RAI国立交響楽団 + セミヨン・ビシュコフ

0
    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年9月20日 19時30分〜21時40分

    Orchestra Sinfonica Nazionale della Rai
    指揮 Semyon Bychkov
    ピアノ Kirill Gerstein

    Sergej Rachmaninoff (1873-1943)
     Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 c-moll op. 18 (1900/01)
    Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
     Symphonie Nr. 4 f-moll op. 36 (1877/78)

    RAI国立交響楽団はイタリアのトリノを本拠地とする放送オーケストラ。
    インターナショナル・オーケストラ・チクルスの一環で
    先シーズンから2つほど席をずらしてもらったのだが
    気難しい年配女性二人の、もろ前になっちゃって(涙)

    端の席なのでピアニスト見たいな、とちょっと身体をずらした途端
    後ろから「まっすぐに座りなさい」と怒られたのだが
    当該の女性は音楽が始まった途端
    シャカシャカすごい音を立てて飴を剥いてる(涙)

    弱い外国人のワタシは、恐ろしい年配女性に逆らう気はないので
    まっすぐ座ったら、もう見事に何も見えない。
    ・・・・まぁ、良いけど。
    音楽を聴きに来ているので舞台はどうでも(悔し紛れ)

    ピアニストのキリル・ゲルシュタインは
    調べてみたらこのサイトにお引越ししてから
    5回も(!)聴いているピアニストで
    そのうち2回はセミヨン・ビシュコフの指揮だった。

    プログラムは見た通り
    完璧に名曲アワーになっていて

    何が悲しくて
    イタリアのオーケストラで
    ロシアものを聴かねばならないのか・・・

    できればレスピーギとか・・・(無駄な願望)

    ラフマニノフのピアノ協奏曲2番といったら
    クラシック・ファンでなくても知ってる名曲で

    第一楽章が、なんかちぐはぐな印象。
    ゲルシュタインのピアノの部分のアクセントが
    かなり特殊な感じなので、聴こえて来る音がかなり違う印象になるのと
    テンポが・・・

    いや、開始前に後ろからワケのわからん注意をされて
    しかも飴の包み紙で頭に来てたというのはあるんだけど

    ピアニストが超絶技巧を楽々と弾いて
    テンポを上げて上げて上げて
    人間技とは思えないテンポで弾きまくるのに
    オーケストラが何だか付いて行けなくて微妙にずれる感覚。

    すごいわ、このピアニスト、オーケストラを煽ってる
    ・・・かどうかはともかく
    そういう風に聴こえて来てしまう。
    (オーケストラがモタモタしてるって感じ・・・すみません)

    第2楽章では落ち着いて
    最終楽章ではピアニストもオーケストラも
    全速力で走り抜けました・・・みたいな感じか。

    ゲルシュタインのピアノって
    割にスカッとする感じで、比較的アッサリ目の
    ウエットなロマンチック部分があまりない。
    ビシュコフが時々、ヘンにロシア風ウエットなセンチメンタリズムになるのと
    対照的な感じで掛け合いとしては面白い。

    アンコールがチャイコフスキーの
    Médetation D-Dur op. 72/5 (18 mouceaux)

    私が知ってた訳ではなく
    コンツェルトハウスは嬉しい事に
    アンコール情報サービスというのがあって
    コンサート後に携帯電話のショートメッセージに
    曲目が入って来るのである。何て素敵なサービス (^^)

    これも比較的アッサリと弾いてくれて
    こういうちょっとドライな感じ、すごく好き。

    さて名曲アワーの後半は
    チャイコフスキーの交響曲4番。

    最初のホルンの音が違う・・・ (o_o)
    鋭いというか明るいと言うのか
    ウィーンのオーケストラだと
    もうちょっと厚みのあるホルンの音がする筈。

    オーボエがまたこれがアニメ声というか
    スープレットのソプラノみたいな音だし。
    吹いているのは頭髪のないオジサンなんだけど(関係ないが)

    全体的な音の色が何だかとても明るくて
    ビシュコフのチャイコフスキーという事で
    ウエットで暗くてドラマチックを期待していたら(偏見です)
    悩みのない明るい音色で聴こえてくるので仰け反った。

    ある意味、ものすごく面白い。
    まぁ、偏見・独断なんだけど
    ロシアの指揮者がイタリアのオーケストラに挑んで
    音色で負けたという感じがする。
    (独断・偏見・思い込み・先入観のてんこ盛りなので
     賢明なる読者の皆さまは私の言う事を信じてはいけません)

    アンコールはエルガーのエニグマからニムロッド。
    (始まった途端、後ろから「あっ、これ知ってる、何だっけ」
     と言う声があちこちで聞こえたが
     この曲、最初はピアニッシモなので
     いくら知ったかぶりしたくても演奏始まったら喋らないで欲しい(涙))

    ビシュコフ、この曲、あちこちのオーケストラで
    現在、練習中ですか(爆笑)

    エニグマだったら、私、他にもっと好きな曲あるんだけど
    何でアンコールはニムロッドに決まっているのか
    (で、これをもって、本当に名曲アワーになっちゃったし)
    ちょっと不満もある私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


    ムジカエテルナ + テオドール・クルレンツィス

    0
      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年9月13日 19時30分〜22時10分

      MusicAeterna
      MusicAeterna Chor

      ソプラノ Julia Lezhneva
      メゾソプラノ Catriona Morison
      テノール Thomas Cooley
      バス Tereq Nazmi
      指揮 Teodor Currentzis

      Hildegard von Bingen (1098-1179)
        O vis eternitatis - Bearbeitung Teodor Currentzis
      György Ligeti (1923-2006)
        Lux aeterna (1966)
      Alfred Schnittke (1934-1998)
        Konzert für Chor II (Diese Lieder voll schwarzer Trauer) (1984/85)
      Igor Strawinski (1882-1971)
        Credo (1932)
      Henry Purcell (1659-1695)
        I will sing unto the Lord Z 22 (1679)
      Alfred Schnittke
        Drei geistliche Gesänge, Mutter Gottes Jungfrau (1983/84)
      Arvo Pärt (*1935)
        Salve Regina (2001/02)
      Henry Purcell
        Hear my prayer, O Lord Z 15 (ca. 1680-82)
        Remember not, Lord, our offences Z 50 (ca. 1679-81)

      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
        Requiem d-moll K 626 (1791)

      テオドール・クルレンツィスという名前だけは
      どうも先走りしてものすごく有名になっているようで
      コンツェルトハウスのコンサートで
      「チケット探してます」の紙を持った人が何人か居たのには
      ちょっと驚いた。

      ただ、名前ばかりが先行したような気がするのは
      私の周囲の貧民席の客層が(ほとんどはクラオタ)
      クルレンツィス目当てというより
      チクルスで来ていたのか
      それともクルレンツィスの評判だけで興味を示したのか

      ・・・まぁ、その意味では観客の反応も色々と面白かった。

      隣のおじいちゃんが時々見かけるお一人様常連で
      この人、独りでブツブツ何か言ったり、笑ったりするので
      時々、周囲の人がそれに反応して
      お喋りクラブが出来てしまうのだが
      (私はこういう人には同情で反応はしません)

      今回も始まる前から
      椅子一つ置いていない席を見て
      何故椅子がないんだ、不思議だ、こんなの初めてだ
      (ブツブツ呟いて、時々声を出して笑う)

      最初に会場の電気が全て落ちて
      (ここでまた、隣から「何だ、停電か?」というブツブツ声)
      舞台袖の方からピアニッシモのコーラスの声
      (ここで隣からクスクス笑い)
      と思ったら
      今度は近くから携帯電話の呼び出し音が派手に響いて
      (当然、隣のオヤジを始め、そこらへん全員が大笑い)

      お陰で最初の遥か彼方から響いてくるコーラスの
      ほとんどが聴こえなくなった(涙)

      アカペラで歌いながら
      ロウソクを手に持って、暗闇の舞台に入ってくるコーラス。
      (隣からブフフフと言う笑い声、もうオヤジ、帰れ、と本気で思った)
      ロウソクを持って暗闇で円陣を作り
      後ろにはオルガンと、その隣にリュート。

      ドイツ中世の尼僧の歌(アカペラ)
      う〜ん、1100年代の宗教曲だからネウマ譜なのだろうが
      平均律にはなっていなくて
      不思議なポルタメントとか微妙なマイクロトーンがあって

      考えてみればクラオタにキセルさんたちが居るのもよくわかる。
      (すみません、わかる人にはわかるネタで・・・
       ルネサンス以前と現代音楽しか聴かないクラオタ層が確実にいます)

      リゲティのルクス・エテルナは
      できれば、もう少し残響の強い教会あたりで演奏して欲しいけれど
      宇宙の広がりを
      隣のオヤジがクスクス笑いさえしなければ
      きっと、素晴らしい音響空間を楽しめただろうに・・・

      (こういう人は注意するとコワイので
       ほって置くに限る。あまりに酷いと他のオーストリア人が注意するが
       その隣の年配カップルも、結構小声で喋っていたので・・・)

      シュニトケのシュプレッヒシュティメから始まる曲あたりから
      私はもう、何を歌っているのか興味がなくなって来た。

      どの作曲家のどの曲を歌っているか
      会場が暗いので
      何人かの観客が、スマホをライトにして
      プログラムを(歌っている最中に!)見ていたのが目立ったのだが
      (会場が暗いから、ますます目立つのである。はっきり言って迷惑)

      ストラヴィンスキーだろうか、ペルトだろうが
      まぁ、ヘンリー・パーセルは時代が違うから
      歌われればすぐにわかるけれど。

      ただ、これ、暗がりの中で
      アカペラ、時々、ほんの少しのオルガンと
      リュートによる通奏低音だけの宗教曲なんだけど

      宗教曲って、こんなに感情的で良かったんでしたっけ?????

      熱心な読者ご存知の通り
      決まった形式で妄想の余地がなくて
      キリスト教文化が根底にある宗教曲が非常に苦手なのだが

      ええええ?
      クルレンツィスとムジカエテルナ・コーラスの宗教曲って

      叫び?

      あ、いや、叫んでません、ちゃんとコーラスで歌っているのだが
      祈り・・・というか
      祈りに模した叫び、いや、感情の吐露というか

      比較的冷静で感情を抑えるタイプ、と自分では思っているので
      感情任せの演奏されると、シラケる事が多いのだが

      やだ、この演奏、シラケるより前に
      感情の最も深いところに遠慮なくグイグイ声が入って来て
      自分の無意識的な感情を引っ掻き回される。

      ペルトの前にコーラス・メンバーの移動があって
      移動と共に、コーラスの声、音響がホール内を微妙に移ろって行って
      (音響オタクはこういうのに萌える)
      最後のパーセル、コーラス・メンバーの「振付」ありで
      この振付の微妙な身体の動きと位置で
      また、聴こえてくる音響がゆらゆら揺れるのだ。
      (音響オタク、ここで涙ドバ)

      なんだよ、これ、こういうの宗教音楽で良いの?
      キリスト教を文化の土台にしているとは言っても
      基本的な人間の感情というのは世界中でそれほど変わらない筈で

      人生に対する怒りややるせなさや
      神に祈らざるを得ないような悲しみや焦りや
      あるいは感謝する歓びの感情が

      初期バロックと現代を混ぜ合わせているのに
      全て歌われる音楽の中で
      独りよがりにならないドラマが表現されていて
      虹色に変化する音響の多彩な色合いを持ちながら
      人間ドラマが
      私の心の底にグサグサ、遠慮なく突っ込んでくる。

      ううう、ちょっと人生観変わりそう。

      この前半が終わった時点で既に20時50分。

      暗い会場(舞台も暗い)でのアカペラ・コーラスの途中で
      何人か帰った人も居たのだが
      (だからクルレンツィスの名前だけで内容知らずに来たんじゃない?)
      隣のブツブツ独り言のおじいちゃんも
      途中で盛大にため息ついたり、ゴソゴソしていたが
      前半の後、拍手もせずに会場を出て
      後半は戻って来なかった。
      (心の声:あぁ、助かった。
       これでモーツァルトのレクイエムの時に
       隣から「なんじゃこりゃ」とか言う小声が響いてくるおそれはなくなった)

      後半のモーツァルトのレクイエムは
      ザルツブルク音楽祭で聴いた通り。
      (もう一度読みたい方は こちらをどうぞ)

      バス以外の歌手陣は別。
      (正直に感想を言えば、ソリストはザルツブルクの方が良かった)

      このレクイエム
      死者の安息を祈るとか言う本来の意味から
      ま〜ったくかけ離れたところにあって

      死者も怒って棺をバリバリ破って出てくるだろう(笑)

      どちらかと言えば、最後の審判とかを思い起こさせる
      ドラマチックで
      感情的で
      彼岸というより
      やっぱり前半のコーラスみたいに
      現生の、今、生きている人間の生々しい感情が噴出する。

      さすがに最後まで残った観衆は
      クルレンツィスのファンが多かったようで
      盛大なブラボー・コールと拍手だった(笑)

      クルレンツィスについては
      今は物珍しいけれど
      これがいつまで続くだろう、という懸念もあるけれど

      どのコンサートを聴いても
      何かしら驚く事があって
      ちょっと目も耳も離せない指揮者である事は間違いない。

      モーツァルト命のモドキに言わせると
      クルレンツィスの音楽には魂がある、とからしいんだけど

      音楽に魂があるって、どういう事だか
      さっぱりわからない自称理性ニンゲンなのに

      時々、コンサートで突散らかして狂う事もある私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ロンドン交響楽団 + セミヨン・ビシュコフ

      0
        Schloss Grafenegg Auditorium 2017年9月10日 19時〜21時05分

        London Symphony Orchestra
        ピアノ Rudolf Buchbinder
        指揮 Semyon Bychkov

        George Gershwin (1898-1937)
         Concerto in F für Klavier und Orchester (1925)
        Sergej Rachmaninow (1873-1943)
         Symphonische Tänze op. 45 (1940)

        グラーフェネック・フェスティバルの最終公演
        雨は降っていないけれど、黒い雲もかかっていて微妙で
        こういう時にはグラーフェネックは
        意地汚く最後の最後まで野外でやろうとするよりは
        比較的早く、安全策を取ってホールでの開催になる。

        昔、途中で雨になって休憩後はホール、というのを一回だけ経験したが
        野外音楽堂の舞台の大型楽器を
        雨の中、オーディトリウムのホールまで移動させるのに
        ものすごい時間がかかって
        その間、ホール開かないしロビーに人溢れてるし
        しかもみんな濡れてるし
        コンサート再開まで40分以上かかったので
        終演も遅くなって大変だった。
        ・・・その意味では安全策を取ってくれるのはありがたい。

        まぁ、私の貧民席は舞台の真ん中あたりの
        コントラバスの真上、20メートルほどのところだが・・・

        さて見てお分かりの通りの面白いプログラム構成。

        ジョージ・ガーシュウィンのピアノ協奏曲。
        ブッフビンダーというこの異才ピアニストは
        ゲルマン系の伝統的なクラシックなピアノを得意とするのに
        こういうジャズっぽい作品を
        なんてまぁ
        軽々と、しかも楽しそうに演奏するんだろう。

        クラシックとジャズ・ブルース
        ポピュラーとシリアスなクラシックを
        見事に融合させた作品で
        いやもう、聴いていてスカッとする事、この上ない。

        昨日のマーラーみたいなテンポ設定だったらヤダな、と思っていたけれど
        しっかり、ノリノリのテンポで
        オーケストラの音響のキレも良くて
        リズム感も抜群。

        弦のアンサンブルも、今日のホールだと
        ちゃんとニュアンス豊かに聴こえてくるし

        真上の席って、実はオーケストラ・プレイヤーが全員見えるので
        どの部分でどの楽器が演奏されているのか
        上からバッチリ見えて
        これがなかなか楽しい・・・というより
        自分の耳の悪さを思い知ったりして f^_^;

        ああいう席で続けて何回かプレイヤー見ながら聴いたら
        もう少し音の聞き分けが出来るようになるんだろうか・・・
        (舞台見えない席でずっと聴いていたから
         訓練の欠如があからさまだなぁ・・・(恥))

        ブッフビンダーの弾いたスタインウェイのピアノ
        蓋にまだ布のシートが掛けてあったのだが
        野外ホールから持ってきて取るのを忘れたのか
        取らない方が音響に良い影響があるのか
        まぁ、よくわからないが(笑)ちょっと気になっただけ。

        しかしこのオーケストラのトランペット首席
        昨日も聴き惚れてしまったが
        本日のソロも・・・もう抜群に素晴らしい ♡

        雑味の全くない澄んだ音で
        美しい音程と強弱のニュアンスを徹底的に掴んでいて
        中間楽章のブルースが涙が出るほどに素晴らしかった。

        頭の天辺に地肌が見えるオーボエ首席の音色も見事。
        昨日から目立っていたけれど今日の音も伸びてハートを直撃してくる。

        ブッフビンダーは、ほとんどの場合、アンコールは弾かないのだが
        何と今回はヨハン・セバスティアン・バッハ、と告知してから1曲。

        ・・・よく理解できなかったんだけど
        バッハと言った途端に会場の後ろあたりから起こった笑い声は
        何だったのか
        しかも、その後、演奏始まってから
        かなり長い間、まるで誰かがコンピュータでテレビか何かの
        おしゃべり番組でも見ているような
        かなりの音量の雑音がホールに響いていたのだが

        ピアノ協奏曲の拍手のフライングは
        出そうだったけれどなかったので
        マナーは良いかなぁ、と思っていたのだが。

        後半は巧くリズミカルに演奏されたら
        私が大好きなラフマニノフの交響的舞曲。

        うわああああ
        オーケストラの真上の音響の迫力。
        ロンドン交響楽団って徹底したプロ集団で
        何でもこなす器用さが凄いし
        音に嫌味がなくて
        すごく優等生な印象。
        (その意味ではロイヤル・コンセルトヘボウに近いような気がする)

        ビシュコフがねっとり歌わせるかと思ったら
        意外にあっさり、リズムを前面に出して
        正統的というか、癖のない演奏で聴かせてくれた。

        オーボエとクラリネットにサクソフォーンが入るところが
        うわああ、鳥肌が立つくらい美しい。
        Dias Irae は無駄な強調がなくて
        曲想にしっかり収まったので
        あまり不気味さとか暗さはなくなって
        すごくシンフォニックな扱いになっていた。

        最後の鐘の響きも
        あまり伸ばさず、あっさりと切ってたし。
        (聴衆が拍手したくてムズムズしていたのを感じたのかも(笑))

        オーケストラの真上で
        確かに音量は凄かったんだけど
        耳塞いで飛び出したくもならず(笑)
        迫力の音量をたっぷり楽しんだコンサートになった。

        アンコールはエルガーのエニグマからのネムロッド。
        ゆっくりゆっくりなテンポのゆったりした演奏で
        これは英国の作曲家への敬意であろう。

        これにてグラーフェネックは終了。
        また来年の7月か8月までは(たぶん)行かないと思う。

        来週からは、やっと少しづつ
        ウィーンでのコンサートが始まるのが嬉しい私に
        (ガソリン代がキツかった・・・(汗))
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        ロンドン交響楽団 + セミヨン・ビシュコフ

        0
          Schloss Grafenegg Wolkenturm 2017年9月9日 19時〜21時40分

          London Symphony Orchestra
          バイオリン Janine Jansen
          指揮 Semyon Bychkov

          Benjamin Britten (1913-1976)
           Konzert für Violine und Orchester d-Moll op. 15 (1939/54/65)
          Gustav Mahler (1860-1911)
           Symphonie Nr. 5 (1902-1911)

          一日中太陽が出てくれたお陰で
          コンサート後の気温も約20℃という
          野外コンサートでも震えないちょうど良い気温で
          そろそろグラーフェネック音楽祭も最後に近づいている。

          最後の2日間はロンドン交響楽団の客演。
          熱心な読者はご存知の通り
          楽友協会のドレスデン管弦楽団+ティーレマンとかち合った。

          コンサートは満杯で
          結構なクラオタの年配が多い。
          マナーは場合によったら楽友協会より良かったかも。

          まぁ、携帯電話の無音のバイブレーションの音とか
          携帯電話そのものの呼び出し音とか
          マーラーの5番のチェロ・セクションのソロの時
          鼻を音立ててズルズル啜った奴は許せないが(笑)

          あ、それ言ったら
          マーラーのアダージェットの時に
          飛行機が3機、爆音を撒き散らしながら
          上空を通って行ったのはもっとイヤ(涙)
          (まぁ、かなり上空なので「爆」という程ではなかったものの
           あの一定の音程を持った雑音って、すごく気になるんですよね)

          ベンジャミン・ブリテンのバイオリン協奏曲。
          バイオリニストはジャニーヌ・ヤンセン。
          割に線の細いバイオリニストだが
          本日は絶好調。

          ロンドン交響楽団って
          なんて癖のない中立的で素直な音を出すんだろう。
          究極の職業集団で
          どの指揮者の音にも染まります・・・っていう感じがする。

          ブリテンのバイオリン協奏曲は
          目まぐるしく曲想が変わるし
          ものすごく複雑だし
          集中して聴いていないと置いて行かれるし(笑)

          ジャニーヌ・ヤンセンのバイオリンの音が
          ピアニッシモのところでも
          空気を引き裂いて観客席に飛んで来るのにひっくり返った。

          もちろん(たぶんクラオタ 90% くらい)聴衆も
          身じろぎもせずに集中して聴いていて
          こういう舞台と観客の緊張感って、すごく好き。

          私がいつもドキドキする
          バイオリンから木管に繋いでいく部分の巧みさには
          息を飲んだし
          第2楽章の超絶技巧が完璧な状態で弾かれるのを聴くのは
          ある意味、サーカスを楽しんでいるような気分にもなる。

          最終楽章の最後の最後のところの
          トナールなんだけど不思議な透明感を纏って
          バイオリンが長調と短調の間をたゆたうところにため息。

          いや〜〜、良いモノを聴いた。
          ヤンセンも演奏後は底抜けに明るい笑顔を見せていたし
          オーケストラも素晴らしかった。

          後半はマーラーの交響曲5番。
          野外音楽堂での演奏っぽく
          オーケストラ編成は大きい(弦の数がスゴイ)

          トランペット首席、抜群に巧い!!!!
          強弱のニュアンスも素晴らしく
          音楽性に溢れていて
          若くてハンサムで結婚指輪はしていたけれど
          そんな事はどうでも良くて(あっ、すみません)
          こういう名人が居ると音楽が引き締まる。

          ビシュコフの指揮は
          ・・・なんか、異様にテンポが遅い。
          ねっとりねっとり歌わせるのは
          まぁ、埋葬行進曲だからそれで合っていると考えるとしても
          この行進、止まるかと思うほど遅いぞ。

          で、弦の数は多いのに
          ホール(というか野外だから・・・)の音響のせいか
          弦の響きが異様に薄くて
          全然野外に響いて来ない。
          (コントラバス8人いて、ほとんど聴こえないというのはヘンだ)

          これは本当に会場の特性によるもので
          考えてみたら数年前の
          マーラーの交響曲6番の時でも
          なんでこんなに弦が響かないんだ?とビックリしたので
          きっと、マーラーの弦とこの会場は合わないのであろう(勝手な推測)

          大人数の弦が響いて来ないと
          何が聴こえて来るかと言えば
          金管と木管とパーカッションで

          特に第1楽章では
          例のバカうまトランペッターのトランペットが
          吹けば必ずバッチリ聴こえて来ます状態で
          うああああ、マーラーって、そんなところに
          しっかりトランペットのメロディを書いてる、という
          思いがけない発見があって面白かった。

          第2楽章ってエネルギーの爆発から始まるんだけど
          う〜ん (-_-)
          やっぱりテンポが遅いような印象があって
          締まりが悪いというか
          弦の聴こえが悪いというのは
          当然、あの畝るような強弱が聴こえて来ないので
          すみません、すごく平坦な感じに聴こえて来てしまう。

          ・・・だから言った通り
          これは本当に会場が悪い。
          あのオーケストラ編成で
          オーディトリウムで演奏していたら
          弦のニュアンスがもっと聴こえて来て
          全く違う演奏に聴こえたはずだ(涙)

          ううう、マーラーの5番を聴いていて
          こんなに退屈に聴こえたの初めてかもしれない。
          (間違いなく音響空間のせいです!!!)

          みんなが大好きなアダージェットの始まる前に
          まずは飛行機が一機
          爆音、まぁ、「爆」じゃないけれど
          かなり長い音を引きずりながら飛んで行って
          さすがビシュコフ、ちゃんとある程度、音がなくなるのを待って
          アダージェット始めてくれたんだけど

          やっぱり、弦の音は会場に飛んで来ないです(涙)
          こんなアダージェット、悲しすぎる。
          プレイヤーたちは必死に演奏しているのに・・・

          しかもアダージェットの演奏中に飛んでいった飛行機は
          開始前の1機だけではなかった(号泣)

          もうどうしようもなくドライに響いたアダージェットの後
          最終楽章の出だしのソロ楽器の演奏は
          ビシュコフはどうもソロ・プレイヤーに任せたみたいで

          これがすごく面白かった(笑)
          ファゴットとオーボエとクラリネットが
          諧謔的にメロディを鋭く歌わせていて
          いかにもマーラーらしい皮肉がチラッと顔を覗かせて

          オーケストラが締まって来た感じ。
          それまでは弦のバランスの悪さもあって
          音楽が拡散してしまって
          凝縮するべきところが散らばってしまっていたけれど
          最終楽章でテンポも不自然な遅さから解放されて

          まぁ、でも、これ
          ウィーンのマーラーではあり得ない(笑)

          普段聴き慣れた
          突き放した冷たさと皮肉と矛盾に満ちた
          とんでもない多重性という世界ではなかったと思う。

          風邪はかなり回復して
          肺の下あたりに最後のウイルスの墓場があるだけなのだが
          もしかしたら、まだ鼓膜がくっ付いていたかもしれないし

          歳も歳なので、耳が遠くなった可能性もある???
          (ひえええええっ(-。-;

          ホールで聴いたら全く違った印象を受けたのだろうが
          ホールで聴いたら、耳を覆って逃げたくなるような音響だった事は
          容易に想像がつくので

          まぁ、飛行機の音も
          飛んで来ない大人数の弦の音も
          夏の夜の風物詩という事で
          無理やり納得している私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 + ティーレマン

          0
            Musikverein Großer Saal 2017年9月8日 19時30分〜21時20分

            Sächsische Staatskapelle Dresden
            指揮 Christian Thielemann
            ピアノ Rudolf Buchbinder

            Ludwig van Beethoven (1770-1827)
             Konzert für Klavier und Orchester Nr 1 C-Dur, op. 15
            Anton Bruckner (1824-1896)
             Symphonie Nr. 1 c-Moll, Linzer Fassung

            グラーフェネックがあまりに寒いので
            今回、重なったコンサートは楽友協会に行く事にした。

            (正直、あの寒さの中でシューベルトの未完成と
             マーラーの大地の歌を聴くと言うのは
             ちょっと罰ゲーム的ではないかと・・・・)

            さすがにドレスデンとティーレマンでチケットは売り切れ。
            明日の楽友協会のチケットも持っていたのだが
            これはブラームスとマーラーの対決で
            ワタクシ的にマーラーの5番の勝ちだったので
            まぁ、お許し下さいませ。

            さて、初日はベートーベンのピアノ協奏曲1番を
            ルドルフ・ブッフビンダーのソロ。
            後半はブルックナーの交響曲1番(リンツ版)

            ・・・何と言う地味、いや通好みのプログラム(笑)

            なんか最近、ブッフビンダー
            一刻を惜しんでベートーベン弾きまくっているような気がする。

            音楽監督をしているグラーフェネックのフェスティバル開催中に
            しかも美人の歌手が出演する時には
            いそいそと花束持って行って、美人とキスするのが恒例なのに
            美人とのキスより、自分のピアノの方が優先したわけね(邪推)

            久し振りの楽友協会の音響にまだ耳慣れない。
            オーケストラの音の反響がすごい。
            いや、反響と言うよりは残響なのかもしれないが
            ベートーベンのオーケストラ部分のリズムが
            キレがなくて(ウィーン古典派に聴こえない・・・)

            響きとしては非常に美しいのだが
            何だかズルズル流れている印象があるのは
            これは楽友協会の音響によるものだろう。

            ブッフビンダーのピアノは明確でキレがある。
            オーケストラが割に「ロマン派初期」の雰囲気なのに
            飛び込んでくるピアノがウィーン古典派で
            やっぱりハイドンが基礎だよね、と言う感じのピアノ。

            オーケストラとの拮抗が意外に面白かったりして(笑)
            ・・・いや、シロウトが何を言うか。ただの偏見です f^_^;)

            いやしかし、緩徐楽章のピアノの美しさが素晴らしい。
            ブッフビンダーのピアノは
            あくまでもしなやかで逞しく
            奇を衒った部分がないのに

            これがアピールするんですよねぇ。

            先日、ナクソスの例のベートーベン・コミック読み返していて
            チェルニーが、自分の演奏にはチャーミングさが欠けている、と言って
            ピアニストになるのを断念して教師になったという話を思い出した。

            ベートーベンのピアノ協奏曲1番って
            初期の作品だけど
            でも、聴衆にウケてやるぞ、という意気込みが凄いじゃないですか。

            第一楽章のカデンツァ聴きながら
            ブッフビンダーって、こういうのをチャーミングに聴かせるのは
            抜群だなぁ、と感心しきり。

            後半、ブルックナーの交響曲1番、リンツ・バージョン。
            ティーレマンは暗譜で指揮台に立つ。

            うははは、ティーレマンの感情たっぷり
            思い入れたっぷり
            豪華絢爛でありながら
            ドイツ的質実剛健を忘れない
            ワーグナー風味のブルックナーって

            ・・・絶品。

            思いっきり迷いがなくて
            徹底的にロマンティックに
            厚みのある大音響を響かせながらも
            楽友協会大ホールの残響で濁らなくて
            うるさくならない直前のところでの力のコントロール。

            指揮者の全身が激しく動いて静止するゲネラル・パウゼで
            必ず数人の椅子の軋みとくしゃみが聞こえるのは
            どうにかならんのか・・・
            (まぁ、言っても仕方ない事だが)

            徹底的にケレン味たっぷりの
            ロマンティックな感情の爆発が続いて
            実に劇的でドラマチックでロマンティックで

            好き嫌いはあるのかもしれないけれど
            ここまで聴かせてくれたら、もう大満足だわ ♡

            ティーレマンもご機嫌だったようで
            ニコッともしない顔が
            演奏中に時々、おお、やったぞ、って感じに緩む事があって
            ええええ?あの人、ああいう笑顔も出来るんだ、と
            ・・・ちょっと仰け反りました。

            久し振りの楽友協会の響きと
            感情任せ(に聴こえる)劇的ブルックナーで
            酔った私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            まだ紅葉は始まっていなくて
            週末は、また少し気温は上がりそうだけど
            とうとう・・・これから陰鬱な冬がやってくる・・・
            (でもコンサートは増えて来るので嬉しい (^^)

            ミュンヒェン・フィル + ゲルギエフ

            0
              Schloss Grafenegg Wolkenturm 2017年9月7日 19時〜21時40分

              Münchner Philharmoniker
              指揮 Valery Gergiev
              ピアノ Daniil Trifonov

              Sergej Rachmaninow (1873-1943)
               Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 c-Moll op. 18 (1901)
              Anton Bruckner (1824-1896)
               Symphonie Nr. 4 Es-Dur “Romantische” (Fassung 1878/1880)

              はい、晴れました。

              晴れたので当然、会場は野外のヴォルケントゥルムなんだけど
              気温が、16℃くらい(マジに寒いです)

              後半のブルックナーになったら
              オーケストラ・メンバーの何人かは
              膝から赤い毛布を掛けていたし
              上に黒のコートをこっそり羽織っている人もいて

              演奏している方も寒いだけど
              聴いてる方は、もっと寒い(涙)

              もちろん、こちらも覚悟して冬のコートは持って行ったんだけど
              ついこの間まで30℃超えてた気温から
              まだ身体自体が冬支度に入っていない(ヘンな言い訳)

              さて、曲目は名曲アワーに近いけれど
              ブルックナー入ってるし
              木曜日の夜だし
              (普通のサラリーマンは来られないだろう。
               まぁ、私だったら、会社早退してこのコンサートは来たかも(笑))
              ほとんど満杯・満席だけど
              ほとんどが年配のクラオタで
              あら楽友協会の貧民席常連のオヤジも来てるじゃないの。

              早めに到着して芝生の上で
              デッキチェアで太陽浴びたら
              火曜日の夜からとんでもない事になっている
              風邪ひきも良くなるかも・・・と思ったんだけど

              ・・・・太陽良いけど、風強いし、やっぱり寒いです。

              さてミュンヒェン・フィルとゲルギエフ
              ピアニストはダニール・トリフォノフという
              ものすごく贅沢な組み合わせ。

              トリフォノフ、最近生やした、その無精髭と言うか
              ワケのわからん口の周辺の黒いものは何なんですか・・・
              トリフォノフって、もともとが童顔で
              まだ若くてスタイル良くて可愛くて魅力的なのに
              何であんな、顔に合わないヒゲを・・・????

              いや、好みだからピアニストの外見について
              文句つけようとは思わないけれど。

              曲は超有名、誰でも知っているラフマニノフのピアノ協奏曲2番。
              だけど、野外音楽堂なので

              ううう、やっぱり音が拡散し過ぎる・・・
              しかもこのところ、オーディトリウムですごい音量聴いていた上に
              風邪のせいで、ちょっと鼓膜がくっ付いていて
              (↑ 自分の耳が悪いのを体調のせいにしている(^_^;)

              完璧に美しいピアノの弱音があまり聴こえて来ない(涙)
              フォルテもあまり響いて来ない。
              それ言ったら、オーケストラの音も拡散しているので
              何だか、目の前に幕を張られたようなもどかしさ。

              テクニック的には完璧だし
              音は全部、きっちり立って聴こえて来て
              オーケストラに埋もれないだけでも凄い打鍵だと思うけど
              良い演奏だけに
              音響的には(野外ホールだから)不満が募る・・・

              トリフォノフとゲルギエフは
              この曲を、ただの聴衆を圧倒させて
              力でねじ伏せようとするのではなく
              緩徐楽章の部分は、ロマンティックに
              ねっとりと歌わせて

              ああいう表現を恥ずかし気もなく出来るのは
              ロシア人とイタリア人だけであろう(偏見)

              アンコールにショパンの超有名な
              ・・・あれ、何だったっけ?(恥・恥・恥)
              ごめんなさい m(_ _)m
              ピアノの音の粒が本当に揃っていて
              内向的になり過ぎずアピール力を備えたピアノ。

              完全に太陽が沈んでからの後半は
              ・・・ともかく寒い。
              冬のコート着ていても寒い(じっと座ってるから)
              ポケットに入っていた革の手袋までしたが
              風邪引いているせいかもしれないけれど
              やっぱり寒い。

              あまりの寒さにブルックナーの交響曲4番の
              音が(野外だから)拡散して
              頭の上を飛んで行くのを見つつ
              ああああ、早く終わらんかしら、と思っていた事しか記憶にございません。

              ミュンヒェン・フィルの皆さま、ごめんなさい!!!
              いや、絶対に名演だったと思うんですよ。
              確かに気温が急激に下がり過ぎて
              金管楽器がむちゃくちゃ苦労していたのにもかかわらず
              ホルンのソロは抜群に良かったし
              オーケストラ全員、寒さに震えながらも
              さすがプロの音は聴かせてくれたんだけど

              咳だけはプライドにかけて我慢していたけれど
              鼻は詰まってるわ、鼓膜はくっ付いてるわ
              喉の痛みだけはうがいとスプレーと(医療用)のど飴で何とかしたけれど

              すみません、これ音楽評論でも何でもなくて
              ただの個人的メモなので
              こういう体調の時に
              気温15℃まで下がった野外(吹きっさらし)で
              遥か遠くの舞台から
              風に吹かれてフラフラと伝わってくるブルックナーという・・・

              だからクラシック・コンサートを
              野外音楽堂で演奏する事については
              私は断固として反対だあああああっ!!!(すみません)

              ただ、今日の客層は実に良い。
              (クラオタ常連もいたしね)
              拍手のフライング一切なし。
              ブルックナーの演奏後は
              素晴らしい沈黙の時間がちゃんとあって
              おお、これこそ老人の多いコンサートだわ(違)と
              えらく感心した。

              拍手が湧き上がっている時に
              思い切り鼻を噛んだら
              一瞬、鼓膜が開いて
              拍手だけ大きく聞こえて来たのが
              何だかむちゃくちゃ悔しかったアホな私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              本日のゲルギエフの指揮棒は焼き鳥の串サイズ。
              いつも思うんだけど
              ミュンヒェン・フィルのコンサート・マスターと
              その隣の半分白髪の男性二人。

              どう見てもバロック時代のカツラを被ってるように見えるんだけど
              別にわざとウケを狙っている訳じゃないよね?

              ベルリン・フィル + ラトル 2日目

              0
                Grosses Festspielhaus Salzburg 2017年8月28日 21時〜22時50分

                Berliner Philharmoniker
                指揮 Simon Rattle

                Dmitri Schostakowitch (1906-1975)
                 Symphonie Nr. 1 f-Moll op. 10 (1925)
                 Symphonie Nr. 15 A-Dur op. 141 (1971)

                コンサート開始が遅かったので
                その前に、結構な量のワインを飲んで
                かなり酔っぱらった状態で行ったコンサートなので
                冷静に聴けているかは自分でも自信が全くない (^^ゞ

                ショスタコーヴィチの交響曲はウィーンでも聴く機会はあるけれど
                1番と15番の組み合わせというのは初体験。

                で、ベルリン・フィルとラトルの1番の演奏
                速いテンポで、まぁ、すごい音量で
                すべての音を、これでもか!と出してくるのが凄まじい。

                普通、もう少しメロディ・ラインを出すなりする演奏が多いのだが
                まるで楽譜に書いてある音符を全部均等に演奏するぞ、という感じで
                ちょっとそのマッチョな筋肉にギョッとする。

                出てくる音の量が半端じゃないので
                聴衆に与えられる情報量も凄まじく
                頭の中で音楽についていくのに
                ほとんどない脳(本日は更にアルコール漬け)を総動員する有様。

                まぁ、凄いオーケストラだわ。

                最後の交響曲15番って
                正直言うと、私、この曲はちょっとコワイ。

                ド・シロートだからとんでもない事を正直に言っちゃうが
                (学問的云々は全く関係ない、個人の印象だけです!)
                この曲こそ、自分の人生を全部振り返った上で
                迫りくる死の意識化を硬質な音楽に包んで提示してあって

                これに比べたら、マーラーの9番が
                やりすぎで大袈裟で、お涙頂戴で甘いとか思われてしまう。
                (マーラー・ファンの皆さま、ごめんなさい!!!
                 私、マーラーの交響曲好きだし、9番もすごく好きなので
                 悪口ではございません)

                徹底的に甘さを排除した
                硬質な響きの精密な演奏は
                まるで鉄骨で出来た複雑な建築物でも見ているような気分。
                (たぶん、まだ酔ってます (;^_^A

                こういう、緩みがなくて技術的に完璧な演奏をしてしまう
                世界最高性能のスポーツカーみたいなオーケストラって
                実はものすごく好き。

                で、この高性能鉄骨構造の複雑な建築物は
                徹底的に無機質で、ドライで
                人間の甘い感傷なぞ、鼻で嗤って拒否しているような感じ。

                音楽を聴いた、というよりは
                一人の作曲家の人生、いや、人生観
                どこか突き抜けた
                諦めでもなく満足でもなく
                ひたすら透徹した目で
                容赦のない時の刻みを突き付けられているようで

                やっぱりこの15番、コワイです (-"-)
                特に、こんな完璧な透明さをもって
                感情的に大袈裟になるのを徹底的に避けて演奏されたら

                最後のチャカポコで
                すごく冷静に
                「はい、あなたの人生の時計はここで止まりました」
                とか言われているようで
                終わったとたんに腰が抜けて背筋がゾクッとした。

                恐怖感を与える意図は当然全くないわけで
                そんな人間的な操作をあっさりと越えてしまったところで
                容赦のない「時間の経過」という現実を突き付けてくる。

                ザルツブルクまでわざわざ聴きにくる価値は
                充分あったけれど
                時の流れの冷静な非人間的残酷さを
                音楽で突き付けられて

                あぁ、私も歳取ってババアになった、という現実に
                ちょっとショックを受けている私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                ヨーロッパ芸術にはメメント・モリと言う伝統があるけれど
                冗談じゃなくて、それを意識せざるを得ない年代に
                私もなったんだなぁ、と思うと、ゾクッとする。
                ・・・もっとも、そういう事を言ってる奴に限って長生きするんだが。

                ベルリン・フィル + ラトル 1日目

                0
                  Grosses Festspielhaus Salzburg 2017年8月27日 20時30分〜22時50分

                  Berliner Philharmoniker
                  指揮 Simon Rattle
                  ソプラノ Elsa Dreisig
                  テノール Mark Padmore
                  バス Florian Boesch
                  合唱団 Rundfunkchor Berlin

                  Georg Friedrich Haas (*1953)
                   ein kleines symphonisches Gedicht - fuer Wolfgang
                    Auftragswerk der Berliner Philharmoniker

                  Joseph Haydn (1732-1809)
                   Die Schoepfung Hob. XXI:2
                    Oratorium in drei Teilen fuer Soli, Chor und Orchester
                    Deutscher Text von Gottfried van Swieten (1733-1803)
                    nach einer anonymen englischen Dichtung

                  やって来ましたザルツブルク。
                  例年、音楽祭の最後の頃に来るベルリン・フィルが目的。
                  2日続きのコンサートの1日目は
                  ゲオルク・フリードリヒ・ハースのオーストリア初演曲と
                  ハイドンの「天地創造」

                  最初に演奏されたハースの曲のタイトルが
                  小さな交響的詩 - ヴォルフガングのための
                  ・・・というものなのだが

                  ヴォルフガングっていったい誰?

                  プログラムを読んでいるのだが
                  まだ謎のヴォルフガングは見つかっていない(汗)

                  それより、プログラムめくっていてひっくり返ったのは
                  掲載されているハースとのインタビューの内容。

                  ハース家の先祖がナチだったとか
                  ハースそのものがセッ〇ス的にサディ〇トで
                  今までの奥さまたちを幸せに出来なかったとか
                  ちらっと読んだだけなのに、色々とヤバそうな事が書いてある。

                  その「罪の意識」が音楽に関係してくる・・・らしいんだけど
                  芸術家の内的宇宙なんていうのは
                  私のような素人+感受性ゼロにはわかりませんってば(開き直り)

                  というより、ヴォルフガングって誰なんだ?!(謎)

                  曲そのものはハースらしい4分の1音が非常に巧く使われていて
                  弦のアンサンブルの醸し出すクラスター的音響宇宙にクラクラくる。
                  ううう、音響オタクとしてはたまらん (-_-)

                  続けてハイドンの天地創造の第一部。
                  マーク・パドモアとフローリアン・ベッシュは有名(だし私も好き)だが
                  ソプラノの Elsa Dreisig は初聴き。
                  友人からの情報だとキューマイヤーが出る予定だったのがキャンセルになったとか。

                  でも、このソプラノが実に良かった ❤

                  このハイドンのオラトリオ
                  まさに音楽による「お芝居」で、大好きな曲。

                  宇宙の混沌から、光が作られ、水が海になり川になり
                  雨になり雪になり
                  山が出来て、生き物が出来て

                  このブログの読者はこの曲はご存知だと思うので
                  あまりしつこくは書かないけれど
                  音楽が、ここまで情景や光や生物を描写できるなんて
                  しかも、それが、ちゃんと「クラシック」の枠内で収まっているというのも
                  ベートーベンの交響曲6番や
                  リヒャルト・シュトラウスが交響詩でやった事を
                  すべて既にパパ・ハイドンがやってるじゃないの・・・という

                  ああ、ハイドンって偉大だあああ!!!!(何をいまさら)

                  ベルリン・フィルとラトルの演奏は
                  モダン楽器による、現代演奏だから
                  面白い事に、ブルゲンラント的ハイドンの緩さはない。
                  天地創造は後期の作品なので
                  既に世界に通じるものがあって
                  オーストリアっぽい、ノンビリさは不要という事を考えても

                  あのオラトリオを、あんなにマッチョに筋肉質に演奏されると
                  なんかこれ、ハイドンに聴こえませんが(笑)
                  バロック音楽というよりは近代音楽の交響詩みたい(爆笑)

                  ベッシュならやるだろうなぁ、と思った通り
                  ラファエルの語りが実にリアルで
                  昆虫創造の時には客席から笑いが出たほど。

                  パドモアのテノールは品があって
                  天使ウリエル、むちゃくちゃチャーミングだし

                  代役ソプラノのガブリエルは
                  声量もたっぷりだけど、それ以上に声の質が明るくて
                  ドラマチックなんだけどドラマに流れない抑制を持ち
                  かと言って教会音楽みたいに純粋な「だけ」じゃない
                  絶妙なバランスで歌っていた。これは凄いわ、伸びるよこのソプラノ(注目!)

                  この曲の中で私が好きなのは
                  最初のカオスから光と水が出来る部分とか
                  ライオンやトラが作られたかと思うと
                  牛が草を食んで(あああ、この音楽!!!)
                  羊が地表を覆いつくしてという辺りの
                  音楽による情景描写。

                  神さまを讃えるアリアやコーラスは、まぁ、普通のミサっぽいから(笑)
                  音楽として聴くには楽しいとは言え、ちょっと冗長。

                  でも、このハイドンの曲の中の神さまって可愛いの。

                  自分で作って、それを見て
                  あぁ、良く出来たわ、うんうん、と一人でニヤニヤしていたのに

                  自然や植物や動物だけじゃ
                  このワタクシの偉業を褒めてくれないじゃないか
                  褒めてくれる創造物が欲しいよ〜って
                  自分に似せて人間を作っちゃうとか(爆笑)

                  最後のアダムとイブのシーンは
                  まぁ、あれはね、時代が時代だから
                  今、あんなテキスト書いたら
                  フェミニスト団体から大抗議が来るだろうが

                  バリトンとソプラノのデュエットは
                  奇を衒わず、何とも自然にキュートに歌われた。
                  (いやぁ、ベッシュのファルセットでのピアニッシモ、背筋ゾクゾク)

                  人間がキリスト教的見地から罪に堕ちる前の
                  ほのぼのとした温かさが
                  ベルリン・フィルのマッチョで筋肉質な硬さで語られて
                  最後のコーラスは、バリバリ・ガリガリ・ガンガン的印象で
                  モダン・オーケストラならではの締まり方のマッチョさ。

                  のんびりしたオラトリオというよりは交響詩的アプローチ。
                  こういう演奏は、やっぱりドイツのオーケストラだから出来るんだろうなぁ。
                  オーストリアのオーケストラだと、もっと緩くなりそうだ(爆笑)

                  その意味ではオーストリアのオーケストラでは聴けない
                  ハイドンの後期交響詩だった・・・あっ、ちょっと違うけど (;^_^A

                  楽しい楽しいコンサートの後に
                  友人を捕まえてビールで酔っぱらっていた私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  チェコ・フィル + トマーシュ・ネトピル

                  0
                    Schloss Grafenegg Wolkenturm 2017年8月25日 19時30分〜21時40分

                    Tschchische Philharmonie
                    チェロ Truls Mørk
                    指揮 Tomáš Netopil

                    Antonín Dvořák (1841-1904)
                     Konzert für Violoncello und Orchester h-Moll, op. 104 (1894/95)
                     Symphonie Nr. 8 G-Dur op. 88 (1889)

                    今年5月31日にビエロフラーベックの訃報を聞いた時には
                    本当にショックだった。
                    このコンサートも、当初はビエロフラーベックの名前があった(涙)

                    代役として立ったのは、彼の弟子の一人
                    トマーシュ・ネトピル。

                    猛暑から急激に寒くなった日が続いた後
                    気持ち良く晴れて、気温は30℃を越えたけれど
                    湿気が30%前後なので、実に爽やか、如何にもヨーロッパの夏。

                    空気乾燥していてお肌にはよくないし
                    日光が強いので、やっぱりお肌にはよくないんだけど
                    でも、ものすごく気持ちが良い ♡♡♡

                    早めに出発して、広大な庭のデッキ・チェアに寝そべりながら
                    野外音楽堂から漏れ聴こえるリハーサルの音楽を聴いていると
                    あぁ、この世の天国ってこれかも・・・(笑)

                    でも、今日、オール・ドボルジャーク・プログラムだよね?
                    何故、ブラームスのハンガリー舞曲5番が聴こえてくるんだろう?

                    ・・・あ、これ、アンコール用か(そうでした(笑))

                    私はチェコ・フィルのファン。
                    世界中のオーケストラがグローバル化している中で
                    ウィーン・フィルとチェコ・フィルだけは
                    まだかろうじて、圧倒的なローカル色を残している
                    (ような気がする)

                    チェコ・フィルの音って
                    特に弦の響きが
                    本当にチェコ語の響きに似ている(ような気がする)

                    どうせ偏見とか思い込みだろうと思うんだけど
                    あの、柔らかい母音を持つチェコ語の不思議な響きに聴こえるのだ。

                    ドボルジャークのチェロ協奏曲。
                    オーケストラの音もきっちりと響いてくるし
                    まだ太陽は完全に落ちていないので
                    コオロギの合唱も始まっていない(時々、鳥がなくくらい)

                    ノルウェーのチェリスト、トルルス・モルクは
                    よくトーンキュンストラーと共演していて知ってる。
                    テクニックは抜群だし
                    また、この人の楽器(18世紀のヴェネツィア製だそうだ)が
                    何とも美しい、厚みのある声で歌うのである。

                    ドボルジャークのチェロ協奏曲って
                    ドボルジャークらしいズブズブのロマンティックな曲で
                    歌うメロディが多いので
                    この、妙なる声で歌うチェロは聴いていて楽しい。

                    しかも、これだけポピュラー的要素を含んで
                    大袈裟に劇的に演奏しようと思えば
                    制限なく大袈裟になりそうな曲なのに

                    ちゃんと上品な抑制が効いていて
                    ドラマチックなのに流されない、すごく良い感じ。

                    トルルス・モルクって巧いだけに
                    ちょっと理性が勝って、ツンデレになる感じがするんだけど
                    それが今回は上手く活かされていた感じだわ。

                    コンサート・マスターとの絡みも
                    視線でコンタクトしながら実に良い感じ。

                    ネトピルも、ヘンにオーケストラを大袈裟にせず
                    どちらかと言うと、ちょっとあっさりし過ぎな位に抑えて
                    それが中立的で気持ちが良い。

                    けど・・・ビエロフラーベックだったら
                    きっと、もう少しウエットで情緒的になっていたかもなぁ(あらぬ妄想)

                    後半の交響曲8番は
                    野外で演奏するには良い演目だと思う。
                    ボヘミアの自然たっぷりの曲だし
                    (ワタクシ的には5番の方が好きなんだけど
                     誰か演奏してくれないですかね?)
                    太陽が落ちてきた夕暮れから夕闇にかけて
                    29℃で湿度30%だと、もう上着が必要なくらいの
                    緑の多い澄んだ空気の中で聴くには最適。

                    ・・・なんだけど
                    もちろん野外で環境が悪いのはわかるけど
                    えっ?というところが
                    あ、まぁ、細かいミスだから別に構わないし
                    良い演奏をしようと頑張っていたのは見えるし
                    そりゃ、良いオーケストラだとは思うんだけど

                    なんかちょっと・・・納得いかないと言うか
                    このオーケストラ、もっと良かったような印象があるのだが
                    どうも全体的に粗い印象が拭えない。
                    (弦のアンサンブルは柔らかくて美しいけれど)

                    ただ、アンコールに演奏した
                    (リハーサルの時に通していた)
                    ブラームスのハンガリー舞曲が
                    リズム感があって、締まったシャッキリした演奏で
                    意外に良かったのは
                    若い指揮者のリズム感にオーケストラが巧く反応したからかな。

                    今年はコオロギの合唱があまり目立って(耳立って)
                    聞こえて来ないのは不思議だが
                    (自然保護地区なので殺虫剤は撒いていないと思う)
                    澄んだ空気の中での
                    ものすごく気持ちの良い時間だった。

                    まぁ、あまり額に皺寄せて真面目に聴くのが目的
                    (そんな目的あるんかい?)
                    というコンサートではない筈なので
                    環境、空気、天気、そして良い音楽という事で
                    至極満足の私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                    サンクトペテルブルク・フィルハーモニー + テミルカーノフ

                    0
                      Schloss Grafenegg Wolkenturm 2017年8月20日 19時30分〜21時35分

                      St. Petersburger Philharmoniker
                      ピアノ Nikolai Lugansky
                      指揮 Yuri Temirkanov

                      Nikolai Rimski-Korsakow (1844-1908)
                      Suite aus der Oper “Die Legende von der unsichtbaren Stadt Kitesch
                      und der Jungfrau Fewronija” (1903-04)
                      (Konzertfassung : Maximilian Steinberg)
                      Hochzeitszug. Überfall der Tataren
                      Die Schlacht am Kerschenetz
                      Vorspiel. Lob der Wildnis

                      Sergej Prokofjew (1891-1953)
                      Konzert für Klavier und Orchester Nr. 3 C-Dur op. 26 (1917-1921)

                      Modest Mussorgskij (1839-1881)
                      “Bilder einer Ausstellung” (1874)
                      (Instrumentierung : Maurice Ravel, 1922)

                      サンクトペテルブルク・フィルハーモニーとテミルカーノフの2日目。
                      朝から晴れたり雨だったりと不安定な天候だが
                      ウエブ・サイトでは野外音楽堂の告知があって
                      到着してパーキングの指示をしてくれた男性が
                      昨日と同じ人で
                      「今日は外でコンサートだよ」とニコニコしながら教えてくれた。
                      (あああ、やっぱり多分、毎回来ているアジア人女性一人って目立つんだわ)

                      ドライブしている間も
                      空に様々な形の雲が点在していて
                      実はものすごく美しかった。
                      ドライブ中に写真は撮れないので残念だが(笑)

                      本日はオール・ロシア・プログラム。
                      最初のリムスキー・コルサコフのオペラ
                      「見えざる街キーテジと乙女フェヴォローニャの物語」というのは

                      若い侯爵が森の中で自然と話しながら暮らしている
                      敬虔な乙女フェヴォローニャに惚れる。
                      が、周囲から(特にタタール人)から反対されて
                      戦争を仕掛けられて
                      フェヴォローニャは街を見えなくしてしまう。
                      戦死した若い侯爵は
                      敬虔な乙女フェヴォローニャと
                      死者と聖人にしか見えない街へと去って行く

                      ・・・とかいう話らしい(曲目解説うろ覚え)

                      昨日は大編成で音量がホールを破壊しそうだったが
                      本日は野外なので、どんなに音が大きくても大丈夫。

                      コントラバスだけで10台あるけど
                      野外音楽堂仕様のオーケストラ編成なのか
                      それとも、オーケストラのメンバー
                      みんなオーストリアに演奏旅行に来たかったとか?(笑)

                      音が拡散してしまう分
                      昨日のような繊細な音色の変化は追えないけれど
                      ピアニッシモも充分な解像度で聴こえて来て
                      メロディ・メーカーのリムスキー・コルサコフの音楽が美しい。

                      ピアニストとして登場したのは
                      ロシア人ピアニストのニコライ・ルガンスキー。
                      ピアノはスタインウェイのグランド。
                      (そう言えば、昨日のプログラムに
                       スタインウェイ・ピアノの宣伝が入っていた(笑)
                       買えないです(爆笑))

                      プロコフィエフのピアノ協奏曲3番は
                      プロコフィエフがアメリカ滞在中に作曲した最も有名な曲の一つだが

                      わっはっは
                      何回も聴いてるけど(ナマでも)
                      そりゃ、ロシアっぽいウエットな部分もないわけではないが
                      そのウエットなロシアのメロディは
                      如何にもアメリカの聴衆に「ほらエキゾチックでしょ」程度にしか提示されず
                      最初から最後まで

                      ほら聴け、すごいだろ、もっと聴け
                      え〜い、もっと叩いてやる、ほらほらほら

                      と作曲家が考えたかどうかは知らないが
                      これ、抒情的とか言う範疇から遥かに越えて

                      はっきり言って、ピアノ=打楽器 だよね?(笑)

                      ルガンスキーの超絶的なテクニックで
                      最初から最後まで、ひたすら、すごいタッチと正確さで
                      ガンガン・ガンガン叩いてる、という感じが
                      ものすごい爽快感あるんですが(それで良いのかこの音楽?)

                      気温が途中から急激に下がって来て
                      管楽器にはかなりキツかったと思うのだが
                      オーケストラも、あの複雑怪奇な曲をバッチリ決めて
                      目を回して仰け反って、あれよあれよという間に終わっちゃったって感じ。

                      正にアメリカの聴衆の度肝を抜いたんだろうなぁ、この曲。
                      プロコフィエフの張り切り方とか
                      むちゃくちゃ振り(だって何なのよあの不協和音と転調の連続は)が
                      すごく面白いし
                      ヘンに「深く」なったりせずに
                      正確無比に強い打鍵でガンガン叩いた派手目の演奏が
                      野外音楽堂から響くと、いや〜、気持ち良いです。

                      オーケストラの音が拡散して
                      昨日ほどの音色はないな、と思っていたら

                      あらあらあら
                      後半の「展覧会の絵」がすごく面白い解釈。

                      昨日はロシアっぽいウエットさが、とか書いたけれど
                      意外にあっさりと始めて
                      最後の音を重く引きずらずに、淡白に収めているのだが

                      時々、ぞっとするような
                      原色とパステル色の混ざった、すごい音の色が出てくる。

                      特にカタコンベが、凍りつくようで背筋がゾクッとした。

                      思ったよりあっさり系の演奏かと考えていたら
                      時々、とんでもない音が出てきて
                      そのたびにギョッとしてしまう。

                      良い意味で
                      こちらの先入観を、すごい勢いで引っ叩かれて
                      とんでもない音色の世界に引きずり込まれる部分が時々あって
                      最初から最後まで油断できない演奏って

                      こんな名曲アワーでは珍しいかもしれない。

                      オーケストラが大編成で
                      弦が対抗位置にあって
                      私の席がほとんど正面だったので
                      (ホールは最悪、野外最高の席なのである)
                      音が左右に飛ぶ感じと、空間に散らばっていく拡大する大きさが
                      すごく実感できたのは
                      野外音楽堂の良さでもあるな。

                      あまりに面白い演奏だったので
                      たぶん、コオロギの合唱はあったと思うんだけど
                      全然意識に上らなかった。

                      あぁ、私も「雑音」を無視できる
                      ヨーロピアンの耳になったのかしら

                      ・・・とか思ったけれど
                      こういう有名な曲だと
                      知ったかぶりして奥さんに小声で解説する
                      うざいセミ・クラオタ・オヤジがあちこちに出現していて
                      (すごい言い方ですみません。でも怒ってますワタシ)

                      ついでに、これは仕方ないんだけど
                      風が強いので、オーケストラの楽譜を押さえるピンが
                      楽譜をめくった後の固定の時に
                      まるでコル・レーニョのような音をたてるので
                      (曲の最中に、かなり何回もあちこちで聞こえて来た)
                      それがちょっと気になったかな、という私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      この音楽祭って
                      この地域の人たちの社交界のような様相を呈していて
                      みんなご夫婦で来て
                      あちこちでお知り合いにご挨拶・・・なのは良いのだが
                      そこで立って喋っていられると、私が外に出られないんだけど
                      というのが頻繁にあって
                      まぁ、田舎と言えば田舎ですね(笑)

                      calendar
                      1234567
                      891011121314
                      15161718192021
                      22232425262728
                      293031    
                      << October 2017 >>
                      PR
                      ★コンタクト・メイル★
                      メイルはこちらへ
                      ブログランキングに1クリックお願いします
                      selected entries
                      categories
                      archives
                      recent comment
                      recommend
                      links
                      profile
                      search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM