ピッツバーグ交響楽団 + マンフレッド・ホーネック 2日目

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    Schloss Grafenegg Auditorium 2017年8月31日 19時30分〜21時40分

    Pittsburgh Symphony Orchestra
    バイオリン Rainer Honeck
    指揮 Manfred Honeck

    John Adams (*1947)
     Lollapalooza (1995)
    Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
     Konzert für Violine und Orchester G-Dur KV 216 (1775)
    Gustav Mahler (1860-1911)
     Symphonie Nr. 1 D-Dur (1888-1909)

    **** 訂正 ****

    読者の皆さま、ごめんなさい!!!
    私はず〜っと、何の疑いもなく
    ホーネック兄弟は
    ライナー(バイオリニスト、ウィーン・フィルのコンサート・マスター)が兄で
    マンフレッド(指揮者、もともとチェリストだったっけ?)が弟だと思っていたのですが
    友人から、マンフレッドが兄で、ライナーが弟との指摘をもらいました。

    ・・・見た目が見た目が見た目が・・・(失礼!!!!)

    というワケで急いで下の記録、兄と弟を訂正させていただきました。
    どうぞお許し下さい!!!

    **************

    ピッツバーグ交響楽団とマンフレッド・ホーネックの2日目は
    朝から雨で
    午後の早い時間に
    コンサートは屋内のホールになりました、と告知。

    うええええ、あの力強い音量バッチリのアメリカのオーケストラを
    またもや、オーケストラの真上で聴くのか(ちょっとげっそり)

    コンサート前にダメもとで
    舞台から離れたところに席を代えられないかどうか聞いてみたのだが
    それでなくても結構高いチケットなのに
    追加で50ユーロ払えば平土間に席があるって

    ・・・それ無理だから (^^;;

    まぁ、今回は顔の方向に声が飛ぶバリトンではなく
    いつも妙なるバイオリン・ソロを
    オペラ座のオーケストラ・ピットや
    ウィーン・フィルのコンサートで聴かせて下さる
    天才ライナー・ホーネックとの兄弟コンビ・コンサート。

    最初のジョン・アダムスの「ロラパルーザ」は
    1995年に指揮者のサイモン・ラトルの40歳の誕生日のための曲。
    (当時、ラトルはシティ・オブ・バーミンガムだった)
    題名は、アメリカ合衆国の俗語で、すげ〜、とか言う意味らしい。

    あらま、この曲、キュートだわっ ♡
    もともとジョン・アダムスの曲って好きなんだけど
    (イヤミがないし聴いていて楽しいし)
    このオーケストラのリズム感とバッチリ合ってるし
    金管・木管・パーカッションが
    真剣なんだけど、すごく楽しそう。

    この曲、パーカッショニストには刺激的だろうなぁ。
    聴いている方も、変拍子に釣られてウキウキしてしまう。

    オーケストラの真上から見ているので
    バイオリニストは頭頂と楽譜しか見えないが
    舞台後方の木管やホルン、パーカッションやコントラバスは
    よく見える(ここら辺は平土間からでは見えない)

    この曲、同オーケストラはこの後、ロンドンのプロムスでも演奏する。
    ゴージャスなアメリカン・サウンドで、このゴキゲンな曲
    最初に観客をノリノリにさせよう、って事かな。

    モーツァルトのバイオリン協奏曲。
    私が大好きで(バイオリンの音が)尊敬するホーネックの音色。
    透明で上品で、中庸で、ともかくウィーン・クラシックを体現って感じ。
    ホーネック(弟)って、本当に音楽に気品がある。
    兄が時々、とんでもない事をやらかす(今回も)と対照的かも(笑)

    ・・・天上の音楽とともに
    天井桟敷のオーケストラの真上で
    ぐっすりと熟睡したのは私です
    (ごめんなさい (⌒-⌒; )

    さて、私が楽しみにしていたのは
    後半のマーラーの交響曲1番である。

    ホーネック(兄)がマーラーを指揮すると
    突然、ウィーンのヘ◯タイ指揮者に化す事はよく知っているし
    そのあまりのヘン◯イ振りのマーラーに惚れて
    CD まで買って持っているのもワタクシです。

    ところが、本日の聴衆・・・ちょっと問題かも・・・

    このコンサート、9月10日のオーストリア国営ラジオ1番で
    午前11時3分から放送の予定なので
    音響技術者がどこまであれを訂正するか
    ワタクシ的にはちょっと興味津々なのだが

    ご存知、最初のあのピアニッシモの弦
    ホーネックは注意深く
    会場が静かになるまで待って指揮棒を振った途端に

    すごい咳き込みの声が・・・

    しかも、一人が咳き込んだら
    自分も咳して良いだろう・・・と思う人も多かったのか
    最初のあのピアニッシモ部分で
    客席からは咳き込みのパレード(比喩です)が聞こえてくる有様。

    同時に「あら、咳できないわ、ヤバいわ」と思った人がいたのか
    咳き込みに加えて、のど飴の包み紙を開ける音があちこちから・・・

    演奏している方も気が散りそうになったと思うのだが
    (プロだからそれでも集中している)
    聴いてる方はたまったもんじゃなくて
    携帯電話は鳴らないけれど
    いつまた、誰が咳き込むか、気が気じゃなくて・・・
    (で、本当に複数の人が、ずっと第一楽章で咳をしていた)

    そんな感じで聴いているこちらが集中力を欠いていたので
    ヘ◯タイ・ホーネックの棒にしては
    意外にマトモなマーラーの1番の第一楽章かも・・・

    まぁ、思い切りピアニッシモにしたりとか(咳が咳が咳が・・・)
    思い切りフォルティッシモにしたりとかはあったけれど
    それはマーラーの場合はほとんどのオーケストラがやる事だし。

    第一楽章終わったとたん
    盛大な拍手・・・

    出た、グラーフェネック名物、楽章間拍手!!!

    最近、ウィーンからのうるさ方も多いので少なくなったのだが
    今日はスポンサーの御招待客が多かったのであろう。
    (平土間のベスト・シートの辺りの拍手が一番大きかった)

    クラシックのコンサートに初めて行く人が
    マーラーの交響曲1番
    しかもホーネックのヘン◯イ的解釈で
    音量が盛大なアメリカのオーケストラ・・・
    (ちょっとかわいそうかもしれない。まぁ、インパクトはあるだろうが(笑))

    第二楽章で、ホーネックのヘ◯タイ振りが爆発。
    最初のコントラバスとチェロを
    あんなにバリバリ・ガリガリ、タメを持って演奏させるのは
    世界広しと言えどもホーネックだけだろう。

    続くバイオリンのメロディ・ラインも、すごいタメタメで
    ああもう、本当に何て癖のある演奏なんだ・・・

    ホーネックのこの第二楽章の演奏を聴いていると
    いやこれ、実はワルツなんだよね、ってちょっとビックリする。
    (あっさりと演奏されると、4分の3拍子とか意識に上らないし)

    しかも、この「ワルツ」が
    まぁ、何ともイヤミったらしいウィーン風で

    人を翻弄して、嘲って、面白がっていながら
    表面では社交的に慇懃無礼っていう
    何という、あざとい演奏なんだ(確信犯)

    あの中間部の力の抜け方も
    いやらしいまでにウィーン風で
    善かれ悪しかれ、愛憎両方の相反した気持ちを持つ
    ウィーンっ子たち
    ないしはあまりに滞在が長すぎて
    ちょっとウィーン化したかもしれない私にはズキズキくる。

    いやらしいなぁ、と反発しながら
    心の中では、あぁ、これ、ウィーンあるあるネタだ、とか
    感心してしまったりして(笑)

    第二楽章の後にも少し拍手が出たが
    さすがに周囲からシッシッと注意が入って大拍手にはならず

    第三楽章で、ティンパニがこの上なく注意深く
    ピアニッシモで出たとたんに
    ティンパニの音と全く同じリズムで咳した人
    あなた、音楽的リズム感ありますね、と
    ついつい感心しちゃったわよ(イヤミです)

    この埋葬行進曲も
    マーラーの相反する矛盾がボロボロと出て来て
    お葬式だよね、悲しんでるんだよね?
    でも、もしかして心の底で嘲笑ってます?
    というのと同時に

    若い方はご存知ないだろうが
    日本の大昔にあった「チンドン屋」が目に浮かんでくる。

    チンドン屋って、来ると子供心にはワクワクするんだけど
    親から言わせれば下品で貧乏でカワラ乞食で
    (すみません、職業に貴賎はないので貶める意図は全くありません)
    これも、そこはかとなく貧しさの陰鬱な影を纏って
    それでも一種のエンターテイメントとして
    妖しげな雰囲気があったなぁ、という事まで思い出して来る。

    この音楽の醸し出す雰囲気が
    タイムスリップを引き起こすかのような気分。
    戦後すぐの、まだ非衛生的で、みんなが貧しくて
    一抹の寂しさが漂っていた頃の時代を
    嘲笑に満ちて見ている誰かが居る・・・

    アタッカで入った最終楽章は

    まぁ、色々な意味で・・・凄かったです(笑)

    息も付かせず、力任せで聴衆を引き摺り回した。
    すごいエネルギーの爆発で
    ヘンタイ指揮者、ここにあり!(いや違うかも)

    ああ、私、ホーネックの
    こういう確信犯のしっちゃかめっちゃかが好き!!!
    このやんちゃ振りはホーネックならでは。
    (もう一人、パッパーノあたりだったらやりそうだが(笑))

    もう、こんなヘンタイ120%の演奏を聴かされたら
    嬉しくて苦笑するしかないです。
    (そこら辺、マーラーだから矛盾していて良いのである)

    書き忘れていたけれど
    木管も金管も、各所で盛大にベルアップしていたし
    最終楽章の最後で
    ホルン軍団は、全員起立でした(爆笑)

    しかしこの大音響の爆発
    耳が痛くなる音量だったけど
    ロック・コンサートに行ったわけじゃないよね・・・
    視覚的にも、かなり派手ではあったのだが
    (特に上から全体を見ていると)

    痛い耳に優しいアンコールは
    ヨハン・シュトラウスの Die Libelle (op. 204)

    何故わかったかと言うと
    私のオペラ・グラスとして使っている
    10倍の望遠鏡で、真下にいる第二バイオリンの楽譜が見えたから(笑)

    さすがにでっかく Die Libelle と書いてあればわかるわ。

    もう一曲、これはまたマーラーに輪をかけて激しい
    F なんとかポルカ。
    この F の部分が望遠鏡でもどうしても見えなかった・・・
    この曲も爆弾みたいな曲で激しく爆発して、ちょっと笑えた。

    ホーネック、プロムスにこの2曲をアンコールで持っていくつもりかしら。
    まぁ、プロムスで
    あの劇的、徹底的にウィーンのいやらしさを出したマーラーを
    大音量でやったら、かなりウケるかもしれないわ (^o^)

    ついこの間まで日中30℃だったのに
    明日は13℃〜17℃・・・ (T . T)
    とうとう夏も終わったのね、と、ちょっと悲しい私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    ランキングへのバナーはアンコール曲にちなんで・・・
    Die Libelle = トンボ です 🎵

    ピッツバーグ交響楽団 + マンフレッド・ホーネック 1日目

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      Schloss Grafenegg Auditorium 2017年8月31日 19時30分〜22時

      Pittsburgh Symphony Orchestra
      バリトン Matthias Goerne
      指揮 Manfred Honeck

      Antonín Dvořák (1841-1904)
       “Rusalka Fantasy” Orchestersuite aus der Oper “Rusalka”
        (Zusammenstellung : Manfred Honeck, Bearbeitung : Tomás Ille)

      Gustav Mahler (1860-1911)
       Lieder aus “Des Knaben Wunderhorn” für Bariton und Orchester
        Rheinlegendchen
        Wo die schöne Trompeten blasen
        Das irdische Leben
        Urlicht
        Das Antonius von Padua Fischpredigt
        Revelge
        Der Tamboursg’sell

      Ludwig van Beethoven (1770-1827)
       Symphonie Nr. 7 A-Dur op 92 (1811-12)

      日中は気持ち良く晴れていて暑かったのに
      夕方グラーフェネックに到着する頃には
      怪しげな黒い雲が空に出て来ていて

      まだ降ってはいないのだけれど
      途中で会場を変えるリスクを避けたいと言う事で
      今回は最初からオーディトリウムでのコンサートになった。

      野外音楽堂ヴォルケントゥルムからの楽器の移動が大変そうで
      19時15分開始予定のコンサートは15分ほど遅れて開始。

      これ、来年のシーズンには申し込みの時に絶対に言うつもりだが
      外の会場の時に真っ正面でなくても全然構わないので
      屋内になった時に
      モロにオーケストラの上って席
      あと数回のコンサート、みんなそれなんだけど
      来シーズンは、もう絶対に「オーケストラの真上」はイヤ(涙)

      だいたい野外コンサート用の大編成オーケストラで
      しかも、もともと元気一杯で音量のあるアメリカのオーケストラが
      あの音響の良いホールで
      力一杯演奏したら、どんな音が出るか・・・

      最初のルサルカ・ファンタジーで
      耳塞いで出て行こうかと本気で思いました(涙)

      ルサルカ、美しいメロディがテンコ盛りだし
      ホーネックが選びに選んだナンバーのパレードは
      ドボルジャークってハリウッド映画の音楽家でも良かったんじゃないの
      と思わせるような、豪華絢爛、感情たっぷり
      メロドラマたっぷりの編成になっていて

      あの音響を吸収できる席だったら
      どんなに聴き映えがしたか(うううう、悔しい!!!)

      しかしまぁ、派手にアレンジしたわね、ホーネック弟は・・・

      マーラーの「子供の不思議な角笛」からのリートを歌ったのは
      マティアス・ゲルネ。

      ・・・涙

      だって、ゲルネの声って
      本当にあの人の身体の前面にしか飛ばないんだもん。

      というより、正確に言えば、顔の向きに飛ぶ声なので
      こんなオーケストラの真上の席だと
      ゲルネの頭の上の地肌だけ見えて
      声が聴こえにくい。

      顔の向きに声が飛ぶので
      まぁ、下向きに歌ったりすればもっと聴こえないけれど
      時々、ほんの少し、こちらサイドを見て
      ちょっと顔を上げると、むちゃくちゃ声が飛んでくる。

      何年か前から、もうバリトンというよりは
      ほとんどバス的な低音と声の色で(バリトン領域はもちろん出る)
      あまりに倍音たっぷりの深い美声なので
      ドイツ語そのもののテキストは、あまりクリアに聴こえて来ない
      ・・・けれど、あまりに美声だから許す(笑)

      最初の Rheinlegendchen の後に拍手が出てしまって
      かなりギョッとしたのだが
      次の Wo die schönen Trompeten blasen の後は
      拍手しだした人を、ゲルネが手をかざして「止めて」のサイン。
      (だいたい、Rheinlegendchen はともかくとして
       Wo die schönen Trompeten blasen の後に拍手できないと思うのだが)

      で、このトランペットの鳴り響く場所が
      ゲルネが、美声で情感籠めて
      しかも女の子のところは
      実に美しい弱音のファルセットで、すごく自然で
      ううううう、あまりに美し過ぎる。

      マーラーの曲って
      本当に時々、真剣に彼岸の世界へ飛ぶ。
      なにあの透明感と、リアルさを徹底的に排除した幽玄の世界は!!!

      ドラマツルギーとして
      トランペットの幽霊の後に
      子供を餓死させる母親の歌で
      その後に Urlicht というのは巧いなぁ。
      まぁ、愛があってもお腹は膨れないが(関係ない)

      Urlicht をじっくりと歌い上げた後
      (ちょっとオーケストラがアレ?って言うのはあったけど(しかもあの曲で!)
      本来、しっかりドイツ語で「語れる」歌手なら
      途中で、客席から笑い声が出るかもしれないアントニウスも
      歌詞は全く何を歌ってるのかわからなかったので
      (時々、単語らしきものは聞こえてくるし
       声は美しいし、ちゃんと音程もリズムも合っている)
      観客も、まぁ、内容分からず、笑いもせず
      シリアスに真面目に聴いていたので結果的には良かったかもしれない。

      ただ、その後の太鼓持ち(落語でも宴会でもありません)の歌2曲は
      ちょっと暗くて似ている歌が続いたって感じ。
      それでなくても声が低くて音質も暗いので
      異様に陰気になって終わったのも何かなぁ。

      他にも景気の良い曲は数曲あるので
      カッコウとナイチンゲールとかを歌ってくれたら良かったのに
      (というのは、私のただのワガママですが f^_^;

      顔の方向と一緒にあちこちに飛ぶ低音の美声も良かったけれど
      (席が後ろだったら、もっと良かったのに)
      ホーネックの指揮するオーケストラの伴奏が

      うわ〜っはっはっは
      ホーネックのマーラーって、確信犯的変態なのは良く知っているが
      まさか角笛のオーケストラで、ここまでやるとは・・・

      特にアントニウスの間奏が
      ひええええ、何ですかそれ、のレベルで
      リズムもアクセントも
      むちゃ皮肉に尖っていて

      ああいうのをウィーンっ子以外の指揮者がやったら
      モロにイヤミに聴こえるだろうが
      (同じオーストリアの指揮者でも
       あーいうのはフランツ・ヴェルザー=メストはやらない
       ・・・というより、(たぶん)できない)
      ホーネックがやるとヘン◯イでも説得力がある。

      さて、後半はベートーベンの交響曲7番。
      今日のコンサート、結構、空席があって
      貧民席の人も他のところに移動していたりしたので
      空いた貧民席の後ろの方に、私もお引越し。
      (さすがにカテゴリーの上の空席に移動するだけの勇気はない)

      で、ベートーベンの交響曲7番と言ったら
      のだめカンタービレだし
      聴き慣れている曲だし・・・・と思っていたら

      ぎょっ
      ホーネックのヘ◯タイって、マーラーだけじゃなくて
      ベートーベンでも出るのか・・・

      いわゆるカクカクした構成のしっかりしたベートーベンじゃなくて
      なんか緩いというか
      メロディックというか(7番でか?!)
      細かい音型の部分で
      音量落とし過ぎで、グニャっとしか聴こえて来ない部分もあるし

      巧く言えないのがもどかしいんだけど
      普段聴いている7番と、全然印象が違う。

      ただ元気に、浮かれて踊っている曲かと思ったら
      なんだか全然違った曲に聴こえて来て
      ちょっと1回では消化し切れないような気分。

      ううううん、こんな7番のアプローチあり?
      チアキ君もビックリじゃないのか
      (すみません、のだめに拘っていて)

      コンサート後、外はやっぱり雨になっていて
      8月の最終日の日中の「夏」(=28℃湿気なし)も終わり。
      明日9月からの天気予報は最高温度が20℃を切るようで

      本日を持って正式に会社を辞めて
      (オフィシャルには今まで休暇だった(笑))
      鍵もガレージも社員証も全部返して
      スッキリ、サッパリしている私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      もっとも、仕事そのものはフリー・ランサーで続けるので
      時々はオフィスに行きます(爆笑)
      自分のガレージのスペースがなくなってビジター用になるのと
      会社のドアを開けてもらわなければならないので
      (もと)同僚たちには
      私を見たら、鍵開けてね、逃げないでね、と念を押して来ました。

      トロント交響楽団 + ピーター・ウンジャン

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        Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年5月16日 19時30分〜21時50分

        Toronto Symphony Orchestra
        Wiener Singakademie
        ソプラノ Carla Huhtanen
        バイオリン Maxim Vengerov
        指揮 Peter Oundjian

        Pierre Boulez (1925-2016)
         Le Soleil des eaux für Sopran, gemischten Chor und Orcheser (1947-65)
        Johannes Brahms (1833-1897)
         Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 77 (1877/78)
        Béla Bartók (1881-1945)
         Konzert für Orchester Sz 116 (1943)

        コンツェルトハウスの国際音楽祭の一環のコンサートで
        あっ、ブーレーズがある!と気が付いた時には
        貧民席は残っておらず
        同じギャラリーでも比較的前の方の高いチケットを買ったのだが

        う〜ん、ブーレーズ1作品で演奏時間10分。
        しかも、みんな(たぶん)ヴェンゲーロフのファン(かもしれない)で
        ブラームスのバイオリン協奏曲を聴きに来ている感じの聴衆の層。

        よって
        えええええっ、そのタイミングで咳するか、とか言うのが多かったけれど
        まぁ、それはもう言わない事にする(諦めの境地)

        さてブーレーズのカンタータ「水の太陽」は
        1947年の作品なので
        あの名曲、ル・マルトー・サン・メートルより以前の作品だが

        ル・メルトー・サン・メートルを思わせる要素が多い。
        ソプラノ・ソロが入る事もあるけれど
        インストルメンタルのきっちりした骨組みの構成が
        ル・マルトー・サン・メートルや
        その後の傑作、プリ・スロン・プリなんかを思い起こさせる。

        ブーレーズの曲を聴くたびに
        その透明な音色感は
        ほとんど人間不在を感じさせるのに
        そんな透徹した人間の生臭さのない音楽なのに
        人間の声を多用しているって、ものすごく不思議。

        まだ澄んだソプラノの声だけであれば
        オーケストラの一部に溶け込む事も出来るのだが

        この「水の太陽」って、第二部で混声コーラスが入って
        しかもこのコーラス部分
        時々、かなり荒い目のシュプレッヒ・シュティメが入る。

        音楽そのものと相反する
        生っぽいコーラスの人間臭い叫び声って不思議な雰囲気。

        まぁ、正直言うと
        実はコレだけのために高い席を買っちゃったのだが
        ブーレーズの曲って
        周囲の咳や、バッグを探るゴソゴソ音とか
        飴の包み紙のシャカシャカ音とかなしの
        スタジオ録音の方が良いかもしれないなぁ。
        (もちろん、ナマで聴けば、それなりの立体感は出てくるけれど)

        ヴェンゲーロフのブラームス。
        う〜ん、実は私、昔からあまりヴェンゲーロフとは合わないのだが

        このバイオリニスト
        以前は、もっと演歌調の歌わせ方をしてませんでした?

        席が席だったのでデッドな音響だったのは確かなんだけど
        以前に聴いた時のようなヤンチャ感に欠けていて
        よって、以前のような
        好き嫌いは別としてのキラキラ感がなくなって
        何か巧いけれど、普通の真面目なバイオリンになっちゃった印象。

        音には厚みと深みがあって
        如何にもブラームスだぞ!と響くのだが

        何せ最近の私のお気に入りは
        例のコパチンスカヤなので
        (すみません、比べる方が間違いです)

        幕間の後は
        バルトークのオーケストラのための協奏曲。
        好きなんですよ、私、この曲。

        ・・・・だけど
        う〜〜〜ん、私の耳がおかしいのだろうし
        コンサートの後に久し振りに残業予定という
        精神的な圧力もあったし

        昨日、ミュンヒェン・フィルという
        名人オーケストラを聴いてしまったばかりで

        オーケストラ、いや、そりゃ国際的なオーケストラで
        水準は高いのだろうが
        (で、金管、とっても巧かったけど)
        何か、ちょっと、私のイメージと違う。

        だって第二楽章のスケルツォ
        ファゴットがあのテンポに付いていくのに
        かなり苦労していたというか・・・
        (かなり早めテンポですっ飛ばした)

        エレジーも、思い入れがなくて
        アッサリとタメなしで
        バルトークがアメリカという遥かな外国の土地で
        故郷のハンガリーやオーストリアに思いを寄せた
        という感傷が、ま〜ったく感じられない。

        オペレッタからの引用も
        ただ「おおお、楽しいわ」とか演奏されては
        何か違う(と私は思う、私が間違っているかもしれない)

        でもこれは、指揮者のピーター・ウンジャンの解釈によるのかも。
        みんなプレイヤーは一生懸命だし必死だし
        好意的に見れば、おお、頑張っとるのう、とは思う。

        何ともカナダっぽい、とか言ったらイケナイのだろうが
        (だって偏見だもんね)
        キレイに演奏するけれど、それ以上のものは・・・という印象。
        (もしかしたらブラームスも
         オーケストラがそういう感じだったからかもしれない)

        オーケストラのアンコールも演奏したみたいだけど
        (後で SMS でエルガーのエニグマのニムロッドという情報が入っていた)
        ともかく、バルトークの演奏が終わったのが21時50分。

        慌ててオフィスに戻って
        残った仕事に取り掛かって
        (締め切り、明日だと思っていたら今日だった・・・時差の関係で(汗))
        真夜中前には帰れないだろうなぁ、と思っていたら
        1時間で何とか片付いてしまい

        うわ〜、ワタシって
        実は事務処理仕事の天才だったのかしら
        ・・・と、アホな事を考えつつ(ハイになってる)
        真夜中前に帰宅できた私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。




        ウエスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラ + バレンボイム

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          Musikverein Großer Saal 2017年5月1日 19時30分〜21時30分

          West-Eastern Divan Orchestra
          指揮 Daniel Barenboim

          Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
           Symphonie Es-Dur, KV 543
           Symphonie g-Moll, KV 550
           Symphonie C-Dur, KV 551 “Jupiter-Symphonie”

          日曜日のウィーン・フィルも行ったのだが
          基本的に土曜日と感想変わっていないし
          GW の真っ最中という事で
          日本からのお客さまも多かったようなので
          感想記はアップしない(というか書いてない(汗))

          5月1日はメイデーでヨーロッパは祝日だが
          ちょっと色々とバタバタあって
          朝6時30分から飛び回ってオフィスにも行って
          朝早くから17時30分まで、コーヒー2杯しか飲んでいない状態だったが
          17時30分から自宅で急いで空腹を満たして出掛ける楽友協会。

          ・・・チクルスで持っていたから行ったんだけど
          読者ご存知の通り
          モーツァルト条件反射爆睡体質の私には
          かなり辛いコンサートである。

          しかも39番なんか
          ウィーン・フィルとブロムシュテットで2回聴いて
          間空けずに3回目(げっそり)

          と思ったものの
          行ってみたら、色々な意味で発見のある
          面白い体験になった(ゲンキンなのワタシ)

          このコンサート、「売り切れ」のシールが貼ってあったが
          平土間あたりにはチラチラと空席もあって

          私の周囲は(いつもの常連クラオタ1名以外は)
          すべて観光客で
          しかも、クラシック・コンサートなんて初めてです、というタイプ(偏見ですたぶん)

          更に貧民席には
          とある国からの家族連れ観光客の群れ(子供あり)
          あんまり言いたくないけど
          ある意味、かなり凄まじかったです。

          でもまぁ、貧民席なんてそんなもんだし
          それがイヤだったら高いチケットを買え、という事で
          高いチケットは買えない収入なので(笑)
          文句言っても仕方がない(諦観)

          この間のウィーン・フィルの
          この上なく純粋に音楽で優雅で高貴な39番と
          このオーケストラとバレンボイムの演奏が、えらく違う。

          このウエスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラというのは
          私の中では、純粋なオーケストラというよりは
          バレンボイムの政治活動の一環という意味合いが強い。

          で、それは非常に立派な事だし
          バレンボイム自身は
          それを政治活動とは言わず
          一緒に音楽をするだけ、というスタンスを貫いているのはスゴイ。

          で、もちろん巧いオーケストラだが
          言ってみれば、学生オーケストラでもあるわけで

          ウィーン・フィルの、あの純粋なプロオケの
          優雅な響きと比べる事自体が間違っている。

          と、ここまで前置き書いてから
          オーケストラの悪口を言うワケではないけれど
          ウエスト・イースト・ディヴァン・オーケストラの音は
          やはり、かなり堅い。

          ただ面白い事に、音質が堅いだけに
          ピリオド奏法でもないのに
          音がかなり鋭く響いて
          かなり輪郭のハッキリしたキレの良いモーツァルトになってる。

          ゆっくり目のテンポで始めた39番だが
          途中からかなりテンポ・アップして
          1回目のリピートは省略。
          ある意味、粗く聴こえるほどのワイルドさで
          すっ飛ばすモーツァルトで
          爽快というよりは

          何か怒ってるモーツァルト(笑)

          焦燥感、イライラ感、もどかしい気持ちみたいなものが
          もしかしたら、私が
          え〜い、お前ら、音楽聴かずに雑音出してるなら出てけ
          とか思っていた怒りとシンクロナイズした可能性はある。

          そんな事でいちいち怒っていたら
          楽友協会なんて行けないので気にしないように努力はしていたのだが。

          いやでも、この怒れるモーツァルト
          なかなか鋭い感じがして
          今の気分にピッタリくる。

          ウィーン・フィルとブロムシュテットの演奏より
          個性が際立っていて(良いか悪いかは好みだが)
          バレンボイムの熱い指揮振りも共感を呼ぶ。

          う〜ん、これで40番はどうなるか、と思ったら

          40番、もっと怒ってました(爆笑)

          普通、40番って、もっと滑らかに美しく
          純粋な音楽として、「キレイ」に演奏しちゃうじゃないですか。
          それがもう、ゴツゴツしてマッチョで
          モーツァルトって、こんな男性的だったんかい、と
          ひっくり返ってビックリするような演奏。
          (註 あくまでもワタクシの主観なので
             読者の皆さまはまともに取らないよう)

          私がいくら周囲のマナーにぶち切れていたとしても
          それに呼応するような荒々しいモーツァルトの40番ってアリ?

          モーツァルト爆睡体質なのに
          あまりに曲の焦燥感と怒りがぐんぐん迫って来て
          全然眠れません。

          幕間の後のジュピターは
          前半に比べると、なんかおとなしいというか凡庸というか
          いや、曲そのものがそうなんだろうなぁ。
          最後のシンフォニーという事で高く評価されてはいるが

          ベートーベンの最後の交響曲9番を作曲せずに
          8番で終わっていたら、こんな感じかも・・・

          ジュピターって、派手で輝かしい音の造りではあるのだが
          やっぱり39番とか40番に比べたら
          古典回帰と言うか
          一般ウケ狙ってましたね、って言うのが比較的よく見える(ような気がする)

          それに、モーツァルトばっかり聴いて
          飽きて来たのもあるのだけれど
          最終楽章、むちゃくちゃシツコイですね、これ。
          同じメロディの繰り返しを
          どうだ、ほら聴け、またやったるぞ
          ・・・というしつこさで
          延々と転調繰り返すんだもん。

          苦手なイタリア・オペラの
          死ぬ死ぬ、と言いながら
          なかなか死なないテノールとかソプラノを
          うんざりしながら聴いている気分。

          モーツァルト・ファンの皆さま、ごめんなさい。
          ウチのモドキにこんな事を言おうものなら
          キミはバカだから、モーツァルトをわかっていない、という理屈抜きの反論を
          延々と聞かされる羽目になりそうで
          そう言う事を言いたい読者の方も絶対にいらっしゃると思うのだが

          こればかりは人の好みですし
          私、専門家でもなければ
          音楽批評をしている訳でもなく
          あくまでも個人用の自分のためだけの感想記ですので
          どうかお許し下さいまし。

          連続モーツァルトが終わって
          今週はストラヴィンスキーのバレエの追っかけその他
          日本の連休の間は
          オフィスからは休暇を取って遊ぶ予定の私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          シモン・ボリバル交響楽団 + グスターボ・ドゥダメル

          0
            Musikverein Großer Saal 2017年3月30日 19時30分〜20時50分

            Simón Bolívar Symphony Orchestra of Venezuela
            指揮 Gustavo Dudamel
            コーラス Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde Wien
            ソプラノ Julianna Di Giacomo
            メゾソプラノ Tamara Mumford
            テノール Joshua Guerrero
            バス Soloman Howard

            Ludwig van Beethoven (1770-1827)
             Symphonie Nr. 9 d-Moll, op. 125

            シモン・ボリバル交響楽団とドゥダメル
            ベートーベン・チクルス最終日。

            スコア持ち込んでいつもの席に座ったものの
            春眠暁を覚えずとやらで
            夕方になると眠くて眠くて仕方がない(涙)

            スコア見ながら寝込んだら
            これこそ本当のアホなので
            (しかも手元から滑ったスコアが床に落ちれば
             楽友協会ではホール全体の顰蹙を買う騒音と化す)
            最初はドゥダメルの指揮姿を拝見。

            日曜日のコンサートは
            新聞評がこぞって
            トラディショナルでおとなしくて
            (つまらん、とは書いていなかったが)
            ・・・と、かなり何だこりゃ、という感じだったのを
            オーケストラと指揮者が読んだかどうかは不明だが

            第1楽章から、そんな大きな音で始めてしまって良いんでしょうか?

            最初は静かに始まるものだ、と思い込んでいると
            かなりギョッとする。
            あの音量で、クレッシェンドにするかと思うと
            気が遠くなりそうだったのだが

            しっかりクレッシェンドで持って行って
            いやはや、初日の交響曲でのおとなしい演奏は何だったんですか?という
            すごい音量と速めのテンポで
            グイグイ押してくる。

            最初の楽章から
            ううううん、音楽って
            ある程度の大音響と速いテンポだと
            みんな生理的に乗せられてしまうんだなぁ、と実感。

            面白い事に
            短調の部分は割に平坦なのだが
            長調になると急に音楽が活き活きするのは
            オーケストラとドゥダメルの資質によるものなんだろうか。

            第2楽章はテンポに乗れば
            カッコ良く聴こえるので
            これはリズム感抜群の指揮者には楽勝でしょう。
            オーケストラもよく付いて来ていたし
            キリッと締まった小気味良い演奏になった。
            (しかもテンポ速いからあっという間に終わる)

            ところが、緩徐楽章になると
            う〜ん、丁寧に丁寧に
            ものすごく長いボーゲンで音楽を描いているのだが
            ドイツ語で言うところのプラカティーフ。

            このプラカティーフって、よく見る単語で
            まるでポスター(プラカート)のような、と言う
            まぁ、褒め言葉ではなく(ポスターが悪いとは言ってません)
            強いて日本語に訳せば
            表面的、二次元的、よく出来ているけれど大量生産的、平面的
            と言うのが、すべて混ざった感じの言葉。

            ゆっくり目のテンポで
            丁寧に歌わせてはいるのだが
            音楽が平面的で
            音が立ち上って来ないのである。

            だから聴いていて、ちょっと退屈。
            ついつい立ったまま眠りこけそうになったのはここ。

            立ったままも疲れるし
            立ったまま寝るとガクンと来るし
            いくら高校大学時代に立ったまま眠る特技を身につけたとしても
            ここで寝てどうする?!というのがあったので

            最終楽章は、持って来たスコアとにらめっこ。

            第3楽章から最終楽章にアタッカで繋げる指揮者もいるが
            ドゥダメルは各楽章ごとに、しっかり休んでいたので
            バッグからスコアを出して準備万端。

            で、この最終楽章が
            もう笑っちゃうほどに力任せの
            ほとんどヤケッパチかこれは、という音量とテンポ。
            (註 むちゃくちゃテンポが速いし、音が大きい)

            良いのかこれで。
            スコア見てると、恐ろしい数の音符が飛びまくっているのだが
            これ、本当に全員、全部弾いてる?
            (シロウトだからわかりません)

            何せテンポが速いので、どんどん進む。
            スコアも捲って捲って捲って状態で
            あれよあれよと言う間に音楽が進んでいって

            バスのソロ

            すごい声量でビックリ。
            ホールに響き渡る見事な美声の大音響のバス

            ・・・・は良いんだけど
            音程が不安定で、どんどんズレてますが(汗)

            それに楽譜見てると
            その音で歌ってないじゃん、というところがあって
            でも、今までの経験でも
            しっかり全部の音を音程外さず歌ったバスは
            いなかったような気がするが、どうなんでしょうね、あれは。

            だいたい、ベートーベンは
            これが実際に人の声で歌えるか、なんて考えてなかっただろ、たぶん。

            テノールは甘い声で声量もあって
            この人の音程は安定していて
            かなりのテクニックの持ち主。

            ソプラノが、声は伸びるんだけど
            やっぱり多少音程がフラフラしていてアセアセ。

            4重唱になると
            高音の h をものすごく甲高いフォルテで出すので
            (しかも時々ずり下がる)
            4人の歌手の怒鳴り合い状態になっている。

            ・・・でも、これはよくある事なので(わはは)

            このコーラスのソプラノも、何回か h があるんだけど
            さすが楽友協会合唱団で
            合唱団の方がソリストより音程がしっかりしてる(爆笑)

            すごい速度の、すごい音量で
            最初から最後まで
            超高速運転でぶっ飛ばした最終楽章。

            音が団子状にならずに
            かなりしっかりまとまって聴こえては来ていたが
            弦のあの音符の多さって・・・・すごいですね(感心)
            本当に全部あれを弦楽器奏者って弾いてるんだろうか(邪推)
            (まぁ、オクターブが飛ぶところなんかは
             ピアノと違ってボウで処理できるんだろうけど)

            あそこまでトゥッティの全員が力任せの
            大音響の演奏だと
            各パートが本当にちゃんと演奏しているかなんて
            ド・シロウトの私の耳にはわからないし

            ともかくすごい速さの大音響に巻き込まれて
            あれよ、あれよと言う間に終わり・・・・

            そりゃブラボー・コールが飛び交うわ。
            人間って、生理的に大音響に反応しちゃうもん。

            言ってみれば、ロックンロールというか
            ハードロックというかヘヴィメタルと言うか
            聴衆もオーケストラもコーラスも
            大音響の中で、ひたすら陶酔、という印象。

            う〜ん、ベートーベンって
            やっぱりヘヴィメタルだったんだなぁ(違うかも)

            何と言うか、洗脳されてしまうのだよ。
            楽譜見ながらひぇ〜、と思っていた
            比較的いつも冷静(ホント?)な私にしてからが
            圧倒的な音量のエネルギーにすっ飛ばされそうになったし
            これ、一歩間違えば
            集団洗脳のプロパガンダ音楽になりかねない危険性のある曲だね。

            カトリック教会も
            キリエ・イレイソンとかミサ曲を聴かせる代わりに
            このベートーベンの交響曲9番をミサで聴かせていたら
            もっと布教できたかも(すみません(汗)極論です)

            だいたい私はこの曲にあまり良い思い出がないし
            (ごめんなさい、ここで書けない職業上の理由です)
            この曲はウィーンでの演奏回数はかなり少ない。

            今まで聴いたなかで印象に残っているのは
            ティーレマンとウィーン・フィルのベートーベン・チクルスの
            やっぱり全員が火の玉となって
            浮かされたような(ついでにミスもあった)
            色々な意味でとんでもないコンサートと

            ウィーン交響楽団がコープマンと
            見事にピリオド奏法で演奏したコンツェルトハウスの
            年末のコンサートと

            ベルリン・フィルとラトルのベートーベン全曲の時の
            パリでのテロの次の日に演奏された
            これもまた
            何かに憑かれたような、まるで祈りのような演奏くらい。

            (あら、こうやって書くと、結構聴いてるのか・・・)

            これを聴くたびに
            良いか悪いかはともかくとして
            ベートーベンって、まぁすごい曲を書いたんだなぁ、と

            音楽の持つ恐ろしい力に
            ちょっと、いや、かなりコワイ思いをしてしまう私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            ウィーンの日中の温度が突然20℃を越えたりすると
            やっぱり体調おかしくなります。
            夜は寝られないのに日中が眠くて眠くて
            (仕事したくないだけだろ、という意見もある(自爆))

            ニューヨーク・フィルハーモニック + アラン・ギルバート

            0
              Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年3月29日 19時30分〜21時40分

              New York Philharmonic
              指揮 Alan Gilbert
              ソプラノ Christina Landshamer

              Béla Bartók (1881-1945)
               Musik für Saiteninstrumente, Schlagzeug und Celesta Sz 106 (1936)
              Gustav Mahler (1860-1911)
               Symphonie Nr. 4 G-Dur für großes Orchester und Sopran-Solo (1899-1901)

              楽友協会ではカリスマのドゥダメルが
              ベートーベンの交響曲7番と8番を演奏しているが
              こちらはコンツェルトハウスで
              ニューヨーク・フィルハーモニックとアラン・ギルバートの指揮のコンサート。

              数日続けて楽友協会の音響に耳が馴らされてしまうと
              コンツェルトハウスのかなりデッドな音響が異質に響いてはくるが

              コンツェルトハウスのこのデッドな音響は
              その分、オーケストラの細かい部分の音を
              容赦なく聴衆に届けて来て
              楽友協会のように、多少の難は隠してくれるような優しさはない(笑)

              バルトークの弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽。
              舞台にビッシリ並んだ弦楽器の群れ。

              見事に揃ったアンサンブル
              ビオラの最初の出だしから、腰が抜けそう。

              弦で丁寧に丁寧にカノンのように登場するメロディの重なり。
              一分の隙もないアンサンブルが
              ドライな音色で響いて来る。

              ギルバートの指揮は熱くならない。
              精密に音楽を描いていくけれど
              音符をそのまま舞台から観客に届けているような
              誠実さを感じる。
              その意味では、ドラマチックとは言い難くて
              何とも洗練された
              現代音楽のような風味の緻密な演奏に聴こえる。

              いやでも、このオーケストラ、巧いね(今さら何を)

              チェレスタがほとんど聴こえて来なかったけど
              (ピアノはよく聴こえて来た)
              これって、そういう曲だったっけ(って私、寝てた?)

              何か久し振りにこの曲を聴いたような気がする。
              確かに有名なのだが、あまり演奏されない曲だしなぁ。

              後半はマーラーの交響曲4番。

              久し振りにナマで聴くけれど
              すごい皮肉に満ちた曲で
              美しい曲想に酔っていると
              突然、激しいビンタで引っ叩かれるような曲だな。

              コンツェルトハウスのデッドな音響もあるけれど
              徹底的に室内楽的。
              細かい部分まで実に精密に
              感情任せにせずに
              徹底的にアンサンブルを揃えたという印象がある。

              天井桟敷の貧民席は
              ホルンの位置によっては
              この楽器だけ突出して聴こえて来る時があって
              今日も、かなり飛び出してはいたのだが

              ホルンの首席、スゴイですこの人。
              弱音でかなり長く伸ばしている部分があるのだが
              まぁ、よくぞ見事にあの音を、あの弱音で・・・(驚嘆)

              ここまで精密に演奏されると
              曲そのものの持つ不気味な力が際立ってくる。
              何も特殊な奇を衒った事はしていないのに
              第1楽章からして、相当不気味である。

              第2楽章は、これは本当に不気味にやろうとしたら
              かなり気味悪い演奏になる事もあるのだが
              そこは、オーケストラとギルバートは
              比較的あっさりと持って来た。
              マーラーの底なしの病的暗さではなく
              あくまでも踊るメロディを届けて来た感じで
              かなり現代的な透明な色感で
              まるでガラスで出来た建築物か何かを見ているような印象。

              遅めテンポで丁寧に丁寧に描かれる第3楽章。
              ここまで遅めだと、ウエットになる事も多いのだが
              あくまでもドライな印象を保ちつつ
              不思議な別世界に観客を誘って行く。

              最終楽章のソプラノがまた良くて・・・
              楽友協会の音響とは全く違うから
              楽友協会で同じ曲を聴いたら、また印象が全く変わるのだろうが
              ものすごくキュートな声で
              あまりマーラーっぽい皮肉とかは感じなかったけれど
              ともかく、むちゃくちゃカワイイ。

              終わってみたら
              すっぽりと、現実という名に開いている穴に
              落ち込んでしまっていて
              現実に全然戻れない・・・

              何も特別な変わった演奏ではなかったのに
              (しかも、ドラマチックとか鬱病になりそうな暗さもなかったのに)
              全く違う別世界に飛ばされてしまったような不思議な気分。

              ヒットメーカーのベートーベンを続けて聴いた後に
              マーラーの曲を聴くって
              ある意味、非常に危険だと思う。
              ベートーベンなら
              1800年代のウィーンにすっ飛ぶ事はあっても
              あくまでも「現実」の上に立っていられるのだが
              マーラーは、近代という、今に近い時間軸にあるくせに
              とんでもない病んだ不思議な世界に
              知らない間に連れられて行ってしまう事がある。

              ニューヨーク・フィルハーモニックの設立は
              ウィーン・フィルの設立と同じ年なのだそうで
              ニューヨークでは、その展覧会も行なわれているようだ。

              同じ年に出来たとは言え
              全く違う音色を持つオーケストラだよね(笑)

              明日はまたベートーベンに戻るけれど
              マーラーを息抜き、あるいは箸休めと思って聴きに行って
              違う世界に飛んでしまった私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              風は強かったものの
              日中22℃まで上がって
              急に春が来た、という感じ。
              (もっとも4月の天気は気まぐれだからまだわからない・・・)

              シモン・ボリバル交響楽団 + グスターボ・ドゥダメル

              0
                Musikverein Großer Saal 2017年3月28日 19時30分〜21時20分

                Simón Bolívar Symphony Orchestra of Venezuela
                指揮 Gustavo Dudamel

                Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                 Symphonie Nr. 5 c-Moll, op. 67
                 Symphonie Nr. 6 F-Dur, op. 68 “Sinfonia pastorale”

                唐突で申し訳ないが
                ワタシはアホである。
                もう救いようのないアホで
                もしかしたら、既にアルツハイマー入ってるかも(涙)

                3月26日のコンサートを聴いて
                よし、月曜日と火曜日も行こう、と即決心。

                売り切れとは書いてあったが
                舞台上に席を作ったようで
                慌てて幕間と帰りの地下鉄の中で
                スマホでインターネットに入ってチケットを買って
                自宅の PC からプリント・アウトして

                本日夕方18時過ぎに
                さぁ、今日も舞台上だ、とチケットを取り出してみたら

                日付が違う・・・・(茫然自失 😱)

                慌ててウエブに入ったものの
                「当日残券は窓口にて」と書いてあるだけ。

                えええええっ
                だって、持ってるこのチケットのコンサートの日って
                私、行けない日だし

                しかも今日はベートーベンの交響曲の中でも
                最もポピュラーな5番と6番。

                行けないチケットを戻さねばならないし
                (再販できなかったらもう仕方ない)
                それで今日のチケットがなかったら
                仕方ないから、帰宅してフテ寝しよう、と
                悲愴な決心で向かう楽友協会。

                結果的にはチケットあったんですけど
                その後の事はあまり書きたくない・・・

                何でこの席、45ユーロもするんですか(涙)
                しかも
                できるだけオーケストラから離れたところで、と言ったのに
                座ってみれば一番近いところ。
                (席の並びがいつもと違って不規則だった)
                コントラバスが目の前で
                左手にはホルンが朝顔をワタシに向けて座っている。

                周囲に日本人らしき何人かがチラホラしていたし
                これ書いたら顔バレするんじゃないか、と思ったが
                わはは、私、それほど有名じゃないから大丈夫だろうきっと。

                妙齢の美人のコントラバス奏者が
                美しい筋肉質の腕を晒し出して前に居るのは良いのだが
                (お前はオジサンかっ)
                もちろん、このプレイヤーがしっかりと視界を遮っていて
                指揮者なんか全く見えない。

                オーケストラ・スコアをバッグの中に忍ばせているのだが
                観客からバッチリ見える席で
                スコア広げて見るだけの勇気はない(涙)
                (あぁ、せめて2列目か3列目かだったら良かったのに。
                 見えないのは同じなのだし・・・)

                よって、ベートーベンの交響曲5番は
                コントラバスの音と
                時々入るホルンの咆哮と
                何故かその前に座っている木管が響いて来て

                例によって例のごとく
                (あの席はそういう席なのである)
                楽譜の裏返し状態。

                オーケストラの中に入って音を楽しむ
                あの Im Klang と思って開き直るしかないわ、もう。
                Im Klang だってチケットの値段はけっこうするし(やけっぱち)

                ある意味、現代音楽を聴いているようなもの(言い過ぎ)
                最初から最後まで
                コントラバスと(いや面白かった。6本ありました)
                ホルンと木管ばっかり聴いていた。

                音の響きとしては、ものすごく面白かったのだが
                これこそ、ベートーベンの5番には聴こえません。
                (席のせいです)

                本当に会場は満杯状態だった。
                でも、
                あのホルンの朝顔しっかりコッチに向いてます状態で
                パストラーレの農民の騒ぎとか聴いちゃったら
                難聴になりそうだったので
                何とか逃げて来た。
                (周囲の人は、あ、帰った、と思っただろう)

                交響曲6番「田園」は
                この間もウィーン・フィルで3回
                ウィーン交響楽団で1回聴いたばかりなのだが

                う〜ん、唸るよ、この曲。
                タッタカ・タッタカの繰り返しとか思っていたけれど
                この構成の妙と
                楽器の使い方の絶妙さに圧倒されるばかり。

                無駄な音が一切なくて
                必要な音は全部揃っているという・・・(沈黙)

                ドゥダメルの田園
                刻みをあまり前面に出さず
                スラーがかかっている小節を
                時々、もっと長いスラーで演奏したり
                全体が無理のない自然な進み方をしているし
                各楽器のバランスの取り方が巧い。

                第一楽章の繰り返しは、今回はきちんとやった。
                でも冗長にならず
                刻みとレガートのコンビネーションを
                実に巧く演奏して、飽きさせない。面白い。

                農民の祭りはえらくピアニッシモで始めて
                なんかおとなしいじゃないか、と思ったら
                騒ぎ出したら凄かった(笑)

                ただ、最初の日にあったような
                オーケストラの音が団子、というのは
                2日目から全くなくなった。
                たいした指揮者だよ、この人・・・(脱帽)

                どの演奏が何とか、とか言うのではなくて
                技量のあるオーケストラが
                優秀な指揮者で演奏したら
                細かい部分の表現はともかくとして
                作品そのものの持つ力が凄くて、圧倒されてしまう。

                ドラマチックでちょっとウエットで
                強弱が激しい演奏だったけれど

                ドゥダメルって、ソツがない、というか
                あれだけカリスマ纏って何年か前に
                彗星のごとく登場した天才指揮者ではあるのだけれど
                割に「優等生」っぽくなっちゃった感触。

                初期に聴いた頃は、もう少し尖っていた印象があるんだけど
                物馴れて来た、と言って失礼なら
                成熟した、というか
                ヨーロッパ慣れして
                一流の生活に慣れて来たんだろう、というのが
                音楽にも出ているような気がするのは

                私の勝手な思い込みなので
                読者の皆さまはマジメに取らないようご注意下さい。

                音楽家や指揮者はハングリーであれ、とか
                訳のわからない価値観を押し付ける気は一切ありませんので。

                うおおおお、とか、ひええええっ、とか
                大声出して喚きたくなって
                椅子からずり落ちるような演奏ではなく
                やっぱり、かなりマトモでヨーロピアンな演奏だったけれど

                その意味では
                さして悩みもなく
                かなり明るい音色の楽しい楽しい楽しいベートーベンで
                しかめっ面して
                難しい顔をして、演奏どうのこうのと言う
                アホな(私のごとき)ド素人評論家モドキは張り倒して

                儂はヒットメーカーだぞ
                何か文句あるか、楽しく聴け〜!!!(祝ベートーベン)

                ・・・ワケわからん事を書いてごめんなさい。

                でも難しい哲学的云々は全くなく
                文句なしに
                ハイリゲンシュタットのお散歩も
                農民の酔っ払いの喧嘩も
                嵐も雷も、その後の水滴が樹から落ちて太陽燦々の風景も
                目一杯楽しませてもらったコンサートだった。

                財布には大打撃だったけれど
                (それでなくとも
                 ザルツブルク音楽祭だの
                 トーンキュンストラーや楽友協会や
                 コンツェルトハウスのチクルスもそろそろ請求書が来る筈)

                まぁ、飢え死にまでは行かないから
                (近いうちに行くかもしれないが(爆))
                この歳になったら
                楽しい思い出しか天国には持って行けないので(たぶん)
                フテ寝じゃなくて、ベートーベン聴けて良かった、と
                ひたすら自分を納得させようとしている私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                シモン・ボリバル交響楽団 + グスターボ・ドゥダメル

                0
                  Musikverein Großer Saal 2017年3月27日 19時30分〜21時30分

                  Simón Bolívar Symphony Orchestra of Venezuela
                  指揮 Gustavo Dudamel

                  Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                   Symphonie Nr. 3 Es-Dur, op. 55 “Eroica”
                   Symphonie Nr. 4 B-Dur, op. 60

                  私はアホだが
                  周囲に賢人の知人が多いので(有り難い!)
                  シモン・ボリバル交響楽団の説明をしてもらった。

                  2011年からユースではなくなって
                  このオーケストラの下に
                  テレサ・カレーニョ・ユースというオーケストラがあり
                  彼らが今はナショナル・ユースの地位にある

                  という情報をいただいた。
                  (N.G. さま、感謝です ♡)

                  さて、音楽家というのは
                  ほとんどブラック企業じゃないのか(しかも肉体労働)と思うほど
                  今回のシモン・ボリバルの公演は
                  日曜日に1番・2番と序曲を2つ
                  月曜日に3番と4番
                  火曜日に5番と6番
                  水曜日に7番と8番
                  木曜日に9番
                  ・・・・って、一日も休みナシ。

                  リハーサルとかもあるだろうし
                  体力的にも精神的にも、かなりキツイと思うのだが
                  ちゃんとチケット買って行っている聴衆としては
                  集中的にベートーベンの交響曲を聴けるのは、それなりに楽しい。

                  というより、最初は行く気なかったんだけど(汗)

                  さて交響曲3番、エロイカ。
                  スコアを広げつつ聴いていたのだが
                  すごいエネルギー。

                  昨日の1番と2番のお行儀の良さはどうした?!(笑)
                  あ、もしかして、ネコ被ってました?(爆笑)

                  楽譜の音符の間を破って
                  立ち上ってくるエネルギーにクラクラする。
                  音量が大きいとかではなく
                  フォルテはきちんとフォルティッシモとは区別しているのだが
                  出てくる迸るようなエネルギーの総量が大きい。

                  オーケストラの技量としては一流だが(失礼な言い方)
                  このオーケストラをドゥダメル以外の指揮者で聴こうとは
                  実はあまり思わない(すみません)

                  ほんの小さなズレとか不揃いとか音程の上下が
                  ないわけではないのだけれど
                  そんな事、全く気にならないくらいの力強さで
                  グイグイ押してくるところは
                  すごくベートーベンらしい。

                  まぁ、その意味では昨日と同じく
                  かなり「正統派」の「伝統的」な演奏であって
                  どこかの異端指揮者がやっているような
                  なんだこれ本当にベートーベンかよ、という演奏ではない(笑)

                  4番を聴いていて思ったのだが
                  ドゥダメルって、時々、なんか突然、浪花節になるところがあって
                  ズルッとセンチメンタルでウエットになる箇所がある。

                  いや、それが良い、という人ももちろん多いだろう。
                  割に「ロマン派」っぽい解釈で
                  (だからエネルギッシュでドラマチックにもなる)
                  時々、細かいアンサンブルを犠牲にしても
                  力任せで音を出してしまうところもある。

                  丁寧に、時々かなりウエットになって歌わせた第2楽章が
                  ちょっと丁寧すぎて、かなり冗長に響いたなぁ、と思ったら
                  第3楽章が、かなり重たくて驚いた。

                  そりゃあの弦のアンサンブルを
                  あそこまで鳴らしたら、あの部分が重くなるのは当然だが
                  一応アレグロ・ヴィヴァーチェなんだけど
                  なんかズルズル引き摺る感じ。

                  それに比べると1楽章と最終楽章の
                  アップテンポな楽章の処理は見事で、しっかり夢中にさせてくれる。

                  無理な大音響は出していない。
                  かと言ってピリオド奏法みたいにドライな音ではなく
                  しっかりロマン派の香りがするので
                  楽友協会ホールの音響にピッタリ嵌って
                  この上なく美しい音響になる。

                  まぁ、ここら辺の事を言い出すと
                  もう「好み」の問題でしかない。

                  しかしベートーベンってやっぱり人気があるんだなぁ。
                  コンサートはバッチリ売り切れで
                  もちろん常連のクラオタ連中の顔も見かけるけれど
                  それ以上に
                  今回が初めてのコンサート♡ という感じの観客も多い。
                  (そぶりを見ていればわかります(笑)ヤな奴だなワタシ)

                  でもベートーベンって楽しいでしょ?
                  当時のヒットメーカーだもん。
                  ドゥダメルは3番の最初のリピートはしなかったけれど
                  その後のリピートは(4番は全部)ちゃんと演奏して

                  聴き込んでいる曲だから
                  それが多少冗長に聴こえてしまった、というのはあるかもしれないけれど

                  CD もラジオも Youtube もない時代には
                  ナマで聴くしかなかったのが音楽というモノだったから
                  初めて聴きます(特に4番はそういう人が多いかも)という人には
                  面白かったと思う。

                  明日は5番と6番。
                  さすがに明日のコンサートは完全に売り切れで空き席がないだろうから
                  舞台の上で目立たないように寝てます・・・あっ、いやいやいや
                  舞台の上でスコア広げてるのも恥ずかしいので
                  しっかり聴いて来ます(ホントか?)と
                  堅い決心をしている私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  シモン・ボリバル交響楽団 + グスターボ・ドゥダメル

                  0
                    Musikverein Großer Saal 2017年3月26日 19時30分〜21時30分

                    Simón Bolívar Symphony Orchestra of Venezuela
                    指揮 Gustavo Dudamel

                    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                     Ouvertüre zu Goethes Trauerspiel “Egmont”, op. 84
                     Symphonie Nr. 1 C-Dur, op. 21
                     Ouvertüre zu “Coriolan”, op. 62
                     Symphonie Nr. 2 D-Dur, op. 36

                    ドゥダメルがあっという間に世界中でキャリアを作って
                    ベネズエラのシモン・ボリバル・ユース・オーケストラが
                    世界中で招聘されるようになったと思ったら

                    微妙に名称が変わって、ユースが消えて
                    シモン・ボリバル交響楽団になってる。

                    ???

                    いや、メンバーの年齢を見ればわかるだろ、という
                    読者のもっともなご意見、わかりますが
                    私の持っている貧民席からは
                    オーケストラは何にも見えませんってば。
                    編成さえわかりません(汗)

                    まぁ、それはともかく
                    立てば指揮者だけは見える(笑)

                    エグモント序曲とコリオラン序曲は
                    指揮者ドゥダメルを正面から拝見。

                    ドゥダメルがまだほとんど無名だった頃
                    ウィーン交響楽団で春の祭典を振ったのを
                    たまたまコンツェルトハウスのオルガン・バルコンから見て
                    すごいカリスマ、と思った後

                    どんどん有名になって
                    ロサンジェルス・フィルハーモニックの常任になった頃から
                    何だか普通の男の子になっちゃったなぁ
                    最初のカリスマ性は何だったんだろう?という時期があったが

                    すみません!!!
                    やっぱりカリスマだわ、この人(汗汗汗)

                    エグモントとコリオランが
                    オペラの序曲、という事を、すっかり忘れていたのだが
                    (だってコンサートでしか演奏されないし ← 当たり前だが)
                    ドゥダメルとシモン・ボリバル
                    実に劇的な構図を全面に出して来て
                    しかも、ものすごく丁寧に造り込んであって
                    音楽的にも非常に水準が高い。

                    後半のコリオラン序曲の前に
                    ドゥダメルが英語で何か、偉大な指揮者と指導者の
                    アブレウに捧げるとか言ったようだが
                    コリオラン序曲の迫力が半端じゃなかった。
                    ちょっと怖かったくらい。

                    ベートーベンの交響曲1番はスコアに頭突っ込んで聴いていたが
                    これも、ものすごく丁寧に造り込んでいて破綻がない。

                    フォルティッシモになると
                    時々音響が団子にはなるのだが(それはまぁ、仕方ない)
                    かなりの解像度と透明感があって
                    躍動するリズムと相まって
                    新鮮でフレッシュな音感で、これはゴキゲン。

                    いや、実はベネズエラの昨今の事情を考えると
                    (ご存知、ベネズエラの貧富の差は激しく
                     政権が変わった後は、慢性的日常品不足で・・・)
                    何となく能天気にベネズエラのオーケストラを聴く気になれなかったのだが
                    このベートーベン、すごく良い。

                    2番は3楽章あたりから
                    ちょっと緊張感が緩んだ印象があったけれど

                    それはもしかしたら、私が眠たかったからかもしれないし(自爆)

                    丁寧に造り込んでいるだけに
                    若い指揮者や若いオーケストラに有り勝ちな
                    破天荒で荒々しいベートーベンとは対極にある。

                    シモン・ボリバル・ユース・オーケストラを期待して来た向きには
                    あまりにおとなし過ぎる正統的な演奏で驚いたかもしれない。
                    (ハッピ着て踊るマンボもなかったですし(爆笑))

                    失礼な言い方だが
                    若い指揮者とユース・オーケストラにあるような
                    ちょっと傷があっても
                    情熱と熱気で押し切ってしまえ、という演奏ではなく
                    マジメで正統で優等生の演奏になっていて

                    ただリハーサル時間を充分に取っている(だろう)から
                    ウィーンのプロオケが
                    ああ、ベートーベンね、と適当に演奏するのとは全く違う。
                    (註 ウィーンのオーケストラは
                       ベートーベンは適当に演奏します、とは言ってません)

                    時間をしっかりかけて
                    ここまでの水準に育てた、という感触があって
                    それがとても爽やかな感じに響く。

                    が・・・
                    同時にシモン・ボリバル・オーケストラも
                    (ユースが何故付かないのかは疑問として残るが)
                    世界的水準に達した
                    普通のプロ・オーケストラになっちゃった
                    という感じは否めない。

                    ベネズエラのローカル性とかあったら
                    反って怖いか(笑)

                    普通のプロ・オーケストラとして聴いてみれば
                    音楽的な水準は非常に高い。
                    ベートーベンの交響曲チクルスも
                    これなら気持ち良く聴けそうである。

                    というワケで
                    売り切れとか出ていたけれど
                    見たら、まだ舞台上の席はあったので
                    月曜日・火曜日も行く事にした。
                    (こういう判断は早いのワタシ。
                     先週の臨時収入は、これにて赤字となりました(自爆))

                    ドゥダメルの指揮を見ていて思ったのだが
                    この人の指揮、アメリカ風だね。
                    音楽と指揮の動きがほとんど同時になってる。

                    ヨーロッパの指揮者は
                    動いた後にオーケストラがそのキューをなぞるのだが
                    指揮者の動きのほんの一瞬後にオーケストラが反応するのが
                    結構面白かったりする。

                    思いがけなく楽しいコンサートで
                    ドゥダメルの古典=ベートーベンというのが
                    意外に正統的ヨーロピアンだった事を
                    喜んで良いのか
                    残念に思うべきなのか

                    ちょっと迷っている私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    NHK交響楽団 + パーヴォ・ヤルヴィ

                    0
                      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年3月7日 19時45分〜21時55分

                      NHK Symphony Orchestra Tokyo
                      バイオリン Janine Jansen
                      指揮 Paavo Järvi

                      Jean Sibelius (1865-1957)
                       Konzert für Violine und Orchester d-moll op. 47 (1903-04/05)
                      Dmitri Schostakowitch (1906-1975)
                       Symphonie Nr. 10 e-moll op. 93 (1953)

                      天下のNHK交響楽団さまに
                      このブログで文句付けるほど恐ろしい事はないので
                      書こうかどうしようか散々迷ったのだが

                      書く程の文句もないので(爆笑)
                      やっぱり備忘録として書いておく。

                      高校・大学と
                      お小遣いなるものは
                      すべて(専門書籍を除く)
                      都内の様々なオーケストラの
                      一番安い学生会員券につぎ込んで来た私だが

                      NHK交響楽団の定期会員には
                      最後までなれなかったという苦い思い出がある。

                      (註 当時はマトモなホールは東京文化会館と
                       日比谷ホールくらいだったのである)

                      お陰で化粧とかお洒落とか女性らしい楽しみを知らずに、あ、いやいやいや(汗)

                      まぁ、前置きはともかくとして
                      NHK 交響楽団のヨーロッパ演奏旅行
                      凄まじいスケジュールで
                      昨日はロンドン、本日飛んで今日はウィーン
                      明日はケルンとか言うブラック企業系の詰め込み方(笑)

                      さてジャニーヌ・ヤンセンの
                      シベリウスのバイオリン協奏曲。

                      ものすごく細い線のバイオリンだなぁ、という印象。
                      オーケストラは
                      フル・オーケストラなのに
                      すごく薄めの音がする。

                      その分、透明感があって
                      まるで室内オーケストラのような軽さ。
                      線の細いバイオリンを盛り立てているかのよう。

                      すごいテクニックだという事は
                      シロウトでもわかるけれど
                      加えて内向的というか
                      誉めていえば哲学的音楽観とか言っちゃえば良いのだろうが

                      何か聴いていて、息苦しい。

                      自然に出てくる、というのと正反対の
                      無理やり絞り出している苦痛みたいなものを感じちゃう。
                      (そりゃ、お前の精神状態を反映しているだけだろ、という意見もあり)

                      明るさとか、わき上がるメロディとかと
                      極端に離れたところにあるシベリウス。
                      しょせんシロウトですから
                      ただの印象ですけど。

                      オーケストラの響きが
                      あまりに室内楽的で
                      う〜ん、こういうのアリか、と思いつつ
                      後半のショスタコーヴィッチへ。

                      この曲、私は大好きである。
                      楽友協会の大ホールで演奏されなければ・・・だが。

                      今回はコンツェルトハウスなので
                      どんなに大音響でも大丈夫だ、
                      それ、日本の誇るNHK交響楽団
                      どんどん大音響で弾けろ〜っ、行け〜っ

                      という心持ちで聴き始めて
                      ちょっとひっくり返った。

                      すみません、N響って
                      いつから、こんなに「歌う」ようになった???

                      アンサンブルの揃い方が見事なのは
                      優等生揃いの日本のオーケストラというので
                      驚きはしないけれど

                      最初の悲痛なピアニッシモのところから
                      メロディが長いボーゲンで語られて
                      細部まで抑制が効いて
                      ハッとする程に滑らかで美しい。

                      丁寧に丁寧に丁寧に歌わせていくパーヴォ・ヤルヴィに
                      ぴったり付いて
                      弦の響きがまろやかで

                      しかもこのオーケストラの木管
                      何て巧いのよ!!!!

                      特にファゴットだかバスーンだか
                      どうせシロウトには判断つきませんが
                      ともかくファゴットだかバスーンだかのソロ
                      こんな見事なソロって
                      この曲にありましたか?(アホですどうせ)

                      シベリウスの時にも聴こえた
                      「スッキリ」感がここにもあって
                      音が押し付けがましくない。

                      アンサンブル見事に揃って
                      細かいパッセージも完璧に演奏するのに
                      ともかく、メロディが見事に歌うのだ。
                      しかもイタリアっぽいカンタービレじゃなくて
                      もっと慎ましい感じで

                      言ってみれば、立てば芍薬、座れば牡丹の
                      大和撫子風の端正な、慎ましやかな美しさ。

                      フォルテの部分になると
                      パーヴォ・ヤルヴィのアゴーギクがかなり派手で
                      小節線がぼやけたりはしていたけれど
                      フォルティッシモの激しい部分よりも
                      メロディを歌わせる部分で
                      私はひたすらボーッとなっていた。

                      惜しむらくは
                      周囲の観客が・・・(いや、いや、仕方ないと言えば仕方ない)
                      ショスタコーヴィッチって
                      確かに親しみ難い作曲家で
                      10番の第1楽章がかなり長いのもわかるけれど

                      隣でスマホ出して
                      コンツェルトハウスの写真撮って送ったり
                      これ見よがしのため息ついたり
                      バッグの中をゴソゴソやったり
                      後ろから小声で
                      ゼルヴス(この場合は、ああああ、みたいな意味)とか
                      独り言を言わんで欲しかった。

                      ショスタコーヴィッチって
                      意外に演奏される機会があると思っていたのだが
                      ウィーンの聴衆には(特にご年配のお客さま方には)
                      一般的に「ウケ」るものではないみたい。

                      だからマーラーの6番を持ってくれば良かったのに。
                      (すみません、でもマーラーの6番も聴きたかったです(涙))

                      このショスタコーヴィッチの10番
                      音楽的にものすごく熟れていて
                      木管巧いし、弦はキレイだし
                      ゆっくりの部分のメロディは大和撫子の端正さ
                      速い速度のガンガン鳴らすところは
                      迫力あっても、変に厚くならず、スッキリ感はそのまま。

                      う〜ん、すごいオーケストラである。
                      世界水準以上のモノがある(身びいきではない)
                      技術的な水準も凄いけれど
                      それを、どこかのオーケストラのように
                      ほら見ろ見ろ見ろ、俺サマたちを聴け、と
                      ひけらかすような厚かましいところが一切ない。
                      (バイオリンのピアニッシモの部分の美しさと言ったら気絶モノだった)

                      コンサート後に
                      前に座っていた知り合いに
                      パーヴォさんって必ずアンコール持ってくるよね
                      シベリウスの「悲しきワルツ」なんて
                      パーヴォさんの指揮で何回聴いたか・・・

                      と言ったとたんに
                      シベリウスの「悲しきワルツ」が演奏されたので
                      ちょっと笑ってしまった。

                      この曲、今までパーヴォ・ヤルヴィの指揮で
                      様々なオーケストラで聴いて来たけれど
                      (もちろんアンコールである)
                      NHK 交響楽団も、すっかり手の内になったって感じがする。

                      あのオーケストラのスッキリ爽やか感と
                      丸みのある美しい弦の音を活かしながらも
                      やっぱり、見事に「パーヴォさんの」シベリウスだった(笑)

                      グラーフェネックでのデュトワとの幻想交響曲も良かったけれど
                      音楽的に、何かもう一つ、上への階段を昇ったような印象があって
                      自分とは全く関係なかったのに
                      何となく、自慢できるような気分になって
                      コンサート会場を出て帰宅した私に
                      (もう残業したくな〜い!!!)
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