白鳥の湖 今シーズン8回目(千秋楽)

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年6月12日 19時〜22時20分

SCHWANENSEE
Balett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Alexander Ingram

ジークフリート王子 Masayu Kimoto *
オデット・オディール Maria Yakovleva
ロットバルト Alexandru Tcacenco
王子の母 Erika Kováčová
王子の友人たち Ioanna Avraam, Nikisha Fogo
Richard Szabó, Dumitru Taran
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Iliana Chivarova, Adele Fiocchi, Laura Nistor, Franziska Wallner-Hollinek
Leonardo Basílio, Martin Dempc, Alexis Forabosco, James Stephens
Elena Bottaro, Natalya Butchko, Zsófia Laczkó, Suzan Opperman,
Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto,
Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Trevor Hayden, Scott McKenzie,
Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Ioanna Avraam, Elena Bottaro, Natascha Mair, Rikako Shibamoto
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Marie Breuilles, Natalya Butschko,
Iliana Chivarova, Aoi Choji, Vanessza Csonka,
Maria Giula Fioriti, Sveva Gargiulo, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Katharina Miffek, Andrea Némethová,
Suzan Opperman, Marina Pena, Xi Qu, Joana Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Adele Fiocchi, Laura Nistor
Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman
スペインのダンス Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko
Kamil Pavelka, James Stephens
ナポリのダンス Natascha Mair, Richard Szabó
Abigail Baker, Natalya Butchko, Sveva Garciulo, Joana Reinprecht
Isabella Severi-Hager, Rikako Shibamoto
ポーランドのダンス Franziska Wallner-Hollinek, Marcin Dempc
Emilia Baranowicz, Andrea Némethová, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Trevor Hayden, Greig Matthews
ハンガリーのダンス Nikisha Fogo, Géraud Wielick
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Zsófia Laczkó, Katharina Miffek,
Marina Pena, Carolina Sangalli, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
Attila Bakó, Leonardo Basílio, Francesco Costa, Marian Furnica,
Igor Milos, Tristan Ridel, Zsolt Török, Jaimy van Overeem

白鳥の湖、今シーズンの最終公演は
オペラ座脇の大スクリーンでのライブと
インターネットでのライブ配信まであって

ジークフリート王子のデビューで
木本全優クンが登場!!!!!

予てから、あの日本人離れした優雅なスタイルと
確実なテクニックに裏打ちされた上品な優美さで
王子さま役のダンス・ノーブルを踊ったら
どんなに素適だろう・・・と夢想していたので
ファンの私としては、非常に嬉しい 😆

で・・・
期待を裏切らない出来・・・というより
期待を遥かに上回った (o^^o)
何というノーブルさ!!!!

木本クンの身体のラインが
ため息が出るほどに美しいのだ。
あのスタイルの良さというのは
天性のものもあるだろうけれど
身体のバランスが、ほとんど理想的で
(ヘンなところに余計な筋肉とかが付いていない)

また、その美しい身体のラインの見せ方が
信じられないくらい魅力的。

身体的特徴をあげつらうのは
非常に失礼な事と充分に承知の上で
バレエ・ダンサーの才能というのは
見た目の美しさ、という残酷な側面もあるので
はっきり言っちゃえば

木本クンは決してイケメンではない(ああああっ、ごめんなさい!)
ごめん!!!
でも、木本クンって
マスクだけ見たら
どこかの田舎の純朴そうな男の子にしか見えない。

だけど、私は木本クンを最初に舞台で観た時
目が吸い寄せられた。

スタイルの良さが半端じゃないのだ。
長い手足、胴と四肢のバランス、筋肉の付き方
全てがもともとのバレエの発祥地とされる
ヨーロッパのどのダンサーに比べても
全く引けを取らない・・・どころか
あんなに身体のバランスの良いダンサーは
ヨーロッパだって滅多にお目にかかれない。

加えて、その優雅さと言ったら・・・
一つ一つのパが丁寧で、荒々しくならず
どんな高いジャンプからもフワッと着地して
長い手足で掴む空間が大きくて
どこを取っても「優美」というのはああいう事を言うのか、と
これ、本当に日本人ダンサー?とひっくり返っていたのである。

そんな持って生まれた資質が
ダンス・ノーブルのダンサーに
ジークフリート王子を踊らせてみたら
その優美さが更に際立って
正に悶絶もの。

最初のソロから
落ち着いた確実なパで
ジャンプは高いし(しかも足が美しい!!!!)
レオナルドやヤコブだと
ちょっと不安定で、あっ、とか思うところや
ドタン、とすごい足音で降りるところを
確実な安定感で余裕たっぷりにこなす。

ドン・キホーテのバジルのようなコミカルな役とは違って
ジークフリート王子は、物憂げな上品さと
激情に身を焼くところ、絶望やアホな自分への怒りを
しっかりと演技する必要があるのだが

木本クン、最近、本当に演技できるようになって来た。

しかもダンス・ノーブルってナニの人が多くて
時々、優雅だけどナヨナヨ、というケースが多いんだけど

木本クンのジークフリート王子は何とも凛々しいのである。
凛々しいのに爽やかで、ヘンな男臭さもなくて
これこそ理想の(おとぎ話の)王子さまではないか。

ダンサーがどんどん成長して行くって凄い。

第1幕前半でのパ・ド・サンク。
イオアンナとニキーシャの軽い事と言ったら
二人とも、本当に空を飛ぶイメージで
リッチーのキレのあるジャンプに
ドミトルもしっかり喰らい付いていて
上品で優雅な木本クンとの絡みにも萌える。

オデット役のマーシャは
可憐で、テクニックは凄いのにそれを一つも感じさせず
木本クンとのパ・ド・ドゥも息がぴったり合って素晴らしい。

しかもマーシャって
細かい部分の演技がものすごく巧い。
ちょっとした仕草、視線で、感情をリアルに表現してくる。

木本クンのマーシャのリフト、見事だったなぁ。
マーシャの素晴らしいバランス感覚も手伝って
微動だにしない長い長いリフト・・・ いやもう呆気に取られてしまう。

マーシャのオデットは
演技力と、細かい部分まで行き届いた動き。
どうみても、本当に白鳥になっているんだもん。
しかもマーシャ、巧いのに
ちゃんとパートナーシップがあって
自分だけ見ろ見ろがなくて
凛とした、でもその中に儚さを秘めるオデット。

木本クンのジークフリート王子も
ほら、僕、カッコいいでしょ、見て、見て、見て
・・というのが、全然なくて
美しいのに何とも奥ゆかしいところが
ある意味、強烈なオーラがない、というところにも繋がるかもしれない。

でも、そのヘンなオーラのなさが
また上品なんですけどね(笑)

優美・優雅に加えて
邪心のない素直さ、爽やかさ
マーシャとの絡みが正に一編の詩のような
純粋な美を観客までストレートに届けてくる。

マーシャのオディールは
華やかで
子供のくせに親の威光を纏って
ブイブイ言わせているような小悪魔的な魅力。

フェッテも、何回ダブル入れてくるの?と驚く。
安定した細い芯が通っていて
観ていて安心感に裏打ちされたワクワク感がある。

第2幕の、あの超絶技巧のジークフリートのソロも
ため息ものの美しさで優雅に舞きった。
う〜ん、今思ったんだけど
木本クンのあの優雅さというのは
ダンスとかバレエというより
日本人的感覚に照らすと「舞」に近いかもしれない。

最後のシーンのオデットとのパ・ド・ドゥも見事だったが
本当に最後の
ジークフリート王子が湖に飲み込まれて
悶える時の、あの紺色の布とスモークから見える
上半身の動きの美しさに身悶えしていたのはワタクシです。

世界での日本人の活躍を
結構、大袈裟に報道するのが
日本のマスコミだと思っていたのだが

ウィーンで、ダンス・ノーブルの最も典型的なジークフリート王子を
しかも世界で最も難しいヌレエフ版で
更には、ライブ・ストリーミングで
オペラ座の横のスクリーンと世界中に配布された日に
日本人の男性ダンサーが踊ったって

・・・何でどこの日本のマスコミも取り上げないんでしょうね?

木本クンの真摯で真面目でノーブルなダンスなのに
彼の持っている欲のなさというか(笑)
その奥ゆかしさが、また良いんだけど (^^)

ともあれ、これにて今シーズンの「白鳥の湖」は千秋楽。
千秋楽にふさわしい、見応えのある舞台だった。

ついでに言っておくけれど
(しかも失礼なコメントだけど)
今日のオーケストラ、実に良かったです。
ミスなし、ソロも巧いし
第2幕のディヴェルティスマンで
ちょっとしたリズムのズレにヒヤッとした以外は
今までの白鳥の音楽は何だったの?という張り切り方(笑)

最近、頭の中で
ずっと「白鳥の湖」のメロディが鳴っている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



・・・これにてやっと
各回のダンサーの名前を全部書き出すという
楽しい修行(?)から逃れられる(爆笑)
皆さま、本当にお疲れさま ♡

白鳥の湖 今シーズン7回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年6月8日 19時〜22時20分

SCHWANENSEE
Balett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Paul Connelly

ジークフリート王子 Leonardo Basílio *
オデット・オディール Liudmila Konovalova
ロットバルト Alexandru Tcacenco *
王子の母 Oxana Kiyanenko
王子の友人たち Ioanna Avraam, Nikisha Fogo
Francesco Costa, Géraud Wielick
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Iliana Chivarova, Adele Fiocchi, Laura Nistor, Franziska Wallner-Hollinek
Alexis Forabosco, James Stephens, Richard Szabó, Dumitru Taran
Elena Bottaro, Natalya Butchko, Zsófia Laczkó, Suzan Opperman,
Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto,
Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Attila Bakó, Marat Davletshin, Marian Furnica, Trevor Hayden,
Scott McKenzie, Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Ioanna Avraam, Elena Bottaro, Natascha Mair, Rikako Shibamoto
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Marie Breuilles, Natalya Butschko,
Iliana Chivarova, Aoi Choji, Vanessza Csonka,
Maria Giula Fioriti, Sveva Gargiulo, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Katharina Miffek, Andrea Némethová,
Suzan Opperman, Marina Pena, Xi Qu, Joana Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Adele Fiocchi, Laura Nistor
Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman
スペインのダンス Rebecca Horner, Erika Kováčová
Alexis Forabosco, Andrey Teterin
ナポリのダンス Sveva Garguilo *, Arne Vandervelde *
Abigail Baker, Natalya Butchko, Lucie Horná *, Joana Reinprecht
Isabella Severi-Hager, Rikako Shibamoto
ポーランドのダンス Franziska Wallner-Hollinek, Marcin Dempc
Emilia Baranowicz, Andrea Némethová, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Trevor Hayden, Greig Matthews
ハンガリーのダンス Alice Firenze, Francesco Costa
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Zsófia Laczkó, Katharina Miffek,
Marina Pena, Carolina Sangalli, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
Attila Bakó, Andrés Garcia-Torres, Igor Milos, Kamile Pavelka
Tristan Ridel James Stephens, Jaimy van Overeem, Géraud Wielick

今回の「白鳥の湖」
ジークフリート王子に抜擢されたのは
デミ・ソリストのレオナルドである。

で、相手方のオデット&オディールが
プリンシパルのリュドミラ姐さん・・・

どういう組み合わせなんだか
観客としては、ちょっと、いや、かなり悩む。

とは言え、レオナルドは若手のダンサーの中でも
技術的には優れているし

こうやって舞台で観てみると
スタイル良いし(足が長い!)
マスクも甘いし
確かに「王子さま」タイプではある。

最初のマイムで
お母さんから
美人を選びなさい、と言われて
ちょっと嬉しそうなのは何なのかわからんが(笑)
(普通は戸惑うか(ヤコブ)、反抗するか(ヴァディム)だろう。
 あ、シショフあたりだと、喜ぶかも(今回は観てないから不明))

最初のソロで
足の長さを活かした伸び伸びした大きなジャンプ。
しかも高さがあって空間が大きい。
ただ、まだ、必死になって踊ってます!!!というのが見える。

ちょっと息を荒くしながら
ジャンプの着地もドスン、という感じだし
ザンレールも必死に正面向かねば、という印象がある。
ミスはないし、ちゃんとパは全て完璧に踊っていて
必死になっているところが割に可愛いので好感は持てるから
もう少し、振付が身体に入ると、グッと伸びるだろう。

パ・ド・サンクのニキーシャとイオアンナが素晴らしい。
両方ともテクニシャンなので
ジャンプがむちゃくちゃ高く、空気のように空中に浮く。

特にイオアンナの空間の掴みの大きさには
いつもながら舌を巻く。

フランチェスコとジェラウドの
大きなジャンプ続きのダンスも大胆で爽快。
フランチェスコの身体能力が飛び抜けていて
ジェラウドも良いのだけれど、ちょっと霞む。
(ジェラウドも最近素晴らしいのだが
 彼の場合は身体の優雅な柔軟性の方が
 大きなジャンプ続きのパより勝るかもしれない)

さて、1幕後半、リュドミラのオデット登場。
レオナルドのジークフリート王子とのパ・ド・ドゥだが

わ〜っはっはっはっは、って笑ったらいけないんだけど
リュドミラが
「何故、プリンシパルのワタクシが
 デミ・ソリストと一緒に踊らなきゃいけないのよ(ふん)
 皆さん、このストーリーの主人公はワタクシですからね。
 ほら、ワタクシ、綺麗でしょ? 素晴らしいでしょ?
 このデミ・ソリストの男性ダンサー無視して良いから
 ほら、ワタクシを観なさい!!!」

妄想ですが(笑)
まぁ、あそこまでジークフリート王子を無視したオデットは珍しい。
レオナルドのサポートは見事で
ちゃんとハマっていて
レオナルドは必死に「愛してます」の演技をしているのに
キミは私のサポートだけしてくれれば良いの(と言いつつ無視)
ほら、ワタシ、こんなに美しいのよ
・・・とアピールするのがジークフリートじゃなくて
モロに観客席に向けて、という感じ。

その分、リュドミラの「ほらワタシ、美しいでしょ」アピールが凄いので
いつにも増して白鳥のオデットが美しいこと。

まぁ、ある意味、わかりやすいリュドミラ姐さんではある(笑)
テクニックあるし、華やかだし
バランスも最強でピタッとキマるし
フェッテはもうお手の物だし
安定して観ていられるオデットではある。

・・・というより
儚さとか、男性にすがる女性らしさとかゼロなんですが(爆笑)
このオデット、王子さまなんか必要とせずに
ロットバルトを自力でぶっ飛ばしそうな感じ。

第2幕のオディールも
ジークフリートをロック・オンするんじゃなくて
観客をロック・オンしようとしてるよ (^O^)

そこまで無視されても
ものすごく頑張るレオナルド。
サポートも完璧。
(というより、ちょっとでもミスしようもんなら
 リュドミラ姐さんにどやされそうだし)
ジャンプは高いし、足は長くて伸びて素晴らしい。

リュドミラのアクが強すぎるので
ちょっとそれに隠れて
ジークフリートの「華」がなくなっちゃってるけど。

最後の幕のオデットとのパ・ド・ドゥも同じような雰囲気で
リュドミラは「ワタシ、キレイでしょ」の連続だし
ジークフリート無視しまくりだが
それでも
まぁ、最後までちゃんと
キレイな私のサポートお疲れさま、みたいな目付きがたまにあったから
リュドミラも満足だったのだろう(と切に願うわ)

白鳥の湖の公演は、あと1回を残すのみとなったが
この演目って、本当にため息が出る程に美しい。
究極の美って、こういうものを言うんじゃないのか、と
時々、真剣に考える。

バレエ・ダンサーって
本当にハードな職業で
身体条件に恵まれているのが前提の上

子供の頃から訓練続きで
遊びも何も出来ず、好きなものも食べられず
むちゃくちゃストイックな生活で

私のような怠け者には考えられない道なのだが
それでも、この美の世界の一部になりたい
と思わせる美しさが、バレエの世界にはある。

ストイックな訓練をものともせずに
私のような(怠け者の)観客に
これだけの美を見せてくれるダンサーが居るって
本当に本当にありがたい事だ(感涙)

レオナルドも頑張った ♡
リュドミラ姐さんには無視され続けていたけれど
くじけず、めげず、スタミナ切れにもならず
あのハードな役を、よく踊った、えらい!!!

今日は強烈なリュドミラのオーラに隠れてしまったけれど
王子さまオーラを潜在的に持っているダンサーなので
これから伸びてくると良いな。

若いダンサーたちの成長と活躍に
ワクワクしている老人のワタクシに
どうぞ1クリックをお恵み下さい。





白鳥の湖 今シーズン6回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年6月4日 19時〜22時20分

SCHWANENSEE
Balett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Paul Connelly

ジークフリート王子 Vadim Nuntagirov *
オデット・オディール Marianela Nuñez
ロットバルト Eno Peci
王子の母 Oxana Kiyanenko
王子の友人たち Adele Fiocchi, Natascha Mair
Greig Matthews, Dumitru Taran
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Elena Bottaro, Ioana Chivarova, Laura Nistor, Franziska Wallner-Hollinek
Leonardo Basílio, Martin Dempc, James Stephens, Alexandru Tcaceno
Natalya Butchko, Zsófia Laczkó, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Trevor Hayden, Scott McKenzie,
Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Ioanna Avraam, Elena Bottaro, Natascha Mair, Rikako Shibamoto
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Marie Breuilles,Natalya Butschko,
Iliana Chivarova, Aoi Choji, Vanessza Csonka,
Maria Giula Fioriti, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Katharina Miffek, Andrea Némethová,
Suzan Opperman, Marina Pena, Xi Qu, Joanna Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Anna Shepelyeva, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Adele Fiocchi, Laura Nistor
Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva
スペインのダンス Rebecca Horner, Erika Kováčová
Alexis Forabosco, James Stephens
ナポリのダンス Natascha Mair, Richard Szabó
Abigail Baker, Natalya Butchko, Sveva Garguilo, Xi Qu
Isabella Severi-Hager, Rikako Shibamoto
ポーランドのダンス Ioanna Avraam, Masayu Kimoto
Emilia Baranowicz, Franziska Wallner-Nollinek, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Marcin Dempc, Trevor Hayden
ハンガリーのダンス Nikisha Fogo, Géraud Wielick
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Zsófia Laczkó, Katharina Miffek,
Andrea Némethová, Marina Pena, Carolina Sangalli, Iulia Tcaciuc
Attila Bakó, Leonardo Basílio, Francesco Costa, Marian Frunica,
Igor Milos, Kamil Pavelka, Tristan Ridel, Jaimy van Overeem

朝はカンカンに晴れて暑かったのに
真っ黒な雲がかかって、すごい強風があって
オペラ座に行こうとしたら、外は雨ザァザァという
何かワケのわからん天気の日曜日。

明日は祝日なので3連休の中日になるけれど
引退老人にはあんまり関係ない。
(SOHO みたいにしちゃったから、土・日にかかわらず
 日本からメール入って来るので処理するものはしてるし(笑))

本日は英国ロイヤル・バレエからのゲスト
ヴァディムとマリアネラが登場!!!!!!! ❤
マリアネラは以前、ドン・キショットのキトリで魅了された事がある。

で、ヴァディムだが
あああああああっ
この間、ヤコブで失神していた のに
ヴァディムって・・・ちょっとあのそのあの (・_・;

何という美しいおみ足 (*^^*)
何なんですか、あのスタイルの良さは。
足を上げた時の空間の大きさが優雅で

しかも・・・ジャンプが高いっ (O_O)
どの大技もバッチリ決まる。

ヤコブのジークフリート王子が
まだまだ甘えん坊のお子ちゃまだったのに対し
ヴァディムの王子さまは

反抗期 (笑)

お母さまに対しても
「え?恋人なんて自分で探しますから、ほっておいて」
・・・というツンデレ感が魅力的 💘

パ・ド・サンクはアデーレとナターシャ、グレイグとドミトル。
アデーレの明るいオーラがすごく魅力的。
ナターシャのキュートさとはまた違うけれど
アデーレのあの素直で陽性のオーラって、私、好きだわ。

グレイグが良いダンサーになったなぁ、って感じ。
入団した頃は、まだスタミナがあまりなかったけれど
芯の通った安定した魅力的なダンスを見せるようになった。

さて、ツンデレのジークフリート
自分で恋人くらい見つけるぞ
とか言った癖に、やっぱり無理かも、と落ち込むソロ
(いや、そうじゃないかもしれないが)
弓を持って張り切って湖に行って

登場したのはマリアネラのオデット。

ううう、マリアネラのオーラって
何か、すごく明るいのは何故だ。
オデットだから、薄幸の美少女で線が細いのは確かだけど
あんまり悲劇のオーラとか感じないなぁ。

呪いをかけられて白鳥になりました。
誰か唯一の愛を誓ってくれる男性が現れたら
その呪いは解けますが
でも、別に解けなくても白鳥でそこそこやってますから
(妄想です、妄想!!!)

ただ、マリアネラの「魅せ方」はもう格段に素晴らしい。
緩急自在の、タメタメをバッチリ入れて
どのポーズも、どんな動きも
饒舌に観客に語りかけてくるのがスゴイ。

・・・とウットリしていたら
オデットのソロのところで
木管のソロが止まってしまって
えっ? 楽器の調子が悪い?・・・でも
ソロはそのまま踊っていて
ウィーン・フィルのメンバーの一部が
木管ソロのメロディを歌って音楽を繋いだ。

一体どうなってるの、と
舞台のちょっと下を見たら

オーケストラ・ピットが真っ暗の停電状態。
ああ、木管、楽譜が見えなくなったのでソロを止めたのか。
シロウト考えだと、メンバーが歌えるくらいなんだから
暗譜で吹けよ、とか思うけれど
プロは毎日違う楽譜を渡されて、毎日違うものを演奏しているので
楽譜なしでは何にも出来ないとの事で
見えなくなった時点で演奏を止めたのは正しい判断だったらしい。
(註 プロの方から伺いました)

(いやそりゃでもあの、ダンサーだって
 毎日違う演目や役を踊っていて
 しかも全部暗記してなきゃいけないんだけど
 ・・・とか言ったら失礼なのは承知だけど
 とある趣味のダンサーが同じような事を言っていたなぁ)

白鳥が舞台に勢ぞろいして
ジークフリートとオデットが向かい合っている状態で
オーケストラの音楽は完全に止まってしまった。

ダンサー全員、彫刻状態にて静止 (°▽°)
一部の白鳥は咄嗟の判断で舞台の袖にはけて
ジークフリートとオデットも舞台から出てしまい
舞台上には、固まったままの白鳥の群れ(うわああ、かわいそうに)

舞台の幕が降りて
係の人が「技術的問題が発生したため15分の休憩を取ります」
とアナウンス。

15分の休憩の後にオーケストラ・ピットには照明が戻り
舞台の幕が開いたら
そのままの姿で固まっている白鳥の群れと
ビクとも動かないジークフリート王子とオデット
・・・・って、かなり異様な光景ではあったけれど
そのまま、舞台は進行。

ダンサーには酷な体験だっただろうなぁ。

4羽の小さな白鳥は
芝本梨花子ちゃんも、この間より緊張が取れて
ハードな役なのに、しっかり踊って好感 ♡

ジークフリートは、ここでオデットに愛を誓うのだが
このジークフリート、何とも「王子さま」的に優しくて

なんて可哀想なお姫さまなんだろう
困っているなら、僕でよければ、喜んで助けてあげよう

・・・・って、この王子さま
結婚詐欺とか、すぐに引っ掛かるタイプ(断言)

残りの第一幕の終わった後、幕間があって
第二幕はオディール登場がハイライト。

ディヴェルティスマンは
ナポリのダンスはナターシャとリッチー。
ナターシャ、相変わらず小悪魔的なキュートさ 💕
木本クンとイオアンナのポーランドのダンスも素敵だったけれど
ニキーシャとジェラウドのハンガリーのダンスは圧倒的。
いや、ジェラウドって、今まで目立たなかったのに
最近、役に恵まれたせいか、どんどん前面に出て来ているので楽しみ。

さてマリアネラのオディール。

あ、こりゃジークフリートがオデットと間違えるのも納得。

他のダンサーが別人80号くらいに化けるのに
マリアネラは別人7号くらいで
オデットを擬しているオディールというのが歴然としてる。

悪魔的とか、悪人とかのイメージがあまりない。
ロットバルトに操られていて
このジークフリートというアホを引っ掛けろ、と言われて
あ、そうですか。それが仕事なら引っ掛けますけど(いや妄想です)

ただマリアネラの凄さと言うのは
あのとことん明るい太陽のようなオーラで
邪気のないオディールなのに
一つ一つの動きのニュアンスが深くて表現力が凄まじくて
ジークフリートじゃなくても
観客でも、このオディールなら引っ掛かっちゃいます・・・(汗)

二人のパ・ド・ドゥとマリアネラのソロが
いつもの音楽といつもの振付ではなくて、ちょっと驚いたのだが
専門家に聞いたら
あれはインターナショナルのヌレエフ版だそうだ。
(う〜ん、そう言うモノがあるのか、ウィーン版だけじゃなくて)

オディールのソロは、
いつものアジアちっくなメロディのエキゾチックなダンスじゃなくて
もっと明るいヨーロピアンな感じのメロディでのソロ。
これ、すごく好きかも。

ヴァディムのソロは、すべてヌレエフ・ウィーン版。

いやいやいや、これが・・・・ 凄かった!!!
ウィーンのダンサー、みんなこれを踊るけれど
こんなに華やかに、空間を大きく使って
この上なく優雅に、完璧に見事に踊られると絶句して悶絶。

結婚詐欺に引っ掛かりやすい王子さまは
見事にオディールに引っ掛かって、第二幕は終わり。
(第一幕で、こいつ、簡単に騙せそう、とか思わせたのは伏線か?)

第三幕のオデットのマリアネラは
確かに悲劇のオーラは第一幕より強く出して
悲劇、というよりは、諦観、諦め的に
あぁ、もう、こうなるのはわかっていたじゃないの
(という感じのヤケッパチではなくて
 そりゃ、内容的にはそうなんだけど
 表現はあくまでもオデット「姫」なので上品である)

で、最後の青いシートでの湖なのだが
お〜い、大道具さ〜ん!!!!
何でそんなに中に空気をむちゃくちゃ入れて
まるで舞台の上に大規模キャンプのテントみたいなものが
出現しているんですか(文句)
舞台の奥で悶えている筈のヴァディムが見えませんっ!!!

確かにあのシートに適当な量の空気を
的確な場所に入れろ、というのも難しい話なんだけど
今日のキャンプ用テントはないと思うよ(プンプン)

しかし、この「白鳥の湖」
おとぎ話ではあるのだけれど
今日のキャストを見ていて
ダンサーによって、表現が違ってくると言うのを
まざまざと見た気分。
う〜ん、クラシックって奥が深いわ・・・

ヴァデイムの技術的に完璧で
しかも、結婚詐欺の犠牲に簡単になりそうな
ちょっと反抗期の突っ張った男の子
ものすごく魅力的だった。
あのスタイルの良さ、空間の広さ、美しい足さばき。
何も言う事がないわ、あれこそダンス・ノーブルだわ。

マリアネラの明るいオーラは
あまりオデット向き、という訳ではないけれど
強いオデットに対して操り人形のオディールという
かなり面白い妄想が出てきて、すごく新鮮だった。

観光客も多かったけれど
(ほら、何せ白鳥の湖ですし)
ヴァディムとマリアネラ狙いのバレエ・オタクも
かなりの数が来ていたようで
(私もバレエ・ボーナス先行発売で
 ザ・ベスト・オブ・貧民席を押さえていたので
 バッチリ見えて、すごく幸せ)

マナーも良かったし
ヴァディムとマリアネラという
黄金のコンビを、とことん楽しませてもらって
幸せを噛み締めている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



白鳥の湖も今シーズン、残すところあと2回。
最終日は木本クンがジークフリート王子のデビュー!!!

火の鳥・ペトルーシュカ・ストラヴィンスキームーブメント5回目

Volksoper / Wiener Staatsballett 2017年6日2日 19時〜21時30分

Der Feuervogel / Petruschka / Movements to Strawinsky

Petruschuka
振付 Eno Peci
音楽 Igor Strawinski, Petruschka, revidierte FAssung 1947
ドラマツルギー Eno Peci, Pavol Juráš
舞台、衣装、照明 Pavol Juráš
指揮 David Levi
教師 Davide Dato
その妻 Katharina Miffek *
その子供 Raphael Grotrian
校長 Rebecca Horner
2人の生徒 Trevor Hayden, Arne Vandervelde
クラスの生徒たち Emilia Branowicz, Adele Fiocchi, Sveva Gargiulo,
Araia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Andrés Garcia-Torres *, James Stephens

Movements to Strawinsky
振付・舞台・衣装 András Lucács
音楽 Igor Strawinski
Pulcinella Suite (revidierte Fassung 1949):
Sinfonia, Serenata, Munuetto und Finale
Les Cinq Doigts : Largetto
Apollon musagète : Aposhéose
Suite Italienne (Fassung für Violoncello und Klavier) : Serenata
照明 Attila Szabó
指揮 David Levi
チェロ Ricardo Bru
ピアノ Chie Ishimoto
Alice Firenze - Masayu Kimoto
Nikisha Fogo - Greig Matthews
Ioanna Avraam - James Stephens
Oxana Kiyanenko - Igor Milos
Adele Fiocchi - Attila Bakó
Céline Janou Weder - Géraud Wielick

Der Feuervogel
振付 Andrey Kaydanovskiy
音楽 Igor Strawinski, Der Feuervogel (1910)
reduzierte Fassung von Hans Blümer
ドラマツルギー Richard Schmetterer
舞台と衣装 Karoline Hogl
照明 Vasil Lisichov
指揮 David Levi
イワン Masayu Kimoto
火の鳥 Greig Matthews
ヴァシリッサ Gala Jovanovic
カシェイ Denys Cherevychko
労働者 Scott McKenzie, Dumitru Taran, Arne Vandervelde
掃除婦 Ioanna Avraam, Sveva Gargiulo, Jakob Feyferlik, Richard Szabó
王女さまたち Emilia Baranowicz, Natalya Butchko, Iliana Chivarova,
Erika Kováčová, Carolina Sangalli, Anna Shepelyeva, Iulia Tcaciuc,
Franziska Wallner-Hollinek
お客さま Attila Bakó, Martin Dempc, Trevor Hayden,
Igor Milos, Kamil Pavelka, Tristan Ridel,
Alexandru Tcacenco, Jaimy van Overeem
ホットドッグ Andrés Garcia-Torres

Orchester der Volksoper Wien
Wiener Staatsballett

ともかくこの演目を観るのは
これを最後にしよう・・・と思ったので
贅沢してギャラリーじゃなくてバルコンの席(30ユーロ以上する!)

最初の学級崩壊、先生虐めのペトルーシュカの奥さま役は
ずっとニナ(トノリ)が踊っていたが
昨日の怪我で、代役デビューがカタリーナ。
入団したばかりの新人の抜擢!!!

いやん、フレッシュで可愛い ♡
多少、緊張している硬さは見えるけれど
スタイル抜群で、身体はしなやかで
ダヴィデとのバランスも良いしチャーミング。
・・・ただ、まだピカッと光る、と言う感じではないけれど
いやいや、オーラはこれから出てくるわ、きっと。

ただ、この演目、観れば観るほど
エノ、ごめんね、でも、だんだん退屈になってくるの 💦
陰惨な話とは言え
若い生徒たちの喧嘩ダンスとか
破天荒に面白い振付もあるんだけど
やっぱり話が話だし、何回か観るとだんだん鼻についてくる。
(数回なら大丈夫です。ご覧になっていない方はぜひどうぞ。
 ジェームスやフランチェスコのソロが華やかです(喧嘩だけど(笑))

ダヴィデのダンスはやっぱりキレが抜群に良い。
一つ一つの動作が、ピタッとキマる。

でも、私がこの公演に通うのは
2番目のストラヴィンスキー・ムーブメントがあまりに美しいから。
観れば観るほど好きになる、という作品ってあるんだなぁ。
どのカップルも、それぞれに違って
ダンサーの個性が活きているし
トゥッティで出てくるシーンのフォーメーションの美が抜群。

木本クンとアリーチェのソロの後の
全員が舞台で、ほとんど上半身だけの動きで語る部分って
私には、まるで蝋燭のような妄想が浮かぶんだけど
上半身だけのムーブメントで、あれだけの表現って舌を巻くわ。

ジェラウドのモダンのソロも好きだし
イオアンナとジェームスのモダンなソロも好き。
そうか、私ってクラシックよりはやっぱりモダンの方が好きなのか。

この上なくシンプルに見える白と黒の世界で
モダンとクラシックの見事な融合。
これだけなら、あと何回観ても、見飽きないと思う。

ところが実はビックリしたのは
最後の「火の鳥」である。

これも、実はとんでもないテーマの読み替えをしているので
鶏の着ぐるみだの、ホットドッグだの
ロシアのスーパー・マーケットとか
最初は何じゃこれ?!と思ったけれど

いや、観ているうちに、段々、面白くなって来た。
表面の「奇を衒った部分」に囚われず
振付だけを観ると
実に綿密に計算された身体の絡みが見事なんだもん。

前に書いた通り
ヴァシリッサとカシェイとイヴァンは
喋るパートがあるのだが

ヴァシリッサはガラで
これはロシア語?か何かでさっぱりわからない。

カシェイを踊ったデニス(プリンシパルだよ?!)
ものすごく楽しんで踊っているのがわかるんだけど
登場の最初の場面で、バッタリ倒れたまま
大声で喚くシーンがあって
当然ながらロシア語で喚いていると思ったら
途中で、ものすごい早口で

お疲れさまです。ありがとうございました!!!

と日本語で喚いたのには椅子からずり落ちそうになった。
ええええ、デニスって、そういうキャラだったのか!!!
きゃああああ、そう言えば
デニスも日本でのルグリ・ガラに出演が決まっているから
もしかしたら、日本語勉強しているのかしら。
(で、お疲れさまです・・・って、うううううう)

もう一つ、この演目、途中で
4人の掃除のオバサン(2人は男性だけどオバサン)が出て来るのだが
ええええっ、ヤコブがオバサンになってる!!!!

昨日、ジークフリート王子を甘いマスクで
甘い視線で、この上なく上品に踊っていたダンサーが
今日は掃除のオバサン(絶句)
・・・でも、それがまた、合っちゃうという
いやいやいや、キャストの手配、一体どうなってるんじゃ?!
(良いんだけど、ヤコブを続けて2回観られるって幸せだから(^_^*)

ガラのヴァシリッサ、すごくチャーミング。
演技力抜群で、可憐でいじらしくて
レベッカとはまた違ったキャラだけど
ガラって、こういうコミカルな演目でものすごく映える。

木本クンとの絡みがまた良い。
木本クンは、このイヴァンという単純だけど深い役柄を
完璧にモノにしていて
身体はキレイだし、動きは美しいし
演技も迫真的になって来ていて魅力的 ♡

演目ごとに、すごいニコニコした、ドヤ顔で
舞台に上がって来る指揮者は
もう最近になると、ちょっとイタイばかりで
オーケストラは・・・まぁ、お疲れさまです、ですね。

当分、この演目は私の予定には入っていないけれど
また9月・10月に上演されるので
もしかしたら、また行っちゃうかも・・・という私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。


白鳥の湖 今シーズン5回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年6月2日 19時〜22時

SCHWANENSEE
Balett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Paul Connelly

ジークフリート王子 Jakob Feyferlik *
オデット・オディール NIna Poláková
ロットバルト Eno Peci
王子の母 Oxana Kiyanenko
王子の友人たち Natascha Mair, Nina Tonoli (Adele Fiocchi)
Greig Matthews, Dumitru Taran
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Ioana Chivarova, Adele Fiocchi, Laura Nistor, Franziska Wallner-Hollinek
Leonardo Basílio, Martin Dempc, James Stephens, Alexandru Tcaceno
Elena Bottaro, Natalya Butchko, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Trevor Hayden, Scott McKenzie,
Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Ioanna Avraam, Elena Bottaro *, Natascha Mair, Rikako Shibamoto *
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Elena Bottaro, Marie Breuilles,
Natalya Butschko, Iliana Chivarova, Aoi Choji *, Vanessza Csonka,
Maria Giula Fioriti *, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Katharina Miffek, Andrea Némethová,
Suzan Opperman, Marina Pena *, Xi Qu, Joanna Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Anna Shepelyeva, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Adele Fiocchi, Laura Nistor
Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva
スペインのダンス Rebecca Horner, Gala Jovanovic
Zsolt Török Jaimy van Overeem
ナポリのダンス Rikako Shibamoto *, Scotta McKenzie *
Abigail Baker, Natalya Butchko, Sveva Garguilo, Xi Qu
Joana Reinprecht *, Isabella Severi-Hager
ポーランドのダンス Franziska Wallner-Hollinek *, Marcin Dempc *
Emilia Baranowicz, Andrea Némethová, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Trevor Hayden, Greig Matthews *
ハンガリーのダンス Alice Firenze, Francesco Costa
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Zsófia Laczkó, Katharina Miffek,
Marina Pena, Carolina Sangalli, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo *
Attila Bakó, Leonardo Basílio, Marian Frunica, Igor Milos,
Kamil Pavelka, Tristan Ridel, James Stephens, Géraud Wielick

うはははは、ヤコブのジークフリート王子デビュー!!! ❤
これに来ないなんて、バレエ・ファンの風上にも置けない(断言)

しかも、我らがアイドル(と勝手に決めてる)
芝本梨花子ちゃんが、小さい白鳥とナポリのダンスでのデビュー。
(勝手に同じ国の出身というのでファンになっている
 ワタクシがうざいようでしたら、どうかご勘弁下さい(笑))

しかも本日の席は平土間ロジェである。
(3列目だから貧民席なんだけど、ザ・ベスト貧民席。
 バレエ・ボーナス・カード(年間25ユーロ)所有者への
 先行発売があった時に押さえた席だ。根性入っているのだ)

まずは、乱れさせてもらおう。

あああああああっ、ヤコブ!!!!!!

最初から最後まで悶絶しっぱなし。

子供の頃のおとぎ話の絵本で
西洋の王子さまが登場するような本をご想像あれ。

で、その王子さまが、本当に舞台の上に出現したら
悶絶以外にないでしょう。

背の高い、足の長い、バランスの取れた美しいお姿に
1950年代の少女漫画から飛び出して来たような甘いマスク。

あまりにあまりに可愛すぎる!!!!

しかも、そんな甘いマスクをしている上に
パートナーを見つめる目つきが・・・ううううう、あああああっ
あんな目で見つめられたら、誰でも落ちるわ。

天性の女たらしになる才能に溢れていて
光源氏のヨーロッパ版か、このダンサーは・・・

その上、まだ若いので
第一幕のお母さんに甘えるのがキュートで
ついでに、オデットにもとことん甘えていて

イケメンって、時々演技のできないタイプがいるんだけど
ヤコブは、ちゃんと演技が出来る。

悶絶しそうな甘い表情を
しかもイケメンの美しさを一瞬も崩す事なく
喜びに満ちた表情から、切ないばかりの表情への変化(失神寸前)

足が長いので空間の掴み方も大きく
ジャンプが伸び伸びしていて美しい。
カブリオールの高さと見事な技には鳥肌が立つ。

もちろん本人の努力もあるけれど
恵まれた体型とマスクという
神から愛されて与えられた人っているのだな
(で、それをきちんと活かす本人の努力も凄い)

なんかもう、客席から見てる自分としては
ヤコブが出てくるたびに
ホスト・クラブで良い気分で飲んでるような

・・・あっ、しまった、つい本音が出た(^^;

え〜い、話をバレエに戻すぞ。
自分でもよくわからん感想記になりそうだし。

第一幕のパ・ド・サンクのシーン。
ナターシャにニナ、グレイグとドミトルという
美男・美女カタログ(ここにヤコブが加わるという眼福)

完璧なテクニックに加えて
小悪魔的なキュートさで観客を虜にするナターシャのソロの後
ニナ(トノリ)のソロが
最近、ナターシャの影響を受けて来たようで
ロイヤル・バレエ学校の端正なスタイルに
キュートさをまぶして、明るさを加えて
若い色気を振りかけたようなステキなソロだったのに

ソロの後、パ・ド・サンクになるところに
出て来たのは、あっ、アデーレじゃないの!!!

うっ、ニナ、怪我したんだ・・・
何てこと・・・

しかしさすがプロ集団だな、と思ったのは
その後の進行が全く問題なく(1カップル欠けたのだが)
如何にも自然で
何も舞台で問題起こってません、という感じに仕上げた事。
(よくぞ咄嗟に代役したよ、アデーレ・・・)

凄いわ、やっぱり底力があるというか
こんな大きな事故を、何気なくカバーしてしまう。
(普通の観客だったら気がつかないと思う。
 ワタシが普通じゃない、とは言ってません、念の為)

さすがに第2幕の前に
ニナ(トノリ)が怪我をして
ハンガリーのダンスはアリーチェが踊ります、という
アナウンスが入ったが。

第一幕の白眉、白鳥の場面での
小さな白鳥にはイオアンナ・ナターシャ・梨花子さん・エレナの順で
イオアンナが巧過ぎるけれど(笑)
うまく全員を引っ張って行って、見事な出来。

大きな白鳥のダイナミックな踊りが私は好きなのだが
アデーレとかラウラとか(この2人、すごく雰囲気が似てる)
それ程身体的には大きくない筈なのに
空間をしっかり大きく使ってダイナミックなダンスになっていた。

主役のオデットのニナ(ポラコヴァ)は
さすがベテランの貫禄。
線の細い、儚いオデットを見事に演じた。

ニナ(ポラコヴァ)って、身体の線がキレイで
テクニックがしっかりしていて

おみ足なんか見ていると
その美しさ(特に足の甲が本当にキレイ)にクラクラくる。

ここまで儚いオデットになり切ってると
2幕のオディールはどうなんだろう・・・と思ったら

ぎゃっ、2幕で化けた (°▽°)

ニナ(ポラコヴァ)って、いつも悲しいような表情のダンサーかと思っていたら
何ですか、この悪魔的華やかさは!!!
リュドミラから何か分けてもらったんかいっ(謎発言)
それともタヌキだったりして(謎発言)

ああ、びっくりした。心臓に悪い(汗)

ディヴェルティスマンはいつも楽しいけれど
ナポリのダンスのデビューとなった
芝本梨花子ちゃんと、パートナーのスコットが
ものすごくキュート (*^^*)

スコットの足さばき、ものすごくキレイなんだもん。
梨花子ちゃんの天性の明るさと組み合わさって
見ている私も、すごく幸せになれる。

ハンガリーのダンスを踊った
ニナ(トノリ)の代役のアリーチェも良かったけれど
パートナーのフランチェスコが、さすがの運動能力。
こういう役って、フランチェスコにピッタリだわ。

タヌキと化した
悪魔的魅力を持ったオディールは
ヤコブのジークフリートを、しっかりロック・オンして
ソロも見事だし
32回のフェッテも、ダブルをいっぱい入れて
軸ずれも全くなく、素晴らしいキマリ方だった。

ヤコブのソロ
難しいヌレエフ版の細かいパもしっかり入っているし
ジャンプの高さ、大きさ、素晴らしいとしか言いようがない。
(最初から最後までホスト・クラブで悶絶中ですワタシ)

最終幕のコールドも素晴らしいけれど
その後のオデットとジークフリートのパ・ド・ドゥ。
ニナ(ポラコヴァ)って
さっき、あの悪魔的オディールとは、またもや別人58号と化して
(やっぱりタヌキかもしれない、白鳥じゃなくて)
あまりに切ない最後のパ・ド・ドゥ。
エノの踊るロットバルトが憎たらしく見えてきちゃうじゃないの。

最後の波の場面でも
ヤコブの身長があれば
平土間ロジェからでも、悶えているところ
いや、翻弄されているところが、しっかり見えるし
その悶え方、いや、翻弄され方が、またもや見事。

甘いマスクは見えないし
長い足も見えないのに、上半身の動きだけで
身悶えするほどの美しさって
いや、こりゃないってば!!!
上半身だけでホスト・クラブで悶々(呆)

いやもう、舞台にヤコブが出てくるだけで
背景の登場人物(女性)に動揺が走ると言うか
背景の白鳥たちが色気づくと言うか

だからと言って
ベニスに死すの美少年タイプではなく
あくまでも爽やかで甘くて、悪魔的なところは全くない。

ジークフリートと言うのはおバカだけれど
ヤコブが演じると、邪気のないおぼっちゃまになって
オデットやオディールやお母さまに甘えても
それが絵になって、許せてしまうのだ。

ダンス・ノーブルって、こう言う人の事を言うんだろうなぁ。

確かヤコブは、日本でのルグリ・ガラにも参加する筈。
とことんキュートなナターシャと
世界一の美少年の一人のヤコブは
ぜひお見逃しなく(って、何を宣伝しているんだ、私)

引退しても仕事が追いかけてくる毎日だけど
ちょっと朝は寝坊したりして
仕事の合間(は?)にはコミックも読めるし
いつでも買い物が出来るという毎日を
やっと楽しめるようになってきた私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



実はヤコブがジークフリートを踊るって
今日が最初で最後なんですよ。
監督、何考えてるの?! 
もう一回くらい、ヤコブのジークフリート観たいですっ!!!!

火の鳥・ペトルーシュカ・ストラヴィンスキームーブメント4回目

Volksoper / Wiener Staatsballett 2017年5日28日 19時〜21時45分

Der Feuervogel / Petruschka / Movements to Strawinsky

Petruschuka
振付 Eno Peci
音楽 Igor Strawinski, Petruschka, revidierte FAssung 1947
ドラマツルギー Eno Peci, Pavol Juráš
舞台、衣装、照明 Pavol Juráš
指揮 David Levi
教師 Jakob Feyferlik
その妻 Nina Tonoli
その子供 Raphael Grotrian
校長 Rebecca Horner
2人の生徒 Trevor Hayden, Arne Vandervelde
クラスの生徒たち Emilia Branowicz, Adele Fiocchi, Sveva Gargiulo,
Araia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, James Stephens, Andrey Teterin

Movements to Strawinsky
振付・舞台・衣装 András Lucács
音楽 Igor Strawinski
Pulcinella Suite (revidierte Fassung 1949):
Sinfonia, Serenata, Munuetto und Finale
Les Cinq Doigts : Largetto
Apollon musagète : Aposhéose
Suite Italienne (Fassung für Violoncello und Klavier) : Serenata
照明 Attila Szabó
指揮 David Levi
チェロ Ricardo Bru
ピアノ Chie Ishimoto
Alice Firenze - Masayu Kimoto
Nikisha Fogo - Greig Matthews
Ioanna Avraam - James Stephens
Erika Kováčová - Zsolt Török
Adele Fiocchi * - Attila Bakó
Céline Janou Weder - Géraud Wielick

Der Feuervogel
振付 Andrey Kaydanovskiy
音楽 Igor Strawinski, Der Feuervogel (1910)
reduzierte Fassung von Hans Blümer
ドラマツルギー Richard Schmetterer
舞台と衣装 Karoline Hogl
照明 Vasil Lisichov
指揮 David Levi
イワン Masayu Kimoto
火の鳥 Greig Matthews
ヴァシリッサ Gala Jovanovic
カシェイ Denys Cherevychko
労働者 Scott McKenzie, Zsolt Török, Arne Vandervelde
掃除婦 Ioanna Avraam, Sveva Gargiulo, Richard Szabó, Andrey Teterin
王女さまたち Emilia Baranowicz, Natalya Butchko, Iliana Chivarova,
Erika Kováčová, Carolina Sangalli, Carolina Sangalli
Anna Shepelyava, Franziska Wallner-Hollinek
お客さま Attila Bakó, Martin Dempc * , Trevor Hayden,
Igor Milos, Kamil Pavelka, Tristan Ridel,
Alexandru Tcacenco, Jaimy van Overeem
ホットドッグ Andrés Garcia-Torres

Orchester der Volksoper Wien
Wiener Staatsballett

鑑賞を休んでいる間にキャストのチェンジがあったようで
(今回、私は4回目だが、上演は7回目、と言う事は3回お休みした)
学級崩壊、教師イジメ事件の主人公が
ヤコブになっていて、ちょっと失神しそう・・・

おバカな私は同じ演目でも曲でも CD でも
1回だけでの判断が出来ないのだが
何回も観たり聴いたりしているうちに
あ、これ、何回観ても聴いても飽きない、と思うものが
ワタクシ的には「良い演目、良い曲」だったりする。

それを考えると、エノには失礼だけど
(で振付そのものは面白いのだが)
ペトルーシュカは、もう観なくても良いな、と言う感じ。

だいたい扱っているテーマの学級崩壊が
あまりにシリアス過ぎて
ちょっとこれ、生徒のおふざけじゃ済まないでしょう?

奥さん役のニナ(トノリ)はむちゃくちゃ可愛いし
ヤコブとデュエットすると
二人のキュートさにジ〜ンと来るのだが

だいたい先生虐めなんてやっちゃいかんだろう、という
私の中のモラルが、演目のテーマにひたすら逆らうのだ。

生徒の中に私の初恋の君(にものすごく似たダンサー)もいるし
ジェームスやフランチェスコのソロは見事だし
レベッカの校長先生の存在感はスゴイんだけど
あまりに暗い話だし。
(子供が多いんだけど、あ〜いうモノを観せても良いのか?)

ストラヴィンスキー・ムーブメントは
多分、何回観ても良い演目の一つ。

衣装も舞台もモダン・バロックで
ストラヴィンスキーの新古典主義の音楽とも合っていて
スタイリッシュで洒落ていて
ムーブメントが本当に美しい。

ものすごい完成度を持った作品なので
他の作品とは一線を画していて
何回でも観たい。

さて、最後の「火の鳥」だけど
木本クンのイヴァンは前にも観ているが
いやん、ガラが可愛い 🤗

大柄なガラと木本クンのカップリングが
なかなか見事なデュエットになってるし
考えてみれば
ガラって、最初、何年か前の
フォルクス・オーパーでやった
ベジャールの「コンクール」の時に
あれ、すごく巧い子がいる、と思ったのが発見のきっかけだから
もともと、すごく演技の出来るダンサーだったんだわ。

最近、国立オペラ座の方で
シリアスな役しか見ていなかったので忘れていたわ。

で、カシェイ役だけど
ぎゃはははははは
デニスにあのカシェイを踊らせるとは・・・(^○^)

コミカルというよりはアホ役としか言えないけれど
あんなに実力のある国立バレエ団のプリンシパルを
あんなアホ役に持って来てしまうなんて・・・

しかもアホ役なのに、技術が凄いので
いやもう、見応えある事ある事(爆笑)
しかも、どうも本人も楽しんでいるようで(もっと爆笑)

この演目、各ダンサーが
自分の母国語で喚くシーンがいくつかあって
レベッカの時にはドイツ語だったからちょっとわかったけれど
他のダンサーが何を喚いているのか
(ロシア語とかだろうと思うが)
今ひとつよくわからんのだが

日頃の不満(しかも公式には言えないような事)を
思い切りブチまけていたら
ロシア語わかったら面白いんだろうなぁ。

ついでに木本クンのセリフ(日本語)もあります。
「やった!」という一言だけだけど。

この演目はあと1回だけ観に行く予定。
9月にも何回か上演されるけれど
今日のギャラリー(貧民席)の入りの悪さを見ると
もし9月に観たかったら
直前割引50% を使っても
全く問題なくチケット入手できそう(笑)

フォルクス・オーパーながら
とんでもない役どころに
国立バレエ団の新進気鋭のメンバーや
プリンシパルも出演するし
気合いは入っているので
数回観るならオススメです。

さて明日からまたコンサート続きの私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。


白鳥の湖 今シーズン4回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年5月25日 14時〜17時

SCHWANENSEE
Balett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Paul Connelly

ジークフリート王子 Robert Gabdulin *
オデット・オディール Maria Yakovleva
ロットバルト Andrey Teterin
王子の母 Erika Kováčová
王子の友人たち Alice Firenze, Nikisha Fogo
Masayu Kimoto, Richard Szabó
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Adele Fiocchi, Eszter Ledán, Anita Manolova, Laura Nistor
Leonardo Basílio, Dumitru Taran, Alexandru Tcacenco, Andrey Teterin
Elena Bottaro, Natalya Butchko, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Trevor Hayden, Scott McKenzie,
Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Alice Firenze, Nikisha Fogo, Natascha Mair, Nina Tonoli
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Elena Bottaro, Marie Breuilles,
Natalya Butschko, Iliana Chivarova, Vanessza Csonka, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Anita Manolova, Katharina Miffek
Andrea Némethová, Suzan Opperman, Xi Qu, Joanna Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc,
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Eszter Ledán, Laura Nistor
Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva
スペインのダンス Rebecca Horner, Erika Koválova
Alexis Forabosco, Andrey Teterin
ナポリのダンス Natascha Mair, Richard Szabo
Abigail Baker, Natalya Butchko, Sveva Garguilo, Xi Qu
Isabella Severi-Hager, Rikako Shibamoto
ポーランドのダンス Ioanna Avraam, Masayu Kimoto
Emilia Baranowicz, Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Marcin Dempc, Trevor Hayden
ハンガリーのダンス Nina Tonoli, Mihail Sosnovschi
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Adele Fiocchi, Zsófia Laczkó,
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli, Iulia Tcacius
Attila Bakó, Leonardo Basílio, Francesco Costa, Igor Milos,
Kamil Pavelka, Tristan Ridel, James Stephens, Jaimy van Overrem

キャスト書き出すだけでタイヘンで
主役級以外は後で自宅でしっかりチェックするので
今は変えてない(お許し下さい)

本日は祝日でオフィスはお休み。
ここ1ヶ月くらい、週に1回、木曜日に休みを取っていたので
身体のリズムとしては悪くない。
(けれど、昨日、明け方3時まで起きていて
 今日の朝もいつもの時間に目覚めて(あぁ、悲しい習性)
 午後になると・・・眠い(涙))

白鳥の湖は、何と今日は昼と夜の2回公演 (°_°)
さすがに主役級のキャストは変わるけれど
コールドはそのままで2回踊るのか・・・
むちゃくちゃハードだな。

今日の夜はウィーン・フィルは
シェーンブルン宮殿の庭園での無料サマー・コンサートで
今、演奏しているメンバーも行くんだろうか?
(だってコンマス、シュトイデさんだったし
 木管によく見るメンバーが結構いたぞ)

ローベルトがジークフリート王子のデビュー。
あれ? ローベルトって王子さまタイプなのに
ジークフリート踊った事、なかったっけ?

いや、やっぱり生まれついての王子さまタイプって
最初に舞台の奥で本を広げて立っているだけで優雅 (^^)

ご友人のニキーシャ、アリーチェ、リッチーに木本クンって
なかなか良い組み合わせ。
木本クン、最近、リッチーと組む事が多いけれど
やっぱり踊りは優雅だし、体型、本当にキレイだし
6月の木本クンのジークフリートが楽しみ。

ローベルト、ステキ ♡
海賊を踊った時は、荒々しさがなくて
子供の頃に攫われた王子さまかよ、と思っていたけれど
あの優雅さがジークフリートにはぴったり合う。
柔軟さと、ジャンプの大きさもなかなか熟れていて
役のデビューとは思えない堂々としたところがある。

マーシャのオデット
きゃ〜〜〜〜っ、王子さまを誘惑してる
(というのは私の妄想です)

技術的にスキはないし
ボードブラは美しいし
人間から白鳥への変身の鮮やかさ
細かいステップの見事さ

ただ、マーシャの雰囲気って
あのナヨナヨして何も出来ないオデット姫というよりは
もっと芯の通った強い女性を感じさせる。

第二幕、オディールとなったマーシャは
本領発揮って感じ?(笑)
ちょっと根性悪そうな、でも太陽みたいな笑顔を振りまいて
王子さまを堂々と誘惑する。

あああ、ローベルト、手の内で転がされてるわ、うふ。
オデットの時も、何となく手玉に取られてる感じがあったけれど
オディールになったら、一発だ。

マーシャのこういうところ、好きだわ〜ワタシ。

ローベルトとマーシャのパ・ド・ドゥは
素晴らしかったのだが
何せ昼間の公演で、子供連れ家族も多くて
今ひとつ、観客の盛り上がりに欠けて
拍手が長く続かず
拍手終わってるのに、またローベルトとマーシャが
挨拶しなくてはならず・・・

う〜ん、実はわかるんだよね。
だって、あの後、ローベルトは
すごいソロを踊る事になっていて
あの拍手のタイミングで息を整えないと無理。

なのに、あの短い拍手で
そのまま、超絶ソロに入らねばならず
かなりキツかっただろうな、と思ったけれど

見事に広い空間を掴んで
優雅に踊ったのは素晴らしい。

マーシャはパ・ド・ドゥでの拍手の少なさを回復するかのように
例のフェッテでは
最初からダブルを連続で入れてきて
ひえええええええっ、そこまでやるか?!

さすがに最後の方、少しだけ軸がズレて
位置が動いていたけれど
ものすごい力の入った渾身のフェッテ。
ちょっと張り切りすぎ・・・かもしれないけれど
プリンシパルのプライドを見た。

ロジェの前に座っていた親子連れが
消えてしまったので
(小さな子供にはちょっと辛かっただろう)
2列目に動いて、何と、立たずに舞台が見えたのだが

・・・それがまずかった(汗)
第三幕、オデットとの悲劇のシーンで
ごめんなさいっ!!!
最初のコールドの踊りは見てるんですけど
で、ローベルトが探しに来たあたりまでは記憶があるんだけど
寝落ちしました(あああああああっ、バレエ・ファンとは言えない)

一列目に移動したオバサマが
最後は良かったわ〜と言っていたから
マーシャのオデット
しっかりローベルトを手玉に取ったんだわ(違!)

うううん
睡眠不足のワケがないのに
座ると寝落ちする体質になってしまったか(冷汗)

マーシャのオデット・オディールは
次の楽しみにしている木本クンとの組み合わせだけなのに
最後の幕で寝落ちするとは、何という一生の不覚(涙)

でも、この演目、まだ追いかけます、という
しつこい私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



白鳥の湖 今シーズン3回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年5月17日 19時〜22時

SCHWANENSEE
Ballett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Paul Connelly

ジークフリート王子 Semyon Chudin
オデット・オディール Olga Smirnova
ロットバルト Eno Peci
王子の母 Oxana Kiyanenko
王子の友人たち Alice Firenze, Natascha Mair
Jakob Feyferlik, James Stephens
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Adele Fiocchi, Eszter Ledán, Anita Manolova, Laura Nistor
Leonardo Basílio, Dumitru Taran, Alexandru Tcacenco, Andrey Teterin
Elena Bottaro, Natalya Butchko, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Trevor Hayden, Scott McKenzie,
Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Ioanna Avraam, Alice Firenze, Nikisha Fogo, Natascha Mair
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Elena Bottaro, Marie Breuilles,
Natalya Butschko, Iliana Chivarova, Vanessza Csonka, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Anita Manolova, Katharina Miffek
Andrea Némethová, Suzan Opperman, Xi Qu, Joanna Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc,
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Eszter Ledán, Laura Nistor
Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva
スペインのダンス Rebecca Horner, Erika Koválova
Alexis Forabosco, Andrey Teterin
ナポリのダンス Anita Manolova, Dumitru Taran
Abigail Baker, Natalya Butchko, Sveva Garguilo, Xi Qu
Isabella Severi-Hager, Rikako Shibamoto
ポーランドのダンス Iliana Chivarova, Alexandru Tcacenco
Emilia Baranowicz, Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Marcin Dempc, Trevor Hayden
ハンガリーのダンス Nikisha Fogo, Géraud Wielick
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Adele Fiocchi, Zsófia Laczkó,
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli, Iulia Tcaciuc
Attila Bakó, Leonardo Basílio, Francesco Costa, Igor Milos,
Kamil Pavelka, Tristan Ridel, James Stephens, Jaimy van Overrem

同じ時間に
コンツェルトハウスではウィーン・フィルとバレンボイムが
プラハの春オープニング・コンサートで演奏した
スメタナの「我が祖国」全曲を
楽友協会ではウィーン交響楽団がフィリップ・ジョルダンと
ベートーベンの交響曲8番と6番を演奏していて
両方ともチケットを持っていたのに(どうせアホです)

キャストがキャストだし
時々はロジェの後ろから立って舞台が欠ける席とかじゃなくて
ちょっとマトモな席で見たい ♡ と
清水の舞台から飛び降りたバルコンの席。

視線はいつもより高めになっちゃうけれど
舞台全体が見えて、しかも後ろの方まで見えるので
わっ、この舞台装置、最初のシーンで上手(かみて)奥に
ノイシュヴァンシュタイン城を彷彿とさせる絵があるんだ
・・・って何回も観に行っているのに初めて気がついた。
(いつもどんな貧民席を買っているか、バレバレである)

この間はセミヨンがかなり緊張していたようで
あまりオーラがなかった印象だったのだが
今日は落ち着いていて、おおお、最初から王子さまのオーラがバシバシ。

最初のソロも、しっとり優雅に踊って見せてくれて
あらら、この前の萎縮が嘘みたい。

ご友人とのパ・ド・サンクも見事。
ナターシャのソロのキュートさには毎回参るし
ヤコブとジェームスのパ・ド・ドゥは
超イケメンで手足長くてダイナミックで悶絶する。
アリーチェもいつも華やかでキレイだし
王子さまオーラのセミヨンが加わると
あぁ、もう私、何も言えないわ。

で、オルガ・スミルノヴァのオデット!!!!!
いやもう、本当に信じられない。
あの身体の美しさ、空虚で悲劇性に満ちた表情。
身体の形と動きの、この上もない音楽性。

最初のセミヨンとのパ・ド・ドゥを
遅めのテンポで、もうじっくりと、しっとりと
不幸な身の上を語るオデット姫は
厚かましく懇願するわけでもなく
不幸な運命を諦めて受け入れているかのような
透徹した悲しみが伝わってくる。

いや、このストーリー
荒唐無稽と言えば、こんなにアホらしい非現実的な話もないのだが
このオデットをスミルノヴァが
全身から醸し出す透明な悲しみと踊ってくれると
アホらしいと思いながらも、ついついストーリーに引き込まれてしまう。

アーティストってある意味、すごいわ。
こういうアホ話にリアリティをもたらしてしまうんだもん。

いやもう、こんな美しいオデットが
しかもドヤ顔じゃなくて
こんなに運命に耐えて抑えた悲しみを表現したくれたら
アホ王子のジークフリートでなくても惚れます(断言)

小さな白鳥の見事なパ・ド・カトルも良いけれど
大きな白鳥がかなり見応えあって
アデーレ、ガラ、オクサーナ(前半ではお母さん役)、ラウラが
ダイナミックに、でも、やっぱり悲しみも充分に出して踊ってくれる。

で、第二幕になると
スミルノヴァの大変身が・・・

このダンサー、二重人格?(いや失礼)
だって、最初のあの楚々としたオデットは何処へ行ったやら
登場の時から、オディール、全然オデットと似てませんが。

別人28号どころか、別人84号くらいに化けて
ちょっと待て、これはジークフリートだって
オディール=オデットってわからんだろ。

・・・と不思議に思っていると
途中でちゃんと、一瞬、オデットっぽくなって
あら、私、オデットよ、何でわからないの?
さっき、愛してくれるとか言っていたのは嘘だったの?

うううううう、芸が細かい(驚嘆)

こりゃジークフリートみたいなアホでなくても
オディールの罠にしっかり嵌ってしまうでしょう、きっと。

第二幕のディヴェルティスマンもなかなか楽しいけれど
ハンガリーのダンスを(先日も)踊ったジェラウドが素晴らしい。

この役はミハイルが得意としているのだが
野生児ミハイルのような荒々しさがなくて
実に優雅に、柔らかい身体で、滑らかにノーブルに踊ってくれるのだ。
(フォルクス・オーパーのストラヴィンスキー・ムーブメントで
 見事なモダンのソロを見せてくれるダンサーで
 今まであんまり目立つ役は踊っていないのだが、注目株かも)

最終幕のオデットが、あああああ、また別人になって
しかも悲劇のオーラがますます強くなって
セミヨンとのデュエットのあまりの美しさに失神しそう。

ロットバルトに奪われたオデットを
波と霧の中で翻弄されつつ追いかけるジークフリートも
しっかりと倒れる動きを見せてくれたし
煙の中から、ちゃんと上半身もきっちり見えて
ドラマチックな幕切れになった。

(だって、最初の日、デニスって小柄だし
 この日は煙を大量に出しすぎたらしく
 最後のデニスの翻弄されつつ上半身が見える筈のシーンで
 何にも見えなかったという悲惨な事になってたし)

この演目、ウィーンはヌレエフ版なのだが
専門家から話をチラッと聞いたところによると
世界で最も難しい白鳥の湖なのだそうで
ヌレエフ版をパリのオペラ座にもって行った時に
あまりの難しさに改訂したそうで

この難しい「白鳥の湖」をいまだにレパートリーにしているのは
ウィーンの国立バレエ団だけなのだそうだ。

ひえええええ、だって私、「白鳥の湖」と言ったら
このヌレエフ・バージョンしか知らなくて
マリイインスキーが一度ゲスト公演した時に
(フォルクス・オーパーで6月の終わりにやった事がある)
ハッピー・エンドになって、椅子からずり落ちそうになったんだけど

この振り付けって、そんなに難しかったのか・・・

確かに、細かいパが多くて
普通だったら一つのパ、というところに
出来る限り、他のパも組み込んじゃえ、というところはあるが
そう知ってから見て見ると
確かに・・・・振り付けの難度は半端じゃないわ。

白鳥の湖は、これからも
ウィーン国立バレエ団のメンバーを中心に
もう一度だけ
とんでもないゲスト・ダンサーで上演される ♡
(ご存知とは思うけれど6月4日、ヴァディムとマリアネラのロイヤル組)

まだローベルトとマリアとか
ヤコブとニナ(ポラコヴァ)とか
木本クンとマリアとか
しつこく行く予定の私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。


白鳥の湖 今シーズン2回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年5月14日 19時〜22時

SCHWANENSEE
Balett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Paul Connelly

ジークフリート王子 Semyon Chudin
オデット・オディール Olga Smirnova
ロットバルト Eno Peci
王子の母 Oxana Kiyanenko
王子の友人たち Natascha Mair, Nina Tonoli
Jakob Feyferlik, James Stephens
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Adele Fiocchi, Eszter Ledán, Anita Manolova, Laura Nistor
Leonardo Basílio, Dumitru Taran, Alexandru Tcacenco, Andrey Teterin
Elena Bottaro, Natalya Butchko, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Trevor Hayden, Scott McKenzie,
Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Alice Firenze, Nikisha Fogo, Natascha Mair, Nina Tonoli
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Elena Bottaro, Marie Breuilles,
Natalya Butschko, Iliana Chivarova, Vanessza Csonka, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Anita Manolova, Katharina Miffek
Andrea Némethová, Suzan Opperman, Xi Qu, Joanna Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc,
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Eszter Ledán, Laura Nistor
Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva
スペインのダンス Rebecca Horner, Erika Koválova
Alexis Forabosco, Andrey Teterin
ナポリのダンス Anita Manolova, Dumitru Taran
Abigail Baker, Natalya Butchko, Sveva Garguilo, Xi Qu
Isabella Severi-Hager, Rikako Shibamoto
ポーランドのダンス Iliana Chivarova, Alexandru Tcacenco
Emilia Baranowicz, Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Marcin Dempc, Trevor Hayden
ハンガリーのダンス Nikisha Fogo, Géraud Wielick
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Adele Fiocchi, Zsófia Laczkó,
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli, Iulia Tcaciuc
Attila Bakó, Leonardo Basílio, Francesco Costa, Igor Milos,
Kamil Pavelka, Tristan Ridel, James Stephens, Jaimy van Overrem

だいたい今日の夜は
楽友協会ではミュンヘン・フィルとゲルギエフ
コンツェルトハウスではウィーン・フィルとバレンボイム。
(しかも当初は両方ともチケットを持っていた)

まぁ、そこら辺までなら
よくある、あああ、身体二つ欲しい、で終わるのに
今回は何と、国立オペラ座で、同じ時間に「白鳥の湖」で
しかも

ジークフリート王子役にセミヨン・チュージン
オデット・オディールにオルガ・スミルノヴァ
というモスクワ・ボリショイ・バレエの二大スターが出演 ⭐

ウィーン・フィルとバレンボイムのブーレーズは
泣く泣く早めにチケットを返し
ミュンヒェン・フィルは友人に押し付けて
一番安いチケットをバレエに確保して行って来たが

ああああああ、行って良かった❤

オルガ・スミルノヴァのオデットの素晴らしさと言ったら
もう全てに於いて完璧。
身体のカタチ、ポーズのキメ、ジャンプからピルエット
フェテはダブルを充分に取り込んで
しかもその演技力たるや

オデット登場したとたん
会場の空気がガラッと変わった。

舞台一杯に広がる悲劇のオーラ。
ヌレエフ版の悲劇的結末を予想させるような
透明な冷たさの、深い青を纏った白鳥。

あっ、あまりに感激しすぎて
オデット登場前のシーンについての言及を忘れた(汗)

王子さまパーティで
王子さまご友人2組のカップルのシーンがあるのだが

ううううう、監督、
ナターシャにニナ(トノリ)
ヤコブにジェームスって組み合わせ
あまりに豪華過ぎて
しかもそこにセミヨンまで加わったら

何処を見て良いのか、悩むじゃないですかっ!!!

ナターシャのいつもの小悪魔的キュートなソロにノックダウンの後
ヤコブとジェームスのカップリングのパドドゥが
二人とも手足長いし、掴む空間が大きいし
目がテンになった後の

ニナのソロが
きゃーっ、ニナってナターシャの影響を受けた?
と思わせるほどに
今までのキュートさに拍車がかかっていて

いやもう、眼福というより
何処にオペラ・グラス(望遠鏡)持って行ったら良いのか
悩んだ末に、そのまま舞台全体を堪能してしまったわ。

セミヨンはさすがに典型的王子さまタイプ。
自分じゃ何もできないし
お母さ〜ん、って泣くしすがるし(笑)
また、それが良く合っちゃうんですよね。

しかしともかく、今回のスターは
オルガ・スミルノヴァである!!!

第一幕の、この上ない、この世とも思えない美女が
ジークフリートの前に出て自分の不幸な身の上を語った後
ロットバルトが出て来て
そこで白鳥に変身するのがモロにわかるって
私は初めての体験だったわ。

で、このオルガの白鳥だが
第二幕のオディールでぶったまげた。

だってオディール、全くの別人じゃないの!!!!

これ、どうやったって
オディールをオデットに見間違える訳がない・・・

と思ったら
途中のほんの少しの仕草で
オデット風の雰囲気を醸し出して
ジークフリートに
あら、ワタシ、オデットよ、忘れちゃったの?
・・・という目線を送って誘惑する。

うわあああああ、これアリか?!

信じられない
演技がリアルで、すごい説得力。

最後の幕では
また悲劇のオーラがますます強くなった
オデットの素晴らしさ ❤

いやもう、この作品、白鳥たちの群舞もステキなんだけど
オルガ・スミルノヴァの白鳥があまりに群を抜いて素晴らし過ぎて
ちょっと他の白鳥たちが・・・(以下省略)

テクニックとかだけではなくて
オルガ・スミルノヴァの白鳥って
悲劇的雰囲気もだけど
もともと魔法使いに白鳥にされる前は
お姫さまだった、という品の良さがあって
押し付けがましくないし
透明感がすごくて

あぁ、これがオデットなのよ、という
ある意味、理想型のオデット 💘

ここまで完璧なオデットを見ちゃうと
これからの白鳥がちょっと見難くなっちゃうかも・・・

5月17日に同じキャストでもう1回公演がある。
(もちろんチケットは早々に売り切れだが)

もう一回、このカップル見られるかと思うと
うふふ、という気分になる私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



白鳥の湖はさすがに人気作品で
全公演のチケット、ほとんど売り切れだが
ウィーン国立バレエ団のメンバーの上演の時に
まだ少しチケットは入手可能(高いチケットだけね(笑))

今回はさすがに全公演は見ません(笑)

白鳥の湖 今シーズン1回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2017年5月12日 19時〜22時

SCHWANENSEE
Balett in vier Akten
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa und Lew Iwanow
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
指揮 Paul Connelly

ジークフリート王子 Denys Cherevychko
オデット・オディール Liudmila Konovalova
ロットバルト Eno Peci
王子の母 Oxana Kiyanenko
王子の友人たち Alice Firenze, Nikisha Fogo
Masayu Kimoto, Richard Szabó
王子の教育係 Jaimy van Overeem
侍従長 Gabor Oberegger
第一幕
ワルツ Adele Fiocchi, Eszter Ledán, Anita Manolova, Laura Nistor
Leonardo Basílio, Dumitru Taran, Alexandru Tcacenco, Andrey Teterin
Elena Bottaro, Natalya Butchko, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
Francesco Costa, Marian Furnica, Trevor Hayden, Scott McKenzie,
Tristan Ridel. Zsolt Török, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
女王の付き添い Abigail Baker, Marie Breuilles, Vanessza Csonka
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli
第二幕・第四幕
大きな白鳥 Adele Fiocchi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Laura Nistor
小さな白鳥 Alice Firenze, Nikisha Fogo, Natascha Mair, Nina Tonoli
白鳥 Abigail Baker, Emilia Baranowicz, Elena Bottaro, Marie Breuilles,
Natalya Butschko, Iliana Chivarova, Vanessza Csonka, Erina Kováčová,
Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Anita Manolova, Katharina Miffek
Andrea Némethová, Suzan Opperman, Xi Qu, Joanna Reinprecht,
Alaia Rogers-Maman, Caroline Sangalli, Isabella Severi-Hager,
Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc,
Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
第三幕
貴族の娘たち Elena Bottaro, Eszter Ledán, Laura Nistor
Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva
スペインのダンス Rebecca Horner, Erika Koválova
Alexis Forabosco, Andrey Teterin
ナポリのダンス Natascha Mair, Richard Szabo
Abigail Baker, Natalya Butchko, Sveva Garguilo, Xi Qu
Isabella Severi-Hager, Rikako Shibamoto
ポーランドのダンス Ioanna Avraam, Masayu Kimoto
Emilia Baranowicz, Franziska Wallner-Hollinek, Céline Janou Weder
Marat Davletshin, Marcin Dempc, Trevor Hayden
ハンガリーのダンス Nina Tonoli, Mihail Sosnovschi
Marie Breuilles, Vanessza Csonka, Adele Fiocchi, Zsófia Laczkó,
Katharina Miffek, Andrea Némethová, Carolina Sangalli, Iulia Tcacius
Attila Bakó, Leonardo Basílio, Francesco Costa, Igor Milos,
Kamil Pavelka, Tristan Ridel, James Stephens, Jaimy van Overrem

キャスト書き出すだけでタイヘンな事になっていて(汗)
この演目の役デビュー、普通は * を付けて書いているんだけど
かなり多いので、もう面倒になって止めた。

しかも最終幕の白鳥に、レベッカも出てたぞ
(キャスト表には記載されていない)

今シーズン最後のオペラ座でのバレエ「白鳥の湖」
5月・6月はコンサートも多くて
白鳥の湖、観たいけれどコンサートと重なる(涙)と言う日も多く
持っていた、とんでもないコンサートのチケットを人に譲ったり
(わ〜ん、コンサート記事を楽しみにしている読者の皆さま、ごめんなさい)
もう、色々と苦労しつつ日程を組んだ(自慢にならん)

初日とは言え、この演出で既に225回の上演となる演目。
私も大昔はマラーホフのジークフリート王子観た事あるし
ローマンも、何と(記憶が確かなら)ミハイルまで観た覚えがある。
もちろんシショフの若い頃のジークフリートも・・・

再演初日はウィーン国立バレエ団のプリンシパルの
デニスとリュドミラ登場。

デニスがこの役のデビューした時も観ているけれど
王子さま役としては、確かにちょっと小柄過ぎるきらいはあるが
あのオーラで、僕は王子さまなんだ、文句あるか、と言う感じだし

最初の時はリュドミラがちょっと重すぎて
リフトに不安定さ(よっこらしょって感じ(笑))があったけれど
回を重ねるにつけて素晴らしいリフトになった。

デニスの最初のソロが、気張りすぎたのか
ちょっと「体操」っぽくなっていたのが気になったが(笑)
デニスのピルエットの安定さと言うのは特筆もので

これもテクニック完璧なリュドミラと踊ると
第二幕のオディールとのシーンが
もう、失礼ながら
笑っちゃうくらい、凄くて完璧で華やか。

リュドミラのオディール、ものすごくハマる。
オデットより、オディールの方が良い(ごめんなさい)
最初から妖しげな流し目で
ジークフリート王子を誘惑する気、満々な上
落とした、と思った瞬間の表情が
もう一瞬なんだけど、リアルで凄みがあってひっくり返る。

男性の見せ所は少ない演目で
女性の白鳥たちの素晴らしさが際立つ美しい作品だが

第二幕の各国の踊りのところは
男性陣も大活躍で楽しいシーン。

で、男性陣の中でも
最初の幕で友人をリッチーと踊って
第二幕でポーランドのダンスを踊った
木本全優クンに、ちょっとハートがドキドキ。

だって本当に優雅なんだもん。
長い手足のノーブルなダンスを第一幕で見つつ
あああああ、木本クンのジークフリート王子が観たいっ!!!
と本気で思っていたのは
たぶん、私だけではないと思う。

6月12日の千秋楽に
木本クンとマリアがキャストに上がっているので
もしかして、もしかしたら・・・と
ちょっと希望的観測でドキドキしてはいるのである。
(わかる人にはわかる)

久し振りの鑑賞だけど
舞台よし、音楽よし
衣装は美しく、振付は見事で
美人揃いのダンサーが
悲しげな表情で舞台一杯に踊る様子を観ながら
(いや、本当にこの演目、別名「美人カタログ」とか名付けても良い)

馬齢を重ねて
だんだん、オヤジになって来てるなぁ、と
つくづく思ってしまう私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



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