ヨーロピアン・ユニオン・ユース・オーケストラ + ノセダ

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    Schloss Grafenegg Wolkenturm 2018年8月23日 19時30分〜21時50分

    European Union Youth Orchestra
    ピアノ Rudolf Buchbinder
    指揮 Gianandrea Noseda

    Edvard Grieg (1843-1907)
     Konzert für Klavier und Orchester a-Moll op. 16 (1868)
    Pjotr Iljitsch Tschaikowski (1840-1893)
     Symphonie Nr. 5 e-Moll op. 64 (1888)

    ヨーロッパ・ユニオン・ユース・オーケストラの
    グラーフェネックでの最終公演は
    指揮者にジャナンドレア・ノセダを迎え
    ピアノはグラーフェネック音楽祭の芸術監督で
    いつも花束持って、美人のソリストとほっぺにチューしている
    ルドルフ・ブッフビンダー。

    まだまだ暑いので、野外音楽堂でのコンサートである。
    この間は、音響悪くない・・・と思っていたけれど
    席の位置のせいか
    あるいは風向きなのか
    何だか今日は音が飛んで来ない感じがする。

    しかも雑音がものすごく気になる。
    外のオートバイの爆音、時々飛ぶプライベートな飛行機の音に加えて
    なにせこの音楽祭、芝生チケットというものがあって
    ピクニック気分で来られるので
    今日は子供二人が、向こうの芝生の上を
    コンサートの最中、駆けずり回って
    時々、奇声をあげている・・・(絶句)← 親はコンサートを聴いているらしい。

    グリーグのピアノ協奏曲と言ったら
    名曲中の名曲で、誰でも知っている。

    ブッフビンダーは71歳とは言え、現役のバリバリで
    骨太で華麗なピアノの音なんだけど
    風向きのせいか、席の位置のせいかはわからないが
    何だか、オーケストラがものすごく不安定に聴こえてくる。
    あんな難曲を、安定した手のポジションでよく弾くなぁ、と
    感心して見ていたのだが
    ミスタッチとは言わないけれど、一部に当たり損ねがあったり
    いや、でも、もしかしたら、そういう曲なのか(←私のうろ覚えかも)

    このフェスティバルに来ている人は
    基本的には全員ブッフビンダーを知っていて
    多かれ少なかれファンなので

    何と、何と、何と
    いつも絶対にアンコールしないブッフビンダーが
    アンコールを2曲。

    しかも最初のアンコールが
    ヨハン・シュトラウスのパスティッチオ!!!!

    これ、確か最後に聴いたのが
    プレートルとウィーン交響楽団の最後のコンサートの時だった。
    洒脱でヴィルトゥオーゾ的要素が散りばめられていて
    なのに、人を脅かすようなものではなくて
    あくまでもウィーン風に、軽くチャーミングに
    ドイツ語で言うなら、とことんゲミュートリッヒ。

    いやもう、こういうモノを弾かせたら
    ブッフビンダーに敵うピアニストはいないだろう。

    これ聴いたら、グリーグなんて別にどうでも(失礼!)と思っちゃったけれど
    何と、その後に、もう1曲、バッハを演奏。
    右手と左手がずっと交差している面白い曲で
    これはクラシック的にバロック的に
    あくまでも正確で端正で、唸ったわ、私。
    ブッフビンダー、オーケストラとの共演じゃなくて
    リサイタルやったら、また聴きに行かなくちゃ・・・

    後半のチャイコフスキーの交響曲5番。
    これも名曲で、みんな知ってる・・・・けれど

    私の体調か、席の位置か、風向きか
    ともかくわからんのだが
    やっぱりオーケストラが不安定に聴こえてくる。

    ノセダの指揮を見ていると
    とても歌わせるイタリア人だなぁ、とは思うのだが
    時々、リズムと指揮の動きが一致しなくて
    (いや、それはそれで、そういう指揮法なのだろうが)
    ちょっと船酔いみたいにクラクラくる。

    別に私の体調、悪くない筈なんだけど
    でも、もしかしたら
    夏休みの宿題を大いにサボっているのが原因かも・・・

    将来有望な若いメンバーたちのユース・オーケストラなので
    技術的にどうのこうの、というのはなかったんだけど
    いまいち、乗り切れなかったのは
    自分が悪い。

    これ、個人的メモであって
    音楽批評でも何でもないので
    ウソを書くわけにいかないので・・・
    すみません、読者の方々はお目汚しですのでご放念下さい。

    今週は木・金・土・日と連続で
    往復約140キロのドライブをする予定の私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    この暑さも今日が最後らしい。
    ザルツブルク郊外では豪雨で道路が閉鎖されて孤立地帯が出来たり
    何だか、本当に変な気候。

    ヨーロッパ・ユニオン・ユース・オーケストラ + マンフレッド・ホーネック

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      Schloss Grafenegg Wolkenturm 2018年8月4日 20時〜22時40分

      KLANGRAUSCH UND OPERN-DUETTE

      European Union Youth Orchestra
      指揮 Manfred Honeck
      バリトン Thomas Hampson
      バスバリトン Luca Pisaroni

      Richard Strauss (1864-1949)
      Suite aus der Oper „Der Rosenkavalier“ op. 59 (1911/1944)

      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
      „Non più andrai“ - Arie des Figaros aus der Oper „Le nozze di Figaro“ (1786)
      „Hai già vinta la causa ! … Vidrò mentre io sospiro“
      Rezitativ und Arie des Conte Almaviva aus der Oper „Le nozze di Figaro“

      Giuseppe Verdi (1813-1901)
      „Restate! Presso alla mia persona“
      Szene und Duett Rodrigo - Filippo aus der Oper „Don Carlo“ (1867/1884)

      Guiseppe Verdi
      „Perfidi! … Pietà, rispetto, amore“
      Rezitativ und Arie des Macbeth aus der Oper „Macbeth“ (1847)

      Gioachino Rossini (1792-1868)
      „Si, vi sarà … Deh ti ferma“
      Rezitativ und Arie des Assur aus der Oper „Semiramide“ (1823)

      Vincenzo Bellini (1801-1835)
      „Il rival salvar … Suoni la tromba“
      Duetto Sir Giorgio - Sir Riccardo aus der Oper „I Puritani“ (1835)

      Ottorino Respighi (1879-1936)
      „Pini die Roma“ (1924)

      グラーフェネックのサマー・コンサートのシリーズは
      既に6月末から始まっているのだが
      8月中旬からのグラーフェネック・フェスティバルが
      ゴリゴリのクラシックなのに比べて
      比較的ポピュラーや親しみ易いプログラムなので
      年金生活でお金もないし(笑)今年はちょっとサボっていた。

      ただ、その中で
      ピサローニとハンプソンが歌って
      マンフレッド・ホーネックが指揮するコンサートだけ目を引いた (^^)v

      毎年グラーフェネックで活躍する
      ヨーロピアン・ユニオン・ユース・オーケストラの
      若々しいイキの良い音も楽しみ。

      メイン・コンサートの前に
      プレリュードというミニ・コンサートもあったのだが
      これ、数年前から、冷房の効いたライトシューレのホールじゃなくて
      お城の中庭で行われるようになって
      開始時間には、中庭の3分の1くらいに
      まだ、ガンガン日光が当たっている。

      で、本日の気温、32℃とかなんですけど(怒)
      そんな気温で太陽の当たる、しかも風通しの悪いお城の中庭で
      クラシックの室内音楽、聴きたくない(すみません)
      それに、開始時間に、鳥が鳴きまくってウルサイのだ(経験済み)

      ヨーロッパの猛暑は、来週の木曜日くらいまで続く予想で
      もちろん、日本の猛暑とは比べものにならないけれど

      でも、でも、でも
      こちらは、何処に行っても「冷房」なるモノがないのだ。
      時々、新型の地下鉄や市電に冷房入っている時もあるが
      冷房の効いていない、ムッとした暑さの車両も多い。

      車の冷房をガンガン効かせてグラーフェネックまでドライブして
      外に出たら、うわああ、夜の7時過ぎで、まだ32℃で
      ムッとする暑さである。プレリュード行かなくて良かったわ。

      20時からのコンサート。
      オーケストラのメンバーも指揮者も
      黒の上着を着て、暑そう・・・
      観客はそれなりの涼しい格好をしているが。

      コンサート前に、主催者のブッフビンダーがマイクを持って登場。
      あ? プログラム変更? それとも、誰かがキャンセル?
      ブッフビンダーだと気付いた観客から拍手。

      「演奏せずに拍手をもらう、というのは
       なかなかオツなものですが
       プログラムに変更はありません。
       出演者も全員来ています。
       ただ、トーマス・ハンプソンが
       ここ数日、夏風邪をひいた、と聴衆に伝えて欲しいとの事」

      こういうアナウンスって、不要な事も多いのだが
      確かにハンプソン、時々調子が悪そうだった。
      (それでも、あの、人間とは思えぬ声量は健在だったが)

      ユース・オーケストラとは言え
      音楽大学で専攻しているプロの卵たちなので、アマチュアとは言えない。
      ただ、オーケストラの人数は、かなり多い(特に弦が)

      野外音楽堂だから
      大規模オーケストラでも、残念ながら音の響きは
      あちこちに散ってしまう。
      悪い音響ではないのだが
      いつも楽友協会ホールなどで聴き慣れている耳には
      ちょっともどかしい感じ。
      (それとも、私、歳とともに、耳が遠くなったんだろうか。
       ・・・可能性としてはアリだな)

      真面目にしっかり指揮者の指示通りに演奏するユース・オーケストラで
      バラの騎士組曲で、ホーネックの自由自在のヘン◯イ振りが発揮されると
      非常に楽しい。むちゃくちゃ楽しい。

      リヒャルト・シュトラウス、こんなに美しいワルツを
      オックス男爵のために書いたんだなぁ、とか
      なんだか久し振りにバラの騎士、オペラ座で観たくなってしまった。

      最初のフィガロはピサローニ。
      ピサローニが出て歌いだしたとたん
      オーケストラの音量だの何だのが、頭からぶっ飛んだ。

      イタリアの最高級モード雑誌のモデルでも充分通用するスタイルを
      白いシャツと黒のスーツで包み
      大声を張り上げる事なく
      モーツァルトにふさわしい軽快さで
      滑らかで艶やかな美声・・・

      観て良し・聴いて良しの至福な時間 ♡

      次のアルマヴィーヴァはハンプソン。
      もともとハンプソンって、人間とは思えない声量があるんだけど
      夏風邪で少し抑えてるのかしら。
      でも、野外会場でも堂々と響いてくる声は立派。

      途中で、何かあって
      指揮者に指示して、もう一度繰り返させていたけれど
      さりげなく、悪びれず、実に自然に歌い直しちゃうところとか
      さすがにベテランの域。
      指揮者もオーケストラも、突然の変更によくついていった。

      ドン・カルロのロドリゴとフィリッポのデュエット。
      あ〜〜〜、イタリア語、習っておけば良かった。
      (というより、今からやれ、って話だが・・・)

      舞台上で、コンサート形式なのに
      2人ともオペラっぽく演技始めちゃうし
      ハンプソンは声に多少ムラがあって
      上の方が出にくいようだが
      迫力たっぷりで
      声量ばっちり、声ばっちりで
      見た目も派手(=太ってないけどともかく大柄)な2人は絵になる。

      どの位「大柄」かと言うと
      ハンプソンとピサローニは同じ位の背なのだが
      その横に指揮者のホーネックが並ぶと
      ホーネックの頭が、2人の肩のあたり・・・

      後半はヴェルディのマクベスから。
      これはハンプソンの出し易い声の範囲だったようで
      かなり声は響いていて素晴らしかった。

      ロッシーニをピサローニ。
      会場はこの頃になると(夜の10時)さすがに暗くなって
      手元のテキストも全く見えないけれど
      声の良さと姿の良さと
      わざとらしくない、さりげない演技で魅せてしまう。

      ベッリーニの清教徒のデュエットは名曲で
      ぐわ〜〜っと盛り上がるので、ドラマツルギー的には最良の選択。

      手元テキスト全く見えない状態だが
      ライトとかつけてテキストを見ているような人は一人もいない。
      ・・・この聴衆(年配数多し)って
      もしかしたら、オペラ座常連とか、そういう層の人たちが多いとか???

      ばっちり歌ってくれたので大満足していたら
      何と、アンコールあり!!!!

      ・・・イタリア・オペラに詳しくないので(涙)
      ただ、あの早口言葉はロッシーニかしら???
      でも、ドン・パスクワーレとか言っていたような気もするので
      ドニゼッティかもしれない(すみません、無知で・・・)

      二人が揃って実に楽しそうに
      イタリア語の早口言葉を歌うのがチャーミング。
      こちらも楽しくなって、聴衆も拍手喝采。
      いや、すごいサービス精神だわ。
      この義理の親子、関係が上手く機能しているんだろうなぁ。
      (って、個人的な事情に興味はありませんが(笑))

      大いに盛り上がって
      普通だったら、ここでコンサートは終わりだろう。

      しかしユース・オーケストラは疲れ知らず(かもしれない)
      その後にレスピーギのローマの松。

      個人的好みから言えば、ローマ三部作だったら
      祭りか泉の方が好きなんだけど(すみません、あくまでも好み)

      豊かな緑に囲まれた広大な公園の中の野外ホールで
      ローマの松、音楽と自然が一体化してる・・・(←妄想)

      多少気温も落ちてきて
      いわゆる「爽やかなヨーロッパの夏」的な湿気のなさで
      この空気の中のレスピーギのローマの松って
      なんだかむちゃくちゃ合ってるわ。

      ただ、何人かのご年配の方々が
      途中で席立って帰り出したのには参ったが。
      (しかも演奏中である。
       更に、あの曲、途中はものすごいピアニッシモが続くのだ)
      まぁ、夜20時開始で、ローマの松演奏開始時点で
      夜の10時過ぎていたから
      早く寝たいという健康上の理由のある年配の方々もいらっしゃるだろう。
      (ただ、できればあのピアニッシモの時にゴソゴソして欲しくない)

      例のテープで流れる鳥の鳴き声だが
      コウロギの鳴き声と相まって不思議な雰囲気(笑)

      アッピア街道は、会場の真ん中に金管を置いて
      あれは、きっと、前の方の高級席の人たちには
      かなり立体的に響いただろうなぁ。

      私は雨天の時にホールに席がある一番安い席だったけれど
      比較的正面で、最初の金管が後ろから響いた時には
      音響空間が突然立体と化して、背筋がゾクゾク。

      技術的には完璧で巧いし
      ホーネックがよくオーケストラを統率していて
      音楽的にも楽しく聴かせてもらって
      さて、帰ろうと思ったら

      アンコールで、またバラの騎士組曲の最後の乱痴気ワルツ!!!(爆笑)
      しかも、この曲、オーケストラのメンバーが
      もう楽しそうに弾くこと。
      若いエネルギー、弾けまくり (^^)v

      コンサート終了22時40分。
      オーケストラ・メンバーはその後
      ライトシューレ・ホールで
      レイト・ナイト・セッション。

      これに行った観客も多かったようだが
      レイト・ナイト・セッションって
      準備にかなり時間がかかって
      ホール内は立ちっぱなしで
      友人とでも一緒なら楽しいだろうが
      一人だと待っている時間を持て余すので・・・

      ヨーロッパの猛暑はまだまだ続きそうだが
      日本に比べればまだマシ、と
      自分に言い聞かせている私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団 + ユロフスキ

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        Musikverein Großer Saal 2018年4月3日 19時30分〜21時40分

        Gustav Mahler-Jugendorchester
        指揮 Vladimir Jurowski
        バイオリン Lisa Batiashvili

        Sergej Prokofjew (1891-1953)
         Violinkonzert Nr. 2 g-Moll, op. 63

        Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
         Symphonie Nr. 8 c-Moll, op. 65

        16歳から27歳までの年齢制限のあるユース・オーケストラで
        たぶん、数あるユース・オーケストラのトップかトップに近いところにあるのが
        亡きクラウディオ・アバドが1986/87年にウィーンで設立した
        このグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団であろう。

        毎年この時期にヨーロッパ演奏旅行をするが
        今回は3月27日のドレスデンを皮切りに
        ルクセンブルク、ポルデノーネ、ウィーン、ヴロツワフ
        ドレスデンに戻り(会場が違う)、ハンブルク、フランクフルト
        マドリッド、アリカンテ、リサボンでコンサート。

        プログラムはソリストと指揮者の関係もあって
        プログラムA は1914年〜18年の作品というテーマで
        ルトスワフスキ、シマノフスキ、ドビュッシー
        プログラムB は1939年〜45年の作品テーマで
        バルトークかプロコフィエフに、このショスタコーヴィッチの交響曲8番。

        うああああ、怒涛のプログラム。
        あのキュートな(?)プロコフィエフのバイオリン協奏曲2番はともかく
        ショスタコーヴィッチの交響曲8番を聴くには
        まずは心の準備を整えてからでないと無理。

        何故かコンサートは立ち見席に至るまでほとんど満杯。
        私の持っている超貧民席のあたりは
        スマホを持ったどこかの国の若い方々がびっしり。

        まずはプロコフィエフ。
        リサ・バティアシュヴィリのバイオリンは
        ともかく細かい音まで、すべてが超美しい。
        しっかり芯の通った、濁りのない美音がホールに鳴り響くと
        これは、かなりの快感。

        オーケストラがこれまた、わっはっは。
        だって、このメンバーたちって
        2500人のオーディションから選ばれた精鋭ばかり。

        もちろん全員が音楽家を目指す音楽大学の学生なので
        演奏に全く緩みがない。

        メンバーにしてみれば
        このオーケストラでの演奏歴は就職にも有利だし
        来ている誰かがスカウトしてくれる・・・かもしれないし

        将来の職業に直結するのだから
        全員が、ともかく、めちゃくちゃ真剣。

        指揮のウラディーミル・ユロフスキは
        私のイメージでは若い指揮者という感じだったのだが
        もう45歳になったのか(びっくり)
        (私はもともとお父さんのミハイル・ユロフスキのファン(笑))

        大袈裟な身振りはなく
        一つ一つの音を真剣に、最小限の動きで明確なキューを出す。
        それに応えるオーケストラの正確性が見事で
        これも快感・・・

        アンコールが超絶技巧の、何だかわからないけれど
        (もちろんバッハではございません)
        最初から最後までダブルボーゲンで、一つの弦でメロディを弾くという
        離れ技で弾いた、時々ペンタトーニックの入る曲は
        何だったんだろう?(後でチェックしておこう)

        前半はウキウキとプロコフィエフの楽しい世界を満喫して
        さて後半・・・これこそ、超弩級、心の準備なしでは聴けない名曲。

        ・・・演奏完璧なんだけど
        いやもう、この曲、ともかく暗い。

        木管のソロなんか、言葉にできない程の美しさだし
        途中で音響的な爆発は何箇所もあって
        すごい迫力だが
        基本的には鬱々として
        ロシア的なウエットな暗さが全体を支配する。

        第1楽章で周囲のどこかの国の観光客は
        全員、途中からスマホをいじり出して
        ゲームしている若い人もいるが
        (音が出なければ文句は言いませんワタシ)
        途中で眠りこけて(眠るのには反対しませんワタシ)
        手で持っているスマホが
        床に、むちゃくちゃ派手な音を立てて落ちる
        ・・・というのが、曲の最中で何回も何回もあった(ああああ)

        ユロフスキ、まだ若いのに
        この非常に難しい曲を
        技術的には完璧に
        ウエットな部分には、ある程度の客観性を持ちながら
        ピアニッシモとフォルティッシモを思い切り出して
        オーケストラのバランスとしても見事な絵を描いてくれた。

        いやしかし、こういう曲をユース・オーケストラに演奏させるって
        若い音楽家難聴促進協会とか言うモノでもあるのか。

        聴いている方も難聴になりそうな部分が多い。
        特にショスタコーヴィッチの、あのすごい高音でのフォルティッシモは
        楽友協会で、ためらいなく本当にフォルティッシモで演奏されると
        耳が痛いどころの騒ぎじゃなくて
        爆弾が耳の傍で爆発したような凄さがある。

        もちろん高音のフォルティッシモだけではなくて
        ティンパニのドロドロからオーケストラのトゥッティというのも
        ユニソノでの容赦のないフォルティッシモもあって
        隣のおばさん、時々、ショックで身体がビクッとしていたもんなぁ。

        どこにフォルティッシモがかかるか位は
        頭の中でわかっているから良いけれど
        それでも、あれだけ鳴らされると
        聴いているだけでビックリする。

        やっぱり当時のソビエト連邦政府のご意向を忖度して
        フォルティッシモでガンガン最大限にオーケストラを鳴らせて
        市民の戦争バンザイ、ソビエト共産主義バンザイの意識の高揚を
        意図して、一種の「大音響による麻痺」的な
        ロック・コンサートみたいな効果だったんだろうなぁ。

        (まぁ、ご存知の通り、この曲、あまりの暗さに
         初演時の評判は良くはなかったらしい)

        持てる限りのモチーフを組み込んで
        複雑に絡ませ、展開させて行く
        ショスタコーヴィッチの作曲技法の見事さには唸る。

        この曲、あまり演奏回数が多くはないので
        (5番とか10番はよく演奏されるが・・・
         ワタクシ的には9番とか12番とか15番が好き)
        ナマで聴く機会も少ないだけに

        やる気のある若いメンバーのオーケストラで
        リキの入った真剣な演奏を聴けたのは
        耳が痛かろうが
        スマホ落としの音がピアニッシモの時に会場に響きわたろうが
        最初から最後まで圧倒的で素晴らしかったし

        ショスタコーヴィッチって
        何という天才で複雑で面倒な作曲家なんだ
        という再認識もさせてくれた(皮肉ではございません)
        (いや、ほんと、この作曲家って暗いんですよね基本的には。
         それを共産主義バンザイみたいに作ろうとするから
         ますますヘンな裏のある
         爆発しながら泣いてる、みたいな曲が出来るわけで)

        ちょっと色々と仕事であって
        (仕事してるんかいっ!)
        落ち込みも激しい時に
        こういう、人の心情を高揚させるのか
        思い切り落ち込ませるのか
        割に中途半端に人類の救済テーマもあったりする曲を聴くと

        何となく複雑な気分になっている私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        ユース・オーケストラなので
        その関係者も若い人が多かったのか
        会場の咳き込みはほとんどなかったのは幸い。
        (その分、スマホ落としのすごい音が目立ったが)

        つい数日前まで気温マイナス〜とか言っていたのに
        本日は日中20℃近くまで気温が上がって
        嬉しいけれど、あっという間に「暑い〜」とかになるんだろうなぁ。

        カメラータ・ザルツブルク + テオドール・クルレンツィス

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          Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年1月13日 19時30分〜21時50分

          Camerata Salzburg
          バイオリン Gregory Shss, Andrey Baranov
          チェンバロ Florian Birsak
          ピアノ Per Rundberg
          メゾソプラノ Ann Hallenberg
          指揮 Teodor Currentzis

          Alfred Schnittke (1934-1998)
           Concerto grosso Nr. 1 für zwei Violinen, Cembalo,
            präpariertes Klavier und Streichorchester (1976/77)
          Gustav Mahler (1860-1911)
           Kindertotenlieder für eine Singstimme und Orchester (1901-04)
          Frank Martin (1890-1974)
           Petite Symphonic Concertante (1944/45)

          話題沸騰と言って良いのか
          一時のとんでもない(ワケのわからない)熱狂は醒めたようだが
          それでも今、絶対に面白い指揮者テオドール・クルレンツィスのコンサート。

          過去数回はクルレンツィスの手持ちのムジカ・エテルナと聴いたのだが
          もともとクルレンツィスのウィーンでのデビューは
          このカメラータ・ザルツブルクだったのだ。
          2016年10月5日に貧民席でひっくり返っていた私の記事は こちら

          クルレンツィスが出るというのに
          今回は天井桟敷貧民席 及び 準貧民席に意外に空き席が目立って
          コンサート開始直前に、超から準への民族大移動があった(笑)
          ・・・私は超貧民席ベストをチクルスで押さえたので移ってません。

          何でこんなにチケット売れてないんだろう、と思ったが
          いや、確かに、このプログラムでは・・・

          マーラーの亡き子を偲ぶ歌はともかくとして
          最初がアルフレート・シュニトケの30分くらいの曲。
          後半のメインがフランク・マルタンって
          ワタクシ的にはウハウハのプログラムなのだが
          ベートーベンとかモーツァルト好きだと、方向性違うし。
          (観光客らしき何人かも、前半のシュニトケとマーラーの後は
           戻って来ませんでした。あ〜あ、マルタン、カッコいいのに)

          さて、アルフレート・シュニトケの合奏協奏曲1番。
          チェンバロが後ろ、プレペアド・ピアノが下手(しもて)
          バイオリンのソリスト2名が真ん中。
          ソリスト1名はカメラータ・ザルツブルクのコンサート・マスター。

          うううう、シュニトケ、ものすごく好き!!!!

          プレペアド・ピアノの不思議な音色(トナールです)で始まる
          この合奏協奏曲って、何ともバロック。
          何せコンツェルト・グロッソという題名だし
          もろにバロックの仮面を被りながら
          近代音楽としての性格が、ちらちら顔を出す。

          躍動感溢れるスッキリとした味。
          次から次へと現れるバロックと近代音楽、時々無調という
          油断していると足元から攫われるような
          聴いている方も一瞬たりとも気が抜けない。

          途中でタンゴまで出て来ます(笑)
          シュニトケの映画音楽からの引用らしい。

          バイオリン2台のソロが、鳥肌立つほど素晴らしくて
          チェンバロも魅力的。
          あ〜、こういう油断してるとバッサリという曲
          最初から最後まで、ひたすら楽しく聴けちゃうじゃないの。

          舞台変換があってから
          マーラーの「亡き子を偲ぶ歌」は
          何とソリストがメゾ・ソプラノ。

          これが何とも言えず、凄かった。
          バリトンで聴く事の多い曲だが

          何とも繊細で透明感のある世界がホールに広がって行って
          これは、メゾ・ソプラノで歌ってこその世界か。

          ヘンにズブズブにはならず
          ものすごく細かい部分に拘って音を作っていて
          あの、押し込められた悲しみに満ちた感情が
          押し付けがましくなく
          ただ、もう、単純に「そこ」にあるという印象で

          いかん、1曲目から涙出そう。

          何だこの繊細な透明感は・・・
          今までバリトンで聴いていても
          あ〜、私、子供いないしなぁ、わからんよね、とか思っていたのに
          メゾで歌われて
          これだけ透明感のある仕上がりになると
          グイグイ迫ってくるのか、う〜ん。

          後半、フランク・マルタンの小協奏交響曲。
          これもピアノとチェンバロが入ったストリング。

          ああああっ
          カメラータ・ザルツブルクのバイオリンとビオラが立ってる!!!

          ムジカ・エテルナでは全員が立って演奏するので
          その分の躍動感が半端じゃないのだが
          カメラータの弦楽奏者も立ったまま演奏できるのか。
          (いや、考えてみればバイオリンのソナタとか
           ピアノ伴奏でその横に立って演奏するんだもんね。
           バイオリンやビオラがいつも舞台で座っている、というのは
           私の習慣による偏見でしかない)

          ストラヴィンスキーの火の鳥を思い起こさせるようなテーマから
          躍動的になるとショスタコーヴィッチみたいな感じ。

          すみません、マルタンはフランス語圏スイス生まれなので
          ロシアとは関係ないと思うんだけど ^^;

          いやもう、この曲、むちゃカッコいいのである。
          管楽器とハープの絡みもすごく良いし
          ピアノがまた、ものすごくチャーミングで素敵。
          ピアニストが真剣に指揮者やコンサート・マスターを睨みながら
          身体を揺らして演奏している様に悶える。

          この曲も無調ではなくちゃんとトナール。
          しかも、メロディはかなり後期ロマン派的なところがあって
          古典的なストラクチャーで
          まぁ、何て聴かせる曲 ♡

          しかも大げさにしようとしたら
          いくらでも出来そうな曲なんだけど
          あくまでも解像度と透明感が全面に出てきて
          曲想がロマン的になっても、重くならないのは
          指揮者の手腕なんだろうなぁ。

          バリバリの現代音楽ではなく
          バリバリの古典でもなく
          シュニトケとマーラーとマルタンのプログラム構成は
          聴いている方に取っては、ものすごく楽しい。

          立って演奏している弦楽器のプレイヤーたちも
          ムジカエテルナほど踊りはしないが
          やっぱり起立して演奏する事による躍動感って
          間違いなく音楽にも出てくる。

          クルレンツィスって確かに「鬼才」なんだけど
          簡単に言えば、音楽が好きで好きで好きで
          好きすぎてむちゃくちゃ細かいところまで拘ってしまうタイプに見える。

          デビューしたころのアンドリス・ネルソンスと似たような感じ。
          指揮台なしで、舞台の上で踊りまくるのも
          スタンド・プレイとか全然関係なくて
          ともかく、好きです、好きです、ものすごく好きです、という
          音楽に対するものすごく熱いコールをしている印象を持つ。

          ひどい風邪をひいてしまって
          だいたい、今日の朝、何でこんなに静かなんだ、と思ったら
          鼓膜がくっついていただけだったという
          (コンサートに行く最中に唾飲み込んで、何とか戻しました)
          コンサート最中の咳は頑張って我慢したけれど
          引退後の最初の冬
          どんなに暖房入れても17℃以上にはならないという
          (その代わり、夏はむちゃくちゃ快適)
          自宅にずっと居るとヤバイ事に気がついて
          せいぜい大学の図書館に出入りしよう、と
          固く決心した私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          ・・・いや実は大学の図書館に行っても
          結局は勉強というより、自分のコンピュータで仕事しちゃったりするので
          なんだか申し訳ないんですよねぇ(言い訳)
          こちらの図書館、仕切りがないから、隣の人が何しているかモロにわかるし。

          リンツ・ブルックナー交響楽団 + デニス・ラッセル・デイヴィス

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            Musikverein Großer Saal 2016年10月22日 15時30分〜18時40分

            Bruckner Orchester Linz
            バイオリン Christian Altenburger
            指揮 Dennis Russel Davies

            Richard Strauss (1864-1949)
             Rosenkavalier Suite op. 59 (1944)
            Alban Berg (1885-1935)
             Violinkonzert “Dem Andenken eines Engels” (1935)
            Johannes Brahms (1833-1897)
             Sinfonie Nr. 4 in e-Moll (1885)

            ブルックナー・オーケストラは
            オーストリア第3の都市、リンツのオーケストラ。
            (第2の都市グラーツにもオーケストラあるんだけど
             今ひとつパッとしないというか。
             いや、侮辱だったらごめんなさい)

            指揮者のデニス・ラッセル・デイヴィスは
            ビリーの前にウィーン放送交響楽団の首席指揮者だった人で
            広いレパートリーで非常に正統的で
            マジメで誠実な音楽作りをする指揮者だと思う。

            楽友協会でのコンサートとは言え
            楽友協会主催ではなくて、ジュネスのコンサート。
            お陰でチケットが(比較的)安い。
            (若者だと更にその半額である)

            でも楽友協会の大ホール、空き席が目立つ(涙)
            お陰でちょっと良い席に移ったんだけど
            それによって定位置観測が出来ず

            うううう、やっぱり高い席って音が良い。
            (註 一部の高い席を除く)
            音が丸く柔らかく豊かに響いてくる。

            という訳で多少贔屓目になった可能性はあるけれど
            しかし、このオーケストラ、むちゃ優秀じゃないか!!!

            バラの騎士組曲は
            わっはっは、やっぱりオーストリアのオーケストラだよ。
            色っぽくて艶っぽい。
            考えてみれば、このオーケストラ
            リンツの歌劇場のオーケストラだった。
            そりゃ、オペラとか慣れてる筈だわ。

            アルバン・ベルクのバイオリン協奏曲。
            バイオリニストのクリスティアン・アルテンブルガーは
            ウィーン音楽大学教授。
            ウィーン音楽大学とジュリアードで学んだ人で
            コンサート歴もかなりある。
            (ズービン・メータに気に入られたらしい)

            で、この人のバイオリン ♡
            すみません、最初からハートマークで。
            だって、何とも滑らかというか
            音が澄んでいて
            強靭だけど力が入っていないので

            アルバン・ベルクのこのバイオリン協奏曲と
            何て合ってるの。
            むちゃくちゃ美しい上に音が伸びて
            感傷的にならず理性的で
            体幹のぶれない背筋がしっかり伸びた気持ち良さ。

            この曲、一時ヘビー・ローテンションで聴いていたけれど
            どんなに調性があるように聴こえても
            やっぱり基本、12音音楽だから
            頭に残っていなくて(恥)

            こんな音楽を全部暗譜するって
            どういう頭の構造に(あ、いえいえいえ)

            感情ズブズブの泥沼が全くなくて
            これだけ理性的に教科書みたいに模範的な演奏って
            私の好みとしては、ものすごく好き ♡

            後半のブラームス、交響曲4番。
            うわわ〜っ
            そりゃ、いつもの貧民席じゃない、というのはあったとしても
            最初から最後まで
            とことん正統的、伝統的な演奏。

            恐ろしい事に
            最初から最後まで
            おバカな音楽音痴の私の頭の中で鳴っている
            ブラームスの4番と寸分違わず一致したってどういう事?

            豊かな厚みのあるオーケストラの音
            激しさと諦観の揺れ。
            細かい部分で気になるところがなかった訳ではないけれど
            何かもう、実に正しい理想通りの音楽を聴いちゃった、という感じ。

            田舎のオーケストラとか侮ってはいけない。
            このオーケストラ、すごく水準が高い。

            指揮者のデニス・ラッセル・デイヴィスとは
            2002年からだから、もう14年になるし
            このコンサートを聴いている限りでは
            デイヴィスのオーケストラ・ビルダーとしての才能は
            素晴らしいと思う。

            今回はプログラムが好みだったので行ったのだが
            このオーケストラも追っかける価値はありだな・・・

            芳醇なオーケストラの香りに包まれて
            ものすごく満たされた気分でホールを後にした私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。




            カメラータ・ザルツブルク + テオドール・クルレンツィス

            0
              Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年10月5日 19時30分〜21時40分

              Camerata Salzburg
              ピアノ Alexander Melnikov
              指揮 Teodor Currentzis

              Richard Wagner (1813-1883)
               Siegfried-Idyll (1870)
              Ludwig van Beethoven (1770-1827)
               Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 C-Dur op. 15 (1795-98)
              Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
               Symphonie Nr. 4 A-Dur op. 90 “Italienische” (1833)

              ザルツブルクのカメラータが来るというので
              知り合いの絶世の美女がウィーンに来るかと思い
              チケットを買ったのに
              彼女は降り番で(涙)お目にかかれず一緒に飲めず残念。

              プログラムの最初に
              突然、指揮者のテオドール・クルレンツィスについての記述。
              最もユニークで、最もエキサイティングな指揮者・・・とか書いてある。

              しかも、見た目のユニークさに加えて
              妥協を許さない、ずば抜けた演奏をして
              聴き慣れた曲が、突然、緊張感を持った
              全く違った曲に聴こえてくるのをお楽しみ下さいって

              コンサート聴いてから
              あははは、これ、プログラムの最初に書いておいて
              良かったですね(笑)と、つくづく思った。

              だって途中で抜ける人、少しだけど居たんだもん。

              いや、それもわかる。
              だって、本当に本当に本当に
              これ、本当にあの曲?という程に

              悪く言えば奇を衒う
              良く言えば実に新鮮で不思議な演奏だったのだ。

              ワタクシ的な好みから言うと
              こういう、正統派からかけ離れたところにある演奏は
              それが説得力を持って響いてくるかが好みの別れるポイントだが

              ある意味、アーノンクールみたいなもので
              そうか、この人はこういう演奏したかったんだ
              で、それもアリだな・・・と言う
              確信犯の説得力は充分にあった。

              ジークフリート牧歌はワーグナーだし
              今まで聴いて、いつもクソ退屈だったので(すみません)
              日頃の睡眠不足を取り返すために寝よう、と思っていたら

              ひえええええええっ
              これ、ワーグナーの(聴き慣れた)響きと全然違う(汗)

              カメラータが小編成の室内オーケストラという事はあるけれど
              大規模オーケストラでダラダラ演奏されるのと全く対極的で
              室内オーケストラの透明感を活かした上で
              更に一部のフレーズでは演奏する楽器の数も絞って

              ううう、ワーグナーの音じゃなくて
              この極限まで絞ったピアニッシモの透明感は
              ドビュッシーだろう・・・みたいな印象。

              しかもタメが凄いし、テンポ揺らすし
              ゲネラル・パウゼが長いし

              こういう演奏、どこかで聴いた事がある、と思ったら
              ポゴレリッチの恣意的な演奏と
              ちょっと似ている感じがする(偏見です、偏見)

              カメラータのメンバーは燕尾服着用で白い蝶ネクタイだが
              指揮者は、ストレッチで細い足にピッタリした
              黒(かグレーっぽい)のジーンズ着用。

              更に上着は、どう見ても幼稚園のスモックを
              後ろ前に来ているとしか・・・

              袖が膨らんでるし、しかも手首で絞ったその先はフリルだし。

              何故か靴だけはエナメルのピカピカ光った黒い靴を着用(笑)
              とあるバイオリニストも舞台衣装はユニークだが
              この指揮者の舞台衣装のユニークさはその上を行く。

              髪型は後ろのうなじの剃り後も瑞々しく
              左右非対称のストレート・ヘアが、坊ちゃん顔にかかって

              指揮姿は常時、両足を広げてバレエのプリエ。
              指揮棒は持たず、指揮台もなく
              自在に動き回って的確なキューと
              見事なうねりやアクセントを全身のダンスで表現。
              (いや、バレエ・ダンサーじゃないんだけど
               でもあの足の細さはバレエやっても映えるかも。
               多少がに股気味だけど(笑)アンドゥオールと思えば)

              ワーグナーの後
              ベートーベンのピアノ協奏曲第1番。
              ピアニストはアレクサンドル・メルニコフ。

              ピアノの位置が、普通の協奏曲と違う!!!
              指揮者と対向位置にばっちりピアニストが座る形。
              古楽のチェンバロの位置だよ、あれは。

              で、メルニコフがジッと指揮者を見ながら
              演奏している様子は
              あああ、もしかしたらこの2人、デキてる(いやいやいやいや)
              という妄想が暴走する程、メルニコフの視線が・・・(以下省略)
              (註 指揮者は背中からしか見えないので指揮者の視線の方向は不明)

              オーケストラがベートーベンの最初の音を出したとたん
              あれっ? なにこれ、同じオーケストラ????

              だってワーグナーと音が全く違うじゃないか。
              ベートーベン的な鋭いアクセントがキレの良い硬質な音で響いて
              元気で活き活きしていて
              小規模オーケストラというのもあるけれど
              割に古楽に近い乾いた音響で
              でも、容赦のない大音響で攻めてくる。

              うははははは、確かにこれも聴いた事のない響きになってるわ。
              この間のウィーン・フィルとブッフビンダーの演奏が
              我々聴衆には馴染みの深い正統派の解釈だとすると

              こちらはヤンチャ坊主の若いベートーベンが
              暴れまくっているような印象がある。

              ピアノの面白い位置もあるけれど
              更にピアノの蓋が完全に取り去られているので
              小規模オーケストラの中から
              ピアノの音がクリアに響いてくるのだが

              オーケストラとピアノのバランスが絶妙にステキ。
              ピアニストが無理やり力一杯に叩いてるという感じはないのに
              一つ一つの音が明確に、しかもオーケストラに絡まって
              こういう素晴らしいバランスを聴かされると
              どんなに目新しい不思議な解釈でも
              圧倒的な説得力を持つのだ。

              メルニコフのピアノは
              自分が自分が、というところがなくて
              きちんと自己主張をしながらも
              オーケストラという様々な楽器の集合体と
              あくまでもアンサンブルとして絡まってくるのが凄い。

              ペダルを多用せず
              第2楽章の音色など
              どちらかと言えば古楽的な柔らかい
              モダン・ピアノとは思えないセピア色を出していて実に魅力的。

              度肝を抜かれて、あれあれあれと思いつつ終わった前半の後
              後半のメンデルスゾーンのイタリア。

              オーケストラの音色はベートーベンと良く似ていて
              弦はほとんどビブラートを使わず
              乾いた感じの樹に近い音色。

              大編成オーケストラでビブラート多用のメンデルスゾーンと全く違う。
              でも、その古楽器に近い音色で演奏されるイタリア交響曲が
              ちゃんと大音響を出しながらも
              そこから受け取る透明感が凄い。

              テンポは比較的伝統的な設定を使っていて
              タメとかほとんどなくて
              疾走しつつ
              その中で各パートがクッキリと浮かんで来る。

              エネルギーの溢れるイタリアだけど
              大編成オーケストラほどの広大感にはやはり欠ける。

              大編成オーケストラのモダンな我々が聴き慣れたイタリアより
              メンデルスゾーン時代の
              舗装されていない道路を馬車で走っているようなイメージ。

              だから第3楽章の、波の間を船が行き交う様が
              現代の客船じゃなくて
              昔の帆船が呼応し合っている様子が目に浮かぶ。

              最終楽章は超高速ですっ飛ばし
              これはちょっと力だけで押し切った印象が強かった。

              確かに、いつもの「イタリア」とは全く違うテイスト。
              この演奏が CD になったら聴くか、と言われたら
              これは録音では正直あまり聴きたくない。
              侮辱でも批判でもないのだが
              ああいう、古楽器的臨場感のある演奏って
              メンデルスゾーン時代と同じように
              ナマでしか聴けない、というのが正しいような気がする。

              この変わったユニークな指揮者は
              来年1月にウィーン交響楽団に登場。
              その後、3月と4月には手持ちの MusicAeterna と客演が予定されている。

              才能ある若い指揮者は多いけれど
              このテオドール・クルレンツィスは
              才能というよりは、一種の鬼才だろう。
              ともかくユニークな人で
              ユニーク過ぎて、まだ消化し切れていないから
              来年のコンサートが楽しみ ♡

              チケット売り出し初日をカレンダーにメモしている私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              で、いったいこの指揮者、どういう音楽作り?と興味を持った方のために
              ソニーから出ているコパチンスカヤとの視聴版のクリップを貼っておく。



              かなり不思議な音だと思う(笑)
              サワリだけなのでちょっと残念。

              コンツェントゥス・ムジクス + ステファン・ゴットフリート

              0
                日曜日のトリプル・コンサートです。
                時系列に読みたい方は
                11時からのウィーン・フィルは ここ
                15時30分からのトーンキュンストラーは ここ

                下は夜のコンサートの記録。

                Musikverein Großer Saal 2016年4月17日 19時30分〜21時30分

                Concentus Musicus Wien
                Arnold Schoenberg Chor
                指揮 Stefan Gottfried
                ソプラノ Julia Kleiter
                アルト Bernarda Fink
                テノール Michael Schade
                バス Gerald Finley

                Im memorial Nikolaus Harnoncourt (1929-2016)

                Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
                 Symphonie g-Moll, KV 550
                 Requiem d-Moll, KV 626

                ニコラウス・アーノンクールが創設した
                コンツェントゥス・ムジクスのこのコンサートは
                昨年10月にアーノンクールが振って
                ベートーベンを演奏する筈だったコンサートの代替え公演である。

                アーノンクールのベートーベン聴きたくて
                チケット買ったのに
                突然引退して、しかもその後
                ほとんどすぐに亡くなってしまったアーノンクールは

                2001年と2003年に
                ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの指揮台に立っているが

                2001年の時なんて
                指揮者が発表されたとたん
                いったいそれは誰ですか? という
                エージェントからの問い合わせが相次いで

                ほとんど知られていなかったアーノンクールは
                日本マーケットでは、かなり無視されていたのである。

                古楽はあまり聴かなかったけれど
                アーノンクールは当時、ウィーン劇場でオペラを振ったり
                ウィーン・フィルのコンサートにも登場していたので

                アーノンクールなら何やっても良いし
                アーノンクールのコンサートやオペラに行くと
                今までと全く違った、あれ?という視点があるので
                ともかく面白かったのだ。
                (で、エージェントさんには、良い指揮者ですよ!って宣伝したのに・・・)

                さて、このアーノンクールの追悼コンサートだが
                最初はベートーベンじゃなくてバッハをやります、と通告があり
                ふ〜ん、バッハだったらチケットを再販に出そうかしら?と思っていたら

                今度はモーツァルトのト短調交響曲にレクイエム?!

                モーツァルト、苦手なのにヤバイよこれ、と思って
                プログラムを見て

                あまりの歌手陣の豪華さに
                あ、やっぱり行こう(ミーハーですからワタシ)

                結果、無理して日曜日の3回目のコンサート
                行って良かった(感涙)

                ちょっとあの感動を書くのも
                何だか恐れ多いような気がする。

                モーツァルトのト短調交響曲。
                ううう、すごいダイナミック・レンジ。
                特に金管がむちゃくちゃ聴こえてくるし
                強弱の差が異様に激しくて

                ああ、確かにアーノンクールなら
                これやったかもしれない・・・

                モダン・オーケストラで聴く
                あくまでも滑らかで美しい40番とは対極にある演奏。
                ゴツゴツしていて、激しくて
                内なるやるせなさが
                恥ずかしくなる程、ガンガン表面に出て来て

                熟睡どころの騒ぎじゃありません 😨

                何だこの40番は・・・という驚きの前半の後に
                後半は豪華歌手陣による
                モーツァルトのレクイエム。

                ・・・・・・・(沈黙)

                クラシック・ファンとは言っても
                好みにむちゃくちゃ偏りのある私。

                ええ、どうぞここでバカにして下さい
                モーツァルトのレクイエムって聴いた事がなかった(自爆)

                そりゃ、映画アマデウスとか、色々とあって
                ラクリモーザとかのメロディは知っていたけれど

                何となく、ヴェルディのレクイエムと混同していて
                (註 ヴェルディのレクイエムは何回かナマで聴いてから
                   とうとう耐えられなくなって、ナマ聴きは止めました)
                きっと、ああいう曲なんだろう、と
                今まで何の疑問も持たずに信じ切っていて
                ずっと避けていたのである(アホかワタシは)

                澄み切ったドラマチックなメロディに
                アーノルド・シェーンベルク合唱団の素晴らしいコーラスに
                あくまでも美しく入ってくるソプラノのユリア・クライター
                そのソプラノに重なって入ってくるベルナーダ・フィンクの深いアルト

                美声のジェラルド・フィンリーのソロと絡まる
                チャーミングでニュアンスの深いミヒャエル・シャーデのテノール

                こ、こ、こ、これはこの世の天国?!
                いや、レクイエムだから悲しみなんだけど
                もう、現世から一つ世界を出てしまって
                ここに描き出される世界こそ
                ベックリンの「死の島」だろう
                (って何で午前中を思い出してる?!)

                正確に言えば、ジュースマイヤーが手を入れたものだが
                ともかく、何と言うか、これ、ものすごい傑作・・・
                (すみません、今さらこんな事を・・・)

                呆気に取られて、ひたすら聴き入ってしまい
                しかも、演奏中、無駄な咳、ほとんどなかったし
                曲と曲の間でも、聴衆の静かな事。

                ウィーンのコンサートでこんなに静かで雑音がないなんて
                100年に1回くらいじゃないのか?!(いや、すみません。でも本当です)

                あの、どの音でも拾ってしまう楽友協会で
                あれだけの静けさって
                正直、今まで経験した事がない。

                その完全なる静寂の状態で鳴り響く
                透徹した、この世のものではない
                オーケストラとコーラスとソリストの響き・・・

                最後の Lux aeterna の後
                長い長い長い沈黙(しかも無駄な音一つない)

                そして、音楽家も聴衆も
                一言も喋らず
                静かにホールを立ち去ったのである。

                素晴らしい!!!!!!!!

                たまに空気読めない観光客あたりが
                こういうコンサートの時でも
                ブラボー・コールを叫んだり
                拍手をし出したりするのだけれど

                今日のレクイエムは
                音楽家も聴衆も、揃って、みんな彼岸の世界に行っていた。

                これこそレクイエム、死者を悼み、敬い
                それぞれにアーノンクールに思いを寄せ

                天国のアーノンクールも喜んでいるに違いない。

                これが出来てしまうウィーンって
                やっぱりやっぱりやっぱり素晴らしい、と
                本気で思った。

                もともと10月の代替え公演というのもあって
                ほとんどの人はコンツェントゥス・ムジクスの
                チクルス常連客だろうと思うけれど

                私の隣にグループで来ていた
                とある国の若い男の子たちも
                雰囲気に完全に圧倒されていて
                (最後の静寂で唯一、椅子が軋んだのは私の隣の男の子だった)
                きっと、彼らにとっても忘れ得ぬ体験になっただろう。

                いかん、モーツァルトって
                爆睡音楽だと言うイメージが強かったのに
                爆睡しないで聴けちゃった・・・(汗)

                という、モツレク聴いたのが初めてという
                クラシック初心者の私に
                どうぞお叱りの1クリックをお恵み下さい。



                プログラムには
                オーストリア大統領のメッセージや
                オットー・ビーバ館長による
                アーノンクールの業績も掲載されていた。

                グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団 + アクハム

                0
                  Musikverein Großer Saal 2016年3月30日 19時30分〜21時40分

                  Gustav Mahler Jugendorchester
                  指揮 David Afkham
                  バイオリン Frank Peter Zimmermann

                  Béla Bartók (1881-1945)
                   Konzert für Violine und Orchester Nr. 2 h-Moll, Sz 112
                  Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                   Symphonie Nr. 3 Es-Dur, op. 55 “Eroica”

                  ウィーンに拠点を置くグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団のコンサート。
                  実は昨日もあったのだが
                  しかも違うプログラムだったのだが(涙)
                  バルトークとベートーベンというので同じだろうとチェックしていなかった。

                  まぁ、彼氏モドキをあまりに放置し過ぎていたので
                  昨日予定を開けて、一応会った・・・ので
                  義理は果たしたし(こらこら)
                  しかも向こうは歯医者に行って注射打たれて
                  夜の9時には独りでベッドに倒れ込んでいて
                  何だかお持たせ付きの夕食だけご馳走に(以下省略 汗)

                  昨日はリゲティのロンターノまで演奏したようで(涎)
                  うううう、何で見逃していたのか・・・
                  ああ、もう仕方ないので言うまい。

                  さて本日はバルトークのバイオリン協奏曲2番から。
                  さすが楽友協会で
                  周囲はスマホにカメラで、演奏中もずっとスマホを弄っている
                  どこかの国の若い観光客が大量に居るけれど

                  もう演奏中にスマホを弄ろうが
                  ラインやっていてもツィートしていても
                  更には勝手に録音していても
                  雑音さえたてなければ構いません(諦めの境地)

                  最初の音が、何かオーケストラの音が柔らか過ぎて
                  ダラダラっと出て来て
                  え? これ、こんな曲だったっけ?
                  バルトークってもう少し切れ味が良かったと思うんだけど。

                  バイオリンのソロもオーケストラに沈みがちな上
                  ポリフォニーはまぁ良いとしても
                  あれだけオーケストラとバイオリン・ソロがチグハグに聴こえてくるのも
                  それがバルトークよ、と言われればそうなんだろうが
                  何だこれは・・・と、すごく不思議な気分。

                  ところが、第1楽章後半のカデンツァで
                  バイオリニストが化けた(としか思えませんワタシには)
                  音が突然活き活きとホール中を飛び回るようになって

                  そうなれば、曲そのもののノリも違って来て
                  続く第2楽章の繊細な美しさ、特に後半はハートに直撃。

                  オーケストラ(と指揮者)はすごく元気だが
                  それはそれで良い。
                  バイオリニストも別に元気じゃないワケではないし
                  (多少お悩みタイプ(笑))
                  第3楽章なんかは
                  オーケストラに負けるものかという気迫が凄くて
                  かなり良い感じのオーケストラとソリストの決闘。

                  最初の調子の悪さは何だったの、という程
                  アンコールは超絶技巧のダブル・アンド・トリプル・ボーゲンの曲を
                  さらっと弾いちゃって
                  あらニクいわ、このバイオリニスト(笑)

                  気持ち良く聴いた後の後半は
                  ベートーベンの交響曲3番「エロイカ」

                  この曲、私の気分次第で
                  とんでもなく面白くなったり、つまらなくなったりする
                  油断ならん曲なのだが

                  あはははは、今日は面白かった ♡

                  さすがに腕自慢のユース・オーケストラで
                  このプレイヤーたちは、みんなプロの卵である。

                  そりゃ、プロのオーケストラと違って
                  就職活動に必死(あらすみません)
                  人数の多い弦でも大変なのに
                  金管・木管となれば
                  オーケストラのポジションに空きがなければ就職できないという
                  とてつもなく狭き門。

                  ここで上手く演奏して置けば
                  もしかしたらスカウトあるかもしれない
                  ・・・というプレイヤーの妄想の世界に突入(アホですどうせ)

                  フルート、オーボエ、腕自慢ばっちり輝いて
                  クラリネットは先走り過ぎ(笑)
                  ホルンは、例のアンサンブルを
                  ここぞとばかり完璧に輝かしい音で吹き捲くる。

                  いやいやいや、むちゃ楽しいわ(妄想全開)

                  途中で、あ、そこを強調すると
                  そういう風に音楽が繋がるのか、とストンと納得した部分もあったし
                  オーケストラのプレイヤーに全く手抜きがないだけに
                  指揮者対プレイヤーの真摯な対決がよく見える(笑)

                  アマチュアというには上手過ぎる学生オーケストラだが
                  技術的な隙はプロのオーケストラに比べても少ないし
                  みんなが必死だから
                  その緊張感と言ったら
                  そこらへんのプロ・オーケストラが尻尾を巻いて逃げそう(爆笑)

                  第1楽章は速めのテンポでグイグイ押し
                  第2楽章の埋葬行進曲は、とことん丁寧に
                  最初から最後まで緊張感を保って
                  (あまりの緊張感に、あんなに長く聴こえた第2楽章も珍しい)
                  第3楽章と第4楽章はアタッカで続け
                  第4楽章の変奏曲の元気な事 ♡

                  いやサッパリ爽やか、若い力バンザイという
                  考えてみればベートーベンがこの曲を作曲したのは
                  34歳の時。
                  気難しくて世間を超越したジジイというよりは
                  もっと血気走った、成熟期の作品だから
                  難しい顔して哲学しなくても良いのである(断言)

                  オーケストラのメンバー
                  みんな就職口があれば良いね(本心です)

                  久し振りにフル・オーケストラを舞台で聴いて
                  何となく興奮の収まらない私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  ウィーン室内管弦楽団・カメラータ ザルツブルク + ステファン・フラダー

                  0
                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年3月15日 19時30分〜21時30分

                    Wiener KammerOrfhester
                    Camerata Salzburg
                    指揮 Stefan Vladar

                    Johann Sebastian Bach (1735-1782)
                     Symphonie D-Dur op. 18/3 für Doppelorchester (1781)
                    Christian Cannabich (1731-1798)
                     Symphonie C-Dur für zwei Orchester (um 1775)
                    Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
                     Symphonie Nr. 6 h-moll op. 74 “Pathétique” (1893)

                    ウィーン室内管弦楽団と
                    ザルツブルクのカメラータが共演と言うので
                    ついつい買っちゃったチケット(笑)

                    ウィーン室内管弦楽団は紛れもないウィーンのオーケストラだが
                    何と言うか、他の大規模オーケストラに比べて、かなり地味な存在。
                    コンツェルトハウスでチクルスは持っているのだけれど
                    クラシックをレパートリーにしている関係上
                    (ワタシは本当は近代・現代音楽が好き)
                    あまり行こうという気にはなれなかった。

                    時々、伴奏では聴いたな。
                    確かノイマイヤーの「椿姫」の時は
                    ウィーン劇場のオーケストラ・ビットに入っていたし
                    誰かテノール歌手のリサイタルの時も舞台に上がっていた。

                    ピアニストのステファン・フラダーが首席指揮者。

                    で、今日は疲れもあるから
                    ついつい、イヤな事を書いてしまうので

                    気分悪くなりたくない方は
                    どうぞここにてお引き取りをお願いします。

                    申し訳ないけれど
                    ド素人のワタクシ的には
                    ピアニストあがりの指揮者はあんまり・・・(偏見)

                    そういう謂れのない偏見を持っている事は自覚した上で
                    実は最近、フラダーとウィーン室内管弦楽団の演奏を
                    他のところでちょっと聴いた時に
                    (これは仕事だからここには書けない)

                    は?

                    という印象があって
                    おかしいなぁ・・・ いや、そんな筈が?と首を捻っていたのだが。

                    コホン、前置きが長過ぎる。

                    前半はバッハとクリスティアン・カンナビヒの曲。
                    しかも、両方ともダブル・オーケストラと銘打っていて
                    左右対称に、すべての楽器が並ぶ。
                    (コントラバス2台づつ右左とか
                     大昔のトランペットが2本づつ、右左とか)

                    ああ、これ、平土間とかの高い席で聴いたら
                    きっと、もっと面白いんだろうなぁ、とは思いつつ
                    天井桟敷は音がかなり響いてくるので
                    それはそれで面白かった。

                    クリスティアン・カンナビヒなんて滅多に聴けません(笑)
                    マンハイム楽派と言えば、当時はヨーロッパ内でもブンブン言わせていたわけで
                    その頃の音楽と思えば
                    あぁ、時間が余った金持ちの貴族のお楽しみだわね、わっはっは。

                    すみません、グッスリ寝ました(ごめんなさい!!!)
                    これ、モーツァルトより効くかもしれない。
                    とても楽しく聴ける。
                    というより、当時は新鮮だったんだろうなぁ、こういうのが。

                    まぁ、それはそれとして
                    後半は室内オーケストラなのに
                    チャイコフスキーの「悲愴」を持って来た。
                    (だからカメラータから応援団が来たんだろうか、よくわからん)

                    チャイコフスキーの悲愴と言えば
                    名曲中の名曲で、どのオーケストラでも取り上げるから
                    今まで、ナマで何回聴いたかわからない曲だが

                    あの、すみません何ですかこれ。

                    ごめんなさい。
                    プロのオーケストラだし
                    しかも知り合いが演奏しているオーケストラだし
                    私が疲れていて耳がどうかしているのかもしれないけど

                    縦線はズレるは
                    アンサンブル揃ってなくて
                    弦の細かい部分が潰れてるし

                    それから敢えて言わないけれど
                    あの○○○軍団、何とかしてくれ、音下がってるよ。

                    指揮者の動きは激しくて
                    腕をブンブン振り回しているけれど
                    後ろから見ると
                    自己陶酔して勝手に踊っているようにしか見えない。

                    ご存知、盛り上がって盛り上がる第3楽章も
                    叩き付けるような粗さが目立って
                    いや、そりゃ、もう、みんな元気(笑)
                    またアンサンブルずれて、なんだそれ、というフレーズはあったが。

                    当然、第3楽章の後で出る拍手を避けようとしたのか
                    アタッカで繋ごうとして
                    手を広げて、でもゲネラル・パウゼを取ってしまった指揮者。
                    ああああああ、アタッカで繋げるなら
                    そのタイミングというものがあって
                    そこでパウゼ取ったらいかん・・・

                    多少の拍手が残っている間に指揮棒を振り上げたけれど
                    何かちょっと滑稽というか
                    不器用だなぁ、この指揮者(すみません!!!)

                    腐ってもプロオケだから
                    ド素人がどうのこうの言える筈はないのだが
                    う〜ん・・・(悩)

                    普段、日常的にさりげなく聴いているオーケストラが
                    どんなに優秀なんだか、ちょっと意識してしまったわ。

                    あれで良しとするなら
                    フラダーは申し訳ないが
                    オーケストラ・ビルダーとしては
                    ワタクシ的にはちょっと受け入れ難い。

                    休憩時間に
                    若くてパンクみたいな
                    破れたジーンズ履いた、トサカ頭のお兄ちゃんとかがかなり居て
                    ということは、これ、若人のためのジュネスの一環なのかもしれない。

                    でコンツェルトハウスの良さは
                    (特に天井桟敷、かなり席空いてたし)
                    どこかのホールみたいに
                    音楽を聴きに来るんじゃなくて写真撮りに来る観光客が少なくて
                    地元の人が多くて
                    しかも若い人が多いと、無駄な咳とかが少なくて(笑)

                    いや、周囲の雑音ほとんどゼロという
                    ウィーンでは信じられない環境で音楽を聴けた、というのはスゴイ。

                    演奏の良し悪しなんて
                    ド素人の耳逆らいかもしれないのだから
                    読者の皆さまは、私の意見を正しいと思ってはいけない。

                    仕事上の地獄は実はまだ終わらず
                    でも、地獄には仏も居るのが、とてもありがたい ♡

                    3月一杯は我慢の子(笑)
                    そんな状態で明け方まで仕事を強いられても
                    コンサートには行きます、というアホな私に
                    どうぞお励ましの1クリックをお恵み下さい。



                    アップの時間は意図的に変更してあります。
                    ああああ、明け方5時だよ。まぁ、2時間ちょっとは寝られるわ(笑)

                    クアサロン サロン・オーケストラ・アルト・ウィーン

                    0

                      Kursalon Wien 2015年9月3日 20時15分〜22時


                      Salonorchester Alt Wien


                      Johann Strauss

                       Vergnügungszug, Polka (schnell), op. 281

                       Freuet Euch des Lebens, Walzer, op. 340

                      Franz Lehar

                       “Meine Lippen, sie küssen so heiss” aus der Operette Guiditta

                      Johann Strauss

                       Künstlerleben, Walzer, op. 316

                      Wolfgang Amadeus Mozart

                       "Dalla sua pace la mia dipende" aus der Oper “Don Giovanni”

                      Johann Strauss

                       Stürmisch in Lieb’ und Tanz, Polka (schnell), op. 393

                      Wolfgang Amadeus Mozart

                       Rondo alla turca aus der Klaviersonate A-Dur, KV 331

                      H.D. Lumbye

                       Champagner Galopp, op. 14

                      Franz von Suppé

                       Leichte Kavallerie, Ouvertüre

                      Wolfgang Amadeus Mozart

                       “Là ci darem la mano” aus der Oper “Don Giovanni”

                       Eine kleine Nachtmusik, KV 525 (1. Satz)

                      Johann Strauss

                       Duett aus der Operette “Wiener Blut”

                       An der schönen blauen Donau, Walzer op. 314

                      アンコール

                      Radetzky-Marsch

                      Anton Karas

                       Thema aus der Film “Der Dritte Mann”


                      「音楽の都ウィーン」に来たからには

                      コンサートに行きたい、というグループ御用達の

                      クアサロンのコンサートに出かけたのは

                      もちろん、ご招待です、すみません。


                      グループのシリーズを予約している関係もあって

                      しかも、このクアサロンでのコンサート

                      以前に視察に行ったのが、もう10年位前だったので

                      今回は良いチャンスというので出かけてみた。


                      イメージ・ビデオはこちら。




                      何せご招待だから、クソミソに貶す事は出来ないが

                      そういう事情はともかくとして

                      意外や意外に楽しめちゃったという事実がある。


                      そうなのよ、「音楽の都」に来たとしても

                      普段クラシックに興味のない場合は

                      突然、ウィーン・フィルとかでブルックナーとか聴いたり

                      国立オペラ座に5時間閉じ込められてワーグナーを鑑賞したり

                      そんな苦行をする必要はないではないか(断言)


                      ご招待だから、まずはレストランのテラスの席で

                      (あ、私一人じゃなくて、会社単位で10人スタッフが来た)

                      いつもグループに出している3コースの選択メニュー。


                      レストラン内は雰囲気があって、とても良い感じ。

                      もちろん来ているのは事前予約の観光客グループばかりだが(笑)


                      1階のシュトラウス・ホールとシューベルト・ホールは

                      主に催物に使って

                      コンサートは、そこから更に2階分、階段を昇ったランナー・ホール。

                      約500人まで入れるそうだが

                      見事に満杯だったのは、セールスが良いからだろうなぁ。


                      ご招待客なので、前から2列目。

                      わはは、こんな良い席、座らないわよ、普通は(←あくまでも貧乏人)


                      オーケストラはサロン・オーケストラなので

                      第一バイオリンと第二バイオリン、ビオラがそれぞれ2名。

                      チェロとコントラバスが1名づつで

                      ピアノとフルート(ピッコロ持ち替え)

                      クラリネットとホルンとトランペットにパーカッション。


                      第一バイオリンのトップが立って

                      ドイツ語と英語でご挨拶。

                      このトップがおじいちゃまなのだが

                      すごくチャーミングで可愛い。


                      本当に昔の典型的なウィーンのホテルマンという感じで

                      英語も巧いし、ニコニコとともかく嬉しそうなのである。


                      2曲目のワルツに出て来た2名の踊り手。

                      あぁ、適当にワルツ踊るのかと思ったら

                      これが本格的なバレエでビックリ。


                      オーケストラの前にある舞台は非常に狭いのだが

                      そこを最大限に使って

                      ワルツは踊るわ、ジャンプはするわ(さすがにバレエ・シューズだが)

                      女性のリフトまであって、目が点になった。


                      プログラムには「歌はアナウンスします」と書いてあるだけだったが

                      レハールの Meine Lippen, die kuessen so heiss は

                      私だってよく知ってる(自慢にはならない)


                      出てきたソプラノ歌手、何せほとんど目の前だし

                      スタイル良くて、胸が大きくて、顔立ちも派手で

                      見栄えはするし、声も、最後は最高音まで出した。

                      すごいフォルティッシモで出したので

                      がなっているようにしか聴こえなかったが

                      舞台に近い席なので、後ろだったら、またちょっと違ったかも。


                      しかしこの曲、アレンジしたのは誰だ?!

                      何で途中で歌手がカスタネットを叩くようになってるの?

                      (オリジナルではないと思う、たぶん)


                      ヨハン・シュトラウスのワルツの後

                      また「アナウンスによる歌1曲」とあって

                      出て来たのが、テノールで

                      ドン・ジョバンニの有名なアリア。


                      ・・・・モーツァルトって難しいですね(ボソッ)


                      だいたい歌手の巧さって、ピアニッシモでわかる、と

                      頑に思い込んでいる私なので(以下省略)


                      モーツァルトのトルコ行進曲も

                      室内オーケストラ用にアレンジされているので

                      不思議な感じに響く。


                      演奏そのものは思ったより悪くない。

                      アンサンブルが小さいのだが

                      さすがに毎日、同じような曲目を演奏しているせいか

                      割にまとまっていて、かなりの水準にある。


                      いや、でも演奏の巧さどうのこうのはともかくとして

                      昔のプレイヤーって、今より技術的にはかなり劣る筈なので

                      現代のプロが集まっている集団は、それなりに凄いし


                      ヨハン・シュトラウスの頃のイメージとして

                      何となく、あぁ、こういうものだったんだろうなぁ、と納得。


                      こういう音楽をウィーン・フィルが

                      ニューイヤー・コンサートで演奏するけれど

                      あの方々が、ヨハン・シュトラウスとかランナーを演奏するって

                      1年に1回、年末と新年だけだろうし


                      それに比べると、このオーケストラ

                      毎日毎日演奏しているわけだから、雰囲気としては上かもしれない。

                      (ちょっと緩いところが、また、何ともゲミュートリッヒなのである)


                      最後のシャンパン・ワルツでは

                      バレエ・ダンサーが酔っ払いのキュートなダンスを見せてくれて休憩。


                      休憩の後、誰でも知っているズッペのメドレーみたいな後に

                      やはり「アナウンスによる歌」が入るが

                      さっきのテノールとソプラノが出て来て

                      ドン・ジョバンニの二重唱。


                      あれ? この男性、テノールじゃなかったっけ?

                      で、この曲、ツェルリーナとドン・ジョバンニ(バリトン)の曲だと思うんだけど。

                      まぁ、テノールと言っても、バリトン歌えない事はないのか。

                      (ドミンゴがテノールからバリトンに変わった例もあることだし)


                      そこそこ演技もしながらのモーツァルト。

                      ううううう

                      モーツァルト苦手というのはあるけれど

                      しかし、こうやって聴いてみると

                      モーツァルトって、本当に本当に本当に難しい。

                      (それ以上は言わない)


                      アイネ・クライネ・ナハトムジークは第1楽章のみの演奏で

                      しかもかなりアレンジされていて

                      オリジナルに比べると、かなりキッチュというか

                      いやモーツァルトって難しいです(すみません、しつこくて)


                      ウィーン気質のデュエットはプログラムに記載されていて

                      2人の声の張り上げ合いを聴いた後に

                      美しき青きドナウも、アレンジが凄かったが

                      まぁ、あれはどうアレンジしても聴かせてしまう名曲である。

                      もちろん、ここにもバレエ・ダンサーが入る(定番ですね、これは)


                      拍手万雷でスタンディング・オベーションで

                      そこに入るラデツキー行進曲(笑)

                      終わると、またもやスタンディング・オベーションで

                      アントン・カラスの「第三の男」(もちろんアレンジ版)


                      あれだけ拍手浴びて、観客が大喜びすれば

                      プレイヤーも嬉しいだろう、きっと。


                      プログラムはいつも一緒ではなく

                      オーケストラ・プレイヤーも全部で50人くらい居るそうなので

                      その日によって変わるようだが


                      最初に書いた通り、エンターテイメントとしては

                      かなりクオリティも高いし

                      退屈させずに、ウィーンっぽい雰囲気やチャームがあって

                      よく考えられたプログラムだと言って良い。


                      こういうエンターテイメントもありだし

                      意外に楽しませてもらったというのは

                      お世辞ではなく言っておこう。


                      観光客向けの、こういうコンサートは

                      クアサロンだけではなくて、他にも色々あって

                      結構、競合もあるんだろうなぁ、と

                      世知辛い事をついつい考えてしまった私に

                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。




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