ナクソス島のアリアドネ

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    Wiener Staatsoper 2018年9月10日 19時30分〜22時

    ARIADNE AUF NAXOS
    Oper in einem Akt nebst einem Vorspiel
    Musik : Richard Strauss
    Text : Hugo von Hofmannsthal

    指揮 Patrick Lange
    演出 Sven-Eric Bechtolf
    舞台 Rolf Glittenberg
    衣装 Marianne Glittenberg
    照明 Jürgen Hoffmann

    プロローグの登場人物
    執事 Peter Matić
    音楽教師 Jochen Schmeckenbecher
    作曲家 Sophie Koch
    テノール Herbert Lippert
    兵士 Oleg Zalytskiy
    ダンス教師 Thomas Ebenstein
    カツラ職人 Won Cheol Song
    召使い Marcus Pelz
    ツェルビネッタ Hila Fahima
    プリマドンナ Adrianne Pieczonka
    ハーレキン Rafael Fingerlos
    スカラムーチョ Jinxu Xiahou
    トラファルディン Wolfgang Bankl
    ブリゲッラ Pavel Kolgatin

    オペラの登場人物
    アリアドネ Adrianna Pieczonka
    バッカス Herbert Lippert
    ナヤーデ Maria Nazarova
    ドリアーデ Svetlina Stoyanova
    エコー Olga Bezsmertna
    ツェルビネッタ Hila Fahima
    ハーレキン Rafael Fingerlos
    スカラムーチョ Jinxu Xiahou
    トラファルディン Wolfgang Bankl
    ブリゲッラ Pavel Kolgatin

    Orchester der Wiener Staatsoper

    シーズン開始になったら
    普段の私なら
    楽友協会の超貧民席にどっしり座って
    音の洪水に、心の中で歓喜の叫び声をあげながら
    溺れているところ・・・の筈なのだが

    何故か今シーズンはオペラ座のオペラで幕開けとなった(わはは)
    さして理由はないのだけれど
    というより、後で楽友協会でボストン来てるじゃん、と気がついた時には
    早々と(6月に!)アリアドネのチケットを買っていたのである。

    前置きが長いけれど
    バレエはお気に入りの席が、根性で早起きすれば
    かなりお得なお値段で入手できるのだが
    こと、オペラになると話が違ってくる・・・

    舞台が見えない席でも別に構わないのだが
    バレエで愛用の席は、音響がむちゃくちゃ悪くて
    オペラの時に、あの貧民席を買うと
    後で欲求不満の度合いが半端じゃないのは経験済み。

    たまたま、久し振りにアリアドネ観たいな〜とサイトに入った時に
    34ユーロで、舞台全部見えて、音響効果抜群そうな席があったのだ。
    (滅多に空いていない。ラッキーだった (^^)v)

    当初の予定では
    バッカスをステファン・グールド
    ツェルビネッタをダニエラ・ファリーが歌う予定だったのだが
    直前になってキャンセル情報が入り
    ヘルベルト・リッペルトとフィラ・ファヒマがジャンプ・イン。

    この演出のナクソス島のアリアドネ
    2012年にシュトゥットガルト版をザルツブルク音楽祭で観て
    その後、オペラ座で7回観てるわ・・・(あっはっはっは・・・f^_^;)
    よって、今回は8回目。オペラ座の上演回数は今日で25回目。

    演出も舞台もよく知っている・・・筈なんだけど
    実はこの演出、舞台上で見るところが多過ぎる。

    序幕で作曲家とツェルビネッタが恋仲になり
    オペラの後に舞台上で大々的にキッスして終わるのだが

    ナクソス島のアリアドネ上演の間中
    後ろの「観客席」で座っている俳優さんたちの動きが面白いのだ。

    演出上、最初のコメディ・デラルテのソネットは
    作曲家が書いた曲になっていて
    (作曲家が歌手に向かって指揮をしている)

    ツェルビネッタの歌も一部楽譜を渡して歌ってもらっているという
    オペラ・セリアとコメディの対立というよりは
    その2つが混合するというシーンをいくつか演出している。

    背景の俳優さんたち(プロローグの執事を含む)が
    後ろから歌手が登場すると驚いてひっくり返ったり

    ツェルビネッタを探している男性4人組に
    席から立って「お〜い、あっちだ、あっち、気がつかんのかいっ!」と
    方向を示したり(気がつかないので怒って座る)

    途中で召使いが飲み物を運んで来て
    美しい女性に囲まれた「ご主人」がレディに飲み物を渡して
    自分も取った後に
    執事が1杯飲み干して、ついでに2杯目も飲んでしまい
    召使いが呆れ返って戻る時に
    作曲家が「僕にも飲み物ちょうだい」とやって冷たく断られたり

    アリアドネが悲しみと嘆きを歌っている途中で
    居眠りしていたり

    ツェルビネッタの歌のエコーを(3人は後ろの席に座っている)
    最初は音楽教師が、よしよし、よくやったと後ろを振り返って褒めるのだが
    2回目になると「もう良い、うるさい、やり過ぎだ、止めろ」と怒り
    エコーがふてくされてしまったり

    ともかく本筋と全く関係のないところで
    むちゃくちゃ遊んでいる。

    だから、この演出は、舞台が見える席の方が楽しい。
    (というより、どこを観ていたら良いのか戸惑うかもしれないけれど)
    望むらくは舞台の奥まで見える席だが
    (ギャラリーだと高過ぎて完全に奥までは見えない)
    それは私のような貧民には高過ぎて手が出ない(自爆)

    さて演出についてはこの位にして
    この演目で執事と言ったら
    もうペーター・マティッチ以外に考えられないわ。
    当年81歳、まだまだお元気で声も通るし
    あの、イヤミたっぷりの鼻高々な執事のプロローグでの演技もさることながら
    オペラでの観客席での数々のコミカルな演技がたまらないです(笑)

    音楽教師役のシュメッケンベッヒャーは、何回か聴いた事があるが
    この人、本当に声量あるし
    ドイツ語がクリアで、執事との掛け合いが見事で
    (執事は語りだから、歌のドイツ語がクリアでないとヘンな事になる)
    演技は巧いし、音楽教師の役にぴったりで惚れそうになる。

    作曲家を歌ったソフィー・コッシュも何回か聴いた。
    この人も声量あって、見た目が美しく、男装の麗人という感じで
    作曲家の役にぴったり。
    惜しむらくは、ドイツ語があまりクリアじゃないんだけど
    それでも、以前よりは、ずっとドイツ語のディクテーションがはっきりして来た。
    スマートな身体で動きも軽やかなので
    若々しい新人の作曲家役に本当に合う。

    ダンス教師も割に良かったけれど
    もうちょっと愛される洒落っ気が欲しい。
    演出通りに、出入りする時にちょっと踊ったりしているんだけど
    その動きが「ダンス教師」には見えないぎこちなさで(笑)

    ツェルビネッタのファヒマはスタイル良いし美人だし
    2016年に同じくツェルビネッタを歌った時には
    ドイツ語がクリアで素晴らしい、と思ったけれど

    う〜ん、この歌手陣に入っちゃうと
    声量のなさが劇的に目立つ。

    コロラチューラだから別に驚くような声量はなくて良いんだけど
    36人のオーケストラにぼろ負けしてるし
    コメディ・デラルテの歌手と絡むと声が聴こえなくなる事がある。

    例のツェルビネッタのアリア
    2016年も下降音階のアジリタが不明確、と書いているが
    その弱点は克服されていない。
    (巧く誤魔化す技術は身についているからよしとしよう)
    音程は正確で、あれだけちゃんと歌えるというのは
    感嘆すべき事なのだろうが

    声に表情がなくて
    目一杯の感じが伝わって来て
    聴いていて、あまりに単調で疲れるんですよ。

    あ〜、すみません
    ワタクシ、ツェルビネッタはグルベローヴァで聴いていた世代ですから。

    今回の公演で、群を抜いて巧かったのは
    ピエツォンカのアリアドネ!!!!

    他の歌手のレベルから見たら(聴いたら)、一人だけ格が違うって感じ。
    最初のアリアドネのアリアからして
    全く無理していない発声で
    3人の妖精が声を目一杯張り上げていたのに対して
    余裕綽々の弱音が、オペラ座の隅々までクリアに響き渡る。

    ソプラノの声質なのに、ちゃんと低音も美しく響いて
    ドイツ語はあくまでもクリアで無理がなくて

    しかもその表現の豊かな事!!!!
    声の表情が多彩で
    絶望したアリアドネから、バッカスと出会っての変貌まで
    実にリアルに美しく歌い上げる。

    ソプラノ体型っぽくはあるんだけど(極端ではない)
    それでも舞台を動く身体の軽さは充分あるし
    プロローグの時の演技もとても巧かったし
    顔の表情も豊かで
    決して、ものすごい美人とは言えないのに
    ものすごく魅力的なアリアドネで(しかも見た目も・・・演技が巧い!)

    だいたいアリアドネのオペラ部分って
    ワーグナーのパロディっぽくて
    時々眠くなるんだけど
    今回の公演では、ピエツォンカのアリアドネがあまりに魅力的で
    眠くなるどころの騒ぎじゃなかった(何のこっちゃ?)

    リッペルトは何回もこの役を歌っていて
    確かにこのテノール、ワーグナーっぽいテノールで
    張り上げて張り上げて張り上げての連続で大変なので
    あれだけ、ちゃんと高音をあの声量で歌ってくれれば満足。
    (私が聴いた中ではヨハン・ボータがベストだった。
     ステファン・グールド、聴きたかったなぁ・・・)

    小編成オーケストラは
    ダナイローヴァとシュトイデ、ソロはシュトイデが奏でていた。
    途中でビオラのソロがあるんだけど
    これが鳥肌立つほどの美しさ・・・

    やっぱりリヒャルト・シュトラウスは
    オペラ座オーケストラは巧い。
    ちょっと鳥肌立つほどうまい。
    (バレエの時と何という違い・・・とは言いませんが←言ってるけど)

    いやしかし、ピエツォンカ、本当に素晴らしい。
    掛け値なく素晴らしい。
    アリアドネって役が、あんなに魅力的に見えるなんて・・・

    というわけで
    ゆっくりながら、やっとシーズン開始が嬉しい私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    大学は10月から始まるし
    もう歳だし、年金生活でお金ないし(苦笑)
    あまりめちゃくちゃナイト・ライフは入れないようにしているけれど
    それでもプログラム見ちゃうと後先考えずにチケット買っちゃうので
    連日連夜とは言わないけれど、それに近いものが(以下省略)

    カプリッチオ 国立オペラ座

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      Wiener Staatsoper 2018年5月20日 19時〜21時30分

      Richard Strauss
      CAPRICCIO
      Konversationsstück für Musik
      Text von Richard Strauss und Clemens Krauss

      指揮 Michael Boder
      演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
      衣装 Dagmar Niefind
      振付 Lukas Gaudernak

      伯爵夫人 Anna Gabler
      伯爵 Morten Frank Larsen
      フラマン Michael Schade
      オリヴィエ Adrian Eröd
      ラ・ロッシュ Wolfgang Bankl
      クレロン Angelika Kirchschlager
      ムッシュ・トープ Peter Jelosits
      イタリアの女性歌手 Daniela Fally
      イタリアの男性歌手 Pavel Kolgatin
      若い女性ダンサー Natalie Salazar
      若い男性ダンサー Samuel Colombet
      執事 Marcus Pelz
      召使い Franz Gruber, Michael Wilder, Martin Müller, Hermann Thyringer
      Wataru Sano, Oleg Zalytskiy, Burkhard Höft, Jens Musger
      Orchester der Wiener Staatsoper
      Wiener Staatsballett
      トリオ バイオリン Daniel Froschauer チェロ Raphael Flieder
      チェンバロ Kristin Okerlund

      2日続けてのオペラ座でのオペラ鑑賞となったが
      私が40年以上愛し続ける(笑)オペラ、カプリッチオ。
      今シーズンも何回か上演されるのだが
      残念ながら、他のものと重なってしまって
      今回は今日の公演だけ。

      オペラ座の無料の雑誌の中で
      ミヒャエル・シャーデのインタビューがあったけれど
      そこで、この演出の初演が2008年で、10年前、と言うのを読んで

      ひええええええ
      確かに10年前だわ・・・

      このブログの前が消えてしまって記録がないのだが
      2008年10月2日に5回目を鑑賞していて
      全部数えると、今回が13回目。
      オペラ座での上演回数が今回で16回だから
      まぁ、ほとんど観て来た(皆勤賞ではないが(笑))事になる。

      キャストはほとんど変わっていない。
      オペラ座でのマドレーヌ役は、ずっとフレミングが歌って来て
      今シーズンはミュンヒェン出身のアンナ・ガーブラーに変わった。

      伯爵はマルクス・アイヒェが予定されていたのだが
      病気でのキャンセルで、モルテン・フランク・ラルセンがジャンプ・イン。
      (プログラムに別刷りの紙が入っていたので、本当に直前だったんだと思う)

      さて、マドレーヌ役だが
      う〜ん・・・・・・ (ーー;)

      いや、この役、ともかく難しいので
      一応、ドイツ語は比較的クリアに発音していて
      音程も合っている、というだけで
      満足すべきなのかもしれないけれど

      華がない・・・

      貴族の伯爵令嬢で
      しかも若い未亡人で
      作曲家と詩人に熱烈に片思いされている超美人
      ・・・という役柄なんだけど

      顔が怖くて、いつも睨まれているような感じ、というのはともかく
      声の艶が今一つなくて
      最後のモノローグ、いや、確かにものすごく大変なのはわかるけれど

      ほとんど息切れしていて
      1ワードごとに息継ぎしていたり、フレーズが切れたり
      マジメにドイツ語の完璧な発音を目指して
      一生懸命に歌っているのはわかる。
      わかるんだけど、それがあまりに真剣で余裕がなくて
      聴いていて
      うわああああ、頑張ってるな、というのがミエミエで
      ちょっと手に汗を握ってしまったりする。

      ジャンプ・インしたラルセンは
      ワタクシ的にイケメン・ナンバーワンの筈が
      何ですか、そのメイクは・・・というメイクで
      イケメンが完全に隠されてしまって
      ワケのわからんコミカルなおじさんになっていたのが
      実に残念(個人の好みですが)
      以前にも歌っていた事があるし
      コミカルな演技も
      クレロン口説きもなかなかキマっていて
      同時に、自分を色男と思っている
      徹底的にスベった貴族のカンチガイお坊ちゃまの感じは良く出ていた。

      シャーデとエロードは
      ずっと歌いこんで来た常連メンバーなので
      まぁ、この2人は、現時点では最高のフラマンとオリヴィエだろう。

      キルヒシュラーガーのクレロンも
      ツンケンのプライドの高さと
      伯爵を手玉に取ろうとするズル賢さと
      色気たっぷりの、実にイヤな女優を演じていて
      この歌手も、10年経っても、全然変わらんな(笑)

      ただ、今回、何がビックリして感激したかと言って

      バンクルが歌ったラ・ロッシュ!!!!!!

      もともとバンクルの声量って、ものすごいものがあって
      他を圧倒するのだけれど

      10年前にバンクルのラ・ロッシュを聴いた時には
      まだ声が若くて
      老練な劇場支配人の貫禄に追いついていなかったのが

      今回は、ラ・ロッシュそのもの!!!
      理想的なラ・ロッシュって、これじゃないか、という位
      全体の中で圧倒的な存在感。

      私の大好きなラ・ロッシュの
      ものすごく長いモノローグの見事さと言ったら
      ソプラノ歌手でなくても感激して泣きたくなる程で

      いやもう、こんなラ・ロッシュを舞台で聴けるなんて
      ああああ、生きてて良かった・・・(感涙)

      10年待って声が熟した感じ。
      圧倒的な声量に加えて、ラ・ロッシュの老獪さが滲み出ていて
      あ〜、ラ・ロッシュ、本当に好き!!! ♡
      若造の作曲家や詩人なんか、束になっても
      この魅力にはかなわないわ(偏見)

      間奏曲のホルンのソロも抜群。
      最後のホルンのソロも抜群。

      もちろん最初の室内楽部分も妙なる美しさ。
      舞台上のトリオも実に素晴らしい。

      同時にミヒャエル・ボーダーの指揮がものすごく巧かった。
      この作品、8重唱とか
      イタリア歌手のアリアの後に
      被せて始まるというものすごく難しい部分とか
      気を抜いていてちょっとでもズレると
      完璧に音楽崩壊になる恐ろしい作品なのだが

      ズレそうになっても
      慌てず騒がず、巧くオーケストラを操ったのは大したものだ。

      伯爵令嬢マドレーヌに色気がなかったのは残念だが
      (その意味では、フレミングはドイツ語は酷かったけれど
       貴族令嬢、しかも若い未亡人という雰囲気と
       ムンムンする色気はあった)
      キャストはしっかりしているし
      音楽的にもしっかりまとまっていて
      久し振りのカプリッチオ、堪能した。

      2時間30分休憩なしというのは
      トイレの近い女性(特に私みたいな年配女性)には
      ちょっと辛いんだけど

      ラ・ロッシュが圧倒的だし
      (退場時のウンチクと、退場のシーンの演出がニクい程、キマっている。
       大昔に一度だけ装置が動かなかった事はあったけれど
       今日はタイミングまでバッチリだった)
      オーケストラ、こういう曲だと張り切って
      艶っぽい音色でバッチリ聴かせてくれるし
      主要歌手はドイツ語もクリアで
      聴いていて、本当に楽しい。

      字幕は日本語もあって
      まぁ、8重唱の時は字幕に全部出すのは無理だけど
      (ドイツ語だって一部しか出てない)
      ちゃんとストーリーもわかる、という話なので
      このインテリな、オペラを廻るメタフィジカルなオペラ
      絶対にオススメ。

      難しいと思われる演出も
      舞台も実に巧く作ってあるので
      時間さえ合えば、何回でも観たいのだが

      5月24日も27日も
      夜は別の予定が入っているし

      来シーズンはカプリッチオの上演はないので
      また、当分の間、観られないと思うと
      ものすごく残念なような
      もうこれ以上観なくても良いだろう、と思う気持ちと
      複雑に絡み合っている私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ドン・パスクワーレ

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        Wiener Staatsoper 2018年5月19日 19時30分〜22時

        Gaetano Donizetti
        DON PASQUALE
        Dramma buffo in drei Akten
        Text von Giovanni Ruffini und Gaetano Donizetti

        指揮 Frédéric Chaslin
        演出 Irina Brook
        舞台 Noëlle Ginefri-Corbel
        衣装 Sylvie Martin-Hyszka
        照明 Arnaud Jung
        振付 Martin Buczko

        ドン・パスクワーレ Roberto De Candia
        エルネスト Antonio Siragusa
        マラテスタ Adam Plachetka
        ノリーナ Danielle de Niese
        公証人 Wolfram Igor Derntl
        バトラー Eduard Wesener, Tobias Huemer
        家政婦 Waltraud Barton

        Orchester der Wiener Staatsoper
        Chor der Wiener Staatsoper
        Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
        トランペット Gerhard Berndl

        滅多にオペラには行かない私だが
        友人もウィーンに来た事だし
        ドン・パスクワーレなら愉快な筈だし
        舞台半分見えないけれど、まぁ、それ程高くない席もあったので
        久し振りにバレエ以外の演目でオペラ座に行った。

        オーケストラ・ピットを見たら
        管楽器が、いつもと反対側の上手(かみて)に居て
        安い席なので、下手(しもて)は見えないが
        どうも下手(しもて)には弦楽器があったらしい。

        さてドニゼッティのドン・パスクワーレ。
        序曲の時から舞台は開いていて
        舞台上にはバーのレイアウト。

        ドン・パスクワーレのロベルト・ディ・カンディアは
        日本でも歌っているようだ。
        プロフィールの写真に載っているよりも
        若々しくて
        (いや、本当はあの役、70歳だから若くてはいけないのだが)
        コミカルな演技がとても巧い。

        バリトンの声はよく通って
        あまり低めではないので
        本来はこういう年寄り役向きではないのかもしれないが
        さりげない演技が巧くて、よく役にハマっていた。

        ノリーナのダニエル・デ・ニース
        オーストラリア出身のエキゾチックな容姿のソプラノ歌手。

        まぁ、この人が魅力的 ♡
        コロコロ変わる表情と、軽い動きとフットワークで
        修道院出の清らかな乙女が
        悪女に豹変するのが、これまたキュート。

        悪妻になったノリーナの後半部分は
        舞台装置は変わっていないのだが
        椅子や床や、バーのカウンターの上の置物とか
        全部、ショッキング・ピンクになっている。

        バーカウンターのショッキング・ピンクの馬の置物、可愛い(笑)
        いったい何処で、ああいう悪趣味な・・・
        いや、ちょっと変わった小物を見つけてくるんだろ。

        エルネスト役のシラグーサも、ちゃんと声は出ているし
        高音が一部弱いところはあっても
        見た目もイケメンだし、役に合ってるし
        演技も出来るし、ちゃんと声も出ていて素晴らしい。

        まぁ、こういう演目だから
        演出が極端にコミカルで
        類型的に漫画っぽくて
        良い意味でも悪い意味でも
        場末の芝居小屋・・・みたいな安っぽい感じがするのは否めないが

        でもこのドン・パスクワーレって
        そこまで極端に芝居小屋っぽい演出にしないと
        ストーリーがあまりに残酷すぎるというのはある。
        (70歳老人に詐欺を働く話だからな・・・)

        でもイタリア語の早口言葉の応酬みたいな
        楽しいデュエットもあったし
        ドニゼッティってやっぱり面白い。

        たまに、こういうオペラ・ブッフォを観に行くのも
        悪くないな、と思っている私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        チェネレントラ 国立オペラ座

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          Wiener Staatsoper 2018年2月16日 19時〜22時15分

          LA CENERENTOLA
          Dramma Giocoso in zwei Akten
          Musik von Gioachino Rossini
          Text Jacobo Ferretti

          指揮 Jean-Christophe Spinosi
          演出 Sven-Eric Bechtolf
          舞台 Rolf Glittenberg
          衣装 Marianne Glittenberg
          照明 Jürgen Hoffmann

          ラミーロ王子 Maxim Mironov
          ダンディーニ Alesso Arduini
          ドン・マニフィコ Paolo Rumetz
          アンジェリーナ(チェレネントラ) Isabel Leonard*
          クロリンダ Ileana Tonca*
          ティスペ Margaret Plummer*
          アリドーロ Luca Pisaroni*

          Orchester der Wiener Staatsoper
          Chor der Wiener Staatsoper
          Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

          滅多にオペラには行かない私だが
          先日のシャイーとミラノ・スカラ座フィルハーモニーの
          コンサートの後で
          めちゃくちゃロッシーニとか聴きたくなったら

          私の友人から

          2月にチェレネントラでピサローニが歌いますよ

          ・・・という悪魔の囁き(笑)

          一般発売は既に始まってしまった後で
          私の手が出る価格帯のチケットなんか残ってないだろうと
          試しにサイトを見てみたら

          キャンセルチケット(手数料2ユーロ加算)で1枚だけ
          ミドル・クラスの価格帯のチケットがあって

          あ〜、これは神さまが私に恵んで下さったチャンスかも
          (ただの贅沢の言い訳)

          2015年に既に鑑賞している演出だから
          舞台見えない席でも良かったのだが
          そういう貧民席は空いていなかったのである。

          オペラ座の貧民席も
          バレエなら、ここ!という決定版があるのだけれど
          バレエ決定版の超貧民席は、実は音響は最悪。
          よって、オペラに行く時には、その席は絶対に避けるべし。

          という事で贅沢決定 (^^)v
          舞台も見えるし、音は良いし、いやもう楽しい楽しい。

          2015年と指揮者もキャストも総替え。
          後でキャスト表を見たら
          何と、あのスピノジが指揮台に立っていた。

          いや〜、歌手は揃ってるし音楽はゴキゲンだし
          演出も面白いし、文句なく楽しいオペラ。

          ラミーロ王子のミロノフが意外に良くてビックリ。
          細め体型だから、メガネ男子がばっちり合っていて
          無理のない高音が非常に良く通る。
          声量はそんなにないけれど、あそこまで高音を出してくれたら大満足。
          しかも身体が軽いだけに、動きも美しいし演技も巧い。

          タイトル・ロールのイザベル・レナードが、これまた抜群。
          地味な役柄だけど、時々、むちゃ弾けてキュート。
          素晴らしいスタイルで、舞台上での動きも美しい。

          ラミーロ役のミロノフとの姿のバランスが良くて
          本当に一目惚れカップル(=地味同士(笑))に見える。

          今回、ウィーンのオペラ座での役デビューになるピサローニ。
          脇役ではあるのだが
          うううう、何て存在感があって絵になる歌手なんだ。

          出てくるだけで、そこにオーラが輝いている。
          しかも、あの美声・・・(うっとり)

          だいたい、あの、絨毯をそのまま背広にしました、みたいな
          すごい洋服を、あんなにカッコよく着こなすなんて
          この人、モデルの才能もあるんじゃないだろうか。

          歌うシーンが少なくて、かなり残念なんだけど
          あの姿で歌い出すと、まぁ、何と魅力的 ♡

          歌詞の訳は、ばっちり日本語で出てくるので
          何を歌っているのかその場でわかるから
          ストーリーも自然に入って来て
          オペラの楽しみってこれなんだなぁ、とつくづく思う。

          ところでこの演出
          車会社の社長御曹司の話にはなっているけれど

          「あの女性を絶対に探すんだ」というアリアで
          後ろに地図が広げられて
          それが行ったり来たり回転したりするのだが

          オペラ・グラスで、その地図をよく見ると

          あれ?

          もちろんイタリア語なので私にはわからないが(教養ゼロ)
          「ボンゴレの海」とか「ニンニク島」とか書いてある・・・
          で、そんなイタリア語の中に
          唐突に「ジャズ・カフェ」とかあるのはいったい何?

          キャストは全く違うけれど
          どういう演出か、ちょっと見たい、と思われる方がいらっしゃれば
          国立オペラ座のクリップを是非どうぞ。



          久し振りのオペラもなかなか楽しいじゃないか
          と思いつつ
          オペラまでハマったら
          生存率が急激に下がる。
          (だいたい引退してから、
           オフィスに1日中居て一銭も使わないのと違って
           日中外出していると時間潰しにコーヒーハウスとか
           ともかく、むちゃくちゃ費用がかかるのだ。やれやれ)

          でもやっぱりコミカルなオペラ
          しかもラブストーリーで
          それが絵としても成立する舞台って良いよね〜と
          感激している私に
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          オペラ座舞踏会オープニング最終リハーサル

          0
            Wiener Staatsoper 2018年2月7日 19時〜21時

            Generalprobe Wiener Opernball 2018

            記事が全くなくて
            ワタクシが倒れているか
            あまりに大学の試験の成績が悪くて
            落ち込んでいるのではないか、と心配して下さる方が
            いるのかどうかは別として(笑)

            今週は旧エネルギー週間で、学校が一斉に休み。
            以前のエネルギー危機だった頃に
            学校の暖房を節約しましょう、というので1週間の休みを作ったら
            その後も、そのまま学期休みになってしまったという週。

            学校が休みなので
            オーケストラのメンバーも家族持ちだったら
            みんな子供とスキーに行っちゃうので
            コンサートがほとんどないのである!!!(超怒)

            夜のスケジュールが全くないので
            今週、一時帰国しちゃおうかしら・・・と考えていたら
            母親から「こんな寒い時に帰って来なくても」とか言われてしまい
            ついでにお金もないので止めた。
            (引退してからどんどんお金が出て行く・・・(涙))

            だいたい、現代は、書籍は電子書籍で買えてしまう。
            今までは一時帰国の間に200冊とか平気で買っていったんだけど
            (もちろん宅急便で送った・・・ものすごい費用がかかったわ)
            電子書籍で買えてしまうものについては
            紙の書籍は不要だし
            考えてみたら、日本に一時帰国する理由がなくなってしまったのだ。
            ・・・すみません、非国民で f^_^;

            前置きが長くて申し訳ない。

            唯一、この週に予定していたのが
            オペラ座舞踏会の最終リハーサル見学。
            もちろんチケットは必要だが
            昨年引退してから入会したバレエ・クラブで申し込みが出来るのだ。

            大昔にチケット・オフィスで買って行った時には
            ギャラリーの席で、舞台の部分は見えても
            平土間で何しているか、さっぱりわからなかった記憶がある。

            バレエ・クラブの席は
            何と、ロジェである。きゃ〜〜〜〜っ \(^o^)/
            安い席(でも30ユーロ!)だったので後ろの方だが
            立てば見える。私はそれで充分に満足。

            19時から、ダラダラと始まったリハーサル。
            最初はデビュッタントの行進と
            最後のデビュッタントの集団ダンスのリハーサル。

            このオペラ座のデビュッタントというのは
            確か18歳〜23歳だか24歳だかの年齢制限があって
            人数が多いので、左回りワルツのオーディションで良い成績を収めれば
            デビュッタントに入る事も出来るが

            最初に出てくるのは、各界の名士たちの娘・息子である。
            オペラ座舞踏会のテレビ中継を見ていると
            アナウンサーが、ちゃんと、1列目のどこどこに
            政治家ダレダレのご子息が、とか
            貴族の家系のご令嬢とか、大企業の社長の子供とか
            事細かに説明してくれる(私には興味はない)

            もちろん、舞踏会の本番ではないので
            服装は、男性は黒っぽい背広上下
            女性は白いブラウスに黒のスカート。
            本番の際は、男性は燕尾服に蝶ネクタイ
            女性は白いロング・ドレスで、頭にお揃いのティアラが付く。

            それでも、あれだけの人数が揃って
            横向いたり、回転したり、しゃがんだり手を上げたり
            身体の方向を変えたりすると、壮観だ。

            その後は、最終リハーサルに入り
            また、デビュッタントの行進、そして両脇に整列。

            そして・・・

            これがお目当!!!!というバレエ・シーン。
            今年の振付はエノ(ペチ)が担当していて
            最初のバレエ学校のバレエ・ダンサーの卵たちの踊りは
            女性が男性のお尻を蹴ったりして、かなりユーモラス。

            その後は、国立バレエ団のダンサーによるシーン。

            ああああああっ!!!!
            最初に出て来たのは
            産休から戻ったオルガさま!!!!! ⭐⭐⭐

            オルガとローマン
            もう一組のカップルは、マーシャ(マリア)とヤコブ。

            ・・・ヤコブは今シーズンでプリンシパルになるな、きっと。

            アリーチェやニキーシャ、ナターシャも居るし
            期待の新星マディソンもフランチェスコと組んでいる。

            ああああああ、でも、オルガさまだ、オルガさま!!!
            私はまだオルガさまが10代の頃から追い掛けているし
            途中で同じくオルガさまのファンになった友人は
            残念ながら若くして、重病であっという間に天に召されてしまったし
            ともかく、オルガさまに関しての思い入れというのは
            中途半端じゃないの(きっぱり)

            やっと戻って来て下さったのね 😂

            しっかり見えるので
            他のダンサーも見ようとは思うのだが
            オルガさまに視線が釘付けになってしまう。

            バレエの後は
            テノール歌手、パヴォル・ブレスリックと
            ソプラノのダニエラ・ファリーの歌。

            両方ともマイク付けてるし
            この2人でメリー・ウィドウとか聴いても
            別に何?という感じだし
            ロジェの他の人たちは、歌っている時も
            大声で息子だの孫だのの話をしているし(苦笑)

            最後にデビュッタントたちが
            リハーサルでやった壮観なグループのライン・ダンスをして
            (あれをライン・ダンスとは言わないだろうが
             まぁ、揃って色々とやるものと思って下さい)
            左回りのワルツ、続けて「美しき青きドナウ」のワルツ。

            時々、既に疲れまくって
            端っこで踊っていないカップルもいるけど(笑)
            上手い男性は、左回り・右回りを絶妙に取り入れて
            見事に女性をリードしながら踊っているケースもある。

            そんなこんなで、21時まで
            それなりの雰囲気(会場には既に花飾り等は準備されている)を
            楽しませてもらった。

            どのシーンでも写真やビデオを撮っている人が多かったけれど
            ワタクシは写真もビデオも嫌いだし
            第一、肖像権侵害だろう、と思っているので
            写真その他はございません。どうぞ悪しからず。

            来週から、また、ほとんど毎日コンサートの生活が再開するので
            どうぞお見捨てなく
            ・・・と言い訳している私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            いや先週はマイスキーとジャニーヌ・ヤンセンのコンサートも行ったんだけど
            試験(しかもこれは本当にむずかった)の後で
            ぐったり疲れて、コンサートの間熟睡していたので
            何の記録も残せなかったの。ごめんなさい。
            (ついでだが、その試験の結果はまだ出ていない)

            舞踏会はウィーンの冬の風物詩で
            ドレスとお金があって
            パートナーがいれば
            素晴らしい体験になる。
            (若い頃は元カレとよく行った)
            今や、その3点セットとは全く関係ない人生になってしまったので
            舞踏会からも縁遠くなっちゃった・・・残念と言えば、すごく残念。


            国立オペラ座「連隊の娘」ドニゼッティ

            0
              Wiener Staatsoper 2018年1月16日 19時〜21時45分

              Gaetano Donizetti
              LA FILLE DU RÉGIMENT
              Opéra comique in zwei Akten
              Text von Jules Henri Vernoy und Alfred Bayard

              指揮 Evelino Pidò
              演出・衣装 Laurent Pelly
              舞台 Chantal Thomas
              照明 Joel Adam
              振付 Laura Scoyyi

              マリー Sabine Devieilhe
              トニオ John Tessier
              ベルケンフィールト侯爵夫人 Donna Ellen
              シュルピス Carlos Álvarez
              オルタンシウス Marcus Pelz
              伍長 Konrad Huber
              クラッケントルプ公爵夫人 Marjana Lipovšek
              農民 Dritan Luca
              公証人 François Roesti

              Orchester der Wiener Staatsoper
              Chor der Wiener Staatsoper
              Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

              ドニゼッティの「連隊の娘」
              ・・・って、普通、私が好んでいくオペラではないのに
              今回、何故、チケットを買ったかと言うと

              30%割引!!!という宣伝メールに釣られた ^^;

              いや、あはは、よっぽど売れてないんですね。
              だったら、少し贅沢して、バルコンの正面に近い席を。
              (ここで、じゃぁ、ベストの席を、にならないのが悲しい貧民の性(さが)
               バルコン席だって、30%割引後も、結構なお値段だったのだ)

              この演出になってから26回目の公演と書いてあったが
              実は私、この演出、既に最初の頃に見た事があるのだ。

              2007年4月だったから
              残念ながら、ブログ記事が全部消えてしまった時代の事だが
              マリーがナタリー・デセイ、トニオをフローレスが歌って
              クラッケントルプ公爵夫人役で、モンセラート・カバリエが出演していた。

              ↑そのキャストだったら30%割引にはならない(笑)

              その後、同じ演目をクロースター・ノイブルクの夏の音楽祭で
              修道院中庭ではなく、天候不順でバーベンベルガー・ホールで観ている。
              その時はマリーはダニエラ・ファリーが歌っていた。

              さて、今回の公演のマリー役は
              フランス人ソプラノのサビーヌ・ドゥヴィエル。
              トニオはカナダのテノール、ジョン・テシエ。

              ドニゼッティがパリに移住してから初めて書いたオペラ。
              成立は1840年。

              この年号が幕の模様に書いてあって
              時はナポレオン時代・・・という前提のはずなのに
              何で既にウィーン会議が終わった後の1840年?
              その時にチロルでフランス人との戦争ってあったっけ?
              ・・・とおバカな事を上演中、ずっと考えていたのはワタシです。
              (だから、作品成立年代を、聴衆が作品の一部として見る幕に書くのは止めて(涙)
               時代背景だと思っちゃうから・・・)

              まぁ、フランス人向けのフランスばんざいモノで
              だいたいチロルの田舎のお兄ちゃんが
              流暢にフランス語を話すとかありえないし(以下省略。チロルの方、ごめんなさい)

              で、この主役の2人
              演技はコミカルだし、しっかり踊ったり振付もこなす。

              コロラチューラのテクニックもバッチリで
              すごいハイ・ソプラノで
              (こういうハイソプラノって、確かにフランス人が多い)
              見事に転がるし
              身体は柔らかくて、動きも美しく
              「小娘」っぽいソプラノの声の質とバッチリあった
              小柄でスマートな可愛らしい体型。

              テノールも、同じく声の質がハイテノールで
              高音も、張り上げるとかの力任せではなく
              無理のないところで、しっかり音程ピッタリで見事にキマったし
              見た目もちゃんと「若者」で、舞台として絵になっている。

              ・・・なのに
              この2人、悲しい程にオーラがない。

              いや、失礼な言い方なのは承知の上だし
              こちらは既にデセイ・フローレスで観ちゃったというのもあるから
              音楽的にはすごく高い水準だったとは思うんだけど

              ドゥヴィエルは明るさが足りなくて
              暗い曲(ああ、みんなさよ〜なら)はバッチリ合うのに
              連隊の曲なんか、軽くちゃんと歌っているのに明るいオーラがないし

              テシエは演技がちょっとデクノボウで
              どう見ても、マリーのために命を張って
              連隊で勲章をもらうだけの努力をしたとは見えない。

              ・・・すみません、シロウトが文句つけ放題で f^_^;

              クラッケントルプ公爵夫人は
              この演出では、後半登場の時に1曲、軽いナンバーを歌う事になっていて
              今回出てきた往年の名歌手
              マルヤーナ・リポフシェクが歌ったのは
              たぶんミュージカル「南太平洋」の曲だと思う。

              英語だけど、もちろんこの部分は字幕が出ないので
              一部の観客がザワザワしたのは、まぁ、仕方ないか(笑)

              しかしまぁ、ミュージカル・ナンバーを
              この上なく美しいソプラノで歌ってくれちゃって
              ミュージカルには聴こえなかったし
              ついでに歌詞が英語というのも、ほとんど分からず仕舞いだが
              さすがに往年の名歌手だけあって
              その存在感は圧倒的。

              シュルピス役のカルロス・アルバレジはさすがの貫禄。
              役も完璧にモノにしていたし、ユーモアたっぷりで聴かせてくれた。

              オーケストラは小編成で
              管楽器がいつものような舞台の下手(しもて)ではなく
              反対側に位置していたので、私の席からは見えず
              序曲でフラフラしていた金管はいったい誰だ?
              と思ったけれど、プレイヤーは見えないまま(笑)

              ストーリーとしては楽しいし
              音楽はキュートだし
              コーラスも、かなりコミカルな振付があって笑えるし
              楽しい舞台ではあるから
              スタンダードにオペラを楽しむ、という意味では
              ステキな舞台だったと思う。

              お隣に座った同年輩の女性とお話していたら
              私と同じく、デセイとフローレスの回をご覧になっていたそうで
              病膏肓の同じ趣味の人がここにも居た、と
              (お互いに)ちょっと嬉しくなった私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              お隣の女性とは
              ドン・カルロスのフランス語バージョンの
              コンヴィチュニーの演出についても
              熱い語りを繰り広げたのだが
              こういう話が出来る人が居るのもウィーンの良いところ ❤

              ついでだが、この間の音楽史の講義の時に
              ベッリーニは作曲家としての自覚があって
              ものすごくイヤな鼻持ちならない奴で

              ベッリーニと比べたら
              ドニゼッティの手紙は
              抱きしめてキスしたくなる、と
              教授が熱烈に語っていたのを思い出した(笑)

              ルル 国立オペラ座

              0
                Wiener Staatsoper 2017年12月15日 18時30分〜22時30分

                Alban Berg
                LULU
                Oper in drei Akten
                Orchestrierung des 3. Aktes komplettiert von Friedrich Cerha
                指揮 Ingo Metzmacher
                演出 Willy Decker
                舞台・衣装 Wolfgang Gussmann

                ルル Agneta Eichenholz
                ゲシュヴィッツ公爵夫人 Angela Denoke
                劇場クローク・母親 Donna Ellen
                ギムナジアスト・グルーム Ilseyar Khayrullova
                医者・警察・教授 Konrad Huber
                画家・黒人 Joerg Schneider
                シェーン博士・切り裂きジャック Bo Skovhus
                アルヴァ Charles Workman
                シゴルヒ・老人 Franz Grundheber
                調教師・アスリート Wolfgang Bankl
                王子・執事・公爵 Carlos Osuna
                劇場支配人・銀行家 Alexandru Moisiuc
                15歳の子 Maria Nazarova
                絵画の買い手 Bongiwe Nakani
                ジャーナリスト Manuel Walser
                召使 Ayk Martirossian
                Orchester der Wiener Staatsoper
                Buehnenorchester der Wiener Staatsoper

                アルバン・ベルク未完のオペラ(フリードリヒ・チェルハが追補)のルルが
                今シーズン、オペラ座で上演されるので
                ともかく行かねば・・・と
                ワタクシ的にはかなり高い席(40ユーロ近く)を注ぎ込んで
                天井桟敷で聴いて来た。

                いやあああ、良かったです。
                18時30分〜22時30分という上演時間にはちょっとビビるが
                冗長という感じはほとんどなくて
                歌手陣も演出も舞台も、見事にキマっていた。

                舞台がどういう感じかは
                オペラ座のサイトにあるので、ぜひご覧下さい。

                舞台は二層に分かれていて
                上の階段のところには、俳優さん(だろうと思う、コーラスじゃなかった)が登場。
                歌手も時々、上に移動して
                梯子で下まで降りて来る。

                オペラが始まる前に
                舞台中央の梯子の上に
                ものすごくスタイルの良い女性が
                下着姿で股乗りになって、微動もしないので

                あら、バレエ・ダンサーでも持って来たのかしら
                ・・・と思っていたら
                驚くなかれ、これがルル役のソプラノ歌手だった!!!(+_+)

                この悪女だか何だかよくわからんルルの存在感がスゴイ。
                その肉体の魔力に魅せられる男性たちの滑稽さ。

                シェーン博士のスコフスが、また見事にこの役に合っている。
                ルルの最初の結婚相手は
                浮気場面を見て、あ〜っと叫びながら降りて来て
                その場で心臓発作で死んでしまう役。
                (男性は一人で数役をこなすので後でまた登場する)

                後釜に座った画家のテノールのシュナイダーは
                たまごっち体型だが声は出る。
                それに、あのコミカルな役はたまごっちの方がリアル感(笑)

                対してアルヴァは、優男のイメージだが
                これが歌手のチャールス・ウォークマンとピッタリ合っている。

                バンクルは相変わらず、すごい声量で深いバスだし
                グルントヘーバーって、もう80歳なんだけど
                あの深いバスが、まだ充分に、いや充分以上に通るって
                いやもう、信じられない人だ。歳を全く感じさせない。

                他の歌手も、脇役まで含めて
                演技達者で、動きもあって
                演劇的に見ても退屈しない。

                上とか下で動くかなりの数の俳優さんたちが
                かなり効果的に使われていて、これは上手い。

                下賤な言い方をしてしまうと
                いわゆるデバガメみたいな退廃感が漂っていて
                最後の切り裂きジャックのシーンでは
                最も効果的な使い方をされていた。

                のだが・・・

                ご存知、国立オペラ座では今シーズンから
                手元の画面で、歌詞の対訳を見る事ができて
                嬉しい事に日本語もある。

                最初は、わっはっは、わかりやすいぞ・・・と
                日本語を見ていて
                ばっちり翻訳が見られて嬉しかったのだが

                第三幕の翻訳
                あれ、何ですか????
                グーグル翻訳か何かで自動翻訳して
                その後、誰も手を入れていないとか????

                まず翻訳がヘン。
                誤字・脱字もある。
                直訳で内容的に何かおかしい、という部分に加えて

                女性のセリフが男性言葉になっていて
                アルヴァ(男性)のセリフがお姉言葉になってますが・・・(絶句)

                最初の辺りの翻訳は
                ああ、巧く訳されているなぁ、と感心するところもあっただけに
                最後の手抜きはちょっと残念。

                歌手陣のドイツ語はかなりクリアなので
                聴いていればドイツ語でも理解できるけれど
                (で、そのドイツ語の内容と日本語の翻訳が直訳になり過ぎて
                 かなり苦笑した部分が・・・)
                できれば、最後まで気を抜かずに
                ちゃんとした翻訳にして欲しかったと思う。
                (でないと、最後の内容、さっぱりわからんです)

                結構な空き席があって
                立見席の人がみんな黙って移動していたが
                (途中で帰った観客も多かったし・・・長いからね)
                私は貧民席(ただし最貧民席ではなく)で立見席の前で
                後ろで、間奏曲になると、ずっと小声でお喋りしている人が
                何人も居て
                (時々誰かがシッ!と怒っていたが、また次の間奏曲の時に始まる)
                え〜い、間奏曲はお喋りの時間じゃないぞ!!!

                アルバン・ベルクの曲って
                オペラの言葉に寄り添い
                きちんとドイツ語のイントネーションを音楽に組み込んだ上で
                12音技法も使っているとは言え
                実に音楽的に響くのは奇跡みたいなものだなぁ。
                (例のバイオリン協奏曲なんかもそうだけど)

                次の国立オペラ座は、オペラではなく
                またバレエ、しかも、かなり続けて行く予定の私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                あと1週間ちょっとでクリスマスって
                まだ信じられない気分だけど

                プライベート用に使っている MacPro が本日動かなくなってしまい
                修理に出しているので
                仕事用のウインドウス機を使って書いて
                何だか違和感。
                でも、数日でこれで慣れてしまうと
                Mac が戻った後、また違和感との闘いかな(笑)

                ダフネ 国立オペラ座

                0
                  Wiener Staatsoper 2017年12月4日 20時〜21時45分

                  Richard Strauss
                  DAPHNE
                  Bukolische Tragödie in einem Aufzug

                  指揮 Simone Young
                  演出 Nicolas Joel
                  舞台 Pet Halmen
                  振付 Renato Zanella

                  ペナイオス Dan Paul Dumitrescu
                  ゲア Janina Baechle
                  ダフネ Regine Hangler
                  ロイキッポス Benjamin Bruns
                  アポロ Andreas Schager
                  羊飼い Marcus Pelz, Wolfram Igor Derntl, Jens Musger, Hans Peter Kammerer
                  侍女 Ileana Tonca, Margaret Plummer
                  Orchester der Wiener Staatsoper
                  Chor der Wiener Staatsoper
                  Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
                  Eleven der Ballettakademie der Wiener Staatsoper

                  国立オペラ座では今年はリヒャルト・シュトラウス・デイと称して
                  オペラ座の持っているリヒャルト・シュトラウスのレパートリーを
                  どうも全部上演する、という
                  無茶苦茶な事をやっているのだが
                  その一環で、本当に久し振りにダフネに行った。

                  最後にダフネ観たのが、2011年12月19日
                  今は亡きヨハン・ボータが凄かったし
                  ミヒャエル・シャーデがロイキッポスを熱演していた。

                  演出は同じである。
                  プログラムは変わっていて新しくなっていたので購入。

                  キャストを書いている時に
                  バレエの振付がレナート・ザネラ、というのにちょっと笑った。
                  ザネラは2005年〜2011年のオペラ座バレエ団の監督。
                  当時のバレエ団、ザネラの振付作品の上演も多く
                  変わった作品の上演もあって、かなりぶっ飛んでいた記憶がある。

                  今回のダフネには、いわゆるスター歌手はいない。
                  (と書くと失礼だけど・・・(笑))
                  国立オペラ座のアンサンブルで揃えている。

                  ダフネのレギーネ・ハングラーは
                  体格も顔の大きさも、顔の部分の作りも派手な人。
                  この演出、メイクもスゴイので、舞台で目立つ。

                  メイクが・・・え〜、これ、絶対に
                  日本の歌舞伎役者のメイクに影響受けてますよね?

                  二人の男性が追いかけるようなタイプには(以下省略)

                  身体が大きくて、顔が大きくて
                  顔のパーツも大きいだけに、声は出るし
                  時々、中音部での発音・発声がキュートな印象を残して
                  だんだん、身体とか顔の大きさが気にならなくなってくる。

                  ロイキッポスのベンジャミン・ブルンスって
                  あんなに身体の幅があったかしら???
                  顔の大きさは普通の人なんだけど
                  体型が正に3次元というか
                  ウエストあたりを上から見たら正円じゃないか。
                  いや、その分、テノールの声は通って素敵なんだけど。

                  もう一人のテノール、アンドレアス・シャーガーは
                  これは立派なワーグナー・テノール。
                  声量がスゴイし、高音がものすごく出るし
                  フォルテの高音を歌いっぱなしでも全然衰えない。

                  ただ、この演出、何だか動きが少ない。
                  特に、アポロ役は
                  立派なワーグナー・テノールなんだけど
                  正面に突っ立ったまま
                  何も動かず、ずっと歌っている、という感じ。

                  すごく声は出る。高音まで出る。しっかり出る。
                  大柄だが、唯一、スタイルが普通でたまごっちじゃない(こらっ!)
                  しかし声が出るだけに
                  ずっと張り上げている印象が強くて
                  あまりニュアンスっぽいものは感じられない。
                  (って、何でも文句つけたいのか(すみません)
                   ただ、あれだけ華やかにテノールが出ると、うっとりはします、はい)

                  唯一動きがあるのが
                  ザネラ振付の赤鬼のダンスだったりして・・・

                  最後にダフネが樹と化すシーンだが
                  あのガラスの筒って、あんな色だったっけ?
                  私の記憶だと、あの茶色っぽいところが
                  かなり鮮やかなグリーンに変化したような気がするのだが
                  記憶違いかもしれない。

                  今回のソプラノ、全体的に大柄なので
                  あのガラスの筒に入って顔が見えるけれど
                  小さい歌手だったらどうするのかなぁ(とか余計な事を考えてしまう)

                  オーケストラはさすがに巧い。
                  木管のアンサンブル、かなり難しそうだけど
                  いや〜、巧いなぁ・・・

                  あまり知られていない作品だが
                  見方によっては、すごく色っぽい作品でもあるし
                  特殊メイクやマスクなどを多用して
                  ちょっと「おとぎ話」っぽい演出も面白い。

                  でも、あまりに動きが少なくて
                  実はちょっと途中で眠くて困った私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  ペリアスとメリザンド 国立オペラ座

                  0
                    Wiener Staatsoper 2017年10月15日 18時30分〜21時45分

                    Claude Debussy
                    PELLÉAS ET MÉLISANDE
                    Drame Lyrique in fünf Akten / Text vom Maurice Maeterlinck
                    指揮 Daniel Harding
                    演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
                    衣装 Dagmar Niefind

                    アルケル Peter Rose
                    ジュヌヴィエーヴ Janina Baechle
                    ペレアス Bernard Richter
                    ゴロー Simon Keenlyside
                    メリザンド Christiane Karg
                    イニョルド Maria Nazarova
                    医師 Marcus Pelz
                    ベレアスの父 Andreas Bettinger
                    Orchester der Wiener Staatsoper
                    Chor der Wiener Staatsoper
                    Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

                    もちろん午前中11時からのウィーン・フィル+ネルソンスは行って
                    エネルギーの塊に元気つけられて
                    (今日の7番の最終楽章は途中の煽りがあって(笑)
                     最後の煽りはオーケストラ・メンバーが予想していたようで
                     余裕持って演奏していた。こういう違いがあるのが面白い)
                    夜は久し振りに国立オペラ座にオペラを観に行った。

                    先シーズンの初日に観て
                    えらく感激した演目だが
                    今回は主要歌手はキーンリサイドを除いて変更。
                    指揮者もアラン・アルティノグリュから
                    ダニエル・ハーディングに変更。

                    ゴローのサイモン・キーンリサイド
                    イニョルドのマリア・ナザロヴァ
                    医者のマルクス・ペルツと
                    ペレアスの父アンドレアス・ベッティンガーはそのまま。

                    今回のキャスト、ものすごく良い。
                    先シーズンだって錚々たるキャストだったけれど
                    メリザンドのクリスティアーネ・カルクと
                    ペレアスのベルナール・リヒターが
                    声も素晴らしいし、見た目もものすご〜〜〜く絵になっている。

                    こりゃ、おっさんのキーンリサイド(ごめん!)より
                    若くてイケメンのペレアスにメリザンドが惚れるわ、うんうん(勝手に納得)
                    (とは言え1973年生まれだから44歳。キーンリサイドは58歳。
                     しかし2人とも若く見えるなぁ・・・)

                    カルクはスタイルも良いし(37歳、まだ若い)
                    声はキレイだし演技は出来るし
                    儚くて、しかも天然で邪気の全くない
                    ナイーブなメリザンドにぴったりハマっていた。

                    ピーター・ローズのアルケルがまた品が良くて
                    声はバリトンに近いのであまり低音の深さはないけれど
                    最後の方のモノローグとディアローグで朗々とした美声で
                    ああいう王様ならワタシ、尊敬しちゃうかも。

                    やけっぱちのゴロー、キーンリサイドは
                    野生児で単純でワイルドで
                    嫉妬と猜疑に凝り固まって自滅していくゴローを見事に演じたし

                    イニョルドは先シーズンと同じで
                    本当に少年に見えるしキュートで
                    大人の争いに巻き込まれた可哀想な少年に見える。

                    見える、とは書いたが
                    実はほとんど舞台は見えていない(笑)

                    何せ13ユーロの席で
                    バレエだったらロジェの後ろを買うんだけど
                    ロジェの後ろは音響的に最悪なので
                    天井桟敷の脇を取って座ってみたら
                    ほんの少しだけ舞台が見える。

                    乗り出せばもっと見えたのかもしれないが
                    今回の私の目的は
                    オペラ座の新しい表示システム(日本語!!!)で
                    セリフを一つ一つ、しっかり理解しながら聴こうというものなので

                    舞台に視覚的興味はないのだが
                    少しだけ時々歌手が見えるので
                    しっかりと望遠鏡で見てしまう(笑)

                    セリフがすべて日本語で理解できるって・・・スゴイです。
                    舞台を見ていないので、しっかりとセリフが読めるし
                    歌っている内容が何なんだかしっかりわかると
                    ドビュッシーの音楽に集中できる。

                    この演目、ほとんど演劇みたいなもので
                    フランス語のニュアンスに音楽をつけたようなものと思っていたから
                    フランス語はわからず日本語で内容だけ理解しつつ聴いて見たら
                    うわああああ、ドビュッシーの音楽手法ってスゴイ。

                    ワーグナーのアンチ・テーゼとか言われているけれど
                    し〜っかりワーグナー的な情景描写や
                    シーンの動きを音楽で表現しているじゃないの!!!!

                    指輪を落としたり、ナイフが出て来たり
                    ペレアスとキスした時に星が降って来たり
                    あああああ、舞台で何が起こっていても
                    音楽聴いてるだけで、頭の中ですっかりシーンの絵が出来上がっちゃう。

                    1回の休憩を挟んで3時間以上の演目だけど
                    全然退屈しない。
                    また、場と場の間の間奏曲が
                    繊細でオーケストラの響きが楽しめて至福の時間。

                    ・・・ただ、間奏曲を、オペラの間にお喋りする時間だと
                    誤解している観客がかなり多かったし
                    (超貧乏天井桟敷貧民席で、立見席の前って言うのもあるだろうが)

                    隣の若夫婦+奥さんのお母さんと推測する3人連れは
                    若奥さんが一瞬も黙っていられないタイプで
                    旦那の腰や背中に腕を回したり身体を傾けたりして
                    ず〜〜〜〜〜っと小声で喋っていて
                    (旦那が上の空だと今度はお母さんに向かって喋って親子の会話になる)

                    一回注意して治らないのは、もう諦めるしかないので
                    できるだけ意識から小声の囁きはフィルタリングして聴いていたのだが
                    それでも、かなりの拷問(笑)

                    乗り出せばちょっとだけ舞台が見えるので
                    周囲の人が乗り出すと、その度に椅子が盛大に軋むのも
                    なかなか泣ける雑音だった。

                    演出ももちろん良いのだけれど
                    これだけ優れた歌手を揃えて
                    昼間のネルソンスのベートーベンと同じオーケストラとは
                    どうしても思えない(メンバー違ったかも(笑))
                    とことん室内楽的な繊細な音響のドビュッシーを見事に弾いたオーケストラと
                    ともかく、この演目、見て損はない。

                    ・・・というより、もう一回観たい。
                    貧民席で構わないから(テキスト表示は見たいのでロジェの奥じゃないところで)

                    ただ問題は
                    そろそろこのシーズンの時期には
                    私はほとんど毎晩、何らかのチケットを持っているという事で ^^;

                    その意味では勉強サボって
                    このキャストによるこの演目
                    今日観に行って良かった、と喜んでいる私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                    サロメ 国立オペラ座

                    0
                      Wiener Staatsoper 2017年9月21日 20時〜21時45分

                      Richard Strauss
                      SALOME
                      Musikdrama in einem Akt, Text von Oscar Wilde
                      指揮 Simone Young
                      演出 Boleslaw Barlog
                      舞台・衣装 Jürgen Rose

                      ヘロデ Wolfang Ablinger-Sperrhacke
                      ヘロディアス Iris Vermillon
                      サロメ Gun-Brit Barkmin
                      ヨカナーン Željko Lučić
                      ナラボート Carlos Osuna
                      侍従 Ulrike Helzel
                      ユダヤ人 Thomas Ebenstein, Peter Jelosits, Jinxu Xiahou,
                      Benedikt Kobel, Ryan Speedo Green
                      ナザレ人 Alexandru Moisiuc Rafael Fingerlos
                      兵士 Wolfgang Bankl, Sorin Coliban
                      カッパドキア人 Jens Musger
                      奴隷 Alejandro Piazarro-Enriquez
                      Orchester der Wiener Staatsoper

                      オペラは滅多に行かないのだが
                      ちょっと嬉しいお誘いがあって
                      持つべきものは良き友人(またぜひよろしく(笑))

                      オペラ座の字幕システムが変わった事については
                      既にオペラ座のオープン・ディの際に呟いているが
                      画面が大きくなって
                      最初にドイツ語か英語かを選ぶと
                      その演目についてのキャスト表やあらすじなどが入っている。

                      ・・・で字幕はどうなってるんだろう???と思っていたら
                      直前に字幕が入ります、というダイアローグ・ボックスが出て
                      直前の字幕に6ヶ国語(だと思う)が入っている。

                      すかさずもちろん「日本語」をプッシュ。
                      何せ本当に直前なので
                      何語が入っているかなんてチェックしている時間もなかったが
                      英語・ドイツ語・日本語の他にフランス語もあったみたい。

                      ちなみに、日本語字幕を選ぶところは
                      ちゃんと日本語で「日本語」と書いてあって
                      ジャパニーズとか書いていないので、パッと目立つからご心配なく。

                      画面が大きくなった分
                      字も結構大きく、しかもかなりハッキリと表示されるので
                      非常に読みやすいし
                      日本語の翻訳、実に優秀 ♡
                      ちゃんとしっかりした意図を汲んだ日本語の翻訳になっていて
                      これはわかりやすい。

                      日本語は漢字とひらがな・カタカナのシステムで
                      パッと見たらすぐに読めるので、舞台もちゃんと見ながら鑑賞できる。
                      (ドイツ語だと、一つ一つアルファベット読むので
                       どうしてもそちらに気を取られて舞台を見るのが疎かになるのだ)

                      サロメは・・・うははは、私にしては
                      2013年・2014年に行ってる(同じ舞台の同じ演出)
                      2014年はグン・ブリット・バルクミンがサロメ役でデビューした公演。
                      この時はイリス・ヴァーミリオンも役デビューだった。

                      ・・・で、恥を忍んで告白すると
                      最近(いや前からだけど)生活が乱れていて
                      食事の後に眠ってしまう、というイヤな老人になってしまい
                      オペラの前に簡単にファースト・フードで食したのがアダになって
                      もう眠くて眠くて眠くて死にそうに眠くて
                      (K子さん、ごめんなさい!!!!)

                      でも、しっかり聴いてはいるし
                      時々意識が飛ぶけれど、日本語の字幕も舞台も見てるし(言い訳)

                      コンサート・マスターはシュトイデさんで
                      あんまりオーケストラ見えないけれど
                      チェロにはショモダリさんも居たようだ(だからあまり見えない)

                      このオーケストラ、リヒャルト・シュトラウスとか演奏させると
                      何でこんなに色っぽいというか巧いというか
                      背筋がゾクッとする程、魅力的でちょっと怖くてエロっぽい音を出す。

                      誰が指揮しても、これはあんまり変わらないんじゃないかと思う。
                      (すみません、別にシモーネ・ヤングを腐すつもりはございません)

                      で、やっぱりバークミンがもう圧倒的。
                      舞台上のフィギュアも絵になっているし
                      ちょっと小柄で
                      子供なんだけど、ませた子供で
                      いや、子供から大人になる時期の精神的不安定さと
                      ガキなのに自分では意識していない背徳的な色っぽさが
                      この役の中に様々な要素を溶け込ませて
                      すごい人物造形になっている。

                      ヨカナーンの首はあまりリアルではなくて、ちょっとホッとした。
                      (それとも私が反対側の髪の毛ばかり見える席だったからかなぁ)
                      あまり象徴的過ぎても迫力ないし、この生首は難しいところだが
                      演劇的側面からは巧く処理していたと思う。

                      ヘロデのテノールも素晴らしかった。
                      この人も見た目、絵になる体型の人で
                      ヴァーミリオンは背が高いのでノミの夫婦にはなるんだけど
                      サロメに踊りを強要するところや
                      ヨカナーンの首を要求されて右往左往する困惑のところなど
                      とてもリアルだし
                      声が透き通った美声で、声量も適切、ドイツ語のディクションも良い。

                      ヴァーミリオンの声量は・・・相変わらずでかい(笑)

                      しかし、こういう演目をやらせると
                      オペラ座の「普段」のレベルの高さがはっきり見える。
                      歌手のアンサンブルも安定していて
                      飛び出たり、引っ込んだりするバランスの悪さは一切なく
                      全体的に声量も音楽も声も演技も、高いレベルでバッチリ決まっていて
                      そこに入ってくるオーケストラの
                      これも色気たっぷりの背徳的な音色が、もうたまらない。

                      何とか生活を立て直して
                      ちゃんと起きていられるようにしなければ・・・(汗)

                      サロメはスタンダードなプログラムなのに
                      比較的売れていないのは何故だかわからないのだが
                      話がコワイとか
                      (まぁ、子供向きではないが、オペラってある意味愛憎劇だから大人用だよね)
                      演目が短いとか
                      (幕間なし2時間弱は、ワーグナーよりも楽だと思うけど)
                      そんな理由なんだろうか・・・

                      音楽はものすごく良いんだけどなぁ。
                      無駄な序曲とかなくてすぐに始まるしサクサク進むし
                      死ぬ死ぬ(はよ死ね)もないし(笑)

                      機会があったら、是非、ウィーンの「サロメ」を観て下さい。
                      また機会があったら行こう、と
                      ちょっと考えている私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      いやちょっとココでこういうバナー入れると
                      やばいかもしれないが(ヨカナーン!)
                      サロメとかナオミとかマノンとか
                      実はワタシ、すごく好きなんですよ。
                      イタリア・オペラで失恋で死んじゃう女性とかより
                      自己主張の強いヘン⚪イの女性の個性に憧れます。
                      ・・・・自分は(たぶん)違うので誤解なきよう f^_^;

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