ウィーン・フィル + リッカルド・ムーティ 2回目・3回目

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    Musikverein Großer Saal 2017年12月9日 15時30分〜17時30分
    Musikverein Großer Saal 2017年12月10日 11時〜13時

    Wiener Philharmoniker
    指揮 Riccardo Muti

    Joseph Haydn (1732-1809)
     Symphonie g-Moll, Hob. I:39
    Anton Bruckner (1824-1896)
     Symphonie Nr. 9 d-Moll

    金曜日午前中の楽友協会主催のコンサートの後
    ウィーン・フィルの定期公演で同じプログラムを
    土曜日の午後と日曜日のお昼に鑑賞。

    ウィーン・フィルの定期会員のマナーの悪さ、最悪(怒)
    いや、そりゃ、そういうマナーの悪い貧民席に居る方が悪いし
    貧民席でもちゃんとそれなりのお洒落をして
    上品に静かに聴いていらっしゃる紳士淑女も多いのだが

    土曜日に2人、日曜日に2人
    とんでもない観客が居るの。

    あまり詳しい事は書けないが
    たまに正式にクレームの手紙を投函する事まで
    ついつい考えてしまうレベルのマナーの悪さ。

    まぁ、ウィーン・フィルの定期会員の方々の多くは
    別にクラシック音楽が好きで来ているわけではなく
    ステータス・シンボルとしていらっしゃる方々も多いので
    (以下省略)

    そういう客のイヤな行動で
    鑑賞の楽しみを邪魔されるのも腹が立つが
    そういう事に憤っているよりは
    そういうのは、グラーフェネックで聞く
    コオロギの鳴き声と割り切るしかない。

    日曜日なんか、ブルックナーの間、ず〜っと
    横で鼻を啜られたんだけど(涙)
    (しかもずっとスマホ見てるし。
     このばばっちい格好をした匂う男性、何なんだ)

    ハイドンは土曜日も日曜日も
    悶絶する程に美しかった。

    ムーティの美的感覚って
    絢爛豪華、洗練の極みの
    イタリア貴族のトップを地で表現しているような感じ。

    金曜日も思ったのだが
    たかがハイドンの比較的初期の作品が
    あそこまで「美しく」響くというのはスゴイ。

    作曲者のハイドンがこの演奏を聴いたら
    その場で悶絶して失神するんじゃないだろうか。

    金曜日にスコアに気を取られて
    印象として全然残らなかったブルックナー。

    如何にもウィーン・フィルのブルックナーという感じの音に
    ムーティの洗練が加わったら

    これはもう、無敵・・・

    ウィーン・フィルというのは面白いオーケストラで
    あれだけオーケストレーションの厚い
    しかも金管の咆哮にユニソノのブルックナー・サウンドを
    残響バリバリの楽友協会ホールで目一杯の音量で演奏しても
    絶対に「うるさい」という印象を与えない。

    確かにブルックナーらしい「重さ」はある。
    とんでもない和声を使っていて
    え?それ、もしかしてクラスター?みたいな部分もあって
    それもよく聴こえて来る。

    が、それ以上に全体的になんと言う美しさ。
    重いという意味では
    巨象か戦車のイメージなのだが

    あの、ほら、よく数世代前の少女コミックで
    戦車が花を背負って登場みたいな

    あ、違う?

    エ◯イカより愛を込めて、と言う名作の
    エーベル◯ッハ少佐が
    戦車に乗って、その後ろがエロ◯カの華やかな背景
    あ、でもそこにジェー◯ス君が登場したら困る

    ・・・オタクだけにわかる言動でごめんなさい。

    巨大な象のイメージで行くなら
    象をバロックからロココ時代の
    パステル色のレースフリフリの衣装を着せた感じ。

    ちゃんと地響きをたてて
    ドシン・ドシンと行くのだけれど
    でもその歩み方が、とことんノーブル。

    ウィーン・フィルってブルックナー好きだよね(笑)
    ムーティのブルックナー、しかも9番って
    非常に珍しい曲の選択ではあるし
    ムーティの美的感覚が最高に活かせる作品ではなかったと思うが
    それでも、あの無骨なブルックナーを
    あれだけ洗練された響きで聴かせるという見事さ。

    でもムーティの時に一番感激したのは
    実は自分の手持ちの学生オーケストラで
    アンコールでイタリア・オペラの序曲か何かを演奏した時で
    いや、もう、ムーティのイタリア・オペラって
    ともかく驚くくらいスゴイ・・・という印象が強かった。

    帝王ムーティは
    今年のプレ・ニューイヤー、シルベスター
    そして、2018年のニューイヤー・コンサートを振るけれど

    シュトラウス・ファミリーには
    あまり興味がないので(ごめんなさい)
    ニューイヤー・コンサートはインターネットのライブ中継で
    バレエだけ楽しみに見る予定の私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


    ウィーン・フィル + リッカルド・ムーティ 1回目

    0
      Musikverein Großer Saal 2017年12月8日 11時〜13時

      Wiener Philharmoniker
      指揮 Riccardo Muti

      Joseph Haydn (1732-1809)
       Symphonie g-Moll, Hob. I:39
      Anton Bruckner (1824-1896)
       Symphonie Nr. 9 d-Moll

      読者諸氏は
      何故、普通の金曜日の午前11時からコンサートが?
      と思われていらっしゃるかもしれないが
      12月8日はオーストリアの祝日である。
      聖母無垢受胎の日・・・というとわかりにくいが
      ドイツ語では Mariae Empfängnis マリア受胎日と言う。

      ただこれ、結構誤解している人が居て
      マリアがイエスを身ごもった日とか書いてある嘘っぱちウエブも多いので注意。
      12月8日にイエスを身ごもって12月24日の夜に生まれるわけないじゃないの。

      そうではなくて、無原罪の聖母マリアを
      母親のアンナが身ごもった日である。
      マリア信仰の強いカトリックならではの祝日である。

      ここ数年、クリスマス商戦の真っ只中
      唯一、買い物が出来る(もちろん一部商店は閉まる)祝日でもある。

      まぁ、ウンチクはそこまでにして・・・

      ウィーン・フィル+ムーティの今回のコンサート
      持っているチクルスにも入っていなかったし
      土曜日・日曜日の定期公演も同じプログラムなのに
      今週のナイトライフの地味さも手伝って
      ついつい買ってしまったチケットだが
      ともかく席が悪い(音響的には良いが(笑))

      ただ、割にちゃんとした聴衆が多かったようで
      (帝王ムーティさまのファンかな?)
      聴衆のマナーは非常に良く、雑音も無駄な咳もなく
      とても集中して鑑賞できたのはありがたい。

      最初のハイドン。
      シュトルム・ウント・ドラング時代の
      4楽章構成がそろそろ定着する頃の作品で
      珍しくも短調の交響曲。

      ああああああっ
      何と言う美しさ!!! ⭐⭐⭐

      ただのハイドンの交響曲だよね?
      最初の出だしの弦楽のアンサンブルから
      絹を芸術的に紡いだがごとくの
      極上の美しさ。

      ムーティの音楽的センスと
      ノーブルなウィーン・フィルの音が合うのだろうけれど
      最初から最後まで
      あまりの美しさに気絶しそうな程。

      いやいや、貴族って言ったって
      当時は外に出れば汚物の山
      家の中にはトイレはなくて
      みんなカツラ被っていて、体臭も凄かったはずだ
      ・・・とか
      当時の貴族的生活の欠点を頭の中であげつらってみるものの

      ムーティとウィーン・フィルが描き出す
      この上なくノーブルな響きは
      まるで絢爛豪華な映画のようで

      バロック時代の、あまり洗練されてはいなかったであろう
      貴族の日常生活なんかぶっ飛ばせ、という
      言ってみればヴィスコンティ映画が映し出すところの
      最高に洗練されたノーブルさに満ちている。

      何故ゆえ、ただの(失礼!)ハイドンが
      ここまで美しくなるのか・・・理解できない。

      シュトルム・ウント・ドラング時代の音楽なので
      ゲネラル・パウゼが最初からかまされるわ
      目まぐるしい転調はあるわ
      それじゃ踊れないだろ、というメヌエットはあるわ(爆笑)
      しかも当時としては珍しい短調の曲なんだけど
      さすがハイドン、短調が湿っぽくなっていないのは素晴らしい。

      いやもう、こんな美しい音楽を聴いてしまったら
      それだけで天国だ。

      明日の土曜日は、マナーの悪さ最大の2人組が居るので
      ここまで集中はできないだろうと思うので
      ああ、今日、チケットわざわざ買って聴きに来て良かった ♡

      さて、後半はブルックナーの交響曲9番。
      私がブルックナーの交響曲の中で唯一ポケット・スコアを持っている曲。
      (他のブルックナーは版があり過ぎてワケわからんので)

      どうせ何も見えず身動きも出来ない席なので
      それでは久し振りにスコアに頭を突っ込もうか、と持参。

      見栄っ張りするにはスコアは強力な武器だし
      (見栄はるのに持って行ってるのかっ!)
      必死になってスコアを追っていれば寝落ちの危険性もゼロなのだが

      いかんせん、ド・シロートなので
      スコア追ってるだけで
      それ以外の感覚を使い果たしてしまう。

      しかもブルックナーって
      メロディ・ラインが管楽器の時が多いじゃないですか
      それはまだしも
      その管楽器が移調楽器じゃないですか(涙)

      聴こえて来る音と
      楽譜上のホルンの音が違っているのが気持ち悪い・・・
      (註 誤解のないよう行っておきますが
         私は日本人のエリートに有り勝ちな
         絶対音感の持ち主ではございません!)

      そうなったら、視覚的にリズムで追うしかない訳で
      (音符見てると弦とかフルートとかとズレまくるので)
      もう、それだけで、ちょっとグタグタ状態になってしまい

      シロウトがカッコつけてスコアなんか追うんじゃなかった
      ・・・と、終わってから非常に反省しております(涙)

      確かに、オーボエとかフルートとか
      ホルンとか、トランペットとか
      楽譜上に(リズムっぽい相似形で何とかわかる)記載があると
      おおおおおお
      何と素晴らしい音色・・・
      と、時々うっとりしたりするし

      弦も、あ、ここビオラだったのか、とか
      第一バイオリンと第二とで相互に演奏して
      1つのメロディにしてしまうところで
      あっ、そういう事をやってる訳ね、と納得したりとか
      スコア見ている事で
      意外な発見というのは、結構あったのだけれど

      演奏自体がどんな印象だったかは
      いくつかの管楽器がむちゃ巧かった事以外には
      全く記憶にございません。

      第一楽章の途中で
      うわあああ、これはイタリア・オペラか、とチラッと思ったし
      最終楽章(アダージョ)で
      和声法から言ったらあり得ないような複雑な音響の重なりを
      ムーティが見事に処理して
      前半のハイドンのような澄み切った美しさを出していたのは記憶にあるが。

      明日、明後日と2回、同じプログラムを聴くチャンスがあるので
      あとの2回のコンサートは
      アホな見栄はりはせずに
      しっかり音楽を聴いて来ようと
      堅く決心している私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ウィーン・フィル + ダニエル・バレンボイム 4回目

      0
        Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年11月29日 19時30分〜21時50分

        Wiener Philharmoniker
        指揮 Daniel Barenboim
        ピアノ Martha Argerich

        Franz Liszt (1811-1886)
         Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 Es-Dur

        Gustav Mahler (1860-1911)
         Symphonie Nr. 7 e-Moll

        現実逃避しまくっていたせいで
        やっぱり本日の試験、全然歯が立たず
        あ〜、こりゃ1月末に再試験だわ・・・(ーー;)

        これを人は自業自得と言うだろうが
        考えようによっては
        じっくりと練習問題に取り組んで
        テクニックを身につけてから次の段階に進める、という利点はある。

        良いんです、何でもポジティブに考えるから。
        ここで失敗した分、時間をかけて訓練できれば
        後のプロセスがもっと楽になるかも、と考えれば良いのだ、うん。
        (無駄に自分を慰め中・・・・)

        まぁ、それはともかくとして
        ウィーン・フィルとバレンボイムの4回目。
        これが今回のチクルスで最後のコンサートになるが
        会場変わって、楽友協会ではなくコンツェルトハウスの大ホール。

        リストのピアノ協奏曲は
        まぁ、アルゲリッチのお姿を拝見して
        コンツェルトハウスのデッドな音響なのに

        ピアノの打鍵がやっぱり強い・・・

        楽友協会の舞台上ではなく
        コンツェルトハウスの貧民席は
        舞台から遥かに離れているのだが
        そこに秒速340メートルで伝わってくる音波の
        ピアノの響きがクリアで力強くて
        貧民席で仰け反ってしまう。

        で、アンコールが

        また連弾かよ!!!!

        ビゼーの「子供の遊び」から
        今回は「人形」という曲で、これは初聴きだが

        聴衆は別にバレンボイムのピアノを聴きたくて
        このコンサートに来ているわけじゃないんだけど(怒)

        ブロンフマンとのチクルスの時も
        アンコールで連弾やって
        しかもあの時はブロンフマンに譜めくりまでさせていたのだが
        さすがに1歳年上のアルゲリッチと一緒の時は
        自分が譜めくりしていた(でもソプラノ弾いたのはバレンボイムである)

        後半のマーラー、交響曲7番。

        う〜〜〜〜〜〜〜〜っ

        すみません、ちょっと爆発してよろしいですか?
        ウィーン・フィルとバレンボイムのファンの方は
        どうぞここにてお引き取り下さいませ。

        だいたい普通、同じ曲目を何回も演奏している場合
        演奏ごとに良くなっていく筈だと思うのだが

        ・・・何でそんなにズレまくり((^◇^;)

        崩壊しそうな部分は
        まだ崩壊しそうでドキドキするし

        バレンボイム、またスコアに頭突っ込んで
        時々、指揮するの諦めてるし
        というか、リズムの指示が全然出来てない上に
        アヴァンギャルドでないメロディックな部分については
        リズムもキューも適当なのに
        突然、熱くなって
        どうしても読めない指揮棒をブンブン振り回している。

        楽友協会のような大袈裟な残響がないだけに
        演奏のアラが目立って目立って目も当てられない。

        ド・シロートが何言うか、というツッコミは敢えて身に受けよう。
        でも、ド・シロートの印象であっても

        あれは指揮者が悪い(断言)

        もちろん各自の解釈の違いはあるし
        私の持っているこの曲のイメージもあるから
        バレンボイムの7番はこうなんだ、と納得するのが利口だろうが

        あの曲って、あんなに大仰で大袈裟で
        一般受け狙って派手にガンガン鳴らせば良いってものじゃないと思う。

        最初の楽章のテンポがかなり遅く
        まぁ、それは解釈の違いだし
        確かに埋葬行進曲なのだが
        あまりに遅い、遅すぎる。
        埋葬行進が全然進んでいかない。

        既に第1楽章においても
        突然のリズムの変化が多いのだが
        もとの重すぎるテンポから
        早いテンポに乗り切れず
        不自然というよりは、不気味・・・とも言えず
        狙った効果かもしれないけれど
        何だかものすごくパロディに聴こえてくる。

        激しく変化するテンポとリズムを把握しきっていないようで
        全体のバランスが悪く
        どこで崩壊するか、ハラハラ・ドキドキしっぱなしなのに
        更に途中でズレてくるんだもん。

        あ〜、いくらマイナーな曲でも
        最近の聴衆は CD とかレコードとか(いつの話?)を
        数日かかって入手しなくても
        聴こうと思えば、こういう曲なら山ほどインターネットにあるし

        高い水準の演奏を料金出して聴こうと思ったら
        密林というサイトでは CD 買うと
        すぐその場で、サイトのプログラムで CD 到着前に
        ストリーミングで聴けるんですよ。
        聴衆を侮ってはいけない。

        有名オーケストラに有名指揮者だから
        激しくブラボー・コールをする人も居たけれど
        超貧民席のクラオタ(の一部)は
        ズレてたね、と話しながら階段を降りて来ていた。

        表現を誇張するのは良いのだが
        誇張する確かな理由も裏付けもなくて
        ただもう、本能的に
        ここを強調したらウケるだろう(と思っているかはわからないが)
        というような、ちょっとステキなメロディとか和声が出ると
        ひたすら張り切ってガンガン指揮をするので
        ますます曲全体がちぐはぐになってしまうのだ。

        しかも最終楽章の盛り上げ方
        あれ、いったい何ですか???

        そりゃ、人間、大音響であれば
        生理的に自然に興奮するのは
        商業主義でもロックなどによく使われている単純なトリックだけど

        まさか、マーラーの7番で
        音量だけむちゃくちゃ上げて
        カウベルだの鐘だの
        鳴り物を最大限に鳴らして
        (オーケストラのトゥッティを掻き消すレベル)
        クリスマスくじ引き一等賞
        ハワイ海外旅行カップルご招待が当たりました!!!
        とでも言いたいフィナーレに持って来たのは

        わかりません、ワタシ。

        アクが強いというか
        マーラーどっかに行け
        俺はバレンボイムだ、なんか文句あるか

        って、ず〜っと言われているようで
        非常に居心地が悪かった。

        バレンボイム、天才なんだから
        別にマーラーの交響曲7番なんか振らなくても良いじゃないの。
        派手にアピールするなら8番というのもあるが
        8番は人数も資金も必要だから無理だとして
        せめてよく演奏される1番とかにしておけば良かったのに。

        指揮者が1人で、指揮台の上で身悶えしているのは
        見ていて、居たたまれないというのはある。

        しかも、全体に身悶えじゃなくて
        時々、頭まっしろで指揮もできない戸惑いの状態に入り
        古典的フレーズに入ると
        突然張り切って大袈裟に棒を振り回して興奮する、というのは

        ありえん(断言)

        全部で5回あったコンサートの4回を聴いたのだが
        最初から最後までそんな感じで
        どっと疲れた私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        天下のウィーン・フィルさまと
        天下のバレンボイムさまの悪口を書いてしまったので
        数日間は夜道でグサッと刺されないように気をつけねば(笑)
        ド・シロートの個人的な印象記であって(しかも本当は自分用記録)
        営業妨害でも何でもございません(強調)

        ウィーン・フィル + ダニエル・バレンボイム 3回目

        0
          Musikverein Großer Saal 2017年11月26日 11時〜13時20分

          Wiener Philharmoniker
          指揮 Daniel Barenboim
          ピアノ Martha Argerich

          Franz Liszt (1811-1886)
           Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 Es-Dur

          Gustav Mahler (1860-1911)
           Symphonie Nr. 7 e-Moll

          当然、こんなブログなんて書いている暇はない筈なのだが
          (人はそれを「現実逃避」と呼ぶ)
          同じコンサートの3回目。

          リストについては見事なものなので
          もう言う事はない。

          アンコールは私の微かな記憶だと
          たしか1日目に弾いた曲と同じ。
          やはりビゼーの「子供の遊び」からの連弾。

          舞台は見えないから
          どちらがどのパートを弾いたのかは不明だが。

          だいたい、舞台を見たいんだったら
          もっと値段の高い席を買えば良いのに
          この「聴くだけ」の超貧民席に来る連中も
          有名なピアニストが出て来ると
          一斉に立って見ようとするので、邪魔くさくて仕方がない。
          まるでソリスト=珍獣じゃないの。
          パンダじゃあるまいし・・・

          興味津々、マーラーの交響曲7番の出来(← 根性悪だから(笑))

          こちらの耳慣れもあると思うのだが
          バレンボイムもやっとスコアが頭に定着して来たようで
          確かにスコアを見ている部分もかなりあったけれど
          昨日みたいに、スコアに潜り込んでオーケストラを失念、という事はなく
          ちゃんと振っていて
          それに合わせてオーケストラも
          時々、確かに崩壊寸前まで行く事はあっても
          (まぁ、マーラーの7番ってそういう曲だからね)
          全体的に落ち着いた演奏になって来たのは喜ばしい。

          というより
          最初と2回目だけ聴いた聴衆って
          コンサートのチケットの値段同じなのに
          (楽友協会主催の方はウィーン・フィルの定期よりずっと高い)
          アホみたいじゃないの。
          ・・・だから、同じプログラムのコンサートの時には
          できれば後の方に行くべし(あるいは全部聴くとか)

          来週火曜日にウィーン・フィルのソワレでも同じプログラムだが
          今回のソワレ会員は得だわ・・・
          (私はソワレは行かない。その日はナターシャとヤコブを見に行く)

          音楽的に落ち着いて来て
          バレンボイムのこの曲の解釈が意識の表面に上がってくると

          ううう、なんてロマン派的な解釈なんだ・・・

          マーラーの交響曲7番は
          私が好きな交響曲ベスト3には入る曲で
          (もしかしたら1位かもしれない)
          私にとっては
          いわゆる伝統音楽の一番後ろで
          伝統的なトナールの害のなさそうな仮面を被っているくせに
          実は底では現代音楽に究極的に近づいている、という
          ほとんど現代音楽的実験のテンコ盛りの曲という印象がある。

          例えばサイモン・ラトルあたりの指揮だと
          この曲の現代性が
          すっきりしたクリアな演奏で表面上に浮かび上がってくるのだが

          バレンボイムは極端に現代性を捨て去って
          ベートーベンかブラームスか
          いや、もっと後のフランツ・リストとかワーグナーとか
          ねっとりしたロマンの濃厚な香りを漂わせるのである。

          だから私の持っている偏見とは
          対極的なところにある演奏で
          好みとしては、あまりに大時代過ぎて
          大袈裟でドラマチック過ぎて、ちょっと辟易するのだが
          現代的解釈ばかり聴いていた耳には
          まぁ、ちょっと珍しい響きに聴こえる(好みの問題だ)

          遅めのテンポに、ずっしりした低音
          すべてが大仰な表現で、ロマン派古典的ワーグナー的音響。

          目立ったミスはなかったけれど
          ただ、時々、前のめりで入っちゃったりとか
          弦のトゥッティで1人とんでもない音を弾いた奴とか
          まぁ、ありそうな傷はあって
          ・・・って、超一流オーケストラだから
          もしかしたら、私の耳がおかしいのかもしれないので
          営業妨害ではございません。お許し下さいまし。

          最後のカウベルの、出血サービスの、ものすごい響きで
          あれ?なんでクリスマスのイメージが頭の中に出てくるんだろう?
          と思ったら

          歳末大安売り会場のくじ引き大会で
          出ました一等賞、おめでとうございます
          カンカンカ〜ン!!!

          ・・・すみません。

          それから、1回目・2回目で
          バレンボイムがラ〜ラ〜ラ〜と大声で歌っている、と書いたけれど
          あれ、面白い事に、指揮者の「歌」ではありませんでした。

          オーケストラの何かの楽器(パーカッションかもしれない)が
          ラ〜の音のフォルマートにぴったり合う音をぶちかますので
          それが何か他の楽器と共鳴して
          器楽の音ではなく、人間の歌声のように聴こえる現象だった。
          耳での感覚は当てにならない。
          (お前だけだ、と言われれば言葉もないが)

          そんな訳で現実逃避しながら
          (まぁ、今回ダメなら1月がある)
          あと数日、何とか詰め込めるだけ詰め込もうと
          必死に老化した脳を酷使している私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          ウィーン・フィル + ダニエル・バレンボイム 2回目

          0
            Musikverein Großer Saal 2017年11月25日 15時30分〜17時55分

            Wiener Philharmoniker
            指揮 Daniel Barenboim
            ピアノ Martha Argerich

            Franz Liszt (1811-1886)
             Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 Es-Dur

            Gustav Mahler (1860-1911)
             Symphonie Nr. 7 e-Moll

            今度はウィーン・フィルの定期コンサート。
            明け方4時に何書いてんだ、と自分で突っ込みたくなるけれど
            (アップの時間は意図的に変更してあります)
            簡単に書いておきたい。

            アルゲリッチのリストのピアノ協奏曲は
            やっぱり圧巻である。
            あのマッチョで強くて絢爛豪華なのに俗にならない気品は
            やっぱり才能と努力と
            ある程度の年齢がなせる技なのだろう。

            アンコールはバレンボイムのアナウンスでは
            ジョルジュ・ビゼーの連弾曲「子供の遊び」で
            青のページだそうで
            昨日のアンコールとは曲が違った。
            コンサートごとに違う曲を弾いてくれるんだったら楽しみだわ。

            さて、後半のマーラー、交響曲7番。

            さすがに昨日のようなミスは一つもない。

            だいたい、今日の楽友協会ホール
            煌々と照明が付いていて
            あぁ、フィデリオあたりでライブか
            録音・録画で CD や DVD で売り出そうって腹か。

            そういう時に指揮者を見るのは
            本当は良くないのだが
            (指揮者がビデオを意識して、わざと「美しい指揮」をする可能性がある)
            眠いし、立っていた方が寝落ちしないだろうという判断。
            (リストでは座ってましたが、あれは寝落ちできません(笑))

            珍しい事にバレンボイムが前にスコアを置いてる。
            いや、置いているのは別に構わないのだが

            スコアをジッと見ている時間が・・・意外に長い。
            しかも、その間、指揮棒は完全に留守になっている。

            頭の中に入っているフォルテの部分は
            元気に指揮棒を振るのだけれど

            うわあああ、あの指揮
            プレイヤーにはものすごくわかり難いんじゃないだろうか。
            ド・シロートが見ていたって
            フォルテとピアノの区別くらいは推測できるものの
            あの複雑怪奇な曲で、菅にほとんどキュー出ししてないし

            しかも、時々、キュー出しを間違えているような印象。
            (いや、そんな事はないはずだ、だってあの人、天才だし)

            これって
            各プレイヤーが全員、絶対に間違えないようにカウントして
            指揮者のキューを期待せずに
            全部、自分の責任で演奏しましょうって事?!

            どう見ても
            指揮者がこの曲を暗譜に近いところまで
            頭の中に入れているようには見えない。

            まだら覚えかよ・・・・

            例のテンポが落ちて崩壊しそうになるところも
            指揮者がスコアを見ていて
            全然指揮棒を動かしていないのだ。
            そりゃ、オーケストラ、崩壊しそうになるわ。

            オペラとかウィーン古典派のクラシックな曲とか
            ブルックナーとかシューマンとか
            レパートリーでいつも演奏しているような曲ならともかく
            (マーラーの交響曲でも、1番とかならまだしも)

            マーラーの交響曲7番って
            たぶん、私の記憶の中でも
            複雑なスコアのナンバー・ワンに近い。

            それを、あの指揮で
            今日はミスもなく
            よくぞオーケストラが崩壊せず
            しかも指揮者の、あの恣意的なテンポ設定で
            最後までしっかり演奏したものだ、と思う。

            ただ指揮者も大物の有名人だし
            天才だから、昨日と今日でまだら覚えだとしても
            明日以降、頭の中に叩き込んでくる可能性はある。

            しかし、あのスコア参照、指揮棒お留守の
            なんじゃこりゃ、という指揮姿が
            DVD になるのだったら
            私、欲しいかもしれない。
            (バレンボイムもよくやるわ、ホントに大物だわ、こういうところ)

            指揮者がフォルテとピアノに
            テンポだけの指示だったので
            全体的な交響曲のニュアンスが
            かなり平坦になってしまって
            モチーフの繰り返しとかが割に退屈に響いてしまったのは
            まぁ、仕方がないか。

            もともとこういう曲って
            ウィーン・フィルに合う曲だとは思えないし。
            (こういう曲はウィーン放送交響楽団とかに演奏させたら
             すごい演奏しそうな気がする)

            ミスはなくなったけれど
            全体的に締まりのないダラダラした印象が残った。
            まだ同じプログラムを2回聴く予定なので

            どう変わっていくか
            (あるいは変わらないのか)
            ちょっと楽しみな気分になっている
            根性悪の私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            実は数日前にも
            今日のコンサートの後にも
            ものすごく面白い現代音楽のコンサートに行っていたのだけれど
            来週水曜日が終わるまでは
            ちょっと余裕がない・・・・(涙)
            時間できたら書きます。
            現代音楽ファンのみなさま(いないかもしれないが)ごめんなさい。

            ウィーン・フィル + ダニエル・バレンボイム 1回目

            0
              Musikverein Großer Saal 2017年11月24日 19時30分〜21時55分

              Wiener Philharmoniker
              指揮 Daniel Barenboim
              ピアノ Martha Argerich

              Franz Liszt (1811-1886)
               Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 Es-Dur

              Gustav Mahler (1860-1911)
               Symphonie Nr. 7 e-Moll

              ウィーン・フィルのコンサートだが
              この日は楽友協会主催。

              アルゲリッチの高名は以前から知ってはいたけれど
              ソリストにあんまり興味がなかったし
              昨日、3時間くらいしか寝てなくて
              リストのピアノ協奏曲は、最初から寝落ち覚悟で行った。

              が・・・・

              アルゲリッチって、舞台何にも見えないからわからないけれど
              本当に76歳?????

              ピアノの打鍵の強さが凄まじいのだ。
              ピアノにマイクロフォンでも付いてるんじゃないか
              と思える程の強さで
              あのリストの豪華絢爛、超絶技巧満載のピアノを
              すごいマッチョにダイナミックに綴って行く。

              あまりにピアノの音量が凄いので
              オーケストラも負けじとばかりに音量を上げて
              ウィーン・フィルとは思えない
              低音がむちゃくちゃ効いた
              ずっしり重い音がして
              ウィーン・フィルのいつもの上品さをかなぐり捨てて
              ちょっと荒いか、と思える程のエネルギッシュな音。

              途中でバレンボイムの歌声まで聴こえてくるし(笑)

              いやもう、あまりにピアノが凄すぎて
              せっかく寝ようと思って目を閉じていたのだが
              全然眠れません・・・

              リストって、こういう感じで
              上品な奥さま、お嬢さま方が
              きゃあああああっ!とか言いつつ
              コンサート会場で失神したのか、って
              なんだかストンとわかってしまう。

              鳴り止まない拍手に応えて
              アンコール・・・と思ったら
              (舞台見えないからわからないけれど)
              バレンボイムが
              僕たち、ピアノの連弾をします。
              曲目は「子供の遊び」です・・・

              知らない曲だけどシューマンか何かかしら。
              で、子供用だからそりゃプロ2人はアレなんだが
              リハーサル本当にした?(いやそりゃ失礼だろう・・・)

              マーラーの交響曲7番目当てで来たのに
              リストで目を剥いて仰け反って悶えるとは思わなかった。

              後半、マーラーの交響曲7番。

              うわあああ
              第1楽章から、低音が重い。
              テンポも遅くて、ともかく重い。
              低弦って、この曲、こんなにリズム刻んでたっけ
              というほど、刻みがまざまざと聴こえて来る。

              確かに埋葬行進曲と考えれば
              よたってよたって、重くヨロヨロと歩くのは
              わからんわけではないが
              この曲って、こんなに陰鬱で重たかったっけ?

              で、第2楽章の始めのホルンの掛け合いが
              ああああああ・・・

              客席の後ろから失笑が漏れてたもんなぁ。
              いや、ホルンって難しい楽器だから
              そ〜いう事もある、というより
              その後のフレーズもあちゃ〜っというのがあったので
              あれは楽器の不調だったんじゃないだろうか。

              いやでもしかし、ここの掛け合いであれやられるとね(苦笑)

              この楽章のコールレーニョも
              バレンボイムの好みなのだろうが
              まるで、それは打楽器ですか、という激しさで演奏される。

              マーラーの交響曲は指揮者によって
              ポリフォニーの重点が違うので
              聴くたびに違う曲みたいに聴こえてくるのはわかるのだが

              バレンボイムの指揮だと
              どの部分も同じようにあくまでクリアに出しているので
              メロディ・ラインが続かず、時々、非常に不思議な
              しかも、こんなオーケストレーション薄かったっけ?という音に聴こえてくる。

              第3楽章から金管の不調も治って
              低音を思い切り強調して
              ・・・うわあああ、これも重い。

              で、ここ、弦がブワッと上に上がっていくフレーズがあるじゃないですか。
              (すみません、シロウトなので・・・でもわかりますよね?)
              もう少し、キレが良く上に上るんじゃないかと思っていたけれど
              この部分のキレが全くなくて
              なんか、ふにゃ〜っと上っていくバイオリンって初めて聴いた。

              第4楽章が、私の頭の中のテンポと一致したので
              あ、やっとワタクシ的にはまともになった、と
              安心して聴いていたら

              途中の部分で、どんどんテンポが遅くなって
              ええええっ? ちょっと待って
              これ・・・崩壊寸前かも
              という位、本気でドキドキした。
              7番は断片の繋ぎ合わせのような性格があるので
              次のフレーズに入るところで持ち直してホッとしたが。

              最終楽章のロンドではテンポをアップして
              ワイルドにオーケストラを鳴らせたのは良いんだけど
              あまりにワイルド過ぎて
              あああ、また金管のアンサンブルに乱れが・・・

              2楽章の時のカウベルも
              お〜い、そんなにガラガラ鳴らして良いんですか?
              という、派手なカウベルだったが

              最終楽章になったら
              もうカウベルが、バケツを数個ひっくり返して叩いているような
              豪華絢爛、大盛り大サービスな響きである。

              しかも途中でバレンボイムが
              大声で、ラ〜ラ〜ラ〜 と歌ってるし(涙)
              歌う指揮者は結構多いんだけど
              オーケストラ聴いている時に
              指揮者の歌声が入ると、ちょっと気が散るんですワタシ。

              マーラーの交響曲7番って
              ウィーン・フィルは2013年にラトルと録音しているし
              決して馴染みのない曲ではないと思うのだが

              なんか、すご〜くヘン。
              もともとヘンな曲と言ってしまえば、それまでなので
              様々な解釈があり得る曲ではあるのだが
              重いはウエットだわ、ロマン派的部分の強調がある上に
              オーケストラの不調もちょっと加わって

              う〜ん (ーー;)

              同じプログラムで何回もコンサートをするウィーン・フィルは
              明日と明後日、土曜日・日曜日の定期公演
              その後、火曜日のソワレ公演(これは私は行きません)
              水曜日にはコンツェルトハウスで
              総計5回コンサートをするので

              きっと、明日・明後日は
              全然違う演奏になっているんだろうなぁ。

              いやでも、あの演奏で
              終わったとたんに熱狂的なブラボー・コールって

              有名なオーケストラと
              有名な指揮者は(以下省略)

              曲の解釈とかテンポについては
              私はド・シロートなので、好みの問題と思うが
              技術的に多少の問題があったのは確かで
              それは、明日以降は間違いなく治っていると思う。

              でもリストのピアノ協奏曲は
              実に素晴らしかったので
              あれを、あと3回聴けると思うと
              ちょっと嬉しい私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              で、ここまで貶しておいて申し訳ないのだが
              今週末のコンサート(土曜日・日曜日ともに2回、ヤンソンスとバイエルン放送響来るし)
              もしかしたらブログ記事書けないかも・・・
              水曜日の夕方には、まぁ、良いか悪いかはともかくとして
              いったんは落ち着く予定なので
              もしアップがなかったら
              あああ、はっぱも苦労しておるのう・・・と思って下さい m(__)m

              ウィーン・フィル + クリスティアン・ティーレマン 1回目

              0
                Musikverein Großer Saal 2017年11月18日 15時30分〜17時30分

                Wiener Philharmoniker
                指揮 Christian Thielemann
                クラリネット Matthias Schorn

                Carl Maria von Weber (1786-1826)
                 Ouvertüre zu der grossen romantischen Oper “Euryanthe”, op. 81
                Aribert Reimann (*1936)
                 Cantus für Klarinette und Orchester
                Claude Debussy (1862-1918)
                 Première Rhapsodie pour Clarinette
                Robert Schmann (1810-1856)
                 Symphonie Nr. 2, C-Dur, op. 61

                ウィーン・フィルの定期公演。
                プログラム見ていなくて
                ちょっと家事に手間取って
                行く気が失せていたのだが
                ティーレマンだったら満席だろうなぁ、と思いつつ
                行ったら意外に違う人も居てちょっとびっくり。

                以前のような人気はないのか
                それとも、ライマンとかドビュッシーだからか?
                (たぶん、後者が理由だな・・・)

                拍手が収まらないのに
                元気よく振り上げる指揮棒(見てないけど)
                カール・マリア・ウェーバーのオイランテ序曲。

                うっ、すごい音量・・・

                元気で派手で情熱的で
                テンポは途中でむちゃくちゃ揺れるし
                音がともかくでかい。

                いや、あのね
                ここ楽友協会で
                演奏しているのがウィーン・フィルだから

                ドイツとかアメリカのオーケストラだったら
                その音量で、マッチョな強い演奏になるのかもしれないけれど
                ウィーン・フィルと楽友協会の響きで
                その音量でウェーバーを演奏したら

                真綿で締め付けられているような
                固めのスポンジに周囲から押されているような
                大ダコに絡まれているような

                柔らかいんだけど息詰まるような圧力があって
                しかも揺れに揺れるテンポも加わって
                何だか船酔いみたいな状態になるじゃないの。

                知ってますよ、これがティーレマン節だっていうのは。
                で、こういうのが好きな人は
                徹底的に好きになるだろうアクの強さ。

                続いてはアリベルト・ライマンの現代曲だし
                現代曲はさすがのティーレマンでも
                あまり恣意的な解釈はできない(笑)
                (舞台は見えなかったけれど、作曲家じきじきに会場にいらっしゃった様子)

                意外だったのが次のドビュッシーで
                当然ながらクラリネットのソロに合わせるとしても
                ティーレマンの、あの(少なくとも表面的)感情的な
                恣意的に聴こえるテンポの伸び縮みって
                ドビュッシーとかのフランス印象派に合うんじゃないだろうか。

                ゲルマン系の曲で目立った事をやられるより
                リズムは適当で(いや、そんな事はないけど^^;)という
                フランスものの方が意外に良いような気がして来た。

                後半のシューマンの交響曲2番。
                ああああ
                もう笑っちゃう位、ティーレマン節。

                第1楽章の、そんなところ、普通はそこまで重くしないよ
                というところで、しっかりとドッカンとテンポを落とすし
                ゲネラル・パウゼとか絶対に長く取るぞ、というところで
                期待を外さず、ものすごく長いパウゼを取る。
                (しかも指揮者は下を向いて感情の嵐に耐えている様子)

                ばっちり予想がつくのを
                予想通りにやってくれるのが、割に快感(こらこら)

                低音の強調や
                メロディ・ラインより、サイドのメロディを浮き彫りにしたり
                面白いところが結構多かったので
                明日が楽しみ。

                ティーレマンの指揮姿は
                そりゃもう、偉そうで、踏ん反り返って
                なんだ、こいつは
                と思わせるのはいつもだが

                いや、でも、偉そうな指揮者って
                結構居るし(笑)

                偉そうじゃなくて
                フレンドリーに見える指揮者だって
                実はコワイ(あるいは根性が悪い)というケースも
                案外多いと思うので
                (まぁ、実社会と同じですよ、見た目で判断できん)

                ティーレマンの
                見た目鼻持ちならない偉そうな態度は
                慣れてみればあんまり気にならない。
                (そんなもんに慣れてどうする?)

                久し振りにナマでティーレマン節の爆発を聴いて
                良い悪い、あるいは、好みか好みじゃないか、という選択肢は別として
                ここまで強烈な個性で売って来た指揮者も
                ある意味、スゴイわ・・・と
                感心してしまった私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                ウィーン・フィル + セミヨン・ビシュコフ 1回目・2回目

                0
                  Musikverein Großer Saal 2017年11月11日 15時30分〜17時30分
                               2017年11月12日 11時〜13時

                  Wiener Philharmoniker
                  指揮 Semyon Bychkov
                  チェロ Gautier Capuçson

                  Dmitri Schostakowitsch (1906-1975)
                   Konzert für Violoncello und Orchester Nr. 1, Es-Dur, op. 107
                  Richard Strauss (1864-1949)
                   Eine Alpensymphonie, op. 64

                  ウィーン・フィルの土日の定期公演は
                  どうも11月・12月にはウィーン・フィルの演奏旅行がないようで
                  11月から12月初旬まで、毎週末に行われる・・・っていうのもスゴイ(苦笑)
                  (確かにこういう組み方だと
                   面倒なリハーサルに時間がかかる曲って組み込めないよねぇ。
                   とは言え、ティーレマンがアリベルト・ライマンというのも・・・)

                  ビシュコフと、イケメン・チェリストのカピュソン(弟)で
                  スタンダードながら体力が要りそうな
                  ショスタコーヴィッチのチェロ協奏曲2番と
                  リヒャルト・シュトラウスのアルペン交響曲。

                  どんなイケメンでも舞台は見えない席なので関係ないが
                  ショスタコーヴィッチのチェロ協奏曲1番って
                  確か大昔、オーストリア国営テレビのドキュメンタリー番組だか
                  ニュース番組だかのオープニングに使われていたイメージが強過ぎる(笑)

                  出だしの低い音も
                  ガリガリしないのに、しっかり響いて出て来たし
                  ドキュメンタリー番組のオープニングにふさわしく
                  ・・・あっ、違った f^_^;)
                  キレのある力強い音色と
                  リズミカルなオーケストラを楽しませてもらった。

                  後半のアルペン・シンフォニー。
                  いや、ウィーン・フィル、こういう曲は慣れているから
                  迫力たっぷりで、バッチリ聴かせてくれた。

                  ・・・んだけど
                  日曜日のオーストリア国営ラジオでのライブ放送があった時の方が
                  格段に出来が良かった(笑)

                  だって土曜日、あれ?という箇所がいくつかあって
                  私の大好きなバンダの金管に弦が被さるところで
                  金管の音が下がっていたりとか
                  木管のアンサンブルの乱れとか
                  そういうのが、日曜日はしっかり訂正されていたし(爆笑)

                  良いオーケストラで
                  ちょっとウエットに激しく縫い針を上下させるビシュコフの指揮で
                  アルペン交響曲を聴くって言うのは
                  実に素晴らしい体験だ。

                  嵐の時の鳥の鳴き声の恐ろしげな事。
                  (あれは管楽器奏者には楽しいんじゃないか?
                   聴衆を思い切り脅かせるし)
                  嵐の激しさに巻き込まれて翻弄されてという
                  体感にじかに響いてくる感じの演奏。

                  ウィーン・フィルは手抜きが巧い、というのは
                  よく言われる事で
                  確かにオペラ座でバレエとか観ていると
                  うはははは、という事もない訳ではないのだが

                  やっぱりプロの音楽家だから
                  プライドにかけて、ヘンな演奏は聴かせないですよ、このオーケストラ。

                  割に本気出してる(というよりは楽しんでる)というのが
                  アルペン交響曲ではよくわかって楽しかった。

                  まぁ、その分、土曜日はその後の、夜のロンドン・フィル
                  ラヴェルのクープランの墓にホッとしたのも事実だが。

                  多少手抜きの2日間まとめの記録でお許しあれ。

                  ウィーン・フィルの毎週末の定期公演は
                  これからティーレマン、バレンボイム、ムーティと
                  12月10日まで続く。

                  11月のコンサート生活は
                  たぶん、1年の中で最も充実した月の一つだなぁ、と思いつつ
                  時間がないっ!!!と焦り狂っている私に
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                  ウィーン・フィル + アンドリス・ネルソンス 1回目

                  0
                    Musikverein Großer Saal 2017年10月13日 19時30分〜21時10分

                    Wiener Philharmoniker
                    指揮 Andrís Nelsons

                    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                     Symphonie Nr. 8 F-Dur, op. 93
                     Symphonie Nr. 7 A-Dur, op. 92

                    楽友協会主催のコンサートで
                    ウィーン・フィルとあって、しかもベートーベンなので
                    チケットは売り切れ満員御礼。

                    私はチクルスの一環で持っていたのだが
                    考えてみたら、明日も明後日もウィーン・フィルの定期で
                    同じコンサートを聴きに行くのであった。
                    (まぁ、何回聴いても良いんですが。コンサートなんて毎回違うし)

                    3回、しかも同じ席で聴けるなら
                    では本日はスコアに頭を突っ込んで聴いてみよう、という
                    シロウトの怖いもの知らず(笑)

                    舞台は全く見えないので
                    どんな編成だったのかはわからないけれど

                    まずはベートーベンの交響曲8番。
                    面白い事に、7番と同時期に作曲されていて
                    ベートーベンは気分によって
                    今日は8番、今日は7番とか分けて作曲していたんじゃないか
                    という説があるらしい。

                    爆発的なエネルギーを持つ7番に比べると
                    割に「地味」と思われていて、あまり演奏される機会のない
                    クラシックに戻ったような端正な8番

                    ・・・・と思っていたのだが

                    ネルソンスとウィーン・フィルの8番って
                    うはうはうは、何ですかこれは (o_o)

                    最初からすごい大音響。
                    いや確かにスコアにはフォルテと書いてある。
                    けれど、すごい音のティンパニがズンズン腹に響くように叩かれて
                    どっか〜ん、と響いてくる8番なんて、初めて聴いた。

                    すごい推進力でガンガン攻めて来て
                    端正だのクラシックだの古典回帰だのって
                    それ、いったい、何の事ですか?と聞きたくなってしまう程
                    エネルギーの塊みたいな第一楽章。

                    オーケストラ編成が大きいのかしら?
                    既存の概念を、すごい風圧で取っ払ったような
                    何だか、すごく若々しいベートーベンなんだけど。

                    リピートありで
                    でもすごい速度で
                    弦も思い切りガリガリガリガリ弾いて

                    それでもウィーン・フィルの弦の優雅な音色に変わりはないが
                    でも、貴族が庶民に混じってエイエイオー、とか叫んでるよ、これは。

                    あれよあれよと、驚いているうちにあっと言う間に第一楽章が終わってしまった。
                    なんかもう、ここで狐につままれたような気分。

                    メトロノーム楽章(実はメトロノームと関係ないがそう呼んでいるのワタシ)は
                    さすがのリズム感で、しっかりリズムを刻んで清々しい。
                    第一楽章の重さとは対照的に軽めの音響で気分が良い。

                    第三楽章は低音をじっくりと重く響かせて
                    うわあああ、ウィーン・フィルの低弦って
                    こんな重い音も出るんだわ。

                    ・・・忘れていたが
                    第三楽章のメロディって
                    移調のホルンとか移調のクラリネットで奏でられるんだったわ。
                    いかん、スコアのメロディ・ラインを追おうとすると
                    クラクラくる(まだ移調楽器の楽譜なんか読めません!!!(涙))

                    スコアも読めないくせに
                    持って来て見たりしていると、こう言う悲惨な事もある。

                    いたずらがたっぷり入った最終楽章は
                    音符について行くのが精一杯という
                    ベートーベンが大好きな
                    タカタカタカのリズムがずっと続いて
                    ダイナミック差も激しくて
                    いやもう、ネルソンスとウィーン・フィルが爆発しているぞ。
                    爆発、というよりは
                    思いっ切りはしゃいで弾けているような印象。

                    演奏される機会が少ないとは言え
                    8番って、もう少し落ち着いた感じの曲じゃなかったっけ?
                    これ、ここまではしゃいじゃって
                    後半は、はしゃぐと言えば天下無敵の7番なんだけど
                    いったい、どうなる事やら・・・

                    後半7番。
                    のだめカンタービレ、いや違った、ともかく超有名な
                    ダンスのアポテオーゼと言われている曲で

                    これもスコアに頭を突っ込んだのだが
                    昨日の睡眠不足がたたって(言い訳)
                    スコアに遅れずにページを捲るだけで精一杯(笑)
                    (いや、でも最後まで、よく迷子にならず、形だけでも一緒に駆け抜けた (^_^;)
                     移調楽器は、とりあえず無視(笑))

                    7番は指揮者もオーケストラも
                    どれだけ爆発しようが、はしゃごうが、踊りまくろうが
                    形になっちゃう曲だし
                    半分寝てた(と思う)けど
                    リズミックなエネルギーの爆発は聴こえて来た。

                    この曲はリピートしなかった部分もあったけれど
                    全部リピートすると、聴き慣れた聴衆には退屈だから
                    あれは良い判断だと思う。

                    印象的には8番と7番が非常に似ていて
                    同じようなシンフォニーを聴いたような気分。

                    ティンパニが両方とも、すごい音でガンガン飛んでくるので
                    オーケストラの近くの上だと
                    腹の底にティンパニの一打一打が、ズシンと響いてくる。

                    あれはオーケストラから離れた席だと
                    また違うんだろうなぁ・・・

                    いつもは、この上なく上品で
                    ノーブルで貴族的で優雅で洗練されていて
                    とことん慇懃無礼なウィーン・フィルの音色が
                    あそこまでワイルドになるとは
                    思ってもみなかったわ。

                    オーケストラそのものも
                    本気でワイルドさを発揮していたから
                    これはネルソンスの腕かな。

                    あと2回、同じコンサートを聴くチャンスがあるので
                    ネルソンスのやんちゃ坊主振りを
                    ゆっくり、じっくり拝見しよう、と
                    ワクワクしている私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    ウィーン・フィル + ズービン・メータ 1回目

                    0
                      Musikverein Grosser Saal 2017年9月30日 15時30分〜17時25分

                      Wiener Philharmoniker
                      指揮 Zubin Mehta
                      バイオリン Rainer Honeck
                      チェロ Robert Nagy
                      オーボエ Martin Gabriel
                      ファゴット Sophie Dartigalonque

                      Johannes Brahms (1833-1897)
                       Tragische Ouvertuere d-Moll, op 81
                      Joseph Haydn (1732-1809)
                       Sinfonia concertante fuer Violine, Violoncello, Oboe,
                        Fagott und Orchester B-Dur, Hob.I:105
                      Bela Bartok (1881-1945)
                       Konzert fuer Orchester, Sz 116

                      秋晴れで気持ち良く晴れた土曜日の午後。
                      久し振りの楽友協会のコンサートはチクルス外で
                      発売初日に狙ったのだが
                      チクルスの人が、貧民席で(比較的)良いところは
                      既に押さえているので、まぁ、貧民席の普通の席。

                      隣のふくよかなオジサンはよく見るから常連でチクルス持ちだろうが
                      身体がはみ出して来る上に加齢臭が凄くて
                      でもあんまり人の事は言えないから (^^ゞ

                      ウィーン・フィルを楽友協会で聴くと
                      いや、本当にこのオーケストラの音色って
                      このホールで最も美しくなるなぁ、と納得する。

                      ブラームスの悲劇的序曲の音の美しさと言ったら
                      メータがものすごくドラマチックに
                      ちょっと気恥しくなる位にドラマチックに演奏させたのもあるけれど
                      押しつけがましくない、神経に触らない、微妙なバランスの音量で
                      何と言う美しい響きを聴かせるんだ、このオーケストラは...

                      このホールでこのオーケストラを聴くと
                      問答無用で時々失神しそうになる。

                      ハイドンの曲はウィーン・フィルのメンバーがソリストになって
                      バイオリン、チェロ、オーボエとファゴットがソロのゴキゲンな曲。
                      柔らかいオーケストラのチャーミングな音に
                      アンサンブルを徹底的に理解しているメンバーの音が乗ると
                      あぁ、もう、ちょっとこれ、たまらんです(涎)

                      だって、各ソロがオーケストラとのアンサンブルだけじゃなくて
                      ソロ楽器同士のアンサンブルを徹底的に合わせてるんだもん。

                      もともとハイドンの音楽って
                      純粋に楽しむための音楽でもあるけれど
                      ものすごく親密な雰囲気で
                      大ホールで1500人の聴衆が居るとは思えない。
                      ファミリーや知り合いや、お友達が集まって、という温かさ。

                      ひたすら楽しいハイドンの後、幕間を挟んで後半は
                      バルトークのオーケストラのための協奏曲。
                      好きなんですよ、私、この曲 ♡

                      出だしの部分だけど
                      きゃああああっ、弦の響きが
                      しっかりポリフォニー出して
                      この音色は・・・ これ、リゲティだったっけ?(・・;)
                      いや、何ですかこのバルトーク。
                      バルトークって、こんなに現代的な音色を持っていたっけ?

                      メータがポリフォニーをこれでもか、と効かせて来て
                      各パートの音がバランス良く、すべてが鳴るので
                      その現代性が際立って聴こえてくるのに
                      さすがのオーケストラの音色は
                      絶対に鋭くならないという魔法。

                      ブラームスで聴かせた演歌はどうした、という位
                      感傷に溺れないポリフォニーで演奏してくれて
                      エレジーのところも、お涙頂戴になっていなかったのは凄い。
                      (あれはズブズブにも出来そうなフレーズだし・・・)

                      すべてのパートがクリアに聴こえてくるのに
                      全体としてのバランスが取れていて
                      音色に透明感があって、柔らかくホールに広がって
                      あぁ、こういうの聴いてると、正に身体的快感(どうせヘ〇タイです)

                      例のウィーンのオペレッタの部分なんだけど
                      聴いてひっくり返りそうになったのは
                      これ、ただのウィーンへの感傷や懐かしさじゃないよね?

                      だって、オペレッタの後に
                      ウィーンっ子たちの、あの極端に皮肉で秘密主義の
                      嘲り声が入ってるじゃないの・・・
                      (いや、そんな事、今まで気づかなかった私も悪いが)

                      何か色々とバルトークの晩年に思いを馳せてしまって
                      ついでに自分も歳取ったなぁ、とか思って
                      ちょっと切なくなったり胸が熱くなったり

                      演奏終わって舞台を見たら
                      ハイドンでソロしていたメンバーが全員オーケストラに入って
                      しっかり演奏しているのを見て
                      ぶったまげた(まぁ、ウィーン・フィル、いつもそうだけど(笑))私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。




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