努力しないで出世する方法 フォルクス・オーパー

Volksoper 2017年2月23日 19時〜22時

Wie man Karriere macht, ohne sich anzustrengen
(How to Succeed in Business Without Really Trying)
Musical in zwei Akten
Buch von Abe Burrows, Jack Weinstock und Willie Gilbert
Musik und Gesangstexte von Frank Loesser
Koproduktion mit der Staatsoper Hannover

指揮 Joseph R. Olefirowicz
演出 Matthias Davids
舞台 Mathias Fischer-Dieskau
衣装 Judith Peter
照明 Michael Grundner
振付 Melissa King

J. Pierrepont Finch : Mathias Schlung
Rosemary : Lisa Antoni
J.B. Biggley : Robert Meyer
Bud Frunp : Marco Di Sapia
Hedy LaRue : Ines Hengl-Pirker
Smitty : Julia Koci
Miss Jones : Regula Rosin
Bratt : Jeffrey Treganza
Twimble/Womper : Axel Herrig
Miss Krumholtz : Sulie Girardi
Gatch/Toynbee : Nicolaus Hagg
Johnson/Wilkington/Fernsehmoderator : Gernot Kranner
Jenkins : Maximilian Klakow
Tackaberry : Marian Olszewski
Peterson : Pascal Jacque Comoth
Stimme des Buches : Christoph Wagner-Trenkwitz
Orchester der Volksoper Wien
Wiener Staatsballett

フランク・レッサー作曲のミュージカル
「努力しないで出世する方法」が
フォルクス・オーパーで上演されるというポスターが
あちこちに貼ってあって

しがないサラリー・ウーマンとしては
興味あるじゃないですか(こらっ!)

実は本日はプレミエ前の公演で
いわゆる昔で言う最終リハーサル。

昔はこのプレミエ前公演、チケット安かったのに
今は普通のチケット料金で売っている。
(註 一番安い天井桟敷が25ユーロです)

今、またもや仕事がむちゃくちゃな状態になっているところで
オフィスに仕事をたっぷり残して
(昨日は午前1時まで仕事してた)
フォルクス・オーパーの終演時間22時というのを見て
ちょっと気が遠くなったんだけど
25ユーロも払ってるから、意地でも観る(ケチ)

ストーリーについては
ちょっと調べれば、有名なミュージカルだし
映画化もされているからわかるので、書きません。

で、これ、すごく芸達者の出演者が揃っていて
しかも、あちこちに出てくるサラリーマンが
全部、バレエ・ダンサー(笑)

序曲からポリフォニーが結構使われていて
意外に音楽的には面白い ♡

主人公のフィンチを演じた Mathias Schlung が
すごくカワイイ。
小柄で、別にハンサムでも何でもないのに
表情の豊かさがスゴイし
バレエ・ダンサーに混じって
見事なダンスを見せてくれる。

フィンチが何か出世のチャンスを掴む度に
あっ💡 という表情で
そこにパッと照明がついて
ニコッという表情が固定するのが
コミックみたいで、実に楽しい。

社長のビグリーは
フォルクス・オーパーの総監督
ローベルト・マイヤー御大がじきじきに登場。

この人は出てくると
他の出演者を喰っちゃうのだが
今回は他にも芸達者が揃っていて
1人だけ浮くという事がない。

セリフだけじゃなくて
何曲か歌うナンバーもあるし
もちろんダンスもある(ご立派!!!)

縁故採用の怠け者で悪者のバドを演じた
マルコ・ディ・サピア!!!
この人、スゴイ。
オペラとかオペレッタにも出演していて
最初はなんだコイツ、と思っていたけれど
コミカルな役を、本当にコミカルに演じて
身体は軽いわ、踊るは、おフザケも立派にやって
オペラに出るより、こういう三枚目やった方が良いんじゃないの?
と、真剣に思ったくらい。
役としては、悪者なのが、ちょっと可哀相になる程の良い出来だった。

ローズマリーはチャーミングだけど
フィンチに惚れるところが
あまり情熱的ではないので
何となく違和感がある。
演技力の問題か、演出の問題かもしれない。

ヘディ役は・・・これは難しいな。
めちゃくちゃ高い声で
ひたすらバービーちゃんみたいにやっていたけれど
ああいうキャラは、やっぱり1960年代にしかウケないだろう。

ワタクシ的な問題は・・・

あのね、今日、私はオフィスに仕事を
ガンガン残して来ちゃってるの。
なのに、フォルクス・オーパーに来たら
舞台の上で見るのは会社の風景で
(しかもキャリアの男性たち、仕事してなくて暇そう)
何だか、全然、別世界に飛ばないし
会社の内部を見ていても、リラックスできないよ・・・(涙)

背景はビデオで
アメリカの高層ビルなどが見えるようになっている。
舞台は1960年代なので
若い人は知らない黒い電話が机の上に置いてあって
黒電話のリンリン音が鳴る。
(鳴るたびに、私はリアル・オフィスを思い出す・・・)

キャリアの経営陣は全員男性で
秘書は全員、チャーミングなお人形さんみたいな女性って
ううううう、やっぱり1960年代だ。

社員役のバレエ・ダンサーたちは
机を動かしたりするのが主な役目(笑)

でも、途中でダンスもあるし
後半のテレビ・ショーのところでは
割に派手なバレエ・シーンもあった。

ストーリーは言ってみれば
アメリカン・ドリームのおとぎ話ですから(爆笑)

爆発的に人気が出そうな演目じゃなさそう。
子供が見ても全然わからないだろうし
私のような虐げられたサラリー(ウー)マンが見たら
身につまされるというより
出てくる経営陣が全く仕事していない事にちょっと腹が立つし
管理職の女性が見たら
女性蔑視だ!と怒るかもしれない。

まぁ、おとぎ話だからね。
社長の隠れた趣味とか
オーナーの隠された過去とか
ちょっと類型的ではあっても
笑えるシーンはかなりある。

ジモッティ用の演目だから
全部ドイツ語で、字幕もない。
(セリフは全部きっちり聞こえてくる。
 全員マイク使用)

でもフィンチ役の魅力は麻薬的ではある。
あのクルクル変わる表情には魅せられる。
あれ見るために、もう1回くらい、言っても良いかも。

ちなみに、この演目見ても
皆さまの出世の役には立ちません(爆笑)

仕事残してミュージカルとかオペレッタに行くなら
やっぱりリアルな会社とは関係ない演目の方が
切り替えできて楽しいなぁ、と真剣に思いました、はい。

この後、プレミエで
どんな評判になるか
ちょっと楽しみな私に
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え? でその後、オフィスに帰ったんですか? って
もちろんオフィスに戻りましたとも!!!!
で、夜中過ぎまで仕事してました。
3月が終われば楽になる筈だから
ちょっと頑張らなくちゃ 😀
記事アップの時間は変更してあるけれど
実は今、明け方4時。3時間寝たらまた出社(笑)


シチリアのレモン (フォルクス・オーパー in Kasino)

Die Volksoper im Kasino am Schwarzenbergplatz
2017年2月12日 20時〜21時15分

Manfred Trojahn (*1949)
Limonen aus Sizilien
Drei italienische Geschichten nach Texten von Luigi Pirandello
und Eduardo De Filippo
Libretto von Wolfgang Willaschek

指揮 Gerrit Prießnitz
演出 Mascha Pörzgen
舞台・衣装 Ddietlind Konold

Der Schraubstock
Giulia Fabbri : Rebecca Nelsen
Andrea Fabbri : Carsten Süss
Antonio Serra : Morten Frank Larsen
Anna : Manuela Leonhartsberger

Lemonen aus Sizilien
Micuccio Fabbri : David Sitka
Sina Marnis : Rebecca Nelsen
Marta Marnis : Ursula Pfitzner
Dorina : Manuela Leonhartsberger
Ferdinando : Daniel Ohlenschläger

Eine Freundschaft
Micuccio Fabbri : Carsten Süss
Carolina Fabbri : Birgid Steinberger
Alberto Serra : Morten Frank Larsen

Orchester der Volksoper Wien
Komparserie und Kinderkomparserie der Volksoper Wien

シュヴァルツェンベルク広場にある Kasino という建物は
ブルク劇場の管轄下で
私は Im Puls Tanz のパーフォーマンスで何回か行った事がある。

Volksoper が初めてこの会場を借りて
現代オペラを上演する初日に
クソ高い(すみません、でも42ユーロですよ!)チケットを買って
ウキウキと駆けつけたのは
一重に、上記の出演者の1人を見たいという・・・

はい、勘と記憶力の良い読者の方は
すぐにお分かりの通り
こんなイイ男が世の中にいるのかしら?という程
モルテン・フランク・ラルセンの「顔」が
私はものすごく好きなの ♡

この人がメリー・ウィドウでダニロなんか歌った日には
私は最初から最後まで、ずっと悶絶している。

で、現代オペラですから(笑)
知り合いに、これを観に行く、と言ったとたん
最初から最後まで雑音だよね、と断言された。

たった1分の「雑音」だから
興味津々の読者も巻き込んでしまえ。
トレイラーをどうぞ。



このトレイラーが出た時に
実はあれ〜っ、とひっくり返りそうになったのだが
実際に観てみて・・・

モルテン・フランク・ラルセン
何でこんなに太っちゃったの?????

いや、お腹の出た丸顔でメガネというのは
本来は私の好みのドンピシャなんだけど
ラルセン、むちゃイイ男なのに
顔があんなに良くて
表情があんなにコロコロ変わってチャーミングで
腹の脂肪がズボンのベルトの上から出てるって
・・・すみません、絶句(涙)

スウィニー・トッドの時には
あんなに太ってなかったじゃない。
多少の中年太りは許せるけど
あれはあれはあれは・・・😱

さて、ストーリーは
ギリシャ悲劇の形式に則った(とプログラムに書いてあった)
三部作の浮気物語(それ以外に何と言えと?)

ジュリアはアンドレアと夫婦で子供もいるが
アントニオと浮気をしていて
浮気がバレて自殺する。

この子供のミクッチオが
第二幕で、幼なじみで才能を見いだした
オペラ歌手のシーナの楽屋を訪ねようとして
追い出され
結局、会う事はできるのだが
あんた誰?と冷たくされる。
(まぁ、そりゃそうだろう)

第三部では、このミクッチオが病床に居る。
親友のアルベルトは
ミクッチオの自殺した母親の浮気相手の息子である。
錯乱したミクッチオは
アルベルトとの面会を拒み
アルベルトはミクッチオの人生の登場人物に化けて近づくのだが
最後にミクッチオは
アルベルトの妻とずっと浮気をしていて
アルベルトの子供はミクッチオの種だ、と告白して死ぬ。

いわゆるギリシャ悲劇の
親の因果が子に報い、って奴ね。
(因果じゃなくて浮気だけど)

音楽は限りなく雑音だが(笑)
言葉にしっかり寄り添っているので
演劇に、ちょっと音で彩りを添えました、という印象。
よって、違和感はあまりないし
その分「音楽」という程、音楽が先立つ風ではなかったけれど
ドラマチックなところは
やっぱり、ほんの少し「音」が付いている、というだけで
非常にドラマチックになるもんだなぁ、と納得。

舞台は、少ない机や椅子、ベッドを使って
華やかな衣装で、かなりうまくまとまっていたと思う。
演出的には良い感じで、至極真っ当。

歌手も揃っていて、聴き応えはある。
ラルセンは、激太りした点を除けば
やっぱり顔の表情はコロコロ変わってチャーミングだし
カルステン・ズュースが迫真の演技で圧倒的。

ああいう狭い会場だと
ソプラノが響き過ぎて、ちょっとキンキンした音にはなるけれど
それは会場の音響のせいなので仕方がない。

この演目、チケット高いし
高い割には、70分ほどの作品だし
ガラガラかなぁ、と思ったら
関係者らしき人たちが大量に来ていて
2月はシニア割引があるので
年配の方々も大量に来ていて
会場は満席状態(自由席です)

シニアの方々も、さすがに現代オペラを聴きにくる層なので
会場がものすごく静か。
誰も咳一つしない。
(隣に座った関係者っぽい英語を話す若い女性は
 途中で退屈して、ため息ついたりバッグの中をゴソゴソしていたが
 さすがに、すぐに止めてくれた(笑))

その意味では、すごく音楽(というかセリフか)に集中できて
あっという間の70分だった。
変に長くないだけに、かなり内容が凝縮されていた気分。

これから8回の上演があるけれど
チケット42ユーロもするので、もう行きません(笑)

ドイツ語がわかって
現代音楽好きな向きにはお勧めしますが
字幕がある訳じゃないし
(その分、音楽に乗せたセリフはほとんど聞き取れる)
オペラというよりは
現代演劇を観る、という気分で行った方が良いかもしれない。

まぁ、でも激太りしたとは言え
私にとってのイケメン・ナンバーワンを
あんなに近くで観られた、というだけで
ちょっと幸せ気分になっている私に
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サーカス妃殿下 フォルクス・オーパー

Volksoper 2017年2月9日 19時〜21時45分

Die Zirkusprinzessin
Operette in drei Akten
Text von Julius Brammer und Alfred Grünwald
Musik von Emmerich Kálmán

指揮 Lorenz C. Aichner
演出 Thomas Enzinger
舞台 Peter Notz nach einer Idee von Sam Madwar
衣装 Sven Bindseil
照明 Sabine Wiesenbauer
振付 Bohdana Szivacs

フェードラ・パリンスカ侯爵夫人(未亡人) Astrid Kessler
セルギウス公 Kurt Schreibmayer
サスクシン伯爵 Nicolaus Hagg
ペーター・ブルソフスキー男爵 Georg Wacks
スタニスラフスキー劇場支配人 Gerhard Ernst
ミスター・エックス (実はフェージャ・パリンスキー) Szabolcs Brickner
ミス・マーベル Elisabeth Schwarz
カーラ・シュルンベルガー Elisabeth Flechl
トニ・シュルンベルガー Michael Havlicek
ペリカン Herbert Steinböck
ボルシェビキ・客 Maximilian Klakow
バーのピアニスト George Frebold
アクロバット Duo Aquarius

Orchester, Chor und Kompaserie der Volksoper Wien
Wiener Staatsballett
Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

カールマンのオペレッタ
昔は「サーカスの女王」と言っていたようだが
プログラムを見ると「サーカス妃殿下」となっている。

確かにサーカスの女王より、サーカス妃殿下の方が
あらすじには沿っていると思う。

大金持ちの未亡人侯爵婦人フェードラが
サンクト・ペテルブルクにサーカスを観に行く。
ミスター・エックスという
仮面で顔を隠した人物が大人気だからである。

実はこのミスター・エックス
フェードラの亡き夫の甥のフェージャ・パリンスキーである。

昔、フェードラの美しさに魅入られていたら
夫に嫉妬され、爵位と相続権を剥奪されて
サーカスで働いている。

人気者ミスター・エックスの楽屋を訪ねるフェードラ。
フェージャはすぐに気がつく。
(フェードラはもちろん知らない。勝手に向こうから恋されただけだし)

仮面を取って頂戴、というのに逆らい
奥さま、お手にキッスしてよろしいでしょうか? に対して

え? あなたが?
一介のサーカスの芸人のアナタが
侯爵夫人のワタクシの手にキスをしたいですって?
ご冗談でしょ。ほっほっほっ。

・・・いや〜、ヤな女だな。
一生に一回くらい、本気でこういう事が言える身分には憧れるが(笑)

ロシアの貴族セルギウスはフェードラに色目を使っている。
外国人と結婚してしまったら
フェードラの多大な財産がロシアから外国に行ってしまうからである。
(おおおおおい、それ、メリー・ウィドウですか(笑))

フェードラがなびかないとわかると
ミスター・エックスに陰謀をもちかけ
貴族のコロソフ公としてフェードラの前に現れるように計らう。

ミスター・エックスことフェージャは
コロソフ公として登場し
フェードラも、貴公子なら、という事で
だんだん仲良くなって

セルギウスがニセ文書で
ロシア皇帝は、あなたのために結婚相手を選びました、という手紙を
フェードラに渡し

知らない相手と結婚するくらいなら
今日、知っている人と結婚して
皇帝に「あら、ごめんあそばせ、ワタクシ、もう既婚ですの」
と言った方が良い、とけしかける。

フェードラを愛しているミスター・エックスことフェージャは
コロソフ公を騙っているのに良心の痛みを覚えながら
フェードラとの結婚式に臨む。

・・・と、そこに
サーカスのメンバーとセルギウスが登場。

コロソフ公は、実はサーカスのメンバー、ミスター・エックスだ
お前はサーカスのスターと結婚したサーカス妃殿下だ、とからかう。

同時にもう一つラブストーリーが展開する。
サーカスのメンバーのミス・マーベルに惚れて
通い詰める、ウィーンのホテル「カール大公」の息子
トニ・シュルンベルガーは
ミス・マーベルが何とウィーンっ子である事を知って狂喜。

このラブストーリー、前半は順調に進む。
セルギウス公は、トニの事を
本当にカール大公の息子だと思い込んでいる。

フェードラとコロソフ公(ならぬフェージャでミスター・エックス)の
結婚式と合わせて
ボクたちも結婚式、というので結婚してしまう。

後半は、このトニとマーベル嬢が
ホテル「カール大公」に戻ってからのストーリー。

トニがお母さんに、サーカスの女性と結婚した、という事を言えず
ウエイターのペリカンに助力を頼んでいたら

マーベルが痺れを切らせて

私がお母さんに言うわ!!!
(いや、女性って強かったのね、昔から(笑))

お母さんは、息子がサーカスの女性と結婚した、というので
気を失いそうになるが

このミス・マーベルが
昔、憧れながら、どうしても落とせなかった
ブルクシュターラー少佐の娘である事を知り

あああああ、貴女が彼の子供、何て彼に似てるの ♡

・・・と、結婚を喜んで承認する事になる。

さて、そのホテル「カール大公」で
セルギウス公とフェードラとフェージャがまた出会う。
一悶着あって
さて、それでどうなったでしょう・・・というところでシーンいったんストップ。

序曲の後に、舞台には寂れたサーカス小屋。
そこに、昔、劇場支配人だったスタニスラフスキーが登場して
昔話を始めるという幕開け。

最後のシーンがストップしたところで
スタニスラフスキーがもう一度登場。
昔話はこれで終わるが
フェードラは誰にキスをしたか。

(もちろん、セルギウス公ではなく
 フェージャにキスして終わる。
 多少強引でもハッピー・エンドがオペレッタであろう、うん)

バレエ・ダンサーをピエロっぽい化粧と衣装で
かなり多く投入しているのだが

背景で動くシーンが多くて
(もちろん、ダンスも思っていたよりあったが)
ちょっと、もったいない(好みです、好み)

アクロバットのペアは
最初は歪んだ鏡のような幕の向こうで
とんでもないバランスを見せてくれる。

でも、鏡の向こう側という事で、あまりくっきり見えずに残念。
ああいうアトラクションは、ちゃんと見せて欲しいよ〜。

その後に、やっと、ヒモを使った見事な芸で
楽しませてくれるシーンがあった ♡

音楽はゴキゲン ♡
序曲の時にあっ!と思ったんだけど
この Zwei Märchenaugen って、このオペレッタの曲だったのね?!

ミスター・エックス(コロソフ公でフェージャ)のテノール歌手
ちゃんと高音まで出て、演技も悪くなく
背は高くて、舞台上、ちゃんと絵になっているんだけど

このアリアは、やっぱりちょっと迫力不足(笑)
これは、最初のところで
サーカス商売に身を落とした自分の悲愴を
悲しみと怒りを籠めて歌ってこそ
後半の「2つのメルヒェンの目」逃した幸福の部分の
甘さと郷愁が活きると思うんだけど。

対してフェードラを歌った Astid Kessler は
鼻高々のイヤなプライドの高い侯爵夫人の役にピッタリ。

声もかなり出るし、セリフもクリアで
いや、本当にイヤな女になりきっていて

あまりに鼻につくイヤな貴族女になりきっているので
ミスター・エックスことフェージャと
最後にハッピー・エンドになるリアリティはなかったわ(笑)

トニとミス・マーベルは、これは芸達者で魅せた。
トニはセリフがハッキリとしていて
かなり高い声でセリフを言うのだが
歌ってみると実はバリトン(笑)
ちょっと、その断層にギョッとする事はあったのだが

2人揃って、歌うわ、踊るわ
ダンサーの群舞に混じって
見事にダンスを繰り広げて
こういうオペレッタの歌手って、スゴイと思う。

シリアスなフェージャとフェドーラだけだったら
なんだ、この格差社会の弊害は!とイヤな気分になるところだが
このトニとミス・マーベルによって
(この2人だって、ある意味、格差社会問題なんだけどね)
かなり救われている、という感じがする。

最初の「思い出話」の部分は冗長に感じたけれど
最後になって、伏線として活きてくる。

ストーリーの運びもスピーディだし
ダンサーやアクロバットの起用で
舞台から目が離せない。

最初は、えっ?19時〜21時45分?とゲッソリしていたのだが
後半の筋運びのテンポの良さに
あっという間に時間が経ったという印象。

文句なく楽しめます、うん。

しかし、こういう「格差社会」
まぁ、ヨーロッパではいまだにあるのは確かだが

考えてみれば、日本だって学歴社会というものが・・・

ワタクシ、ナントカ大学を卒業しているのに
アナタは何? ○校卒?
あら、話にならないわ、なんていうのが
あるのではないかと、チラッと考えてしまった。

もっとも、このストーリーは
「身分違いの恋」ではなくて
(それぞれに、ちゃんと身分は釣り合っている)
「身分違いの恋」の仮面を被って
アーティスト苛めをしているような気もするが
(あっ、それ以上言えない(汗))

現代では、何の能もない
ただの金持ちの貴族になるより(註 なれませんってば)
アーティストになる方が、ずっと大変なのよ(笑)

と思いつつも
金持ちでもなく
貴族でもなく
アーティストでもない私に
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ヘリアーネの奇跡 フォルクス・オーパー

Volksoper 2017年2月5日 16時30分〜19時40分

Erich Wolfgang korngold (1897-1957)
Das Wunder der Heliane

Oper in drei Akten
Text von Hans Müller, frei nach einem Mysterium H. Kaltnekers
Konzertante Aufführung in deutscher Sprache

指揮 Jac van Steen
コーラスと舞台音楽監督 Holger Kristen

Heliane : Annemarie Kremer
Der Herrscher : Martin Winkler
Der Fremde : Daniel Kirch
Die Botin : Martina Mikelić
Der Pförtner : Andreas Mitschke
Der Schwertrichter : Mehrzad Montazeri
Der junge Mensch : Szabolcs Brickner
Sechs Richeter : Karl-Michael Ebner, Christian Drescher, Ben Connor,
Michael Havlicek, Daniel Ohlenschläger, Yasushi Hirano
Seraphische Stimmen : Jugendchor der Volksoper Wien

ドラマツルギー Christoph Wagner-Trenkwitz

Chor und Orchester der Volksoper Wien
Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトは
最近でこそ、オペラの「死の都」や
バイオリン協奏曲が取り上げられるようになって来たが

この作曲家、天才の名を欲しいままにしたのに
ナチスから逃げてアメリカ合衆国に亡命。
ハリウッドで活躍して
その後、オーストリアに帰ってきたら

「ハリウッド作曲家」という
オーストリア人にとっては蔑称を貼られてしまい
その後、何だか忘れられてしまったという悲劇的な人物。

この辺りのそういう作曲家たちって
実はスゴイ人がワサワサ居て
私もエルヴィン・シュールホフとか好きなんだけど
まぁ、それはともかくとして・・・

この、滅多に演奏されない
ヘリアーネの奇跡というオペラ
コンサート形式での上演だが
内部関係者(フォルクス・オーパーの回し者だな(笑))から
色々情報が流れて来て
それがあまりにもハチャメチャで面白そうなので
千秋楽の公演に行って来た。

うははははは、良かったです。
なんだこれ、というストーリーなんだけど
(きっと何か深い深い意味があるのだろう)
音楽がドラマチックで
ワーグナーの系列をしっかり汲んでいて
麻薬のような陶酔感に浸ってしまう。

ストーリーは
(私が理解した限りにおいては)
第一幕で
暴君が居て、牢屋の外国人に死刑を宣告。

その妻のヘリアーネが
牢屋に慰めに入ったら、当該の外国人に惚れて
外国人もヘリアーネの美しさに驚嘆。
そのままヘリアーネがハダカになってしまい
だからナニしちゃうかと言うと
もちろんしないのである(ワケわからんが)

ヘリアーネが去った後
暴君が来て
死刑を止めてやる代わりに
妻のヘリアーネが俺の事を愛するように手伝って欲しい
と言ったとたんに
ハダカのヘリアーネが戻って来る。

もちろん暴君激怒(そりゃそうだろう)

第二幕では
怒った暴君が妻のヘリアーネに
浮気を認めろ、と詰め寄る。
ヘリアーネはハダカを見せただけ、と言うが
暴君は刀を出して
これで自殺しろ、と詰め寄る。

そこに外国人が連れられて来て
ヘリアーネと2人だけにしてくれ、と懇願。

2人だけになったヘリアーネと外国人。
外国人が、この刀でボクを殺せとヘリアーネに言って
ヘリアーネがイヤイヤをすると
勝手に自分で刀を胸に刺して自殺する。

集まって来た民衆に
暴君は、外国人を殺したのはヘリアーネだが
ヘリアーネが浮気していなければ
死んだ外国人を蘇らせるだろうと宣告する。

  ・・・ええ、ワケわからんですよ。
     でもまぁ、オペラの筋なんてそんなもんで。

続けて演奏された第三幕で
ヘリアーネは夫の暴君に対して
外国人を愛していた事を告白すると
外国人が蘇って
ヘリアーネと外国人は
愛を誓いながら天国に昇って行く。

  だからよくわからんストーリーなんですってば。

舞台一杯にギッシリ詰まった大規模オーケストラ
バルコンあたりには合唱団一組が居て
第二幕の途中からは、舞台の後ろの幕が開くと
そこにも大規模編成合唱団がいる。

第一幕では外国人役のテノールが
最初から最後まで歌いっぱなし。
おおお、出た、コルンゴルトのテノール苛め。

テノールの声量はそれ程でもないけれど
素直に美しく響いてくるし
掛け合いの相手、Der Pförtner のバリトン Andreas Mitschke が美声。

暴君やった Martin Winkler は
こういうキャラもの(しかも悪役とかコミカルな役)をやらせると
実に巧いし、声量あって荒々しさ充分のバリトンで聴き応えたっぷり。

後半で登場する Die Botin のメゾ Martina Mikelić が
すごい胸空きドレスで、しかも大柄でスタイル良くて
パッと目を惹く美人で
しかもメゾが深くて声量あって
ものすごい存在感 ♡

ヘリアーネ役の Annemarie Kremer は
最初出て来た時に
あ、美人じゃないし、年増だ(イヤな奴だな私は)

・・・と思っていたんだけど

どんどん美人に見えて来て

しかも相手役の外国人 Daniel Kirch が
丸顔の私好みの容貌で(あっ、いかん)
声量ちょっとなくても、クセのない発声で
綺麗に響くテノールで
しかも甘い目をしてヘリアーネを見るんですよ(ドキドキ 😍)

ここら辺からヘリアーネに感情移入が始まったかもしれない。
最後に天国に昇っていくシーンで
キスして良いかい?というところがあって
本当にするのか、とワクワクしてしまった。
(コンサート形式でないオペラだったらやるのかなぁ。
 でもあそこ、キスをしない、というのがキモになるのかも)

オペラお決まりの
死ぬ死ぬ死ぬと絶叫してなかなか死なない場面もあるし
真実の愛がど〜のこ〜のという
ありがたい説教も山ほどある。

こちらとしては
セックス・アピールたっぷりの
欲求不満の人妻にかどわかされただけだろう
(あっ、言っちゃった 汗)
いやいやいや、すみません、内容とかストーリーはともかくとして

この音楽、素晴らしいじゃないの ♡

アリアが突出せずに
ワーグナー形式でダラダラ続いて行くので
オーケストラもコーラスも大変だと思うのだが

モチーフや、感情の表出、音楽による情景を
ワーグナーとリヒャルト・シュトラウスを足したような
ある意味、生々しい音楽で
しかも、ハリウッドの映画音楽のように
心にグッサリ直撃するメロディの連続。
ドラマチックこの上ない。

どんなアホらしいストーリーでも
ついつい納得してしまって
何故かヘリアーネとか外国人とか
暴君とか、それ以外の人物にも感情移入出来てしまって

2幕と3幕続けて上演したので、かなり長かったのだが
アホらしいストーリーに全然辟易せず
音楽の素晴らしさだけで
ついつい聴き惚れちゃった、しまった! という感じ。

行く前は
こんな長い、しかもズブズブのワケわからんストーリー
楽しめるんだろうか、と思っていたんだけど

蓋を開けてみれば
とことん麻薬みたいに音楽に浸り切って
あっという間に時間が経った。

この演目、3回しか上演しなかったのだが
まぁ、あの規模のオーケストラと
あれを歌える歌手を揃えるのは大変だったんだろうなぁ。
いやフォルクス・オーパー、よくやるわ、と
感心してしまった私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。




会議は踊る フォルクス・オーパー

Volksoper 2017年2月4日 19時〜21時40分

Der Kongress tanzt
Operette in drei Akten
Nach dem gleichnamigen Film von Erik Charell
Musik von Werner Richard Heymann

指揮 Christian Kolonovits
演出 Robert Meyer
舞台 Eva-Maria Schwenkel
衣装 Gertrude Rindler-Schantl
振付 Florian Hurler

メッテルニヒ Robert Meyer
ペピ Michael Havlicek
クリステル Anita Götz
アレキサンダー/ウラルスキー Boris Eder
ビビコフ Thomas Sigwald
伯爵夫人 Ildiko Babos
ウエリントン Wolfgang Gratschmaier
タレーラン Marco Di Sapia
ザクセン王アウグスト Axel Herrig
将軍 Marcus Kiepe
ポーランド外交官 Franz Suhrada
スイスの外交官 Gernot Karnner
ホイリゲの歌手 Agnes Palmisano
経済大臣 Nicolaus Hagg
市長 Fritz von Friedl
侯爵夫人 Regula Rosin
伯爵夫人 Renée Schütengruber
執行役人 Georg Wacks
Orchester und Komparserie der Volksoper Wien
Wiener Staatsballett
Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

往年の名画「会議は踊る」と言えば
ローマの休日の先走りのようなもので
あまりに往年なので観るチャンスはなかったが
(というより、1回観たような気がするのは何故だ?)

Das gibt’s nur einmal, Das kommt nicht wieder と
Das muß ein Stück von Himmel sein は
何故だか誰でも知っている(はずだ、たぶん)

オペレッタとは書いてあるが
登場人物(バレエ・ダンサー除く)はマイク付き。
オーケストラはビッグ・バンド風にして
男性メンバーは白いシャツに白い上着、プラス黒の蝶ネクタイ。

緞帳にはレコードのでっかいマークが書かれていて
その上に
「この演目の CD は16ユーロでお求めになれます」
という、堂々としたコマーシャル(笑)

序曲が始まると
緞帳のレコードが廻り始めて
オーケストラ・ピットが上がって
ビッグ・バンドが見える。
(天井桟敷からは、後ろのほんの少しだけが見える)

フォルクス・オーパーの回り舞台を巧く利用して
画面が変わる時にオルゴールのような音色で
曲の演奏があって
舞台が移動して行く時には
写真のように登場人物が動かないようになっている。

もともと映画で場面の変換が素早く出来るところを
劇場に持って来たための冗長さをなくす工夫は素晴らしい。

ただ、このオペレッタ・・・というより
ほとんど演劇(歌は非常に少ない)は
最初の「会議に金がかかる」と嘆く舞台裏まであって
かなり冗長ではある。

特に後半では、数十秒のシーンまであって
舞台変換に同じ位の時間がかかる時がある。
(まぁ、重要なシーンなので仕方ないが)

上に英語の字幕は出てくるけれど
あれ、ドイツ語わからなかったら
かなりつまらないと思う。
(ドイツ語がわかっても、やっぱり冗長である)

ただ、クリステル役のアニータ・ゲッツが巧い。

失礼な事を承知で書かせていただくと
美人ではない。
顔は大きいし
身体はかなりふくよかで
立派な胸が見事に見えていて
(それはそれで、かなり魅力的ではあった(笑))
最初、登場した時に
何でこんなデブ(ごめん!)に
ロシアの皇帝が惚れるんだよ、とか思ったけれど(ごめん!)

この人、実にチャーミング ♡

ミュージカルかオペレッタか微妙なバランスなのだが
クラシックの発声法でありながら
ミュージカルっぽい声の使い方をしていて
不自然さが全くなく
更に、ドイツ語がくっきりはっきりして
歌詞がしっかり聞き取れる上

ダンサーに混じって見事なダンスを繰り広げるわ
表情が豊かでコロコロ変わって
おきゃんなウィーンの娘の心情を見事に表現してくれる。

対するアレクサンダー役(替え玉ウラルスキーと2役)のボリス・エーダーだが
ローベルト・マイヤーの二番手として
割にクセのある年配の役を演じる事が多かったような気がするんだけど
こんな「王子さま」的ハンサム役も出来るんですね?(ビックリ)

なかなか役にハマっていて
ちょっと大袈裟ながら、ウラルスキーとの演じ分けも
見事だったし、なかなかチャーミング。

まぁ、アレに惚れるか?というのはともかくとして(すみません)
アレクサンダー役の時には
貴公子の上品さはしっかり出ていた。

ローベルト・マイヤーが何かの演目に出ると
マイヤーばっかり目立っちゃって、という欠点があったのだが
こと、この演目に関しては
出演者がみんな芸達者で、マイヤーばかりが目立つ事がない。

特にビックリしたのは
外交官たちの会話の中で
タレーランを演じたマルコ・デ・サピアの
フランス語訛りのドイツ語。

この人、もともと歌手だよね?
セリフだけで、歌は一曲もないんだけど
他の外交官との会話のやり取りのタイミングや
あの、むちゃくちゃチャーミングなフランス語訛りのドイツ語
いや、やっぱり大袈裟なメークで道化みたいな役なのだが
素晴らしい。

ドイツ人役をやった2人は
もっとドイツっぽい訛りを使うかと思ったら
そうでもなくてちょっと残念。

アレクサンダーの側近を演じたトーマス・ジクヴァルトも
テノール歌手・・・なんだけど
やっぱり歌うところは一つもない。
もともと演技が巧い人だから
誇張されてはいるけれど、役には合っていた。

バレエ・ダンサーによるダンスも楽しいけれど
出演者のダンスがすごく面白い。
外交官がテーブルに付いて繰り広げられる
座ったままの手や上半身の動きのダンスは
かなり見応えがある。

この身分違いの恋というテーマ
そのまま悲恋にしてしまうと
なんだあのアホな女は・・・という事になってしまうのだが

いや、これ、クリステル、見事です ♡
最後の夜にホイリゲで
アレキサンダーと
サンクト・ペテルブルクに行ったら
子供は何人で、名前はね・・・という
あり得ない夢を語って
アレキサンダーが辟易し出したとたんに
ナポレオンがパリに入った、という事で
アレキサンダーがロシアに帰らねばならなくなって

クリステルが
「今度はいつ会えるの? 明日? 明後日?」というのに
「連絡するから」と言い捨てて去った後

クリステルは、もう会えない事を悟り
あの有名なメロディを
悲しそうに歌って
失恋の辛さが身に染みる。
(しかもバカだと思っていながらついつい、という恋って
 あるじゃないですか、若い時期って(あれ?))

・・・んだけど
続く第2節では
しっかり立ち直るのである!!!!!

立ち直って商売替えして
儲けちゃうというオチまで付いて
(舞台変換でクリステルの店が出て来た時には
 思わず客席で大笑いしてしまった)

いやいや、女性って逞しいです ♡
後味の爽やかさ、スッキリ感が半端じゃなくて
これならエンディングとしては
ワタクシ的には非常に満足。

かなり長い演目で
しかも後ろに居た家族連れの子供たちが
ずっと私の席を蹴っ飛ばして
(隣の女性が何回か後ろ向いて注意していたが
 子供はそんな事では席蹴りは止めません。
 親も注意しないんだね、貧民席は(あっ、偏見!!!))
椅子がかなり揺れていたんだけど
まぁ、子供ですからね、そういう事もあるわ(ため息)
最初は親と喋っていたりしたんだけど
席が揺れる以外は、あまりお喋りはなかったので良しとする。

この間のカルミナ・ブラーナと比べると
若い観客の割合は非常に少なく
天井桟敷の席も結構空いていて
始まると席を移動する人が多くて(笑)
まぁ、そこら辺、ウィーンの緩いところではある。

何回も観ようと思う演目ではないけれど
あの最後の爽快感は素晴らしかった、と
スッキリ爽快な気分になっている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



アクセル、天国の扉の前で フォルクス・オーパー

日曜日もダブルヘッダーしちゃいました。
時系列で読みたい方は こちら からどうぞ。

下は夜の記事です。

Volkstheater 2016年9月25日 19時〜21時30分

AXEL AN DER HIMMELST�・R
Musikalisches Lustspiel von Paul Morgan und Adolf Sch�・tz
Gesangstexte von Hans Weigel
Musik von Ralph Benatsuky

指揮 Lorenz C. Aichner
演出 Peter Lund
舞台 Sam Madwar
ビデオ Andreas Ivancsics
衣装 Daria Kornysheva
振付 Andrea Heil

グローリア・ミルス Bettina M�・nch
アクセル・スウィフト Andreas Bieber
ジェッシー Juliette Khalil *
テオドール Peter Lesiak *
スコット / 裁判官 Kurt Schreibmayer
刑事モートン Wolfgang Gratschmaier
ハリウッドのスタッフたち
Stefan Bischoff, Jakob Semotan, Oliver Liebl, Roman Martin
プリンス・ティノ・タティーノ Maximilian Klakow

先日プレミエを迎えたばかりの作品だが
友人が「かなり良い」と言うので
直前割引50%狙って行って来た
(あくまでもケチ(笑))

ベナツキーのオペレッタ・・・とは言え
歌手はマイク付けていて
ほとんどミュージカル仕様と聞いて
薦められたから行って退屈だったらどうしよう、と
ちょっと心配だったのだが

いやいやいや
チケット売れてなくてガラガラだけど
これ、観に行く価値ありです(断言)

特殊メイクでギョッとさせたルナ夫人と同じ演出家なので
今回も、舞台はすべて完全な白黒になっていて
登場人物のメイクもすべて白塗り。
衣装もすべて白黒で
背景も全部白黒という徹底振り。

ご興味のある方はフォルクス・オーパーのサイトに
ビデオが載っているのでご覧あれ。
ここの左の Video Samples のところをクリック。
あら白黒だわ、と思うかもしれないが
これ、白黒で撮ってません。これが本当に舞台のそのままなのだ。

その背景が素晴らしかった!!!!!
以前観てショックを受けた
ベルリンのコーミッシェ・オーパーの魔笛ほどではないが
(忘れた方は こちら をどうぞ。クリップも張ってあります)
前半がすべて背景をビデオにして
これがもう、むちゃくちゃ素晴らしい ♡

最初はハリウッドの映画っぽいモノになっていて
もちろん白黒でしかもサイレントで(爆笑)
タイトルが「縛られた手」と言うのが
後で活きてくる。
大時代的な映画が途中で途切れると
ああ、もう、あの女優とはやっていけない、というスタッフが登場。

このスタッフの男性メンバーが実に優秀。
歌って踊れてコミカルで演技が出来て素晴らしい。

背景は女優のオフィスになったり
アクセルが帰るところなんか
自転車で背景がどんどん変わった上に
アクセルが自転車でジェットコースターの大回転みたいになる。
(途中で人物とフィルムが入れ替わるのが実に巧い)

登場人物の影も背景と同一化してしまうし
出演者が壁に描いている線がどんどん増殖して背景になるし
いや、これ、すごく楽しいわ ♡

ハリウッドの大スター役のベッティーナ・メンヒは
いったい何処でこんな大柄な女性を見つけて来たの?
という位、上背があって、華があってパッと目立つ人。

ローナッハーでエヴィータで出演するみたい。
エヴィータ行こうとは思っていなかったんだけど
彼女が出るなら適役だろうし、ちょっと観てみたい・・・
(カレンダーにもう空きがないけどどうしよう・・・)

アクセル役のアンドレアス・ビーバーは
マインツ出身のミュージカル役者で
確かに踊れて演技は出来るんだけど

見た目がちょっと・・・(すみません好みの問題で)
特殊メイクのせいもあるのはわかるが
顔が長くて、しかもオデコのシワがかなり酷くて
(調べてみたら49歳・・・)
声は若々しいし
完全にミュージカルの歌い方だから
ドイツ語のディクションはしっかりしていて聞きやすいけれど
恋仲になるグローリア・ミルスとの見た目のバランスがチグハグ。

ジェシーは本日この役のデビューのジュリエッテ・クハリルで
2007年まで児童コーラスのメンバーだったというので
この人はまだ若いし、かなり小柄でキュート。

テオドール役のペーター・レシアクはケルンテン出身のオーストリア人で
この人もパーフォーミング・アーツ・スタジオ出身だが
トボケた演技が巧くて、なかなか見せて
ジュリエットとテオドールのカップリングは自然に見えた。

筋は荒唐無稽ながら
ちょっとミステリーっぽい要素もあって
音楽はテンポ速めのノリノリで気持ち良い。

音楽的にむちゃくちゃ面白いというものではないが
ベナツキーらしい親しみ易いメロディ満載。

幕の降りた後に
またもや全員登場人物が
筋のおさらいをしてくれるのは良いアイデア。
(しかもこれが高速映画見てるみたいでまた笑えるのである)

しかしこの演目
かなりポスターでも宣伝していたのだが
初演もまだそんなに過去じゃないのに
こんなに席がガラガラに空いていて良いんだろうか(良くない)

上演はドイツ語だが
上にちゃんと英語の字幕も付いている
・・・けど、地元の人しか来てないような感じだなぁ。

舞台装置が(ハリウッドの無声映画に倣って)白黒はわかるけれど
登場人物の衣装とか、顔と身体まで
白塗りする必要があったのか(コストかかってるだろうし)
ちょっと疑問に思った私に(アホですどうせ)
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



よく考えてみたら、上背のあって目立つベッティーナ・メンヒって
ローマで起こった不思議な出来事の中に
すごくキャラ立った役で出ていたような気がする。
あの時は素晴らしかった、絶賛したような記憶がある。

イーゴリ公 フォルクス・オーパー

日曜日のダブル鑑賞。
時系列で読みたい方は こちら からどうぞ。

下は午後の公演です。

Volksoper 2016年4月10日 16時30分〜19時15分

FÜRST IGOR
Oper in einem Prolog und vier Akten
von Alexander Borodin

指揮 Alfred Eschwé
演出・舞台 Thomas Schulte-Michels
衣装 Renate Schmitzer
振付 Teresa Rotemberg

イーゴリ公 Alik Abdukayumov
ヤロスラーヴナ Melba Ramos
ウラジミール Mehrzad Montazeri
ガーリツキィ公 Martin Winkler
コンチャーク Sorin Coliban
コンチャーコヴナ Annely Peebo
オヴルール Jeffrey Treganza
スクラー Stefan Cerny
イェローシカ Christian Dresch
ボヤールの一員 Heinz Fitzka

ボロディンのオペラ「イーゴリ公」なんてレアな演目だが
あまりにチケットが売れていないのか
大幅割引というメールが来て
ついつい買ってしまったワタシも・・・(反省中)

しかも割引でも一番安い席を買ったというのも(恥)

こほん、それはそれとして

日曜日の午後の開演ギリギリに入ったら
プログラムないわよ、幕間にね、とあっさり言われて
その前に筋を調べておいて良かった(汗)

さて、筋と言っても
このオペラの筋は実にシンプルで
オペレッタみたいに取り替えばや物語だの別人に化けるだのなくて

イーゴリ公が戦争に行った
息子と一緒に捕虜になった
息子は敵方の娘に惚れた
捕虜として手厚いもてなしを受けている間に
故郷では奥方の兄弟が好き勝手放題。

逃亡を促す味方に
貴族はそんな卑怯な事はできん、と断って
贅沢な響宴にうつつを抜かしている間に
イーゴリ公の支配下のどこかの町が襲われ

こりゃいかん、やっぱり帰らねば、と
息子は惚れた敵方の娘のところに残して
故郷に帰ると

奥方は、あぁ、愛しいダンナはいつ帰って来るの?と
嘆き悲しんでいて、そこに登場するイーゴリ公。

大バンザイ

・・・って、ホントにアホか、という単純さ。

しかもオペラが長い!!!!
こんな単純な筋立てなのに
(本当はもっと長いらしい)
休憩含めて3時間近くかかる。

戦争に行くぞ、行くぞと、ずっと30分以上歌っていて
次の場面が、コンチャーコヴナとウラジミールのラブシーンだし
で、次が、ダンスの響宴。

このダンスの響宴の時に
我々も良く知っているメロディがどんどん出てくる。

けど、誰だ、これ振り付けた奴は!!!

バレエ・ダンサーじゃないのかもしれないが
何だか、ディスコの踊りを観ているような感じがする。
(けど、ちゃんとリフトとかあったから、やっぱり振付のせいか)

しかも、何人かはブレイク・ダンスだよ!!!
頭を支えにして足挙げて、その体勢のままでずっとって
バレエ・ダンサーはヒップホップも踊らねばならないのか。
大変な商売である。

ヒップ・ホップの後に休憩で
その後のガーリツキィ公のやりたい放題の場面では
女の子を攫って来て、やっ(以下省略)・・・という暗喩まである。

で、奥方の嘆きのアリアだが
いや、良いんですけどね
あそこまで兄だか弟だかに好き勝手やらせておいて
あんたは、それは女性の仕事じゃない、とばかりに
ダンナの帰りを泣きながら待つだけで
何にもしなかったんかいっ!!!(怒)

はっ、オペラの筋に怒っていてどうする・・・(汗)

イーゴリ公の居城は白と黒と銀色の世界で
コンチャークの居るところは
何故かひまわり? ともかく黄色い花が舞台一杯に広がっていて

その黄色い花の芯のところに
かなり穴とか開いてるんですけど?
誰かが踏み抜いたのか?

舞台変換でかなり乱暴に扱われているから
6回目の上演にして、すでに舞台装置ボロボロとか?

ダンスもひまわりの花を後ろの方に片付けた
狭い範囲で踊るから
クラシックは無理だろうというのはわかるが
でも、何でヒップホップのブレイク・ダンスなんだ?

タイトル・ロールのバリトンは声は出る。
舞台メイクが、白いドーランを塗りたくった感じだったので
顔のイメージが掴み難いけれど
ちょっとアジア系の顔立ちで丸顔で優しそう。
スタイルは良し。その分、ちょっと貫禄には欠けるか(笑)

メルバ・ラモスは
まぁ、お変わりなく・・・
声は出るけれど
やっぱり高音は張り上げになってるし
あれは彼女の持ち味だから仕方ないのか。

モンタゼリは相変わらず張り上げテノール(失礼)
まぁ、声は出るから良しとしよう。

ガーリツキィ公のマルティン・ヴィンクラーは
この人、こういうキャラクターばっかり歌ってるけど
むちゃ声量あるんだけど(笑)

しかもキャラクターが巧いという事は
演技力もあるワケで
大柄な身体で、若い女の子に(以下省略)
悪人のいやらしさが全身からプンプン匂ってました(褒め言葉)

コンチャークのソリン・コルバンも声は抜群 ♡
悪人じゃないから、得な役だけど
堂々としていてチャーミング。

スクラーのステファン・チェルニーだが
これだけ声量があって美声なバスが
何で、ずっとフォルクス・オーパーで歌っているのか
私には理解できない。
あれだけ美声で声量あって、歌も巧かったら
他の劇場にジャンプ・アップしてキャリア作れそうなんだが・・・

音楽そのものはご機嫌。
ほとんどミュージカルか映画音楽で
エンターテインメント性が抜群。

エシュヴェに率いられたオーケストラは
こういう曲は得意そうで
活き活きとした音楽作りでこれは満足。

かと言って、もう1回観たい、という演目でもないなぁ。
せめてバレエ・シーンがもう少し
ダンスとしてまとまっていたら・・・(好みです好み!)

あ、それから、この演目
コーラスが大活躍で
これはなかなか聴き応えあり ♡

ドイツ語上演で
上の字幕もドイツ語だが
基本的には単純な筋なので
言葉がわからなくても大丈夫。
(それに前半は響宴が中心だし)

ああ充実した日曜日だった、と
仕事を忘れて趣味に没頭する私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。


フォルクス・オーパー 「白馬亭にて」

Volksoper 2015年9月19日 19時〜21時30分


Im weißen Rössl

Singspiel in drei Akten

Musik von Ralph Benatzky


指揮 Michael Brandstätter

演出・照明 Josef E. Köpplinger

舞台・衣装 Rainer Sinell

振付 Karl Alfred Schreiner


ヨゼファ Ursula Pfitzner

レオポルド Boris Eder

ヴィルヘルム・ギーセッケ Bernd Birkhahn

オッティリーエ Mara Mastalir

弁護士ジードラー Carsten Süss

ジギスムント Peter Lesiak

ヒンツェルマン教授 Hans Dieter Knebel

クレールヒェン Franziska Kamna

皇帝 Wolfgang Hübsch

ケッテル Franz Suhrada

ガイド・花嫁その他 Helga Papouschek

ピッコロ Simon Fischerauer

フランツ Mathias Hanin

カティ Sophie Aujesky

クレスツェンス Christian Schleinzer

ルイス Oliver Liebl

市長 Stefan Bischoff

バルトロメオ・花婿 Frank Berg

ヨーデル Daniel Strasser

アコーディオンの男の子 Franz Friedrich

森林管理管 Gert Werler

コック Elvis Grezda

Orchester, Chor und Kinderchor der Volksoper Wien

Komparserie und Kinderkomparserie der Volksoper Wien

Wiener Staatsbalett

Bühnenorchester der Wiener Staatsoper


今シーズンの新作、オペレッタの「白馬亭にて」

色々と話を聞いていると、かなり面白そうな作り。

チケットはかなり余っているらしいが

行ってみたら

余ったチケットを子供たちや、特別キャンペーンで

大量に安売りしたらしく、結構一杯(しかも子供が多い)


始まる前から劇場の前で、ブラス・バンドが演奏したり

フォークダンスのグループが民族衣装で踊ったり

会場に入ったら、子供のコーラスが階段のところで歌うし

何か、これ、かなり気合い入ってますよね?(笑)


舞台が始まる前から

「ガイドさん」なる人が出て来て

オーストリア国鉄の宣伝(笑)をしたりして

子供用に、椅子の上に敷くマットレスがあって

(子供は背が小さいので、普通の席では見えないだろうから)

そのマットレス、全部にオーストリア国鉄のロゴマーク。


さて、オペレッタ「白馬亭にて」と言えば

音楽むちゃくちゃ良いし

ストーリーは3組のラブストーリーでハッピーエンドだし

ついでにフランツ・ヨゼフ皇帝まで登場しちゃうし

登場人物、ほとんどが民族衣装だし

オーストリア人にしてみれば

故郷の郷愁一杯の楽しい楽しいオペレッタであろう(たぶん)


何故か来ている人たちも(子供含めて)

民族衣装の人が多かったのは、何故かわからんが(笑)


で、簡単に感想から言ってしまえば

おお、やっちまったぞ!! という感じ。


ともかく開き直って

ミュージカルの原型としてのオペレッタを

作曲された当時の、まだ少し間延びした部分を

徹底的に演出と舞台で魅せて

全く退屈する事なしに2時間30分(休憩1回含む)を

完璧にコミカルな舞台に仕上げた。


だって、背景に歪んで掛かっている額縁があって

その中はザルツカンマーグートの山で

その前が波の立っている湖(ベネチアの一夜でも使ってたなこれ)


しかも舞台の前のところも額縁様式になっていて

原色のライトが灯るんですよ、これ(爆笑)


やるだろうな、と思ったら

やっぱり背景で、ヘンな寸劇が繰り広げられていて

(何と山と湖の間に鉄道まで通っていて、時々電車が走る)

特にバレエ・ダンサーがやっていた3人のジョギング男が可愛い♡


湖には、さすがにサメは出なかったが(ベネチアの一夜では出てた)

ボートを漕いでいる人(時々何かに追いかけられている)

何と、ロマンティックな Die ganze Welt ist himmelblau では

本当に舞台が青くなって

バレエ・ダンサーたちが青いキューピッドになった上

湖には白鳥が・・・(笑)


犬を連れて(台を綱で引いているのだが、そこに犬が乗ってる、本物ではない)

民族衣装でウロウロする狩人とかも、結構味があったし

ホテルの荷物持ちの2人の田舎者丸出しの演技にも笑えた。


筋を引きずっていくガイド役の Helga Papouschek がスゴイ。

いやぁ、こういう器用な女優さんがいる、というのは

本当に Volksoper の強みだよ。

ドイツ語に英語を混ぜて(実はこれ、ものすごく笑えるシーンもある)

しかも、この女優さん、他の役もやっているのだが

花嫁・花婿の寸劇には、腹を抱えて笑っちゃったぜ。

(註 ホテルなので新婚さんが来るのだが

   新婚さん、2人とも60歳か70歳くらいの設定で

   でも、ともかく急いでヤリたいというのが(以下省略))


バレエのシーンも、結構多くあって

モブシーンも多くて、舞台の上が人で一杯になって

華やかな感じで

オペレッタというよりは、限りなくミュージカルに近い。

(歌手はマイク付けていたが、音量は巧く調節していたし

 ちゃんとクラシックな発声をしていたので、あまり気にならない)


ジギスムントとクレールヒェンが、とってもキュート ♡

しかも、この2人、歌いながら、よく踊るし。


ジードラー役は美声なだけに、マイク付けていても

ちょっと声がオーケストラに沈むのだが

オッティーリエは、むちゃキュートで

ベルリン訛りとの掛け合いも巧い。


そう言えば、どちらのカップルだったか、よく覚えていないが

壁ドンもあったぞ。

しかも女性が男性に壁ドンしてた。ちょっとあれ、やってみたい(こらっ!)


フランツ・ヨゼフ役は、難しい役だと思うのだが

うわぁ、見事なもんだ。


フランツ・ヨゼフが出てくる前に

レオポルドがヨゼファに対して上から目線で偉そうな態度を取るシーンがあって

(あまりにしつこく恋の告白をされるので

 ヨゼファが呆れて首にしてしまった後

 皇帝が来るというので、うわ、頼りになるレオポルドがまた必要だわ、と

 酔っ払ったレオポルドに、また仕事してよ、と言うシーン)

この、上から目線の偉そうなレオポルドに

あら、ちょっとこのオトコ、良いんじゃない?と

クラッとくるヨゼファが描かれているので

その後、皇帝との会話の後に

ヨゼファがレオポルドとくっつくのに違和感がない。


だって、普通なら、従業員がオーナーに

しつこくしつこく愛を迫ったら

ヨゼファじゃなくても、私だって

公私混同するなアホ、アンタなんか出てけ!と言うわよ、うん。


市内のポスターには

民族衣装を着た、ちょっとオバサンっぽい写真だけで

ええっ、このオバサンのラブストーリー?と思うと

ちょっと引いていたのだが(失礼な言動は承知です、ごめんなさい)


まぁ、何故に若くてハンサムなレオポルドが

ちょっと中年っぽいヨゼファに惚れているのか

やっぱりホテルの乗っ取りかよ、と思わないでもないけれど

(だから最初の方って、かなりウソっぽいのだ、ごめんなさい)


後の2組は、可愛かったし(特にジギスムントとクレールヒェン!!)

見事に、過剰とも思えるサービス精神に満ちあふれていて

もう1回くらい観ても良いかな〜と思えて来た。


でも、どういう安売りキャンペーンをしたのか謎だが

次の公演、もう安いチケット、ほとんどないじゃん、と

驚いている私に

どうぞ1クリックをお恵み下さい。




パリの生活 フォルクス・オーパー

Volksoper  2015年9月13日 16時30分〜19時15分


PARISER LEBEN

Operette in fünf Akten

Text von Henri Meilhac und Ludovis Halévy

Musik von Jacques Offenbach


指揮 Sébastien Rouland

演出・舞台 Michiel Dijkema

衣装 Claudia Damm

振付 Bohdana Szivacz


ゴンデルマルク男爵夫人 Birgid Steinberger *

ゴンデルマルク男爵 Morten Frank Larsen

ラオル・ギャルドフー Daniel Prohaska

ボビネ Rasmus Borkowski

メテラ エスコート・レディ Siphiwe Mckenzie

ガブリエレ 手袋屋 Elisabeth Schwarz

フリック 靴屋 Roman Martin

ブラジル人 Boris Pfeifer

パウリーネ Julia Koci *

マダム・クインパー・カラデック Helga Papouschek

マダム・フォル・ヴェルデュール Sulie Girardi

ウルバン Thomas Zisterer

プロスペール Karl-Michael Ebner

ジョセフ ガイド Franz Suhrada

洒落男 ゴントラン Karl-Michael Ebner *

アルフレッド ウエイター Georg Wachs

トラックの運転手 Samuel Colombet

国鉄職員 Susanne Litschauer

駅のアナウンス Chris Lohner

Orchester und Chor der Volksoper Wien

Komparserie und Kinderkomparserie der Volksoper Wien

Wiener Staatsballett


今年のオーケストラ・シーズンは10月からで

まだ9月には夜の生活がガラガラなので(なんか誤解受けそうな記述)

先シーズンに見逃した

オッフェンバックの「パリの生活」に行って来た。


ううううう・・・ 微妙・・・・


話は荒唐無稽でワケわからん上

難民(!)はどんどん出てくるし

(いや〜、先シーズンが初演だったから

 その時には何の問題もなかったんだろうが)

子供たちのスリやら

詐欺師やら

上流階級のモロな浮気とか

(しかも状況から見ると、本当にやっちまってるし)

突然くっつくカップルも

ほとんど必然性がなくて、いったい何じゃこれ?という筋。


パリに観光に来た

スウェーデンの貴族、ゴンデルマルク男爵夫妻。


ギャルドフーとボビネは

エスコート・レディのメテラに振られたばかり。


美人の男爵夫人を見たギャルドフーは

ホテルから手配されたガイドに賄賂を渡し

自分がガイドに化けてしまい

ホテルと称して、自分の家に連れ込む。


男爵はアバンチュールが目的なので

晩餐会を開け、とギャルドフーに強要。

ギャルドフーは

友人のボビネや近所の人たちを

上流階級の人々に仕立てて急場を凌ぐ。


シャンパン飲み過ぎてグデングデンになった男爵。

その間、オペラを鑑賞した男爵夫人は

誘われるまま、ギャルドフーとベッド・イン。


そこに入って来た男爵夫人の伯母と従姉妹(ご年配の女性2人)


ギャルドフーと男爵夫人の仲に嫉妬した

エスコート・レディのメテラは

ギャルドフーがガイドではなく、ただのプレイボーイで

男爵夫妻が泊まっているのは

ホテルではなく、ギャルドフーの住居である事を

暴露する手紙を書いて

この伯母と従姉妹に託す。


この手紙を読んだ男爵夫人は

騙された事に気がつき

伯母のクインバー・カラデックがベッドに残る。


それと知らずにベッドに再度潜り込むギャルドフー

しかもそこに男爵が帰って来て

やはりベッドに潜り込み

男爵夫人の変わりに初老の伯母を見つけてビックリ。


フィナーレでは、ブラジル人が手袋屋のガブリエルに惚れて

突然結婚式となってしまい

男爵はメテラに振られ

メテラは、もうエスコート・レディはイヤ

やっぱりギャルドフーに惚れてるわ、と結婚を決心。


ゴンデルマルク夫妻は落ち込んだまま

スウェーデンに帰る。


訳わからんですよね?


オーケストラが張り切り過ぎというか

音が大き過ぎて

最初のコーラスが、何を歌っているのかさっぱりわからん。


ただ、ゴンデルマルク男爵役で

モルテン・フランク・ラルセンが登場したのは

超ラッキー!!!! ♡♡♡♡♡


ホントにイイ男 😍

三枚目役だけど

いやらしい中年男を演じさせても

実にキマっているというか


何せあの表情の豊かさには参るわ。


最初登場の時にパリの駅で

カメラで自撮りしている時の白眼を剥いた顔までステキ。

(何を観てるんだ、ワタシ)


ホテル(実は個人の住宅)で部屋着になった時に

トナカイ模様のセーター着てるのも絵になるし(カワイイんです)

酔っ払って道路で寝ているところで

浮浪者が靴とズボンを盗んで

ズボンの下の下着のお尻に

やっぱりトナカイが(パンツの前はスウェーデンの国旗)


ああ、可愛過ぎて身悶えしてしまう(こらっ!!!)


ギャルドフー役のプロハスカは

若い張り切りボーイで、声もセリフもちゃんと聞き取れた。

声量から言うと、ガブリエレ役のシュヴァルツは

スプレットで、かなり響く。

響き過ぎて、高音が目立ち過ぎで、多少うるさかったが

明るい役なので、あれはあれで良いと思う。


男爵婦人は品のあるソプラノで良かったけれど

ギャルドフー役とは、お母さんと息子さん、という歳の差で

どうも恋愛関係になるとは、ちょっと想像つかないです。すみません。


靴屋のフリックと手袋屋のガブリエレは

最初に、かなり凄いラブシーンがあるので

この2人はくっつくか、と思ったら

ガブリエレがブラジル人と突然結婚するのにはひっくり返ったが。


後半で登場する伯母さんと従姉妹の年配女性2人組。

こういう手駒があるのは、フォルクス・オーパーの強み(笑)


バレエ団は後半に華やかなダンスを披露。

しかも、バレエ団が踊っている中に

酔っ払った男爵のラルセンがフラフラ入って行くんだもん。

(ラルセン出てくると、ついつい望遠鏡、いやオペラ・グラスで観ちゃうんです)


この演目、あまり人気がないようで

(そりゃ、筋が筋だし、何かワケわかんないし)

先日、Volksoper から、全席25ユーロ!というメールが来ていたけれど

まぁ、もう1回観たいな、とは思わんな。

ラルセン目当てで行っても良いけど・・・


今、 Volksoper は子供一律1ユーロというキャンペーンをしているので

子供連れも多かったけど

あんな詐欺師とスリと上流階級の浮気を

子供に見せてしまっても良いのか???

(だって、モロにベッドシーンが・・・)


舞台は回転舞台を使っていて

パリの裏町(と駅)が中心なので、あまり華やかではないが

その分、衣装がかなり凝っている。

(晩餐会とかパーティとかの場面の前に

 衣装をどうしようか、と悩むと

 そこにオペラ座やパリの劇場のトラックが通りかかり

 その運転手の気を逸らしている間に

 中から衣装を盗む、というシーンが3回。

 だから泥棒の話だっっちゅうの。

 ゴンデルマルク夫妻の荷物運搬中にも

 子供のスリの一団が、一番上の荷物を持っていってしまう

 という、いやにリアルなシーンもあったし)


衣装の色は華やかで良い(盗品だけどね(笑))

バレエの衣装も華やかで良い。


上演はドイツ語で、上に英語の字幕が出る。

ドイツ語が全く聞き取れない時もあったので

時々、上の英語の字幕を見ながらの鑑賞。


まぁ、ワケわからんが

(しかも最後のゴンデルマルク男爵夫妻が暗い・・・(笑))

音楽は楽しかったし

モルテン・フランク・ラルセンが

最初から最後までイイ男でカッコ良くて

三枚目でもステキだったので許す(って偉そうに(自爆))

・・・という私に

どうぞ1クリックをお恵み下さい。



コンサート・シーズンは10月からとは言え

9月後半にやっとコンツェルトハウスで

ウィーン・フィルによるシーズン・オープン。

コンサートやオペラのチケット発売開始は通常2ヶ月前なので

今は11月のチケットを取り巻くっております(汗)



コジ・ファン・トゥッテ フォルクス・オーパー

Volksoper  2015年6月26日 19時〜22時15分


Così fan tutte

Dramma giocoso in zwei Akten

Musik von Wolfgang Amadeus Mozart

Libretto von Lorenzo Da Ponte

Deutsche Übersetzung von Kurt Honolka


指揮 Wolfram-Maria Märtig

演出 Bruno Klimek

衣装 Hermann Feuchter


フィオルディリージ Caroline Wenborne

ドラベッラ Dshamilja Kaiser

グリエルモ Josef Wagner

フェルランド Jörg Schneider

デスピーナ Rebecca Nelsen

ドン・アルフォンソ Günter Haumer


Orchester und Chor der Volksoper Wien

Bühnenorchester der Wiener Staatsoper


モーツァルト聴くと突然爆睡する体質の私だが

フォルクス・オーパーの新演出のコジ・ファン・トゥッテが

かなり面白そうだったし


シーズン終わりで、もうコンサートも何にもないし(涙)

上演はドイツ語らしいし

まぁ、一度は観に行っても良いか・・・という適当な気分。


フォルクス・オーパーのロビーには

終演時間が時計で示されているのを観て真っ青になったが

(22時15分・・・・って、私、まだオフィスに仕事残ってるけど(汗))

そうだよ、このオペラって異様に長かったんだっけ(汗汗)


序曲の途中から舞台が開いて

演出家(ドン・アルフォンソ)が

舞台装置を前にしながら

歌手4人に説明をしている間

衣装係でコーヒー係の演出助手デスピーナが

あっちに行ったり、こっちに来たり。


歌手はテノールとメゾソプラノが出来てる仲で

バリトンとソプラノも、くっついているカップルらしい。


で、そのままゲネプロ?に入るのだが

現実から、どんどんオペラになっていって違和感がない。


衣装は黒と白を交互に着替えながら

(歌手は脱いだり着たりを舞台の上で繰り返す)

ドイツ語のレチタティーヴォを挟んで進行していく。


舞台は簡素な白黒の舞台で

時々、閃光が煌めいて登場人物たちが倒れるのだが

これがシーンの切り替えになっている。


で、これ、なかなか面白い。

ゲネプロでオペラを歌っているのか

実はオペラの中なのか、それとも現実なのか

境界線がなくなって来るのである。


フィオルディリージ役のソプラノは

かなりふくよかな体型で

テノールのフェルランドも、立派な体格。


比べてドラベッラはスタイル良くて

グリエルモも普通の体型。


あらま、これ、わかり易いわ。

最初のカップリングが、立派体格 x 普通体格で

これが立派 x 2 と普通 x 2 に変化するわけね。



変化後は↑ こうなる。

写真は Volksoper の公式サイトから。


筋そのものはご存知の通りで

割に単純な筋書きだと思うのだが

音楽も進行も、う〜ん、さすがに3時間+休憩という長丁場。

やっぱり、ちょっと、いや、かな〜り冗長。


バロック時代の貴族たちは有り余る時間があったから

こういうのが良かったんだろうが・・・


音楽的には、わっはっは書かないでおこう。

国立オペラ座とかと違って

庶民的というか

でも、みんな、それなりに頑張っていてチャーミング。


世界の超一流の檜舞台に出そうな歌手たちではないけれど

でも、世界が天才ばかりじゃ面白くないし

こういう、楽しめる舞台があっても良い。


テノール、一生懸命、声張り上げて頑張ってるし

ソプラノは丁寧にアリアを歌い上げる。


スープレットのデスピーナは声量は足りないけれど

ちょっと大袈裟なくらい、サービス精神に富んでいるし

ドラベッラは色気足りないけれど、一生懸命だし


ドン・アルフォンソは歌はともかくとして

見た目がハンサムで背が高くて俳優さんみたいで魅力的。

(もう少し声量があったらダニロを歌わんかな、この人)


皮肉なオペラとか言われるけれど

人間、誰かに口説かれれば気持ち良くなるだろうし

それ言ったら

男性の方が複数の女性にモテたいという欲望が強いだろう。


私の恋愛観は全然違うから

(すみませんね、私の場合は人間不在の恋愛なので

 口説かれても、ウザいだけで何も感じません(笑))

相手の貞操を試すために、こういう事やって

相手が浮気したら、それはそれで良いじゃん、と思ってしまうし


このオペラ、結局は

立派 x 普通のもともとのカップルで収まる事にはなっているのだが

別に立派 と普通が、結婚後も時々相手を代えてとかいうのも

こちらではそのテのクラブも・・・あっ、いかん(冷汗)


小間使いのデスピーナの方が人生楽しんでいる感じだけどなぁ。

フィオルディリージみたいなマジメな女性を恋人にしたら

反って重たくてしんどそうなんだけど

それは現代の私の感覚かなぁ。


でもバロック時代の貴族って

日本の平安時代みたいに

恋愛模様はかなり乱れていたような気もするのだが。

(まぁ、今だって乱れてるかも。

 何せ離婚率50%越えてますし、ここ)


しかしまぁ、モーツァルトって

素晴らしいアリアを書きますね(って何をいまさら)


と、ちょっと中途半端でごめんなさい、と言う私に

どうぞ1クリックをお恵み下さい。






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