2023年6月13日 20時〜22時10分
Burgtheater
DIE ZAUBERFLÖTE
THE OPERA BUT NOT THE OPERA
In einer Bearbeitung von Nils Strunk, Lukas Schrenk
und Ensemble
nach Wolfgang Amadeus Mozart und Emanuel Schikaneder
タミーノ Gunther Eckes
パパゲーノ/アントン・クラツキー=バシック Tim Werths
パミーナ Lilith Häßle
夜の女王 Katharina Pichler
ザラストロ Wolfram Rupperti
モノスタートス/パパゲーナ Annamária Láng
3人の魔女 Lilith Häßle, Annamária Láng, Katharina Pichler
ピアノ・ギター・ボーカル Nils Strunk
ギター・バス・ボーカル Bernhard Moshammer/Hans Wagner
ドラム Jörg Mikula/Teresa Müllner
演出・音楽 Nils Strunk
舞台 Annelise Neudecker
衣装 Anne Buffetrille
サウンドデザイン Alexander Nefzger
リハーサル担当 Thomas Casteñeda
音響 Moritz Schauer
照明 Norbert Gottwald
ドラマツルギー Anika Steinhoff
モーツァルトの「魔笛」で
オペラじゃないオペラで
想定としては
クラツキー・バッシックのマジック・シアターが
破産寸前で
楽聖モーツァルトのオペラで
何とか金を儲けよう
と言う事らしい(笑)
ブルク劇場に入ったら
客席がチカチカ光っていて
座席の番号なんか見えない状態(笑)
係員もよくわかっているらしく
ちゃんと座席を示してくれる。
場末の小屋みたいな舞台で始まって
まるで紙芝居のような小さな舞台装置。
アカペラ・コーラスでの序曲(爆笑)
破産寸前の劇場支配人の挨拶の後
タミーノが蛇に襲われて、と言う
ストーリーは踏襲している。
けど・・・
いや 🤣
ちょっと、これ、ナニ? 😆
もちろん、モーツァルトの曲を下敷きにしているんだけど
時々、クイーンとかジョン・レノンとポール・マッカートニーとか
ファルコまで出て来ちゃうんですけど。
しかも、むちゃくちゃ合ったシーンで。
出演者は「歌手」ではない。
マイクも装着している。
ベルカントの発声でもないんだけど
全然気にならないのは
ほとんどの聴きどころのアリアが
英語のミュージカル・ナンバーに化けている!!!
いや、これアリかい。
しかも、わかりやすい英語で
マイク使用もあるけれど
まぁ、実に巧みに英語にされていて
もちろん、3人のミュージシャンの伴奏も
ミュージカル・ナンバーそのもので
あれれ、私、今、何を鑑賞してるの?
と戸惑ってしまう。
めちゃくちゃ可笑しいので
隣のおじさん、笑い上戸かもしれないけど
ものすごく笑ってる。
って言うか、私もものすごく笑っちゃうし。
(気絶から戻ったタミーノが
ボヘミアン・ラプソディで「ママ〜」って🤣)
タミーノのアリア「美しい絵姿」も英語。
これがまた、合ってるんですよ。
I never saw so beautiful girl とかだったと思うけど
英語になる事で(あと伴奏のアレンジで)
メロディを変えずに
あんなに雰囲気が変わるとは。
セリフはドイツ語だし
一部のアリアもドイツ語なので
英語・ドイツ語が混ざって
多少、頭の中が混乱するけど(英語が苦手)
パミーナが、パパゲーノに会って
タミーノが絵姿に惚れて救いに来る、と話を聞いて
「え?絵姿に恋した?
私の内面の美はどうでも良いの?」
と突っかかって
パパゲーノから、タミーノが、その愛のために
命を賭けて君のために来るんだよ
・・・と諭され
「ところで、そのタミーノの絵姿、持ってる?」
パパゲーノ呆れて
「内面の美はどうしたんだ?」
・・・いや、パミーナの気持ちは
よ〜〜〜〜くわかるよ、うん。
さて、モーツァルトの「魔笛」と言ったら
「夜の女王」だよね、という
重要な役どころだが
歌手じゃなくて、俳優さんですけどね
キーを下げて
低音は地声のミュージカル発声で
(これがむちゃ迫力)
途中で発声の仕方を変えて
そこそこ、コロラチューラを歌っちゃうのが凄い。
途中、わざわざ「ズル」する箇所もあって
ここも大笑いのシーンだが。
それに、ともかく夜の女王の存在感が圧倒的。
出演者はみんな、歌舞伎かよ、という
厚塗りメイクをしているので(ほら、場末の劇場だし)
存在感は非常にあるけれど
夜の女王の凄さは、飛び抜けていた。
タミーノは最後の最後まで
いや、頑張るんだけど(笑)
ちょっと臆病なおぼっちゃまの感じがチャーミング。
最後にパミーナと和解するラブシーンでも
ずっと小声でパミーナに言い訳してるんだもん。
(僕は君と話したかったんだよ、
でも、試練だから話しちゃいけない、って言われていて
あ、本当に話したかったんだけど
で、君が悲しんでいるのもわかったんだけど
僕ちゃんにはどうしようもなかったの 云々・・・)
で、業を煮やしたパミーナからビンタ喰らってるの 😆
お互い同士が I am sorry 言いまくって(ついでに歌って)
最後の試練に出向くわけだが
最後の試練をしている間に
ザラストロと夜の女王が下手(しもて)に並んで
「気が済んだかい?」
「そうね、死んだ旦那の復讐だったかもね。」
「えっ、君のご主人は、僕たちの事に気がついていたの?」
「あら、当たり前じゃない。とっくにバレてたわよ」
「じゃ、パミーナが僕の・・・むにゃむにゃ」
「今さら、何言ってるの」
・・・でしょうね。
私もかねがね、そうじゃないかと思っていた。
(オリジナルでは、そういう話じゃない・・・はずだが)
今年4月にシュヴァルツェンベルク広場の
Kasino am Schwarzenbergplatz で初演されたが
チケット売り切れが続出して
ブルク劇場にての上演になったと言うだけあって
ものすごく面白い。
短いクリップしかないのが残念だが
ご興味ある方はぜひどうぞ。
ところで、ブルク劇場はかなり大きく
座席が1175席、立見席85と車椅子席が12。
内部客席の傾斜が大きくて
まぁ、正面に近ければ舞台は見えるのだが
ギャラリーに座ってみて
ああ、天井桟敷って言葉がよく合うなぁ。
本当に真上から見下ろす感じ。
もう少し上のミッテル・ラングだと
正面だから(註 ギャラリーは脇)
舞台全体は見えるだろうけれど
傾斜が激しいので
高所恐怖症の人には向かないかもしれない。
演劇のチケットは
コンサートに比べれば比較的安いので
ケチせずにもうちょっと良い席を買った方が
良かったのかなぁ
と、真剣に反省している私に
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(魔笛なので、ちょっとミステリアスなバーナーで😀)
ちなみに、私が買った
ギャラリー(天井桟敷の脇)は
11ユーロでした(笑)
ところで、このパーフォーマンスのジャンル
「オペラじゃない」からオペラに出来ないし
演劇でもないんだけど・・・😅
Burgtheater
DIE ZAUBERFLÖTE
THE OPERA BUT NOT THE OPERA
In einer Bearbeitung von Nils Strunk, Lukas Schrenk
und Ensemble
nach Wolfgang Amadeus Mozart und Emanuel Schikaneder
タミーノ Gunther Eckes
パパゲーノ/アントン・クラツキー=バシック Tim Werths
パミーナ Lilith Häßle
夜の女王 Katharina Pichler
ザラストロ Wolfram Rupperti
モノスタートス/パパゲーナ Annamária Láng
3人の魔女 Lilith Häßle, Annamária Láng, Katharina Pichler
ピアノ・ギター・ボーカル Nils Strunk
ギター・バス・ボーカル Bernhard Moshammer/Hans Wagner
ドラム Jörg Mikula/Teresa Müllner
演出・音楽 Nils Strunk
舞台 Annelise Neudecker
衣装 Anne Buffetrille
サウンドデザイン Alexander Nefzger
リハーサル担当 Thomas Casteñeda
音響 Moritz Schauer
照明 Norbert Gottwald
ドラマツルギー Anika Steinhoff
モーツァルトの「魔笛」で
オペラじゃないオペラで
想定としては
クラツキー・バッシックのマジック・シアターが
破産寸前で
楽聖モーツァルトのオペラで
何とか金を儲けよう
と言う事らしい(笑)
ブルク劇場に入ったら
客席がチカチカ光っていて
座席の番号なんか見えない状態(笑)
係員もよくわかっているらしく
ちゃんと座席を示してくれる。
場末の小屋みたいな舞台で始まって
まるで紙芝居のような小さな舞台装置。
アカペラ・コーラスでの序曲(爆笑)
破産寸前の劇場支配人の挨拶の後
タミーノが蛇に襲われて、と言う
ストーリーは踏襲している。
けど・・・
いや 🤣
ちょっと、これ、ナニ? 😆
もちろん、モーツァルトの曲を下敷きにしているんだけど
時々、クイーンとかジョン・レノンとポール・マッカートニーとか
ファルコまで出て来ちゃうんですけど。
しかも、むちゃくちゃ合ったシーンで。
出演者は「歌手」ではない。
マイクも装着している。
ベルカントの発声でもないんだけど
全然気にならないのは
ほとんどの聴きどころのアリアが
英語のミュージカル・ナンバーに化けている!!!
いや、これアリかい。
しかも、わかりやすい英語で
マイク使用もあるけれど
まぁ、実に巧みに英語にされていて
もちろん、3人のミュージシャンの伴奏も
ミュージカル・ナンバーそのもので
あれれ、私、今、何を鑑賞してるの?
と戸惑ってしまう。
めちゃくちゃ可笑しいので
隣のおじさん、笑い上戸かもしれないけど
ものすごく笑ってる。
って言うか、私もものすごく笑っちゃうし。
(気絶から戻ったタミーノが
ボヘミアン・ラプソディで「ママ〜」って🤣)
タミーノのアリア「美しい絵姿」も英語。
これがまた、合ってるんですよ。
I never saw so beautiful girl とかだったと思うけど
英語になる事で(あと伴奏のアレンジで)
メロディを変えずに
あんなに雰囲気が変わるとは。
セリフはドイツ語だし
一部のアリアもドイツ語なので
英語・ドイツ語が混ざって
多少、頭の中が混乱するけど(英語が苦手)
パミーナが、パパゲーノに会って
タミーノが絵姿に惚れて救いに来る、と話を聞いて
「え?絵姿に恋した?
私の内面の美はどうでも良いの?」
と突っかかって
パパゲーノから、タミーノが、その愛のために
命を賭けて君のために来るんだよ
・・・と諭され
「ところで、そのタミーノの絵姿、持ってる?」
パパゲーノ呆れて
「内面の美はどうしたんだ?」
・・・いや、パミーナの気持ちは
よ〜〜〜〜くわかるよ、うん。
さて、モーツァルトの「魔笛」と言ったら
「夜の女王」だよね、という
重要な役どころだが
歌手じゃなくて、俳優さんですけどね
キーを下げて
低音は地声のミュージカル発声で
(これがむちゃ迫力)
途中で発声の仕方を変えて
そこそこ、コロラチューラを歌っちゃうのが凄い。
途中、わざわざ「ズル」する箇所もあって
ここも大笑いのシーンだが。
それに、ともかく夜の女王の存在感が圧倒的。
出演者はみんな、歌舞伎かよ、という
厚塗りメイクをしているので(ほら、場末の劇場だし)
存在感は非常にあるけれど
夜の女王の凄さは、飛び抜けていた。
タミーノは最後の最後まで
いや、頑張るんだけど(笑)
ちょっと臆病なおぼっちゃまの感じがチャーミング。
最後にパミーナと和解するラブシーンでも
ずっと小声でパミーナに言い訳してるんだもん。
(僕は君と話したかったんだよ、
でも、試練だから話しちゃいけない、って言われていて
あ、本当に話したかったんだけど
で、君が悲しんでいるのもわかったんだけど
僕ちゃんにはどうしようもなかったの 云々・・・)
で、業を煮やしたパミーナからビンタ喰らってるの 😆
お互い同士が I am sorry 言いまくって(ついでに歌って)
最後の試練に出向くわけだが
最後の試練をしている間に
ザラストロと夜の女王が下手(しもて)に並んで
「気が済んだかい?」
「そうね、死んだ旦那の復讐だったかもね。」
「えっ、君のご主人は、僕たちの事に気がついていたの?」
「あら、当たり前じゃない。とっくにバレてたわよ」
「じゃ、パミーナが僕の・・・むにゃむにゃ」
「今さら、何言ってるの」
・・・でしょうね。
私もかねがね、そうじゃないかと思っていた。
(オリジナルでは、そういう話じゃない・・・はずだが)
今年4月にシュヴァルツェンベルク広場の
Kasino am Schwarzenbergplatz で初演されたが
チケット売り切れが続出して
ブルク劇場にての上演になったと言うだけあって
ものすごく面白い。
短いクリップしかないのが残念だが
ご興味ある方はぜひどうぞ。
ところで、ブルク劇場はかなり大きく
座席が1175席、立見席85と車椅子席が12。
内部客席の傾斜が大きくて
まぁ、正面に近ければ舞台は見えるのだが
ギャラリーに座ってみて
ああ、天井桟敷って言葉がよく合うなぁ。
本当に真上から見下ろす感じ。
もう少し上のミッテル・ラングだと
正面だから(註 ギャラリーは脇)
舞台全体は見えるだろうけれど
傾斜が激しいので
高所恐怖症の人には向かないかもしれない。
演劇のチケットは
コンサートに比べれば比較的安いので
ケチせずにもうちょっと良い席を買った方が
良かったのかなぁ
と、真剣に反省している私に
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(魔笛なので、ちょっとミステリアスなバーナーで😀)
ちなみに、私が買った
ギャラリー(天井桟敷の脇)は
11ユーロでした(笑)
ところで、このパーフォーマンスのジャンル
「オペラじゃない」からオペラに出来ないし
演劇でもないんだけど・・・😅