ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

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    Musikverein Großer Saal 2019年10月17日 19時30分〜21時20分

    Wiener Symphoniker
    Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
    指揮 Philippe Jordan
    ソプラノ Regula Mühlemann
    ソプラノ Robin Johannsen
    アルト Wiebke Lehmkuhl
    テノール Werner Güra
    バス Michael Volle

    Johann Sebastian Bach (1685-1750)
    Ein’ feste Burg ist unser Gott. Choral, BWV 303

    Arvo Pärt (*1935)
    Sieben Magnificat-Antiphonen für Chor a capella

    Johan Sebastian Bach
    Magnificat für Soli, Chor, Orchester und Basso continuo
    D-Dur, BWV 243

    Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
    Symphonie Nr. 5 d-Moll, op. 107 „Reformations-Symphonie“

    ウィーン交響楽団は1つのプログラムで3日間続けて演奏するが
    私のチクルスは、今回は2日目。
    明日も同じプログラムだが、明日は私は別のところにウワキ予定(笑)

    このプログラム構成見た時に
    私は心の中で唸ったのである。

    だって、最初のバッハのコラールって
    メンデルスゾーンの宗教改革で使われているメロディだし

    アルヴォ・ペルトのマグニフィカート・アンティフォナの後に
    バッハのマグニフィカートを演奏して

    後半がメンデルスゾーンの宗教改革交響曲って
    誰が考えたのか、素晴らしい統一性を持ったドラマツルギーではないか。

    席は結構空いていたのだが
    とある国からの観光客の皆さまが
    超安い席をお求めになって
    コンサート始まる前に民族大移動をしたので
    私は周囲にほとんど誰もいない、という理想的な状態で
    コンサートを聴ける事になった。ラッキー (^^)v

    風邪は治ったと思うのだが
    風邪の時に耳詰まりで聴こえ難かった鼓膜が
    あの時はごめんなさい、今度はサービスするわね
    という感じで
    何だか、ものすごく音が響くのだが・・・

    ウィーン楽友協会合唱団は割に大編成で攻めてくるのだが
    そんな、プロテスタントは仇だ、みたいな音量で
    バッハを歌わなくても・・・(汗)

    続いてのアルヴォ・ペルトの
    マグニフィカート・アンティフォナの美しさに
    椅子からずり落ちそうになった。

    アンティフォナと銘打っているので
    ラテン語かと思ったら、何とドイツ語で
    しかも、途中で時々出てくるディソナンツを除くと
    全体は美しいトナールで
    (教会旋法ではない)
    大きなボーゲンを描いて、最後に調性が戻ってくるという
    ペルトの曲って、もともと音響的に美しいものが多いんだけど
    この曲も透明感があって、とても美しい。

    バッハのマグニフィカートは
    ・・・寝ました、ごめんなさい 💦
    (宗教音楽苦手・・・)
    ラテン語のテキスト見ながら
    magnificat は magnificare の第三人称単数の現在直接法で
    だったら anima mea が主格で Dominum が dominus の対格か
    ・・・とか考え始めたら、絶対に寝落ちします。
    (マウンティングしてるワケじゃないけど
     まだ数週間でも、1年弱で試験あるし・・・)

    寝ていても聴こえてくる音楽は
    バスのミヒャエル・フォレと
    アルトのヴィープケ・レームクールの声量がすごい。
    まぁ、舞台に近い席なので
    こと、歌声に関しては非常にバランスが悪いのだが
    この二人、むちゃくちゃ響いてくるので
    その度に起きてしまうのである(何だそれは)

    結構観光客とかも多かったと思うのだが
    前半の演奏は途中の拍手のフライング全くなし。
    バッハからペルト、そしてバッハという
    ひとかたまりの音楽を、まとめて聴けたのには感謝。

    風邪引いている人も多かったようで
    演奏中の咳・・・どころか、大声を伴ったクシャミが何回かあったが
    まぁ、それは仕方ないだろう。
    (帰って寝てろ、とは言わない。私も風邪でもしつこくコンサートに行く。
     ただし私は咳もくしゃみもしないよ。するならタオルを持って行く)

    後半が私が楽しみにしていた
    メンデルスゾーンの「宗教改革」
    滅多にライブで演奏されない曲なのに
    2学期にわたって、音楽分析とプロゼミで
    この曲が取り上げられて
    しっかりスコアに頭突っ込みながら
    宗教的エレメントの洗い出ししたんだもんね。
    (マウンティングです、読者の皆さまは気にしないように)

    フェリックス・メンデルスゾーンは、かなりプライドの高い人で
    この曲も演奏された時に評判が良くなかったので
    もう、破って捨てたい!みたいな手紙が残っている。
    (プライドの高さでルイ・ブラスとかメルジーネとか
     名曲を作っているので、それは有難い。これも滅多に演奏されないが(涙))

    もちろんその際に様々なオーケストラの
    様々なバージョンを聴きまくっていたので
    耳逆らいがある、という事は認めるにしても

    何なんだ、この、やたらに元気な演奏は???

    テンポの変化もスゴイし
    (何でそこでテンポ変える?という部分が多々)
    宗教色とか何とかじゃなくて
    ともかく、ひたすら勇壮で、音量が大きくて
    特にティンパニ出てくると、もうその音が大きすぎて
    どう聴いても、行進曲にしか聴こえないし

    全体的に

    これ、戦争映画の劇伴ですか?

    と言いたくなってしまう。

    宗教戦争は、当時は既に終わっているはずだが。

    前半の宗教色に満ちた楽曲から
    カトリック許すまじ、みたいな展開になるとは(驚愕)

    途中の印象的なドレスデンのアーメンにしたって
    a の全音符から、四分音符で h-cis-d-e と上がっていった後
    次の小節の e との間に
    ゲネラル・パウゼとか入ってましたっけ?

    (後でスコア見たけれど
     確かに、h-cis-d-e の上昇部分でクレッシェンド及びスラーがあって
     いったんスラーを閉じてから
     次の e ではピアニッシモの指示はあるから
     e の四分音符と、次の e の全音符x2小節フェルマータ付きの間に
     多少の休符を入れてしまっても良いのかもしれないが
     あれはやりすぎだろ? 完全に分断している)

    あまりに気になったので
    ようつべでドレスデン・アーメンのコラールを
    いくつかピック・アップして聴いてみたが
    あんなに長い休符を取って
    前半の上昇音階と、次の e が分断されるように聞こえるものはなかった。

    ええ、どうせシツコイですが
    学者(ワタシは違うが)って、だいたいシツコイんです。

    第2楽章は、まぁ、確かにあのリズムだとそうなんだろうが
    ダンス音楽にしか聴こえない(けど、それはそれで良いのか)
    ともかくめちゃくちゃ激しい(第1楽章含む)

    第3楽章の出だしが、かなり遅いテンポで
    これ、楽譜ではアンダンテと書いてあるんだけど
    戦争して負傷してダンスして
    腰でも痛めて、ゆっくりとしか歩けないのかしら(妄想)

    最終楽章もアンダンテだが
    やっぱり、かなり遅い速度でバッハのコラールが
    この上なく「勇壮」に演奏されて
    アレグロ・ヴィヴァーチェに続くところが
    何だかかなり不自然に響く。

    まぁ、確かに楽譜でアンダンテ・コン・モートから
    突然アレグロ・ヴィヴァーチェに変わるので
    これは仕方ないかもしれないが
    もう少し巧く繋げなかったんだろうか(文句が多い)

    この最終楽章もティンパニが強すぎて
    もう、ティンパニばっかり聴こえて来て
    それは、きっと、私の座っている席が悪かったのだろうが
    あんなにティンパニ鳴らして
    行進曲にしなくても良いじゃない(涙)

    前半が宗教的な敬虔さに満たされた時間だったので
    後半で戦争映画になるなんて展開は思いもつかなかった。
    あ、もしかしたら、それが指揮者の目論見だったんでしょうか。

    観客にとっては聴き慣れない曲だったせいか
    楽章と楽章の間での
    観客席からの咳、くしゃみ、その他がものすごく多くて
    どうも指揮者が観客席を向いたか何かで
    客席から失笑が出ていたけれど
    (舞台見えないし、今日は見る気もなかったのでわからない)

    せっかくスコアあるんだから持ち込めば良かった・・・
    と、後悔先に立たずで悔しい思いをしている私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    あくまでも個人的印象記で、自分のための記録なので
    営業妨害とか、悪口ではありません!!!!
    時々マウントしたがるのは、私の悪い癖なのでお許し下さいまし。

    ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

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      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年10月12日 19時30分〜21時25分

      Wiener Symphoniker
      ピアノ Yefim Bronfman
      指揮 Philippe Jordan

      Johannes Brahms (1833-1897)
       Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 d-moll op. 15

      Igor Strawinski (1882-1971)
       Le Sacre du printemps

      コンツェルトハウスのウィーン交響楽団チクルス最初のコンサート。
      ブロンフマンのピアノで
      ブラームスのピアノ協奏曲1番(!)と
      ストラヴィンスキーの春の祭典。
      ・・・ばっちりワタクシ好みのど真ん中 (^^)v

      ブラームスのピアノ協奏曲と言えば、2番の方が格段に有名だが
      まるで交響曲のようで勇壮で
      恋する若いブラームスの焦燥感と熱情が迸るような1番が
      私は好きだ。

      ・・・迸る熱情?????

      もちろんコンツェルトハウスの音響はデッドである。
      (だって20世紀の音楽の演奏に適した作りだから)
      更に、オーケストラは比較的小編成で
      私はいつもの貧民席だし
      もしかしたら、まだ風邪が完治していなくて
      耳が遠くなっているかもしれないし
      加齢のせいで耳が遠くなっているかもしれないし
      (うわああ、考えたくない・・・)

      だけど、オーケストラのあの前奏で
      あんまり低弦が聴こえて来ないので
      勇壮さに欠けて
      主観的な好みで言うと、ちょっとお間抜けに聴こえる。
      (すみません、あくまでも好みです)

      ブロンフマンのピアノが入って来た時に
      え? と驚いたのは
      何だか、すごくロマンティックに入って来たから。

      ああ、こういうロマンティック路線であれば
      最初のオーケストラを、あまり勇壮に鳴らしちゃいかんのか。

      ブロンフマンって、むちゃくちゃ強い
      マッチョなピアニストってイメージだったけれど
      それは、もしかしたら
      最後に聴いたバレンボイムとのバルトークの
      ピアノ協奏曲のイメージが強かったのかなぁ。

      丁寧に丁寧に、一つ一つの音を拾って
      ペダルを多用しながら、音響が濁らないように
      クリアな音で演奏して行くのだが
      この曲って、こんなにロマンティックでしたっけ?
      ・・・というのは、あくまでも主観的な印象。

      何だか映画音楽のようにロマンティックなので
      オーケストラの音楽も、何となく締まりがない。
      (だから主観ですってば)
      完全に主観・偏見・独断で個人的印象を書いてしまうと
      ウィーン交響楽団は、サラリーマン・オーケストラだなぁ、という
      芸術的な観点からは、非常に失礼な事になってしまう。
      (サラリーマン・オケが悪いとは言ってません。
       水準の高い演奏を行うという意味では、プロオケの矜恃とも言える)

      で、ブロンフマンのアンコールが
      ショパンのエチュード3番。
      ご存知「別れの曲」である。

      いや、これ、名曲だけど、滅多にアンコールでは演奏されない。
      確かに、この曲、ペダル使用すると
      よほど気をつけないと音が濁るので
      (特に中間部。こうやって聴いてみると、ショパン・アコード山盛り)
      かなり難しい曲なのだが
      まぁ、これも見事にロマンティックに歌い上げてくれて

      ブロンフマン、いつの間にロマンティック路線になった?
      イメージ変わって(あくまでも「音楽」のイメージ)
      ちょっと驚いた。

      後半のストラヴィンスキーの「春の祭典」は
      オーケストラ編成がガラッと変わるので
      楽器の位置も変更。

      こういう曲、端的に言っちゃえば
      別に誰が指揮しても、そんなに変わらないだろう、と思うのだが
      ただ、そう思っていても
      指揮者によって、かなり違いが出てくるのが
      この曲の恐ろしいところではある。

      ジョルダンは、かなり細かく
      パートの音色を、抜群の解像度で出して来て
      そうなると、ウィーン交響楽団の木管・金管の名人芸が活きてくる。

      前半の気が抜けたような(主観ですっ!)オーケストラから
      別人オーケストラに化けたような感じ。
      同じオーケストラとは思えない(まぁ、編成が違う(笑))

      パートがくっきり聴こえてくるので
      ついつい、各プレイヤーまで
      異様にカッコよく見えて来てしまう 😊

      曲そのものもむちゃくちゃカッコ良いし
      解像度が良いので、野生のエネルギーとかワイルドとかじゃなく
      もっとインテリに聴こえて来てしまう傾向は(主観的に)あったけれど
      インテリっぽい香りを漂わせつつ
      ワイルドでエロチックなエネルギーを垣間見せるって
      泥臭さ爆発より、もっと色っぽい。
      (インテリの気取った人が、時に色気に狂う、って
       なんか、色気たっぷりの人よりも背徳的じゃないですか。
       ええ、すみません、どうせ妄想爆発変態人間ですが、それが何か?)

      実は「春の祭典」
      あまり時間を置かずに、次はウィーン・フィルの定期公演で
      オロスコ=エストラーダが振る事になっている。
      (もちろん行きます、試験も発表もほったらかして)

      オロスコ=エストラーダの「春の祭典」って
      実はトーンキュンストラーの演奏で2回聴いた事があって
      あの時から、トーンキュンストラーが化けたという
      鮮烈な記憶があるので
      ウィーン・フィルの「春の祭典」も楽しみという
      浮気っぽい私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン 及びオーストリア総選挙

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        Musikverein Großer Saal. 2019年9月29日 19時30分〜21時20分

        Wiener Symphoniker
        指揮 Philippe Jordan

        Johannes Brahms (1833-1897)
        Symphonie Nr. 3 F-Dur, op. 90
        Symphonie Nr. 4 e-Moll, op. 98

        今年5月のイビサ・スキャンダルの後(忘れた方は こちら をどうぞ)
        更に、社会党と自由党が
        その後に成立した国民党主導の内閣に対して
        内閣不信任案を出したために、内閣崩壊。

        オーストリアの歴史上、初の緊急事態に陥ったわけだが
        オーストリアの憲法に則って
        専門家による暫定内閣が発足。

        暫定内閣は女性・男性が半数づつで
        オーストリア歴史上初の女性の内閣総理大臣も誕生した。

        総選挙は夏休みの後となり
        (そりゃそうだ、夏休みはこちらは誰も働かない(笑))
        本日、行われて、日本の国営放送局のニュースにも載ったが

        国民党は中道右派ではない!!! 保守である!!!!

        しかも、自由党との連立の可能性を示唆して(現時点ではあり得ない)
        どうも、オーストリア=極右という刷り込みが
        我が祖国の国営放送局にはあるようだが
        (註 今、上記の記事をチェックしたら、かなりの部分が訂正されていた!!!)

        結果、国民党の勝利(33歳の党首クルツの根強い人気)
        クルツの内閣に、自由党と一緒に(!)不信任案を出して
        オーストリアを未曾有の危機状況に陥らせた社会党も票を減らし

        自由党はスキャンダル当事者を党首の地位からは下ろしたものの
        そのまま党内で、党の功労者、陰謀の犠牲みたいに残していて
        更には「私の夫はそんな人じゃない」とか言う
        奥さんを候補者に立てたりしていて
        分析によれば、党の支持者で選挙に行かなかった人が多いらしい。
        結果、マイナス10%で敗北。

        国民党+自由党の連立は、まずほとんど可能性はない。
        (最初、日本のマスコミが書いていたが
         ツィッターで何人かが多いに反論していたら
         その後、記事の訂正が入った。反応が早いぞ、素晴らしい)

        反対に時流に乗って急激に票を増やしたのが、緑の党。
        オーストリアでは緑の党は
        隣のドイツと違ってほとんど無視されていたのには理由があって

        だって、お隣のドイツで緑の党が政府に入った途端に
        車のガソリンが大幅に値上げになったから(笑)

        何処に行くにも車が好きで(特に休暇)
        車には金を惜しまないオーストリア人が
        ガソリン値上げになるかもしれない党には投票しない。

        しかし昨今、環境問題、地球の気候変動の問題で
        グレタ効果もあって、ヨーロッパ中で若い人たちのデモが行われていて
        その時流に、緑の党がうまく乗った。

        選挙前は、国民党が勝つだろう、という予想はあったが
        連立として、まさか国民党+緑の党で過半数を越えるとは
        誰も予想していなかった。

        私は選挙権はないのだが
        どの党が政府に入るかで
        税金負担額や、大学の授業料、外国人政策
        住んでいる地域で駐車する時の料金の多寡に至るまで
        常に変わるので、政治に関心を持たないわけにはいかんのよ。

        世界環境会議にご参加になって
        毎日でもビーフ・ステーキを食べたいと、のたまわって
        環境問題は楽しくセクシーに解決しよう、と
        世界中に言った祖国の政治家もいらっしゃるし

        環境問題について演説した16歳の女の子に対して
        個人的な事を色々と報道し
        (本人はアスペルガー症候群である事は公言している)
        何とか個人的に貶めようとする人たちも居るわけだが

        グレタ嬢の「言っている内容」については
        全く正論であって
        言い方やら、個人的な背景とかって、内容には関係ない。

        我々の世代(アラカン)って
        学生時代の課題図書に「沈黙の春」って絶対にあったでしょ?
        あれは、公害についての本ではあったけれど
        基本的に現代の環境問題まで続いているわけで
        それを考えたら、40年間、いったい我々は何をして来たか、と
        やっぱり猛反省するわけです。

        もちろん、私も、同じ年代も
        環境破壊が進んで大変な事になる前に
        この世を去っているだろうから
        その意味では逃げられるし
        私は子供も居ないので
        死んだ後にはどうなったって良いわ、という
        やけっぱちな無責任感もないワケではないが。

        ・・・って言うか、いったい何の記事を私は書いているのだろう(呆)

        楽友協会でのウィーン交響楽団のブラームス・チクルス後半。
        3番と4番の演奏。

        いやはや、何と言う元気な演奏。
        この間の2番で見せた繊細さは何処に?と驚くほど
        バイオリンの音色は鋭すぎて耳が痛くなりそう。
        全体のニュアンスも、非常にマッチョで
        ダイナミックでスケールが大きい。

        アンサンブルが揃わなくても
        推進力で押してしまえ、みたいな力技が
        結構、各所で聴こえて来たし
        え?そこ、そのボーイングでやる?という
        珍しい箇所もあった。

        それなりに工夫はされているのだろうが
        伝統的で保守的なブラームス演奏とは違って
        良く言えば、血沸き肉踊るような
        ちょっとドキドキする演奏。

        しかしまぁ、このオーケストラの管楽器、実に巧いわ。
        ホルンの柔らかい音色(ミスは全くなし)
        クラリネットやフルートのソロ
        押し付けがましくないオーボエのソロ
        聴き惚れる低音のトロンボーンのアンサンブル

        ここまでスケール大きく、ダイナミックに演奏されると
        それなりに好みも分かれるような感じがするが
        おとなしく伝統的に保守的に演奏されるよりは
        いっそ、荒っぽく感じるまでにマッチョに演奏されると
        耳新しく聴こえて
        それはそれで、非常に新鮮な感じがする。

        コンサートのメモの量が
        他のネタと比べて異様に少ないけれど
        オーストリアの選挙って
        まるで競馬予想みたいで、かなり面白く
        ある意味、民主主義がある程度健全に機能しているんだなぁ、と
        つくづく思った私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

        0
          Musikverein Großer Saal 2019年9月25日 19時30分〜21時30分

          Wiener Symphoniker
          指揮 Philippe Jordan

          Johannes Brahms (1833-1897)
           Symphonie Nr. 1 c-Moll, op. 68
           Symphonie Nr. 2 D-Dur, op. 73

          楽友協会シーズン・オープニングのコンサートは
          ウィーン交響楽団とフィリップ・ジョルダンで
          ブラームス交響曲1番と2番。
          これに続いて、3番と4番のコンサートも後日行われる。

          (註 この間のウィーン・フィルのコンサートは
           楽友協会主催ではなく、
           ウィーン・フィル主催のシーズン・オープ二ングである)

          で、シーズン・オープニングのこのプログラムを見た時に
          正直、割にディープなオタクと自称しているワタクシとしては
          けっ、何故にいまさらブラームスの交響曲全曲、と思ったのは認める。

          まぁ、モーツァルト、ベートーベン、ブラームスだったら
          観光客も喜んでチケットを買うし
          ブルックナーならジモッティは喜んで来る。

          (オーケストラ聴きまくりの私は
           ドイツ音楽三大Bって
           ベートーベン、ブラームス、ブルックナーだと思っていた。
           バッハは(古楽アンサンブルとか受難曲は別として)
           あまりウィーンでは演奏されない)

          後半に演奏された2番が
          ちょっと仰け反って、腰を抜かす程の素晴らしさ。

          2番って、他の交響曲と比べて
          全体が長調で構成されていて
          民謡っぽいメロディが、これでもか、という位に使われていて
          自然描写(しかも(主観的に)初夏だ!)が、ともかく美しい。

          マーラーだって3番で同じザルツカンマーグートの
          自然描写らしきものをしているが
          マーラーの場合は
          地面の下から恐ろしいモノが這い上がってきそう。

          ブラームスの2番は、そういうオドロオドロしさがなくて
          素直で明るさに満ちていて
          6月の終わりなんかに聴くと
          すぐに車に乗り込んで山岳地方にすっ飛んで行きたくなる曲。

          (あ〜、表現の深みとかなんか、ワケわからん哲学的な思索をする
           インテリゲンチャな読者諸氏もいらっしゃると思いますが
           ド・シロートの考える事なんて、こんなもんです)

          これが、もう、とことん丁寧に音楽が作られていて
          音量をかなり絞って、絶対に爆発させない。

          高原の湖の爽やかな風が、多少強く吹いても
          少し雨がパラパラと降って来ても
          嵐にはならず
          太陽もギラギラではなく、あくまでも穏やかに
          人間を慈しむように照らして来る。

          何とまぁ、繊細な2番。
          かと言って、ちまちましている印象はない。
          あくまでも穏やかに
          とことん美しい透明な音響で
          長いフレーズを歌わせて歌わせて

          下の舞台から立ち上ってくる、馥郁たる陶然とさせる香り。
          厚みのあるオーケストラの音なのに
          透明性を失わず
          各所のソロも際立って美しい。
          (1番の時にオーボエ気に喰わんとか思っていたけれど
           後半は、オーボイストが変わったかと思う程の変貌ぶり)

          第1楽章でバイオリンがピアニッシモで入ってくるところで
          もう背筋がゾクゾクして
          その後、ず〜っと、快感の嵐に巻き込まれてた。

          ウィーン交響楽団の長所である木管・金管の美しさ。
          ホルンやトロンボーンの
          あの柔らかで深い音色を
          あんなに完璧に聴かされたら
          あぁ、もう、どうにでもして・・・って

          これ、若い女の子が言うと色っぽいんだろうけどね(爆笑)

          各所のバランスや、メロディの強調のやり方にも
          この指揮者、ちゃんと考えてるな、というのが見えて
          ここまでとことん美しく演奏させても
          ただ自己陶酔に浸っているだけではない、というのがわかる。

          この曲、数年前にウィーン・フィルと
          リッカルド・ムーティが
          この世のものとは思えない美しさの演奏をしたが

          今日のウィーン交響楽団とジョルダンは
          かなりそれに近い。
          オーケストラ、技術的には、全くミスなしの完璧状態。
          しかも、いつもだと固く鋭く聴こえてくる事の多い
          第一バイオリンの、あの柔らかい音色は何なんだ。
          こんな音、まだウィーン交響楽団で聴いた事なかったような気がする。

          前半の1番も悪くなかったけれど
          出だしで
          1音にこんなニュアンス付けるか?
          あそこ、スフォルツァンドとは書いてなかったよな
          ・・・というのから始まって

          ちょっと粗めの音で
          推進力グイグイで押してくる感じが強く
          あぁ、やっぱり、こういう誰でも知っている名曲を
          聴かせようとすると
          こういう目立つ事をするか
          クルレンツィスみたいにオーケストラを全員立たせるとか
          そういう事をしなきゃいけないんだろうなぁ、と
          しょうもない事を考える余裕はあったのだ。

          それが後半の2番でぶっとんだ。
          ジョルダンは、別にクルレンツィスみたいに
          奇抜な事はしていない。

          この上なく注意深く、音量のバランスを
          楽友協会の音響にピッタリ合わせて
          感情に溺れず、でも、冷たくもクールにもならず
          楽友協会のこのホールって
          確かにブラームスが居た時代に建てられたものなんだなぁ、と
          ストンと納得させてくれる演奏。

          そういう時代の、そういうホールで
          その時代に完璧に合ったブラームスを
          ライブで聴ける幸福感。
          これって、めちゃくちゃ贅沢な楽しみではないか。

          こんな個人的印象だけの主観的メモを読んで下さる
          ありがたい読者の方々を
          マウンティングしようと言うのではないのだが

          でも、こういう時間を体験すると
          うわあああ、ウィーン居て良かったぁ、と
          ついつい思ってしまう。
          (同じ演奏をサントリー・ホールで聴いても
           あまり面白くないかもしれない)

          まぁ、例年変わらず、ヘンなオバンですが
          今シーズンも、どうぞ宜しく楽友協会(笑)
          という訳で、通い続ける予定の私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          このコンサートと、3番・4番のコンサート
          それぞれ2回づつあるのだが
          今回、1回づつしか聴けないのは
          その間に国立オペラ座でのバレエ公演が入るから。
          シーズンが始まってしまうと
          また、こういう「どっちも聴きたいし見たい」というのが
          いくつか出てくるんだろうな(もう出て来ているが)

          ウィーン交響楽団 + ロレンツォ・ヴィオッティ

          0
            Musikverein Großer Saal 2019年6月13日 19時30分〜21時30分

            Wiener Symphoniker
            指揮 Lorenzo Viotti
            バリトン Matthias Goerne

            Richard Wagner (1813-1883)
             Vorspiel zu „Tristan und Isolde“ und „Isoldes Liebestod“

            Hans Pfitzner (1869-1949)
             Es glänzt so schön die sinkende Sonne, op. 4/1
             Mein Herz ist wie die dunkle Nacht, op. 3/3
             Ist der Himmel darum in Lenz so blau, op. 2/2
             Nachts, op. 26/2
             Herbstlied, op. 3/2
             Es fällt ein Stern herunter, op. 4/3
             An die Mark, op. 15/3

            Claude Debussy (1862-1918)
             Prélude à l’après-midi d’un faune

            Alexander Skrjabin (1872-1915)
             Le poème de l’extase, op. 54

            ウィーン交響楽団に
            どこを取ってもサラブレッドのロレンツォ・ヴィオッティの登場。

            まだ29歳だが、音楽一家に生まれて
            25歳でザルツブルクのヤング・コンダクターで一位。
            若いとは言え、さすがサラブレッドというか
            もう舞台でのマナーが堂々とし過ぎていて
            大家(たいか、と読む。おおや、ではない(笑))に見える。

            スイス人だがイタリア系で
            何となく、マフィアの若頭が登場、という感じもするが(すみません)

            さて、何だこのプログラム?!

            ワーグナーのトリスタンとイゾルデ序曲にイゾルデの愛の死
            途中のプフィッツナーの歌曲はゲルネの選択だとして
            後半にドビュッシーの牧神の午後への前奏曲
            最後がスクリャービンの法悦の詩

            本日のテーマは、音楽におけるエロティスムです
            ・・・とか言いたくなってしまうではないか。

            ワーグナーのトリスタンとイゾルデ序曲は
            たまたま本日の大学の授業で
            暑さと睡眠不足と朝からの続けての授業で
            頭が朦朧として来た時に

            トリスタン和音とか、メディアンとかの話を聞いたばかりで
            それでその夜に、当該の音楽にぶち当たるとは・・・

            ヴィオッティは正確な指揮で
            流れるようなメロディ・ラインを作ってくれるのだが

            こういう曲を演奏させると
            ウィーン交響楽団って
            やっぱり「オペラ」のオーケストラじゃない、という印象がある。

            どうしても「コンサート」になってしまって
            オペラっぽい緩さとか、フレクシブルなダイナミックさに欠ける。
            (いったい、どういう文句じゃ、と自分でも思うけど・・・)
            ・・・というか
            主観的印象なんだけど、あまり色っぽくないというか
            自分ではどうしようもない恋に身を焦がして
            恋のために死ぬ、という
            アホみたいなドラマに、今ひとつ入れない。

            ・・・それって、聴いているワタシが悪いんですよね、きっと。

            プフィッツナーの歌曲は
            ゲルネの暗めのバリトンで
            美しかったんだけど、全体的に暗くて
            ちょっと退屈(すみません)

            バリトンの声をちゃんと楽しむのであれば
            席を選ぶべきだった。これは私が悪い。

            後半の最初の牧神の午後への前奏曲。
            フルートのソロが巧いのは前提ではあるけれど
            そのソロの直後に入ってくるホルンに惚れた!!!

            いやもう、あそこで
            あの柔らかさで、この上なく美しく入ってくる
            ウインナー・ホルンの音色は、これこそ耳福の世界。

            この曲を色っぽいと思うか思わないかは
            各自の問題だが
            オリジナルの振付は観た事がないけれど
            これ、ニジンスキーの大スキャンダルの振付があるからなぁ。

            フォルクス・オーパーでのバレエも
            野生の牧神が、女の子を見つけて
            恋に堕ちると言うか、まぁ、あの、その、あの
            という振付だったし(笑)

            最後が法悦の詩。
            いや、この曲、すごく好きなんです。
            コンサートに特化したウィーン交響楽団が
            こういう曲を演奏すると、技術的に非常に巧い。

            ただ、これ、音がデカイ。
            時々、100デシベルSPLを超えているんじゃないか。
            (自分メモ SPL=Sound Pressure Level)

            今日のプロゼミのテーマの一つが
            どの位の音圧にどの位の時間晒されていると
            難聴の可能性が高まるか、というものだったので

            音楽聴きながら
            これは耳にはヤバイのではないか
            とか考え始めてしまう私は、かなり毒されている(自爆)

            本来は「法悦」のはずで
            オーケストラも、たぶん「法悦」を表現しているのであろうが

            さて、そうなると
            トリスタンとイゾルデも、牧神もそうなのだが
            音楽における色気というか
            いったい、そういうモノはあるのだろうか?

            作曲者が、いくら色気を所有していても
            いくら法悦の状態で作曲していても
            (まぁ、そういう状態そのものはあり得ないけど)
            考えてみれば
            受け取り手に、色気とかエロティズムを受け取る感性がなければ
            全然、色気にならないのではないか・・・
            子供とか老人とか・・・
            老人はともかく
            子供には、そこはかとない色気ってわかるのかしら。

            歳とって、色気とかいうものが全くなくなって来ると
            音楽の感じ方も変わるんだろうか。
            (まぁ、歳取っても発情する人はいると思うんだけど
             ワタクシ的美学としては(以下自粛))

            ・・・なんか、ワタシ、ものすごく疲れてる?

            こういう大規模オーケストラが咆哮する曲は
            やっぱり舞台から、できるだけ離れた
            バルコン正面とかギャラリーで聴くと
            聴き映えがするんだろうなぁ。

            音楽をそのまま楽しむ、というよりは
            何だか考えさせられる事が多いコンサートだった、と
            読者諸氏には、ま〜ったく役に立たない記事だが
            自分用の個人的主観メモなので
            こういう日もある、と開き直る私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            ウィーン交響楽団 + レオニダス・カヴァコス

            0
              Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月7日 19時30分〜21時20分

              Wiener Symphoniker
              バイオリン、 指揮 Leonidas Kavakos

              „play & conduct“

              Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
               Konzert für Violine und Orchester e-moll op. 64 (1838-44)
              Johannes Brahms (1833-1897)
               Symphonie Nr. 1 c-moll op. 68 (1876)

              最近、コンツェルトハウスがやりだした
              play & conduct というタイトル。

              この間、ブッフビンダーがウィーン交響楽団とやって
              記事は書かなかったけれど
              それはそれは素晴らしい
              本当に音楽的で、ピアニストとオーケストラの
              親密な対話みたいな感じのコンサートだった。

              本日はレオニダス・カヴァコスが
              メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲を
              弾き振りした後
              後半はブラームスの交響曲1番。

              ***** レオニダス・カヴァコス・ファンの皆さまは
              本日は、ここにて、どうぞお引き取り下さいまし。

              だって、 play & conduct だよね?

              バイオリン協奏曲は本人が弾くからともかく
              ブラームスの交響曲って、自分で弾くわけじゃなくて
              本当に、ただの指揮をするの?
              (ブッフビンダーは古典曲を3曲、すべて弾き振りだった)

              以前、楽友協会で、やっぱりカヴァコスが指揮した事があって
              その時はモーツァルトだか、ハイドンだったかなんだけど
              それでも、えええええ?と思った記憶が蘇る。

              さて、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲。

              ううううう・・・

              カヴァコスのバイオリンって、こんなに音が細くて
              不安定だったっけ????

              だからね、モーツァルトやハイドンなら
              指揮者なしでも、問題ないかもしれないけれど
              ベートーベンあたりでギリギリで
              メンデルスゾーンなんかは
              指揮者ありきで作曲されている曲だから・・・

              第一、弾いていない時に
              コンサート・マスターに向かって腕を振って
              何するつもり???

              結構この曲、バイオリンのソロが弾きっぱなしで
              弾いている時にはオーケストラに指示とか出せず

              オーケストラのメンバーは
              バイオリンと揃えるのに、耳だけで集中しなければならず

              加えてオーケストラ編成も大きいので
              あの大きさだと音は聴こえず

              いやもう、オーケストラに同情します、ワタシ。

              バイオリン・ソロのない時に
              「指揮」してる、と言うわけでもなく
              コンマスに向かって腕を振ったり
              突然、思い出したように木管に合図っぽい仕草をしたり

              そんな事をやっているうちに
              私の思い違いかもしれないけれど
              3楽章でソロのフレーズ、一つすっ飛ばしたような気がする。

              ・・・悲惨だ。

              それでも、このプログラム、2日目だから
              オーケストラ・メンバーが頑張ったのだろう。

              アンコールがバッハの無伴奏ソナタ1番の1楽章。
              ほらああああ
              こういうソロだと音の美しさが際立つのに
              あのメンデルスゾーンは何だったんだ!

              ・・・というより
              こういう曲を指揮者なしで自分でコントロールしようとするのは
              あまりに無謀ではないだろうか。
              (ブッフビンダーだってモーツァルトやベートーベンまではやるが
               それ以降の初期ロマン派を指揮者なしで弾き振り、などと言う
               意味のない無謀な事はやらない)

              後半のブラームスの交響曲1番、
              聴こうかどうしようか迷ったのだが
              残ってみて

              絶句・・・

              指揮って、音楽に合わせて踊るダンスだったのか(違)

              しかもバリエーションが

              腕を上げる、下ろす、振り回す

              の3種類しかない。

              音楽に合わせて指揮台で踊っていてどうする???
              キューも出してないし
              タクトも見えないし
              だいたい、指揮棒って上に向けて持つものでしたっけ?

              カヴァコスの指揮に期待はしていなかったけれど
              まさか、ここまで酷いとは思わなかった。
              (一応、暗譜で振ってはいたけれど)

              動きが忙しいのに
              ヘミオラのリズムとかのところで
              腕を振り下ろしてアクセント付けようとするので
              拍子がぐちゃくちゃ。

              楽譜が頭に入っているかもあやふやだが
              小節線は、絶対に意識していないと思う。

              音楽と同時に踊っているので
              事前のキューが全くない。

              ボウを下せば鳴るバイオリンではないのだよ
              オーケストラというのは(おお、知ったかぶり)

              もちろんオーケストラのメンバーは
              誰も指揮者を見ていない。

              ・・・というより、あんな動きされたら
              指揮を見ていたら、目眩がする。
              (客席から見ていても、クラクラした)

              コンサート・マスターは木管の出だしの責任者みたいだし
              正面のチェロのおじさんは
              惰性で弾いている時にいやそ〜な顔で指揮者を見ていて
              出だしなどの時にはチェロの首席に目がいくし

              チェロのトゥッティはビオラと合わせ
              木管はコンマスのキューに合わせ

              オーケストラ内部の司令相関図がよくわかる。
              (そんなもんがわかってどうする?!)

              っていうか、涙ぐましいじゃないのウィーン交響楽団。
              あの、バリエーションに欠ける
              しかも見ていると目眩がして
              拍子の数え方も狂いがちになるダンスを目の前にして
              よくぞ、一応、形になってる演奏をしたものだ。
              (それでも時々ズレていた。昨日の1日目はもっと悲惨だったかも)

              いや〜、あれでオーケストラを振れるなら
              誰だって指揮台に立てるわ(極論)

              まったく指揮のできない人が指揮台に立って
              踊っている時に
              オーケストラが自分たちのアンサンブルの実力で
              どういうブラームスを演奏するか、というのは
              今回、非常によ〜〜〜くわかった。

              ズナイダーの指揮も何だかな〜とは思ったけれど
              カヴァコスの指揮は
              はっきり個人的感想を言わせて頂ければ「問題外」

              金さえ充分にあれば
              私が勝手に悶えて指揮台で踊っていても
              あの水準で勝手にオーケストラが演奏するなら
              ちょっと指揮台に立ってみたいなぁ、と

              頭の中で妄想が爆走していた私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。




              ウィーン交響楽団 + ユリアン・ラックリン Friday@

              0
                Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年5月21日 19時〜20時50分

                Fridays@7
                Wiener Symphoniker
                Janoska Ensemble
                 バイオリン Ondrej Janoska, Roman Janoska
                 ピアノ František Janoska
                 コントラバス Julius Darvas
                指揮 Julian Rachlin

                >>The Vienna Connection<<

                Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
                 Fantasieouverture h-moll „Romeo und Julia“ (1869/81)
                Františk Janoska (*1986)
                 Die Fledermaus-Ouverture à la Janoska (nach Themen von Johann Strauss Sohn)
                 Symphony op. 1 „Variations along the Danube“ (UA)
                Bratislava - Wien - Budapest
                 Tarantella vs. Niška Banja (nach Themen von Pablo de Sarasate und
                eines serbischen Volkslieds)
                 Rumba for Amadeus. Hommage à Wolfgang Amadeus Mozart.

                コンツェルトハウスのこのコンサート
                いつもの貧民席がすべて売り切れで
                天井桟敷だけど前の方の、40ユーロ以上する席を買ったら
                後ろの方、がら空きじゃないの(怒)
                ・・・という事は、安い席は販売しなかったのねっ!!!

                私もちょっとカチンと来たけれど
                私の周囲の年配のお客さまたちも
                同じような文句を友人同士で喋っていたから
                考える事はみんな同じ(笑)

                さて、金曜日じゃないのに Friday@ のコンサート(笑)
                19時に幕間なしで通しのコンサートをした後
                コンツェルトハウスのロビーで
                ザワザワとお喋りが残響たっぷりのロビーに満ちる中
                ワインやビールを飲みながら(グラスの音も当然すごく響く)
                立ったままで
                仮設舞台のコンサートを、という方式。

                あのザワザワ感が好き、という人も居るだろうが
                私はちょっと苦手で・・・

                さて、コンサートだが
                タイトルが ザ・ヴィエナ・コレクション と言うのに
                最初がチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」というのも謎。

                しかも・・・
                失礼な事を言って良ければ(良くないけど言う!)
                ここにも
                「バイオリンだけ弾いてて下さい」という人が約1名。

                チャイコフスキーのロメオとジュリアって
                すごく素敵な曲なんだけど(以下省略)

                さて、続いてヤノシュカ・アンサンブル登場。
                バイオリンとコントラバスはマイク付き。

                ヨハン・シュトラウス2世の「こうもり序曲」を
                ジャズにしたり、フラメンコのリズムにしてしまったり
                いやもう、クロス・オーバー・カテゴリーである。

                中世音楽史の授業の後だったので
                カントス・フィルムス技法と言っても良いかも(笑)

                こういう名曲、ヘタクソに弄ると
                アホかこいつ、という迷曲が出来る事があるが
                この「こうもり序曲」バリエーションあるし
                原曲の良さをそのまま拡大した感じで、なかなかヨロシイ(おお、偉そう)

                コントラバシストがマイクを握り
                ヤノシュカ風のご挨拶という事で「こうもり」でした。
                次は交響曲で、ドナウ川の都市、ブラティスラヴァ、ウィーン、ブダペストを
                3楽章にして演奏します。

                舞台下手(しもて)の後ろに
                スロヴァキアの民族衣装を着た大男が立って
                超長い木のファゴットのお化けみたいな楽器を持ってますが・・・

                この曲、今回が初演だが
                いわゆる、民謡の要素で出来た映画音楽のような感じで
                それぞれの都市の印象を
                民族音楽の楽器も使って出そう、という試みのようだ。
                (ウィーンの楽章ではチターが演奏されたが
                 ブダペストはソロ・クラリネットを使ったのは何故だろう)

                聴きやすいと言えば、とても聴きやすい。
                どこかで耳にしたような美しいメロディの連続で
                様々なスタイルが加わってバリエーションが豊富。

                ただ、その後のタランテラでも
                あるいはアマデウスへのルンバでも感じた事だが
                このフランティシェク・ヤノシュカ(ピアニスト)って
                アレンジャーとしては最高の才能の持ち主だが
                では、独創的なメロディ・・・と言われると
                ちょっと考えてしまう。

                まぁ、自分は作曲どころか
                創造的な部分は全くないので
                人が作ったものに文句つけるだけなのだが(こらこら)

                耳あたりが良いだけに
                楽しくスルスルとは聴けるのだが
                後に残るものがあまりないというか・・・
                1回聴いたら、もう良いかな〜って感じかもしれない。

                いや、でも、リラックスするには最適なコンサートだった。
                楽しく聴けて、無駄な時間もあまりなく
                (幕間なしで通しだったから)
                21時には終わったので、早めに終わってくれるのは歓迎。

                考えてみれば
                このヤノシュカ・ファミリーって
                以前、例のジョーク音楽集団 ザ・フィルハーモニックスでも
                活躍してたよね・・・

                最初の「こうもり序曲」のクリップ見つけた。
                今日はウィーン交響楽団が入っていたので
                音はもっと豊かに響いたし
                このクリップでのアンサンブルだけとは全く違うイメージだったけれど
                クロスオーバー的なものが好きな方は、どうぞお楽しみ下さい。



                まぁ、こういうものは好みではあるのだが(笑)

                ロビーでの小コンサートも聴こうかなぁ、と思っていたのだが
                終演後にスマホでメールを確認したら
                木曜日に試験するかもしれないので
                復習しておけ、という
                恐ろしいメールが入っていたので
                すたこらさっさと帰って来た私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                じゃぁ、帰宅して勉強したかと言うと
                ついつい、オーストリアの、現在のむちゃくちゃな政治情勢が気になって
                ずっとニュースを追いかけていて

                大統領の声明を聴いて感激したり

                もとはと言えば自分のところの党首の不始末で
                こんな騒ぎになったのに
                我々は陰謀の犠牲者で、首相の権力闘争の犠牲者、という態度を
                しらじらとテレビで言う○○党とか

                首相が国会の議長と話し合いをしていない、と怒っている
                ○○党の国会議長とか(私のコトを無視するなんて、という態度がミエミエ)

                この時点で首相に対する不信任案は意味がない、と
                はっきり言い切ったリベラルな党○○○に私は最も親近感を感じる。

                ・・・もっとも選挙権ないんですが(苦笑)

                ウィーン交響楽団 + ニコライ・ツェッブス=ズナイダー

                0
                  Musikverein Großer Saal 2019年5月12日 19時30分〜21時15分

                  Wiener Symphoniker
                  指揮 Nikolaj Szeps-Znaider
                  ソプラノ Krassimira Stoyanova

                  Richard Strauss (1864-1949)
                   „Letzte Szene“ aus der Oper „Capriccio“, op. 85

                  Gustav Mahler (1860-1911)
                   Symphonie Nr. 1 D-Dur

                  夜の楽友協会のコンサートは
                  ウィーン交響楽団で
                  昨日も同じコンサートをしていた筈なので2日目の公演。

                  しかしまぁ、面白いというか、変わったプログラム。
                  リヒャルト・シュトラウスの最後のオペラ「カプリッチオ」は
                  熱心な読者ならご存知の通り
                  若かりし私の人生を変えてしまった曲なので
                  よ〜く知ってるし、その意味では要求水準も半端じゃない。

                  で、その後がマーラーの交響曲1番・・・
                  午前中に8番でちょっとゲッソリしたのに、またもやマーラー。

                  カプリッチオの最終シーンだが
                  プログラムのセリフのところを見たら
                  「明日の11時!」とマドレーヌが叫ぶところから始まっている。

                  う〜ん・・・(ーー;)

                  確かにソプラノ・ソロでやるなら、ここで切るしかないのはわかるが
                  ワタクシ的には、月光の間奏曲から
                  侍従にマドレーヌが「お兄様はどこ?」と
                  物憂げに語りかけるところから(いや、それだとバリトン要るし・・・)

                  そうか、唐突に始まるのか、と思っていたら
                  指揮者のズナイダーが登場したら
                  ホルンの首席が緊張した面持ち・・・

                  わはははは
                  やった、月光の間奏曲から入った 😄

                  あの、むちゃ難しい(らしい)
                  しかも、あんなのウインナー・ホルンじゃ吹けないと
                  専門家の間では言われているらしいあのソロを
                  もう、涙出るほど、見事に吹いてくれて

                  なんだったら、もうここで曲終わってくれても
                  ・・・とか一瞬でも思ってしまった事は内緒(言ってるけど)

                  ウィーン交響楽団は
                  もともとコンサートのためのオーケストラで
                  オペラはほとんど演奏しないし

                  指揮者のズナイダーは
                  私にとっては、失礼な事を承知で言わせて頂けば
                  (どシロウトで批評じゃなくて個人的感想だから何でも言える)
                  この間、指揮者として聴いた時には
                  あ〜、もう、バイオリンだけ弾いていて下さい、と
                  本気で思ったくらいで
                  (ちなみに新聞評も、同じようなニュアンスだった)

                  それが、この、リヒャルト・シュトラウスの
                  ワタクシ的には、世界で最も美しく
                  しかも、色っぽいモノローグの一つを
                  ストヤノヴァとズナイダーとウィーン交響楽団でって
                  すご〜〜〜く失礼な事を承知で書くが、ほとんど三重苦・・・

                  ストヤノヴァは、声は美しい。
                  まるでヴェルディを歌っているかのような印象もあって
                  あの変幻自在のリヒャルト・シュトラウスのオーケストレーションと
                  ちょっとバランス的に最初は合わず
                  あああああ、と思っていたけれど

                  最後の方は高音の細い声も美しく出ていたし
                  ドイツ語は、全然聞き取れなかったし
                  一部、そんな単語ないよね?というのもあったけれど
                  あのソプラノのソロは、もともとセリフなんか全く理解できない
                  そういう周波数の高さで作曲されているので
                  まぁ、それは仕方がない。

                  後で調べてみたら、ウィーン交響楽団
                  一応、2016年の前期に、ウィーン劇場でカプリッチオを上演した時に
                  オーケストラ・ピットに入ってはいた。
                  (あの、とんでもない戦争の演出なのに歌手揃いで
                   目を瞑って音楽だけ聴いていたら天国というプロダクションである)

                  ただ、何だか色気がないというか・・・

                  マドレーヌはオリヴィエ(詩人=テキスト)と
                  フラマン(作曲家=音楽)と
                  どちらも欲しいけれど、1人を選ぶと1人は失うの?と
                  まるで金も純愛も欲しいマノンのように悶えるシーンなのだが
                  マノンほど下品になってはいけない。

                  あくまでも抑えた上品さで悶えていなければならないのを
                  ストヤノヴァの最初の方は
                  悶え方がヴェリズモ・オペラになっている
                  ・・・ような気がするのは偏見だけど(すみません)

                  それに、オーケストラの伴奏に「息継ぎ」がない!
                  いったん、ちゃんと息継ぎすべき部分で
                  何人かの弦が長く伸ばすので
                  ダラダラと続いていって、聴いている方が息苦しくなる。

                  自分でもむちゃくちゃな要求をしているな、というのは
                  重々承知しているので、ご勘弁下さい。

                  さて、後半はマーラーの交響曲1番である。
                  何と、ズナイダーは暗譜での指揮。

                  この曲は、指揮者がどういう指揮者でも
                  ウィーン交響楽団なら、手慣れたものだろう
                  という気はしていたのだが

                  あらま、意外と良いではないか。
                  (そこでビックリした、とか言うとズナイダーに失礼ではある)

                  手垢のついていない
                  とことん素直で、あまり考えていない
                  どこかの悩みのないお坊っちゃまが演奏しているような
                  初々しさがある。

                  これをマーラーの後期交響曲でやられたら
                  ふざけんな!と怒るところだが
                  初期作品の1番で、その素直さが良い方向に出た。

                  しかも、バイオリニスト出身なので
                  美しいメロディ・ラインのところの歌わせ方は巧い。
                  音のキレも悪くないし
                  各楽器のソロも見事だった。

                  オーボエのベルアップとか
                  最後はホルン全員を立たせたりとか
                  (立たせて音響的に何か効果があるのか、というのは
                   どうも私にはわからないんだけど
                   視覚的には派手だよね)
                  アインザッツもきちんと出しているように見える。

                  あの初々しさは、なかなかベテラン指揮者からは聞こえて来ないので
                  その意味で、意外に面白いマーラーの1番だった。

                  ベルアップだの起立だので
                  視覚的にも盛り上げて
                  しかも、最後は大音響で
                  なのに楽友協会が飽和状態の団子にならないところを
                  うまく当てて来たのは
                  本人の音楽的センスが良いからかもしれない。

                  まぁ、バイオリンの才能があれば
                  バイオリン弾いてれば?と思うのはシロウト考えだと思うのだが
                  バイオリニストが指揮者に転向するのも
                  あんまりバイオリン練習したくない、とか
                  運動能力に何かあって、バイオリン弾けなくなった時には
                  指揮なら、生きていれば、いつまででも出来る、とか
                  様々な思惑があるんだろうなぁ、と
                  ついつい世知辛い事を考えてしまう俗物のワタクシに
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  ウィーン交響楽団 + フェドセーエフ 2回目

                  0
                    Musikverein Großer Saal 2019年5月4日 19時30分〜21時30分

                    Wiener Symphoniker
                    指揮 Vladimir Fedosejev
                    ピアノ Lilya Zilberstein
                    トランペット Andreas Gruber

                    Dmitrij Schostakowitch (1906-1975)
                     Hypothetically Murdered, op. 31a
                      Ausschnitte aus der Musik zur Revie „Der bedingt Ermordete“, op 31
                      Rekonstruktion von Gerard McBurney
                      Zusammengestellt von Vladimir Fedosejev
                        13. Bacchanalia
                        14. Waltz
                        5b. Petrushka
                        11a. Paradise I. The Flight of the Cherubim
                        15. The Number of the Archangel Gabriel
                        19. Finale
                     Konzert für Klavier, Trompeten und Streichorchester c-Moll, op. 35
                     Symphonie Nr. 15 A-Dur, op. 141

                    木曜日5月2日のコンサートがあまりに良かったので
                    帰宅してから、即、チケットを買って
                    土曜日の夜、ウキウキと楽友協会に向かう私は
                    宿題も片付けていないので
                    親と一緒に住んでいる子供なら、絶対に怒られているに違いない。

                    今日のコンサートも、結構人が入っていて
                    (こんなにマイナーなのに?笑)
                    ピアニストの弟子とトランペット・プレイヤーの弟子も
                    絶対に居ると思う。もちろんフェドセーエフ・ファンも多いと思う。

                    楽友協会総裁も3日目なのに来ていて
                    最後に舞台袖で、フェドセーエフと
                    ほっぺにチュッしていたから
                    (注 こちらでは普通に挨拶でやります、男女関係なく!)
                    フェドセーエフって、ウィーンで愛されているなぁ、とつくづく思うわ。

                    最初の「条件付き死者」レビューの付随音楽だけど
                    タイトルが死者とか出てくるから、筋立てもシリアスかと言うと
                    プログラムを読んだところでは
                    何せレビュー(いわゆる「寄席」)だからコミカル。
                    音楽もそれに合わせて
                    センチメンタルだったりシニカルだったり。

                    オーケストレーションは後で別の人が
                    ショスタコーヴィッチ風にやったものだが
                    最初の厚いオーケストレーションはちょっとシツコイものの
                    (言われてみれば、確かにショスタコーヴィッチ風ではある)
                    サクソフォーンやアコーデオンまで使って
                    面白い音響を演出していて
                    コミカルなメロディと合っていて楽しい。

                    ワルツが絶品。
                    もう、この美しさに、ちょっと頽廃の微かな色がついて
                    物憂げな透明感が何とも言えない味。

                    楽器のソロとかもあって聴いていて飽きない。
                    ホルンのソロ、むちゃくちゃ巧かったのに
                    立たせてもらえなかったのがちょっとかわいそう。
                    (フェドセーエフに悪気はなくて、ただ忘れただけだと思うよ)

                    ピアノとトランペットの曲は
                    ピアニストの輝き具合が半端じゃなくて
                    (トランペットももちろん輝かしくて素敵なんだけど)
                    このピアニストの軽々とした打鍵で
                    あれだけの強い音が出てくるって、奇跡みたい。
                    全然力を入れているように見えないんだけど
                    それで、あの強靭な音色・・・

                    ショスタコーヴィッチが初演時には自分でピアノを弾いた曲で
                    超絶技巧満載の上に
                    やっぱりちょっとプロコフィエフ的な部分があって
                    あ〜、ピアノって、やっぱり打楽器だよね(誤解あるかも)と
                    こういう曲を聴いていると、つくづく思う。
                    ああいう曲が弾けるって、ほとんどスポーツ感覚で
                    出来ると、楽しいだろうなぁ(と思わせる演奏の喜びに満ちていた)

                    初日にやった、最後の部分のアンコール演奏
                    どうも昨日、私が行けなかったコンサートでもやったみたいで
                    もちろん今日も、ピアニストが耳打ちして
                    オーケストラのメンバーも慣れたもので
                    楽譜を広げて準備万端で待っているのだが
                    フェドセーエフがスコアのその場所を見つけるのに
                    あれあれ?と戸惑っていて

                    マエストロ、スコアに青いポスト・イットが貼ってあるところですよ!
                    (上から見えるのだ)
                    って、ちょっと言ってあげたくなった。
                    ボケとは言わないけれど、やっぱりちょっとお歳ですかね(失礼な!)

                    後半のショスタコーヴィッチの交響曲15番は
                    鳥肌が立った。
                    表面上の美しさから
                    ぞっとするような底のない空洞に取り込まれるような気分。
                    政治上とか、ショスタコーヴィッチの人生とか
                    (まぁ、ショスタコーヴィッチの人生の振り返りみたいな曲ではあるが)
                    それだけではない、音楽そのものの持つ不気味な力を
                    真っ正面からぶつけられたような印象。

                    フェドセーエフの音楽へのアプローチには
                    いつも驚かされる。
                    何かしらの新鮮な体験がある。
                    そこまで音楽に忠実で、人生辛くなかったかしら
                    ・・・とか言うのは、私の勝手な思い込みだが

                    演奏の後に、満面の笑顔で
                    メンバーの首席1人1人に握手して挨拶して
                    最後のカーテン・コールでは
                    指揮台に立たずに、メンバーの間に入って
                    肩を組みながら(しかも若い女性を狙っている!マエストロお若い!)
                    本当に嬉しそうなお辞儀をしたマエストロ。

                    まだまだ元気でご活躍下さい、と
                    長年のファンとして、心から祈った私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    ここ数日、寒いし雨だし
                    ちょっと郊外だと雪まで、という信じられない5月なので
                    せめてランキングのバーナーは春らしく・・・

                    ウィーン交響楽団 + ウラジミール・フェドセーエフ

                    0
                      Musikverein Großer Saal 2019年5月2日 19時30分〜21時30分

                      Wiener Symphoniker
                      指揮 Vladimir Fedosejev
                      ピアノ Lilya Zilberstein
                      トランペット Andreas Gruber

                      Dmitrij Schostakowitch (1906-1975)
                      Hypothetically Murdered, op. 31a
                        Ausschnitte aus der Musik zur Revie „Der bedingt Ermordete“, op 31
                        Rekonstruktion von Gerard McBurney
                        Zusammengestellt von Vladimir Fedosejev
                         13. Bacchanalia
                         14. Waltz
                         5b. Petrushka
                         11a. Paradise I. The Flight of the Cherubim
                         15. The Number of the Archangel Gabriel
                         19. Finale
                       Konzert für Klavier, Trompeten und Streichorchester c-Moll, op. 35
                       Symphonie Nr. 15 A-Dur, op. 141

                      大昔からウラジミール・フェドセーエフのファンの私は
                      ウィーン交響楽団の首席指揮者だった頃からずっとファンなので
                      (ちなみに、1997年〜2005年、その後ルイージが首席になった)
                      頭の中では、まだ比較的若い頃のイメージが強い。
                      (ロマンス・グレイのイケメンだったので
                       客席には老眼鏡を見せないために
                       オーケストラに向かってから、こっそりメガネを取り出した時代である)

                      そのフェドセーエフも御歳86歳・・・
                      (自分が歳を取ったのも当たり前だなぁ、と感慨深い)
                      でも、まだまだお元気で活躍中。
                      ウィーン交響楽団時代にも
                      「ウィーン交響楽団で儲けた金を
                       自分のチャイコフスキー・オーケストラにつぎ込んでいる」
                      という本当か嘘かわからない噂が堂々とされていたと言う
                      昔の世代の、良い意味での本来の「音楽好き好き」指揮者だと思う。

                      今回のプログラムはオール・ショスタコーヴィッチ。
                      しかも、ほとんど知られていない作品番号31「条件付の死者」とか
                      ピアノとトランペットのための協奏曲が前半にあって
                      後半はショスタコーヴィッチの最後の交響曲。

                      う〜ん、通向けのプログラムだわ(たぶん)
                      3回あるコンサートの初日で、2回目は行けないけれど
                      3回目をどうするかは今日の出来で決めよう(おお、偉そう)

                      条件付の死者という曲はプログラムによれば
                      ソビエト時代の聴衆ウケ狙いの曲らしいが
                      一部を残してピアノ譜のみで、後で別人がオーケストレーションしたらしい。
                      聴きやすい曲ではあるのだが
                      ショスタコーヴィッチの「聴きやすい曲」って
                      いつもの「ひたすら落ち込みの暗い曲」と対照的に
                      すごいブラック・ユーモアの入った皮肉に満ちた感じがする。

                      それでもなお、ワルツなどの美しいメロディ・ラインには驚く。
                      オーケストレーションも巧く作られていて不自然さがない。

                      続けてショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲1番。
                      自分が弾いてピアニストとしての復帰を狙ったもので
                      ムツェンスク郡のマクベス夫人などを作曲していた円熟時の作品。

                      で、これがまた、ゴキゲンな曲で(笑)
                      マジにパロディ作品みたいになっていて
                      古典曲は入ってくるわ、ちょっとプロコフィエフ的な部分があって
                      ともかくシニカルで、他の作曲家のおちょくりをやっていて
                      まぁ、面白いの何のって・・・

                      ピアニストのリーリャ・ジルベルシュタインは
                      巧さを感じさせないほどに自然なソロで
                      しっかり主張はするのに
                      オーケストラやトランペットとのバランスが絶妙。
                      トランペットはウィーン交響楽団のメンバーだが
                      このプレイヤーも巧い。

                      ピアニストのソロがもう素晴らしい。
                      あんなにシニカルなところをシニカルに弾く人が
                      メロディを歌わせて、ど〜んと重く内面的に深く
                      ソロを演奏するなんて、まるで二重人格みたい(笑)

                      鳴り止まない拍手・・・
                      普通はこういう曲でのアンコールはない・・・筈なのだが
                      ジルベルシュタインがフェドセーエフに耳打ちして
                      最後のフィナーレの前から、もう一度演奏!!!
                      オーケストラへの指示がほとんどなくて
                      (小節番号なんとか、と言っても困惑されたらしく
                       ピアニストと指揮者で、ここ、とメロディを歌っていた(笑))
                      最初はオーケストラ・メンバーは面食らったようだが
                      ご機嫌にフィニッシュにもう一度走り抜いて
                      聴いてる方も大満足。サービス精神満杯だわ ♡

                      後半は交響曲15番。
                      最後の交響曲で、ご存知の通り、あのパーカッションのパコパコとか
                      ウィリアム・テルとか、トリスタンとイゾルデとか
                      長い歴史をパスティッチョで振り返るような曲。
                      好きなんですワタシ、この曲。
                      ただ、割に落ち込む部分とか
                      不気味すぎて他の世界に飛んだりするので気をつけねばならない。

                      フェドセーエフの音楽作りって
                      ・・・何でこう、なんか愛に溢れているというか
                      ショスタコーヴィッチの思想背景とか
                      政治的云々というのも、あるとは思うのだが
                      そういう、雑味みたいな背景を一切感じさせず
                      純粋に音楽として
                      もう、音楽そのものとして
                      丁寧に丁寧にパッセージを歌わせていく。

                      チェロのソロ、好きだなぁ・・・
                      ちょっとチェリスト緊張していたかもしれないけれど
                      深い厚みのある音がメロディックに鳴り響くと天国だ。

                      コンサート終わって、即、土曜日のチケット購入。
                      もうちょっと早かったら、もうちょっとマシな席を取れたとは思うけれど
                      ともかく、このコンサート、絶対もう一度聴きたい。
                      舞台見えなくても良いから(それでも25ユーロだし)
                      立ち見席とかも考えたが
                      楽友協会の立ち見席の音響の悪さには耐えられないし・・・

                      フェドセーエフのプログラムの組み方って
                      絶妙だわ・・・巨匠、本当にありがとう。

                      忙しいとか言っても誰も同情してくれないが
                      (仕事じゃなくて所詮、趣味の世界ですし(笑))
                      宿題と発表準備と、その他、その他で
                      体力も能力も脳力も知力もないのに
                      一応やる「気」だけはあるアホな私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      最近、電子書籍が手軽に買えるので
                      色々とコミック読み漁っているけれど(これを現実逃避と言う)
                      パターンとしては
                      天才と、むちゃくちゃ頑張り屋の良い子ちゃんが登場。
                      良い子ちゃんは天才じゃなけど、ものすごく頑張り屋で
                      ともかく、登場人物、青春全部掛けて「頑張っちゃう」んだけど
                      そんなに「頑張って」それが楽しいという描き方をされていると
                      まぁ、話としては面白いが
                      私(=生まれついての怠け者)、そんなに頑張れません、というのが正直なところ。
                      読んでいても、ちょっと辛い。
                      でも、プロの人って、こういう「頑張り」をやっているんだろうなぁ。

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