男性が飛んでいって
      直前まで何か話し込んでいたが

      そりゃプロの音楽家としては
      名前を売っておきたいだろう・・・(笑)

      来ている観客も、そこそこ気がついている人もいたようだが
      そこらへん、ウィーンってすごいな、と思うのは
      誰もサインをねだりに行かないし
      プライベートで来ているんだからそっとしておこうという
      暗黙の了解。
      (日本だったら大変な事になっているかもしれない(笑))

      作曲家については
      生まれ年から見ると若い作曲家ばかり。
      (たぶん、カタログ見れば詳細情報は載っていると思うけれど
       いま、それを調べている時間がない ← ただの言い訳 ^^; )

      この間みたいに
      作曲家と音楽家の自己満足作品かなぁ、と思っていたら
      これが意外に意外で面白かった(まぁ、自己満足は程度にかかわらずあるけど)

      最初の作品は弦がトリラーで細かい音を出している中に
      時々ピアノが入る、という
      音響的にとても面白い作品。
      ピアノの音が多少「浮いた」印象はあるけれど
      ピアノがあるからこそ、弦のトリラー続きが退屈にならない効果もあった。

      次の2つの作品は
      既に記憶の彼方(すみません)なんだけど
      トナールとは言わないが
      親しみ易いフレーズがあったりして
      ふ〜ん、これ現代音楽とは言え、楽しいじゃん、という印象はある。

      会場のスペース変更。
      次の間に行って、全員立ったまま
      前で繰り広げられたのは

      音楽家4人が
      指揮者の指示とパート楽譜とで
      紙を破ったり、擦ったり、揺らしたり
      ハサミで切ったり、ハサミを音を立てて開け閉めしたり
      1,5リットルのミネラルウォーターのペットボトルを揺らしたり

      もちろんプレイヤーの前にはマイクがある。
      (でなければ、そんな微かな音は聞こえない。
       会場そのものはコンクリート打ちっ放しだから
       音響効果は悪くないと思うのだが
       来ている100人以上の客が
       全員、コートを羽織ったままである)

      面白い、というより
      そういう事を、きちんと譜を見ながら
      至極マジメにやっている音楽家(どこで音楽と関わりが?)たちが
      何だか可愛い(アホみたいで)

      しかし、この作品、何回リハーサルしたんだろ?
      リハーサルのたびに大量の紙が屑になったんだろうなぁ。
      まぁ、リズムだけの曲だから
      リズム感のあるプレイヤーたちなら1回で済んだだろうが。
      (なんて下世話な考え・・・いや、やっぱり生活費って(以下省略))

      立っていた会場から
      また椅子のある会場に戻る。
      何人かは、なかなか戻って来ず
      戻ってくる時も、他の人は全員座っているのに
      ゆ〜っくりゆ〜っくり歩いて来るという
      いや、本当に変わった人も結構いるもんですね。
      (まぁ、そういう変わった人たちが多いのもウィーン)

      なお、例の大物は会場移動の頃から
      ひっそりと居なくなっていた(笑)
      ・・・忙しい人だからね。
      でも、この人、時々楽友協会の VIP 席に座っていたりするの。
      プロの音楽家って、滅多に他の人のコンサートとか行かないのだが
      この大人物だけは例外かもしれない。

      ピアノの曲だが、これが一番長くて15分くらいだったのだが
      これ、ピアノを鍵盤楽器として使っていない。

      指揮者とピアニストが2人で蓋を開けたグランド・ピアノの
      弦を弾いて音を出している。

      しかもガムラン音楽かよ、みたいな音程から始まるし。
      もちろん、これも音が小さ過ぎるので
      マイクをピアノに突っ込んである。

      う〜ん (ーー;)
      こういうのはちょっと・・・
      だって、あの音楽を、もっと音楽的に表現できる楽器だったら
      何もピアノの弦を無理やり掻き鳴らさなくても
      ハープでもギターでも
      チターかハックブレットか
      それにふさわしい音響を出す楽器があったように思えて
      何も無理やりピアノを使わなくても、という印象。

      最後はアンサンブルで
      バイオリン、ビオラ、チェロに
      フルート、クラリネット、ファゴット、オーボエが加わった作品。
      (他にも楽器があったかもしれないが)

      いや、すみません、これも楽しく聴けた作品なんですが
      ファゴットを演奏していたプレイヤーが
      たぶん、名前を見ておわかりの通り
      親戚関係だろうと強く推測できるんだけど

      国立オペラ座で歌っている誰かと
      見た目が、ソックリの瓜二つで、区別つかない!!!!
      しかも髪型まで一緒だ!!!!
      (調べても親戚筋の言及は一つもないが
       ↑という事は本人がそれを嫌がっている可能性が高い
       ウィーン放送交響楽団のファゴティストだそうで
       ううう、こうなってみると、舞台が見えない席が恨めしい)

      すごく失礼な事だと理解はしているのだが
      ファゴティストから目が離せなくて
      (だって本当に本当に瓜二つ・・・)
      曲の方は全然記憶に残っていない(ごめんなさい)

      各作品が短かったというのはあるけれど
      それにしても、この間の mumok での作品も短かったが
      あの時よりも、ずっとバラエティに富んでいて
      楽器奏法も、スタイルも、色々あって
      全然退屈しなかった。

      その意味では聴衆も楽しめる工夫が
      多少なりとも凝らされていた、と言えるかもしれない。

      ついでだが
      指揮者が女性で
      アルジェリア生まれのイラン人だそうだが
      キュートだし
      スタイル抜群に良くて
      しかも着ている服が黒なんだけど
      スタイルの良さと相まって
      実に絵になる美しい指揮者だった。

      美人を見ると
      ついついオヤジに化してしまう
      オバサンの私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      Le encantadas Olga Neuwirth

      0
        MuseumsQuartier Halle E 2017年11月20日 19時30分〜20時45分

        LE ENCANTADAS
        Olga Neuwirth : … Le encantadas o le avventure nel mare delle meraviglie …
        für sechs im Raum verteilte Ensemble-Gruppen, Samples und Live - Elektoronik (2014-2015 OEA)

        Ensemble intercontemporain 指揮 Matthias Pintscher
        Musikalisch-informatische Realisierung : Ircam / Gilbert Nouno
        音響エンジニア Sylvain Cadars
        学術アドバイザー Markus Noisternig
        エレクトロニクス(録音)
        Church San Lorenzo, Venice
        ソプラノ Livia Rado
        トロンボーン Athos Castellan
        Ircam スタジオ Johan Leysen
        カウンターテノール Andrew Watts

        オーストリアの女性作曲家のオルガ・ノイヴィルトは
        決して私が好きな作曲家ではない。

        理由=なんか偉そうだから(だからかよ!)

        作る作品の題名は必ず外国語だし
        しかも前と後ろに三つテンテンテン付いてるし
        (これは流行なんでしょうかね? …を題名につける作曲家が多い)
        しかも、ものすごくトンがった音楽もとい音響を書く作曲家だった。

        が・・・(あ、私もテンテンテンが好き?)

        数年前の古い映画に音楽を付けたあたりから
        ちょっと傾向が変わって来て
        以前のように挑戦的で、喧嘩売ってんのか?という感じは薄れて来た。

        今回の作品は、会場内に、ものすごい音響技術を使っているようで
        ウィーン・モデルン現代音楽祭のゲネラル・パスに
        100ユーロくらい払ったのにもかかわらず
        この日だけは、別に20ユーロ(パスがない人は38ユーロ)という
        かなりお高いチケットだったのだ。

        会場に入ったら
        オーケストラ舞台は7つあるし
        (題名には6つのアンサンブルとあるが、数えてみたら7つだった)
        現代音楽好きにはたまらない
        IRCAM フランス国立音響音楽研究所が加わっているし
        アンサンブルは
        これも現代音楽好きなら涎の出る
        アンサンブル・アンテルコンタンポランが出演しているし
        会場の真ん中には大きなサウンド・ディスクがあって
        少なくとも10個くらいのスピーカーが釣ってある。

        ベネチアの教会 Chiesa di San Lorenzo の音響を
        何とか言う音響測定装置を使って
        この会場に全く同じ音響を作った(らしい)

        演奏時間70分。
        最初は海の波の音が四方のスピーカーから聴こえてくる。

        目を瞑ってみたら
        上から波の音が聴こえるので
        感覚的にはすごく変 (ーー;)

        海の底か、ここは。
        この間、授業で見た映画ジョーズのオープニング・シーンを
        思い浮かべてしまうではないか。
        (しかもヨハン・シュトラウス付きだ。
         ご存知でない方は こちら をどうぞ)
        ベネチアの海にはサメは居ないと思うが。

        プログラムによれば
        音で感じる「絵」という事らしいのだが

        すみません、感受性欠乏症のワタクシは
        そこまで「絵」らしいものは妄想できませんでした(自爆)

        ただ、オルガ・ノイヴィルトの今までの音楽とは違って
        トナールから、教会の鐘やオルガンなども使って
        不思議な教会旋法じゃないのにルネッサンスに聴こえる歌とか
        ちょっとポピュラーっぽいメロディとか
        オルガンの響きが母音に聴こえてくるような感じとか
        (そう言えば授業で母音の周波数とかの言及があって
         何かの楽器は母音のウに聴こえるとか教授が言ってたな)
        現代音楽なのに、ともかく飽きない。

        次はどういう音響が出るんだろう、ワクワク ♫
        しかも、ライブ・エレクトロニックと
        実際に演奏されるアンサンブル・アンテルコンタンポランの音が
        交わったり、アンサンブルになったり
        どこからどこまでがエレクトロニックで
        どこが実際の演奏なのだか
        時々わからなくなる程の精密な設計図になっている。

        いや〜、楽しかった。
        さすがに頭の中での視覚化は無理だったとしても
        会場の四方八方から響いてくる
        エレクトロニックとアンサンブルの音が
        心地よく身体全体を包んで
        気持ち良く酔っ払ったような感じ。

        大枚叩いて酷かったらちょっと怒るけれど
        ここまで大規模な先進技術を駆使して
        面白い事をやってるなら良いか ♡
        (おお、偉そう(笑))

        現代音楽が続いて
        読者諸氏が辟易しているのは推測できるんだけど
        まだ11月終わりまで
        ウィーン・モデルン現代音楽祭は続きますので
        もう少しだけお付き合い下さいませ。

        現代音楽だけじゃなくて
        途中でちょっとウワキもする予定の
        節操のない私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        まぁ、クジラもベネチアの海にはいないだろうが(笑)
        そう言えば、海とか船とか教会とか
        街の喧騒とかはあったけれど、魚は音楽に登場しなかったな・・・

        büro lunaire von himmelblauer Stille, ruhelos

        0
          Mumok museum moderner kunst stiftung ludwig wien
          Ebene 4 2017年11月19日 16時〜17時10分

          büro lunaire von himmelblauer Stille, ruhelos

          Hannes Kerschbaumer (*1981)
           hauch.asche (2017 UA)
            für Stimme, Bassflöte und resonierenden Oberflächen

          Reinhold Schinwald (*1977)
           membra disiecta (2016, erweiterte Fassung 2017 UA)
            für Stimme, Kontrabassklarinette und Live Elektronik
            nach einem Text von Gina Mattiello

          Javier Quisland (*1984)
           lanua inferni (2017 UA)
            für Flöte, Stimme und Elektronik

          Christian Klein (*1967)
           … in quell’aria … (2018)
            für Bassklarinette un Live Elektronik

          バスクラリネット、コントラバスクラリネット Theo Nabicht
          フルート、バスフルート Maruta Staravoitava
          声 Gina Mattiello
          音響演出、ライブ・エレクトロニック Reinhold Schinwald
          ライブ・エレクトロニック Hannes Kerschbaumer
          ライブ・エレクロトニック、音響技術 Thomas Mayr

          ウィーン・モデルン現代音楽祭の一環だが
          mumok ウィーン近代美術館では
          時々日曜日のお昼にマチネとして何かやる事があるらしく
          もらったプログラムには12月17日と1月21日の告知があった。

          今年の Die Erste 銀行の賞をもらった
          Hannes Kerschbaumer という作曲家の曲は初めてなので
          ちょっと期待しつつ美術館に入る。

          ・・・・・(沈黙)

          フルートの美人のお姉ちゃまと
          スタイル抜群の「声」(註 歌手ではない)の女性が
          背中合わせに立って
          フルートのお姉ちゃまはでっかいバスフルートを持って

          息を吹き込んでいる・・・

          文字通り、息だけなので
          すごい息の音(音楽ではない)が強調されて伝わって来て
          時々、背中合わせの女性が
          イッヒ とか、ドイツ語のフラグメントの単語を喋る。
          (けれど意味が取れるシンタックスはなく
           本当に時々、一語をポツ・・・と言う感じ)

          え〜っと、え〜っと、え〜っと
          何なんですかあれは。

          「現代音楽」と思うからこそ
          集中して聴いていたら
          なにせ会場が美術館だし
          外ではクリスマス・マーケットやってるし
          この曲の間中、遠くから微かに子供の声がずっとしていて

          いやもしかすると
          それも計算され尽くした音響の一つだったのかもしれないが
          子供の声って、かなり異質じゃないですか
          ずっと気を取られてしまっているうちに

          息と単語だけの作品は終わってしまった。

          聞こえて来たのは
          フルーティストがバスフルートに吹きこむ息の音と
          女性の声でのドイツ語の単語が数個。

          続く別の作曲家の作品も
          バスフルートを男性プレイヤーのバスクラリネットにしただけで
          あとは、やっぱり息と単語という
          まぁ、多少ライブ・エレクトロニックでのエコーや繰り返しはあったものの
          わかんないです、全然!!!

          次の作品はちょっとだけフルートが
          息だけじゃなくて、ちゃんと音に聞こえる音響を出していたけれど
          やっぱりワケわからん。
          (音楽にも「声」にも、シンタックスが感じられない)

          最後の曲はバスクラリネットが
          一つの音を吹くと、それがライブ・エレクトロニックでリピートされ
          ブッと強い音で吹くと、ライブ・エレクトロニックでリピートされ

          いや、あの、作曲している方や
          演奏している方には面白いのかもしれないけれど

          ブツ切りの音をライブ・エレクトロニックでリピートさせて
          それ聴いて、聴衆として面白い、とか思う人は
          果たしているんだろうか???

          いたら教えて下さい。

          私だって長く現代音楽を聴き続けて来ているのだが
          こういう作品を聴くたびに
          だから現代音楽って聴衆不在になるんだわよ、と
          マジメに危惧する(本気)

          この作品たちが200年後に再演される事は
          まず100%ないだろうってわかるし。

          今年のウィーン・モデルンのテーマは
          頭の中の絵、というもので
          それなりに妄想喚起力の強い作品が多かったのだが
          この4曲、妄想の一つも浮かんで来ないです。

          きっと私の頭が古いんだろうとは思うけれど
          ああいうのって、何なんでしょうね。

          Die Erste の作曲賞をもらった作品については
          まだこれからコンツェルトハウスで聴く予定なので
          この1曲で断言はしたくないけれど
          (経歴はすごいのだ、この作曲家・・・)

          まぁ時間の無駄だった、と
          ひどい事を平気で書く私に
          (ド・シロートの個人の感想メモだから
           営業妨害ではございません)
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          フローリアン・ヘッカー

          0
            アホな私は土曜日にトリプル・ヘッダーしてます。
            午後のウィーン・フィルの記事は こちら から。
            その後のフォルクス・テアーターの記事は こちら から。

            下は最後の現代「音楽」です。音楽と言って良いのかは不明ですが f^_^;)

            MuseumsQuartier, Halle G 2017年11月18日 22時〜23時15分

            Florian Hecker

            Florian Hecker : Chimerization (2011-2013)
            Libretto von Reza Negarestani : The Snake, the Goat and the Ladder

            Iannis Xenakis : S.709 for two-track tape (1994)

            Florian Hecker : Synthetic Hinge (2014-2016)
            Libretto von Reza Negarestani : Nature, its man and his goat

            会場に入る前に
            横の机の上に耳栓が置いてあったので
            すかさず1つ確保。

            現代音楽、しかもテープのコンサートの時には
            (クセナキスがあったら特に)
            耳栓が置いてあったら
            絶対に確保して会場に入るのは鉄則。

            ああ、耳栓あって良かった。
            耳栓なしでこれ聴いていたら
            終わったら難聴まっしぐらだっただろう。

            テープの音楽?いや、う〜ん、音楽というより

            雑音

            誰かが英語らしきものを喋ってはいるのだが
            雑音が多くて、内容は全く聴き取れない。
            (スネークとか叫んでいるのはかろうじて聞こえる)

            最初から最後までそ〜いう感じ。
            途中で7分のクセナキスの作品も入ったようだが
            区別とか全然できなかったし(自分がアホだから)

            会場舞台の正面にスピーカー3つ。
            左右に2つ、後ろに3つ。

            ここから、間違いなく85dB 以上の音が流れてくる。
            だって、椅子の肘掛けの金属が振動してたもん。

            これを「現代音楽」と言って良いのか
            私には判断がつかないが
            過去にはミュージック・コンクレートというのもあった事だし
            現代芸術なんでもアリなので、まぁ、これもあって良い。

            かと言って、気持ちよく寝られる音響ではないが(爆笑)

            聴きながらずっと考えていたのは
            作曲家には大変失礼なのだが

            これだけスピーカーがあるんだったら
            もう少し、音の移動みたいな事は出来なかったのかなぁ・・・

            2009年のフランソワ・ベイルみたいな
            コンピュータ音楽だったら楽しかったのに・・・
            (探してみたら記録があった ここ

            音の移動、飛び方と言っても
            音波は反射するから、うまく周波数をコントロールして
            ドップラー効果とかも考慮しながら
            巧みに音波を扱わないと難しいだろうが

            私が何か間違って
            突然、作曲とかの方面に行っちゃうような事があったら
            ベイルみたいな、音がまとわりついてくるような
            チャーミングな音響空間を作りたいなぁ・・・

            と、夢のような事を考えながら
            でも、それには数学とか物理とかの
            システム音楽学の理論が必要だから
            中学校レベルからの算数と理科をやらねば、と

            自分が勉強して来なかった事を
            深く反省している私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            デュフール ティエポロのアポロンと大陸

            0
              Museumsquartier Halle G 2017年11月17日 20時〜21時15分

              ensemble recherche
              バイオリン Melise Mellinger
              ビオラ Paul Beckett
              チェロ Åsa Åkerberg
              フルート Martin Fahlenbock
              オーボエ Jaime González
              クラリネット Shizuyo Oka
              パーカッション Christian Dierstein
              ピアノ Jean-Pierre Collot

              Hugeus Dufourt
              Appollon et les continents, d’après Tiepolo für Ensemble (2005-2016 OEA)

              L’Afrique d’après Tiepolo für Klavier und Ensemble (2005)
              L’Asie d’après Tiepolo für Ensemble (2009)
              L’Europe d’après Tiepolo für Ensemble (2011)
              L’Amérique d’aprés Tiepolo für Klavier und Ensemble (2016)

              ドイツのヴュルツブルクでティエポロが描いたフレスコ画をイメージして
              スペクトル派のユーグ・デュフールが作曲した
              全部で4作品のチクルス。
              演奏時間は全体で約100分ちょっと。

              自分の恥晒しは
              このブログでもやっているが
              ああ、もう、本当に自分でもイヤになるし
              音楽オタクの風上にも置けない(涙)と
              よ〜く自覚はしているけれど
              まさかのまさかで
              100分
              あんなに熟睡するとは思ってもみませんでした。

              ・・・よって今日は感想なし

              と思った人は甘い。
              それでも書くのが根性である(激しく意味不明)

              言い訳にもならないけれど
              朝からちょっと色々と
              それでなくてもない脳みそを酷使していて
              コンサートの前にむちゃくちゃ眠くなって来て
              いかん、これはヤバイと思った記憶はある。

              本当に久し振りに「熟睡」状態だったのだが
              それでも不思議に頭の中で
              音楽だけは聴いてる(ような気が少なくともする)

              身体が時々揺れるので
              あぁ、寝てるなぁ、という自覚もある。
              よって、イビキとかは絶対にかいていないけれど
              半覚醒状態で
              身体は寝てるけれど、頭で音楽は聴いているという
              はっきり言って
              これは・・・至福ではないか(違うだろ!)

              舞台の上には不思議なパーカッションがたくさんあって
              加えて、ピアノ、バイオリン、ビオラ、チェロ
              フルート、オーボエ、クラリネットのプレイヤーたちは
              いくつも楽器を持って来ている。

              熟睡できる位だから
              恐ろしげな予想のつかない突然のフォルテッシモとかはない(笑)
              (いやでも私、ショスタコーヴィッチで熟睡した事もあるからわからん)
              でも、ちゃんと「音楽」であって
              しかも、妄想喚起力抜群で
              色彩が飛び跳ねるような曲。

              特殊奏法も多く使っていて
              人間が歌っているような音が出たり
              目を瞑っていたからかもしれないが
              音が正に言葉の通りに「色」になって
              脳内を染める、という感覚を呼び覚ます。

              モーツァルトでの爆睡も気持ち良いけれど
              この作品での「気持ち良さ」って
              今まで経験した事のない色彩感溢れる快感で
              こんなスゴイ熟睡エクスタシーを感じたのは
              私の長い人生の中でも初めてじゃないだろうか。

              なんかもう
              音楽でエクスタシーとか言い出したら
              人生終わりじゃないだろうか
              ・・・という懸念は抱きつつ

              しかも作曲家や音楽家の方には
              非常に失礼だった事に対しての自覚は充分ありつつ

              それでも、あの100分の快感は
              ちょっと病みつきになりそう(こらっ!)という
              正直な・・・もといアホな私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              いやでもこの曲、本当に色彩感覚がすごくて
              しかもライブのホールって
              色彩が立体的になるので、むちゃ快感でした。

              グリゼー 「音響空間」

              0
                Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年11月16日 19時30分〜21時10分

                Webern Ensemble Wien
                Webern Kammerphilharmonie
                ビオラ Rafał Zalech
                指揮 Simeon Pironkoff

                Gérald Grisey (1946-1998)
                 Les Espaces Acoustiques (1974-1985)

                大好きなスペクトル楽派の大巨匠、ジェラール・グリゼーの代表作
                音響空間がライブで演奏されるとなったら
                何が何でも駆けつけるのが、現代音楽オタクの義務(と喜び)でしょう ♡

                すごく入学試験が難しい
                将来の超一流プロの音楽家の卵たちが学ぶ
                ウィーン音楽大学(正確には音楽と表現芸術大学)の
                学生たちで組織されているアンサンブルと室内オーケストラが
                ウィーン・モデルン現代音楽祭の一環として
                この大曲をコンツェルトハウスの大ホールで演奏。

                この曲、ずいぶん以前だが
                聴いた事があって
                かなり印象が強かったので
                もしかしたら記事が残ってるかも・・・と調べてみたら
                ありましたよ、2009年10月29日 → ここ

                ・・・しかも指揮者のカンブルランの綴りが間違っとる!
                (自分で恥を晒すアホ)

                現代音楽が好きで追いかけては来たけれど
                あまりにわからなくて
                わからな過ぎて
                ついつい10月からウィーン総合大学の
                そのテの部に潜り込んではいるのだが

                では周波数とか倍音とか
                音響工学とかの入門講座を聞いた後に
                この曲を聴いたら
                印象は変わるんだろうか・・・・

                ・・・全然変わらん(自爆)

                確かに2009年の時には
                勝手に自分の妄想で悶えてました、というところがあって

                今回は、あぁ、そこに倍音を使って
                テーマとモチーフは、ははは、そこに持って来たのね
                (って、まぁ、シロウトですから、そんなに分かる筈はないが)
                少なくとも
                妄想に身を委ねるよりは
                ちょっと理性的に聴いてしまったというのはある(かもしれない)

                この曲、最初のビオラのソロから
                全曲の根底にあるのが
                E の倍音なのだそうで

                ええ、絶対音感ありませんから
                (というより、一つずれてるので)
                そんな正確な事はわかりませんが(やけっぱち)
                確かに、一つの音の倍音に
                拘って拘って拘って
                その音の持つすべてのオーバートーンを出しちゃえ
                という意図はわかる。

                しかしまぁ
                倍音だけで構成されて
                リズムとかメロディとかを中心に据えず
                あくまでも「響き」で作曲しようとした
                実にまぁ、とんでもない作品で

                この作品の抱えている世界観って
                ものすごく特殊なんだけど
                ものすごく広くて深くて、ちょっと恐ろしい程。

                もちろん、それが「わかる」かと言ったら
                全然わかりませんが(爆笑)

                わからないからこそ
                わかりたい、と思う
                ・・・けれど、こういう大曲を聴くたびに
                やっぱり最後の最後までわからないんだろうなぁ、と
                ちょっと苦笑してしまう
                おバカな私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                Youtube には2017年のザルツブルクの全曲版がアップされていた。
                1時間40分弱。お時間のある方はどうぞ。
                (最初のビオラのソロは妙なる美しさです。
                 私、このレプリーズの時のコントラバスが好き ♡)
                現代音楽レーベルのカイロスからも CD と iTune が出ています。

                まぁ、こういう音楽はホールでライブで聴く方が良いとは思うけれど
                そんなに恐ろしい予想のつかない音は出て来ません(笑)

                その代わり、割に演劇的な部分があるので
                (メンバーが立ったり、シンバルが叩く態勢になって叩かなかったり)
                それは録音では見られません。

                IT'S A BIRD

                0
                  ORF RadioKulturhaus Großer Sendesaal 2017年11月14日

                  IT’S A BIRD !
                  オルガン Wolfgang Kogert
                  メゾソプラノ Anna Clare Hauf

                  Katharina Klement
                   Drift für Orgel und Elektronik (2015)
                  Enno Poppe
                   Wespe für Stimmesolo (2005)
                  Olivier Messiaen
                   Chants d’oiseaux (Livre d’Orgue, 1951)
                  Cathy Berberian
                   Stripsody für Stimme solo (1966)
                  Hugeus Dufourt
                   There livid flames für Orgel (2014 OEA)
                  Dieter Schnebel
                   Lamento di Guerra für Mezzosopuran und Orgel (1991)
                  Zsigmond Szathmáry
                   Moving Colours für Orgel (2006 OEA)

                  オーストリア国営放送局のホールで
                  ウィーン・モデルン現代音楽祭のコンサート。

                  ホールにパイプ・オルガンがあるのは知っていたが
                  初めてこのホールでオルガンを聴ける!!!

                  で、パイプ・オルガンだが
                  しっかりパイプはあって、見事なオルガンで
                  あ〜、やっぱりヨーロッパ音楽って
                  オルガン(もとい教会音楽)が発祥地点なんだよなぁ、って思う。

                  ホールが割にデッドな音響なので
                  教会のあの長い残響のような効果はない。

                  ところで残響とエコーの違いって何だと思います?
                  500msec が分岐点だそうです(笑)
                  ・・・こういうアホな知識でも、わかるとそうか、と納得するわ。

                  最初の曲は、オルガニストが「弾く」というよりは
                  鍵盤押さえたまま、ボタンを色々と操作して
                  様々なパイプ・オルガンの音響を聴かせてくれる作品。
                  音響オタクとしては
                  おおおお、オルガンってスゴイ、とひたすら感心。

                  エノ・ポッペは相変わらず(新作品じゃないけれど)
                  面白い題名を作品に付ける人なのだが
                  オルガン作品の題名が「スズメバチ」というのも・・・

                  何かコノテーションでもあるんでしょうかね?

                  それとも、もともとデノテーションが違うとか・・・
                  だって、昆虫のスズメバチの意味の他にも
                  第二次世界大戦中にドイツで開発された自走砲っていうのがあるから。

                  どっちのスズメバチだか
                  音楽を聴いているだけでは判断不可能。
                  (どういう音楽だ?と突っ込まないで下さい。
                   終わってみれば、ほとんど記憶にございません)

                  メシアンの鳥は・・・鳥である(自爆)

                  でも何が楽しかったと言って
                  懐かしいキャシー・バーベリアンのストリップソディ!!!

                  この作品、ソプラノで演奏される事が多いのだが
                  今回はメゾソプラノの歌手が登場。

                  最初、ちょっと違和感あったけれど(声が低い)
                  手振り・身振りも添えて
                  メゾソプラノの、いわゆる「普通の音程」で歌われると
                  あらま、ソプラノのような別世界性がなくなって
                  なんか、ものすごく日常的になる(笑)

                  救急車のサイレンとか
                  右から左、しかもドップラー効果まであって
                  おおお、こういう工夫も出来るんだなぁ。
                  蚊の飛び方も、ものすごく真に迫っていて
                  メゾソプラノでも、この曲を演奏できるのか、と
                  ちょっと驚いた。
                  (というか、これ、ワタシもやってみたい・・・(←無理)

                  デュフォールのオルガン曲の後
                  オルガンとメゾソプラノのための曲が
                  かなり面白い印象を残したのだが
                  だが、だが、だが
                  コンサート終わってみれば、何も覚えていない(すみません)

                  最後のオルガン・ソロがまた見事で
                  確かに、全部現代曲でアトナールで
                  でもオルガニストはすごい超絶技巧で弾いていて
                  何だかわからなかったけれど
                  1時間40分休憩なしのコンサート
                  ものすごく楽しかったです。

                  パイプ・オルガンの音色って
                  こうやって聴いてみると面白いなぁ、と
                  改めて思った私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  突然、冬になってしまって
                  明日あたりからは、最低気温がマイナスという予想。
                  あたふたしているうちに
                  今週末からウィーンのあちこちで
                  クリスマス・マーケットもオープンになる。

                  アルディッティ弦楽四重奏団 + ジェニファー・ウォルシュ

                  0
                    Wiener Konzerthaus Mozart Saal 2017年11月13日 19時30分〜21時40分

                    Arditti + Walshe
                    Arditti Quartet
                      バイオリン Irvine Arditti, Ashot Sarkissjan,
                      ビオラ Ralf Ehlers
                      チェロ Lucas Fels
                    声 Jennifer Walche

                    Hugues Dufourt
                     Dawn Flight nach Hazter fûr Streichquartett (2008)

                    Gösta Neuwirth
                     Sieben Stücke für Streichquartett (2008)

                    Clemens Gadenstätter
                     reissen / paramyth 3 für Streichquartett (Streichquartett Nr. 3)
                       (2013-2015 UA)

                    Jennifer Walshe
                     Everything is Important für Stimme, Streichquartett und Film
                      (mit Sound) (2016 OEA)

                    アルディッティ弦楽四重奏団と言えば
                    何回も書いてはいるが
                    私の現代音楽への興味の扉を開いた・・・というより
                    目から鱗の体験
                    閉まっていたドアを思い切り力一杯開いてくれたアンサンブルなので
                    聴くチャンスがあれば欠かさず行く。

                    あれから何年たっても
                    現代音楽への扉が開き過ぎて老化して
                    なんだかドアがなくなっちゃって
                    現代音楽立ち入り自由になっちゃってからも
                    アルディッティ弦楽四重奏団のコンサートは
                    いつも新鮮な驚きをもたらしてくれる ♡

                    創設者のアーヴィン・アルディッティ巨匠は今年64歳。
                    65歳で引退するとかじゃなくて、いつまでもお元気で演奏して下さいね。

                    コンツェルトハウスのモーツァルト・ホールはほとんど満杯。
                    後ろのジジババ、あ、いえ、かなり年配の方々が
                    アルディッティ・クワルテットもずい分メンバーが変わったからねぇ
                    とか話していて
                    いや、ウィーンってちょっと侮れないコワイところではある。

                    今年のウィーン・モデルン現代音楽祭のテーマは
                    「頭の中の絵」なので
                    どの作品も、妄想喚起力が半端じゃなくて面白い。

                    ユーグ・デュフールの30分の曲は
                    英国の画家、スタンリー・ウィリアム・へイターの作品
                    Dawn Flight を音楽にしたものらしい。

                    恥ずかしながらオリジナルの絵画を知らない ^^;
                    調べてみたらロンドンのテート・ギャラリーとか
                    ニューヨークのメトロポリタン美術館にもあるようだ。
                    ウエブ・サイトでいくつかの絵は出てくるけれど
                    こういう現代作品って
                    チマチマした13インチのコンピュータの画面で見ても
                    絶対ダメだと言う事はわかっているので
                    音楽聴きながら、ひたすら自分の頭の中で絵を描く
                    (というより勝手に妄想する(笑))

                    次の曲は9分ほどの曲だが
                    うわ、これ、面白い。
                    ちょっと伝統的にクラシックなエレメントが
                    そこそこに隠されていて
                    聴いていて何とも懐かしいような気分になる。

                    作曲家のゴスタ・ノイヴィルトは
                    オルガ・ノイヴィルトのおじさんに当たるそうで
                    ウィーン大学・ベルリン大学で
                    フランツ・シュレッカーについての論文で博士号を取って
                    グラーツ音楽大学でも教鞭を取っていた80歳の大御所。

                    クレメンス・ガーデンシュテッターはウィーン・モデルンの常連作曲家なので
                    デビューした頃からよく作品は聴いている。
                    今回はオーストリア初演になる2013年〜15年の曲だが
                    デビュー当時のゴツゴツした感じがなくなって来て
                    手法的にも音楽的にも円熟期かなぁ、という印象が強い。

                    面白い事に、すべて3曲ともに
                    特殊奏法を使ったり、マイクロトナールを使ったりはしているのだが
                    やっぱり「音楽」なんですよ。
                    (=雑音だけでの構成ではない、という意味で)
                    こういう曲なら、CD 買ってもこわくない(笑)
                    ・・・というより、この CD 出たら欲しいです(本気)

                    後半はジェニファー・ウォルシュのオーストリア初演。

                    プログラムに作曲家曰く

                    アルディッティ弦楽四重奏団と言えば
                    ブガッティの車かローレックスの時計のようなもので
                    作曲家にとっては、ルイ・ヴィトンの前衛的なデザインで
                    世界に一つしかないオリジナルのバッグを注文するようなもの

                    ・・・・この意見は、すご〜くよくわかる。

                    ただ、個人的な印象からすると
                    (印象ですよ、印象。これはあくまでも個人的印象メモで
                     音楽批評でも批判でも論文でもございません!)

                    オーダーの仕方を思いっきり派手に間違えているような気が・・・

                    派手な衣装の膝丈スカートのドレスで現れたご本人が
                    マイクの前に立って

                    喋ったり、歌ったり
                    突然沈黙したり
                    息を吐き出したり
                    歯ぎしりしたり

                    後ろのスクリーンでは
                    消費社会が云々という
                    50年代のコラージュかな、という感じのフィルム。

                    途中で核爆発の後、緊急時に飲用して下さい、という
                    錠剤が出て来たり
                    バイオの有機栽培がどうのこうのという場面が出て来たり

                    不思議な英語の文が
                    懐古的なコラージュと重なったりしていて

                    アルディッティ弦楽四重奏団は
                    時々、それに音を付けたり(え〜い、それ以外に何と言えと?)
                    その音がライブ・エレクトロニックと混ざったり
                    演奏する「物まね」だけしたり・・・(あああああ、もったいない)

                    セカンド・バイオリンなんか
                    バイオリン持ったままで
                    不思議な右手の演技をしていたし

                    ビオラ・プレイヤーは
                    その第二バイオリンに弓振って怒鳴っている真似してるし

                    チェリストに至っては
                    ウォルシュがマイクを捨てて
                    派手にディスコ風に踊っている横に立って
                    腕を前に上げて下ろして
                    反対側向いて、また腕を前に上げて下ろして

                    ・・・何なんだこれは。

                    まぁ、音楽に演技が入る事自体は
                    カーゲル辺りから市民権は得て来ているし
                    面白いからついつい見ちゃうんだけど

                    全体的に全面にバッチリ出ているテーマは
                    原子力反対
                    有機栽培で健康に気をつけて生きよう
                    とか言うキャンペーン???

                    激しく意味不明である。

                    歌う声そのものはキレイなんだけど
                    喋ったり(英語)怒鳴ったり
                    唸ったり、歯ぎしりしたり
                    まぁ、色々な声(らしきモノも含む)がある人だね。
                    キャシー・バーベリアンとは言わんが。

                    フィルムにエレクトロニクスの音もついているので
                    アルディッティ弦楽四重奏団の演奏?っぽいものが
                    全然目立たない上

                    演奏していても
                    各楽器が比較的バラバラにソロっぽい演奏をするだけで

                    アンサンブルっていう意味
                    全くないでしょ、これは。

                    いやもう、現代芸術、何でもアリだった。
                    最近、現代芸術に触れていないので
                    (エッセル・コレクションは倒産しちゃったし)
                    現代ゲイジュツがこういうものだった事をすっかり忘れていた。

                    芸術作品に政治的メッセージが入るのは
                    私はあまり好きではない。
                    (だったら政治家になれ、とか思ってしまう単純人間)

                    確かに
                    アルノルド・シェーンベルクの「ワルシャワの生き残り」とか
                    ベンジャミン・ブリテンの「戦争レクイエム」とか

                    私に言わせれば、それこそ
                    この間のメシアンのトゥーランガリラ交響曲も
                    カール・ニールセンの交響曲「不滅」だって
                    政治的メッセージたっぷりの曲だとは思うのだが

                    ここまであからさまに
                    原子力反対
                    有機農業賛成
                    と、セリフと映画で声高に主張されちゃうと
                    ・・・ちょっとね (^^;;

                    というより
                    この映画と自分の声での作品
                    別にアルディッティ弦楽四重奏団という
                    ルイ・ヴィトンのバッグじゃなくて
                    H&M の3000円くらいのバッグでも良かったんじゃ?

                    ・・・と
                    ついつい日頃の貧乏性が顔を出してしまった私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                    ウィーン・モデルン現代音楽祭 若い人たちの音楽

                    0
                      Odeon 2017年11月7日 18時〜20時

                      Wien Modern Junge Musik

                      Alexander Krall & Wiener MädchenChor
                       Turmbau zu Babel für Mädchenchor (2016/2017) 5’

                      Gerald Resch
                       Fingerspitzentänze für Jugendensemble (2015) 6’

                      Helmut Schmidinger
                       Jet Set Trio für Violine, Violoencello und Klavier (2001) 3’

                      Rainer Bischof
                       Levante für Flöte, Violoncello, Vibraphone und Klavier (2017 UA) 3’

                      Gerald Preinfalk
                       Gradec für 12 Saxophone (2014) 8’

                      Shigehiro Yamamoto
                       Shula für Violoncelli (2017 UA) 11’

                      Pia Palme
                       My room until yesterday (2017 UA) 21’

                      ウィーン・モデルン現代音楽祭の一環だが
                      ウィーンの音楽学校の生徒たちに
                      現代音楽に親しんでもらおうというプロジェクト。

                      よって、どうしても学校の発表会みたいではあるのだが(笑)

                      各曲目の後の ‘ のついた数字は何分の曲かを現している。
                      短い曲ばかりなのに、何故2時間かかったかと言うと
                      曲と曲の間に司会があって(舞台の組み直しがあるのだ)
                      その時に作曲家が出て来たり
                      先生が出て来たりしたから。

                      ついでに「ウィーンの音楽学校」にも言及しておくと
                      これは普通の学校にプラスして通う学校である。
                      ウィーン市の学校なので、ウィーン市役所の管轄。
                      各区にあるが、料金は一律で
                      個人レッスン1週間に1回で1学期209ユーロ。
                      それ以外のグループ・レッスンとかはまた別料金。
                      音楽の他にダンスやミュージカルのクラスもある。

                      面白いと思ったのは
                      同じ家族の兄弟・姉妹が通う場合
                      2人目から 20% 割引になって行く事で
                      6人目の子供からはレッスン料は無料。

                      1学期209ユーロとか安いじゃん、と思われるかもしれないが
                      それはオーストリアの所得水準を知らないから(以下省略)
                      まぁ、それでもそこそこの中流が子供を送れるところではある。
                      (とは言え、そこまでして音楽やらせるか、と言うと
                       まぁ、やらせない家族の方が多いな、きっと。
                       それに音楽家の家族は、そういう学校に行かせるより
                       家庭や親戚や仲間うちでレッスンしちゃうだろうし)

                      ちなみに、これ、私が入ろうとしてもダメです。
                      ウィーンの場合は25歳以下、という制限がある(人口が多いから)

                      最初はコーラス。
                      バベルの塔をテーマに作曲家と女の子コーラスが作って
                      様々な国の言葉でカオスになるが
                      それを音楽が繋ぐというコンセプト。

                      確かにウィーンっていわゆる「外国生まれ」が多い。
                      (外国人とは一概に言えない。
                       母国語も文化も違っても、オーストリア国籍を取れば
                       オーストリア人であって、外国人ではない)
                      あるいは、親が外国生まれで
                      家庭ではドイツ語を使っていない家族も多数いる。

                      その意味での多様性をプラスに見る、というのは面白い試み。
                      この曲は作曲家の話では、すでに何回もオフィシャルに演奏しているとの事。

                      ゲラルド・レッシュの曲は
                      作曲家ご本人のお子さんの9歳(だったと思うが定かでない)の時に
                      ピアノ曲として作ったものをアンサンブルにしたものだそうだ。
                      ファゴットの男の子が途中で起立して「声」を入れたり
                      なかなか面白い工夫がある。

                      現代曲だから、特別に「子供向け」というワケでもなさそうだし
                      演奏が子供用に簡単にしてあるワケでもない(という印象)

                      ヘルムート・シュミディンガーはグラーツで
                      音楽教育に携わっている作曲家らしいが
                      このジェット・セット・トリオという曲
                      速いテンポの、かなり技術的には難しいのではないか、という曲。
                      チェロのプレイヤーは音楽学校と同時にウィーン音楽大学に在籍中。

                      ライナー・ビショフの曲は
                      現代音楽として全く妥協のないレベルでの曲で
                      これはウィーン音楽大学の学生たちが演奏した。

                      ついでだが
                      ウィーン音楽大学はものすごく難しい入学試験がある。
                      (ウィーン音大と言っているが
                       正式名称は Universität für Musik und darstellende Kunst で
                       音楽及び表現芸術の大学。
                       音楽以外に演劇、演劇演出、映画、テレビ、教育、セラピー等がある)
                      それに合格した将来の音楽家のタマゴたちなので、やっぱり巧い。

                      ゲラルド・プレインファルクの作品は
                      12名のサクソフォン・プレイヤーのためのもの。

                      私みたいなシロウトだと「サクソフォン」ってイメージ
                      定まっているじゃないですか。
                      ところが、見てみれば
                      ソプラニーノとか、楽器が曲がっていなくて
                      どう見てもサクソフォンに見えないし
                      (第一、楽器そのものが小さい)
                      トゥーバックスに至っては、チューバのお化けみたい。

                      作曲家自身が途中で自分のサクソフォンを持って
                      (これも筒がまっすぐな楽器で、サクソフォンには見えない・・・)
                      ジャズっぽいソロを披露するところなんかは見ものだった。

                      サクソフォンは音をしっかり合わせると
                      まるで教会のオルガンみたいな音がする
                      ・・・と作曲家が説明して

                      いざ演奏、という瞬間に
                      隣の教会の鐘がホールの中に高らかに響き渡ったのには苦笑したが
                      ちょっとは待ったけれど
                      あまり待てないから、えい、演奏始めちゃえ、というので演奏開始。

                      ところがこの曲の最初の音が
                      教会の鐘の音(まだ響いていた)と
                      ちゃんと5度で調和したのには
                      私も腰が抜けそうになった(偶然ってあるんですね)

                      次は日本からわざわざいらしたという
                      作曲家、山本成宏の新曲初演。

                      曲の説明の時に
                      武田信玄の話になって
                      風林火山の漢字を書いた紙を司会者に持たせたら
                      「風」の紙を縦横間違って持っていたので焦った。
                      (林・火・山はちゃんと持ってくれた)

                      チェロ4台の曲だが
                      激しさから静けさまで、かなり繊細な表現。
                      良くも悪くも「伝統的現代音楽」という印象。

                      最後はピア・パルメの
                      若い人たちのための演劇的要素を含む複合作品。

                      小さな子供4人も出演して
                      ビデオ・クリップも映されて
                      プレイヤーたちは、みんなお面を被っていて
                      リコーダーとアコーデオン、ピアノ、パーカッション
                      加えてライブ・エレクトロニックで約20分の曲。

                      ・・・終わってみると
                      ライブ・エレクトロニックで繰り返し聴かされた
                      ソプラノのトナールでの単調なメロディしか記憶に残ってません(自爆)

                      いやしかし、スゴイと言えばスゴイわ。
                      10歳にもならない子供たちに
                      しっかり現代音楽に親しんでもらおう、という意気込み。

                      私が10歳の頃は
                      先生自身が、現代音楽なんて全く興味なかったと思う。

                      13歳くらいで
                      先生が代わって、男性のイケメン(に見えたのだ当時は)先生になって
                      張り切って練習し出した時には
                      レッスンの後、レコード聴いたりして
                      (当時は CD もカセット・テープもインターネットもなかった)

                      今でも忘れられない一柳慧のレコードを聴いて
                      アトナールの上に、予想のつかないフォルテがあって
                      うわあああ、現代音楽ってコワイ、と思った事しか記憶にない。

                      あの頃、現代音楽に導いてくれる先生がいたら
                      私の人生、変わっていただろうか・・・
                      (いや、変わってないな絶対(笑))

                      意外に子供だからこそ
                      無調の音楽も楽しんで演奏できたりする可能性もある。
                      ピアノの蓋を取って弦を搔き鳴らして
                      先生から怒られた、という体験のない子供はいないだろうし。

                      ちょっと学校の発表会みたいではあるけれど
                      演奏された曲は
                      妥協のない、まっさらな「現代曲」だった・・・けれど
                      バリエーションあり過ぎで
                      記憶力ゼロなので
                      記憶に全く残っていない、という
                      情けない私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                      calendar
                           12
                      3456789
                      10111213141516
                      17181920212223
                      24252627282930
                      31      
                      << December 2017 >>
                      PR
                      ★コンタクト・メイル★
                      メイルはこちらへ
                      ブログランキングに1クリックお願いします
                      selected entries
                      categories
                      archives
                      recent comment
                      recommend
                      links
                      profile
                      search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM