真夏の夜の夢(バレエ)今シーズン4回目(千秋楽)

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    Volksoper / Wiener Staatsballett 2018年10月12日 19時〜21時15分

    EIN SOMMERNACHTSTRAUM
    Ballett in zwei Akten vom Jorma Elo
    nach der Komödie von William Shakespeare

    振付 Jorma Elo
    音楽 Felix Mendelssohn Bartholdy
    Ein Sommernachtstraum
    Ouvertüre E-Dur, op 21, Musik op. 61
    Ouvertüre c-Moll op. 95 (Ruy Blas)
    Symphonie Nr. 4 A-Dur, op. 90
    Konzert für Violine und Orchester e-Moll, op. 64, 2. und 3. Satz
    舞台・衣装 Sandra Woodall
    照明 Linus Fellbom
    指揮 Andreas Schüller

    オベロン Eno Peci
    ティターニア Ketevan Papava
    パック Géraud Wielick *
    シーシアス Igor Milos
    ヒポリタ Oxana Kiyanenko
    ハーミア Natascha Mair
    ライサンダー Alexandru Tcacenco
    ヘレナ Ioanna Avraam
    ディミートリアス James Stephens
    イジーアス Kamil Pavelka
    職人たち Gabor Oberegger, Alexis Forabosco, Andrés Garcia Torres
    Nicola Barbarossa, Marat Davletshin, Trevor Hayden
    アテネのカップル Madison Young, Marian Furnica
    Katharina Miffek, Zsolt Török
    妖精・アテネの住人たち
    Venessza Csonka, Zsófia Laczkó, Katharina Miffek,
    Flavia Soares, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo,
    Céline Janou Weder, Madison Young,
    Marcin Dempc, Marian Furnica, András Lukács, Hanno Opperman,
    Gaetano Signorelli, Zsolt Török, Navrin Turnbull,
    Arne Vandervelde
    ソロ歌手 Manuela Leonhartsberger, Birgid Steinberger

    Wiener Staatsballett
    Orchester der Volksoper Wien
    バイオリン・ソロ Bettina Gradinger
    Jugendchor der Volksoper Wien

    真夏の夜の夢、今シーズンの千秋楽公演。

    読者の皆さま、喜んで下さい。
    これが、少なくとも来年9月までは
    この演目についての最終記事になります。
    長い間、お付き合いいただき、ありがとうございました。
    2013年からフォルクス・オパーにこの演目が移って
    (その前は国立オペラ座で上演されていた事もあるのに
     この演目だけは行く時間がなかった(涙))
    今回で12回目。

    千秋楽の目玉は
    ジェローのパック役への抜擢!!!!

    だってジェローって、まだデミ・ソリストですよ?!
    (まぁ、それ言ったら、レオナルドもデミ・ソリストだけど)
    それが、「真夏の夜の夢」の主人公とも言うべき役に・・・(感涙)

    ジェローのパックの役作りは
    ミーシャともリッチーとも違う。
    (その意味では、ミーシャとリッチーはよく似ていた)

    良いか悪いかの判断は別として
    ジェローのパックは
    おとぎ話の登場人物というよりは
    もっとリアルな「いたずらっ子」

    ミーシャもリッチーも
    コミカルな身体のカタチを静止させながら
    オベロンとティターニアという妖精の国の人物で
    実際の社会には現れないという雰囲気があったけれど

    ジェローのパックは
    妖精の国から、楽々と現実社会に出没しそう。

    最初のシーンでは
    ちょっと異様な雰囲気を醸し出していて
    キュートでコミカル、というよりは
    うわ、悪魔かこいつは?という印象で怖かったが。

    テクニック的には全く問題ないし
    演技も張り切ってやっていて
    意外に楽しそうだったけれど

    髪型が・・・
    いや、普通に見たら、あの揺れる髪は魅力的なんだけど
    ツノが2本生えているのに
    その周囲で豊かな髪がフサフサ揺れるというのは
    ツノが取って付けたような不自然感がある。
    妖精なんだから、普通の男の子の髪型だと違和感がすごい。

    あ〜、だからか。
    何となくコミカルな感じは出していても
    どうやっても、普通の社会にいる普通の男の子に見えちゃったのは。

    エノのオベロンとの絡みはキレイに決まった。
    というより、シャドーで踊ると
    若い分、ジェローの方がジャンプのキレが良いくらい。

    舞台上の存在感としては
    ミーシャほどの存在感はないけれど
    (まぁ、あれはミーシャが特別で・・・)
    若々しくてキュートで、一生懸命なパック。

    何か私に孫でもいたら
    おおお、頑張ったね〜って褒めてやりたいようなパック。
    (意味不明だが、まぁ、そこは適当に解釈してクダサイ)

    オーケストラはこの演目になると
    開演前から、メンバーが必死にオーケストラ・ピットで練習しているが
    元気な演奏で
    時々えっ?という瞬間はあるにせよ
    みんな頑張ってるね、というメンデルスゾーンは楽しい。

    (国立オペラ座のオーケストラは
     天下のウィーン・フィルなので(笑)文句はつけるが
     フォルクス・オーパーも、それなりに頑張っているから
     むにゃむにゃ・・・
     少なくとも、手抜きはしてない、うん。
     レパートリーが違うので比べられないわよ)

    ジェームスのディミートリアス役は
    かなり熟れて来て、演技も自然に見せたし
    この間不安定だったところは完璧に修正されていて
    あ〜、ジェームス復活万歳。私は嬉しい。

    ナターシャのキュートなハーミアが
    最後の4人揃ってのシーンで
    床が滑ってバランスを崩して転んでしまったが
    (ナターシャが転んだの、私、初めて見た・・・)
    すぐに立ち上がって踊っていたし
    カーテン・コールにも出ていたから
    大きな怪我はなかったものを思う(あ〜、ドキドキ・・・)

    初恋の君・・・じゃなかった
    マリアンも、マディソンと、ばっちり踊っていて
    マリアン出てくると
    私のオペラ・グラス(望遠鏡)はそこに固定されてしまうので
    超貧民席の悲しさで舞台全体は見えないのだが

    最後のところで
    アテネの女性たちが、男性ダンサーに支えられて
    空中を走っていく場面で
    前の方で、ハーミアのお父さんも空中を走るってシーン
    あんなの、今までなかったんじゃないか???

    千秋楽だから、ハメ外して遊んだのか???
    それとも前からあって、私が見ていなかっただけ???

    パックは役としては目立つ役だし
    ジェローの若々しいキュートで魅力的なパックは
    聴衆からも盛大なブラボーをもらっていた。

    一番ブラボーをもらうのは子供達だが
    (これはいつも同じだ、そりゃ子供のダンサーは可愛い!)
    千秋楽には、オーケストラにも盛大なブラボー。

    楽しい演目だったなぁ。
    また来シーズンに公演がある事を祈っている
    (読者には迷惑かも(笑))
    その時は、またジェローのパックも見たい!
    1回だけというのは残念!!!

    フォルクス・オーパーは11月はバレエ公演はなし。
    12月・1月はメルヒェン・ワールドを上演。
    (醜いアヒルの子(かなり現代バージョン)と
     比較的伝統的な千夜一夜物語。私は何回か観たので今回は行きません)
    1月終わりからのコッペリアに期待している私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    ジェローのウィーン国立バレエ団のプロフィール写真が気に喰わない(断言)
    いったい、いつの写真を使ってるんだ??(すごく弱々しい坊やに見える)
    実際は若々しく清々しい青い目の好青年になってます!!!!!

    ラ・マンチャの男 フォルクス・オーパー

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      土曜日のダブル・ヘッダー。
      時系列に読みたい方は こちら からどうぞ。

      下は夜の部です。

      Volksoper 2017年6月17日 19時30分〜21時15分

      Der Mann von La Mancha
      Musical in zwei Akten
      Buch von Dale Wassermann
      Gesangstexte von Joe Darion
      Deutsche Fassung von Robert Gilbert
      Musik von Mitch Leigh

      指揮 Lorenz C. Aichner
      演出 Olivier Tambosi
      舞台・衣装 Friedrich Despalmes
      振付 Stephan Brauer

      ドン・キホーテ(セルバンテス) Robert Meyer
      サンチョ(弟子) Boris Pfeifer
      アルドンザ Patricia Nessy
      居酒屋(管理人) Christian Graf
      神父 Christian Drescher
      カラスコ博士(男爵) Christian Dolezal
      アントニア Martina Dorak
      床屋・アンセルモ Jeffrey Treganza
      家政婦 Wolfgang Gratschmaier
      マリア Susanne Litschauer
      囚人 Lorna Dawson, Josephine Niesen, Oliver Liebl, Thomas Huber
      Roman Martin, Jakob Semotan, Maximilian Klokow
      ギタリスト Jonathan Bolívar
      裁判官の声 Peter Matić
      Orchester der Volksoper Wien
      Komparserie der Volksoper Wien

      今回29回目の上演となる
      ミュージカル「ラ・マンチャの男」だが

      ごめんなさい!!!!
      私、映画も知らないし
      ドン・キホーテと言ったら、バレエしか知らないので
      (それも問題だと思うが)

      あの、フォルクス・オーパーの総裁の
      ローベルト・マイヤーが主演と聞いただけで
      爆笑・コミカルもののミュージカルだとばかり思っていました(汗)

      いやいや、行ってみたら
      最初から最後までマジにシリアスで
      人生訓たっぷりの、う〜ん、ある意味、ちょっとクサイくらいの
      時々、かなり気恥ずかしいというか

      でも、最後まで鑑賞すると
      それはそれなりに、かなり感激してしまう
      良い出来のプロダクションだった。

      劇中劇で、さらにその中に幻想の部分という
      3段組みの構成になっていて
      筋書きはかなり面倒なので省略する(すみません)

      上演前から舞台は観客席のギリギリまで作られていて
      舞台の上で、黒い囚人服の男女が
      ジェラルミンの箱の上に腰掛けたり
      タトゥを入れた逞しい腕で腕立て伏せしていたり
      拳法の型をやったりしていて

      最初から筋肉隆々を見られて、何かちょっと嬉しい(笑)
      (別に筋肉オタクではありません)

      で、オーケストラ・ピットがないけど
      プログラムにはオーケストラと書いてある???

      携帯電話とか撮影禁止とかのアナウンスもなく
      突然、すごい音がして会場が突然暗くなり
      舞台の上手(かみて)から
      でっかい階段が降りてきて
      そこに登場する
      フォルクス・オーパー支配人のローベルト・マイヤー
      いや、セルバンテスと、その弟子。

      舞台は「監獄の中」なので
      インテリジェンス溢れる小男のセルバンテスを
      強面の筋肉隆々の、荒々しいお兄さまたちが虐める。

      この喧嘩の場面がかなり長くて参った。
      平和を愛する大和撫子の私は、こういうシーンは苦手なのだ。
      (色々とツッコミもあるだろうが勝手に却下)

      で、手下の持っていた箱から
      メイク道具、つけ髭とか甲冑とか出してきて
      そこから始まるドン・キホーテの話。

      居酒屋のアルドンザをドルシネア姫と見て
      愛の告白・・・・が
      ド・シリアスで
      しかもマイヤー、もともと俳優さんなので
      演技力は抜群なんだけど

      ああいうオジサンに熱い目で見られても・・・
      ちょっと恥ずかしいというか、困惑すると言うか
      いや、演技ですよ、演技。
      だけどヘンにリアルで(汗汗汗)

      しかし、このメンバー
      全員、歌うは踊るは、すごい活躍。
      最初から筋肉隆々のダンサー体型の出演者ばかりだったので
      期待は大きかったけれど
      その期待を裏切らない素晴らしいダンスの振付。

      もちろん、喧嘩のシーンや
      アルドンザのレ○プのシーンなどの振付も素晴らしい。
      日本のチャンバラ映画の殺陣と同じように
      しっかりと振付してあって、それがピッタリとハマるので
      リアルに見えるけれど、動きとしての美が完成されている(脱帽)

      しかも、この舞台、ものすごい角度で傾斜してるんですよ?
      あそこで、あのバランスで、あのダンスが出来るって、ちょっと絶句。

      鏡を見て、ドン・キホーテから正気に戻った
      アロンソ・キハーナは死の床につくのだが
      そこにアルドンザが現れて
      私の事をドルシネアと言って愛してくれたじゃない、と詰め寄るが
      アロンソ・キハーナは正気に戻ったので
      ドン・キホーテの頃の事は思い出せない。

      で、最後にセルバンテスに戻った主人公は
      異端裁判に呼び出されていく、という

      かなり、いや、もろにシリアスな悲劇で
      人生訓たっぷりのお話で
      まさか、こんなク○マジメなミュージカルとは知らなかった。

      ・・・でも、実はかなり夢中になって観ちゃった (^ ^)
      ミュージカルだからマイク付きだけど
      さすがにフォルクス・オーパーで、音量のバランスが的確。
      後ろに入ったオーケストラとの連携も見事だし
      音楽がチャーミングだし
      それに、ダンスがすごく巧い ♡

      アルドンザを演じた歌手が
      ものすごく若くてキレイという訳じゃないのに
      動きは美しいし、声は出るし
      演技がものすごく巧くて、どんどん引き込まれてしまう。

      従者(サンチョ・パンサ)を演じた歌手も
      キャラクター作りが巧い。
      悲劇でシリアスになるところを
      その明るさで救っていて好感が持てる。

      ローベルト・マイヤーは
      もともとブルク劇場の俳優さんだから
      そりゃ巧い。歌も歌えるし、声も出るし
      コミカルなところも、シリアスなところも巧い。
      ほら、僕、スゴイでしょ、というところは多少鼻につかないでもないが
      まぁ、俳優なんて、目立ってナンボの世界だから
      この人の持ち味だしね(笑)

      あ、オーケストラですが
      舞台の向こう側で演奏してました(笑)

      ドイツ語のセリフが中心で
      演劇っぽい作品ではあるけれど
      音楽的にも、舞台としても、かなり水準が高い。

      休憩のない一幕モノで
      最初はちょっとだらけた部分もなかった訳ではないが
      後半になるほどに緊張感が高まって非常に良い感じ。

      来シーズンの上演はないので
      6月の残り公演3回で終わりになるので
      観たい方は急いでどうぞ。

      多少フォルクス・オーパーの回し者っぽくなっている私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      バ・ロック・オペラ ヴィヴァルディの5番目の四季 初演

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        土曜日のダブル・ヘッダーです。
        時系列に読みたい方は、こちらからどうぞ。
        下は夜の勝手な感想記です。


        Volksoper Wien 2017年6月3日 19時〜21時50分

        Vivaldi - Die fünfte Jahreszeit
        Eine BaRock-Oper
        Libretto von Angelika Messner
        Liedtexte von Christian Kolonovits und Angelika Messner
        Musik von Christian Kolonovits

        指揮 Christian Kolonovits
        演出 Robert Meyer
        舞台・衣装 Christof Cremer
        振付 Florian Hurler

        アントニオ・ヴィヴァルディ Drew Sarich
        カルロ・ゴルドーニ / 皇帝 Boris Pfeifer
        ルッフォ大司教 Morten Frank Larsen
        アニーナ Rebecca Nelsen
        トニ / パオリーナ Julia Koci
        ロニ / 女優 / アポロニア Paula Deuter
        クララ / 女優 / キアーラ Sophie BAuer
        カティ / 女優 / カタリーナ Lisa Perner
        母親 Sulie Girardi
        父親 / オットボーニ大司教 Wolfgang Gratschmaier
        ガスパリーニ / 司教 Alexander pinderak
        カファレッリ Thomas Lichteneck
        第一の司教 Joahim Mose
        第二の司教 Stefan Tanzer
        アントニオの子供時代 Jonas Ambros

        ウィーン市内のあちこちで
        盛大に宣伝されているフォルクス・オーパーの新作
        ヴィヴァルディ 5番目の四季
        ・・・とか言う題名で
        副題が BaRock オペラ・・・と言う事は
        バロックじゃなくて、バ・ロックで後ろの方にアクセントがある。

        ありがたい友人のお陰で
        初演の招待席に潜り込む事が出来て
        いや〜、本当にありがたい m(__)m

        上記キャスト名だがスラッシュで区切っているのは
        一人二役とかやってるから。

        招待されたら、良い事を書かねばならぬ
        ・・・というのは常識なので

        終演後はスタンディング・オベーション。
        ナンバーの後には必ずブラボーの声がかかっていた。

        内容はバ・ロックで、ロックの方に重点があり
        非常に分かり易いロックのリズムを多用して
        シンプルなロックの4拍子がノリノリ。

        ヴィヴァルディの「四季」のメロディを
        さりげなく取り入れて
        アントニオ・ヴィヴァルディが歌うナンバーでは
        必ず最後に高音のシャウトを入れて盛り上げる。

        今まで聴いてきたミュージカルの定石をしっかりと使って
        時にはミュージカル「エリザベート」風
        ある時はジーザス・クライスト・スーパースター
        ほとんどメロディらしきものはなく
        その分、はっきりと歌詞も聴き取れる。

        音楽的には非常にシンプルで分かり易い。
        (というより、褒めなければならない、という事を無視すると
         ずっと同じような感じなので・・・ ^^;)

        正直なところ
        衣装デザインだけは素晴らしかった。
        (すごく奇抜なんだけど(笑))

        ストーリーも割に皮肉なところもあって
        ローマでの司教たちの「暑いよ、暑いよ」シーンは
        ううう、そこまでカトリックをバカにしてしまって
        良いんだろうか、とビックリ。
        (まぁ、バレエのカルミナ・ブラーナでもやったしな・・・)

        主役のヴィヴァルディを歌った歌手は
        完璧なミュージカル発声で、高音のシャウトが見事。
        (だけど、必ずナンバーの最後に入るので、あ、またか、って感じにはなる)

        フォルクス・オーパーの専属歌手も何人か入っていて
        歌は巧いし、ダンスも完璧、そりゃ芸達者なんですが
        発声がね、オペレッタだしね(でもまぁ、それでも・・・)

        まぁ、ノリの良いミュージカル・ナンバーではある。
        何でフォルクス・オーパーで上演なのか
        ライムント劇場とかローナッハー向けのナンバーじゃないかと
        チラッと思わないでもなかったが

        若い人にはウケそうな作品だし
        子供でもイケそうだから
        家族連れをターゲットにした作品かもしれない。

        自分でチケット買って行っていたら
        散々にコケおろしするかもしれないけれど(笑)
        まぁ、ご招待ですし (^。^)
        ミュージカルを観に行ったと思えば
        納得できる出来栄えである。

        ライムント劇場やローナッハーでの
        ミュージカルのように
        容赦ない大音響ではなかったのは素晴らしい。
        (いや、確かにマイクだし、かなりうるさかったけれど
         ライムントやローナッハーは耳が潰れる音響の事があるし
         それに比べたら、フォルクス・オーパーの音響なんておとなしいもんだ)

        ドイツ語がわかる人だったら
        観ても面白いかも。
        書いた通り、かなり皮肉も入ってるし
        みんなの演技は巧いし
        ダンスは楽しいし
        音楽は単調だけどノリノリだし
        1回観る分にはお勧めできる。

        2回目に行こうとは思いません(笑)という
        招待客なのに、宣伝しない恥知らずの私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        追記 Making of の Youtube があったので貼っておきます。
        色々なナンバーもアイデアも聞けます(ただしドイツ語で・・・m(__)m)



        努力しないで出世する方法 フォルクス・オーパー

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          Volksoper 2017年2月23日 19時〜22時

          Wie man Karriere macht, ohne sich anzustrengen
          (How to Succeed in Business Without Really Trying)
          Musical in zwei Akten
          Buch von Abe Burrows, Jack Weinstock und Willie Gilbert
          Musik und Gesangstexte von Frank Loesser
          Koproduktion mit der Staatsoper Hannover

          指揮 Joseph R. Olefirowicz
          演出 Matthias Davids
          舞台 Mathias Fischer-Dieskau
          衣装 Judith Peter
          照明 Michael Grundner
          振付 Melissa King

          J. Pierrepont Finch : Mathias Schlung
          Rosemary : Lisa Antoni
          J.B. Biggley : Robert Meyer
          Bud Frunp : Marco Di Sapia
          Hedy LaRue : Ines Hengl-Pirker
          Smitty : Julia Koci
          Miss Jones : Regula Rosin
          Bratt : Jeffrey Treganza
          Twimble/Womper : Axel Herrig
          Miss Krumholtz : Sulie Girardi
          Gatch/Toynbee : Nicolaus Hagg
          Johnson/Wilkington/Fernsehmoderator : Gernot Kranner
          Jenkins : Maximilian Klakow
          Tackaberry : Marian Olszewski
          Peterson : Pascal Jacque Comoth
          Stimme des Buches : Christoph Wagner-Trenkwitz
          Orchester der Volksoper Wien
          Wiener Staatsballett

          フランク・レッサー作曲のミュージカル
          「努力しないで出世する方法」が
          フォルクス・オーパーで上演されるというポスターが
          あちこちに貼ってあって

          しがないサラリー・ウーマンとしては
          興味あるじゃないですか(こらっ!)

          実は本日はプレミエ前の公演で
          いわゆる昔で言う最終リハーサル。

          昔はこのプレミエ前公演、チケット安かったのに
          今は普通のチケット料金で売っている。
          (註 一番安い天井桟敷が25ユーロです)

          今、またもや仕事がむちゃくちゃな状態になっているところで
          オフィスに仕事をたっぷり残して
          (昨日は午前1時まで仕事してた)
          フォルクス・オーパーの終演時間22時というのを見て
          ちょっと気が遠くなったんだけど
          25ユーロも払ってるから、意地でも観る(ケチ)

          ストーリーについては
          ちょっと調べれば、有名なミュージカルだし
          映画化もされているからわかるので、書きません。

          で、これ、すごく芸達者の出演者が揃っていて
          しかも、あちこちに出てくるサラリーマンが
          全部、バレエ・ダンサー(笑)

          序曲からポリフォニーが結構使われていて
          意外に音楽的には面白い ♡

          主人公のフィンチを演じた Mathias Schlung が
          すごくカワイイ。
          小柄で、別にハンサムでも何でもないのに
          表情の豊かさがスゴイし
          バレエ・ダンサーに混じって
          見事なダンスを見せてくれる。

          フィンチが何か出世のチャンスを掴む度に
          あっ💡 という表情で
          そこにパッと照明がついて
          ニコッという表情が固定するのが
          コミックみたいで、実に楽しい。

          社長のビグリーは
          フォルクス・オーパーの総監督
          ローベルト・マイヤー御大がじきじきに登場。

          この人は出てくると
          他の出演者を喰っちゃうのだが
          今回は他にも芸達者が揃っていて
          1人だけ浮くという事がない。

          セリフだけじゃなくて
          何曲か歌うナンバーもあるし
          もちろんダンスもある(ご立派!!!)

          縁故採用の怠け者で悪者のバドを演じた
          マルコ・ディ・サピア!!!
          この人、スゴイ。
          オペラとかオペレッタにも出演していて
          最初はなんだコイツ、と思っていたけれど
          コミカルな役を、本当にコミカルに演じて
          身体は軽いわ、踊るは、おフザケも立派にやって
          オペラに出るより、こういう三枚目やった方が良いんじゃないの?
          と、真剣に思ったくらい。
          役としては、悪者なのが、ちょっと可哀相になる程の良い出来だった。

          ローズマリーはチャーミングだけど
          フィンチに惚れるところが
          あまり情熱的ではないので
          何となく違和感がある。
          演技力の問題か、演出の問題かもしれない。

          ヘディ役は・・・これは難しいな。
          めちゃくちゃ高い声で
          ひたすらバービーちゃんみたいにやっていたけれど
          ああいうキャラは、やっぱり1960年代にしかウケないだろう。

          ワタクシ的な問題は・・・

          あのね、今日、私はオフィスに仕事を
          ガンガン残して来ちゃってるの。
          なのに、フォルクス・オーパーに来たら
          舞台の上で見るのは会社の風景で
          (しかもキャリアの男性たち、仕事してなくて暇そう)
          何だか、全然、別世界に飛ばないし
          会社の内部を見ていても、リラックスできないよ・・・(涙)

          背景はビデオで
          アメリカの高層ビルなどが見えるようになっている。
          舞台は1960年代なので
          若い人は知らない黒い電話が机の上に置いてあって
          黒電話のリンリン音が鳴る。
          (鳴るたびに、私はリアル・オフィスを思い出す・・・)

          キャリアの経営陣は全員男性で
          秘書は全員、チャーミングなお人形さんみたいな女性って
          ううううう、やっぱり1960年代だ。

          社員役のバレエ・ダンサーたちは
          机を動かしたりするのが主な役目(笑)

          でも、途中でダンスもあるし
          後半のテレビ・ショーのところでは
          割に派手なバレエ・シーンもあった。

          ストーリーは言ってみれば
          アメリカン・ドリームのおとぎ話ですから(爆笑)

          爆発的に人気が出そうな演目じゃなさそう。
          子供が見ても全然わからないだろうし
          私のような虐げられたサラリー(ウー)マンが見たら
          身につまされるというより
          出てくる経営陣が全く仕事していない事にちょっと腹が立つし
          管理職の女性が見たら
          女性蔑視だ!と怒るかもしれない。

          まぁ、おとぎ話だからね。
          社長の隠れた趣味とか
          オーナーの隠された過去とか
          ちょっと類型的ではあっても
          笑えるシーンはかなりある。

          ジモッティ用の演目だから
          全部ドイツ語で、字幕もない。
          (セリフは全部きっちり聞こえてくる。
           全員マイク使用)

          でもフィンチ役の魅力は麻薬的ではある。
          あのクルクル変わる表情には魅せられる。
          あれ見るために、もう1回くらい、言っても良いかも。

          ちなみに、この演目見ても
          皆さまの出世の役には立ちません(爆笑)

          仕事残してミュージカルとかオペレッタに行くなら
          やっぱりリアルな会社とは関係ない演目の方が
          切り替えできて楽しいなぁ、と真剣に思いました、はい。

          この後、プレミエで
          どんな評判になるか
          ちょっと楽しみな私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          え? でその後、オフィスに帰ったんですか? って
          もちろんオフィスに戻りましたとも!!!!
          で、夜中過ぎまで仕事してました。
          3月が終われば楽になる筈だから
          ちょっと頑張らなくちゃ 😀
          記事アップの時間は変更してあるけれど
          実は今、明け方4時。3時間寝たらまた出社(笑)


          シチリアのレモン (フォルクス・オーパー in Kasino)

          0
            Die Volksoper im Kasino am Schwarzenbergplatz
            2017年2月12日 20時〜21時15分

            Manfred Trojahn (*1949)
            Limonen aus Sizilien
            Drei italienische Geschichten nach Texten von Luigi Pirandello
            und Eduardo De Filippo
            Libretto von Wolfgang Willaschek

            指揮 Gerrit Prießnitz
            演出 Mascha Pörzgen
            舞台・衣装 Ddietlind Konold

            Der Schraubstock
            Giulia Fabbri : Rebecca Nelsen
            Andrea Fabbri : Carsten Süss
            Antonio Serra : Morten Frank Larsen
            Anna : Manuela Leonhartsberger

            Lemonen aus Sizilien
            Micuccio Fabbri : David Sitka
            Sina Marnis : Rebecca Nelsen
            Marta Marnis : Ursula Pfitzner
            Dorina : Manuela Leonhartsberger
            Ferdinando : Daniel Ohlenschläger

            Eine Freundschaft
            Micuccio Fabbri : Carsten Süss
            Carolina Fabbri : Birgid Steinberger
            Alberto Serra : Morten Frank Larsen

            Orchester der Volksoper Wien
            Komparserie und Kinderkomparserie der Volksoper Wien

            シュヴァルツェンベルク広場にある Kasino という建物は
            ブルク劇場の管轄下で
            私は Im Puls Tanz のパーフォーマンスで何回か行った事がある。

            Volksoper が初めてこの会場を借りて
            現代オペラを上演する初日に
            クソ高い(すみません、でも42ユーロですよ!)チケットを買って
            ウキウキと駆けつけたのは
            一重に、上記の出演者の1人を見たいという・・・

            はい、勘と記憶力の良い読者の方は
            すぐにお分かりの通り
            こんなイイ男が世の中にいるのかしら?という程
            モルテン・フランク・ラルセンの「顔」が
            私はものすごく好きなの ♡

            この人がメリー・ウィドウでダニロなんか歌った日には
            私は最初から最後まで、ずっと悶絶している。

            で、現代オペラですから(笑)
            知り合いに、これを観に行く、と言ったとたん
            最初から最後まで雑音だよね、と断言された。

            たった1分の「雑音」だから
            興味津々の読者も巻き込んでしまえ。
            トレイラーをどうぞ。



            このトレイラーが出た時に
            実はあれ〜っ、とひっくり返りそうになったのだが
            実際に観てみて・・・

            モルテン・フランク・ラルセン
            何でこんなに太っちゃったの?????

            いや、お腹の出た丸顔でメガネというのは
            本来は私の好みのドンピシャなんだけど
            ラルセン、むちゃイイ男なのに
            顔があんなに良くて
            表情があんなにコロコロ変わってチャーミングで
            腹の脂肪がズボンのベルトの上から出てるって
            ・・・すみません、絶句(涙)

            スウィニー・トッドの時には
            あんなに太ってなかったじゃない。
            多少の中年太りは許せるけど
            あれはあれはあれは・・・😱

            さて、ストーリーは
            ギリシャ悲劇の形式に則った(とプログラムに書いてあった)
            三部作の浮気物語(それ以外に何と言えと?)

            ジュリアはアンドレアと夫婦で子供もいるが
            アントニオと浮気をしていて
            浮気がバレて自殺する。

            この子供のミクッチオが
            第二幕で、幼なじみで才能を見いだした
            オペラ歌手のシーナの楽屋を訪ねようとして
            追い出され
            結局、会う事はできるのだが
            あんた誰?と冷たくされる。
            (まぁ、そりゃそうだろう)

            第三部では、このミクッチオが病床に居る。
            親友のアルベルトは
            ミクッチオの自殺した母親の浮気相手の息子である。
            錯乱したミクッチオは
            アルベルトとの面会を拒み
            アルベルトはミクッチオの人生の登場人物に化けて近づくのだが
            最後にミクッチオは
            アルベルトの妻とずっと浮気をしていて
            アルベルトの子供はミクッチオの種だ、と告白して死ぬ。

            いわゆるギリシャ悲劇の
            親の因果が子に報い、って奴ね。
            (因果じゃなくて浮気だけど)

            音楽は限りなく雑音だが(笑)
            言葉にしっかり寄り添っているので
            演劇に、ちょっと音で彩りを添えました、という印象。
            よって、違和感はあまりないし
            その分「音楽」という程、音楽が先立つ風ではなかったけれど
            ドラマチックなところは
            やっぱり、ほんの少し「音」が付いている、というだけで
            非常にドラマチックになるもんだなぁ、と納得。

            舞台は、少ない机や椅子、ベッドを使って
            華やかな衣装で、かなりうまくまとまっていたと思う。
            演出的には良い感じで、至極真っ当。

            歌手も揃っていて、聴き応えはある。
            ラルセンは、激太りした点を除けば
            やっぱり顔の表情はコロコロ変わってチャーミングだし
            カルステン・ズュースが迫真の演技で圧倒的。

            ああいう狭い会場だと
            ソプラノが響き過ぎて、ちょっとキンキンした音にはなるけれど
            それは会場の音響のせいなので仕方がない。

            この演目、チケット高いし
            高い割には、70分ほどの作品だし
            ガラガラかなぁ、と思ったら
            関係者らしき人たちが大量に来ていて
            2月はシニア割引があるので
            年配の方々も大量に来ていて
            会場は満席状態(自由席です)

            シニアの方々も、さすがに現代オペラを聴きにくる層なので
            会場がものすごく静か。
            誰も咳一つしない。
            (隣に座った関係者っぽい英語を話す若い女性は
             途中で退屈して、ため息ついたりバッグの中をゴソゴソしていたが
             さすがに、すぐに止めてくれた(笑))

            その意味では、すごく音楽(というかセリフか)に集中できて
            あっという間の70分だった。
            変に長くないだけに、かなり内容が凝縮されていた気分。

            これから8回の上演があるけれど
            チケット42ユーロもするので、もう行きません(笑)

            ドイツ語がわかって
            現代音楽好きな向きにはお勧めしますが
            字幕がある訳じゃないし
            (その分、音楽に乗せたセリフはほとんど聞き取れる)
            オペラというよりは
            現代演劇を観る、という気分で行った方が良いかもしれない。

            まぁ、でも激太りしたとは言え
            私にとってのイケメン・ナンバーワンを
            あんなに近くで観られた、というだけで
            ちょっと幸せ気分になっている私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            サーカス妃殿下 フォルクス・オーパー

            0
              Volksoper 2017年2月9日 19時〜21時45分

              Die Zirkusprinzessin
              Operette in drei Akten
              Text von Julius Brammer und Alfred Grünwald
              Musik von Emmerich Kálmán

              指揮 Lorenz C. Aichner
              演出 Thomas Enzinger
              舞台 Peter Notz nach einer Idee von Sam Madwar
              衣装 Sven Bindseil
              照明 Sabine Wiesenbauer
              振付 Bohdana Szivacs

              フェードラ・パリンスカ侯爵夫人(未亡人) Astrid Kessler
              セルギウス公 Kurt Schreibmayer
              サスクシン伯爵 Nicolaus Hagg
              ペーター・ブルソフスキー男爵 Georg Wacks
              スタニスラフスキー劇場支配人 Gerhard Ernst
              ミスター・エックス (実はフェージャ・パリンスキー) Szabolcs Brickner
              ミス・マーベル Elisabeth Schwarz
              カーラ・シュルンベルガー Elisabeth Flechl
              トニ・シュルンベルガー Michael Havlicek
              ペリカン Herbert Steinböck
              ボルシェビキ・客 Maximilian Klakow
              バーのピアニスト George Frebold
              アクロバット Duo Aquarius

              Orchester, Chor und Kompaserie der Volksoper Wien
              Wiener Staatsballett
              Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

              カールマンのオペレッタ
              昔は「サーカスの女王」と言っていたようだが
              プログラムを見ると「サーカス妃殿下」となっている。

              確かにサーカスの女王より、サーカス妃殿下の方が
              あらすじには沿っていると思う。

              大金持ちの未亡人侯爵婦人フェードラが
              サンクト・ペテルブルクにサーカスを観に行く。
              ミスター・エックスという
              仮面で顔を隠した人物が大人気だからである。

              実はこのミスター・エックス
              フェードラの亡き夫の甥のフェージャ・パリンスキーである。

              昔、フェードラの美しさに魅入られていたら
              夫に嫉妬され、爵位と相続権を剥奪されて
              サーカスで働いている。

              人気者ミスター・エックスの楽屋を訪ねるフェードラ。
              フェージャはすぐに気がつく。
              (フェードラはもちろん知らない。勝手に向こうから恋されただけだし)

              仮面を取って頂戴、というのに逆らい
              奥さま、お手にキッスしてよろしいでしょうか? に対して

              え? あなたが?
              一介のサーカスの芸人のアナタが
              侯爵夫人のワタクシの手にキスをしたいですって?
              ご冗談でしょ。ほっほっほっ。

              ・・・いや〜、ヤな女だな。
              一生に一回くらい、本気でこういう事が言える身分には憧れるが(笑)

              ロシアの貴族セルギウスはフェードラに色目を使っている。
              外国人と結婚してしまったら
              フェードラの多大な財産がロシアから外国に行ってしまうからである。
              (おおおおおい、それ、メリー・ウィドウですか(笑))

              フェードラがなびかないとわかると
              ミスター・エックスに陰謀をもちかけ
              貴族のコロソフ公としてフェードラの前に現れるように計らう。

              ミスター・エックスことフェージャは
              コロソフ公として登場し
              フェードラも、貴公子なら、という事で
              だんだん仲良くなって

              セルギウスがニセ文書で
              ロシア皇帝は、あなたのために結婚相手を選びました、という手紙を
              フェードラに渡し

              知らない相手と結婚するくらいなら
              今日、知っている人と結婚して
              皇帝に「あら、ごめんあそばせ、ワタクシ、もう既婚ですの」
              と言った方が良い、とけしかける。

              フェードラを愛しているミスター・エックスことフェージャは
              コロソフ公を騙っているのに良心の痛みを覚えながら
              フェードラとの結婚式に臨む。

              ・・・と、そこに
              サーカスのメンバーとセルギウスが登場。

              コロソフ公は、実はサーカスのメンバー、ミスター・エックスだ
              お前はサーカスのスターと結婚したサーカス妃殿下だ、とからかう。

              同時にもう一つラブストーリーが展開する。
              サーカスのメンバーのミス・マーベルに惚れて
              通い詰める、ウィーンのホテル「カール大公」の息子
              トニ・シュルンベルガーは
              ミス・マーベルが何とウィーンっ子である事を知って狂喜。

              このラブストーリー、前半は順調に進む。
              セルギウス公は、トニの事を
              本当にカール大公の息子だと思い込んでいる。

              フェードラとコロソフ公(ならぬフェージャでミスター・エックス)の
              結婚式と合わせて
              ボクたちも結婚式、というので結婚してしまう。

              後半は、このトニとマーベル嬢が
              ホテル「カール大公」に戻ってからのストーリー。

              トニがお母さんに、サーカスの女性と結婚した、という事を言えず
              ウエイターのペリカンに助力を頼んでいたら

              マーベルが痺れを切らせて

              私がお母さんに言うわ!!!
              (いや、女性って強かったのね、昔から(笑))

              お母さんは、息子がサーカスの女性と結婚した、というので
              気を失いそうになるが

              このミス・マーベルが
              昔、憧れながら、どうしても落とせなかった
              ブルクシュターラー少佐の娘である事を知り

              あああああ、貴女が彼の子供、何て彼に似てるの ♡

              ・・・と、結婚を喜んで承認する事になる。

              さて、そのホテル「カール大公」で
              セルギウス公とフェードラとフェージャがまた出会う。
              一悶着あって
              さて、それでどうなったでしょう・・・というところでシーンいったんストップ。

              序曲の後に、舞台には寂れたサーカス小屋。
              そこに、昔、劇場支配人だったスタニスラフスキーが登場して
              昔話を始めるという幕開け。

              最後のシーンがストップしたところで
              スタニスラフスキーがもう一度登場。
              昔話はこれで終わるが
              フェードラは誰にキスをしたか。

              (もちろん、セルギウス公ではなく
               フェージャにキスして終わる。
               多少強引でもハッピー・エンドがオペレッタであろう、うん)

              バレエ・ダンサーをピエロっぽい化粧と衣装で
              かなり多く投入しているのだが

              背景で動くシーンが多くて
              (もちろん、ダンスも思っていたよりあったが)
              ちょっと、もったいない(好みです、好み)

              アクロバットのペアは
              最初は歪んだ鏡のような幕の向こうで
              とんでもないバランスを見せてくれる。

              でも、鏡の向こう側という事で、あまりくっきり見えずに残念。
              ああいうアトラクションは、ちゃんと見せて欲しいよ〜。

              その後に、やっと、ヒモを使った見事な芸で
              楽しませてくれるシーンがあった ♡

              音楽はゴキゲン ♡
              序曲の時にあっ!と思ったんだけど
              この Zwei Märchenaugen って、このオペレッタの曲だったのね?!

              ミスター・エックス(コロソフ公でフェージャ)のテノール歌手
              ちゃんと高音まで出て、演技も悪くなく
              背は高くて、舞台上、ちゃんと絵になっているんだけど

              このアリアは、やっぱりちょっと迫力不足(笑)
              これは、最初のところで
              サーカス商売に身を落とした自分の悲愴を
              悲しみと怒りを籠めて歌ってこそ
              後半の「2つのメルヒェンの目」逃した幸福の部分の
              甘さと郷愁が活きると思うんだけど。

              対してフェードラを歌った Astid Kessler は
              鼻高々のイヤなプライドの高い侯爵夫人の役にピッタリ。

              声もかなり出るし、セリフもクリアで
              いや、本当にイヤな女になりきっていて

              あまりに鼻につくイヤな貴族女になりきっているので
              ミスター・エックスことフェージャと
              最後にハッピー・エンドになるリアリティはなかったわ(笑)

              トニとミス・マーベルは、これは芸達者で魅せた。
              トニはセリフがハッキリとしていて
              かなり高い声でセリフを言うのだが
              歌ってみると実はバリトン(笑)
              ちょっと、その断層にギョッとする事はあったのだが

              2人揃って、歌うわ、踊るわ
              ダンサーの群舞に混じって
              見事にダンスを繰り広げて
              こういうオペレッタの歌手って、スゴイと思う。

              シリアスなフェージャとフェドーラだけだったら
              なんだ、この格差社会の弊害は!とイヤな気分になるところだが
              このトニとミス・マーベルによって
              (この2人だって、ある意味、格差社会問題なんだけどね)
              かなり救われている、という感じがする。

              最初の「思い出話」の部分は冗長に感じたけれど
              最後になって、伏線として活きてくる。

              ストーリーの運びもスピーディだし
              ダンサーやアクロバットの起用で
              舞台から目が離せない。

              最初は、えっ?19時〜21時45分?とゲッソリしていたのだが
              後半の筋運びのテンポの良さに
              あっという間に時間が経ったという印象。

              文句なく楽しめます、うん。

              しかし、こういう「格差社会」
              まぁ、ヨーロッパではいまだにあるのは確かだが

              考えてみれば、日本だって学歴社会というものが・・・

              ワタクシ、ナントカ大学を卒業しているのに
              アナタは何? ○校卒?
              あら、話にならないわ、なんていうのが
              あるのではないかと、チラッと考えてしまった。

              もっとも、このストーリーは
              「身分違いの恋」ではなくて
              (それぞれに、ちゃんと身分は釣り合っている)
              「身分違いの恋」の仮面を被って
              アーティスト苛めをしているような気もするが
              (あっ、それ以上言えない(汗))

              現代では、何の能もない
              ただの金持ちの貴族になるより(註 なれませんってば)
              アーティストになる方が、ずっと大変なのよ(笑)

              と思いつつも
              金持ちでもなく
              貴族でもなく
              アーティストでもない私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。


              ヘリアーネの奇跡 フォルクス・オーパー

              0
                Volksoper 2017年2月5日 16時30分〜19時40分

                Erich Wolfgang korngold (1897-1957)
                Das Wunder der Heliane

                Oper in drei Akten
                Text von Hans Müller, frei nach einem Mysterium H. Kaltnekers
                Konzertante Aufführung in deutscher Sprache

                指揮 Jac van Steen
                コーラスと舞台音楽監督 Holger Kristen

                Heliane : Annemarie Kremer
                Der Herrscher : Martin Winkler
                Der Fremde : Daniel Kirch
                Die Botin : Martina Mikelić
                Der Pförtner : Andreas Mitschke
                Der Schwertrichter : Mehrzad Montazeri
                Der junge Mensch : Szabolcs Brickner
                Sechs Richeter : Karl-Michael Ebner, Christian Drescher, Ben Connor,
                Michael Havlicek, Daniel Ohlenschläger, Yasushi Hirano
                Seraphische Stimmen : Jugendchor der Volksoper Wien

                ドラマツルギー Christoph Wagner-Trenkwitz

                Chor und Orchester der Volksoper Wien
                Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

                エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトは
                最近でこそ、オペラの「死の都」や
                バイオリン協奏曲が取り上げられるようになって来たが

                この作曲家、天才の名を欲しいままにしたのに
                ナチスから逃げてアメリカ合衆国に亡命。
                ハリウッドで活躍して
                その後、オーストリアに帰ってきたら

                「ハリウッド作曲家」という
                オーストリア人にとっては蔑称を貼られてしまい
                その後、何だか忘れられてしまったという悲劇的な人物。

                この辺りのそういう作曲家たちって
                実はスゴイ人がワサワサ居て
                私もエルヴィン・シュールホフとか好きなんだけど
                まぁ、それはともかくとして・・・

                この、滅多に演奏されない
                ヘリアーネの奇跡というオペラ
                コンサート形式での上演だが
                内部関係者(フォルクス・オーパーの回し者だな(笑))から
                色々情報が流れて来て
                それがあまりにもハチャメチャで面白そうなので
                千秋楽の公演に行って来た。

                うははははは、良かったです。
                なんだこれ、というストーリーなんだけど
                (きっと何か深い深い意味があるのだろう)
                音楽がドラマチックで
                ワーグナーの系列をしっかり汲んでいて
                麻薬のような陶酔感に浸ってしまう。

                ストーリーは
                (私が理解した限りにおいては)
                第一幕で
                暴君が居て、牢屋の外国人に死刑を宣告。

                その妻のヘリアーネが
                牢屋に慰めに入ったら、当該の外国人に惚れて
                外国人もヘリアーネの美しさに驚嘆。
                そのままヘリアーネがハダカになってしまい
                だからナニしちゃうかと言うと
                もちろんしないのである(ワケわからんが)

                ヘリアーネが去った後
                暴君が来て
                死刑を止めてやる代わりに
                妻のヘリアーネが俺の事を愛するように手伝って欲しい
                と言ったとたんに
                ハダカのヘリアーネが戻って来る。

                もちろん暴君激怒(そりゃそうだろう)

                第二幕では
                怒った暴君が妻のヘリアーネに
                浮気を認めろ、と詰め寄る。
                ヘリアーネはハダカを見せただけ、と言うが
                暴君は刀を出して
                これで自殺しろ、と詰め寄る。

                そこに外国人が連れられて来て
                ヘリアーネと2人だけにしてくれ、と懇願。

                2人だけになったヘリアーネと外国人。
                外国人が、この刀でボクを殺せとヘリアーネに言って
                ヘリアーネがイヤイヤをすると
                勝手に自分で刀を胸に刺して自殺する。

                集まって来た民衆に
                暴君は、外国人を殺したのはヘリアーネだが
                ヘリアーネが浮気していなければ
                死んだ外国人を蘇らせるだろうと宣告する。

                  ・・・ええ、ワケわからんですよ。
                     でもまぁ、オペラの筋なんてそんなもんで。

                続けて演奏された第三幕で
                ヘリアーネは夫の暴君に対して
                外国人を愛していた事を告白すると
                外国人が蘇って
                ヘリアーネと外国人は
                愛を誓いながら天国に昇って行く。

                  だからよくわからんストーリーなんですってば。

                舞台一杯にギッシリ詰まった大規模オーケストラ
                バルコンあたりには合唱団一組が居て
                第二幕の途中からは、舞台の後ろの幕が開くと
                そこにも大規模編成合唱団がいる。

                第一幕では外国人役のテノールが
                最初から最後まで歌いっぱなし。
                おおお、出た、コルンゴルトのテノール苛め。

                テノールの声量はそれ程でもないけれど
                素直に美しく響いてくるし
                掛け合いの相手、Der Pförtner のバリトン Andreas Mitschke が美声。

                暴君やった Martin Winkler は
                こういうキャラもの(しかも悪役とかコミカルな役)をやらせると
                実に巧いし、声量あって荒々しさ充分のバリトンで聴き応えたっぷり。

                後半で登場する Die Botin のメゾ Martina Mikelić が
                すごい胸空きドレスで、しかも大柄でスタイル良くて
                パッと目を惹く美人で
                しかもメゾが深くて声量あって
                ものすごい存在感 ♡

                ヘリアーネ役の Annemarie Kremer は
                最初出て来た時に
                あ、美人じゃないし、年増だ(イヤな奴だな私は)

                ・・・と思っていたんだけど

                どんどん美人に見えて来て

                しかも相手役の外国人 Daniel Kirch が
                丸顔の私好みの容貌で(あっ、いかん)
                声量ちょっとなくても、クセのない発声で
                綺麗に響くテノールで
                しかも甘い目をしてヘリアーネを見るんですよ(ドキドキ 😍)

                ここら辺からヘリアーネに感情移入が始まったかもしれない。
                最後に天国に昇っていくシーンで
                キスして良いかい?というところがあって
                本当にするのか、とワクワクしてしまった。
                (コンサート形式でないオペラだったらやるのかなぁ。
                 でもあそこ、キスをしない、というのがキモになるのかも)

                オペラお決まりの
                死ぬ死ぬ死ぬと絶叫してなかなか死なない場面もあるし
                真実の愛がど〜のこ〜のという
                ありがたい説教も山ほどある。

                こちらとしては
                セックス・アピールたっぷりの
                欲求不満の人妻にかどわかされただけだろう
                (あっ、言っちゃった 汗)
                いやいやいや、すみません、内容とかストーリーはともかくとして

                この音楽、素晴らしいじゃないの ♡

                アリアが突出せずに
                ワーグナー形式でダラダラ続いて行くので
                オーケストラもコーラスも大変だと思うのだが

                モチーフや、感情の表出、音楽による情景を
                ワーグナーとリヒャルト・シュトラウスを足したような
                ある意味、生々しい音楽で
                しかも、ハリウッドの映画音楽のように
                心にグッサリ直撃するメロディの連続。
                ドラマチックこの上ない。

                どんなアホらしいストーリーでも
                ついつい納得してしまって
                何故かヘリアーネとか外国人とか
                暴君とか、それ以外の人物にも感情移入出来てしまって

                2幕と3幕続けて上演したので、かなり長かったのだが
                アホらしいストーリーに全然辟易せず
                音楽の素晴らしさだけで
                ついつい聴き惚れちゃった、しまった! という感じ。

                行く前は
                こんな長い、しかもズブズブのワケわからんストーリー
                楽しめるんだろうか、と思っていたんだけど

                蓋を開けてみれば
                とことん麻薬みたいに音楽に浸り切って
                あっという間に時間が経った。

                この演目、3回しか上演しなかったのだが
                まぁ、あの規模のオーケストラと
                あれを歌える歌手を揃えるのは大変だったんだろうなぁ。
                いやフォルクス・オーパー、よくやるわ、と
                感心してしまった私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。




                会議は踊る フォルクス・オーパー

                0
                  Volksoper 2017年2月4日 19時〜21時40分

                  Der Kongress tanzt
                  Operette in drei Akten
                  Nach dem gleichnamigen Film von Erik Charell
                  Musik von Werner Richard Heymann

                  指揮 Christian Kolonovits
                  演出 Robert Meyer
                  舞台 Eva-Maria Schwenkel
                  衣装 Gertrude Rindler-Schantl
                  振付 Florian Hurler

                  メッテルニヒ Robert Meyer
                  ペピ Michael Havlicek
                  クリステル Anita Götz
                  アレキサンダー/ウラルスキー Boris Eder
                  ビビコフ Thomas Sigwald
                  伯爵夫人 Ildiko Babos
                  ウエリントン Wolfgang Gratschmaier
                  タレーラン Marco Di Sapia
                  ザクセン王アウグスト Axel Herrig
                  将軍 Marcus Kiepe
                  ポーランド外交官 Franz Suhrada
                  スイスの外交官 Gernot Karnner
                  ホイリゲの歌手 Agnes Palmisano
                  経済大臣 Nicolaus Hagg
                  市長 Fritz von Friedl
                  侯爵夫人 Regula Rosin
                  伯爵夫人 Renée Schütengruber
                  執行役人 Georg Wacks
                  Orchester und Komparserie der Volksoper Wien
                  Wiener Staatsballett
                  Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

                  往年の名画「会議は踊る」と言えば
                  ローマの休日の先走りのようなもので
                  あまりに往年なので観るチャンスはなかったが
                  (というより、1回観たような気がするのは何故だ?)

                  Das gibt’s nur einmal, Das kommt nicht wieder と
                  Das muß ein Stück von Himmel sein は
                  何故だか誰でも知っている(はずだ、たぶん)

                  オペレッタとは書いてあるが
                  登場人物(バレエ・ダンサー除く)はマイク付き。
                  オーケストラはビッグ・バンド風にして
                  男性メンバーは白いシャツに白い上着、プラス黒の蝶ネクタイ。

                  緞帳にはレコードのでっかいマークが書かれていて
                  その上に
                  「この演目の CD は16ユーロでお求めになれます」
                  という、堂々としたコマーシャル(笑)

                  序曲が始まると
                  緞帳のレコードが廻り始めて
                  オーケストラ・ピットが上がって
                  ビッグ・バンドが見える。
                  (天井桟敷からは、後ろのほんの少しだけが見える)

                  フォルクス・オーパーの回り舞台を巧く利用して
                  画面が変わる時にオルゴールのような音色で
                  曲の演奏があって
                  舞台が移動して行く時には
                  写真のように登場人物が動かないようになっている。

                  もともと映画で場面の変換が素早く出来るところを
                  劇場に持って来たための冗長さをなくす工夫は素晴らしい。

                  ただ、このオペレッタ・・・というより
                  ほとんど演劇(歌は非常に少ない)は
                  最初の「会議に金がかかる」と嘆く舞台裏まであって
                  かなり冗長ではある。

                  特に後半では、数十秒のシーンまであって
                  舞台変換に同じ位の時間がかかる時がある。
                  (まぁ、重要なシーンなので仕方ないが)

                  上に英語の字幕は出てくるけれど
                  あれ、ドイツ語わからなかったら
                  かなりつまらないと思う。
                  (ドイツ語がわかっても、やっぱり冗長である)

                  ただ、クリステル役のアニータ・ゲッツが巧い。

                  失礼な事を承知で書かせていただくと
                  美人ではない。
                  顔は大きいし
                  身体はかなりふくよかで
                  立派な胸が見事に見えていて
                  (それはそれで、かなり魅力的ではあった(笑))
                  最初、登場した時に
                  何でこんなデブ(ごめん!)に
                  ロシアの皇帝が惚れるんだよ、とか思ったけれど(ごめん!)

                  この人、実にチャーミング ♡

                  ミュージカルかオペレッタか微妙なバランスなのだが
                  クラシックの発声法でありながら
                  ミュージカルっぽい声の使い方をしていて
                  不自然さが全くなく
                  更に、ドイツ語がくっきりはっきりして
                  歌詞がしっかり聞き取れる上

                  ダンサーに混じって見事なダンスを繰り広げるわ
                  表情が豊かでコロコロ変わって
                  おきゃんなウィーンの娘の心情を見事に表現してくれる。

                  対するアレクサンダー役(替え玉ウラルスキーと2役)のボリス・エーダーだが
                  ローベルト・マイヤーの二番手として
                  割にクセのある年配の役を演じる事が多かったような気がするんだけど
                  こんな「王子さま」的ハンサム役も出来るんですね?(ビックリ)

                  なかなか役にハマっていて
                  ちょっと大袈裟ながら、ウラルスキーとの演じ分けも
                  見事だったし、なかなかチャーミング。

                  まぁ、アレに惚れるか?というのはともかくとして(すみません)
                  アレクサンダー役の時には
                  貴公子の上品さはしっかり出ていた。

                  ローベルト・マイヤーが何かの演目に出ると
                  マイヤーばっかり目立っちゃって、という欠点があったのだが
                  こと、この演目に関しては
                  出演者がみんな芸達者で、マイヤーばかりが目立つ事がない。

                  特にビックリしたのは
                  外交官たちの会話の中で
                  タレーランを演じたマルコ・デ・サピアの
                  フランス語訛りのドイツ語。

                  この人、もともと歌手だよね?
                  セリフだけで、歌は一曲もないんだけど
                  他の外交官との会話のやり取りのタイミングや
                  あの、むちゃくちゃチャーミングなフランス語訛りのドイツ語
                  いや、やっぱり大袈裟なメークで道化みたいな役なのだが
                  素晴らしい。

                  ドイツ人役をやった2人は
                  もっとドイツっぽい訛りを使うかと思ったら
                  そうでもなくてちょっと残念。

                  アレクサンダーの側近を演じたトーマス・ジクヴァルトも
                  テノール歌手・・・なんだけど
                  やっぱり歌うところは一つもない。
                  もともと演技が巧い人だから
                  誇張されてはいるけれど、役には合っていた。

                  バレエ・ダンサーによるダンスも楽しいけれど
                  出演者のダンスがすごく面白い。
                  外交官がテーブルに付いて繰り広げられる
                  座ったままの手や上半身の動きのダンスは
                  かなり見応えがある。

                  この身分違いの恋というテーマ
                  そのまま悲恋にしてしまうと
                  なんだあのアホな女は・・・という事になってしまうのだが

                  いや、これ、クリステル、見事です ♡
                  最後の夜にホイリゲで
                  アレキサンダーと
                  サンクト・ペテルブルクに行ったら
                  子供は何人で、名前はね・・・という
                  あり得ない夢を語って
                  アレキサンダーが辟易し出したとたんに
                  ナポレオンがパリに入った、という事で
                  アレキサンダーがロシアに帰らねばならなくなって

                  クリステルが
                  「今度はいつ会えるの? 明日? 明後日?」というのに
                  「連絡するから」と言い捨てて去った後

                  クリステルは、もう会えない事を悟り
                  あの有名なメロディを
                  悲しそうに歌って
                  失恋の辛さが身に染みる。
                  (しかもバカだと思っていながらついつい、という恋って
                   あるじゃないですか、若い時期って(あれ?))

                  ・・・んだけど
                  続く第2節では
                  しっかり立ち直るのである!!!!!

                  立ち直って商売替えして
                  儲けちゃうというオチまで付いて
                  (舞台変換でクリステルの店が出て来た時には
                   思わず客席で大笑いしてしまった)

                  いやいや、女性って逞しいです ♡
                  後味の爽やかさ、スッキリ感が半端じゃなくて
                  これならエンディングとしては
                  ワタクシ的には非常に満足。

                  かなり長い演目で
                  しかも後ろに居た家族連れの子供たちが
                  ずっと私の席を蹴っ飛ばして
                  (隣の女性が何回か後ろ向いて注意していたが
                   子供はそんな事では席蹴りは止めません。
                   親も注意しないんだね、貧民席は(あっ、偏見!!!))
                  椅子がかなり揺れていたんだけど
                  まぁ、子供ですからね、そういう事もあるわ(ため息)
                  最初は親と喋っていたりしたんだけど
                  席が揺れる以外は、あまりお喋りはなかったので良しとする。

                  この間のカルミナ・ブラーナと比べると
                  若い観客の割合は非常に少なく
                  天井桟敷の席も結構空いていて
                  始まると席を移動する人が多くて(笑)
                  まぁ、そこら辺、ウィーンの緩いところではある。

                  何回も観ようと思う演目ではないけれど
                  あの最後の爽快感は素晴らしかった、と
                  スッキリ爽快な気分になっている私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  アクセル、天国の扉の前で フォルクス・オーパー

                  0
                    日曜日もダブルヘッダーしちゃいました。
                    時系列で読みたい方は こちら からどうぞ。

                    下は夜の記事です。

                    Volkstheater 2016年9月25日 19時〜21時30分

                    AXEL AN DER HIMMELST�・R
                    Musikalisches Lustspiel von Paul Morgan und Adolf Sch�・tz
                    Gesangstexte von Hans Weigel
                    Musik von Ralph Benatsuky

                    指揮 Lorenz C. Aichner
                    演出 Peter Lund
                    舞台 Sam Madwar
                    ビデオ Andreas Ivancsics
                    衣装 Daria Kornysheva
                    振付 Andrea Heil

                    グローリア・ミルス Bettina M�・nch
                    アクセル・スウィフト Andreas Bieber
                    ジェッシー Juliette Khalil *
                    テオドール Peter Lesiak *
                    スコット / 裁判官 Kurt Schreibmayer
                    刑事モートン Wolfgang Gratschmaier
                    ハリウッドのスタッフたち
                    Stefan Bischoff, Jakob Semotan, Oliver Liebl, Roman Martin
                    プリンス・ティノ・タティーノ Maximilian Klakow

                    先日プレミエを迎えたばかりの作品だが
                    友人が「かなり良い」と言うので
                    直前割引50%狙って行って来た
                    (あくまでもケチ(笑))

                    ベナツキーのオペレッタ・・・とは言え
                    歌手はマイク付けていて
                    ほとんどミュージカル仕様と聞いて
                    薦められたから行って退屈だったらどうしよう、と
                    ちょっと心配だったのだが

                    いやいやいや
                    チケット売れてなくてガラガラだけど
                    これ、観に行く価値ありです(断言)

                    特殊メイクでギョッとさせたルナ夫人と同じ演出家なので
                    今回も、舞台はすべて完全な白黒になっていて
                    登場人物のメイクもすべて白塗り。
                    衣装もすべて白黒で
                    背景も全部白黒という徹底振り。

                    ご興味のある方はフォルクス・オーパーのサイトに
                    ビデオが載っているのでご覧あれ。
                    ここの左の Video Samples のところをクリック。
                    あら白黒だわ、と思うかもしれないが
                    これ、白黒で撮ってません。これが本当に舞台のそのままなのだ。

                    その背景が素晴らしかった!!!!!
                    以前観てショックを受けた
                    ベルリンのコーミッシェ・オーパーの魔笛ほどではないが
                    (忘れた方は こちら をどうぞ。クリップも張ってあります)
                    前半がすべて背景をビデオにして
                    これがもう、むちゃくちゃ素晴らしい ♡

                    最初はハリウッドの映画っぽいモノになっていて
                    もちろん白黒でしかもサイレントで(爆笑)
                    タイトルが「縛られた手」と言うのが
                    後で活きてくる。
                    大時代的な映画が途中で途切れると
                    ああ、もう、あの女優とはやっていけない、というスタッフが登場。

                    このスタッフの男性メンバーが実に優秀。
                    歌って踊れてコミカルで演技が出来て素晴らしい。

                    背景は女優のオフィスになったり
                    アクセルが帰るところなんか
                    自転車で背景がどんどん変わった上に
                    アクセルが自転車でジェットコースターの大回転みたいになる。
                    (途中で人物とフィルムが入れ替わるのが実に巧い)

                    登場人物の影も背景と同一化してしまうし
                    出演者が壁に描いている線がどんどん増殖して背景になるし
                    いや、これ、すごく楽しいわ ♡

                    ハリウッドの大スター役のベッティーナ・メンヒは
                    いったい何処でこんな大柄な女性を見つけて来たの?
                    という位、上背があって、華があってパッと目立つ人。

                    ローナッハーでエヴィータで出演するみたい。
                    エヴィータ行こうとは思っていなかったんだけど
                    彼女が出るなら適役だろうし、ちょっと観てみたい・・・
                    (カレンダーにもう空きがないけどどうしよう・・・)

                    アクセル役のアンドレアス・ビーバーは
                    マインツ出身のミュージカル役者で
                    確かに踊れて演技は出来るんだけど

                    見た目がちょっと・・・(すみません好みの問題で)
                    特殊メイクのせいもあるのはわかるが
                    顔が長くて、しかもオデコのシワがかなり酷くて
                    (調べてみたら49歳・・・)
                    声は若々しいし
                    完全にミュージカルの歌い方だから
                    ドイツ語のディクションはしっかりしていて聞きやすいけれど
                    恋仲になるグローリア・ミルスとの見た目のバランスがチグハグ。

                    ジェシーは本日この役のデビューのジュリエッテ・クハリルで
                    2007年まで児童コーラスのメンバーだったというので
                    この人はまだ若いし、かなり小柄でキュート。

                    テオドール役のペーター・レシアクはケルンテン出身のオーストリア人で
                    この人もパーフォーミング・アーツ・スタジオ出身だが
                    トボケた演技が巧くて、なかなか見せて
                    ジュリエットとテオドールのカップリングは自然に見えた。

                    筋は荒唐無稽ながら
                    ちょっとミステリーっぽい要素もあって
                    音楽はテンポ速めのノリノリで気持ち良い。

                    音楽的にむちゃくちゃ面白いというものではないが
                    ベナツキーらしい親しみ易いメロディ満載。

                    幕の降りた後に
                    またもや全員登場人物が
                    筋のおさらいをしてくれるのは良いアイデア。
                    (しかもこれが高速映画見てるみたいでまた笑えるのである)

                    しかしこの演目
                    かなりポスターでも宣伝していたのだが
                    初演もまだそんなに過去じゃないのに
                    こんなに席がガラガラに空いていて良いんだろうか(良くない)

                    上演はドイツ語だが
                    上にちゃんと英語の字幕も付いている
                    ・・・けど、地元の人しか来てないような感じだなぁ。

                    舞台装置が(ハリウッドの無声映画に倣って)白黒はわかるけれど
                    登場人物の衣装とか、顔と身体まで
                    白塗りする必要があったのか(コストかかってるだろうし)
                    ちょっと疑問に思った私に(アホですどうせ)
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    よく考えてみたら、上背のあって目立つベッティーナ・メンヒって
                    ローマで起こった不思議な出来事の中に
                    すごくキャラ立った役で出ていたような気がする。
                    あの時は素晴らしかった、絶賛したような記憶がある。

                    イーゴリ公 フォルクス・オーパー

                    0
                      日曜日のダブル鑑賞。
                      時系列で読みたい方は こちら からどうぞ。

                      下は午後の公演です。

                      Volksoper 2016年4月10日 16時30分〜19時15分

                      FÜRST IGOR
                      Oper in einem Prolog und vier Akten
                      von Alexander Borodin

                      指揮 Alfred Eschwé
                      演出・舞台 Thomas Schulte-Michels
                      衣装 Renate Schmitzer
                      振付 Teresa Rotemberg

                      イーゴリ公 Alik Abdukayumov
                      ヤロスラーヴナ Melba Ramos
                      ウラジミール Mehrzad Montazeri
                      ガーリツキィ公 Martin Winkler
                      コンチャーク Sorin Coliban
                      コンチャーコヴナ Annely Peebo
                      オヴルール Jeffrey Treganza
                      スクラー Stefan Cerny
                      イェローシカ Christian Dresch
                      ボヤールの一員 Heinz Fitzka

                      ボロディンのオペラ「イーゴリ公」なんてレアな演目だが
                      あまりにチケットが売れていないのか
                      大幅割引というメールが来て
                      ついつい買ってしまったワタシも・・・(反省中)

                      しかも割引でも一番安い席を買ったというのも(恥)

                      こほん、それはそれとして

                      日曜日の午後の開演ギリギリに入ったら
                      プログラムないわよ、幕間にね、とあっさり言われて
                      その前に筋を調べておいて良かった(汗)

                      さて、筋と言っても
                      このオペラの筋は実にシンプルで
                      オペレッタみたいに取り替えばや物語だの別人に化けるだのなくて

                      イーゴリ公が戦争に行った
                      息子と一緒に捕虜になった
                      息子は敵方の娘に惚れた
                      捕虜として手厚いもてなしを受けている間に
                      故郷では奥方の兄弟が好き勝手放題。

                      逃亡を促す味方に
                      貴族はそんな卑怯な事はできん、と断って
                      贅沢な響宴にうつつを抜かしている間に
                      イーゴリ公の支配下のどこかの町が襲われ

                      こりゃいかん、やっぱり帰らねば、と
                      息子は惚れた敵方の娘のところに残して
                      故郷に帰ると

                      奥方は、あぁ、愛しいダンナはいつ帰って来るの?と
                      嘆き悲しんでいて、そこに登場するイーゴリ公。

                      大バンザイ

                      ・・・って、ホントにアホか、という単純さ。

                      しかもオペラが長い!!!!
                      こんな単純な筋立てなのに
                      (本当はもっと長いらしい)
                      休憩含めて3時間近くかかる。

                      戦争に行くぞ、行くぞと、ずっと30分以上歌っていて
                      次の場面が、コンチャーコヴナとウラジミールのラブシーンだし
                      で、次が、ダンスの響宴。

                      このダンスの響宴の時に
                      我々も良く知っているメロディがどんどん出てくる。

                      けど、誰だ、これ振り付けた奴は!!!

                      バレエ・ダンサーじゃないのかもしれないが
                      何だか、ディスコの踊りを観ているような感じがする。
                      (けど、ちゃんとリフトとかあったから、やっぱり振付のせいか)

                      しかも、何人かはブレイク・ダンスだよ!!!
                      頭を支えにして足挙げて、その体勢のままでずっとって
                      バレエ・ダンサーはヒップホップも踊らねばならないのか。
                      大変な商売である。

                      ヒップ・ホップの後に休憩で
                      その後のガーリツキィ公のやりたい放題の場面では
                      女の子を攫って来て、やっ(以下省略)・・・という暗喩まである。

                      で、奥方の嘆きのアリアだが
                      いや、良いんですけどね
                      あそこまで兄だか弟だかに好き勝手やらせておいて
                      あんたは、それは女性の仕事じゃない、とばかりに
                      ダンナの帰りを泣きながら待つだけで
                      何にもしなかったんかいっ!!!(怒)

                      はっ、オペラの筋に怒っていてどうする・・・(汗)

                      イーゴリ公の居城は白と黒と銀色の世界で
                      コンチャークの居るところは
                      何故かひまわり? ともかく黄色い花が舞台一杯に広がっていて

                      その黄色い花の芯のところに
                      かなり穴とか開いてるんですけど?
                      誰かが踏み抜いたのか?

                      舞台変換でかなり乱暴に扱われているから
                      6回目の上演にして、すでに舞台装置ボロボロとか?

                      ダンスもひまわりの花を後ろの方に片付けた
                      狭い範囲で踊るから
                      クラシックは無理だろうというのはわかるが
                      でも、何でヒップホップのブレイク・ダンスなんだ?

                      タイトル・ロールのバリトンは声は出る。
                      舞台メイクが、白いドーランを塗りたくった感じだったので
                      顔のイメージが掴み難いけれど
                      ちょっとアジア系の顔立ちで丸顔で優しそう。
                      スタイルは良し。その分、ちょっと貫禄には欠けるか(笑)

                      メルバ・ラモスは
                      まぁ、お変わりなく・・・
                      声は出るけれど
                      やっぱり高音は張り上げになってるし
                      あれは彼女の持ち味だから仕方ないのか。

                      モンタゼリは相変わらず張り上げテノール(失礼)
                      まぁ、声は出るから良しとしよう。

                      ガーリツキィ公のマルティン・ヴィンクラーは
                      この人、こういうキャラクターばっかり歌ってるけど
                      むちゃ声量あるんだけど(笑)

                      しかもキャラクターが巧いという事は
                      演技力もあるワケで
                      大柄な身体で、若い女の子に(以下省略)
                      悪人のいやらしさが全身からプンプン匂ってました(褒め言葉)

                      コンチャークのソリン・コルバンも声は抜群 ♡
                      悪人じゃないから、得な役だけど
                      堂々としていてチャーミング。

                      スクラーのステファン・チェルニーだが
                      これだけ声量があって美声なバスが
                      何で、ずっとフォルクス・オーパーで歌っているのか
                      私には理解できない。
                      あれだけ美声で声量あって、歌も巧かったら
                      他の劇場にジャンプ・アップしてキャリア作れそうなんだが・・・

                      音楽そのものはご機嫌。
                      ほとんどミュージカルか映画音楽で
                      エンターテインメント性が抜群。

                      エシュヴェに率いられたオーケストラは
                      こういう曲は得意そうで
                      活き活きとした音楽作りでこれは満足。

                      かと言って、もう1回観たい、という演目でもないなぁ。
                      せめてバレエ・シーンがもう少し
                      ダンスとしてまとまっていたら・・・(好みです好み!)

                      あ、それから、この演目
                      コーラスが大活躍で
                      これはなかなか聴き応えあり ♡

                      ドイツ語上演で
                      上の字幕もドイツ語だが
                      基本的には単純な筋なので
                      言葉がわからなくても大丈夫。
                      (それに前半は響宴が中心だし)

                      ああ充実した日曜日だった、と
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