美しきエレーヌ コーミッシェ・オーパー・ベルリン

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    Festspielhaus St. Pölten Großer Saal 2017年9月23日 18時〜21時20分

    Komische Oper Berlin
    DIE SCHÖNE HELENA
    Opéra bouffe in drei Akten von Jacques Offenbach
    Libretto von Henri Meihac und Ludwic Halévy

    指揮 Stefan Soltesz
    演出 Barrie Kosky
    振付 Otto Pichler
    舞台 Rufus Didwiszus
    衣装 Buki Shiff
    ドラマツルギー Johanna Wall
    照明 Diego Leetz

    エレーヌ(ヘレナ) Nicole Chevalier
    パリス Tansel Akzeybek
    メネラウス Peter Renz
    カルカス Stefan Sevenich
    アガメムノン Dominik Köninger
    オレスト Maria Fiselier
    アジャックス I Tom Erik Lie
    アジャックス II Philipp Meierhöfer
    アキレウス Uwe Schönbeck
    侍従 Karlheinz Oettel
    アコーディオン Yuri Tarasenok

    ダンサー Zoltan Fekete, Paul Gerritsen, Hunter Jaques
    Christoph Jonas, Michael Fernandez, Lorenzo Soragni

    オーケストラ Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
    コーラス Chorsolistinnen und Chorsolisten der Komischen Oper Berlin
    コーラス指導 David Cavelius

    国立オペラ座のジゼル2回目のチケットは確保済みだったのだが
    サンクト・ペルテン祝祭劇場で
    ドイツ・ベルリンのコーミッシェ・オーパーの公演があると聞いて
    飛びついた。

    だって、以前の「魔笛」があまりに良過ぎて・・・
    あんなのウィーンのカンパニーだったら絶対にやらないし。

    今回はジャック・オッフェンバックのオペレッタ
    美しきエレーヌ

    オッフェンバックの「地獄のオルフェ」と「パリの生活」は
    フォルクス・オーパーで上演した事があって
    地獄のオルフェの方は大笑いできる素晴らしさだったが
    この美しきエレーヌは観た事がない。

    オーケストラ・ピットの前にも花道みたいなものが作ってあって
    この狭い花道を効果的に使っているのだけれど

    あの狭いところに大人数がドッと押し寄せたり
    ローラースケートの登場人物やダンサーたちが走っていると
    数ミリのミスでオーケストラ・ボックスに落ちそうでコワイ。

    筋書きはかなり手が入っている(ように見える)し
    プログラムの筋書きも詳しくない上に
    セリフもドイツ的ドイツ語でちょっと分かり難くて
    (ええ、ここオーストリアですし。だから何?)
    歌の内容のドイツ語なんか、全くわからん。

    幕間に隣の年配女性が
    「凄いわね。でも私、ストーリーが全然わからないんだけど
     あなた、お分かりになって?」
    「いや、私もストーリーわからないけれど、でも楽しいじゃございませんの」
    ・・・という会話をしていたので
    あぁ、これは別に私のドイツ語能力だけの問題ではないのか、と納得。

    途中でちょこちょこフランス語が入るので
    フランス語わかったらもっと面白かったのかも。

    エレーヌ(ヘレナ)の登場がうははははは・・・
    男性ダンサーに持ち上げられたり、凄い格好で歌っている上に
    この女性歌手、声を自由自在に使って
    ネコみたいな叫び声はあげるわ
    もちろんオペラのベルカントは抜群なんだけど
    その他にも色々な声を音色を持っていてビックリする。

    しかし、もっと凄いのが神官カルカス!!!
    神官なのに何故かカトリックの神父の格好をして
    十字架かけて出て来るのにはビックリするが

    たまごっちの体型で
    (いや、あれ、腹のところは何か詰め物をしているだろう)
    身体が柔らかくてバレエの素養があって
    歌いながらピルエットはするわ
    ローラースケートでダンスはするわ
    何ですかこの芸達者な歌手は・・・・

    芸達者と言えば、アガメムノンもローラースケート履いて
    他のダンサーと一緒にばっちりダンスする。

    いやアガメムノンが名乗る時に
    リヒャルト・シュトラウスのエレクトラのメロディが(爆笑)

    カルカスが蓄音機でレコードを聴く場面なんか
    蓄音機から奏でられるのはリヒャルト・ワーグナーです ^o^

    更に・・・
    ビーナスの使いが手紙を届けにくるところって
    マーラーの交響曲6番で手紙が届くのだ。
    (オーケストラが開演前の音出しでマーラー吹いていたので
     何じゃこりゃ、と思ったら、ちゃんとここで演奏が・・・!!!)

    ドラマチック場面ではベートーベンの「運命」が鳴り響くし。

    実は演出家、色々と弄っていて
    だいたい、プログラムのキャスト表を見た時
    アコーディオンって何だ? そんな役があるのか? と思ったら
    後半の出だしは
    アコーディオン伴奏によるエレーヌの歌う
    エディット・ピアフですから
    (しかも Non, je ne regrette rien だよ、わっはっは)

    シャンソンはもう一曲、メラネウスも歌うんだけど
    これは誰のだろう?

    パリスを演じたテノールがまたチャーミング ♡
    本当にテノールらしい高い声で(ほとんどファルセットか)
    声の使い方も素晴らしいし伸びるし
    でも、うるさいヘルデン・テノールじゃなくて
    あくまでもリリックで、ヤサ男。

    それにこの人も演技できるし踊れるし
    ちょっと勘違いヤロウのパリスがすごくコミカル。

    エレーヌとのラブシーンがもう爆笑モノで。
    夢だから良いのね、夢だから良いのよ、と
    どんどんエスカレートするのがかなりリアルなんだけど
    まぁ、周囲にお子ちゃまはいなかった(と思う)のでオッケー(笑)

    お子ちゃまいたらヤバかったシーンもかなりあって
    最初からダンサーのドレスが
    魅力的なお尻を隠さずのヨダレものドレスで(あっ (^◇^;)

    弱っちいメネラウスは車椅子で登場するのだが
    後半では怒りと欲望で立ち上がってエレーヌがビックリしたりして
    このテノールがまた、何とも弱いヤサ男の中年の(歌手は若い)
    美しい奥方に振り回される弱い老年男性の悲壮がなかなか見もの。

    演出、ダンスの振付がともかく見事。
    (ちょっとミスしたらオーケストラ・ピットに落ちる)

    いや、確かにちょっとヤリ過ぎか、と言う程に
    楽しませようというサービス精神が全体に弾けていて
    しかも弾け方が半端じゃない。

    前半は2時間近くで、かなり長かったのに
    長さを全く感じさせず
    中だるみもなくて素晴らしかった。

    休憩含めて3時間半の上演時間はかなり長いし
    舞台の変換もなくて
    せいぜいソファくらいが舞台装置で出て来るだけで
    ビデオ投影とかも全くないあの舞台で

    よくぞ、衣装とドラマツルギーと歌と踊り(!)で
    あれだけの物を作り上げたものだと驚嘆続き。

    いや〜ん、これ、もう1度観たい・・・
    明日9月23日の18時からもう一度公演があるんだけど
    (しかもチケットまだあるし(高いけどベストの席だって60ユーロ以下だ))
    でも明日の夜はコンツェルトハウスでウィーン交響楽団のコンサートだし
    ・・・・と、実はまだまだ迷っている私に
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    サンクト・ペルテンのトレイラーがあまり良くなかったので探したら
    2014年のドイツのテレビ番組(評論番組)に出ていた方がよくわかるので貼っておきます。
    このオペレッタのクリップは6分40秒あたりから。





    パラス・アテネは泣く エルンスト・クレネック

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      Museumsquartier Halle E 2016年10月28日 19時〜21時30分

      Neue Oper Wien
      PALLAS ATHENE WEINT
      Oper in 1 Vorspiel und 3 Akten

      音楽・リブレット Ernst Krenek
      Pallas Athene : Mareike Jankowski
      Sokrates : Klemens Sander
      Alkibiades : Franz Gürtelschmied
      Meletos : Lorin Wey
      Meton : Yevheniy Kapitula
      Althea : Barbara Zamek
      Nauarchos : Kristján Jóhannesson
      Ein athenischer Senator : Ricardo Bojorques Martinez
      Agis, König von Sparta : Karl Huml
      Timaea : Megan Kahts
      Lysander : Hanzhang Tang
      Brasidas : Kristján Jóhannesson
      Ktesippos : Savva Tikhonov
      コーラス Wiener Kammerchor
      オーケストラ Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
      指揮 Walter Kobéra
      演出 Christoph Zauner
      舞台 Jörg Brombacher
      衣装 Mareile von Stritzky
      照明デザイン Norbert Chemel

      色々と面白いオペラを上演する Neue Oper Wien の作品に
      トーンキュンストラーが出るので
      友の会割引が効く・・・という理由だけではないけれど
      エルンスト・クレネックのオペラは
      オペラ座での Jonny spielt auf を聴き損ねたので
      何だかどうしても見たくなった。

      どこを探してもウエブに上演時間の詳細がなくて
      (もちろん開始時間は記載されている)
      当日、会場に行ってプログラム買って
      150分というのを見た時にはウンザリしたが
      まぁ、2時間半と言えば、普通のオペラですよね考えてみれば。

      昨日は4時間ちょっとしか寝てなくて
      自業自得もあるけど、それだけじゃないので
      ともかく眠い、むちゃくちゃ眠い。
      これ、かなりヤバイ(汗)

      さてこの作曲家を知ってる人は
      それだけで、かなりのオタクと言って良い。

      私はジョニーを観る機会を逃したので
      知っている(というよりナマで聴いた)のは
      むちゃくちゃ印象的だった
      オーストリア・アルプスからの旅日記という連作歌曲だけ(自爆)

      さて、このオペラ
      パラス・アテネは泣く(作品番号144番)は
      紀元前のスパルタを舞台に
      アギスとその妻ティマイア
      アルキビアデスやらアテナイのメトンやら
      ソクラテスとかアルテアとかブラシダスとか

      ペロポネソス戦争の辺りのアテネとスパルタの人たちが
      どっさりと登場するのだが
      ちょっと調べてもワケわからないので勘弁して下さい(逃)

      民主主義を否定する
      独裁者で横暴で戦争をする王さまに逆らって
      色々な裏切りや死刑、拷問に不倫があって
      最後にソクラテスが毒を煽って死ぬ、という話。

      暗い舞台に真っ白なパラス・アテネが登場。
      パラス・アテネという言葉で調べると
      ズラッとガンダムが並ぶのだが(驚いたよワタシ)
      このパラス・アテネというのはギリシャ神話のアテーナーの事で
      ウィーンの国会議事堂の前に立っているのが当人である。

      で、その後、ソクラテスやらギリシャ人たちが
      大量に登場して、色々と議論をかわすようなのだが

      ・・・すみません、第一幕、モロに寝落ちしておりました!
      舞台暗いし
      クレネックの音楽が割に単純に聴こえてくるし
      あんまり動きもなくて(というより寝てたからかもしれない)
      必死になってドイツ語の字幕(歌もドイツ語だが)を見ていたのだが
      最初の1時間、本当に辛かったです(汗汗汗)

      幕間にコーヒー飲もうと思ったけど
      お財布見たら5ユーロしか入ってなくて(冷汗)
      ううう、後半、ヤバイかも・・・という状態だったのだが

      うははは、後半は目が醒めた。
      というより、話に引き摺られて
      ドラマチックなドラマの中にどんどん入っていった。

      寝落ちせずに聴いてみると
      クレネックの音楽ってスゴイ。
      セリフの一つ一つに音楽の表情がついて
      すごい表現力に満ちている。

      加えて、歌手がみんな巧いの ♡

      ホールが小さいので声はよく通るし
      ドイツ語もクリアに聴こえて来るのだが
      それだけではなくて
      出演者の歌手が、みんな「演技」が完璧なのである。

      ウィーン私立音楽大学の学生さんたちも出演していたようだが
      見た目よしでスタイルも抜群で
      声は出るわ、身体は柔らかいし
      激しい動きも異様にリアルにやるし
      (暴力場面があるので、結構殴ったり倒れたりが多い)

      不倫場面なんて
      あああああっ、そこまでやって良いのかって位
      ちょっと、いや、ものすごく妖しかった。

      私がオペラを好きではないのは
      身長やら体重やら
      いや、体型の事を言ってはいけないのはわかっているが

      どうみても恋人同士に見えないカップルとか
      演技ヘタクソでラブシーンが白々し過ぎてイタいとか
      突っ立ったまま手広げて歌うなアホとか
      死ぬ死ぬ死ぬと喚きつつ死なない出演者とか
      (ついでに死に方もヘタクソ)

      そういう、オペラに有り勝ちで
      しかもそれがオペラのリアリティとか言って許されてしまう
      あの大仰さがイヤなんだけど

      このオペラ、出演者の演技の巧さと歌の巧さと
      言葉にとことん寄り添ったクレネックの音楽で
      何だか、オペラ観てるというより演劇を鑑賞しているみたいな
      最初から(註 2幕以降ね、1幕寝てたから)異様にリアルなのだ。

      リアルだから、物語の中に自然に入ってしまう。
      舞台装置も
      古代ギリシャの柱を巧く使っている上に
      王宮では赤を効果的に使って
      舞台の変換はないのに、多様な場面が提示される。

      アギス役のバリトンの響く声に
      その妻のティマイアがまた素晴らしいソプラノで
      アルキビアデスがむちゃ魅力的で
      ティマイアが発情してしまうのもリアル。

      メレトスの小市民的な悪人振りもむちゃ良いし
      ソクラテスも魅力的で
      最後の場面の死に方も素晴らしい ♡

      これ、プロダクションとしては最高の出来ではないの。

      ・・・ううう、前半、寝落ちしたワタシのアホ!!!

      こんなリアルなオペラだったら
      金曜日じゃなくて
      ちゃんと寝た後の土曜日の夜公演のチケットを買えば良かった。

      ストーリーとしては
      暴力・殺人・裏切りのてんこ盛りで
      暗い暗い暗い話なのだが
      胸にグッサリ、刃が突き刺さるような印象。

      音楽・舞台・照明・衣装に
      演技と声の素晴らしさが重なって
      終わった後は呆然としてしまった。

      こういう小劇場でのオペラ
      カンマーオーパーなんかもそうなんだけど
      今の若手って、本当に優秀!!!
      それでも、世界的舞台に乗れる人って
      その中から、ほんの一握り、と考えると

      あまり有名ではなくて
      観光客なんか一人も入ってこない
      こういうプロダクションで

      これだけ水準の高い演目を鑑賞させてもらえるなんて
      何て幸せなんだろうワタシ。

      この Neue Oper Wien って
      また2月にアルベール・カミュの「誤解」のオペラを
      オーストリア初演するらしいので
      これも行こう、と堅く決心している私に
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      聴衆は若い人から年配まで
      かなり幅広い層だったけれど
      さすがに「現代オペラ」を聴こうという人たちは
      (まぁ、クレネックを現代とは言わんが)
      みんなすご〜く静かで、咳一つなく
      しかも幕間のお喋りを聴いていると
      すごいディープな話題が多くて
      ああ、クラオタの層って実はこんなに厚かったのね(爆笑)

      ミュージカル MOZART ! ライムント劇場

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        Raimund Theater 2016年1月22日 19時30分〜22時10分

        MOZART !
        Das Musical von Michael Kunze und Sylvester Levay

        Wolfgang Mozart : Gernot ROMIC
        Amadé : Lucal MACGREGOR
        Leopold Mozart : Marc CLEAR
        Colloredo : Mark SEIBERT
        Constanze Weber/Nissen : Franziska SCHUSTER
        Baronin von Waldstättn : Ana Milva GOMES
        Nannerl Mozart : Barbara OBERMEIER
        Cäcilia Weber : Brigitte OELKE
        Karl Joseph Graf Arco : Jon Geoffrey GOLDSWORTHY
        Emanuel Schikaneder : Johannes GLÜCK
        Aloysia Weber : Karolin KONERT
        Sophie Weber : Laura FRIEDRICH TEJERO
        Fridlin Weber / Johann Thorwart : Stefan POSLAVSKI
        Anna Maria Mozart : Susanna PANZNER
        Doktor Franz Anton Mesmer : Thorsten TINNEY

        指揮 Michael RÖMER

        ミュージカル MOZART ! は
        ウィーンでも3月末までの上演という事で
        会社に割引チケットのオファーが入って来たのを良い事に
        行ってみる事にした。
        (本当にタマにはこの業界も良い事がある。
         本当に「タマには」だが(笑))




        平土間後方の席で、何故か目の前に柱があって
        うわ、これ、見えないかも・・・と思ったけれど

        柱で隠されたのは端の方だったので
        観るには支障がなかった上に
        何せ平土間ですよ、平土間!(そう言う良い席座った事がない)

        割引でも、私のチケット予算の上限を越えていたけれど
        まぁ、ここだったら良しとするか。

        舞台は背景にビデオを使っていて
        これが、宮殿になったり教会だったり自宅だったり
        金をかけずに舞台が変換できる非常に良いアイデア。

        バロック時代の話だから
        シェーンブルン宮殿の御前演奏の時には
        みんなバロックの衣装で出て・・・・

        あれ???????

        何で1人、今の舞踏会みたいなロング・ドレス????
        (で、この男爵夫人の歌がむちゃ巧かった ♡)

        更に話が進んで行くと
        ビデオ投影の画面が
        今のウィーン国立オペラ座とか
        (註 国立オペラ座の建物は1869年完成)
        いや、う〜ん、あのあのあの
        他の登場人物の衣装なども含めて

        時代考証 完全無視・・・(爆)

        エレキ・ギターまで登場しちゃうし(爆笑)

        いえいえいえ、衣装は素晴らしいんですよ。
        モーツァルトが着ている白いパジャマみたいなのは
        いったい何だ、というのは別として
        皆さま、美しい豪華な衣装に身を包み

        で、音楽が
        何か、これ、どこかで聴いた事が・・・

        盛り上げ方、不協和音の使い方、リズムその他
        聴覚のデジャブが凄いんだけど

        ミュージカル「エリザベート」にそっくりじゃないか!!!!

        まぁ同じコンビネーションのプロダクションだし
        エリザベートが爆発的にヒットしたし
        気持ちはわからんワケではないが。

        平土間奥だったので
        オペラとかだったら音響最悪の場所だったのが
        マイク付きミュージカルの場合は
        音が抑えられて、耳が痛くなる事もなく
        普通に聴けたのはラッキー。

        で、この作品、何か、焦点がボケてるなぁ。
        モーツァルトの生涯を
        何だか、ダラダラ綴っただけで
        コンスタンツェとのラブストーリーと
        大人になった自分を認めてくれない父親との確執あたりが
        中心になってはいるのだろうが
        盛り上がりに欠けるし
        (で盛り上がりの歌にものすごい既視感(既聴感?)があるし。

        最初の場面で御前演奏をした
        子供のモーツァルトが
        赤いバロックの衣装とカツラを被って
        大人モーツァルトが出る時には
        必ず、舞台の何処かにいる。
        (ほとんどがピアノの周辺で作曲したりしてる)

        セリフはないけれど
        出ずっぱりで
        最後の死の場面では
        ロウソクを消す、という決定的な場面を
        この子役が請け負う。

        うわわわ、これ、子役が最も重要な役柄じゃないの?

        ミュージカルだから
        出演者全員が歌って踊って
        豪華絢爛華やかで派手な舞台と出演者で
        それなりに楽しいのだが・・・

        ほんの時々、モーツァルトの音楽が
        ミュージカル・ナンバーの中にこっそり出現するのが
        レヴァイの音楽の中で異様に浮いている。

        モーツァルトの音楽って耳慣れしている、というのはあるにせよ
        やっぱり異質というか
        ミュージカル・ナンバーの中に入ると
        そこだけ一点、飛び出てしまっているというか

        やっぱり、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは天才です。
        (今さら何だ、と思われるかもしれないけれど
         私はモーツァルトは嫌いでもないし
         モーツァルトの音楽は高く評価するし
         こうやってフラグメントを聴いていても
         飛び抜けた天才性に驚嘆する。
         ・・・ただ、聴くと反射的に熟睡してしまうだけ)

        モーツァルトをテーマにした作品と言えば
        ピーター・シェーファーの「アマデウス」が有名で
        もちろん映画も観たし(DVD も持ってます)
        演劇作品としてもフォルクス・テアーターで観て
        これはサリエリに焦点を当てた素晴らしい作品だったが

        このミュージカルは
        モーツァルトの生涯を追って行くという捉え方なので
        作品としては全く違う。

        ミュージカルなので若い観客が多い。
        クラシック音楽には興味なさそうに見える
        この若い観客たちが
        これで興味を持って
        クラシックのコンサートにも来てくれると良いなぁ

        ・・・とババ臭い事を考えながら
        会場を後にした私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        リゴレット  クロースターノイブルク・オペラ祭

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          Klosterneuburg  2015年7月11日 20時30分〜23時


          RIGORETTO

          Musik von Giuseppe Verdi


          マントヴァ公爵 Arthur Espiritu

          リゴレット Paolo Rumetz

          ジルダ Daniela Fally

          ジョバンナ Bettina Schweiger

          モンテローネ伯爵 Ievgen Orlov

          チェプラーノ伯爵 Sebastian Preissl

          チェプラーノ伯爵夫人 Elisabeth Pratscher

          マルッロ Thomas Weinhappel

          ボルサ Gustavo Quaresma Ramos

          スパラフチーレ Luciano Barinic

          マッダレーナ Ilseyar Khayrullova


          オーケストラ Siofonietta Baden

          指揮 Christoph Campestrini

          演出 Thomas Enzinger


          長いお休みをいただいている・・・筈なのだが

          音楽会とかなくなったので

          少しは私生活もマトモになるかと思ったら

          山のような仕事が(以下省略)


          イタリア・オペラだし、どうしようかな、と思っていたのだが

          やっぱり、かなりナマの音に飢えてしまっていたので

          クロースターノイブルクのオペラに食指が動いた。


          先々週の38℃とかに比べると

          28℃前後の晴れた気持ちの良い土曜日。

          朝から電話鳴りっぱなし(仕事です(涙))は別として

          クロースターノイブルクまでは約30分で行けるから、と

          車に乗り込んだ私は


          ギュルテル橋のところで冷汗。


          ウィーン夏の名物 ・・・・ 道路工事!!!!

          クロースターノイブルクに行く出口が閉鎖されていて

          ご丁寧にも、迂回路が何処だか全く書いていない。


          え〜い、だったら市内からドナウ運河沿いに走って

          途中でクロースターノイブルクに入る道路があった筈。


          道路工事(唖然)


          またここも入る道路が閉鎖されてる・・・

          夏はクロースターノイブルクにウィーンから行くなって事かっ!!!(怒)


          いやいやいや、どこかに道はあった筈、と

          必死に考えると、ハンデルスケイから上がる道はあったような記憶が。


          で、何とかハンデルスケイからよじ上って到着(冷汗)


          チケット買ったのが1週間位前だったので

          ピック・アップに行ったカウンターで

          カップルが言い争いしている。


          チケット・オフィスから買ったらしいのだが

          金曜日にはチケットはないから売らないでくれ、という指示が

          上手く伝わっていなかったらしく

          カップルは納得していないのだが

          主催者側としては、チケット・オフィスに文句を言え

          こちらに責任はない。チケットもない。


          ・・・ううう、何か身に染みるシーンだ。

          (私はしつこくパラノイアのごとく確認を取るが

           システムだけで仕事しているチームでは

           結構、頻繁にこういう事が起こる)


          さて、クロースターノイブルクのオペラは

          天気が良ければ、修道院の中庭で行われる。

          (天気が悪いと公民館に場所が変わってしまい

           公民館だと、何だか学芸会っぽくなる(笑))


          周囲が全部建物なので、音響は悪くない。

          オーケストラの音量は大きくはないが

          汚れのない清らかな音で響いてくる。


          最初に登場するマントヴァ公爵の歌が

          うわわわわ、このテノール、美声だし、アジリタ完璧。

          見せ場ではどうなるんだろう、と思ったら


          このテノール、素晴らしいじゃないか!!!!!!


          このオペラの主人公は

          あくまでもリゴレットの筈なのだが


          今回のオペラ、マントヴァ公爵が、あまりに魅力的過ぎる。

          女が全員、メロメロになって

          身を以て庇おうとする気持ちが


          ものすごく良くわかるぞ。

          何か、異様にリアルにわかるぞ。


          こんなの初めて。


          いったいどういうテノールなんだ?とプログラム読んだら

          フィリピン生まれでアメリカで活躍して

          ミラノ、サンクト・ガレン、ヴェルサイユ、オルレーン、ライプチヒにリンツ


          う〜ん、このテノール、小柄なのだがスタイル良いし

          確かにアジア系の顔立ちだが

          マントヴァ公爵の、ちょいワルの感じにとても合ってる上に


          テノールの声が無理なく美しく伸びて

          ボーゲンが長くて息継ぎを全く感じさせなくて

          高音もちゃんと出るのに、張り上げている印象が全くない。


          しかも音程が正確でアジリタも全く問題なく

          無理がかかっていない状態で伸びる声なので

          むちゃ美声なのである ♡♡♡


          ご本人のサイトは ここ


          リゴレットを歌った Paolo Rumetz は国立オペラ座のアンサンブルで

          今年がクロースターノイブルクのデビュー。

          オペラ座の履歴書を読むとリゴレットはレパートリーにはないので

          もしかしたら、これが初めて・・・なのかもしれない。


          首のない歌手で(顎=首にしか見えない)

          あの首にくっついた二重顎の太り方はスゴイけれど

          リゴレットは、もともとセムシの役なので

          あまりハンサムが歌うと良くない(はずだ)


          上手いし、声は出るし

          ちゃんと途中では、ただキレイというだけではない歌い方をして

          演技も(身体が太い分、動きは鈍いが)出来てるけれど

          今ひとつ、リゴレットにある暗さというか

          歪んだ心理的な動きというものは感じられない。


          いや、すみません、テノール良過ぎたので

          リゴレットの迫真の演技に心を動かされなかったのかも。


          何せ、マントヴァ公爵の(あの声の)ためだったら

          ワタシも犠牲になっても良いかも・・・という位に

          圧倒的に魅力的だったんだもん。


          ジルダはダニエラ・ファリーで

          このオペラ、ダニエラ・ファリーで毎年売ってるところがあるから

          まぁ、ダニエラ・ファリーって

          オーストリア人ソプラノで世界に撃って出た、という意味では

          とても良い歌手なのだが


          ファリーって、もともとコロラチューラ・ソプラノだから

          ジルダって・・・(沈黙)


          ちょっと声量足りないし

          (それでも観客は息を飲んで聴いてるけど)

          ドラマチックと言うよりは可憐で

          ジルダは可憐な世間知らずという役柄だから

          合ってない、という事はないのだが


          う〜ん ・・・ (悩)


          殺し屋スパラフチーレの Luciano Barinic は

          グラーツのオペラ座で歌っていたみたいだが


          背が高いスタイルの良いハンサム君で

          舞台上に華があって目立つ魅力的なタイプ。


          プログラムの説明にはレパートリーにメフィストとかあって

          うははははは、メフィスト歌わせたらハマりそう。

          機会があれば観たいものだ。


          野外オペラだから仕方ないと言えば仕方ないのだけれど

          第一幕のアリアの良いところで

          (観客は非常に静かである)

          上を飛行機が飛んでいったり


          もっと凄かったのは

          何回も何回も何回も

          修道院の中で誤作動があったのだろうが

          修道院内のサイレンが、むちゃくちゃ数多く鳴ったので


          このサイレン、音楽と混じってしまい(汗)

          いや、あれやられたら

          絶対音感とかない人、歌の音程が狂うだろ・・・という状態で

          全く音楽に乱れなく歌ったリゴレットは

          やっぱり上手いんだよねぇ。


          後半でマントヴァ公爵のアリアの

          (ジルダを心配して歌う美しい(ちょっとウソっぽい)アリア)

          最後の弱音で高音を出す直前に


          パンッと音がして

          舞台照明の電球の一部のフィラメントが飛んだのか

          何処かの電気のブレーカーが外れたのか


          凄い音だったので

          客席がザワザワしてしまい

          (何あれ?とか小声で喋る人が多数)

          それでも音楽は中断せずに

          マントヴァ公爵も

          あの美声の長いボーゲンで息継ぎなしに歌っていたのだが

          最後のあの部分に客席のザワザワが入ったのは非常に残念。


          全体的に野外の舞台とは言え

          音楽は、かなり繊細な作りで丁寧。


          演出も不自然さがなくて

          衣装は豪華だし、かなり魅せる舞台になっている。


          そりゃ、このクロースターノイブルクのオペラに来る人って

          ほとんどがウィーンから

          しかも車持っているある程度の金のある層がほとんどだから

          耳は肥えてる聴衆だ(断言)

          拍手のフライングもゼロだったし

          マナーは(ウィーンでも見かけないくらい)良くて

          無駄な咳もなければ、携帯電話鳴らしもなし。


          確かにウィーンの聴衆を唸らせるような出来でなかったら

          いくら夏のシーズン・オフの時とは言え

          耳の肥えた聴衆は二度と来ないだろう(笑)


          その意味で、非常にレベルの高いパーフォーマンスなのだが

          何故か日本の観光客は来ないんですよね(苦笑)


          ザルツブルク音楽祭みたいに有名じゃないし

          ものすごいスター歌手が出る訳でもないし

          (あ、ダニエラ・ファリーはオーストリアでは名士です(笑))


          でも若手のものすごく優秀な歌手を集めるので

          このオペラに行くと

          必ず唸らされる体験になる。


          オペラ・ファンの究極の楽しみって

          たぶん、知られていない歌手を発見する事だと思うので(偏見)

          そういう意味では

          こういうオペラって、ものすごく面白い、と

          真剣に思う私に

          久し振りの1クリックをお恵み下さい。




          なお、この後は本当に8月初旬まで

          長い夏休み(仕事はしてます(爆笑))に入ります。

          8月8日くらいからの再開をお楽しみに ♡



          ミュージカル マンマ・ミーア!

          0

            Raimund Theater 2015年6月13日 19時30分〜22時15分


            MAMMA MIA !

            Benny Andersson & Björn Ulvaeus

            Das Musical mit den Hits von ABBA


            Donna : Ana Milva GOMES

            Sophie : Madeleine LAUW

            Tanj : Susa Meyer

            Rosie : Jacqueline BRAUN

            Sam : Boris PFEIFER

            Harry : Peter KRATOCHVIL

            Bill : Martin MULIAR

            Sky : Andreas WANASEK

            Ali : Marianne CURN

            Lisa : Birgit WANKA

            Eddie : Nicola GRAVANTE

            Pepper : Pierre DAMEN


            マイクが嫌いな私は

            滅多にミュージカルには行かない・・・・のだが

            話題になっていたABBAの音楽を使ったミュージカル

            マンマ・ミーアが、そろそろ終演で(6月28日まで)

            チケット50%引きとか言われると

            ケチな私はそういうのに弱い(汗)


            割引に釣られたのかどうかは不明だが

            劇場、ほとんど満席。

            家族連れ、子供連れが多くて

            このクソ暑いのに(日中30℃だった)

            割に(特に女性は)お洒落している人が多い。


            ストーリーに関係ないのに

            テディ・ベアがものすごく可愛くて

            しかも特別割引14ユーロ90セントから9ユーロ90セント・・・



            いやいやいやいや

            プログラムだって8ユーロしたんだもん(立派なプログラムだけど)

            いくらテディ・ベアが好きでも

            自宅に溢れるテディ・ベアのコレクションをこれ以上増やせない(冷汗)


            まぁ、それはともかくとして

            プログラム買って、ストーリーを読んだが


            これ、かなりヤバイ話じゃないか?!


            シングル・マザーのドンナに育てられた20歳のソフィーが

            結婚式を控えて

            どうしても自分の父親を知りたいというので

            ドンナの日記の中に出てくる

            その時期に○○した3人(!!!)の男性に手紙を書いて

            母親のドンナには知らせず結婚式に招待する。


            ここら辺で、あ、これ日本じゃ上演無理(断言)

            同じ時期に男性3人とって

            羨まし過ぎる、あ、いや、あの、その(汗汗)


            しかし同時期に3人とやっちまったって

            ドンナだって父親、誰だかわからんだろ・・・


            で、もちろん筋の上からも

            誰が父親かはわからない(笑)

            で、もちろん全員が「俺が父親」と主張する。


            親戚筋の強烈なオバサン2人が登場するが

            大金持ちと何回か結婚した大柄で美人のタニヤは

            若いペッパーと、どうも推察するにやっちまうし


            ふくよかなオバサンのロジーは

            やって来た父親候補の一人、ビリーに迫って落としてしまうし


            うううううう

            ヨーロッパのミュージカルって

            ここまであからさまにセッ○スを出しちゃって良いのか。

            (そう言えば、以前観たミュージカルもそうだった)


            で、最後は3組?のカップル誕生でハッピー・エンド(らしい)

            どうもよくわからんが

            登場人物はみんな幸せそうである(たぶん)


            21年前に一度やっちまった男性から

            プロポーズされて嬉しいか?(理解不可能)


            すみません、私、こういう家族重視とか

            セッ○スとか、恋愛とか

            あんまりわからないんで(情緒欠如)


            音楽はゴキゲンなABBAの曲が使われていて

            これがまた、巧く各シーンにピッタリ入っていく。

            マイク付きだが

            みんな、むちゃ歌巧いし

            (もちろんミュージカル発声だが

             これがまた、カッコいいんですわ、うはは)


            ダンスも抜群。

            クラシックの素養のある人も多いし

            アクロバットがかなり見事だし

            モブ・シーンも上手く考えられてるし


            どうみても肥満だろ、というロジーの

            身体の柔らかさと動きには目を見張る。

            う〜ん、参った。

            太めの人が踊ると、すごい迫力(笑)


            私にとっての問題は


            音量がスゴイ・・・・


            舞台脇の良い席を取った、というのもあるけれど

            オープニングの、ABBAのメドレーの時から

            むちゃくちゃな音量で

            耳塞ぎたい気分になった位で

            最初から最後まで

            ロックンロールのコンサートに行ってるみたい。


            更に凄かったのが

            メインのストーリーが終わってからの

            カーテンコールが

            ガンガン音楽演奏して

            舞台ではガンガン踊って

            それで終わりかと思いきや


            女性3人が着替えて(!)出てきて

            またもやガンガン歌いまくる。


            ここら辺になると

            聴衆全員立ち上がって手拍子していて

            あまりの音の大きさに

            聴衆が一緒にABBAの歌を歌っても

            耳がガンガンしているので何にも聴こえない。


            で終わりかと思ったら(しつこいなワタシも)

            更にお父さん(かもしれない)役の3人が着替えて登場して


            キンキラキンのビラビラのパンタロン原色コスチュームで

            踊って歌って・・・

            これはエルビス・プレスリー?!


            あのキンキラ・ハデハデ・ピラピラ・パンタロンは

            このカーテンコールだけのために作った衣装かよ・・・


            (実は最後の曲あたりは

             私も手拍子取って、客席から立って踊りながら

             大声でABBAを歌っていたのだが

             いや、周囲、みんなやってたから誰も気にしてない)


            オペレッタで歌って踊れて演技のできる歌手が少なくなっていると思ったら

            ミュージカルに流れていたのか(納得)

            見た目良し、演技良し、しかもしっかり踊れて

            ただ、声量だけはあまりない、という人なら

            マイク付けて歌えるミュージカルで本領を発揮するだろうなぁ。


            いやぁ、でも、ソフィー役、むちゃ可愛いし

            声量ないけど歌は巧いし(あまり声を張り上げず抑えて歌う部分が多い)

            ダンスは素晴らしいし(カーテンコール場面でバンバン踊る)

            ウエディング衣装つけた時のスタイルの良さなんて

            ため息モノだったもんなぁ。


            ドンナ役がまた魅力的で

            シングル・マザーで娘を育てた

            頑張る母さん、という(でもそんなに気は強くない)のが

            一番嫌っていた(はずの)男性からプロポーズ受けて

            突然ふにゃんとなるところは納得がいかないが

            いや、それ、私の人生観だから

            通常の人なら、おおお、ラブストーリーというので

            きっと感激するところなのであろう(理解不可能)


            タニヤとやっちまうペッパーのダンス。

            若い男の子がナニの事ばっかり考えてる、という感じで

            微笑ましいんだけど


            ああいうのを、子供に見せてしまっても良いのか?

            日本だったら18禁とは言わないが

            子供の教育に悪い、とか

            (同時期に3人とやっちまった母親というところで

             既に日本ではヤバイと思うが)

            色々と文句が出るかもしれないなぁ。


            で、特別割引になっていたテディ・ベアは

            ミュージカルそのものとどういう関連があるのか

            全くわからないのだが(爆笑)


            音量だけに気をつければ

            ABBAの音楽が好きな人には面白いし

            最初から最後までドイツ語だが

            舞台の左右に、英語の字幕も出てくる。


            だいたい、ある程度のストーリーさえわかれば

            後は演技とダンスで内容はわかるし

            最後のノリノリの

            「みんなで手拍子して踊って歌おう」カーテンコールは楽しい。


            6月28日終演まで

            まだ50%割引セールをやっているので

            そろそろ終盤でオペラも高いしコンサートのチケットないし

            ・・・と思っている方は、ぜひどうぞ。


            終わって出て来たら

            耳が痛くてぼわ〜んとしていた私に

            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            カテゴリー、オペラ・オペレッタだけど

            まぁ、ミュージカルもオペレッタの発展した形だし(言い訳)

            で、テディ・ベアの写真貼ったら、やっぱり欲しくなって(以下省略)


            エフゲニー・オネーギン 室内オペラ版

            0

              Kammeroper 2014年10月10日 19時〜20時50分


              Eugen Onegin

              Lyrisches Szenen in drei Aufzügen (1878)

              Musik von Peter Iljitsch Tschaikowski

              Kammerorchesterfassung : Jonathan Lyness


              指揮 Peter Valentovic

              演出 Ted Huffman

              舞台 Samal Blak

              照明 Norbert Chmel


              俳優 Thomas Engel

              タチヤーナ Victorija Bakan

              オルガ Natalia Kawałek-Plewniak

              エフゲニー・オネーギン Tobias Greenhalgh

              レンスキー Vladimir Dmitruk

              グレーミン Christoph Seidl


              オーケストラ Wiener KammerOrchester


              チャイコフスキーのエフゲニー・オネーギンの室内オペラ版。

              多少の省略があって

              オーケストラが室内オーケストラ(たぶん15人くらい)

              休憩なしの上演1時間50分。


              この程度ならオペラも歓迎(笑)


              カンマー・オーパーは会場こそ狭いが

              中の装飾はモロにバロックだし

              音響も良いし(小さいから響くのだ)

              後ろに座っても舞台は近いし

              ウィーン劇場の管轄だが

              ウィーン劇場よりずっとチケットが安い(これ大事)


              新聞評には、演出に見るべきところがある、みたいな事が書かれていたので

              さて、どんなものかな?とプログラム見たら


              何だろう、この「俳優」って???


              チャイコフスキーにしては薄いオーケストラの音で

              舞台の幕が開くと

              中央に机

              背景は取り付け家具のようになっていて

              そこに俳優さんが座っている。


              この俳優さんが

              壁のようになった家具の区画から

              花瓶を出したり、燭台を出したり

              ドアを開けたり、椅子を片付けたり

              俳優、というよりは黒子の役で出ずっぱり。


              ロシア語上映で、上にドイツ語の字幕が出る。


              しかし、あれだな、やっぱり劇場が狭いので

              歌手の声がむちゃくちゃ響く、というより

              今の歌手って、みんなむちゃ声量あるから

              反ってうるさいくらいに響いて、ちょっと驚く。

              (途中でうるささに負けたのか出ていった人もいた)


              ともかくみんな、声がでかい。

              身体もでかい。

              舞台が近いから、でかい身体がしっかり見える。

              これが国立オペラ座とかなら

              客席との距離が長いので、身体の大きさも声の大きさも気にならないだろうが。


              チャイコフスキーを室内管弦楽団版で聴くというのが

              面白い体験で

              フル・オーケストラより、ずっと音は痩せているのに

              時々、モロにチャイコフスキーのあの豊かな音響に化けるのが楽しい。


              舞台変換が、壁から俳優さんが取り出す小道具と

              上から釣られてくるシャンデリアとか肖像画だけなので

              舞台変換がないために

              休憩時間を挟む事なく2時間というのは有り難い。


              歌手の衣装も、帝政時代のロシアという感じで

              備え付け家具も壁と化しているので

              簡素な舞台に見えるが

              現代演出というのは全く感じさせず


              しかも歌手がみんなイケメンと美人揃いなので

              オペラと言うより、よく出来た映画を見ているみたいな気持ち良さ。

              役柄と歌手の間の違和感がないので

              オルガにもタチヤーナにも

              レンスキーにもオネーギンにも

              グレーミンにも、聴きながらしっかり同化できる。


              巧く出来たプロダクションだなぁ。

              このオペラ、国立オペラ座でも観たし

              もっと好きなのはバレエ・バージョンだが


              これだけ省略して無駄がなくて

              サクサク話が進んで

              ラブソングばっかりだが

              チャイコフスキーらしい甘いメロディの

              聴かせどころのアリア山盛りで

              しかも休憩なしの2時間弱。

              舞台は美しいし

              演出も現代ながら伝統的で


              このプロダクション、気に入った ♡


              まだ何回か上演されるので

              もう1度観に行きたい・・・けれど

              お金もそうだが、そんな時間、どこで見つけよう


              と真剣に悩んでいる私に

              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              歌手、みんな本当に若くてカッコ良くて

              あの憎たらしいオネーギンでさえもイケメンでスタイル良いし

              グレーミンのバスなんか

              あぁ、年寄りで金持ちでステキ(以下省略)

              ・・・こほん、やっぱりオペラは見た目も大事(笑)


              魔笛(コーミッシェ・オーパー・ベルリン in サンクト・ペルテン)

              0

                Festspielhaus St. Pölten 2014年9月28日 16時〜19時


                Komische Oper Berlin

                Die Zauberflöte

                Große Oper in zwei Aufzuegen von W.A. Mozart


                指揮 Kristina Poska

                演出 Barrie Kosky, Suzanne Andrade “1927”

                アニメーション Paur Barritt “1927”

                舞台と衣装 Esther Bialas


                タミーノ Adrian Strooper

                パミーナ Brigitte Geller

                パパゲーノ Tom Erik Lie

                パパゲーナ Adela Zaharia

                ザラストロ Dimitry Ivashochenko

                モノスタートス Michael Pflumm

                夜の女王 Karolina Andersson

                3人の魔女 Mirka Wagner, Karolina Gumos, Caren van Oijen

                3人の少年 Julian Höflmaier, Nicolas Brunhammer, Valentin Lampelsdorfer

                ザラストロの部下 Ales Briscein, Stefan Cerny

                パパゲーノの猫 Karl-Heinz


                オーケストラ Tonkünstler-Orchester Niederösterreich

                コーラス Arnold Schoenberg Chor


                モドキがむちゃ忙しくて

                ついでに私も週日はギリギリに予定を詰め込んでいて

                じゃぁ、日曜日の午後に会おうか、と言っていたのに

                土曜日のバレエの後にキャンセルの電話が入り


                しめた、サンクト・ペルテンの「魔笛」に行ける ♡

                ・・・と喜ぶ私は冷たいオンナでしょうか(ふんっ)


                ラジオのニュースで話題になっている事は知っていたけれど

                モーツァルトだし、サンクト・ペルテンだし、と考えていたが

                ツィッターに書いた通り

                この予告編を見ちゃったら、行くしかないでしょう、うん。



                土曜日の夜中にインターネットのチケット残席を見たら

                一番高い席が2席だけあって

                ううう、高い席、56ユーロもするのか

                しかも2席続きで空いてるし

                (2席続きで1枚買うって、何となく罪悪感がある)

                でも、でも、でも

                これを逃したらもうチャンスはない、と

                悩んでいたら


                私の持っているトーンキュンストラーの年間会員カードで

                20%割引になって47ユーロ20セント。

                よし、買った!!!


                財布の底が完全に抜けているが

                もう、やけっぱちである。


                ベルリンのコーミッシェ・オーパーの客演。

                オーケストラとコーラスはオーストリアの自前(笑)


                うはははははははは

                これ、す・ご・い!!!!!!

                子供も多かったが、みんな最後まで夢中になっていたし

                私も、涙が出るほど笑い転げてしまった。


                いやもう、カワイイのである。

                パパゲーノには、必ず猫がついてくる。

                (配役表にパパゲーノの猫、と書いてあるが

                 これは冗談である)

                この黒猫が、もうキュートで、た・ま・ら・ん。

                (すみません、もちろん黒猫はアニメーションです)


                まるで無声映画のように

                レチタティーヴォかセリフの部分が

                すべて画面に書かれるのだが


                芸が細かくて

                それぞれの役のセリフの書体が全部違って

                これがまた、ものすごく雰囲気を出している。


                大蛇に襲われるタミーノが

                気を失っているのは大蛇の胃の中。

                (ガイコツだらけである(爆笑))


                パパゲーノ(とカワイイ黒猫)登場の後

                タミーノが

                「君が大蛇をやっつけたのかい?」というのに対し

                そうだ、僕だよ、という場面で

                アニメーションでパパゲーノと大蛇の対決になって

                何故かピアノがアジアっぽい(太極拳か(笑))モーツァルト。

                アチャー(掛け声もアニメーションである)とかやって

                両手合わせてお辞儀したりして(爆笑)


                魔女たちに、ウソをついた罰よ、というので

                布を掛けられて

                その布を外すと、そこに口が出てくる(=口を取り上げられた)


                夜の女王は大クモで、すごい迫力。

                (歌手そのものは、上で顔出して歌っているだけで

                 その他は、すべてアニメーションだが

                 下でタミーノがクモの足や蜘蛛の巣から逃げ回る)


                パパゲーノとタミーナの逃避行は

                きゃははは、これスーパー・マリオじゃないか(爆笑)


                ボクには彼女が居ない、と告白するパパゲーノの涙を

                (涙がアニメーションで飛ぶのだ、これがカワイイ)

                タミーナがハンカチで受けて絞ると

                (絞った水がアニメで下に流れる)

                そこから植物が生えてきて、花が咲いて

                蝶やミツバチや鳥が飛んで、という

                すごく可愛いシーンになる。


                3人の少年たちも、ミツバチになったり蝶になったりして登場。


                ザラストロの宮殿はデウス・エクス・マキナになっていて

                何もかもが機械仕掛け(もちろんアニメ)

                この機械仕掛けの神の頭の中もスゴイが

                出てくる手下の動物たちも全部機械仕掛け。


                ザラストロが徳だの愛だのを機械仕掛けで説いても

                何か、ウソ妖しいわ(笑)


                白黒の機械仕掛けのザラストロから離れて

                パパゲーノがパパゲーナと出会って

                子供をどんどん増やして

                (この家庭的なアニメで、元気な子供がガンガン登場するところ

                 何ともノスタルジックで愛が籠っていて、好き)


                苦難に耐えてパミーナと結ばれるタミーノより

                パパゲーノの方が人間的でステキ。

                (もともと、魔笛の主人公はタミーノじゃなくて

                 パパゲーノだと思っているワタシ)


                ところで魔笛とグロッケンシュピールはどうした?と言われそうだが

                出て来ますよ、アニメで。

                しかも、小さな人間になって(笑)


                特にグロッケンシュピールは、何と箱で

                これに足が付いて出てきて

                奏でると、その中からキュートな太もも丸出しの

                可愛い女の子たちが出てきて飛び回る。


                モノスタートスとその仲間たちが

                グロッケンシュピールを聴くと

                突然、下半身が女性のカンカン踊りの足になってしまう(爆笑)


                書いてるとキリがないが

                これを演出したのが “1927” というベルリンのグループ。

                アニメに音楽をはめ込むだけではなく

                ちゃんと音楽に合わせて、アニメーションを

                きちんとその場その場で調整しているそうだ。


                オーケストラは元気に演奏。

                かなり下のオーケストラ・ピットだったが

                ちょっと荒い部分もあったけれど、活き活きしていて良い。


                無声映画と化した部分でのピアノのソロが

                モーツァルトのピアノ・ソナタなどを使って

                しかも、そのシーンに合うように縦横に対応して

                すごく良かった。違和感なかったし、舞台とよく合ってた。


                劇場そのものの規模が小さいので

                声はよく聴こえる。

                タミーノのテノールも透き通った声。


                パミーナが素晴らしかった。

                タミーノの沈黙で落ち込む部分のシーンが

                冬枯れの雪景色の中で切々と歌われて、グッと来た。


                アニメーションも、聴かせどころのアリアの部分では

                ちょっとおとなしくなって

                ちゃんとアリアに集中できるように考慮しているのもスゴイ。


                パパゲーノはバッチリで

                アニメとの演技の息もピッタリ。

                普段、野生児みたいに歌われる事が多いが

                気の弱いサラリーマン、というタイプで

                頭が弱いとか、野蛮とか言う要素が一切なく

                こういうパパゲーノの作り方もありか、とビックリ。


                モノスタートスは声量がなくて

                他の歌手に比べてほとんど響かなかったが

                丁寧に歌っていたし

                アニメーションでは犬を引き連れて大活躍。

                (これがパパゲーノの猫と大喧嘩するシーンが爆笑モノ)


                ザラストロの声も低音までバッチリ響く。

                夜の女王は、一部ちょっと当たり損ねもあったが

                あれだけ歌えれば大したものだし

                アニメーションの迫力がスゴイので

                歌までスゴイ迫力になってる(笑)


                考えてみれば、モーツァルト、この「魔笛」で

                夜の女王で極限の高音

                ザラストロで極限の低音

                ・・・・ものすごい広い音域を使ったのだな。


                ここまでアニメで圧倒的な世界を作って

                歌手やコーラスに照明があたる部分でも

                ちょっと映画の照明っぽくして

                まるで、全体を無声映画の時代のように扱った手腕に脱帽。


                ここまでやるなら歌手まで全部アニメにしたら?とも

                一瞬思ったのだが

                あの面白さは

                実際の歌手たちとアニメーションが一体化するところに出てくる。


                いやはや、ベルリンってスゴイわ。


                わざわざサンクト・ペルテンまで行った価値は

                充分あった。


                苦手なモーツァルトでも寝落ちしなかった私に

                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                皇帝ティートの慈悲 カンマーオーパー 2回目

                0

                  Kammeroper 2014年4月27日 19時〜21時30分


                  LA CLEMENZA DI TITO

                  Opera seria in zwei Akten (1791)

                  Musik von Wolfgang Amadeus Mozart

                  Libretto von Caterino Tommaso Mazzolà nach Pietro Metastasio


                  指揮 Rubén Dubrovsky

                  演出 Alberto Triola

                  振付 Nikos Lagousakos

                  舞台 Tiziano Santi

                  衣装 Nina Hörner

                  照明 Franz Tscheck


                  皇帝ティート Andrew Owens

                  セスト Gaia Petrone

                  ヴィッテリア Çigdem Soyarslan

                  アンニオ Natalia Kawałek-Plewniak

                  セルヴィリア Gan-ya Ben-gur Akeselrod

                  プブリオ Igor Bakan


                  オーケストラ Bach Consort Wien


                  4月15日にも行ったカンマー・オーパーの

                  皇帝ティートの慈悲。


                  4月15日はモーツァルト音楽爆睡体質のため

                  前半、ほとんど寝ていて

                  ちょっと目が開いたら、舞台装置が壊れていて

                  あれ、いったいどうやったの?という情けない状態(恥)


                  今回はしっかり観るぞ、と気合い入れての観劇。


                  いや、ちゃんと観ると、かなり楽しい。

                  シリアスな演出も、しっかり活きていて

                  これ、例の女狂い国立オペラ座より好きかも。


                  このカンマー・オーパーの良いところは

                  劇場が小さくて

                  そのために、舞台も小さく、会場も少人数で

                  バロック・オペラにふさわしい雰囲気に満ちているところ。


                  実は中は結構豪華で

                  バルコンの装飾なんて、しっかり金と白のバロックだし

                  下がっているシャンデリアは

                  楽友協会のシャンデリアを小さくしたような形。


                  オーケストラ・ビットは小さいけれど

                  小編成の古楽オーケストラが演奏して

                  ちょうど良い音量で、クリアに聴こえてくるのが素晴らしい。


                  セスト役は新聞評で絶賛されていた。

                  メイクと衣装の関係で

                  トサカ頭のパンクになっているけれど

                  (まぁ、腕に入れ墨がないのがちょっと中途半端だ。

                   ヴィッテリア命とかインク入れておけば良かったのに(無理))

                  厚みと艶のある素晴らしい美声で、演技も巧い。


                  まぁ、ちょっと小柄で

                  出演者の中で一番背が低かったんだけど

                  オクタヴィアンとかやったら合いそうだなぁ。

                  (前も言ったけど、パンク兄ちゃんじゃなくて

                   草食系ジャニーズにしたらピッタリだったと思う)


                  ヴィッテリアの強い個性もステキ。

                  惚れてる男を使って

                  他の女と結婚しようとしている男を殺そうとして

                  それがバレてもシラを切ろうと考えてるところなんか

                  キレイなだけのソプラノが歌っても面白くも何ともないだろう。

                  低音に難はあるけれど

                  一種独特な味のあるヒステリックなソプラノは

                  ヴィッテリアにピッタリで

                  ヴィッテリアという人物像の良し悪しはともかくとして

                  強い個性には惚れる。


                  ティート役のリリック・テノールがこれまた美声で

                  少し草食系入ってるけれど(註 「声」にである)

                  セストの本心を聞き出そうとするところのレチタテイーヴォなんか

                  ちょっと、そんな美声で甘やかに歌われたら

                  もう、どうにでもして!♡(違!!!)


                  悩むアリアの美しさも壮絶で

                  板挟みの痛みが伝わってくる。

                  うん、うん、よくわかるよ、貴方の気持ち、と同情したくなる。


                  オペラだから、多いに無理のある

                  とんでもない筋立てだが

                  その中に、愛欲と友情と誠実と

                  まぁ、色々と含まれていて


                  それが、あの小さな劇場で

                  繊細に心地よく親密に演奏されると


                  ああ、これこそ貴族の楽しみというものではないか。

                  貴族じゃないけど(笑)


                  小劇場で声が美しく通るからと言って

                  国立オペラ座などの大劇場では

                  どういう声量になるかはわからないが

                  この演目に出演していた歌手全員

                  セルヴィリア役を除いては

                  大劇場でも充分歌えると思う。


                  次にカンマー・オーパーで上演されるのは

                  現代オペラでサー・ハリソン・バートウィッスルの

                  Punch and Judy


                  小劇場って良いよね

                  (トイレの数が少ないのが難点だが)

                  ・・・と、つくづく思った私に

                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  皇帝ティートの慈悲 カンマーオーパー

                  0

                    Kammeroper 2014年4月15日 19時〜21時30分


                    LA CLEMENZA DI TITO

                    Opera seria in zwei Akten (1791)

                    Musik von Wolfgang Amadeus Mozart

                    Libretto von Caterino Tommaso Mazzolà nach Pietro Metastasio


                    指揮 Rubén Dubrovsky

                    演出 Alberto Triola

                    振付 Nikos Lagousakos

                    舞台 Tiziano Santi

                    衣装 Nina Hörner

                    照明 Franz Tscheck


                    皇帝ティート Andrew Owens

                    セスト Gaia Petrone

                    ヴィッテリア Çigdem Soyarslan

                    アンニオ Natalia Kawałek-Plewniak

                    セルヴィリア Gan-ya Ben-gur Akeselrod

                    プブリオ Igor Bakan


                    オーケストラ Bach Consort Wien


                    ウィーン劇場と一緒のチケット販売をしている

                    カンマーオーパー(室内オペラ座)の公演は

                    若手の優秀なメンバーたちが

                    かなり面白い事をしてくれる上に


                    ウィーン劇場より、ずっとチケットが安い(それが理由かよ!)


                    トイレの数は少ないし

                    クロークはウィーン劇場より、もっと酷いけれど(人員不足)

                    劇場規模としては、バロック・オペラには最高だし

                    客席には傾斜があって、後ろでも舞台は良く見える。


                    だからと言って

                    モーツァルトのオペラのチケットを買っちゃったワタシもどうかと思うが(汗)


                    「皇帝ティートの慈悲」は

                    実は国立オペラ座で2012年に2回鑑賞している。

                    (おヒマな方は ここ と ここ


                    ・・・すみません、あの時はガランチャとシャーデ狙いで

                    美しいガランチャのセストに釘付けになり

                    女狂い中年すけべオヤジと化したシャーデの美声に聴き惚れてました。


                    さて、小劇場で、アンサンブルは21名の古典音楽集団。

                    (オーケストラ・ビットが狭いのでほとんど入らない)


                    で、このバッハ・コンソートの演奏が

                    実に良かったのだ。

                    いや、驚いた、モーツァルトがあんなにクリアに

                    音楽構造がはっきりわかるような演奏で聴こえるなんて・・・

                    モーツァルトって対位法、巧かったんですね(って何を今さら・・・)


                    小さな舞台に、比較的簡素な舞台装置だが

                    前半は、回る台の上に、ベンチと王座?のようなものがある。

                    回ると言っても

                    ウィーン劇場やフォルクス・オーパーみたいに

                    自動で回る仕組みはないので

                    歌手が歌いながら、人力で回す(笑)


                    衣装は・・・う〜ん・・・ あれで良いのか?!


                    セストが、トサカ頭のパンクのお兄ちゃん(本当はお姉ちゃん)


                    腕に入れ墨がないのが不自然な位だが

                    顔もしっかりと墨を入れて

                    確かに見た目、どうやってもパンクのお兄ちゃんにしか見えず

                    女性が歌ってる、という感じはしない。


                    で、同じようなズボン役のアンニオは、と言えば

                    ちゃんと貴族っぽい(ズボンの脇に線まで入っている)格好になっている。

                    パンクのセストに比べると、かなり上品な感じで

                    これ、不公平じゃないか?!


                    あ、でも考えてみると

                    アンニオはちゃんとセルヴィリアと相思相愛だけど

                    セストはヴィッテリアに相手にしてもらえないのはパンクだから?!(謎)


                    皇帝ティートは、顔の半分に金色の装飾はしてあるが

                    洋服は・・・一応、上着あるけど、ヨレヨレだし

                    唯一、右腕のところに甲冑の残骸みたいなものを付けているが

                    上着の下の黒いシャツ、それ、自前ですか?(すみません)


                    ヴィッテリアはローマ人のトンガみたいな肩出しドレス。

                    プブリオはマントを着ているが

                    マントがちょっと開くと、立派に出ているお腹が見える(笑)


                    いやいやいやいや、別に衣装に文句をつけようと言う意図はない。

                    限られた予算内で、舞台も衣装も頑張ってますね、というところ。


                    でも凄いのは、さすが腐ってもウィーンというところで

                    室内オーケストラの水準も高いけれど

                    国際色豊かな歌手たちの水準も、むちゃ高い。

                    (ちなみに、アメリカ、トルコ、イスラエル、イタリア

                     ポーランド、リトアニアが歌手の出身地。オーストリアはゼロ(笑))


                    演出は思ったよりシリアスで

                    観客席をかけずり回る歌手もいなかったし

                    (これ、この劇場ではよくやるのである)

                    登場人物は全員、それなりに、とてもとても真面目で

                    パンクのセストも、何でパンクの格好をさせたのか

                    さっぱりわからない位、おとなしい従順な若い男の子になっている。


                    皇帝ティートも、顔に金のシールを張ってるくせに(関係ないか)

                    何で、そんなにシリアスに悩んで悩んで悩んで

                    美しい声でアリアを歌っちゃうのだろう。


                    カンマーオーパーだから、もうちょっとぶっ飛んだ演出するかと思ったら

                    国立オペラ座のぶっ飛び演出より、ずっとずっとシリアスで

                    ちょっと肩すかしを喰らった感じ。


                    演出のキモになっているのはマスクで

                    白いマスクを持ったり、被ったり、地面に置いてあったり

                    最後のシーンは、舞台の上の物体がマスクと化す。


                    何だかよくわからん・・・(爆)


                    ツィッターでは呟いたけれど

                    私は、モーツァルトの音楽を聴いたとたんに

                    反射的に爆睡してしまう体質なので

                    第一幕が、序曲とその後のレチタテイーヴォの後

                    ほとんど記憶がない(すみません)


                    ヴィッテリアを歌ったソプラノは

                    多少クセのある声だが、抜群な声量がある。


                    が、こういう小さい劇場では、声量なんて要らないのよ(断言)

                    大声出されると、小さな劇場のガラスが共鳴しちゃう感じ。

                    セストを脅かして、ティートの暗殺を持ちかけるところなんかの迫力は

                    声量と相まって、けっこう凄かった。

                    私がセストだったら、ビビりまくりだろう。


                    セスト役のメゾは、強靭な声なのだが

                    とても美声で滑らかで

                    パンクの格好して歌うと違和感。


                    小柄な歌手なので

                    ヴィッテリアの方が頭一つ分高いのだが

                    パンクやロックの不良少年の格好じゃなくて

                    草食系男子の可愛い衣装だったら

                    声にも合って、チャーミングだっただろうに・・・


                    ティートのテノールの声も良い。

                    無理がかかっていない自然な声で

                    聴いていて気持ちが良い(だから寝込んでしまう)


                    セルヴィリアの声量だけがちょっと足りない感じだが

                    あれはあれで、たおやかな若い女性役だから良いのである。


                    アンニオは、背が高くて、かなりのハンサム。

                    (いや、本当は女性だが、でもオトコ顔でカッコいい)


                    歌手は全員、モーツァルトのコロコロ・アジリタを完璧にこなすし

                    美声だし、演技も出来るし、言う事なしの出来。


                    音楽的には良い仕上がりだし

                    演出も、あれはあれで良いのだろう、きっと。

                    筋は、まぁ、ワケのわからん筋だし

                    でも、セストの悩みとか、ティートの悩みとか

                    あくまでもシリアスにシリアスに描いていたから

                    その意味では、好感は持てる。


                    国立オペラ座などの大歌劇場で

                    人間とは思えない声量の歌手の 吠え 絶叫 声を聴くだけではなくて

                    こういう室内劇場で、小さな舞台で

                    何となく親密に上演されるオペラも観てみたいという方には

                    ぜひお勧めです。

                    チケットも安いし(笑)


                    クロークとトイレだけは早めにどうぞ、と

                    余計なアドバイスだけする私に

                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。





                    チェネレントラ ウィーン室内歌劇場

                    0

                      Kammeroper 2013年11月29日 19時〜21時40分


                      LA CENERENTOLA

                      Dramma giocoso in zwei Akten (1817)

                      Musik von Giachino Rossini

                      Libretto von Jacopo Ferretti

                      Fassung von Jasmin Solfaghari & Konstantin Chudovsky


                      指揮 Konstantin Chudovsky

                      演出・テキスト Jasmin Solfaghari

                      舞台 Mark Gläser

                      衣装 Petra Reinhardt

                      照明 Franz Tscheck


                      アンジェリーナ Gaia Petrone

                      ドン・ラミーロ Andrew Owens

                      ダンディーニ Ben Conner

                      ドン・マグニフィコとアリドーロ(2役) Igor Bakan

                      ドン・マグニフィコとアリドーロ(声) Giulio Mastrototaro

                      クロリンダ Gan-ya Ben-gur Akselrod

                      ティスベ Natalia Kawałek-Plewniak

                      月の精(語り手) Alexander Waechter


                      オーケストラ Wiener Kammerorchester


                      ウィーン劇場と一緒になった

                      ウィーン室内歌劇場の新プロダクションは

                      ロッシーニのラ・チェレネントラ。


                      イタリア・オペラは避けているが

                      ウィーン室内歌劇場のプロダクションは斬新だし

                      チケットもそんなに高くない上

                      劇場が小さいので

                      とても雰囲気が親密なので

                      ついつい1枚買ってしまった。


                      さて、このプロダクション

                      9歳からの子供向け、という事で

                      ラ・チェレネントラなのだが、かなり中身は変えてある。


                      月の精と称するオジサンが現れて

                      ストーリーを解説?して行くので

                      冗長なレチタティーヴォが省略されて

                      とても楽しい構成になっている。


                      うっふっふ、とってもある意味、コミカルなのだ。

                      マンガを見ているような

                      あるいは寄席に来ているような、そんな感じ。

                      崇高なオペラ芸術、というよりは

                      みんなで楽しもうよ、という和気あいあいの感じ。


                      子供にも適したプロダクションとは言え

                      やっぱり来ているのは、年配ばっかり(笑)


                      始まる前に、劇場支配人が登場。


                      「突然寒くなって、お風邪を召した方もいらっしゃると思います。

                       私どもの歌手も、風邪にやられました。

                       しかしながら、特殊な演技ですので

                       歌手はそのまま舞台で演技をして

                       ドン・マニフィコとアリドーロの2役は

                       横に座った代理の歌手が歌います」


                      出たっ!!! 口パク。


                      今年2月のウィーン劇場の時のテレマコでも口パクだったが

                      あれは演技助手がやったので、口は動いていなかった。


                      今回は本当に歌手が口パクなので

                      ちゃんと、口も歌のセリフ通りに動いていて

                      ほとんど違和感がない(笑)


                      急に代役に立ったイタリア人のバリトン

                      グイリオ・マストロトタロ(凄い名前だ(笑))は

                      ピッタリとタイミングを合わせて、素晴らしい歌唱だった。


                      歌手は全員最高である(断言)

                      というより、この劇場、箱が小さいので

                      あんまり声量のあり過ぎる歌手ではダメなのだ。

                      (それでも、みんな、かなり声量あって、張り上げるとうるさい時も(爆))


                      タイトル・ロールのアンジェリーナが素晴らしい。

                      アジリタ完璧、小柄だけど顔立ちがはっきりした美人で

                      演技が、またむちゃくちゃコミカルで

                      (ヤケになって靴を磨くところの速さがスゴイのである)

                      身体の動きが美しいし、魅力的で見ていて飽きない。

                      ものすご〜く、キュートである ♡♡


                      ドン・ラミーロ役のテノールも秀抜。

                      ちょっと鼻にかかったような声が気になるけれど

                      高音は澄んでいて伸びるし、アジリタも完璧だし

                      いやいや、参りました。


                      ダンディーニのバリトンは

                      最初、ちょっとアジリタが遅れ気味だったものの

                      途中から調子を取り戻して、この人も聴かせる。


                      語り手が、面白く話しつつ

                      レチタティーヴォのない分

                      時々、歌詞のないチェンバロが入るのだが


                      ・・・チェンバロ、遊んでるけど良いんか?!

                      (だって、何故、そこにワーグナーが?(爆笑))


                      小さな舞台だが、舞台装置にも工夫がしてあって

                      小物で魅せるし、簡素な舞台ながらそれぞれのシーンで変化がある。


                      もちろん、小さな劇場なので

                      横手から客席への歌手の乱入もある(笑)

                      これがまた、客席と舞台をしっかり結んでくれて

                      良い感じなのだ。小劇場の強みだろう。


                      しかしこのプロダクション、本当に楽しいぞ。

                      9歳以上の子供だったら、すごく喜ぶような気がする。

                      いや、大人でも喜ぶ。

                      私も、このプロダクションだったら

                      もう1回観に行っても良い(カレンダーが合わないよ〜(涙))


                      ただ、注意すべきは

                      この劇場のクロークは小さい上に

                      1人しかいないので

                      コートを預けるだけで20分(!!!!)

                      当然、遅れて開始(プログラムによれば2時間半の上演時間のはず)

                      トイレの数も、ものすごく少ない。


                      よって、席を選ぶ時に

                      真ん中あたりの出入りしにくいところを買ってしまうと

                      トイレも行けず、終演後のコートを出すのにも

                      ものすごい時間がかかる事が予想される。


                      でも、ぜひウィーン在住の方で

                      ドイツ語わかる方(語りがかなり面白い)は

                      行ってみて下さい。お勧めです!!!


                      有名な国立オペラ座とかの大きな箱ではなくて

                      こういう、小さな箱でやるオペラって

                      本当に何かこう、貴族が集まって

                      適当にしっちゃかめっちゃかやってます、という伝統を継ぐようで

                      これこそが、オペラの楽しみじゃないかなぁ、と

                      つくづく思う私に

                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      写真でもあったらアップするかなぁ、と

                      サイトを見ていて

                      ついつい、また

                      ウィーン劇場のチケットを買ってしまったのは私です(爆)


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