ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン 1回目

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    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年2月15日 19時30分〜22時10分

    Wiener Symphoniker
    Wiener Singakademie
    Opernschule der Wiener Staatsoper
    メゾソプラノ(マルガレーテ)Kate Aldrich
    テノール(ファウスト)Saimir Pirgu
    バス(メフィストフェレス)Nahuel Di Pierro
    バスバリトン(ブランダー)Edwin Crossley-Mercer
    指揮 Philippe Jordan

    Hector Berlioz (1803-1869)
    La damnation de Faust
    Dramatische Legende in vier Teilen op. 24 (1846)
    Konzertante Aufführung in französischer Sprache

    かなり以前から楽しみにしていて
    明日のチケットはもともとチクルスで持っているのだが
    もう1回、今日の分もわざわざ購入していた
    ベルリオーズの「ファウストの劫罰」なのだが

    もともと、メフィストフェレス役はミヒャエル・フォレが予定されていて
    フォレがキャンセルしたのでイルデブランド・ダルカンジェロが代役になり
    しかも、そのダルカンジェロが当日直前に病気でキャンセル。
    加えて、ブランダー役のフローリアン・ベッシュも病気でキャンセル。
    35歳のブエノス・アイレス出身のバスと
    フランス出身のバスバリトン2名が
    コンツェルトハウスでのデビューとなった。

    まぁ、オペラみたいに歌手でチケット買う訳ではなく
    私は、この「ファウストの劫罰」を聴きたかったので
    どうでも良いとは言わないが(以下省略)

    この作品、1回だけナマで聴いた記憶があるので
    調べてみたら
    2013年2月22日トゥルーズ・キャピトルとソヒエフで聴いていた。
    (すご〜くおヒマな方、記事はこちらです)

    天井桟敷の超貧民席で舞台は見えないので
    今回は最初から最後までリブレットを見ていたのだが

    あ???

    ファウスト、全然、悪人じゃないじゃん。
    メフィストフェレスからマルガレーテを紹介されて
    (というより、マルガレーテの家に忍び込んで
     マルガレーテが「トゥーレの王」を歌うところを
     カーテンの裏側から聴いているという・・・(絶句))

    恐るべきストーカーのはずなのに
    マルガレーテも恋に堕ちて
    ファウストと会いたいばかりに
    ファウストからもらった睡眠薬をお母さんに飲ませていたら
    量を間違ってお母さんを殺してしまい
    (まぁ、そこらへんワケわからん。リブレットはベルリオーズ作です)

    メフィストフェレスが
    マルガレーテが殺人容疑で逮捕された
    救いたかったら、この書類にサインしろ、と言われて
    ホイホイ、サインしちゃって

    どっか〜ん、ファウストは地獄落ち。
    マルガレーテは救われて天国へ。

    ゲーテの話と全然違うじゃないか!!!😡

    しかし、ベルリオーズの音楽、恐るべし・・・
    リブレットに頭突っ込んでいると
    フランス語の詩の内容にぴったり合わせて
    見事な音楽の変容があって

    ぶっ飛びのオーケストレーションに
    とんでもない和声の移行があって
    時々、単音のメロディ・ラインは
    どう聴いたって100年後の無調だよね。

    一つ一つのシーンの情景描写が、実にリアルで
    ほとんど後期ロマン派のリヒャルト・シュトラウスの世界。

    もともとオペラではなく
    コンサート上演として考えられていて
    オペラでもあり、オラトリオでもあり
    コンサート形式で聴きながら
    音楽による描写で、聴衆の頭の中の妄想を
    最大限に掻き立てるように作られている。
    (ちょっとバッハのマタイ受難曲とかと似てる。
     そんな事を言うと、バッハのファンに殴られる可能性は大いにあるが)

    テノールのサイミール・ピルグって
    国立オペラ座のアンサンブルに居たような覚えがあって
    以前、オペラ座の何かで聴いたような気がするのだが

    こんなに甘い声の魅力的なテノールだったっけ????

    いやもう、何と言うか、うはうはうは(混乱中)
    ともかく、むちゃくちゃ声がチャーミング。

    しかも、高い声まで、自然に透き通った美声だし
    ピアニッシモで歌っても声が天井桟敷まで飛んでくる上に
    そのソット・ヴォーチェの甘さには
    ちょっと体感的にとろけそうになっちゃった。

    マルガレーテが突然惚れても、全然不自然じゃない。
    舞台見てないからわからないけれど
    あの声なら、どんな体型だろうが、私は(たぶん)惚れる。

    声のコントロールがしっかりしているので
    表現力も素晴らしい。
    倦み疲れたファウストから
    恋に堕ちてのマルガレーテとのデュエット
    最後に追い詰められて地獄行きの書類にサインする時の
    ドラマチックな表現力まで
    どのシーンを取っても魅力的で惹きつける。

    ピルグに比べると
    メフィストフェレス役のディ・ピエーロはちょっと弱い。
    (まぁ、今日明日の代役だから仕方ないというのもあるかもしれないが)
    弱いというのは
    もともとの声の質が、どちらかと言うとバリトンの声域で
    あまり低音の迫力がないのである。
    それと、表現力が今一つで
    声は美しいのだけれど、悪人のアクが全くなくて
    ただ歌っているだけで、役になっていないような印象を受ける。

    以前のトゥルーズの時のメフィストフェレスが
    かなり悪役だった印象が強く残っているのもあるんだけど。

    バスのエドウィン・クロスリー・マーサーは
    フローリアン・ベッシュの代役だが
    歌う部分はそれ程多くない(酒場の場面だけ)
    目立つ、という程ではないけれど
    メフィストフェレス役より声が低くてドスが効いている(笑)

    マルガレーテはメゾ・ソプラノなんですね。
    いや、ゲーテのグレートヒェンのイメージがソプラノなので
    (註 グレートヒェンはマルガレーテの愛称なので同じ人物である)
    マルガレーテ役が歌った時には
    暗めの低い声で、ちょっと驚いた。
    ファウストのテノールがあくまでも甘いリリック声なので
    マルガレーテがお母さんっぽく聴こえちゃって(汗)
    ドラマチックなメゾ・ソプラノだったけど。

    しかし、めちゃくちゃなストーリーだが
    音楽の面白さで聴かせてしまうし
    ともかくテノールの甘い声がたまらない・・・

    ドラマチックに最初から最後まで・・・と思ったら
    何だか一番最後のマルガレーテの天国行きのシーンが
    中途半端というか、ホントにそれ天国かよ?みたいな感じで
    最後のカタルシスがあまりなくて、不思議な終わり方(笑)

    いや、ベルリオーズって
    どこからどこまで、ぶっ飛んでいるんだか(爆笑)

    明日、もう一度、同じコンサートに行く予定で
    リブレットは時々見るくらいで何とかなりそうだから
    明日は歌手の見た目もちゃんとチェックして来よう。

    ベルリオーズはロリオもハラルドも好きだけど
    このファウストは、ともかく予習なくても
    そのまま聴いても、目一杯楽しめる演目なので好き、という
    怠け者(予習がイヤ)の私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


    ウィーン交響楽団 + フランソワ=グザヴィエ・ロト

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      Musikverein Großer Saal 2019年1月20日 19時30分〜21時30分

      Wiener Symphoniker
      指揮 François-Xavier Roth
      ビオラ Antoine Tamestit

      Hector Berlioz (1803-1869)
       Harold en Italie, op. 16
       Symphonie in vier Sätzen mit Solobratsche

      Ludwig van Beethoven (1770-1827)
       Symphonie Nr. 3 Es-Dur, op. 55, „Eroica“

      ウィーン交響楽団の楽友協会のシリーズは
      実は土曜日の分を持っていたのだが
      バレエと重なる事がわかったので
      早めに楽友協会のチケット売り場で
      何とか次の日のコンサートに変更してもらった。
      (同じチクルスでAとかBとかがあれば可能らしい。
       同じコンサートでもチクルス違いだと、冷たく断られる)

      ビオラという、地味な楽器は
      何せ世の中にびよらジョークが堂々とまかり通っている位だが
      私が聴いたことのあるびよりすとは3人居て
      これが、今井信子さんと、タベア・ツィンマーマンと
      このアントワン・タメスティ・・・というのは
      ちょっと贅沢すぎる(笑)

      アントワン・タメスティを初聴きしたのは
      同じフランソワ=グザヴィエ・ロトと
      ロンドン交響楽団で2017年4月24日。

      その際に書いた指揮者の印象が
      2年近くなっても、全然変わっていないので
      読み返してみて大笑いした。
      (大笑いしたい方、よろしければ こちら です。

      多少、頭頂部がお寂しくなられて(言いたい事は察して下さい)
      背広にネクタイも変わらず
      あの時の記載のような「部長」というよりは
      万年係長だが(すみません)

      この係長、目立たず地味なのに
      実はむちゃくちゃ仕事が出来てしまう・・・というイメージ。

      さて、すごく楽しみにしていた
      イタリアのハロルド。

      この曲、実は CD で聴くと
      やっぱりどうしてもソロのビオラが沈んでしまうのだが
      あ〜、もう、何ですか、このタメスティのビオラの音の美しさは!!!

      ハープと絡む最初のソロの
      あまりに芳醇で美しい音色に、むちゃくちゃうっとり ♡

      オーケストラは大編成で
      ロトが、またこの大編成オーケストラを容赦なく鳴らせる。

      しっちゃかめっちゃかなベルリオーズの音楽って
      時々、ぶっ飛びすぎていて、実はすごく好き。
      (CDだとわからないが、途中で
       バイオリンとビオラが一斉にギターないしはウクレレと化す)

      多少バタバタしている感じは
      曲の構成やオーケストレーションから来ているのだが
      ウィーン交響楽団の音を、よく引っ張り出して
      迫力たっぷり。

      タメスティのビオラの音を潰さずに
      実に美しいビオラの音を堪能させながら
      オーケストラの推進力とエネルギーを
      最大限に発揮させる手腕。

      最終楽章で
      ビオラを無視しまくって
      オーケストラがバリバリ演奏するところ
      ものすごく好きなんだけど

      ここでビオラが退場し
      第一バイオリン、第二バイオリン、チェロから
      それぞれ1人づつが退場し

      最後のフレーズの前に
      この4人が、舞台の、たぶん端っこの方で四重奏。
      (舞台見えないので、どこでやったかは不明)
      この音がまた美しくて悶える。

      「マエストロのリクエストで」というアナウンスで
      アンコール1曲。
      いや、本当にビオラの音色って美しいわ。

      後半はベートーベンのエロイカ。
      オーケストラ編成が少し変わるが
      弦の数は変わらないモダン編成。

      ところが、出てくる音が
      ベルリオーズと全く違うのでビックリ。

      比較的、伝統的な演奏で(リピート全部あり)
      奇を衒ったところはないのだが

      各パートのクリアさが抜群。
      非常に分析的に
      モチーフの繋がりを、バッチリ聴かせてくれるのが面白い。

      スコア持っていくのを忘れたんだけど
      スコアなくても、まるでスコアが見えるような感じがする。

      オーケストラもこの曲は慣れているはず・・・だけど
      時々バタバタしたのは(以下省略)

      例のホルンのところ
      とても美しくアンサンブルが揃っていて
      首席がちょっとだけ(2箇所)ほんの少し音がズレたけれど
      あれはウインナー・ホルンだったら許容範囲だと思うのだが
      指揮者は終演後にホルンを立たせず無視したのが
      ちょっとかわいそう。
      (ホルン奏者、最後はやけっぱちで指揮者に拍手してた(笑))

      木管は素晴らしかった。
      ウィーン交響楽団って、管楽器には良いプレイヤーが多い。
      問題があるとすれば、バ(以下省略)
      (だって、この交響曲も四重奏があるじゃないですか。
       ○○○○○が他のプレイヤーの音を聴かずに
       先走っちゃったので、ちょっとあれはね・・・・)

      生まれ年33年の違いはあっても
      ベルリオーズはベートーベンが好きだったし
      ほとんど同時代の
      やんちゃ坊主2人の組み合わせのコンサートは
      はっちゃけていて、とても楽しかった。

      さて、来週から試験週間で(冷汗)
      まぁ、単位取れなければ取れなくても良いか
      ・・・と開き直りつつ
      1月末には少なくとも晴れやかな顔になりたい私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      たしか学部の要綱には
      同じ試験を3回までは受けて良いと
      書いてあった筈だ・・・

      ウィーン交響楽団 + アラン・ギルバート

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        Musikverein Großer Saal 2019年1月15日 19時30分〜21時30分

        Wiener Symphoniker
        指揮 Alan Gilbert
        チェロ Gautier Capuçon

        Antonín Dvořák (1841-1904)
         Konzert für Violoncello und Orchester h-Moll, op. 104
         Polednice (Die Mittagshexe) Symphonische Dichtung, op. 108
        Leoš Janáček (1854-1928)
         Sinfonietta

        ウィーン交響楽団年明けのコンサート第一弾は
        アラン・ギルバートを迎えてドボルジャークとヤナーチェック。

        割に渋いプログラムのせいか
        楽友協会のチクルスなのに空席が目立つ。
        周辺の常連さんたちも
        空いているもっと高い席に堂々と移って行った。
        (そういうのは楽友協会はかなり緩い)

        ドボルジャークのチェロ協奏曲には
        モデルっぽいイケメンと言われている
        ゴーティエ・キャプソン登場。

        最近、ルノー・キャプソン(バイオリン)はお目にかかっていたが
        弟のゴーティエは、かなり長い間、ライブで聴くチャンスがなかった。

        モデルっぽいイケメンかどうかは不明。
        ・・・というのも
        本日の席は、また全然舞台が見えない席なので
        ソリストがどんなに痛々しい感情の篭った表情で演奏していようが
        どんなに身体を揺らそうが、何しようが
        本当に何にもわからない。

        よって、出てくる音色を聴くしかないワケで
        しかも、私、頑張ってますが(何を?)
        こと、音楽に関してはド・シロートで

        チェロって、こんなに金属っぽい音だったっけ???

        席が悪かったのかもしれないし
        どこかに共鳴したのかもしれないし
        いや、もともとチェロの音って、そういうものかもしれないし
        チェロを超絶技巧で演奏すると、そういう音が出るのかもしれないし
        私の耳がおかしかったのかもしれないから
        きっと、大名演だったんだと思うけど
        でも、なんだか硬い・・・

        激しい第一楽章のオーケストラの冒頭は
        まるで親の仇を取りに
        一大決心をして、一刀差しに長旅の草鞋を履いて
        故郷を後にする悲愴な決心をした
        若い男性の苦しい心のうちのような印象で
        あ〜、いかん、妄想爆発している。

        緩徐楽章の美しいメロディは
        あ〜、ほんと、ドボルジャークって
        垢抜けないイメージがあるのに(すみません)
        こういう美しいメロディを書かせると
        チャイコフスキー張りの美しさでうっとりする。

        楽章間の休みをほとんど取らずに
        アタッカではなく指揮棒を振り下ろしたら
        (しかも最初がピアニッシモのピチカート)
        聴衆がまだ咳を続けてしている事にイラッとしたらしく
        指揮しながら後ろ向いて
        聴衆を睨んだタケシ君は、ちょっと怖かった(笑)

        ウィーンの聴衆の90%は年配なので
        しかも半端じゃない年配も多いので
        みなさん、咳もするし、動作も多少緩慢になってるし
        ついでに耳も遠い人が多いので
        そんなピチカート演奏しても、聴こえていないと思うよ?(笑)

        しかしながら、この
        「後ろ振り向き聴衆睨みつけ」が
        かなり怖かったらしく
        後半のドボルジャークとヤナーチェックでは
        観客からの咳き込みが異様に少なかったのには驚いた。
        (というより、咳していた人、前半で帰ったのかも・・・)

        アンコールはオーケストラと一緒に
        あれはドボルジャークの小品だけど
        チェロがソロじゃなかったような気がするが
        有名な曲で誰でも知っているのに、曲名が出て来ない(ボケの始まり)

        後半のドボルジャークの曲は
        「昼の魔女」という交響詩で
        アメリカから戻ったドボルジャークが
        チェコの民話を主題にしたもの。

        いやこれ、ものすごく可愛い出だしで始まる曲。
        農村ののんびりした情景で
        ニワトリが鳴いたりとかしているのに
        お母さんが子供を叱って
        魔女が来るぞ、と脅かしたら
        本当に魔女が来てしまって
        子供が殺されて
        呆然として気を失っている母親と
        死んだ子供を
        帰宅した亭主が見つける、という

        可愛い出だしのおとぎ話風に始まったのに
        最後はえらく悲劇的じゃないの(怒)
        ドボルジャークの音楽の語り口がまた巧く
        ほとんどストーリーをばっちり追えそうなくらい。
        (それに、ドボルジャークって、本当に転調が巧みだわ。
         もう、うっとりするわ。
         うっとりしながら、授業を思い出して背筋が凍えるけど)

        最後はヤナーチェックのシンフォニエッタ。
        最初の金管のアンサンブルが

        おおおおおおお・・・ 見事!!!!!

        この曲、指揮者によっては
        金管奏者をオルガンのところに立たせたりするのだが
        今回はどういう魔法を使ったのだか
        (だから舞台は何にも見えないんです、悪しからず)
        金管のアンサンブルが作り出す音響空間の大きさが凄い。

        あそこまでオーケストラに近い席に座っていても
        金管アンサンブルの織りなす立体感が半端じゃなくて
        うわあああ、ワタシ、今どこ?ワタシは誰?という
        異空間に飲み込まれるような感覚。

        やっぱりウィーン交響楽団の管楽器って
        むちゃくちゃ巧いわ。
        弦は時々あれ?と思うけど(すみません)

        いやしかし楽しいコンサートだったなぁ。
        交響詩の悲劇的エンディングはともかくとして
        徹底的に聴衆を楽しませる音楽だった ♡

        タケシ君の指揮しながら客席振り返り睨み事件には
        ちょっとビックリしたけれど
        聴衆の反感を買った訳ではなさそうだったし
        (意外にそこらへん、ウィーンは寛容ではある)
        副産物で後半の咳き込みがものすごく少なかったし
        結果的にはとても楽しめるコンサートとなって
        満足至極の私に
        どうぞ本日も1クリックをお恵み下さい。



        先学期に受ける勇気がなかった試験を
        来週月曜日に受ける予定なので
        今、ノートルダムのレオニンとかペロティンとか
        アノニマス4番とかにハマっていて
        中世の修道士たちに思いを馳せるオタクな日々(笑)

        ウィーン交響楽団 + ラハフ・シャニ

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          Wiener Konzerthaus Grosser Saal 2018年12月11日 19時30分〜21時20分

          Wiener Symphoniker
          指揮とピアノ Lahav Shani

          Carl Maria von Weber (1786-1826)
           Ouverture zu »Oberon« J 306 (1825-1826)
          Ludwig van Beethoven (1770-1827)
           Konzert für Klavier und Orchester Nr. 4 G-Dur op. 58 (1805-1806)
           Kadenzen von Ludwig van Beethoven
          ***
          Robert Schumann (1810-1856)
           Symphonie Nr. 1 B-Dur op. 38 »Frühlingssymphonie« (1841)

          外は強風で寒くて
          ついでに雨まで降っていて(強風で傘は意味なし)
          試験がクソ難しくて落ち込んでいたのだが
          ウィーン交響楽団のコンサートは
          第一客演指揮者のラハフ・シャニが自分でピアノを弾いて
          ベートーベンのピアノ協奏曲4番に
          何と後半は、私が大好きなシューマンの交響曲1番「春」ではないか \(^o^)/

          カール・マリア・ウェーバーの「オベロン序曲」も景気の良い曲だが
          最近、楽友協会が多くてコンツェルトハウスの音響に耳が慣れていないのか
          何だか弦と管のバランスがあまり良くないような感じ。
          何だかバラバラで音楽的まとまりがないような印象なのだが
          これは、私の耳が悪い(断言)

          ベートーベンのピアノ協奏曲4番。
          みんなベートーベンを指揮者なしで演奏したがるなぁ。
          (この場合はもともとのの指揮者がピアニスト兼任?だが)
          バレンボイムでも聴いたし
          ブッフビンダーは夏のグラーフェネックで
          ウィーン・フィルと確か全曲を指揮者なしで演奏した筈。

          まぁ、オーケストラが優秀で
          コンサート・マスターが巧く引っ張っていけば
          形にはなるし
          こういうのって、さすがプロのオーケストラで
          ウィーン交響楽団の「プロ意識」が結構見えて面白かった。

          シャニのピアノは、もちろんすごく巧いし
          (もともと、この人、ピアニストだわ・・・)
          指は廻るし、すごく早いパッセージでも安定しているし
          他の世界的ピアニストと比べても遜色はないんだけど

          ついつい、ピアニストを雇うコストを削ったのか
          それとも指揮者が指揮者+ピアニストのギャラを独占しているのか
          あ〜、いかん、そんな下賤な事を考えて聴いては行けない。
          (こういうところ、本当に自分の感受性の欠如が・・・・(汗))

          いわゆるクラシックの伝統的枠組みからはみ出してもいないし
          失礼な言い方をすれば、まぁ、中庸な無難な演奏・・・って感じか。

          でも私のお目当ては後半のシューマンの「春」である!!
          これ、なかなかナマで聴けないの(涙)
          (最近、ラインは流行っぽいが)

          おお、これは、なかなか元気な演奏(笑)
          若い指揮者(1989年生まれの29歳)の期待に背かず
          ちょっと尖がった感じの音で、鋭い印象を残す。

          今日の弦のアンサンブル、見事だわ。
          オベロンの時も思ったけれど
          細かい音の速い動きの刻みがクリアに出ていて良い感じ。

          いや、あまり内容のない覚書だけど
          シューマンの「春」を聴くと、私は元気になる。

          ただ、コンサート終わって外に出れば
          まだまだ暗くて湿った強風のウィーン(涙)

          でも大学は来週から冬休み。
          先生が分析の例でシューベルトの「冬の旅」の一部を出したので
          うわあああ、この季節に「冬の旅」は勘弁してくれ・・・と思いつつ
          授業では、ワーグナーのトリスタンとイゾルデだったので
          まぁ、良いか、という、ワケのわからん生活している私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          いや、実はその前にはペール・ギュントの千秋楽にも行っているんだけど
          最近、怠け者になったので (^^ゞ
          時々、自分用メモが欠けるのは、どうぞご勘弁下さい。


          ウィーン交響楽団 + マンフレッド・ホーネック

          0
            Musikverein Großer Saal 2018年12月6日 19時30分〜21時40分

            Wiener Symphoniker
            指揮 Manfred Honeck
            ピアノ Rudolf Buchbinder

            Joseph Haydn (1732-1809)
             Symphonie D-Dur, Hob. I:93
            Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
             Konzert für Klavier und Orchester C-Dur, KV 467
            Richard Strauss (1864-1949)
             Suite aus „Elektra“ erstellt von Manfred Honeck und Tomáš Ille (EA)

            ウィーン交響楽団とマンフレッド・ホーネック
            ピアニストはルドルフ・ブッフビンダー。

            クリスマス時期になって観光客もますます増えて
            周囲は一部の常連除いて、ほとんど観光客。
            (コンサート最中にガイドブックとか読んでいるのですぐわかる)

            ウィーン=音楽の都
            国立オペラ座と楽友協会は絶対に行くべき、とか
            ガイドブックに書いてあるんだろうなぁ。
            観光客さまさまである。
            観光客がいなかったら、楽友協会もオペラ座もガラガラかもしれない(本気)

            まぁ、演奏中にヒソヒソ声のお喋りをず〜っとしている人もいて
            時々、うううううう、と思うけれど
            ヒソヒソ声お喋りは、観光客に限らないので
            そういう筋違いの事で怒るのは意味がない。

            さて、ホーネック(マンフレッド)も、かなりのヘン◯イで
            今回は何やるか、とワクワクしながら行った。

            最初はハイドンの交響曲93番。
            ロンドン・シンフォニーの最初の曲で大成功を収めたもの。

            オーケストラそのものの響きは違うけれど
            ありゃ、こういう解釈って、この間も聴いたような・・・
            パーヴォ・ジェルヴィとドイツ・カンマーが演奏したハイドンの
            強弱のつけ方、アクセントのつけ方に、すごく似た印象。

            ウィーン交響楽団はモダン・オーケストラなので
            ブレーメンに比べると、音の厚みが増して
            豪華版に聴こえてくるので、多少、透明度は落ちるけれど
            急激な強弱のつけ方や
            いたずら満載の箇所の強調が効いている。

            ・・・というより、何なんだよ、このハイドン(爆笑)
            ロンドン行くのに大張り切りで
            持てるだけの(音楽的)ジョークを爆発させていて
            60歳近くになったハイドンの
            このお茶目ぶり、はっちゃけ爆発振りがたまらない ♡
            (いや、今の60歳と比べてはいけない。当時の平均寿命は非常に短かった。
             ハイドンからずっと後の1870〜80年の男性の平均寿命は36歳である!
             もっとも新生児及び乳児死亡率が高かったというのはあるけれど)

            いやしかし、みなさん、この曲、聴いた事あります?
            おとなしい上品な皮を被っているのに
            途中のおふざけ振りが、現代の耳で聴いてもむちゃくちゃで(爆笑)
            深層の令嬢が、ワインなどを嗜んでいるうちに
            突然脱ぎだしたり踊りだしたりオ◯ラしちゃったり
            ・・・あ、すみません妄想爆発で。
            (でもオ◯ラは途中にあるんです、ファゴットで・・・)

            古楽の専門のお偉い学者さんたちが
            真面目にハイドンを追求して
            しかつめらしく謹厳にオーセンティックに演奏するのも良いけれど
            パーヴォ・ヤルヴィやマンフレッド・ホーネックみたいに
            エンターテイメント性を押し出して
            はちゃめちゃ的に徹底的におちゃらけ振りを出すのが
            むちゃくちゃ楽しい。

            いや、そりゃ、ロンドンの聴衆だって
            お上品な貴族の方々というよりは
            産業革命でのし上がってきた成金(失礼!)が中心だっただろうから
            貴族の上品さを纏いながらも
            いわゆる即製音楽ファンにも楽しめるような作品を書くって
            ・・・ ハイドンってどこまで天才(驚愕)
            というよりは、オーダー主の意向をくみ取って
            職人芸で完璧に顧客の要望に応えるという訓練が
            徹底的に身体に染み付いているんだろうなぁ。

            モーツァルトのピアノ協奏曲は非常に有名な21番。
            ブッフビンダーのピアノの音の立ち方、透明感が素晴らしい。
            第一楽章と第三楽章のカデンツァは
            ブッフビンダー作曲という事だが
            非常に伝統的、古典的で違和感がない。
            (他のピアニストならカデンツァに現代音楽作っちゃったりするかもしれないが
             ブッフビンダーはコンサバだから、そこらへんの抑え具合が巧い)

            さて、後半のプログラムが
            エレクトラ組曲、オーストリア初演???

            マンフレッド・ホーネックがウィーン・フィルでビオラを弾いていた時に
            オペラ座の「エレクトラ」をえらく気に入って
            サロメ組曲とか、バラの騎士があるんだから
            エレクトラ組曲もあって良いんじゃないか、と
            チェコの作曲家と共同で組曲を作って、今回がオーストリア初演。

            ・・・(沈黙)

            いや、サロメとかはオーケストラ曲としてのダンスがあるし
            バラの騎士は古典的で退廃的な美しい後期ロマン派のメロディてんこ盛りだが

            エレクトラって、ヒステリーのソプラノが
            最初から最後まで舞台で、母親を恨んで喚いているだけのオペラで
            (非常に激しい誤解があるが、反対意見は却下する)
            アガメムノンのテーマはあるけれど
            あれだってメロディとは言わんだろ、ツァラの最初のところみたいなもので。

            どうやったら組曲なんて出来るんだろう・・・
            と思っていたが
            え〜、これ、個人的な印象を勝手に自分でメモしているだけなので
            色々と読者から反対意見はあるだろうが

            オペラになっていないエレクトラって・・・間抜け。
            最初から最後まで
            目一杯フォルテで、ガンガン続く。
            ホーネックの指揮振りも
            ず〜っと激しく手足(いや、手だけか)を振り回して
            オーケストラも、それに応えて力一杯で
            ほとんどヤケクソ気味(妄想)で演奏している。
            何だかもう、聴いているこちらも
            全身に力が入って、どっと疲れる。
            (息を抜く場面があまりないのである)

            エレクトラって、オペラとしては何故か何回か観ているんだけど
            (たいてい、舞台は血の海だったりする)
            ヒステリックなエレクトラを諌める妹とか
            猛女のお母さんのモノローグとか
            オレストとの行き違いとか
            割にストーリーがしっかりしているオペラだから
            音楽はむちゃ先鋭的でモダンだけど
            お話と溶け込んでいて
            ある意味、非常にドラマチックな劇伴という印象でしかなかったので
            ストーリーなしにインストルメンタルだけで聴くと
            焦点が合わないような感じになってしまう。

            まぁ、ホーネックが作曲料のモトを取るために
            自分の手持ちのオーケストラで、何回も演奏させたら
            (で、ついでに録音までしたら)
            有名な「組曲」となる可能性はゼロではないけれど
            エレクトラって、全部で約2時間ほどなので
            30分の組曲を聴くよりは、オペラの方が良いなぁ。
            もっともエレクトラの2時間って、私は聴いた後に
            マジにグッタリする。
            ものすごい陰惨な話だしヒステリックだし。
            それに今調べたら、エレクトラのオーケストラ編成って116人って
            わはは、確かに大音響のヒステリックな作品になるわけだわ(笑)

            エレクトラはスタンダード・レパートリーになっているから
            今シーズンはもう上演されないけれど
            また来年、行っても良いかなぁ、と思いつつ
            今のオペラ座のエレベータ演出、好きじゃないの(涙)
            以前のお月さまバージョンの方がずっと良かったのに・・・

            歳とると、文句が多くていかん!!!という自覚は持ってるので
            反省しつつも
            なかなか治らない私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

            0
              Wiener Konzerthaus Großer Saal 2018年11月24日

              Wiener Symphoniker
              バイオリン Nikolaj Szeps-Znaider
              指揮 Philippe Jordan

              Kurt Schwerstik (*1953)
               Here & Now (2017)
              Johannes Brahms (1833-1897)
               Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 77 (1877-1878)
              Antonín Dvořák (1841-1904)
               Symphonie Nr. 9 e-moll op. 95 „Aus der Neuen Welt“ (1894)

              このコンサート、チクルスで持っていたので
              何の疑問もないまま行ってしまったのだが

              同じ時間に隣のモーツァルト・ホールでは
              カメラータ・ザルツブルクが
              ペーター・ルジツカとシュトックハウゼンを演奏していて

              国立オペラ座では清香ちゃんと木本クンのシルヴィア

              更にはサンクト・ペルテン祝祭劇場で
              プレルジョカージュのロメオとジュリエットという

              とんでもない日だった。
              (オペラ座の方はチケットを買ったつもりだったら
               違う日付のチケットを買っていた、という冗談でない悲しい話・・・)

              ああああ、もともとチケット持ってたとは言え
              何故、ウィーン交響楽団の名曲アワーに来ちゃったんだろう。
              と、まずは非常に失礼な事を考えていた位である。
              ウィーン交響楽団の皆さま、ジョルダンさま、ごめんなさい。

              シュヴェルツィックは、もともとホルン奏者として
              トーンキュンストラーとウィーン交響楽団で活躍していた。
              (知らなかった(恥))
              例年ヘルデン・プラッツで行われる
              終戦記念コンサートの序曲としてウィーン交響楽団のために作曲された曲。
              シュヴェルツィックの音楽はクラシックに戻ろう的な流派なので
              かなり聴きやすいし
              序曲3分なので短い。

              ファンファーレ的な要素ももちろんあるけれど
              終戦記念=マウトハウゼン強制収容所解放という要素もあるので
              パッパラパーの華やかさはなく、思索的な静けさが入る。

              さて、またツナイダーか、とか思ってはいけない(笑)
              しかしこのバイオリニスト
              今年の楽友協会会員のプレゼントの CD もツナイダーだったし
              今、絶賛発売プロモーション真っ最中なのかしら。

              ブラームスのバイオリン協奏曲と言ったら名曲中の名曲で
              こちらも、もう、様々なバイオリニストで何回聴いたかわからん。
              それに私、バイオリンの良し悪しはよくわからん。

              ツナイダー、巧いし、ダイナミックだし
              マッチョかと思うと優しくなるし
              でっかいお兄ちゃんが(体格は良いし背が高い)
              小さなバイオリン(ツナイダーだと小さく見える)を
              肩にちょこんと置いて
              えも言われぬ美音を出しているのを見るのも楽しい。

              アンコールにオーケストラとバッハのカンタータ(編曲版)を弾いたが
              聴衆にドイツ語で挨拶したり
              カーテン・コールに何回も呼び出された時には
              「お腹すいた・・・食事したい」みたいな物まねまでして
              もしかしたら、愛されキャラを目指しているってところかも。

              ただ、ブラームスのバイオリン協奏曲は
              演奏している方も(失礼な言い方だが)ルーチン・ワーク
              聴いてる方もルーチン・ワーク的なものがあって

              あああ、これなら隣のホールで
              カメラータがルーチンではあり得ないルジツカとかと
              格闘している方に行けば良かったかも
              ・・・と、とんでもなく失礼な事を考えていたのである。

              幕間に移動しちゃおうか、と思ったが
              幸か不幸か、幕間の時間が被さっていなくて
              隣の小ホールの方は既に後半が始まっていた・・・ちっ・・・

              仕方なく(失礼である事は承知です)大ホールに戻って
              後半はドボルジャークの「新世界より」って
              これも名曲中の名曲(げっそり)

              ただ、これが意外と良くて、ビックリした。
              確かにオーケストラにとっても指揮者にとっても
              ルーチン・ワークなのかもしれないが
              俺たちゃプロだぜ、こういう名曲、バッチリ演奏してやる
              みたいな(妄想)プロフェッショナルの矜持と気概が
              割にストレートに伝わって来た。

              今回はジョルダンの指揮もあっさり系で
              熱くなる事なく、オーケストラのバランスも良く
              一歩間違えると土臭くなるドヴォルジャークを
              かなり都会的な洗練を持って演奏していて

              そうなると、大ホールのデッドな音響が意外に良い意味で活きて来る。
              多少音量が大きくなっても全然平気だし
              プロの気概で演奏されているので
              アンサンブルぴったり揃って、粗さがなくて
              洗練された美しい音色のドボルジャークだった。

              21時30分から、小ホールでは
              Late Night というタイトルで、本コンサートの後に
              もう1つ、現代音楽のコンサートを開催しているので
              何とか潜り込もうと思ったのだが

              ドボルジャーク終わったのが21時40分・・・
              小ホールを覗いてみたが
              やっぱり Late Night は既に始まっていて入場できず。
              (雑音っぽい現代音楽は、途中入場、厳しく禁止である。
               私だって絶対にやだ)

              まぁ、身体が4つあるならともかく
              人生って、選択すれば何かを放棄しなければならない
              ・・・という事実もあるし
              ウィーン交響楽団のプロの矜持をばっちり聴かせてもらったし
              チケットも無駄にならなかったし(笑)
              比較的早く帰宅できたし
              (この間は Late Night の後、地下鉄トラブルで帰宅にえらく時間がかかった)
              その意味では良かったわ、と
              あくまでもポジティブに考える私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。




              ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

              0
                恒例の(笑)日曜日のダブルヘッダーです。
                時系列で読みたい方は、午後の分は こちら からどうぞ。

                下は夜のコンサートの記憶メモです。

                Musikverein Großer Saal 2018年11月18日 19時30分〜21時

                Wiener Symphoniker
                Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
                Wiener Sängerknaben
                指揮 Philippe Jordan
                ソプラノ Adrianne Pieczonka
                テノール Werner Güra
                バリトン Thomas Hampson

                Benjamin Britten (1913-1976)
                 War Requiem, op. 66

                こんな超弩級のプログラムなのに
                超貧民席には観光客が一杯で
                お喋りと椅子ガッタンと途中退場の嵐だったらどうしよう?
                と、一瞬気が遠くなりそうだったが

                スマホと写真撮影(フラッシュはなし)ビデオ撮影(禁止されてます)と
                多少のヒソヒソ声の絶え間ないお喋りと
                途中の椅子ガッタンが数回
                居眠りして携帯電話を床に落とす音が数回
                途中でガッタン音を立てて出ていったカップルが1組。

                ヒソヒソ声と、椅子が軋る音は絶え間なく聞こえていたので
                テノールとかのあの密やかなオーウェンの詩による曲が
                雑音混じりでしか聴けなかったのは残念だが

                その私からして
                途中のアブラハムの話あたりから
                涙と鼻水が止まらなくなって
                (かと言って演奏途中でバッグからティッシュを出す訳にいかず)
                アニュス・デイとリベラ・メのあたりでは
                顔面がスゴイ事になっていてタイヘンだったんだけど。

                宗教曲は苦手だし
                辛気臭いレクイエムはもっと苦手なんだけど
                ちょっとこのブリテンのレクイエムは
                心臓にどっかんどっかん来る。

                意味不明の(それじゃいかんのだが)ラテン語の歌詞はともかく
                途中に挟まれたオーウェンの詩が
                あまりにリアルで詩的で

                更に、そのオーウェンの詩につけた
                ブリテンの音楽の技法が
                もう、凄すぎる!!!!

                例によって舞台は見えない席なのだが
                舞台が拡張されていて
                オーケストラの後ろに(たぶん)コーラス
                コーラスの前に(たぶん)ソプラノ
                指揮者の左右にはバリトンとテノール(この2人は見える)

                ウィーン少年合唱団とオルガンは
                舞台外のもしかしたらバンダ扱い?
                音量が非常に小さかった。
                (だからもう少し、客席が静かだったら良かったのだが)

                ギューラのテノールは声が前に飛ぶタイプなのか
                もともとリリック・テノールだから声量があまりないのか
                最初のソロは、ほとんど聴こえて来なかった。
                ただ、声は本当に美しい。
                後半になってオーケストラの音量が小さいところでの
                テノール・ソロの美しさと繊細さは鳥肌モノだった。
                (だからもう少し、客席が(以下省略))

                ハンプソンはこの間の風邪からは回復したのね。
                このバリトン、通常の声量がスゴイのだが
                今回は、その大声をかなり抑えて
                大味にならず、ギューラと揃えて
                とても繊細に、また英語も美しく歌ってくれた。
                (もともとアメリカ人だ、英語は得意なはず(笑))

                ソプラノのピエツォンカは歌手陣の中で
                良い意味でも悪い意味でも異彩を放っていて

                はっきり言えば、声がでかすぎる!!!

                確かに最初の Dies irae は、あの声量でオーケストラに負けない声が必要だが
                その後も、ずっと、時々、金切り声に聴こえそうなギリギリのところまで
                すごい声量で歌っていた。

                いや、コーラスと一緒に歌う関係上(ソロはない)
                たぶん、音楽的にはそれで正しいのだろうし
                ピエツォンカの美声は大声量でも損なわれる事なく
                ものすごく強い鋼のような声で聴き応えはあったが。

                楽友協会合唱団の巧さは言うまでもない。
                極限のピアニッシモから最強のフォルティッシモまで
                表情豊かな演奏を堪能。

                指揮者のジョルダン
                時々、口を大きく開けて(でも歌ってない(笑))
                すごい情熱とエネルギー。
                この指揮者、ここ最近、あれやったりこれやったりで
                寝る暇もないと思うのだが
                若いという事もあるけれど、すごい体力。

                で、音楽的な美しさもさる事ながら
                オフェルトリウムのテノールとバリトンの
                アブラハムとイザクの語りの最後で
                涙しない人はいないんじゃないだろうか(と勝手に思ってる)

                ご存知、息子を神に捧げるように要請されたアブラハムが
                イザクを神に出して殺そうとすると
                そこに天使が現れ、犠牲の羊を出して
                息子から手をどけて、犠牲の羊を使いなさい、という話なのだが

                これがオーウェンの詩ではどうなるかと言うと

                But the old man would not so, but slew his son -
                and half the seed of Europe, one by one

                あああああ、私はここで背筋に冷汗が出る。
                人間の残酷さが怖い。

                そして、最後のバリトンの長いソロのバラードは
                詩の内容も心を打つが
                同時に、内容にぴったり添えて
                それまでのモチーフを絶妙に使うブリテンの音楽に
                心の底まで踏み込まれる。
                うううう、何という音楽!!!

                最後のところ、あまりに心にグサグサ刺さってくる。

                I am the enemy you killed, my friend.
                I know you in this dark; for so you frowned
                yesterday through me as you jabbed and killed.
                I parried; but my hands were loath and cold,
                let us sleep now …

                ご存知の通り、これにテノールとバリトンのソロが続き
                その後に少年合唱とコーラスが続くのだが
                もう、ほんと、ここら辺になると
                鼻水と涙が(すみませんしつこくて)

                芸術で戦争反対とか叫ぶ作品は
                普通は私は好まないのだが
                しかし、この曲を聴いてしまうと
                何という力のある音楽と詩なんだ・・・・と
                ちょっと仰け反りそうになる。

                人類の歴史は
                多かれ少なかれ血にまみれた歴史で
                (言ったら喧嘩になるだろうけれど
                 キリスト教の残酷さって、十字軍とか
                 教会内部での権力抗争も含めて、血で血をあらう凄まじさ)
                どんなに戦争反対を叫んでも
                世界中から紛争・戦争地域はまだ消えていないわけで

                1940年に空爆で破壊された
                コヴェントリーの聖マイケル教会のために
                (あっ、だからオフェルトリウムで天使ミカエルが出てくるのか!)
                1961年に完成し、1962年に初演されたこの曲は
                その意味において
                現代に聴いても、その意義を失わない
                すごい力を持った名曲だと思う。

                日曜日なので車で行って良かったわ。
                化粧完璧に崩れていたし・・・(わはははは)
                と、密かに思った私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                ツィッターではちらっと書いたけれど
                ここ数年、同じ常連客で私の横に居る
                たぶん、30歳くらいの若い静かなお兄ちゃんが
                今まで、お喋りも雑音も気にしていなかった様子だったのに
                前の席の女性が
                演奏中、ずっとスマホでインターネット見たりラインしていたりするのに
                マジにキレて注意して、コンサートの後に言い争いになっていた。
                (私は喧嘩の結末は見ずにさっさと帰りました(冷血だから))
                いつもすごく静かで忍耐強いおとなしそうな人だったので
                ちょっと意外だった。
                (あ〜、この人もあと30年くらいしたら、私みたいな道を辿るのか。
                 もしかしたら、30年後は(その前かも?)私の席が空くな、と狙っているかも(笑))

                追記 ツィッターでフォローしている(相手からはされていない)方が
                これは音楽で戦争を「視る」、音楽で聴く「戦争映画」とおっしゃっていたが
                言いえて妙。
                確かにオーウェンの詩の音楽の中に、すべて情景描写が見事に織り込まれている。

                ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン 1回目と2回目

                0
                  Musikverein Großer Saal 2018年11月14日 19時30分〜21時30分
                  Musikverein Großer Saal 2018年11月15日 19時30分〜21時30分

                  Wiener Symphoniker
                  バイオリン Nikolaj Szeps-Znaider
                  指揮 Philippe Jordan

                  Robert Schumann (1810-1856)
                   Ouvertüre zu Lord Byrons „Manfred“, op. 115

                  Jean Sibelius (1865-1957)
                   Konzert für Violine und Orchester d-Moll, op. 47

                  Robert Schumann
                   Symphonie Nr. 3 Es-Dur, op. 97, „Rheinische“

                  最近、ウィーン交響楽団のコンサートが多いような気がする。
                  確か、ついこの間、ベルリオーズの珍曲レリオを聴いたはず・・・

                  今回のコンサート、時間があったので
                  (現代音楽祭のコンサートに追加料金払って行きたくなかったので)
                  2杯目もおかわりして来た。

                  不思議なプログラムで
                  シューマンに、中身シベリウスのサンドイッチ。
                  ドラマツルギー的な意味があるのか
                  それとも
                  指揮者はシューマンで行くぞ、と言ったところに
                  バイオリニストが、僕はシベリウスが良いなぁ、と言って
                  それで簡単に決まってしまったような気がする(邪推)

                  しかしまぁ、オーケストラも凄いけれど
                  オーケストラのメンバーは多少なりとも持ち回りだが
                  凄いのは指揮者のジョルダンで
                  この間のレリオから、まだ数日しか経っていないのに
                  シューマンとシベリウス
                  更に今週末(!)はブリテンの戦争レクイエム。

                  どういう体力(脳力?)なんだか・・・

                  さて、シューマンとかシベリウスとか
                  こういうスタンダードな曲であれば
                  別に指揮者なんか要らんだろ、とか思うシロウトもここに居るが
                  そういうものでもないのだろう、きっと。

                  マンフレッド序曲、音が厚い。
                  シューマンのオーケストレーションって
                  こんなに分厚い響きだったっけ?

                  ジョルダンと言えば
                  私の今までの印象だと
                  比較的軽めにモダンな音楽作りをする人だと思っていたが
                  音量多めのどっしりした
                  如何にもドイツ的伝統を守りました、みたいな重さ。

                  シベリウスのバイオリン協奏曲。
                  ツナイダーのバイオリンって
                  太い音というか
                  中心がしっかりして
                  時々、バイオリンじゃなくてチェロを聴いてるような
                  すごくマッチョな音がする。

                  オトコマエというか、強いというか
                  男性的でダイナミック。
                  (まぁ、男性的とか言うとジェンダー・スタディの方には
                   すごく怒られそうだけど)
                  シベリウスなので、オトコマエでも
                  時々、ヘナッと崩れて泣くんだけど
                  強がってイキがってる若いお兄ちゃんが
                  何かに挫折して、崩れ落ちて泣いてるセンチメンタル感。

                  もともとの音が強いので
                  あんまり同情しないけど
                  (ほっておけば、こいつ勝手に立ち直るだろって感じ)
                  センチメンタルがズブズブのところがあっても
                  全体的に、すっきり爽やかマッチョ青年、という印象の仕上がり。

                  この曲、バイオリンとオーケストラを合わせるのが
                  かなり難しいと思われる曲だが
                  オーケストラの反応が抜群に良かった。
                  ツナイダーなら、何回も一緒に演奏したぜ
                  俺たちに任せときな、みたいな頼り甲斐。

                  後半のシューマン、交響曲3番「ライン」
                  こういう名曲は、ある程度の水準のオーケストラなら
                  そこそこ聴かせてしまう。

                  ・・・失礼を承知で言っちゃうと
                  たぶん、この曲、ほとんどリハーサルしている時間
                  なかったんじゃないの?
                  オーケストラは既に演奏は出来上がっているから
                  指揮者が多少のバランスのみ指示したって感じじゃないのかなぁ。

                  アンサンブルが時々粗い。
                  ジョルダン指揮にしては、各パートの透明感がなくて
                  音がかなり混ざり合って
                  最初のシューマンと同じく、ぼってりした厚みがある。
                  それが指揮者の意図なのだろうが
                  如何にも「ロマン派」の香り爆発、という
                  昨今、割に珍しい方向での演奏。

                  ただ、よく聴いていると
                  ソプラノとバスとのモチーフ繋がりとか
                  うまく指揮者が読み取って
                  表面に出して来ているのがわかる。

                  でも、だいたい、この曲、かなりシツコイし
                  (特に最終楽章の前のところ、単調だし長いし・・・)
                  オーケストラもスタンダードな名曲という事で
                  割に「職業オーケストラ」に徹した部分があると思う。

                  まぁ、毎回のコンサートで
                  音楽的に高揚して弾けまくって
                  その後、人生に支障をきたすほどにグッタリしていたら
                  週末のブリテンなんか演奏できないし(爆笑)

                  私の感受性もゼロに近いから
                  感激したか、と聞かれると、ちと微妙ではある。

                  この間のトーンザッツ(アナリーゼの準備講座)の授業で
                  シューマンの歌曲を聴かされ
                  この曲に、どういう印象を持つか、と質問されて
                  え?和声の分析するんじゃなかったの??と
                  ひっくり返った私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。
                  (もちろん答えられませんでした。感受性ゼロだし・・・(涙)
                   メランコリーとか言われてもわからんわ!!!)



                  トーンザッツは私はデキがあまりに悪過ぎるので
                  本来1つで良い授業を2つ取っているのだが
                  ゲストとして出ている演習は
                  感情とか無視。
                  先生と何人かのデキる学生が
                  どんどん分析して行くのだが

                  正規に入っている授業の先生は
                  フォームだけではなく、そこから突っ込んだアナリーゼを
                  自分1人で納得しながら学生に語っていくので
                  分析の練習にはならないけれど
                  実はものすごく面白いのである。
                  (学者肌の先生が、見た目に似合わず感情的になっていくのに悶える)

                  ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

                  0
                    Musikverein Großer Saal 2018年11月11日 19時30分〜22時

                    Wiener Symphoniker
                    Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
                    語り手 Markus Meyer
                    テノール Cyrille Dubois
                    バリトン Florian Sempey
                    ピアノ・ソロ Ingrid Marsoner
                    指揮 Philippe Jordan

                    Hector Berlioz (1803-1869)
                     Symphonie fantastique, op. 14 Episode de la vie d’un artiste
                     Lélio ou Le Retour à la vie, op. 14b
                      Monodrame lyrique, Text von Hector Berlioz

                    現代音楽の音のお風呂から出て
                    楽友協会に駆け付ける。う〜、何とか間に合った。

                    ウィーン交響楽団のコンサートで売り切れという珍しい現象。
                    (あ、すみません、バカにしている訳ではなく、むにゃむにゃ)
                    今回のコンサートはコーラスが出るし
                    だいたいコーラスが出ると、その家族知り合い友人等が大挙して来る
                    というのが通例になっている。

                    しかし面白いプログラム。
                    ベルリオーズは、実はとんでもなくすっ飛んだ作曲家だと思うのだが
                    幻想交響曲以外、あまりコンサートで演奏される事がない。

                    幻想交響曲に続けて演奏すべし(よって作品番号が 14b である)という
                    レリオは
                    大昔、確かグラーフェネックの音楽祭で聴いた記憶がある。

                    俳優さんが、ドイツ語で語り
                    その間にピアノ伴奏でテノールのリートが入り
                    オーケストラの曲が入り、バリトンのソロが入り、という
                    大豪華版で、もちろん演奏時間も長い。

                    最初の幻想交響曲は
                    あ〜、そりゃ巧いです、ウィーン交響楽団の管楽器軍団が
                    むちゃ張り切って、すごい音を聴かせてくれるし
                    木管掛け合いの第3楽章の距離感が素晴らしかった。
                    もうちょっと会場の咳き込みとかが少なかったら
                    フランスの田舎の空気を感じられたかもしれない。

                    ただ、オーケストラの本領発揮は後半だった。
                    メンバーが、幻想の演奏には、ちっ、またこの曲か、とか
                    思っていたのかどうかはわからないが
                    レリオの方は、たぶん、ほとんど演奏されないので
                    ものすごく張り切って
                    はっちゃけて、はじけて、ほとんどやけっぱち(笑)

                    いやいや、元気でとてもよろしい。

                    テノールが優秀だったわ。
                    リリック・テノールで、かなり高い音(たぶん c)が何回かあるんだけど
                    声の領域をちゃんと変えて
                    最初がちょっと不安定だったものの
                    続く部分は、しっかりと美しい声で歌ってくれてハートがドキドキ。
                    ともかく声がリリックで甘いのである。
                    見た目がどうかはわからないが。
                    (すみません、舞台見えない席なので)

                    コーラスはいつもの楽友協会の、超優秀な合唱団だから最高。
                    俳優さんは、ちょっと癖がある話し方だが
                    シェークスピアになぞらえた物語を
                    詩的にドラマチックに聞かせてくれる。

                    うははは、これも楽しいじゃないの。
                    幻想の後、生き返った詩人の話なのだが
                    最後は、伝統的トナールの、ベートーベンかキミは、みたいな
                    ノリノリの元気一杯で盛り上がるので
                    (もしかしたらストーリー違うかもしれない。
                     調べていないので、お許し下さい)
                    最後のシェークスピアのテンペスト幻想曲が
                    ともかく、ド派手で、ベルリオーズの変人振りが爆発している。

                    何でもありだな、この作曲家は。

                    もちろん、ベルリオーズの指示では
                    オーケストラも歌手もカーテンの後ろ、とあるが
                    楽友協会、カーテンありませんから(笑)
                    ・・・貧民用の舞台が全く見えない席はあるけど。

                    という訳で、こちらも目一杯(耳一杯?)楽しんで
                    日中むちゃくちゃ怠けたものの
                    楽しい週末を過ごした私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    ベルリオーズ復活の傾向があるなら
                    イタリアのハロルドをやらないかなぁ、と思っていたら
                    このチクルスの次のコンサートが
                    タメスティのソロで、ばっちりイタリアのハロルド!!!
                    うわあああい、楽しみだぁ \(^o^)/

                    ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

                    0
                      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2018年11月4日 11時〜13時

                      Wiener Symphoniker
                      バリトン Adrian Eröd
                      指揮 Philippe Jordan

                      Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
                       Ouverture zu „Ein Sommernachtstraum“ op. 21 (1826)
                      Hector Berlioz (1803-1869)
                       Les nuits d’été. Sechs Lieder mit kleinem Orchester op. 7 (1840/41)
                      Robert Schumann (1810-1856)
                       Symphonie Nr. 4 d-moll, op. 120 (1841/50)

                      ウィーン交響楽団の日曜日チクルスは
                      バーバラ・レットという女性の解説付きなのだが
                      一緒にコンツェルトハウスの総裁が登場。

                      う・・・何かあったな(悪い予感)

                      「皆さま、季節が季節で、歌手にとっては危機シーズンです。
                       本日予定されていたトーマス・ハンプソンが風邪をひき
                       コンサート70分前にキャンセルの意向を伝えて来ました。
                       かなりマイナーな曲目なので大変でしたが
                       コンツェルトハウスのチームは優秀で
                       アドリアン・エレートが開演60分前にジャンプ・インする事になりました」

                      さすがに、ここで、え〜っ?!という失望のため息は全くなく
                      いや、待ってたぞ、エレート!という感じの盛大な拍手。

                      さて、司会のレットが、メンデルスゾーンの真夏の夜の夢を取り上げて
                      シェークスピアの題材で、音楽史上、どの位の作曲家が曲を作ったか
                      というのを、クイズ形式でやったのだが

                      ウィーンの聴衆って
                      時々、日本のクラオタを超えるんじゃないかと思う・・・

                      ヴェルディとかグノー、ベッリーニあたりまではともかくとして
                      ヘンリー・パーセルとか
                      ザルツブルク音楽祭で数年前に上演された現代作曲家のオペラとか
                      それこそ、マジなオタクが狂喜しそうなディープな質問に
                      必ず客席のどこからか、正解の声が飛んでくる。

                      ・・・ちょっと怖い(笑)
                      私もかなり聴き込んではいると思うんだけど
                      ちょっと、いや、かなり負ける。

                      メンデルスゾーンの真夏の夜の夢の序曲。
                      ああああ、目の前に浮かぶのは
                      ミーシャのパックと、村人たちと
                      シーシアスとヒポリタのカップルのバレエ。
                      (私もかなり毒されている・・・)

                      聴き慣れたウィーン・フォルクス・オーパー管弦楽団の
                      時々、異様に元気な演奏とはまた違い
                      一点の曇りも、音の濁りもない
                      爽やかさに溢れつつも、繊細な表現を見せる。

                      日曜日の朝、コンサート1時間前に準備したとは思えない
                      ばっちり黒の蝶ネクタイをしたエレート登場。

                      ベルリオーズの「夏の夜」
                      最近、ベルリオーズが取り上げられる事が増えて
                      幻想交響曲以外にも、色々な作品が聴けるのが楽しい。
                      しかも、幻想交響曲以外にも、傑作が山ほどあるじゃないの。

                      小編成のオーケストラの伴奏だが
                      エレートの美しいフランス語と甘い美声が素晴らしい。
                      第1曲目のエレガントさが、まずはハート直撃。

                      「夏の夜」というロマンティックなタイトルなので
                      最初の曲のような単純なラブソングを期待していると
                      途中で、恋人は死んでしまうし
                      お墓のシーンを大サービスでどんどん出して
                      割に暗い感じになってきて

                      で、ベルリオーズの「暗さ」って
                      ちょっとコワイんですよ(ほら、幻想交響曲もそうじゃないですか)
                      加えて、エレートが時々コワイ(良い意味です)
                      国立オペラ座のエレートの役と言えば
                      私にとっては、ウエルテルの中の
                      あの陰険なアルベールで(これはエロートに歌わせたら絶品)
                      爽やかな甘いハイ・バリトンから
                      悲しみに沈む歌や、暗く透明な陰険さに至るまで
                      しっかり歌い分けて
                      オペラ歌手として、演技もしっかり出来る歌手のリートって
                      時々、実に劇的になる(のに、しっかり抑制も効いている)

                      トーマス・ハンプソンの、大声量で圧倒する
                      ちょっと大味のバリトンより良かったかもしれない。
                      あ、独り言です、無視して下さい。

                      リハーサルもしていないのに
                      あの繊細で美しいエロートの声にぴったり合わせて
                      これまた繊細でフランスっぽい音を出したオーケストラと
                      しっかりオーケストラを統率していたジョルダンにも脱帽。

                      割にカプリッチオなオーケストラだが
                      危機っぽい状況にも、あ〜、何とかなるでしょ、という
                      融通の効き方がウィーンらしいというか(笑 褒めてます)

                      後半の最初で
                      司会のレットが、シャツを替えたエロートを伴って出て来て
                      リハーサル1回もなしで緊張しませんでしたか?とインタビュー。

                      エレート曰く

                      昨日の夜に、もしかしたら、と言う連絡があったが
                      友人を呼んでいたので、そこで追い返すわけに行かず
                      遅くに友人が帰った後、念の為に楽譜を引っ張り出してチェック。

                      今日の朝、最初に、代役不要です、という連絡があったので
                      家族と一緒に山歩きに出ようと思っていたら電話があり
                      やっぱり出て下さい、というので慌てて出て来ました。

                      私のよく知っているフランス語の歌詞だし
                      一度、歌った事もあります(7年前だそうだ(笑))
                      緊張?
                      あまりに急過ぎて、
                      緊張する時間の余裕はありませんでした(客席爆笑)。

                      後半はシューマンの交響曲4番。
                      これって、作られた順番からすると2番目なのだそうだ。
                      アタッカで続く4楽章の名曲で
                      名曲は名曲で
                      一流オーケストラが一流指揮者で演奏すると
                      名曲として聴ける(笑)

                      ジョルダンも、音楽性や、その背後にある知識や技術で
                      やっぱり「優等生指揮者」の1人には違いないのだが
                      カプリッチョなウィーン交響楽団とやると
                      良い意味での融通が出て来て、とても良い。
                      (ウィーン交響楽団は、やる気満々の時とやる気がない時が
                       割にモロわかりするのである、わっはっは。所詮は素人視点だが)

                      さて、このコンサート
                      同じプログラムが11月6日(火曜日)にある。
                      コンツェルトハウスのウエブ・サイトでは
                      でかでかとハンプソンの写真が載っているのだが
                      誰が歌うんだろう?

                      実は11月6日は、このコンサートと
                      別のコンサートのチケットを持っていて(汗)
                      どちらに行こうか、まだ迷っている状態の私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      実はこの後、現代音楽のコンサートもあったのだが
                      日曜日早朝ご近所さんサウナが復活して
                      睡眠不足でサウナ入ってからコンサートへ行ったのと
                      まぁ、大学の授業や試験がむにゃむにゃ
                      ついでに仕事もむにゃむにゃ
                      ・・・なので、現代音楽コンサートは行かずじまいとなりました。
                      悪しからず (お辞儀)

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