ウィーン放送交響楽団 ウィーン音楽大学指揮科ディプロム試験

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    Musikverein Großer Saal 2019年6月27日 19時30分〜21時40分

    ORF Radio Symphonieorchester Wien
    Orchesterkonzert und Diplomprüfung
    Orchesterdirigieren der Universität für Musik und darstellende Kunst Wien
    Studierende von Simeon Pironkoff und Johannes Wildner

    Igor Strawinsky (1882-1971)
     Suite aus dem Ballett „Der Feuervogel“ (Fassung 1919)
      Dirigent: Luiz de Godoy (Konzertdarbietung)

    Camille Saint-Saëns (1835-1921)
     Symphonie Nr. 3 c-Moll, op. 78 „Orgelsymphonie“
      Dirigentin: Yeojin Kim

    Silvestre Revueltas (1899-1940)
     La noche de los Mayas
     als „Symphonische Suite“ bearbeitet von José Yves Limantour
      Dirigent: David Ricardo Salazar

    ウィーン音楽大学(正式名称は音楽及び表現芸術大学だが)の
    指揮科のディプロム試験。
    例年、ウィーン放送交響楽団が犠牲(あ、失礼)になって
    指揮者の卵たちが腕前を披露する。
    まぁ、卵とは言え、既にあちこち(主に地方)で活躍している人ばかりなので
    100%学生という訳ではなく、ある程度の職業訓練を積んだ人ばかりだが。

    最初のストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲は
    試験ではなく、コンサート、と書いてあったので
    きっと、試験を受ける人が少なかったために
    どこかの教授の秘蔵っ子でも出して来たに違いない。

    それにしても、何だかオーケストラの響きが薄い。
    わざとやっているのだろうけれど
    金管・木管は目立つのだが、それに対する弦のバランスが
    楽友協会の音響効果にも拘らず、あまり良くない(ような気がする)
    久し振りの楽友協会で、私の耳がおかしくなっている可能性が高い。

    この曲を聴くと
    実はまだ、フォルクス・オーパーでの
    焼き鳥バージョンというか
    スーパーマーケットの悲劇というか
    そういうバレエのプロダクションがあったので
    (国立バレエ団のアンドレイ・カイダノフスキーの振付だったと思う)
    ついつい、ミーシャの悪の大王とかが目の前に浮かんで来る(いかん・・・)
    視覚的刺激というのは、意外に長く残るものだ(すみません)

    私が楽しみにしていたのは
    これも久し振りのサンサーンスの交響曲3番。
    サンサーンス、好きなんですっ!!!!♡♡♡♡♡
    なのに、ウィーンでは滅多に演奏されない。
    (一時期、楽友協会のオルガン修築完成後は
     よくこのオルガン交響曲が演奏されたが
     ほとぼりが醒めると、誰も演奏しない(涙))

    で、ものすご〜〜〜く楽しみにしていたのだが
    ええ、ワタシの耳がおかしいんです、きっと!!!
    でもね、でも、でも、でも

    どうやって指揮したら
    この曲、こんなに平凡で平坦で退屈極まりない曲になるんですか?!

    所詮、ド・シロートの私の個人的メモなので
    もしかしたら、世紀の名演奏だったのかもしれない。

    オーケストラは巧いし
    ちゃんと演奏しているし

    だけど、ただマジメにスコアを舞台に乗せましたって感じで
    (指揮者は韓国人の女性だが、暗譜で振っていた)
    アゴーギクほとんどなくて
    フォルテとピアノの強弱しか聴こえて来ない・・・

    音楽に色も表情もない。
    最初の、あのフルフルした不安感も全くなくて
    (リズムが正確に刻まれているな、という印象はある)
    もっと酷かったのが、第1楽章のあのオルガンが入って来た後の
    あの、この世とは思えない美しいメロディの展開が
    すみません、どうしてもゲーム音楽の劇伴にしか・・・
    (あ〜、ごめんなさい、所詮はシロウトの個人的偏見です!)

    第2楽章は、テンポが速いので
    それなりに盛り上がるんだけど
    アップ・テンポの軽さもあまりなくて
    全体的に、本当に表情の欠けた、のっぺりした演奏。

    念の為に言っておくけれど
    私、女性指揮者に対しての偏見はありませんから(断言)
    それどころか、この世界では
    女性指揮者が出てくるのは
    男性指揮者の何倍もの才能と努力が必要という事がよくわかるので
    プロの女性指揮者の優秀さは、すごくわかっているつもり。

    だから、登場した時のオーラがない、とか
    指揮の動きもずっと同じで、手を振り回しているだけとか
    別にそんな事はど〜でも良いの。
    出てくる音楽さえイキイキしていれば(極論)

    ヘンに思い入れのある好きな曲だけに
    ちょっと失望(すみません、勝手な感想です)

    今日のウィーンの日中の温度も30℃を越えて
    ともかくむちゃくちゃ暑かったのだが
    楽友協会は、オルガンのパイプを冷やすために
    (でないと音がおかしくなるそうだ)
    普段に増して、ガンガン冷房を入れていて
    用意の良い私は(笑)一応上着を持って来ていたので助かった。

    後半はコロンビア出身の指揮者による
    メキシコの作曲家、シルベストレ・レブエルタスの曲。

    おおおお、珍しい。
    こういう曲、滅多にウィーンで演奏されない。

    マヤ族の夜という映画のための音楽だそうで
    映画のストーリーは
    マヤ族の女性が白人と恋をして妊娠して
    白人が殺されて、女性も自殺する、という
    (だって、プログラムにはそう書いてあった)
    まぁ、ロメオとジュリエットのメキシコ版ですかね。

    ただ、映画音楽の側面はあまり聴こえて来ない。
    メキシコの指揮者が、この音楽から交響詩っぽく4楽章を作ったもので
    本当に「交響詩」みたいに聴こえて、構成もしっかりしている。

    しかも音楽が面白いの。
    メキシコの音楽が入っているのだろうが
    伝統的ヨーロッパ音楽にないような
    (少なくともこの時代には珍しい)和音やリズムがテンコ盛り。

    簡単にラテンのゴキゲンなリズム、というのではなく
    もっと複雑でクラシックの手の入った
    かなり聴きごたえのある、がっしりした
    歯ごたえたっぷりの曲(ヘンな例えですが・・・)

    最終楽章のメキシコの楽器による
    9人のパーカッショニストのアンサンブルが見事だったわ。
    (法螺貝まであった。チューバにかき消されてほとんど聴こえなかったが)
    ティンパニ奏者がヒマそうにしている後ろで
    木琴が規則的な4拍子のリズムを刻みながら
    他の楽器が、3拍子で演奏したり、他のリズムで入って来たり
    ポリ・トナリティじゃなくて、ポリ・リズムかい(笑)

    パーカッション・アンサンブル・ソロの演奏の間は
    後ろ向いてアンサンブルを鑑賞している弦のプレイヤーもいたし
    この、ワールド・ミュージックっぽいパーカッションのパート、面白い。

    滅多に聴くチャンスのない面白い曲で
    クラシックの技法というよりは
    かなりオーセンティックなメキシカンの要素が入っていて
    (ヨーロッパの偏見的な「ラテン」じゃなくて)
    うわ、こういう曲を理解するには
    やっぱりうちの学部の「世界の音楽シリーズ」講義も
    聞かねばならんのか・・・と、マジメに考えてしまった。

    これにて今シーズンのコンサートは終了。
    もちろん、まだ、最後に
    世界のバレエ・ファンが待ち構えている(かどうかは不明だが)
    ヌレエフ・ガラというものがある・・・

    試験3つをばっくれたので(秋に追試)
    自分が怠けた、という反省は
    ものすご〜〜〜くしているんだけど
    (あぁ、心が痛む・・・)
    まぁ、あの、その、うはは・・・
    と、ごまかして、自分の怠け心を
    ついつい許してしまう、緩い私に
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    ソフィア・グバイドリーナ記念コンサート

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      日曜日のダブル・・・というか
      下記のコンサートを2つとすればトリプルなのだが
      時系列に読みたい方は、まずは ここ からどうぞ。
      以下は夜のコンサート(2つ)です。

      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月16日 18時〜19時

      Windkraft - Kapelle für Neue Musik
      アルト Noa Frenkel
      指揮 Kasper de Roo

      Erkki-Sven Tüür (*1959)
       In the Memory of Clear Water für großes Blasorchester (1990)

      Wolfgang Rihm (*1952)
       Et nunc II, Komposition für Bläser und Schlagzeug (1992/1993)

      Sofia Gubaidulina (*1931)
       Stunde der Seele. Poem für großes Blasorchester und Mozzosopran (1974/2004)

      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月16日 20時30分〜21時50分

      ORF Radio-Symphonieorchester Wien
      バイオリン Vadim Repin
      指揮 Andres Mustonen

      Sofia Gubaidulina (*1931)
       Märchenpoem für Orchester (1971)

      Franz Schubert (1797-1828)
       Symphonie Nr. 7 h-moll D 759 „Unvollendete“ (1822)

      Sofia Gubaidulina
       Dialog: ich und Du, Konzert für Violine und Orchester Nr. 3 (2018)

      2つのコンサートを一緒に書いてしまうが
      コンツェルトハウスが行った
      ソフィア・グバイドリーナ記念コンサートの一環。
      昨日も2つコンサートがあった。

      国立オペラ座のバレエをほったらかして
      タダ券が出た(要は全く売れていない・・・)というので
      いそいそとコンツェルトハウスに出没。
      自由席で、確かに、平土間でもバルコンでも50%くらいの稼働率。

      最初のコンサートは面白い事にブラス・バンド。
      途中でコントラバスが2台入ったけれど、基本的にブラスの曲。

      エストニアの作曲家、エリッキ=スヴェン・トゥールは初めて聴く。
      アルヴォ・ペルトに並んで知られた作曲家、とプログラムに記載があったが
      ペルトの曲とは全く違う方向の曲想。

      ブラスだけの音なのだが、その音が面白い。
      どこが「清い水の思い出」なのかは、さっぱりわからないけれど
      ブラスの重なりだけで、こんな音色が出るのか、とビックリする。
      (だから分析したい、とか思ってしまう悪い癖)
      時々、人の声のように聴こえる部分もあって面白い。

      リームの曲は
      プログラム解説によれば、音楽には場所がなく
      よって、hic はない・・・って
      hic はラテン語で「今」とか「この」って意味だよね。
      hic et nunc で hic がなくて nunc だけなので
      曲の名前が Et nunc なのだそうだが
      nunc というのもラテン語で、今、という意味らしく

      ・・・あああああ
      やっぱりラテン語ってヨーロッパの教養のうちなんだわ(汗)
      2年間、逃げ回っていたけれど
      腰を据えてやるしかなさそう・・・

      リームらしく、何だか頭脳的なものばかりが先だった感じの
      割に理屈っぽく聴こえる曲だった。
      無教養な私は、それ以外に何を言えよう(恥)

      グバイドリーナの「魂の時間」は
      ロシアの詩人、マリーナ・ツヴェターエワの詩を使ったもので
      最後にメゾソプラノが
      ドイツ語で、その詩を歌う。

      詩のテキストはプログラムに記載されていたが
      私のドイツ語能力が足りず、内容がさっぱりわからん。

      無理やり、私の乏しいドイツ語力で、字面だけ訳してみると

      魂の深い時間、深い・・・夜
      (夜の魂の巨大な足並み)

      その時間にお前は空間を完成する、お前の魂空間を。
      おお、魂は寺を、お前を活性化させる。

      (以下省略)

      全然わかりません・・・(涙)
      もう、理解の範囲外です・・・(涙)

      しかしグバイドリーナの曲って、ロマンがあるなぁ。
      現代音楽とは言っても
      訳のわからん音列が続くだけではなくて
      私のようなシロウトにもちょっと推察できるような
      音楽的ストーリーが見える(ような気がする)

      次のコンサートまでに
      ばったり会った大学の同僚(お達者倶楽部(笑))をコーヒーに誘って
      20時30分からウィーン放送交響楽団のコンサートへ。

      グバイドリーナのメルヘン・ポエムは
      これ、聴いた事があると思う。

      プログラムに、チョークが主役で
      お城や、庭や、海や太陽を描けると思っていたチョークが
      文字や数字ばかり描かされて絶望し
      小さくなってしまったので捨てられて
      闇の中で死んだと思っていたら
      男の子が拾って、アスファルトの道路に
      お城や、庭や、海や太陽を描いてくれて
      チョークは幸せに打ち震えて、美しい世界に溶け込んでなくなる
      ・・・というストーリーが書いてあったが
      このストーリー、読んだ事がある。
      (2005年にウィーン交響楽団がフェドセイエフの指揮で初演しているから
       たぶん、その時に、その場に居たのだと思う)

      この曲、本当に可愛らしい。
      欲求不満のチョークの不幸から、闇の中
      その後、お城や庭や・・・で、美しい世界での消滅まで
      何ともしっかりわかる音楽ストーリーになってる。

      もともとラジオ番組の劇伴としての依頼を受けた曲だそうで
      その意味では、非常にわかりやすい。

      で、その後に、何故にシューベルトの未完成交響曲が
      突然入ってくるのか、わからなかったが
      呟きで、玄人の方から
      グバイドリーナはネオロマンの作風だから選択は正しい
      というご指摘を頂いた。

      さて、そのシューベルトの未完成交響曲だが

      ・・・これが、ものすごく異様な音楽だった。

      遅めのテンポで、ともかく歌わせるというか
      その歌い方が、何とも不気味で
      リタルダンドが多くて
      フェルマータなんか、どこまで伸ばすんですか、という状態。
      (ホルン、お疲れさまです。よく息が続いたものだ)

      ロマン派、というよりは
      そこを越えて、ともかく背筋がゾクゾクする程に異様な世界。
      デフォルメされている、とんでもないところに連れて行かれそうで
      ギョギョギョ、この指揮者、何者?と驚いて聴いていたのだが
      さすがに、あの1楽章、リピートも多いので
      あそこまで異様な演奏されると、ちょっとお腹一杯にはなる。

      第2楽章を、あのテンポでやられたらヤダな、と思っていたが
      これは、少し速めのテンポを取って
      ただ、途中の部分は、やっぱりタメタメ。

      こういう解釈もありか。
      あまり一般ウケはしそうにないが
      現代音楽を聴きたくて集まって来ている聴衆には
      耳新しくて、現代音楽に通じるところがあって
      面白かったのではないかと思う。

      普通に演奏される未完成だったら退屈だったが
      ちょっと辟易するくらいの強烈な個性の演奏で
      確かに、めったやたらと印象には残る。

      最後はグバイドリーナのバイオリン協奏曲。
      マルティン・ブーバーの本に触発されたものとの事だが
      哲学的な本らしいので、私にはさっぱり・・・

      大編成オーケストラ(106楽器)に
      ヴァディム・レーピンのバイオリン・ソロ。

      これもメロディらしきものが多用されていて
      音色の変化がとても多彩で
      面白いと言えば面白いのだが

      レーピンのバイオリンのソロ
      1秒ごとに音を出していくだけで
      あんまり技巧とか必要なさそうだし(違うかもしれない)

      出てくる音は、澄んでいて
      オーケストラから浮き上がって
      (しかも、そのソロの音をオーケストラが受け取って行くのが快感)
      あまりの美しさに声も出ないけれど
      ただ、1分間に60のタクトで音を弾いていくだけ
      ・・・みたいな印象で

      それって、大いなる才能の無駄遣いとか(以下省略)

      各コンサートは休憩時間なしの約1時間。
      こういう短いプログラムのコンサートって
      集中できるし、飽きも来なくて助かる。

      特に、無料ご招待だったのが気に入った
      ・・・とか言ってはいけないんだろうな、と思う私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      時々、チケット割引とか無料ご招待とか
      ご案内が来ないわけではないのだが
      だいたい、そういう案内が来た時には
      当該のコンサートを正規料金で購入しているケースが多いので
      ちょっと今回は権利を行使できた、っていう喜びがあったのだ。
      ケチなだけじゃん、とか突っ込まないで下さいまし。

      ウィーン放送交響楽団 + スザンナ・マルッキ

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        Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月14日 19時30分〜21時20分

        ORF Radio-Symphonieorchester Wien
        ソプラノ Petra Lang
        指揮 Susanna Mälkki

        Alexander Zemlinsky (1871-1942)
         Sinfonietta op. 23 (1934)
         Sechs Gesänge nach Texten von
          Maurice Maeterlinck op. 13 (1910-13/21)
            Die drei Schwestern
            Die Mädchen mit den verbundenen Augen
            Lied der Jungfrau
            Als ihr Geliebter schied
            Und kehrt er einst heim
            Sie kam zum Schloss gegangen

        Béla Bartók (1881-1945)
        Konzert für Orchester Sz 116 (1943)

        最近、コンツェルトハウスに行く機会が多いのだが
        「良かったら、席を変えられますよ?」と
        係員に声を掛けられる事も多くなった。

        そんなにチケット売れてないのか・・・
        コンツェルトハウスの経営、大丈夫なのかしら(余計なお世話)

        ウィーン放送交響楽団は
        先シーズンでコルネリウス・マイスターが去った後
        来シーズンにマリン・オルソップが首席指揮者に就任するまで
        首席指揮者なし、という1年だったわけだが
        その分、様々な指揮者が登場して
        観客側からは、それはそれなりにバリエーションのあるシーズンだった。

        スザンナ・マルッキ ♡
        すみません、この間の Im Klang で
        この指揮者に惚れちゃいました。

        この人の指揮もキレが良い。
        最近の若い指揮者(まぁ、マルッキ若いと言っても50歳だが(笑))
        クリアでモダンな指揮の人が多いような印象がある。
        時代がそうなっているのかもしれないが。
        (まぁ、対照的な指揮者もいないワケではないけど)

        ギャラリーの席は30%程度か。
        席替えを拒んだ(笑)人が残っていると思う。
        私はジュネス枠で、舞台がバッチリ見える席で
        しかも、実はこの席、音響的には抜群なのだ。

        前半はすべてツェムリンスキーの曲。
        マーラーと3歳違いのツェムリンスキーは
        あまり演奏される機会がないだけに貴重。
        主観的な印象ではあるけれど
        後期ロマン派の直後の時期の音楽って
        あまり聴く機会がないような気がする。

        ワタクシ的には
        エゴン・ヴェレスとか
        エルヴィン・シュルホフとか(まだ実演を聴いた事がない!)
        ボフスラフ・マルティヌーとか
        フランツ・シュミットの作品の演奏を望む!!!
        ・・・いや、自分の好みです、すみません。

        シンフォニエッタは、続けて演奏されたリートのモチーフを使った曲。
        伝統的な手法に、近代的な和声が入り混じる。

        たまたまコンサートの後に
        いつも出会う大学の同僚にばったり会ったのだが
        ツェムリンスキーのオーケストレーションってスゴイよね
        というので盛り上がった。

        続いての歌曲はメーテルリンクの詩によるもので
        ドイツ語の歌詞なのだが
        あ〜・・・
        何だかドイツ語の内容がよくわからん・・・
        ちょっと見、メルヘンちっくな感じがするのだが
        文法的にナニこれ、という部分も多くて
        散文的な性格の私には
        ブンガクの高尚な内容は、ま〜ったくわかりません。

        「死」がテーマみたいなのだが
        だいたい最初の「3人姉妹」からして
        3人姉妹が死に場所を探して森と海と街に行く話で
        森が未来を見せて、海が過去、街が現在を示すって
        (たぶん、そういう内容ではないかと・・・)
        ともかく、全然わかりません。
        (というか、3人姉妹って、メルヘンならまだ若いイメージなんだろうが
         これが、90歳前後の3人姉妹だったら
         思い浮かぶ情景が、全く違うよね?)

        Als ihr Geliebter schied なんか
        私の理解できる範囲では
        彼女の恋人が別れた時、彼女は泣いたが
        彼が戻って来たら、既に他の彼氏がいた
        ・・・って話のように読めるのだが。
        (最後の節が「死を見た」って、しかも彼も死ぬだろうとか
         別れた彼氏が戻って来て殺人して自殺する話???)

        もちろん、詩とか物語は
        当時の社会的コンテクストの中で解釈されるべきものだろうが
        だいたいメーテルリンクの童話でさえ
        私はよくわからんのであって(これ以上書くと自爆する)

        多少エンディングで金管と声が被さるところはあるけれど
        これもオーケストレーションが見事で
        ソプラノの声を潰していない。
        ペトラ・ラングのドラマチックな強い声が
        不思議なメルヘンを語っていく。

        ただ正直言って
        今、こういう暗い音楽、聴きたくない・・・
        確かに、第一次世界大戦とか第二次世界大戦とか
        時代的に「死」がもっと身近にあった社会的背景があるけれど
        精神的に参っている状態で、こういう曲を聴くと
        ますます気分は落ち込むし、泥沼にはまりそう。

        ハマった泥沼からは
        後半のバルトークが救ってくれる(笑)

        バルトークのオーケストラのための協奏曲だって
        最晩年のバルトークが、この曲を書くという意欲で
        白血病をものともせずに全エネルギーを注ぎ込んだわけで
        (違っていたらごめんなさい)
        死にかけた作曲家の、この最後の燃えるようなエネルギーって
        聴いていると、私にも力をくれるような気がする。

        こういう曲は、ウィーン放送交響楽団は巧いのだ。
        バルトークらしいドライな部分と
        途中の胸の痛くなるようなエレジーと
        ノスタルジックな部分も含めて
        ただ、基本的には、客観的な距離を保った
        熱くならない、すっきりした演奏。

        後半がこの曲で良かった(笑)
        単純は私は、これでスッキリ。

        ツェムリンスキーとバルトークという
        オーケストレーションに関しては抜群の2人の曲で
        オーケストラの音色の変化が
        すごく楽しかった。

        世の中では、楽友協会の音響ばかり褒められているけれど
        楽友協会の、あの長い残響が美しく響くのは
        せいぜいが、ブラームスとかの時代までの曲で(極論)

        1900年代の初期以降の
        大規模オーケストラの曲に関しては
        私は(楽友協会の貧民席より)コンツェルトハウスの方が良いと思う。

        まぁ、もちろん楽友協会だって
        お高いお席は音響が違うのだろうが。
        (現代音楽祭以外で座った事がない)

        来シーズン、ウィーン放送交響楽団は
        やっと首席指揮者のオルソップを迎えて
        なかなか面白いプログラムのシリーズを予定していて
        10月の就任コンサートで
        レラ・アウアーバッハの初演作品の演奏があるらしい。
        (後半はヒンデミットの画家マティス)

        来シーズン開始は10月なのだが
        国立オペラ座の10月のチケットなんか、もう発売が始まっているし
        なんだか時間の経つのが異様に早いような気がする私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        そろそろ本当にシーズン終わりで
        7月には、ぱったりと音楽ライフが絶えてしまう・・・(涙)
        今年のイム・プルス・タンツは
        システムが変わって、パーフォーマンス・カードがなくなったし
        毎年、ワケのわからんダンスに、合計数万円以上払って来たけれど
        今年はカードもなくなって割引効かないから
        手当たりばったりには行かない事にした。

        ウィーン放送交響楽団 + ライアン・ウィッグルスワース

        0
          Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年4月11日 19時30分〜21時55分

          ORF Radio-Symphonieorchester Wien
          バリトン Simon Keenlyside
          指揮 Ryan Wigglesworth

          Ryan Wigglesworth (*1979)
           Locke’s Theatre (2013) EA
            The First Music
            The First Music (double)
            Rustic Music
            Rustic Music (double)
            Curtain Music
            Curtain Music (double)

          Jean Sibelius (1865-1957)
           Acht ausgewählte Lieder in Bearbeitungen für Singstimme und Orchester
            Kaiutar op. 72/4 (1915)
            Illalle op. 17/6 (1898)
            Im Feld ein Mädchen singt op. 50/3 (1906)
            Aus banger Brust op. 50/4 (1906)
            Die stille Stadt op. 50/5 (1906)
            Svarta rosor op. 36/1 (1899)
            Kom nu hit, död op. 60/1 (1909; Fassung für Singstimme, Streichorchester und Harfe 1957)
            Var det en dröm? op. 37/4 (1902)
          Bearbeitung für Singstimme und Orchester von Jussi, Jalas, Ernest Pingoud,
          Leif Segerstam, Simon Parmet, Ivar Hellman

          Sir Edward Elgar (1857-1934)
           Falstaff. Symphonische Studie c-moll op. 68 (1913)
            I. Fallstaff and Prince Henry
            II. Eastcheap - Gadshill - The Boar’s Head. Revelry and sleep -
             Dream Interlude: „Jack Fallstaff, now Sir John, a boy, and page to
             Thomas Mowbray, Duke of Norfolk“
            III. Fallstaff’s march - The return through Gloucestershire - Interlude:
             Gloucestershire. Shallow’s orchard - The new kind - The hurried ride to London
            IV. King Henry V’s progress - The repudiation of Fallstaff, and his death

          Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
           Auszüge aus der Musik zu „Ein Sommernachtstraum“
            Nr. 1: Scherzo. Allegro vivace
            Nr. 7: Notturno. Con moto tranquillo
            Nr. 9: Hochzeitsmarsch. Allegro vivace

          コンツェルトハウスに行ったら
          チケット・チェックの係のおじさんが
          私の前の人に
          「チケット変更できますから、ロビーの受付に行かれたら?」
          と言ってるのを聞いて
          えっ?今日ってそんなに観客が少ないの?

          ギャラリー、ガラ空きで、ギャラリー席、全部で30人くらいしかいない(汗)
          プログラム担当のおばさまによれば
          今日は1000人くらいしか入ってない(キャパシティは1700人)との事。

          でも今日のチケットは
          貧民席愛用者の垂涎の的の席なのだ。
          ガラガラの前の方より、こちらの方が音響的に良いのである。
          (負け惜しみに聞こえるだろうが
           席変えて、バルコンの後ろとかパルテレの後ろになったら
           音響的には目(耳)も当てられない・・・)

          作曲家で指揮者のライアン・ウィッグルスワースと
          ウィーン放送交響楽団のコンサートだが
          そろそろイースター休みに入って
          故郷に帰る人も多いんだろうなぁ。
          (それでも、こんなにガラガラなんて・・・)

          私がチケットを買ったのは
          サイモン・キーンリサイドに釣られたからだが
          まさか本日もシベリウスの曲を聴く事になるとは思ってもみなかった。

          さて、ウィッグルスワースの曲は
          オーストリア初演なんだけど

          なにこれ?
          バロック音楽じゃないの、しかもノンビブラート。
          あれあれあれ? もしかしたらこの作曲家
          シュニットケ方式(と私が勝手に呼んでいる)の人かしら。
          ・・・と思ったら
          これ、1621年〜1677年に激動の時代を生きた
          イングランドの作曲家マシュー・ロックをテーマにしてるんだわ。

          よって、バロック的な劇音楽が流れて
          (シェークスピアの「テンペスト」に基づくらしい)
          その後のダブルが・・・あ〜、これが現代音楽ね。
          バロック音楽の下地はチラチラ見える(聴こえる)けれど
          現代音楽で、バロックで、劇場音楽で
          なんだか何でもあり、という面白い作品。

          シベリウスの歌曲は
          フィンランド語とドイツ語の歌曲の中から
          8曲をオーケストレーションしたもの。
          オーケストレーションした人については
          1曲づつ書くとスペースの無駄なので
          下にまとめて書いてありますので、悪しからずご了承下さい。

          さてサイモン・キーンリサイド登場。
          昔はイケメンでクールな感じだったけれど
          オペラみたいなメイクはなしで舞台に立つと
          小柄な人だし、やっぱり顔見ると、歳取ったなぁ、という感じ。

          しかし、声がむちゃくちゃ通る。
          フィンランド語でも全く大丈夫(さすがに暗譜ではなかった)
          加えて、声が美声で、倍音たっぷりでホールによく響いて
          オーケストラの音に全く埋もれていないのには驚いた。

          この間のリートの夕べは、やっぱり調子悪かったのか?
          それとも、小ホールで本当の弱音を出すのはキツイけれど
          大ホールで朗々と歌う分には問題ないって事?

          あれだけ張りのある美声のバリトンで
          大ホールに過不足なく響いて
          しかもドイツ語のリートは、ちゃんと発音もしっかりしていて
          ドイツ語がしっかり聴こえてくる ♡

          これだけ声量があって、しかも美しいって
          やっぱりこの人、大ホールかオペラ向きの歌手なのかなぁ。

          ますます人が減ったように見える後半の始めに
          指揮者がマイク持って、指揮台から聴衆に向かって
          ドイツ語でご挨拶・・・

          と思ったら、僕ができるドイツ語はこれだけです(笑)

          英語で続けた曲目解説。
          エルガーは、この作品を、自分の最高傑作だと言っていて
          オーケストレーションなども素晴らしいのですが
          最初にヘンリーのモチーフ、ファルスタッフのモチーフを聞いて下さい。

          とオーケストラにそれぞれのモチーフを演奏させて
          どういうストーリーか、というのを話してくれた。

          ファルスタッフが寝てしまって夢を見る部分もあるのだが
          そこに出てくるファルスタッフのモチーフは
          まだファルスタッフの腹も出ていなかった若い頃のものだそうだ。
          (自分の腹(出てないよ?(笑))を撫でていたのがちょっと可愛い)

          全部で40分くらいの曲だけど
          この上なくドラマチックに演劇的に精密に作られた音楽で
          オーケストレーションも確かに素晴らしい。
          それぞれのシーンも、何となく想像はつく。
          ウィッグルスワースがしっかり説明してくれた
          3つのモチーフも、ストーリー理解の助けになる。

          この指揮者で作曲家のウィッグルスワースって
          劇場音楽が好きなんですね。

          最初に演奏した自分の作品もそうだし
          このエルガーのファルスタッフも
          最後のメンデルスゾーンの真夏の夜の夢も
          何だか、すごく楽しそうに指揮してる。

          確かに一般ウケしそうなプログラムではないのだが
          いわゆる劇場音楽の今昔、という感じの構成で
          ユニークで面白いコンサートだった。

          ウィーン放送交響楽団は
          楽友協会とコンツェルトハウスで、それぞれのチクルスがあるが
          コンツェルトハウスのチクルスの方が
          プログラムがちょっと尖っていて(笑)面白い。

          よほどスターが出るというのではない限り
          会員発売開始の時にしっかりチェックすれば
          割に良い席を買えるので
          来シーズンもちゃんとチェックしておこう。



          このコンサートの一部は
          4月23日19時30分から
          オーストリア・ラジオ放送局1番にて放映される。
          1週間はオン・デマンドでインターネット・ラジオで聴けます。
          全部じゃないだろうけど、どれをラジオで取り上げるんだろう・・・

          ウィーン放送交響楽団 + マルクス・ボッシュ

          0
            Musikverein Großer Saal 2019年4月6日 19時30分〜21時40分

            ORF Radio-Symphonie Orchester Wien
            指揮 Marcus Bosch
            バイオリン Arabella Steinbacher

            Sergej Prokofjew (1891-1953)
             Russische Ouvertüre, op. 72 (Fassung 1937)
            Aram Chatschaturjan (1903-1978)
             Konzert für Violine und Orchester d-Moll
            Kurt Schwertsik (*1935)
             Herr K. entdeckt Amerika. Sonatine für Orchester, op. 101
            Gerge Gershwin (1898-1937)
             Porgy and Bess. A Symphonic Picture
              (Arrangement von Robert Russel Bennett)

            ウィーン放送交響楽団のコンサート
            プログラム見て一目瞭然のように
            トナールなんだけど、伝統的トナールじゃなくて
            ちょっと外れたものの組み合わせのバランスが抜群。

            プロコフィエフがソビエト連邦に帰った直後に作曲された
            ロシア序曲は、演奏時間約15分弱の曲で
            あまり全体的なフォームのまとまりはないのだが
            プロコフィエフが、ロシアちっくなものを
            全部注ぎ込みました!!!という感じがする。

            私の好きな交響曲第5番の和音進行も出てくるし
            ロメオとジュリエット張りのロマンティックなフレーズもあり
            詰め込み過ぎて、作曲家自身も
            ワケわかんなくなって来てるんじゃないの?という
            ちょっとカオスな曲だが
            色彩感に溢れて、メロディの断片もあちこちに出現して
            聴いていて非常に楽しい。

            ハチャトリアンのバイオリン協奏曲なんて
            すみません、初聴きです(汗)
            よくコンサートで見かける大学の同僚(お達者倶楽部修士過程)も
            ここ20年くらい、ナマで演奏されたのを聴いていない、と言っていたから
            演奏頻度は少ないのだろう。

            民族音楽的なモチーフがたくさん使われていて
            モチーフの繰り返しが多いなぁ、と思っていたら
            一転して、かなり目まぐるしい曲想の変化もある。

            シュタインバッハーのバイオリンの音は
            大きくはないけれど、かなり澄んだ音がするし
            音程の安定感は抜群。

            このバイオリニストも、もう中堅の歳の筈だが
            いつまでもスタイル良いし、ドレス素敵だし
            若々しいなぁ。
            (私の席からは長髪に隠された美しいお背中しか見えないが(笑))

            後半はオーストリアの作曲家
            クルト・シュヴェルツィック・・・と読むんだろうと思うのだが
            本当のところはどうなんだかイマイチ謎の作曲家の作品。

            実はシュヴェルツィック、私、ちょっと好きだったりする。
            (誤解のないよう念の為だが、個人的には全く知らない)
            ウィーン音楽大学で教鞭を取っていらっしゃったりして
            ウィーン・モデルン現代音楽祭や
            ウィーンの現代音楽集団のコンサートでは聴く機会も多い。

            シュヴェルツィックは、もともとトーンキュンストラーでホルンを吹いていて
            作曲に目覚めて、ダルムシュタットの講習会に出て
            セリエル方式での作曲をして
            チェルハ教授とともにアンサンブル die reihe を設立。
            カールハインツ・シュトックハウゼン、マウリツィオ・カーゲルやジョン・ケージに師事。

            ただ、セリエル方式から、1962年以降、トナールに戻って来て
            1968年からはウィーン交響楽団でホルン奏者として仕事しながら作曲し
            その後、ウィーンのコンセルヴァトワール(現在ではウィーン私立音楽大学)で
            作曲を教えて、その後、ウィーン音楽大学で教鞭を取るという経歴の持ち主。

            今回の曲は、カフカの「アメリカ」をテーマにしたもので
            ザルツブルクのモーツァルテウム・オーケストラの
            ジュニア・プログラムのために作曲したものが元になっていて
            リンツの音楽劇場のバレエのために作曲されたもの。
            (プログラムの記述によるが、私の読解力が足りないので違うかもしれない(汗))

            カフカの小説は、ハッピー・エンドにはならないのだが
            シュヴェルツィックの音楽には、ユーモアの要素が外せない。
            これはご本人もおっしゃっている事なので確実。
            音楽を聴いてみれば、一目(一聴?)瞭然で
            聴いていて、なんとも不思議なユーモアがあって
            おとぎ話を耳で抽象的に聴いているような気分になる。

            さすがにバレエの振付は頭の妄想にも出て来なかったが
            きっと、リンツでやっただろうなぁ。
            (リンツの州立劇場では、今シーズンはシュヴェルツィックの音楽で
             マクベスのダンスがあったようだ・・・ちっ、見に行けば良かった・・・)

            演奏後、ご本人も舞台に登場して
            盛大な拍手喝采を浴びていた。
            きっと、教え子のファンも多いんだろうなぁ。

            最後はガーシュウィンの名作「ポギーとベス」からの抜粋。
            いや〜ん、これがまたすごくチャーミング。
            多用されるジャズのモチーフ
            むちゃくちゃ巧い金管楽器のソロに
            もう身悶えしちゃう妙なるサクソフォーンのソロ ♡

            ハリウッド的なゴージャス・サウンドに
            繊細なサマータイムのメロディもあって
            一瞬たりとも聴衆を飽きさせず
            次から次へと推進力がすごい。

            このオーケストラ、やっぱり器用だ。
            現代音楽から、こういう映画っぽいハリウッド系のサウンドまで
            余裕綽々でこなしてしまう。

            指揮者のマルクス・ボッシュは舞台で初めて見るが
            ドイツの小劇場でオペラを通じて
            比較的伝統的なマイスター修行をして来たタイプらしい。
            派手さはないものの職人的な堅実さがあって好感が持てる。

            最近、ちょっとベートーベンに食傷気味だったので
            こういう、トナールなのにちょっと変わってますよ〜というコンサート
            とても新鮮に響いて楽しかった。

            実は本日の同時刻
            コンツェルトハウスではクルレンツィスとムジカエテルナが
            ヴェルディのレクイエムを演奏していたのだが
            ヴェルディのレクイエム、どうしても苦手なので
            チケット返して楽友協会に来たのだが
            それだけの価値のあるコンサートだった。

            ヴェルディのレクイエムだけは本当にアレルギーで
            以前もヤンソンスのチケットを返した事もあるし
            まぁ、人間、身体は一つだし
            時間も限られているから、何もかも全部というワケには行かない
            ・・・と自分を納得させている私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            ウィーン放送交響楽団 + アンドレイ・ボレイコ

            0
              Musikverein Großer Saal 2019年3月14日 19時30分〜21時40分

              ORF Radio Symphonieorchester Wien
              Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
              指揮 Andrey Boreyko
              ビオラ Nils Mönkemeyer

              Galina Ustwolskaja (1919-2006)
               Sinfonische Poem Nr. 2

              Gija Kantscheli (*1935)
               Styx für Viola, Chor und Orchester

              Dmitrij Schostakowitsch (1906-1075)
               Symphonie Nr. 5, op. 47

              設立された時から
              ウィーン放送交響楽団友の会の会員になってるし
              このオーケストラのプログラム構成って面白いので好きなのだが
              しばしば他のコンサートと重なる上
              ウィーン放送交響楽団って、他のオーケストラと違って
              同じプログラムのコンサートを続けてやらず
              後にも先にも一回きり(涙)

              昨日、明け方3時半までかかって
              最終のプレゼンテーション資料を作成し
              手元に置くA5の大きさのメモも30枚くらい作り
              さて寝よう・・・と思ったら

              音楽分析の教授から、プリント・アウトして木曜日に持って来て
              というメールが入って来てる(夜中の12時半に着信!!!)

              いや、別に良いんですけど
              4時間しか寝てないところに
              朝一番で、研究所で最も厳しい教授の
              恐ろしく早い授業があって
              (着いて行けない人は来ないでよろしい、のスタンスだ、たぶん)

              第2限目のラヴェルの講義で、もう眠くて眠くて(涙)
              午後のプロゼミの発表の後に
              音楽分析で、また1時間半、頭を酷使して(バカだから)

              夕方4時過ぎに帰宅して、遅いランチを作って食べて
              30分くらいウトウトして出かけたコンサートというのは

              当然、寝落ちの危険性が99%。
              ・・・というか100%か(すみません)

              最初のガリーナ・ウストヴォーリスカヤの作品は
              ポエム第2番とあるが
              もともとは共産主義のマーケットのもとに
              英雄行為、という副題を付けられていたそうだ。

              金管のユニソノで始まり、弦のユニソノに続く
              テルツの目立つ勇壮なテーマは、
              確かに「英雄行為」と言われても違和感はない。

              けど、この作曲技法、面白い。
              テーマと展開なのだが、様々な技法が惜しみなく使われていて
              トナールでとても伝統的に響くのだが
              知ったかぶりの超初心者の鼻持ちならないシロウト(私のこと)が
              ちょっとこれ、私の超貧弱な知識でも分析できそうかも
              ・・・と思わせるところがある(妄想ですが)

              プログラム読んでいたら
              作曲家自身が言った事として
              「私の音楽を好きな人は、私の音楽を分析しないで下さい」
              というのが書いてあって、思わず笑ってしまった。
              (あ〜、同じように分析したがる人が多かったのか、わっはっは)

              グルジア出身の作曲家、ギヤ・カンチェリの曲。
              オーケストラにビオラのソロ、後ろにはコーラス。
              30分を越える長い曲で、しかもすべてアタッカ。
              オーストリア初演と書いてあるが、作品成立は1999年。

              不思議な曲・・・というよりスピリチュアルなのか
              グレゴリアン的な教会旋法も出てくるし
              オーケストラのフォルティッシモの後に
              コーラスのピアニッシモが続くパターンが多い。

              耳慣れしていないせいもあるけれど
              似たようなパターンの繰り返しだし
              (違うのかもしれないが、私の乏しい感受性では・・・)
              宗教的という側面から見るなら
              こういう曲を聴くなら、普通のグレゴリアンでも
              とか思っちゃうし
              グルジアの民族音楽の断片とか聴こえて来るけど
              長いしパターン似てるし・・・ぐっすり (_ _).。o○

              あ〜、いかん!!!
              後半はショスタコーヴィッチの交響曲5番である。

              何故か中学生だか高校生だかの時に聴いていて
              20〜40歳くらいの音楽ゼロ生活の後に
              コンサート通いのドツボに嵌った時
              何故、この曲を知っているんだろう?とひっくり返った名曲だが

              こういう曲って
              音楽社会学的視点から見て
              ショスタコーヴィッチが作曲した時代の背景とか
              知っていると知らないのとでは
              音楽心理学的に受容の違いがあるんじゃないだろうか。

              ・・・だから毒されてます、わかってます、すみません。

              最近のブログ記事は鼻持ちならん、と
              自分でも思うんだから・・・

              だけど、いったん踏み出したら、もう戻れない(かもしれない)
              若い頃に、うははは、カッコいい曲、とか単純に聴いていたものも
              考え出すと(この曲を分析したいとは思わないが)
              様々な要素が絡んで来て
              素直に「ただの音の塊」として聴けなくなっている自分がいる。

              ・・・ただの睡眠不足かもしれないけど。
              (だいたい最近、引退老人の生活に慣れたせいだろうが
               ともかく眠い。何時間でも寝ていられる。そういうワケにはいかないが)

              ヘンな事が気になりだすと
              曲の性質上、何故、ここでこういう和声が・・・とか
              このテンポ・アップやテンポ・ダウンは何故なのか・・・とか
              瑣末な事が気になって気になって
              指揮者はどう思って、この曲をそう解釈しているのかとか
              聴衆には関係ないだろ、という側面まで考え始めてしまう。

              かつて若かりし頃
              就職がイヤで
              (というワケではなかったが、男女平等雇用法のなかった時代で
               色々と、いや、ホントに色々とあった)
              大学院の言語学専攻に逃げた時
              教授たちから
              「君たちはこれから言語学を専攻すると
               今まで習った外国語が話せなくなる」
              と言われた事を思い出す。
              (確かにそうだった。習得した言語についての考察を始めると
               実際に運用する時に、いちいち考えてしまうので、喋れなくなるのだ)

              という事は・・・
              この時期を乗り越えれば
              何を持って「乗り越えたか」という定義はともかくとして
              私が目指していたように
              もう少し、音楽というものを理解ないしは把握できるように
              なるんだろうか

              ・・・・・・・・・・(無言)

              そんなアホな事を考えながら
              演奏中に寝落ちしているより
              まずは来週の演習で使う
              オープン・ソースのコンピュータ・ソフトを
              複数、自分のコンピュータにダウンロードしなきゃ、と
              老体に鞭打って(笑)自分を鼓舞しているアホな私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              明け方までかかって
              手元のメモを完成させたものの
              実際の発表になったら
              メモとスライドが合致しなくなった上
              途中から上下逆さまにホッチキスで固定してあったので
              (アホかワタシは!)
              結局、全く役に立たなかった(冷汗)

              ウィーン放送交響楽団+グルーバー オペラ「審判」

              0
                Wiener Konzerthaus Großer Saal 2018年11月22日 19時30分〜22時

                ORF Radio-Symphonieorchester Wien
                テノール Michale Laurenz (Josef K.)
                バス Tilmann Rönnbeck (Franz, Onkel Albert, Kanzleidirektor)
                バリトン Markus Butter (Willem, Der Gerichtsdiener, Der Advokat)
                バリトン Martin Winkler (Der Aufseher, Ein Passant, Der Fabrikant, Der Geistliche)
                メゾソプラノ Anke Vondung (Frau Grubach)
                ソプラノ Ilse Eerens (Fräulein Bürstner, Die Frau des Gerichtsdieners, Leni, Ein buchliges Mädchen)
                テノール Jan Petryka (Ein Bursche, Erster Herr)
                バスバリトン Wolfgang Bankl (Der Untersuchungsrichter, Der Prüger)
                テノール Matthäus Schmidlechner (Der Student, Der Direktor-Stellvertreter)
                テノール Martin Keiner (Zweiter Herr)
                バスバリトン Daniel Gutmann (Dritter Herr)
                テノール Szabolcs Brickner (Titorelli)
                指揮 HK Gruber

                Gottfried von Einem (1918-1996)

                Der Prozess. Oper in neun Bildern in zwei Teilen op. 14 (1953)
                Libretto : Boris Blacher und Heinz von Cramer
                nach dem gleichnamigen Roman von Franz Kafka

                現代音楽祭の一環で
                ゴットフリード・フォン・アイネムのオペラのコンサート方式上演。
                1953年にザルツブルク音楽祭で初演された「審判」カフカ原作。

                コンツェルトハウスの「声の響き」チクルスのファースト・コンサートでもある。
                ゲネラル・パスの購入者は、比較的良い席をゲットする事が出来て
                舞台に近いロジェの席。

                ・・・は良いんだけど
                結果的に、もしかしたらいつもの貧民席の方が
                音響的には良かったのかなぁ、と思ってしまう私も
                いい加減に音響で贅沢したい欲望から逃れられない(笑)

                舞台に近い脇だけに
                歌手の声の方向性の関係で
                歌手の声量や方向性や飛び方やドイツ語のディクションの差が
                あまりに激しいのである。

                ほとんどオペラには行かないけれど
                ヴォルフガング・バンクルは国立オペラ座のアンサンブルの中では
                最も大きな声量(と身体)を持つベテランだし
                マルティン・ヴィンクラーはフォルクス・オーパーで
                確かすごい声量でジャンニ・スキッキを歌った演技達者な怪物である。
                マルクス・ブッターも絶対に何処かで聴いて賞賛しているはず。
                (名前が名前なので、よ〜く覚えているのだ)

                し・か・し!!!!
                本日の公演で、群を抜いて
                1人だけ素晴らしすぎて
                他の歌手が霞んでしまったのは
                主人公のヨゼフ.K. を歌ったミヒャエル・ラウレンツである!!!

                向こう側に並んだ歌手だったので
                声の届き方が理想的だったのかもしれないが
                ヨゼフ役は最初から最後まで
                ほとんど歌いっぱなしで
                しかも途中で高音をフォルティッシモで、という部分も数多く
                声が疲れて来たであろう最後の方でピアニッシモとか

                フォン・アイネムって
                リヒャルト・シュトラウスのソプラノ苛めと同様に
                テノール苛めが好きなのか???

                ところがこのテノール
                最初から最後まで声に張りがあって
                声量も充分だし、高音も無理のない美声で遠くまで響く上
                ドイツ語のディクションが
                他の歌手の10倍くらいクリアで
                端から端まで歌われているドイツ語が理解できる!!!!

                加えて、主人公という事もあったのかもしれないが
                他の歌手が、手元の楽譜見ながら歌っているのに対し
                (手元の楽譜を見ると、顔が下向きになるので声の通り方が・・・)
                ほとんど役を暗記していて
                時々、演技とかも入れながら
                熱くなってくると、一歩前に踏み出して
                不条理な状況に巻き込まれた主人公を
                バッチリと演じてくれたのである。
                (最後に1人で出て来た時には、会場全体からブラボー・コールが起こった)

                ティルマン・レネベックとマルクス・ブッターは
                舞台で立っている位置が私の席に近過ぎたためか
                あるいは、バリトンの声質が
                オーケストレーションに埋もれるようなものだったのか
                美声だと言うのはよくわかるのだが
                特にマルクス・ブッターの声が、ほとんど響いて来ないし
                前半は楽譜見ながらの歌唱で、ドイツ語もほとんど理解できなかった。

                後半は何故か突然エンジンがかかったように
                楽譜から顔を離して、ちょっぴり演技らしきものも入って
                多少は声も響いて来たけれど、ちょっと残念。

                バンクルの声がでかいのはよく知っているが
                やっぱり、あまり響いて来ないのは
                私の席の音響が、あの歌手の位置には理想的ではないんだろうなぁ。

                怪物マルティン・ヴィンクラーは後半で調子を上げた。
                もともとコミカルで妖しげな演技が出来る人だし
                後半の工場支配人役も良かったし
                何とも恐ろしい神父役は、ゾッとするくらいの雰囲気を出した。

                学生役のテノールと画家のティトレリ役のテノールは
                2人ともすごく優秀で二重丸。

                ・・・という事は
                このオペラって、テノール向きに作られているんだろうか???

                あ、あと、ソプラノのイルゼ・エーレンスが
                役ごとに、声の色を変えていて素晴らしかった。

                原作はカフカの「審判」で
                オペラも正統的に筋に従って行くが
                もともと不条理で不思議な小説なので、よくワケわからん。

                音楽はトナールで、しつようなオスティナートが使われていて
                テキストの重要性を物語るかのように
                歌手のメロディはほとんどなく、セクンドの上下が多い。

                ただ、音楽そのものは、非常に劇的である。
                コンサート方式の上演だったけれど
                シーンごとの情景の描写や
                周囲の音(鞭打ちの音など)
                教会内部の空気や光の感じなどに加え
                心理劇としての、時々、とんでもない皮肉が
                映画音楽に近い直裁的な音楽言語で聴衆に迫って来る。

                別に批判でも何でもないが
                こうやってオペラを聴くと
                如何にヴェルディとかプッチーニが
                歌手を大事にして中心に据えて音楽を作ったのかがわかるなぁ。
                イタリアのオペラ作家、まぁ、ベッリーニでもドニゼッティでも
                あるいはイタリアじゃなくてモーツァルトでも良いけれど
                歌手が聴かせどころを歌う時のオーケストレーションは
                絶対に歌手を殺さないようになっているじゃありませんか。

                コンサート形式でなければ
                大編成オーケストラは、オーケストラ・ビットに入るので
                今日よりも、音量としてはずっと小さい、という事を考えても
                オーケストラと同時に
                しかも時々オーケストラはトゥッティで金管まで響かせて
                そこで、あの繊細なドイツ語の歌詞の
                早口言葉にしか聞こえない歌を歌わせるって、普通、無理じゃないのか。

                それに、時々、2名の歌手の歌の最後と最初が被るのである。
                これは非常に聴きにくいし、慌ただしい。
                後半でヨゼフとレニが掛け合いしている途中に
                弁護士のモノローグがずっと背景で歌われているのもわかり難い。

                歌手が優秀だった事もあるし
                オーケストラもバッチリだったし
                音楽的な表現力の豊かさにも目を見張って
                かなり聴き応えのあるオペラだった。

                フォン・アイネムって
                生前は社会党の政治家だった事もあって
                かなり定期的にウィーンのオーケストラが演奏して来て
                死後は、さ〜っぱり聴かなくなった、と思ったら
                先シーズン、オペラ座で「ダントンの死」が上演され評判が良く
                最近はコンサートでも時々、フォン・アイネムの作品が演奏されている。

                良いモノを聴いた、と満足して
                プログラムを捲って、歌手の紹介欄で
                主人公ヨゼフを歌った、超優秀なテノールの写真を見て
                誰これ???
                と一瞬叫んでしまった私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                別に良いんですけど
                アーティストって、時々、いつの写真ですかこれ
                という顔写真をプログラムに載せるので
                ビックリする・・・というより、どう見ても別人なんだけど(笑)

                ウィーン放送交響楽団 + デーヴィス バーンスタイン「ミサ」

                0
                  Wiener Konzerthaus Großer Saal 2018年10月28日 19時30分〜21時30分

                  ORF Radio-Symphonieorchester Wien
                  Wiener Singakademie
                  (Einstudierung : Heinz Ferlesch)
                  Opernschule der Wiener Staatsoper
                  (Einstudierung : Johannes Mertl)
                  Company of Music - Street Chorus
                  (Einstudierung : Johannes Hiemetsberger)
                  Celebrant : Vojtéch Dyk (Bariton)
                  指揮 Dennis Russell Davies

                  Leonard Berstein (1918-1990)
                  Mass, Ein Theaterstück für Sänger, Instrumentalisten und Tänzer (1971)
                  Konzertante Aufführung

                  現代音楽祭の一環ではなく(!)
                  ウィーン放送交響楽団のコンツェルトハウスのチクルスのコンサートの
                  シーズン・オープニングは
                  バーンスタインの Mass
                  これって、やっぱりミサ曲、と訳すんだろうか。

                  確かにミサではあるのだが
                  賢明なる読者ご存知の通り、ミサ曲と言うには
                  あまりに破天荒すぎて・・・

                  プログラムはどっしり厚みが1センチ近くもあって
                  対訳(ラテン語・ドイツ語 及び 英語・ドイツ語)が
                  ト書き含めてすべて掲載されている。

                  舞台一杯に広がったフル・オーケストラの向こうに
                  合唱団がずらっと並び
                  さらにその向こうのオルガンの脇に
                  児童合唱団と合唱団の一部が並び
                  舞台の前にストリート・コーラスとバリトンのソリスト。

                  この曲は歌手とオーケストラとダンサーのための「劇」なのだが
                  今回はもちろんコンサート形式上演。

                  実はかなり前にセンパー・デポで
                  室内音楽バージョンで、この曲を「劇」として
                  かなりぶっ飛んだ演出で鑑賞した記憶が鮮明に残っている。
                  (で、あの時、セレブラントをイエス・キリストに見立てるのはともかく
                   最後に資本主義への警鐘、みたいなニュアンスが出ていて
                   なんじゃこりゃ?と思ったのも、よく覚えている)

                  今回はそういう余計なもの(すみません)はなくて
                  音楽がそのまま直接響いてくる。
                  ありがたい事にホールの照明も
                  手元のテキストは充分に読めるくらいに明るい。

                  うううう、凄い、すごい、ともかく、凄かった。
                  セレブラントを歌った歌手・・・というより俳優さんは
                  プラハで活躍しているそうだが
                  ものすごくクリアで解りやすい英語を話すし、歌う。

                  もちろん、もしかしたらアメリカ英語が母国語の人には
                  奇妙に聞こえるのかもしれないけれど
                  いや、もう、あんなにクリアに美しい英語が
                  時には力強く、時にはとことん甘い囁き、時には喧嘩腰で
                  まぁ、なんてバリエーションのある演技力を持った人なんだ(驚愕)
                  (しかも最初から最後まで、完璧に暗記・暗譜している!!!)

                  ミュージカル・タイプの発声なので、もちろんマイク使用だが
                  ともかく、このセレブラントの歌声、話し声に
                  最初から最後まで魅了されてしまって(ポッ)
                  バリトンと書いてあるけれど
                  テノールからファルセットまで自由自在に使い分けるし
                  ともかく、マイクを通した声の甘さは、ハート直撃。

                  ストリート・コーラスで出て来た歌手は
                  え〜っと、あっはっは、みなさまクラシックご出身ですね?(笑)
                  確かにジャズ的発声はマスターしているけれど
                  音程の正確さで、クラシック出身がバレます(爆笑)
                  (以前のセンパー・デポの時は、本当にストリート・コーラスっぽかったので
                   音程ズレズレの粗い声が特徴的だった。今回はちょっと「綺麗」過ぎ(笑))

                  この曲、演奏時間110分、休憩なしで
                  キリスト教のミサの順番で
                  キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、ベネディクトゥス
                  そしてアニュス・デイの構成にはなっているけれど
                  途中に、ミサの典礼にないテキストと音楽がたくさん入って

                  音楽的には12音のバリエーション、ブロードウエイ・ショー音楽
                  ポップにバラード、新しい教会音楽(ポピュラー)、ロックなどなど
                  クラシック的な要素とポピュラー、ジャズ、映画音楽その他
                  幕の内弁当か大規模デパート、大々サービス何でもあり状態。
                  (プログラムの解説によれば、クラシックな教会音楽、グレゴリア聖歌と
                   アカペラ・コーラスだけは避けているとの事。
                   確かに教会旋法で書かれた曲はない)

                  読者みなさまご存知の通り
                  私は「教会音楽」(ミサ曲)が大いに苦手なのだが
                  このバーンスタインの大作、ミサと銘打ってはあっても
                  実は全然ミサ曲じゃなくて

                  神さまに喧嘩売ってるんかいっ!!!

                  あ〜、すみません。
                  でも、そうとしか思えない部分がかなりあって
                  神という概念との戦い
                  自分との戦い
                  他人との関係から
                  人間と自然に至るまでのテーマが
                  次から次へと取り上げられて
                  (時々は、かなり尖峰的になる)
                  セレブラントの血を吐くような叫びが
                  だんだん、キリスト教のイエス・キリスト的苦悩にも解釈できて
                  確かに演出家としては、読み替えしたくなるだろう、と思う。

                  しかしまぁ、取り上げられているテーマの範囲の広さに
                  呆気に取られてしまう。
                  もちろん、詩に隠されているから
                  どこかの国営放送の青年の主張大会にはなっていないが

                  様々な社会的局面への批判から
                  絶望的な悩みに直面して
                  でも、それでも前に進むしかない、という
                  ある意味、非常にアメリカ的な進歩礼賛と人間賛歌があって

                  当時の社会状況を彷彿させると同時に
                  現代にも通じるところがあって
                  かなり・・・いや、実はものすごく共感してしまった。
                  あ〜、ワタシもまだ若い(って、そうじゃない!)

                  こういう曲って(こういう曲に限らずだが)
                  自宅でテキスト見ながら2時間集中して聴かないので
                  (怠け者なんですワタシ)
                  今回のコンサート、行って良かった (^^)v

                  思い切り感激して
                  隣で、途中で水飲んだり、立ったりお喋りしたりしていたカップルも
                  もう、許すわ、という寛容な気分になった私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  以前のセンパー・デポの上演、このブログに残っていないか調べたのだが
                  見つからなかったので、観たのは10年以上前らしい。
                  それでも鮮明に記憶に残っているのは、演出がむちゃヘンだったから(笑)

                  ウィーン放送交響楽団 + ロレンツォ・ヴィオッティ

                  0
                    Musikverein Großer Saal 2018年10月11日 19時30分〜21時30分

                    ORF Radio-Symphonieorchester Wien
                    指揮 Lorenzo Viotti
                    ピアノ Khatia Buniatishvili, Gvantsa Buniatishvili

                    Sergej Prokofjew (1891-1953)
                     Die Liebe zu den drei Orangen. Suite, op. 33a

                    Francis Poulenc (1899-1963)
                     Konzert für zwei Klaviere und Orchester d-Moll

                    Erich Wolfgang Kornbold (1897-1957)
                     Sinfonietta für großes Orchester, op. 5

                    ウィーン放送交響楽団は
                    今回、新進指揮者のロレンツォ・ヴィオッティを迎えた。

                    ロレンツォ・ヴィオッティ28歳。
                    既に日本でも振っているようなので
                    読者はご存知かもしれない。

                    ウィーン交響楽団へのジャンプ・インで
                    見事なマーラーを聴かせてくれたのは記憶に新しい。

                    さて、ここから言い訳である(見苦しい (・・;)

                    今学期は、必須と面白そうな授業が
                    徹底的に木曜日に集中していて
                    コンサートとかバレエで身体がいくつか欲しい、というのと同じく
                    大学でも、身体がいくつか欲しい・・・

                    場合によっては、レコーダー持って行ってもらって
                    講義を録音する、という方法もあるか、と真剣に考慮中だが
                    今学期は演習をいくつも取ってしまったため
                    ひたすら文献読んで、民族音楽聴いて
                    和声法やら、大昔の不思議な楽譜やらと格闘しなければならないので
                    講義の録音を聞いている時間が取れるか・・・というのもある。
                    (もともと、怠け者なんですワタシ)

                    この日も、朝9時から4コマ(各1時間半)を15分づつの休みで
                    15時45分まで集中して
                    16時からのチュートリウムはサボり
                    (サボった事を、今、ものすご〜〜〜〜く後悔している)
                    一旦、帰宅して食事してからコンサート行ったのだが
                    ともかく、ひたすら疲れている状態だった(すみません)

                    プロコフィエフの音は、とても尖った音がする。
                    ウィーン放送交響楽団は、こういうモダンな曲は得意で
                    技術的には完璧。
                    それに、音の解像度が非常に高くて透明感がある。

                    プーランクの2台のピアノのための協奏曲って
                    初聴きで(え〜い、予習しろ!!!)
                    カティア・ブニアティシヴィリと
                    お姉さんのグヴァンスタ・ブニアティシヴィリのピアノ2台。

                    わはははは
                    あ、すみません突然笑い出して
                    ・・・だって衣装が衣装が衣装が・・・

                    カティアの方しか最初見えてなかったけれど
                    黒の衣装で、背中が半分以上見えていて
                    背中で隠れている半分は、透けるレースで
                    前は見えるか見えないか、ギリギリのところまで開いていて
                    その盛り上がりが(以下省略)

                    演奏どころか衣装に気を取られたまま
                    あっという間に終わっちまったぜ(←オヤヂと化してる)

                    スタイル抜群で、でも痩せたダンサーとかモデルじゃなくて
                    出るべきところは、ばっちり出ている3次元美人が
                    ああいう悩殺っぽい衣装を着て舞台に登場したら
                    視覚的印象ばっかり先立っちゃう(汗・汗・汗)

                    演奏後に2人で舞台の前に立った時に見えた
                    お姉さんの衣装も、なかなか露出度高く(以下省略)

                    アンコールは1台のピアノ連弾でピアソラ。
                    技術的な細かい部分はさすがに凄い・・・というより
                    まるでサーカスか、これは。
                    ただ、女性2人で、あそこまで細かい音符を
                    目にも止まらぬ速さで弾いてしまうと
                    ピアソラの「タンゴ」っぽい部分が全部欠けてしまって
                    力強いというより、細かい音符が流れていく、という印象。

                    幕間の後はコルンゴルトの作品。
                    このシンフォニエッタは1911〜12年
                    コルンゴルト14歳から15歳の時のオーケストラ作品。

                    モーツァルトか、キミは?

                    という早熟な天才で
                    しかもあの時代、そろそろモダンな無調音楽が出始めている頃に
                    (シェーンベルクが12音技法を確立したのが1921年
                     月に憑かれたピエロが1912年
                     ストラヴィンスキーの春の祭典の初演は1913年)
                    見事にトナールのメロディックな作品。

                    伝統的と言えばその通りだけど
                    トナールな曲が作曲され尽くした、みたいな潮流の中で
                    何と美しいメロディを作曲したんだ、この天才は!!!

                    コルンゴルトと言えば
                    昨今、再発見されてはいるけれど
                    演奏されるのはオペラの「死の都」とバイオリン協奏曲がほとんどだし
                    こういう初期作品を聴けるのは楽しい。

                    クラシックだのポピュラーだのを
                    簡単に越えてしまったところに
                    ほら、楽しいよね?という感じで存在する美しい音楽。

                    音楽と心理分析の構造、という講義を取っているのだけれど
                    年配の教授から(調べてみたら87歳・・・いや、お元気で(汗))
                    作曲家は、聴衆の感情に訴えるものを音楽にしなければならないので
                    心理学者であるべき、とのお言葉を聞いて

                    現代音楽(に限定せず、いわゆる「現代芸術」一般)に関しては
                    だいたい作曲家に意図がないケースもあるのでは?

                    と思ったのだが
                    コルンゴルトの(子供)時代くらいは
                    まだ、聴衆に何かの感情を呼び起そうというのが
                    あったんだなぁ、とつくづく思った。
                    しかし、本当に世の中には天才がいる・・・

                    ぐったり疲れていた筈なのだが
                    コルンゴルトの美しい元気な曲を聴いて
                    たちまち回復したような気分の私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    ついで、と言ったら失礼だけど
                    このヴィオッティという若い指揮者も
                    ある種の天才のカテゴリーには入る(と思う)。
                    ともかく、耳が良いのだろうが
                    音響の構築が非常に巧み。

                    ウィーン放送交響楽団 + コルネリウス・マイスター

                    0
                      Musikverein Großer Saal 2018年6月7日 19時30分〜21時30分

                      ORF Radio-Symphonieorchester Wien
                      Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
                      指揮 Cornelius Meister
                      Ein Wiener Sängerknabe

                      John Beasley (*1960)
                       „Simplexity“ für Orchester (UA)
                        ソリスト
                         ピアノ Frantisek Janoska
                         ジャズ・コントラバス Stefan Bartus
                         サクソフォン Eberhard Reiter
                         パーカッション Norbert Rabanser

                      Jean Sibelius (1865-1957)
                       Symphonie Nr. 7 C-Dur, op. 105

                      Leonard Bernstein (1918-1990)
                       Chichester Psalms für Knabensopran, gemischten Chor und Orchester
                       „Symphonic Dances“ aus „West Side Story“

                      2010年から首席指揮者だったコルネリウス・マイスターの
                      楽友協会での最終コンサート。

                      プログラムにはマイスターからの挨拶が1ページ記載されている。
                      これ、同じものが、ウィーン放送交響楽団友の会の会員にも来ていた。
                      (お手紙ではない、メールの添付である(笑))

                      来シーズンはシュトゥットガルトのオペラ、読売交響楽団
                      ニューヨークのメトロポリタン・オペラで活躍するそうで
                      2019年からのシーズンには、またウィーンに戻ってくる予定とか。

                      ご存知の通り、ウィーン放送交響楽団の首席指揮者は
                      来シーズンからマリン・オールソップになる。

                      最初は初演の曲。
                      ジャズの要素を取り入れたゴキゲンな曲で
                      ピアノ、ジャズ・コントラバス、サクソフォン、パーカッションが加わって
                      途中でインプロヴィゼーションが入る。

                      オーケストラの部分は比較的おとなしい・・・というより
                      ジャズの要素は入るものの、割にクラシックしていて
                      途中でジャズが入ると、むちゃくちゃ弾ける。

                      オーケストラを見ていると
                      メンバーが身体を揺らして、ジャズ大好き♡とウキウキ演奏している人と
                      ひたすらマジメに演奏しているメンバーが居て、ちょっと笑える。

                      しかしまぁ、何て楽しい曲なんだ。
                      こういう現代曲、楽しくて素敵。

                      シベリウスの交響曲7番は
                      どこを取ってもシベリウス(笑)
                      ブルックナーもそうだけど
                      シベリウスも、どの交響曲を聴いても
                      しっかりシベリウスだってわかるのが面白い。

                      後半はバーンスタイン。
                      チチェスター詩篇の最初の曲が終わった後
                      指揮者のマイスターが指揮台を降りて
                      「ボーイズ・ソプラノを連れてきます」と袖に引っ込んだ(笑)

                      プログラムには、ウィーン少年合唱団団員、としか記載がなかったが
                      ボーイズ・ソプラノ、とても素晴らしかった。

                      楽友協会合唱団は、いつもながら
                      何て巧い合唱団なんだ、とため息が出る。

                      ヘブライ語で歌われる宗教曲ではあるのだが
                      何とも美しい曲。

                      最後はご存知ウエスト・サイド・ストーリー。
                      ウィーン放送交響楽団って
                      オーストリア国営放送のオーケストラなので
                      映画音楽とかも演奏しているから
                      こういうものを演奏させても、かなり上手くこなす。

                      ううううううん
                      ウエスト・サイド・ストーリーって
                      バーンスタイン自身の録音もあるし
                      (例のカレーラス事件ね(笑))
                      私も DVD 持ってるし
                      (ジェローム・ロビンスの振付に痺れる)
                      でも、何回聴いても名曲だよねぇ・・・

                      特に途中のラブソングの美しい事と言ったら・・・

                      マンボでは、後ろに座っていたコーラスが
                      マンボ!と叫んだものの
                      地声じゃなくてコーラス声だったので(笑)
                      オーケストラに掻き消された感じになった。

                      これでウィーン放送交響楽団+マイスターの最終公演かと思ったら
                      実はまだあと1回、コンツェルトハウスでのコンサートもあった(笑)

                      楽友協会でのウィーン放送交響楽団のチクルスは
                      最終コンサートが
                      ウィーン音大指揮科の卒業試験で
                      これがまた楽しみな私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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