ウィーン・フィル + フランツ・ヴェルザー=メスト

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    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年5月11日 15時30分〜17時30分
    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年5月12日 11時〜13時

    Wiener Philharmoniker
    Wiener Singverein (Einstudierung Johannes Prinz)
    Wiener Singakademie (Einstudierung Heinz Ferlesch)
    Wiener Sängerknaben (Einstudierung Jimmy Chiang)
    Sopran (Magna Peccatrix) Erin Wall
    Sopran (Una poenitentium) Emily Magee
    Sopran (Mater gloriosa) Regula Mühlemann
    Alt (Mulier Samaritana) Wiebke Lehmkuhl
    Alt (Mater Aegyptiaca) Jennifer Johnston
    Tenor (Doctor Marianus) Giorgio Berrugi
    Bariton (Pater ecstaticus) Peter Mattei
    Bass (Pater profundus) Georg Zeppenfeld
    指揮 Franz Welser-Möst

    Gustav Mahler (1860-1911)
     Symphonie Nr. 8 Es-Dur (1906-1907)
      in zwei Sätzen für großes Orchester, acht Solisten,
      zwei gemischte Chöre und Knabenchor
     I. Teil. Hymnus: Veni, creator spiritus
     II. Teil. Schlussszene aus „Faust“

    土曜日と日曜日、2回聴きに行った
    ウィーン・フィルとフランツ・ヴェルザー=メストの
    マーラー、交響曲8番。

    滅多に演奏される曲じゃないし
    私もナマで聴いたのは
    大昔のコンツェルトハウスのウィーン交響楽団とルイージの時と
    楽友協会で、ベルリン・シュターツカペレが
    ブーレーズとバレンボイムでマーラー全交響曲を演奏した時だけだ。

    ご存知の通り、巨大な曲ではある。
    音楽的にも巨大だし、オーケストラ編成もコーラスもソリストも
    あのコンツェルトハウス大ホールの大きな舞台が
    端の方までキチキチの満杯で
    オルガン・バルコンには、舞台に乗り切れなかったコーラスと
    ソリストと、もちろんオルガニストが鎮座している。

    なのに・・・
    何だか、全然、心に触れて来なかったのは
    私が現在、精神的に参っているという理由が大きいのだろうが
    (何故だかは聞かないで下さい)
    でも正直言って
    上っ面だけの空回りの熱情というか
    フランツ・ヴェルザー=メストの「熱」みたいなものが
    何にも伝わって来ない。

    もちろん、徹底的に主観的な感想なので
    批評家は、たぶん、大賞賛を惜しみなく書くのだろうが
    何とも冷たい感じの不思議な演奏で
    マーラーって、こんなに聴衆と距離感あったっけ?と
    唖然としているような状態で。

    だから、それはこちらの体調とか精神状態によるものが大きい。
    それはわかっているけれど
    それも含めて主観的に書くために、このサイトを持っているので
    主観的印象に関してのコメントはご勘弁下さい。

    楽友協会とは違って
    音響がデッドなコンツェルトハウスだが
    20世紀以降の大規模オーケストラの音響には向いている筈で
    確かに、あの編成の大規模な曲は
    コンツェルトハウスの大ホールにはピッタリで
    どんな大音響(最後のところとか)でも
    ホールの音響そのものは、濁りもせず
    見事に大音響を捕まえて聴衆のところまで
    ダイレクトに運んで来てくれて

    おおお、すごい音量・・・
    とは思うんだけど

    それって、マイク一杯のロックのコンサートに行った時のような
    ただ音量の大きさに圧倒された、という感じと
    あまり違わないような気がする。

    曲そのものの持っている熱量はスゴイものがあるので
    メストがいくら冷徹に演奏しても
    そこから漏れてくるものはあるのだが
    それ以上のメッセージ性があったかと言うと・・・
    まぁ、メッセージを受けるだけの精神力のない私が悪い。

    第一部は速めのテンポでガンガン押した感じ。
    ソリストの声はそこそこ飛んでくる。
    コーラスは、さすがの大人数だが
    ちゃんと揃って
    土曜日にはちょっと音程落ちかけた部分もあったけれど
    日曜日には、きちんと聴かせてくれた。

    私の受容能力不足ではあるのだが
    でも、あの輝かしい賛歌が、上滑りしている感じが否めない。
    フォルテとピアノの音量の格差を大幅に作れば
    それで良い、というものでもないかと思うのだが
    もっとも、それ言ったら
    何を持って「感動的な音楽」と言えるのか、という
    音楽学的、心理学的、社会学的、哲学的エトセトラの問題まで
    派生してしまうので
    私には、そこまで深く掘り下げる気はない。

    ファウスト博士の最終シーンの
    マッテイとツァッペンフェルトの2人のバリトンが素晴らしい。
    ドイツ語はクリアだし
    張り上げているという印象が全くない状態で
    天井桟敷まで、くっきりと響いてくる。

    女声陣はちょっと弱い。
    後半のソプラノのビブラートが多過ぎた印象があるし
    テノールも「張り上げ」的なところがあって
    声が飛んで来ていない。
    (まぁ、あの曲で声を飛ばせ、というのも
     超人でない限りは無理だと思うのだが)

    それを考えると
    マーラーの交響曲8番って
    本当に難しいんだなぁ、とつくづく思う。
    上滑りになってもダメ
    かと言って熱情的にやればそれで良い、というものでもなさそう。

    座席にゆったり座って
    聴いている方は、好き勝手な事を考えていれば良いのだが
    あの大曲を、舞台でミスのないよう
    大人数がズレないよう、演奏した方は大変だったと思う。

    というより
    マーラーって、何故にこんな(失礼)曲を
    交響曲として作曲しちゃったんだろ?

    交響曲の楽章構成のモデルも破っているし
    (まぁ、その前から、交響曲モデルの破壊はあったにせよ)
    ソナタ形式とか、はなから無視だし
    第一、後半のファウスト博士って
    オペラのコンサート式上演とどこが違うんだろう。

    とか考え出したら
    ますますわからなくなって
    混乱して来た私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    日曜日のコンサートは
    オーストリア国営放送ラジオ1番で
    ライブ中継(1週間は後聴き可)していて
    takt1ではライブの後もビデオ・オン・デマンドで配信。

    takt1 がヴェルザー=メストのインタビューを
    1分、Youtube にアップしているが
    こんなに冷たい反応をする指揮者って
    私は他には知らない(ドイツ語です、最後の「捨て台詞」(笑)までご覧下さい)



    ウィーン・フィル + ティーレマン 1回目

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      Musikverein Großer Saal 2019年4月27日 15時30分〜17時30分

      Wiener Philharmoniker
      指揮 Christian Thielemann

      Christian Mason (*1984)
       Eternity in an hour
      Anton Bruckner (1824-1896)
       Symphonie Nr. 2 in c-Moll, WAB 102 (2. Fassung 1877, hg. William Carragan)

      ウィーン・フィルの土曜日定期。
      プログラムの最初の作品が
      Eternity in an hour
      とあって、私は仰け反った。

      あ、でも、楽友協会のサイトには
      予定終了時間17時30分とあったし
      後半のブルックナーの交響曲2番も
      だいたい1時間くらいの演奏時間の曲だから

      この「1時間の永遠」と題された曲の演奏時間は
      間違いなく1時間以下に違いない。

      英国の作曲家にウィーン・フィルが委嘱したもので
      初演だそうだ。
      なんだかプログラムには色々と解説があったが
      途中で
      「1時間の永遠」というタイトルだが、演奏時間は約15分
      という記述を発見したので、あとは省略。
      (明日、気が向いたら詳細を書く)

      最初の弦が特殊奏法ばかりで
      でもトナールである。
      その上、ほとんど伝統的な三和音を使用している。
      特殊奏法の音響効果は面白いけれど
      これって、もしかしたらシンセサイザーでもできるんじゃない?
      (↑というような失礼な事を考えてはいけない(反省))

      オーケストラの色彩を出すのが目的か?
      和声にかなり厚みがあるのは
      次に演奏されるブルックナーと関係があるようだ。
      (とある事情で、今、プログラムが手元にないので(笑))

      聴きやすいと言えば非常に伝統的で違和感は(あまり)ない。
      その分、ちょっと映画音楽っぽい。
      映画音楽がクラシックに比べて聴き劣りするものとは思っていないので
      これだけ、脳内視覚に訴えてくるのだったら
      それはそれで楽しい。

      しかも演奏時間15分って、割に理想的じゃない?
      飽きる前に終わるし
      こういう「現代曲」が苦手でも、15分の我慢はできる。
      (これだけ伝統的手法で書かれていたら
       いわゆる、ワケのわからん「現代音楽」っぽくはない。
       ただ、その分、目新しさはないし、冒険もしていないような感じ)

      幕間があって、後半はブルックナーの交響曲2番。
      第2稿のキャラガンの改訂譜での演奏。

      客席が静かになるのをジッと待つティーレマン。
      もちろん、楽友協会の客席が、シンと静まるなんて
      まずはあり得ないわけで

      あまりに長いと、反対に客席がザワザワし出す。
      (舞台が見えない席も多いので)

      何故か突然鳴り出す携帯電話の呼び出し音・・・
      それが終わって、指揮棒を、というタイミングで
      すごい音量でのすごい咳。

      わっはっはっはっは
      ティーレマンさま、楽友協会の客層はよくご存知なのにね(笑)

      何とか始まった演奏だが
      そこまで待って、できるだけ完璧な静けさで始めたかったのが
      何故だか理解できない普通の音量ではないか。

      ただ、演奏は、うううううううん・・・
      これはもう、ウィーン・フィルの独壇場と言うか
      ウィーン・フィル以外で、こんな演奏できないだろう(断言)

      ちょっともう、あまりに美しすぎて悶絶する。
      音の焦点のあった、重厚なブルックナーの和音。
      これこそブルックナーだぁ、と叫びたくなるほどの高揚感。

      ティーレマン節もワーグナーやブルックナーでは映える。
      ティーレマンでなくても
      ウィーン・フィルって、こういう演奏しただろうと思っちゃうんだけど
      音楽に純粋な「美」というものがあるのだったら
      これこそがそれじゃないか、とか思ってしまう。

      楽友協会に収録用のライティングがあったので
      もしかしたらテレビ放映とか DVD になるのかも。
      録音では、この美しさは半減してしまうだろうから
      明日、もう1回、聴けるチャンスがあるのは嬉しい。

      コンサート後に知り合いとお喋りしてから
      コンツェルトハウスに向かった私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      ウィーン・フィル + アンドリス・ネルソンス

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        Musikverein Großer Saal 2019年4月6日 15時30分〜17時55分

        Wiener Philharmoniker
        指揮 Andris Nelsons
        ピアノ Rudolf Buchbinder
        バイオリン Albena Danailova
        チェロ Tamás Varga

        Ludwig van Beethoven (1770-1827)
         Symphonie Nr. 1 C-Dur, op. 21
         Konzert für Klavier, Violine Violoncello und Orchester C-Dur, op 56
          „Tripelkonzert“
         Symphonie Nr. 2 D-Dur, op 36

        ウィーン・フィルとネルソンスのベートーベン・シリーズ
        第2弾はウィーン・フィルの定期ではなく
        楽友協会主催のコンサートとなった。
        (時間は同じで土曜日15時30分と日曜日11時)

        2ヶ月前に張り切って超貧民席を買った時には
        ネルソンスのベートーベン4番・5番で
        既にぐったりするとは思ってもみなかった。
        (2月だったから大学休みでのんびり体力・気力を養っていた時か・・・)

        今回のネルソンスは
        元気路線でベートーベンを演奏するつもりなのか
        ともかく、1番も2番も、むちゃくちゃ元気。
        元気過ぎて、時々「滑る」感じがするのだが
        明日のコンサートでは良くなっているかもしれない。

        この間、楽曲分析の先生が
        ベートーベンの初期交響曲は
        当時はトニカで始まるのが普通だったのに
        ドミナントで始まって
        聴いている人たちは、さぞギョッとしただろう
        みたいな話をチラッとしていて

        わっはっは
        確かに1番の出だしなんか
        ドミナントどころか、ダブル・ドミナントで始まってるじゃないの。
        そりゃ驚くわ。
        現代でも、確かに笑える出だしである。

        続く第1楽章、ともかくオーケストラを鳴らす事と言ったら
        隣のクラオタらしきご夫妻が
        音量が大き過ぎる、と第1楽章の後にブツブツ言っていたが
        いわゆるピリオド奏法の小編成オーケストラに耳が慣れてしまうと
        比較的大編成のモダン・オーケストラで
        しかも楽友協会だから、響くわ響くわ。

        もっとも、システム音楽学で
        当時のベートーベンの交響曲を
        初演されたホールで、できるだけオリジナルに近い楽器で演奏してみたら
        楽友協会やコンツェルトハウスで聴くより
        ずっと大音量だった、という実験結果も出ているので
        当時の音量と比べて、今日の結構うるさいベートーベンが
        果たして本当にうるさいのか
        意外にオーセンティックなのかはわからない。

        ネルソンス、ともかく元気だわ。
        1人むちゃくちゃノッてる感じ。
        音量が大きいのと元気なのが重なって
        時々、音が濁って聴こえてしまうのはご愛嬌と思う事にする。

        音楽批評をするつもりは全くないし
        (第一できない(笑))
        記憶力ゼロに近い私の個人メモなので良し悪しは言えないが
        ここまで徹底的に元気に演奏されると
        それはそれで良いんじゃないの、と主観的には思う。

        トリプル・コンツェルトは、実はちょっと苦手。
        よくコンサートでは演奏されるんだけど
        そう盛り上がりがある、とか言う曲じゃないし
        割に(個人的印象では)ダラダラ続く曲で、しかも長い。

        ソリストのダナイローヴァとヴァルガは
        ご存知ウィーン・フィルのメンバー。
        ピアニストにブッフビンダーが登場。
        もともとウィーン・フィルと仲良いピアニストだし
        ベートーベン得意だから良い人選。
        (しかもブフビンダーいると、無駄なアンコールはない筈(笑))

        ヴァルガさんのチェロ、随分響くようになったと思う。
        ただ、お人柄のせいか、マジメで出しゃばらず
        オーケストラと他のソリストとのバランスに混じって
        癖がない、というか、完璧なんだけどそれを逸脱する面白みはない。
        ウィーン・フィルのメンバーにこんな事を書いちゃうと
        夜道でグッサリ、あるいは
        来シーズンの会員権剥奪とか(笑)あるかもしれないが
        マジメに地味。

        ダナイローヴァ女史のバイオリンは
        実は私、割に苦手(ダナイローヴァ・ファンの皆様、ごめんなさい)
        だって、最初から、音が上ずっていて
        微妙に周波数が高い(と思う、というか、そう聴こえる)

        私の耳は所詮シロウトなので
        微妙な音の違いを聴き分けるまでの能力はないけれど
        それでも、時々、シロウトにも聴こえる程
        音程が不安定になる(違っていたらすみません)
        音は透明に出ているのだが、音そのものが細い。

        明日、もう1回聴いたら、また違って聴こえるんだろうか。

        ともかく明日はスコア持ち込みで1番・2番を聴くつもり。
        以前から、スコア持ち込みでベートーベンの交響曲を聴くのは
        よくやっていたけれど(ベートーベンはスコアが追い易い)
        その前に和声分析してから聴いたら
        もっと面白いかもしれない・・・・

        その前に宿題やりなさい!という声も聞こえて来るけれど
        これから、夜のコンサートに向かう私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        ウィーン・フィル + アンドリス・ネルソンス

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          Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年4月4日 19時30分〜21時15分

          Wiener Philharmoniker
          指揮 Andris Nelsons

          Ludwig van Beethoven (1770-1827)
           Symphonie Nr. 4, B-Dur, op. 60
           Symphonie Nr. 5, c-Moll, op. 67

          先週末の土曜日・日曜日の楽友協会でのプログラムを
          コンツェルトハウスで演奏するウィーン・フィル。

          同じオーケストラ、同じ指揮者で
          コンサート・ホールによって
          音響が変わるので印象も違う。

          ベートーベンの4番は
          何だかものすごく無難に
          あっさり演奏されたような印象を残す。

          丁寧にメロディ・ラインを出してはいるし
          コンツェルトハウスのデッドな音響で聴いても
          やっぱりウィーン・フィルの弦って特別な音がするなぁ、と
          つくづく思うけれど

          指揮者だけが1人熱くなっている感じで
          演奏そのものは
          デッドな音響のせいだろうが
          楽友協会よりスッキリした響きながら
          その分、なんだか小粒にまとまっちゃいました
          ・・・っていう感じ。

          まぁ、4番だから、それで良いんだろうけど。

          後半の5番は
          結構なダイナミックさを演出しようとしているのは
          よくわかるのだが

          あああ、何だかネルソンスに釣られて
          ウィーン・フィルがウィーン・フィルらしからぬ
          ガリガリした音を出そうとしている・・・

          ホルンの最初のソロも音が粗いし。
          いや、あれはそういうソロなのか?
          聴いていて
          おおお、金管お疲れさまとか思ってしまう。

          弦だって(編成は小さくない)
          すごい音でガリガリ演奏しているのだが
          音量大きく弾いても
          音にノーブルさを(あまり)失わないというのは
          このオーケストラの長所でもあり欠点でもあるのだろう。

          隠れたメロディ・ラインを見せて
          あくまでも力強く、マッチョに演奏しようとしているのはわかるが
          何となく上滑りしているような印象を受けるのは
          きっと、私がド・シロートだからなのだろう、うん。

          どの指揮者もある程度の年齢になると
          ベートーベンの交響曲を振りたくなるらしいのだが
          いったい何故なんだ?

          ベートーベンがドイツ語圏の英雄として
          祭り上げられた経過については
          1992年に出版された Eleonore Bünding の博士論文
          Wie Beethoven auf den Sockel kam と言う本が
          社会学的視点から詳しく記述している。
          (読みかけて途中で脱落・・・(汗))

          きっと、ベートーベンのマッチョさが
          指揮者を惹きつけるのではないか、と
          根拠のない憶測をしているのだが
          どうなんでしょうね。

          ああいう、チマチマした4番を演奏するんだったら
          ワタクシ的には
          シューベルトの交響曲を演奏してくれ!と思うんだけど。

          シューベルトの交響曲って
          コンサート・ホールで演奏されるとなると
          だいたいが未完成かグレートじゃないですか。
          それ以外の交響曲も、とてもウィーン風でチャーミングなのに・・・

          今週末はネルソンスのベートーベン・シリーズ第2弾
          1番と2番にトリプル・コンツェルトのコンサートがある。
          懲りもせず、土曜日も日曜日も
          チケットを確保している私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          コンサート・チケットやバレエのチケットって
          発売が2ヶ月前なので
          ついつい買ってしまうのだ。
          でないと安チケットなくなるし・・・(涙)

          ウィーン・フィル + ネルソンス 2回目

          0
            Musikverein Großer Saal 2019年3月31日 11時〜12時45分

            Wiener Philharmoniker
            指揮 Andris Nelsons

            Ludwig van Beethoven (1770-1827)
             Symphonie Nr. 4, B-Dur, op. 60
             Symphonie Nr. 5, c-Moll, op. 67

            ネルソンスのベートーベン、日曜日定期。
            本日から夏時間で、午前2時が突然3時になって
            睡眠時間が1時間減るのに加えて
            ブログ2つ書いていたら、夜中の2時=3時までかかってしまい
            (他の事もやってた、勉強以外だけど💦)
            ベッドに入ってからもあまり寝られなかったのに
            毎週日曜日朝8時からのご近所さんサウナにはちゃんと行って
            なんかもう、クタクタになって楽友協会へ。

            寝落ち予防にスコアをバッグに突っ込んだものの
            スコア追うだけの体力・気力もなく
            あ〜、歳取ったなぁ、って、自分で言っててどうする。

            今日はオーストリア・ラジオ1番でライブ放送がある。
            そういう時はウィーン・フィルは
            自分たちのプライドにかけて頑張るので期待できる。

            巧い下手とかではなく
            土曜日に比べると、かなり音の焦点が合って来た印象。

            耳につきやすいベートーベンの細かい刻みではなく
            その後ろにさりげなく隠されたメロディ・ラインを
            ネルソンスは巧くバランスを取って出してくる。

            音は強めのモダン・オーケストラで
            かなり厚く聴こえてくるのは変わりないが
            4番のあのロマンティックな表現は
            ベートーベンってロマン派の作曲家だったっけ?と思わせる。

            昨日、楽器の不調で、えっ?というところがあったけれど
            今日はしっかりと楽器の調整もしたようで
            厚めの音響で、いわゆるスッキリしたベートーベンではないけれど
            その分、メロディ・ラインを明確に描き出して
            ああ、やっぱりネルソンスだわ、という気分。

            もちろん元気いっぱいの押せ押せなので
            推進力もすごいし
            ガンガン押して来て
            かなり強い音が楽友協会に響き渡る。

            これだけ音量を上げるんだったら
            意外にコンツェルトハウスで演奏した方が
            響きとしてはバランス良く聴こえるんじゃないだろうか。

            楽友協会は残響たっぷりの
            ほとんどお風呂の世界なので(笑)
            音の出し方によっては
            デッドな音響のコンツェルトハウスの方が良かったりするのだ。

            今日、改めて聴いてみると
            やっぱりベートーベン、良いなぁ、とか思ってしまったのは
            睡眠不足のなせる技だけではないと思いたい。

            ネルソンスは続けて
            ウィーン・フィルで来週、ベートーベンの交響曲1番と2番。
            でもこの2曲だけだと1時間足らずで終わってしまうので
            トリプル・コンツェルト付きで
            土曜日15時30分、日曜日11時からのコンサートを振る。

            ・・・でも、この2つのコンサートは
            ウィーン・フィル主催じゃないんですよ!!!
            何と楽友協会主催のコンサートである。
            (チケットが高い・・・・)

            1番と2番を
            今日の4番と5番のように
            ロマンティックに劇的に厚い音で演奏されたら
            もしかしたら、ちょっと辟易するかも・・・

            とは思いつつ、怖いもの見たさ(聴きたさ)に
            ちゃんと来週のチケットも確保してある私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            ウィーン・フィル + アンドリス・ネルソンス 1回目

            0
              Musikverein Großer Saal 2019年3月30日 15時30分〜17時15分

              Wiener Philharmoniker
              指揮 Andris Nelsons

              Ludwig van Beethoven (1770-1827)
               Symphonie Nr. 4, B-Dur, op. 60
               Symphonie Nr. 5, c-Moll, op. 67

              指揮者にとってベートーベンの交響曲というのは
              たぶん、永遠の課題だろうし
              ベートーベンの交響曲のコンサートだったら
              チケットも売り切れになるから
              主催者もウハウハだろうと思うが

              かなりの数でウィーンに生息する
              コンサート・フリークとしてみると
              ネルソンス、お前もか・・・って感じは否めない。

              実は金曜日にも行こうとチケットを確保していて
              その後にコンツェルトハウスのラフマニノフとプロコフィエフにしたのだが
              考えてみたら、この4番と5番
              今日、土曜日の定期、明日の日曜日の定期に加えて
              4月4日のコンツェルトハウスでも聴く予定になっている(自分でもビックリした)

              また一回り大きくなったような気がするネルソンス。
              (大きく=物理的な意味です)
              ウィーン・フィルのウエブ・サイトの写真って何年前の奴?(笑)
              髪型も体躯の幅も全然違うじゃないの(爆笑)

              ゆ〜っくりなテンポで始める4番。
              モダン・オーケストラ奏法で、かなり音に厚みがある。
              アレグロ・ヴィヴァーチェに入ったところでも
              厚めの音の残響がかなり聴こえて
              あまり軽さがない代わりにエネルギッシュに聴こえる。
              私の席が悪いのは重々承知だが
              音の核があまり見えないというか、あまり焦点が合っていないような印象。

              ただ以前のやんちゃ坊主の面影は消えて
              メロディ・ラインの繋がりを意識しながら
              ただエネルギーだけにならないように
              細心の注意を払っているのはわかる。

              ・・・だからと言って、目新しいとか
              目からウロコとかの気分にはならないけれど
              ベートーベン解釈って、昨今、出尽くした感があるから
              それ以上に「革新的」に演奏するワケにはいかんだろう。

              第2楽章のリズムの刻みはあまり明確に出して来ない。
              たぶん、それが意図なのかもしれないが
              メロディ・ラインは綺麗に乗るのだが
              背景のあのリズムの躍動感が個人的にはもう少し欲しいかなぁって感じ。
              (うるさい観客ですみません、指揮も演奏もできませんが)

              ただ、何ともロマンティックなのである。
              ロマン派後期の香りまで漂ってくる
              愛のメロディというか
              ともかく、こんなにこの章ってロマンティックだったっけ?

              第3楽章。
              譜面にはアレグロ・モルト・エ・ヴィヴァーチェとしか記載がなくて
              ただ、私は長い間、この楽章を
              スケルツォだとばかり思い込んでいたのだが
              これって、メヌエットでした???

              いや、テンポはアレグロ・ヴィヴァーチェなんだけど
              スケルツォの鋭さや皮肉より
              もっと柔らかい感じで、本当にメヌエットっぽく聴こえる。
              私の感じ方が変なのかもしれないが
              そこまでメロディ・ラインに拘った、という事かもしれない。

              最終楽章もテンポよく厚みのある音で
              やっぱり、ほんの少し焦点がボケる印象がある。
              最近、ピリオド奏法で少人数のオーケストラで
              ちまちま演奏されるベートーベンが流行なので
              その軽さと比べると、モダン・オーケストラは、やっぱり重い。
              どう演奏されようと、ベートーベンはベートーベンなんだけど(笑)

              後半の超有名な誰でも知っている交響曲5番は
              単純に偏見一杯で言っちゃうと
              モチーフの繰り返しだけを
              まぁ見事に構築した、という曲なんだけど
              (色々と誤解があったらお許し下さい)
              早すぎず、遅すぎず、奇を衒う事なく
              かなり古典的で正統的な感じ。

              こういう演奏だったら
              別にネルソンスでなくても
              誰でも振れるような気がする・・・と
              恐ろしいシロウトは考えたりしてしまうワケだが
              たぶん、ネルソンス独自の解釈や考慮があるのだろう。
              私にはまだ不明だが・・・

              以前の「やんちゃ坊主」の「いたずら小僧」で
              音楽好き好き好き好きオーラ出しっぱなしの
              カワイイ男の子、というイメージから
              だんだん熟練指揮者、将来の巨匠に向けての路線を
              ベートーベンで歩み出したっていう感じなのかもしれない。

              まぁ、これから否が応でも、あと2回は
              同じプログラムを聴く事になっているし
              最終回は全く音響の違うコンツェルトハウスなので
              また印象が変わってくるだろう。

              友人とコーヒー飲んでお喋りした後
              また楽友協会に足を運んだ私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。


              ウィーン・フィル + バレンボイム 1回目

              0
                Musikverein Großer Saal 2019年3月15日 19時30分〜21時15分

                Wiener Philharmoniker
                指揮 Daniel Barenboim

                Sergej Prokofjew (1891-1953)
                 Symphonie Nr. 1 D-Dur, op. 25, „Symphonie classique“
                Gustav Mahler (1860-1911)
                 Symphonie Nr. 1 D-Dur

                パワハラ疑惑が記憶に新しいバレンボイムと
                ウィーン・フィルのコンサートは
                今日の楽友教会主催のものと
                土曜日・日曜日のウィーン・フィル主催の定期公演で
                同じプログラムを3回。
                (その後、演奏旅行にでも行くかと思っていたら
                 それはないようだ(笑))

                プロコフィエフの交響曲1番とマーラーの交響曲1番って
                面白い組み合わせなのだが
                何かドラマツルギーが背景にあるんだろうか?
                と思ってはみたものの
                あまり関連性はないような気がする。

                プロコフィエフの交響曲は私は何でも好きなのだが
                古典交響曲は若かりし頃から好き ♡
                比較的短い曲だし。
                ・・・で、こんな短い曲の後に、ちゃんと休憩が入る(笑)

                出だしが・・・えっ?今、かなりズレたよね?
                というより、バレンボイムのアインザッツがわかりにくかったのか
                ちょっとドッキリしたが、その後は持ち直し。

                しかし、こういう曲って
                ウィーン・フィルの、いわゆる「黄金の音色」には
                全く合わないなぁ。
                好みとしては、洒落っ気あって軽くて、のイメージなのだが
                せわしないし、必死になってる(ような気がする)し
                演奏に余裕がない印象。
                (まぁ、最終楽章、あの速さだとキツイのは確かだし
                 メンバー忙し過ぎて、あまり練習の時間もないだろうし(憶測))

                後半のマーラーの交響曲1番の方が
                手慣れている感じがして、完成度が高かったと思う。

                バンダの音量が非常に小さかったのだが
                あれは指揮者の指示らしい。
                それだけ、空間的な距離感を出したかったのだろう。

                ただ、全体的にバレンボイムのオーケストラの鳴らし方が
                かなり凄まじかったので(全体的に音量が大きめ)
                バンダだけ音量下げても、あまり効果はなかったような感じ。

                低音をずっしり響かせるのだが
                昨日のウィーン放送交響楽団は
                低音ずっしりで、ちょっとロシア的な音を出していたが
                ウィーン・フィルで低音ずっしりやっても
                ウィーンはウィーン(笑)

                この交響曲、マーラーがウィーン・フィルに初演させようとしたら
                ウィーン・フィルがイヤだ、って断った曲なんだよなぁ
                ・・・とか、またもや余計な事が頭をよぎるが(苦笑)

                このオーケストラとしては例外的に鋭い輪郭の音だったし
                指揮者がめちゃくちゃオーケストラを鳴らしていたし
                鳴らし過ぎで、かえってダイナミックが平坦になった印象もあったが
                まぁ、迫力たっぷりの聴衆ウケする出来(皮肉ではありません)

                金管のアンサンブルが飛び抜けて良かった ♡
                マーラーだと金管の良さ・悪さがバッチリ出てしまうのだが
                その意味では、あの金管の良さには、うっとりする。

                一部では、ウィーン・フィルとか
                バレンボイムというブランドだけでウケるというのもあるのだが
                ただ、ブランドというのは
                それなりに、恥ずかしい出来、というワケにはいかない。
                (例外はある(笑))

                明日・明後日と3回のコンサートで
                私のド・シロートの印象がどう変わっていくのか
                あるいは変わらないのか
                ちょっと自分でも興味あったりして(笑)

                3月に入ったのに
                相変わらず底冷えする毎日で
                雨が降ったりして湿っぽいし
                水・木曜日の授業ぎっちりの2日の後
                脱力状態だった私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                バレンボイムは暗譜で指揮。
                時々、コンサート・ミストレスの譜面台の上まで
                身体を乗り出して
                いつもの事ながら、非常に熱い指揮を繰り広げていた。

                ウィーン・フィル + アダム・フィッシャー 1回目と2回目

                0
                  Musikverein Großer Saal 2019年2月23日 15時30分〜17時45分
                  Musikverein Großer Saal 2019年2月24日 11時〜13時15分

                  Wiener Philharmoniker
                  指揮 Ádám Fischer
                  バイオリン Leonidas Kavakos

                  Joseph Haydn (1732-1809)
                   Symphonie C-Dur, Hob.I:97
                  Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
                   Konzert für Violine und Orchester A-Dur, KV 219
                   Symphonie C-Dur, KV 551, „Jupiter-Symphonie“

                  ウィーン・フィルの定期公演でチケット持ってるから行くけど
                  読者諸氏がご推察通り、このプログラムは
                  私が飛び上がってホイホイして軽やかにステップ踏みながら
                  楽友協会にウキウキと駆けつけるプログラムの対極にある。

                  ハイドンはともかく、モーツァルト・・・(げっそり)

                  で、そういう、な〜んにも期待していない時に限って
                  奇跡が起こるのだ。

                  ハイドンのロンドン・チクルスは
                  どの曲を取っても、めったやたらとイタズラが多くて
                  予習だの何だのクソ面倒な事は不要
                  というより、かえってやらない方が新鮮。

                  アダム・フィッシャーはハイドンは例の偉業がある。
                  (もちろん CD33枚、持ってます (^^)v)
                  ご本人曰く、今だったら違う演奏にするだろう、というところもある
                  という話だが
                  ハイドンの交響曲と言えばアダム・フィッシャーと言われるくらい
                  手中に収めた感がある。

                  で、ハイドンの交響曲97番。
                  うわあああああああっ!!!!

                  なんですかこれは。
                  このダイナミックス、躍動感、一瞬一瞬の音の煌めき。

                  古典奏法ではなく、ちゃんとモダン・オーケストラ(小編成)なのに
                  古典の枠組みとコンヴェンションは、しっかりと守ったまま
                  パパ・ハイドンが
                  うふふふふ、とか笑いながら
                  これ、聴衆のみんなに楽しんでもらえるかな〜ってイメージが
                  そのまま楽友協会の音響の中に、キラキラしながら散らばって行く。

                  ハイドンが退屈な音楽家と思ってはいけない。
                  特に後期のロンドン・チクルスは
                  持てる作曲技法を最大限に使って
                  聴く方を楽しませよう、という
                  エンターテインメント作曲家の才能が爆発している。

                  今現在、こんなに音楽様式が多様化している時代に聴いても
                  そのエンターテインメント性は全く劣るものではない。

                  ・・・・指揮者とオーケストラが巧ければの話だが。

                  フィッシャーの指揮姿も、ともかくイキイキしている。
                  この人、むちゃ、音楽好きだよね?
                  音楽家も作曲家も、スコアも音符も
                  演奏される音楽も、聴いている聴衆もひっくるめて
                  ともかく、ひたすら好き・好き・好きっていう感じの
                  大きな愛情がダダ漏れ。

                  ハイドンから引き出されるダイナミクス。
                  古典的な音の透明感。
                  ご存知第2楽章のスル・ポンティチェロの音の
                  あの空間距離感というか、むちゃくちゃ不思議な異次元の世界。

                  一部をノンビブラートで注意深く音響構築をしているが
                  基本的にはモダンの、輝くような色合いで
                  跳ね回るリズム、爆発するダイナミクス
                  (あ〜、これがバロックなのよ!・・・とついつい書いたら
                   学識のある方からバロックじゃない、古典派、とご指摘をいただいた。
                   確かにバロックではない、けれど、限りなくバロック的音響の印象)

                  フィッシャーの的確な指揮は無駄がない。
                  楽章間では、土曜日には次の曲のテンポ指示を出していたけれど
                  日曜日はもう大丈夫と思ったのか、楽章間のテンポ指示は省略していた。

                  指揮姿を見ていても
                  なんかもう、指揮できるのが嬉しい、嬉しい、嬉しいというのが
                  一つ一つの動作から伝わって来る。

                  では、昔のネルソンスみたいじゃないか、と言われると
                  いや、そこに、しっかりと良い意味での円熟と老獪さがあるのが
                  アダム・フィッシャーである。
                  (でも、好き好き好きで来ちゃった子供みたいな純真さがある)

                  こういう、生命感溢れたハイドン聴いちゃうと
                  派手にアピールしたク○○(以下省略)という指揮者を思い出す。
                  いや、ご存知の通り、私はク○○氏の大ファンで
                  ウィーン・デビューから、ずっと追いかけてはいるのだが
                  アダム・フィッシャーって、ク○○に全く負けてないじゃん。

                  古典の教養をしっかり持ち
                  時代背景や楽曲の知識も備えた上で
                  モダン・オーケストラを節度を持って
                  しかもエンターテインメントに聴かせるという技。
                  指揮者ご本人も、どっぷりと音楽の魔力に浸かっている(ように見える)

                  そうだ、アダム・フィッシャーを魔法使いと呼ぼう(笑)

                  ハイドンの興奮の後にモーツァルトのバイオリン協奏曲。
                  ここで何に驚いたかと言うと

                  カヴァコスがスーツ着てる!!!!!

                  肉体労働者ご愛用の青いシャツというのが
                  カヴァコスについて回るイメージなんだけど
                  スーツ??? スーツ???? 普通のスーツ???
                  (すみません、混乱しておりまして)

                  あ〜、驚いた。
                  舞台見えない席なので一瞬見えただけだが。

                  カヴァコスのバイオリンは・・・何でこんなに巧いんですか?!
                  私は感受性ゼロで無教養で、楽器は一切弾けないから
                  バイオリンの良し悪しなんて、全くわからないシロウトだが
                  カヴァコスの音の美しさ、安定感、伸びる音響の豊かさ
                  メロディのつなぎ方の絶妙な滑らかさは
                  現代の巧いバイオリニストの中でも群を抜いているだろう。

                  土曜日は何だかちょっと遠慮がちで
                  バイオリンがあまり前面に出て来なかったし
                  途中でカヴァコスではありえないえっ?というのがあって
                  本当にえっ?と思ったけれど

                  日曜日は、ちょっと緊張が解けて来た感じで
                  のびのびと美しく
                  ああああ、この人のバイオリンの音色って
                  何でこんなに美しいのだろう。

                  見た目との乖離が・・・とか言ってはいけない(見えないし)
                  見た目がまずいとかではなくて
                  見た目、ただのギリシア人のサラサラのロング黒髪の
                  気取らない普通のお兄ちゃんにしか(あ、墓穴掘るからやめる)

                  土・日ともにバッハのパルティータのアンコール。
                  例の有名なパルティータ3番のガボット。

                  うおおおお、絶品 💘
                  全く無理のない、クリアなダブル・トリプル・ボーゲン。
                  まるでバイオリン2台が慈しみながら掛け合いしているよう。

                  それだけでも天国なのに
                  後半の、その装飾音(呆気)
                  あんな美しい揃った装飾音(もちろん楽譜外)を
                  こんなの当然というか
                  ほら、これキレイだよね、って感じで
                  嫌味なく弾けちゃうなんて。

                  しかもカヴァコスのバイオリンって
                  オレ様意識や、優越感一杯みたいな部分が全くない。
                  あれだけ巧くても、サーカスにならない。
                  あくまでも中心は「音楽」にある。
                  (註 昔時々アンコールで弾いていたアルハンブラは
                     あれはサーカスだったけど(笑))

                  後半も苦手なモーツァルト。
                  しかも最後の交響曲、ジュピター。
                  この曲、楽しく退屈せずに聴いた事ってあったっけ?
                  (まず99%寝落ちしている、っていうのはあるけど)

                  ここでまた、私は雄叫びをあげそうだ(笑)
                  だって、ハイドンで見せた
                  古典としてのノーブルさを保ちながら
                  そのダイナミックと音色の輝きで
                  え?モーツァルトって、こんなに凄かったっけ?

                  モダン・オーケストラでモーツァルトを演奏するというのは
                  昨今、ピリオド奏法が流行っていたりして
                  非常に難しいと思うし
                  どんなに後期の名曲であれ
                  モーツァルトって、ちょっとでもダイナミックを間違えると
                  ひたすら退屈になってしまう恐ろしい曲だと思うのだが
                  もー、信じられないくらい
                  輝かしく、一瞬たりとも退屈させず
                  音の動き一つ一つが生命に満ちて輝いているような気分。

                  だいたいジュピター程度の名曲になれば
                  否が応でもどこかで何回も聴いていて頭の中に薄く記憶されているが
                  こんなに活き活きした演奏を
                  モダン・オーケストラで聴く事になるなんて
                  コンサートに行く前は考えても見なかった。
                  カヴァコスのスーツ姿以上に驚いた。
                  もちろん、一瞬たりとも寝落ちしてません(笑)

                  アダム・フィッシャーの、あれはお人柄なんだろうか
                  ともかく、音楽好き好き好きオーラのダダ漏れの
                  演奏後に、プレイヤーに感謝し、聴衆に感謝し
                  自分のハッピー度数を最高にして、またそのオーラを撒き散らす
                  むちゃくちゃなチャーミングさには脱帽。

                  あれだけ音楽好き好きの指揮者だと
                  実は裏では意外に怖いかも(敵には回したくない)という気もするが
                  ともかく、苦手で逃げていた
                  ウィーン古典派の作品を
                  狐に騙されたような不思議な気分で
                  むちゃくちゃ楽しく聴いてしまった私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  ウィーン・フィル + マイケル・ティルソン・トーマス

                  0
                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年1月19日 19時30分〜21時40分

                    Wiener Philharmoniker
                    指揮 Michael Tilson Thomas
                    ピアノ Igor Levit

                    Charles Ives (1874-1954)
                    Decoration Day (zweiter Satz aus „A Symphony : New England Holidays“) (1912-1913)
                    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                    Konzert für Klavier und Orchester Nr. 3 c-moll op. 37 (1800-1802)
                    Johannes Brahms (1833-1897)
                    Symphonie Nr. 2 D-Dur op. 73 (1877)

                    数日間に渡り、ブログほったらかしにしていて
                    これではいかん、と書き出してはみたものの

                    数日前だよ、これ。
                    もう覚えてないわ(汗)

                    フレッシュな印象のうちに書かないと
                    記憶が薄れていくという恐ろしい老人症状。

                    マイケル・ティルソン・トーマスは
                    ヨーロッパに来る事は稀なのだが
                    私はサンフランシスコ交響楽団と制作した
                    一連の音楽 DVD である Keeping Score のシリーズが
                    ものすごく好き♡なのだ。
                    サンフランシスコ交響楽団のサイトから全部買った時に
                    http://www.keepingscore.org/products
                    ついでにアメリカの音楽の CD も何枚か買った。

                    ちなみにこの Keeping Score は現在では iTune でも購入できるようだ。
                    ホントにすごい作品で(特にマーラー!!!)
                    MTT 自身がその街まで行ってロケしているし
                    わかりやすい英語で、重要な部分をカバーしながら喋ってくれて
                    シロウトが見ても、すごく楽しい。
                    (たぶん、専門家が見ても面白いと思う。ただの入門になってない)

                    サンフランシスコの宣伝はともかくとして
                    MTT はウィーン・フィルとソワレでマーラーの交響曲9番を演奏した後
                    このベートーベンとブラームスのプログラムで
                    ヨーロッパ演奏旅行だったらしい。

                    でもチャールス・アイヴスが入っているところが
                    MTT らしいというか(笑)

                    アイヴスをヨーロッパの柔らかいオーケストラで演奏してどうなる?
                    とか思っていたのだが
                    いや〜、これ、面白かった。
                    10分に満たない曲だったのが残念。
                    (だからと言って、アイヴスの長い交響曲やろうとしたら
                     オーケストラから総スカシを喰らうだろうから(笑))

                    アイヴスのポリフォニーをクリアに描き出して
                    あああああ、先学期のアイヴスのゼミに聴講だけでもさせてもらえば良かったかも
                    ・・・と、しきりに反省(たぶん時間の関係で無理だったかもしれないが)

                    ベートーベンのピアノ協奏曲3番。
                    ウィーン・フィルはお手の物だろう。

                    イゴール・レヴィットは昨今、どんどん中央舞台に出て来ているピアニスト。
                    ・・・だけど
                    ううう、個人の好みの問題がありすぎて
                    まず、席が悪いのかもしれないけれど
                    あまりピアノが響いて来ない。
                    というより、音色がオーケストラとすごく混じっていて
                    とても古典的な弾き方なのに
                    小節の終わりで走るところがあって(主観的印象です)
                    ワタクシ的に、がっちりしたテンポの構成を望む向きには
                    ちょっと気持ち悪い(すみません、本当に主観なんですってば)

                    ただ、レヴィットの弾いたアンコールの
                    ロディオン・シチェドリンの曲が・・・素晴らしかった!!!

                    現代音楽、という程ではないのだが
                    こういう曲をアンコールで弾くと
                    聴衆の咳がうるさかったりして、ちょっと残念だったが
                    シチェドリンで、あれだけピアノの多彩な音色を
                    完璧にコントロールできるだけの技術と音楽がある、という事は

                    あの(主観的に割に)地味なベートーベンは
                    意図的にああいう風な弾き方をしたって事だな。
                    確かにロマン派のガンガンの泣きの入る音楽ではなく
                    ほとんど古典的に聴こえる端正さを備えた演奏ではあった。

                    後半のブラームス交響曲2番。
                    数日たったら、もう印象なんてすっ飛んでます(冷汗)
                    ウィーン・フィルならこの曲、指揮者なしでも演奏しちゃうような気がするし。
                    ザルツカンマーグートの夏の波とか
                    すごくキレイで
                    やっぱりウィーン・フィルの弦って良いなぁ
                    あ〜、ウインナー・ホルンの響きって素敵
                    ・・・とか思っているうちに終わってしまったような感じ。

                    できれば、ブラームスはやっぱり楽友協会で聴きたいわ。
                    コンツェルトハウスのデッドな音響だと
                    ちょっと物足りない。

                    というわけで
                    急いで残った印象だけ書き出してみたけれど
                    やっぱりブログは新鮮なうちに書かねば、と
                    激しく反省している私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                    ウィーン・フィル + アルティノグル 3回目

                    0
                      Musikverein Großer Saal 2019年1月13日 11時〜13時

                      Wiener Philharmoniker
                      指揮 Alain Altinoglu
                      ピアノ Daniil Trifonov

                      Claude Debussy (1862-1918)
                       Prélude à l’après-midi d’un faune
                      Sergej Rachmaninow (1873-1943)
                       Konzert für Klavier und Orchester Nr. 4 g-Moll, op. 40
                      Nikolai Rimskij-Korsakow (1844-1908)
                       Suite aus der Oper „Der goldene Hahn“ Vier musikalische Szenen
                      Maurice Ravel (1875-1937)
                       Daphnis et Chloé. Suite Nr. 2

                      1月9日に聴いて、12日に聴いた同じプログラムで
                      日曜日のウィーン・フィル定期公演
                      行こうかどうしようか迷ったけれど
                      結果的には行って良かった。

                      会場に入ったら、おおお、木管が揃って
                      必死になって音出ししている。
                      3回目でもルーティンに溺れる事なく
                      ベストの音楽を聴かせようという心意気か。
                      (って言うか、皮肉な見方をすれば
                       今日のコンサート、オーストリア国営ラジオでのライブがあるから(笑))

                      牧神の午後への前奏曲
                      最初2回のコンサートの時には
                      ちょっと気になったフルートの息継ぎの音が
                      今日は全く聞こえて来ない。
                      すごいな、やっぱり音楽って一回一回違う。

                      最初のソロ・フレーズの後のゲネラル・パウゼを
                      アルティノグルはかなり長めに取ったのだが
                      木曜日も土曜日も
                      そのゲネラル・パウゼの時に咳込んだ人がいて
                      咳されると、そこで音響空間の断絶が起こってしまって
                      曲の連続性に多大な影響を及ぼしたのだが
                      今日は咳がなくて、曲がそのまま(やっと)続いていく印象になった。
                      ああ、やっと曲を楽しめた・・・って感じである(笑)

                      これは本当はフルートのための曲だと思うんだけど
                      フルート・ソロに続くオーボエの音色と
                      それに絡まるホルンが、あまりに美し過ぎて悶えた。

                      ダニイル・トリフォノフのラフマニノフ。
                      しかしまぁ、このピアニスト
                      この超絶技巧の曲を
                      しかもピアノの音はばっちりくっきり出て来るのに
                      なんとも自然に
                      いや、ちょっと自然過ぎて
                      超絶技巧を聴いている、という感じが一切しない。

                      普通、このレベルのピアノ協奏曲だと
                      どうしてもピアニストが
                      ほら、ボクちゃん、巧いでしょ、うふ、聴いて、聴いて
                      ・・・という
                      微笑ましいというかイヤミというか
                      自己主張、自己陶酔、自己顕示欲などを感じるものだが
                      トリフォノフのピアノは
                      あまりにナチュラル過ぎて
                      そういう雑味がない(ように少なくとも私には聞こえる)

                      まぁ、音楽は多かれ少なかれ主観的なものだから
                      ラジオのオン・デマンドで、まだ1週間聴けるので
                      興味のある方は聴いてみて下さい。

                      トリフォノフ、3回とも、アンコールを弾いたのだが
                      あら、3回とも違う曲を演奏した(珍しい・・・)
                      楽友協会のサイトにも、9日と10日の分が公開されている。
                      (10日はウィーン・フィルのソワレだったらしい。
                       と言う事は、通算4回、同じプログラムでコンサートしてるって事か)
                      もちろんアンコールもラフマニノフの曲で
                      トリフォノフ自身がピアノ編曲したようだ。

                      このアンコール曲だが
                      派手なテクニックは一切見せびらかさず
                      いかにも簡単です・・・って感じなのだが

                      あの多重構造の和音の中で
                      メロディを浮き上がらせるって
                      どういうテクニックなんだよ?!
                      (実はものすごく難しい)

                      後半のリムスキー=コルサコフは
                      よく聴けば、あちこちにソロの名人芸があって
                      その意味で聴き応えのある演奏(だが、やっぱり私には退屈)

                      問題の(何が?)ダフニスとクロエだけど
                      オーケストラがますます精度を上げて来た。
                      そうか、木管がコンサート前にしゃかりきに練習してたワケだ。

                      精度が上がると、ますます輪郭がはっきりして来た上
                      最後の盛り上がりの時の
                      超高速演奏、しかも、タメがなくて
                      ともかく押せ押せの演奏になっていて

                      各楽器のパートも超高速での演奏を
                      見事にこなしていた。

                      だから、1回目・2回目と同じく
                      会場に散らばるのは、パステル色ではなく
                      原色そのものの、煌びやかな音の洪水。
                      音量の上げ方が極端で
                      ホールの、しかもオーケストラの近くに居ると
                      確かに耳を塞ぎたくなる位だが
                      あれは、アルティノグルは確信犯でやってるわ。

                      いやしかし、プロの音楽家って凄いな。
                      あんな、人間技とは思えない速さでの演奏をしてしまうんだもん。

                      ある意味、力任せの演奏で
                      あのエネルギッシュな原色の洪水氾濫は
                      好き嫌いがかなり分かれるだろうが
                      3回目を聴いてみると
                      う〜ん、この演奏もアリだろうなぁ、と思えて来た。
                      (ワタクシ的には、ラヴェルはもう少し瀟洒なところが欲しい)

                      この演奏もラジオで聴けるので
                      ラジオの録音とホールでは、当然の事ながら違うのは前提で
                      興味のある方は、ぜひ聴いてみて下さい。
                      笑っちゃうくらい超高速の演奏が聴けます(たぶん)

                      音楽解釈の多様化の時代で
                      好みの問題はさておいて
                      こういう演奏を聴けるのもコンサートの醍醐味だ、と
                      真面目に考えてしまった私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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