ドン・キショット @ ウィーン国立バレエ

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    Wiener Staatsoper 2024年2月29日 19時〜22時

    Don Quixote
    Ballett in einem Prolog und drei Akten nach Marius Petipa
    振付と演出 Rudolf Nurejew
    音楽 Ludwig Minkus
    舞台と衣装 Nicholas Georgiadis
    照明 Marc Anrochte
    リハーサル指導 Florence Clerc, Lukas Gaudernak,
    Jan Christophe Lesage
    バレエ・マスター Louisa Rachedi, Barbora Kohoutkova, Cédric Ygnace
    コレペティション Asmir Jakupovic, Jiří Novák, Shino Takizawa, Igor Zapravdin
    指揮 Robert Reimer

    ドン・キホーテ Igor Milos
    サンチョ・パンサ François-Eloi Lavignac
    ロレンツォ Andrey Teterin
    キトリ Kiyoka Hashimoto
    バジル Arne Vandervelde
    ガマッシュ Daniel Vizcayo
    キトリの友人 Alice Firenze, Sveva Gargiulo
    ダンサー Sonia Dvořák
    エスパーダ Eno Peci
    年老いたジプシー Kristián Pokorny
    年老いたジプシー女 Adi Hanan
    ジプシー Laurenço Ferreira
    ジプシー Alaia Rogers/Maman, Chiara Uderzo
    ドリアーデの女王 Hyo-Jung Kang
    ドルシネア Kiyoka Hashimoto
    アモール Ioanna Avraam
    ドリアーデ Natalya Butchko, Gala Jovanovic, Sinthia Liz
    花嫁の付き添い Sinthia Liz
    管理人 Rashaen Arts
    管理人の妻 Yuko Kato
    商人、村人、漁夫、マタドール、ジプシー、ドリアーデ、ファンダンゴ
    Marie Breuilles, Natalya Buchko, Iliana Chivarova, Laura Cislaghi,
    Vanessza Csonka, Gaia Fredianelli, Adi Hanan, Alexandra Inculet,
    Helen Clare Kinney, Isabella Knights, Phoebe Liggins, Sinthia Liz,
    Meghan Lynch, Anita Manolova, Tatiana Mazniak, Laura Nistor,
    Alaia Rogers-Maman, Iulia Tcaciuc, Helena Thordal-Christensen,
    Gloria Todeschini, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder
    Benjamin Alexander, Raschaen Arts, Victor Cagnin, Jackson Caroll,
    Calogero Failla, Christian Falcier, Laurenço Ferreira, Giorgio Fourés,
    Trevor Hayden, Gaspare Li Mandri, Kirill Monereo de la Sota,
    Junnosuke Nakamura, Tomoaki Nakanome, Kristián Pokorny,
    Massimiliano Santagostino, Duccio Tariello, Zsolt Török

    Ballettakademie der Wiener Staatsoper
    Jugendkomparserie der Ballettakademie der Wiener Staatsoper
    Komparserie der Wiener Staatsoper
    Orchester der Wiener Staatsoper

    今年2月にドン・キショットの上演があるのは知っていたが
    色々な事情で行けず(だいたいウィーン不在だったし)
    やっと最終公演に間に合った 😅

    この間のコッペリアで
    素晴らしい演技を見せてくれた
    橋本清香のキトリが、もうもう抜群 ❤️

    ただのクール・ビューティお人形さんから
    見事に脱皮したというか
    あんな多彩な表情と表現が出来るようになって

    もともとテクニックは素晴らしいので
    舞台での地味さから脱皮。

    美しさに加えて
    キトリらしい気の強さとか
    (時々見せる
     凄まじい意志的なまなざしが印象的。
     ・・・もしかしたら、この強さって
     もともと清香さんの持っているものかも)
    バジルのモテモテに
    キュートに嫉妬するところとか

    途中の逃避行や
    最後のパ・ド・ドゥでの
    バジルへの愛情表現の深さ(かわいいんです)

    ドリアーデのシーンのドルネシアの雰囲気は
    また全く変えて
    幽玄の世界は
    クール・ビューティさを遺憾無く発揮する。

    あれだけ踊った最終幕での
    ドゥーブル含めたピルエットに
    鉄壁のバランス・・・ 😳

    頑張ってバランス取ってます感が
    全くない、むちゃくちゃ自然なポーズって
    どれだけ才能に恵まれて
    毎日のハードなトレーニングをこなしたら
    ああいうサーカスでない素晴らしい表現が出来るのか。

    ものすごく魅力的で
    同じロジェの人と話していたけれど
    みんな「すごい」と言っていた。

    長年のファン・・・って言うか
    美しいけど、オーラがない、とか地味とか
    言い続けていた失礼なファンだったが

    フォーサイスと言い、コッペリアや
    今回のキトリで
    バレエ・ダンサーの開花を目の当たりにするようで
    私には関係ないんだけど
    ついつい嬉しくなってしまう、うふふふふ。

    アルネのバジルもキュートだけど
    頑張ってます感が拭えない。
    もともと体躯が細いから
    本当は王子さまタイプで
    モテ男でひたすら明るい
    場合によっては、ちょっとワイルドな役柄は重い。

    それでも頑張って
    第一幕の片手リフト2回もしっかりやったし
    第二幕のキトリとのアダージョはものすごく美しかったし

    最終幕のコミカルな演技も楽しく
    ソロも(いや〜、大変だったと思うよ)
    頑張って頑張って頑張りました印象は拭えないけど
    頑張って頑張って頑張っただけあって
    しっかり魅せてくれた。お疲れさまです。

    キトリの友人にアリーチェとスヴェーヴァ登場。
    アリーチェのダンスは品があるし
    スヴェーヴァのもともと明るいオーラと
    ほんのちょっとの嫌味のないシナがキュートで
    ハートを直撃する 😍

    エノのエスパーダは「見た目」で魅了。
    ひたすらツッパリでカッコいい。
    歌舞伎のイケメン出演者って感じ?
    エノももうキャリアが長いから
    年齢による身体技の限度は感じるけれど
    それを演技力と
    揺るぎないナルシスト表現で補って余りある。

    ジプシーのロレンツォだけど
    このダンサーも比較的上品なオーラがあるので
    頑張った感はむちゃくちゃ感じるが
    必死になって踊っている印象。

    堂々としたキレが感じられず
    ちょい役不足かもしれない。
    (でも他にあれを踊れるワイルドなダンサーって
     だいたい、今のバレエ団に居るのか?)

    アモールのイオアンナが抜群 ❤️
    超越した運動能力でキレのある踊り。
    主役級には荷が重いかもしれないけど
    (2月には2回、キトリ、ドルネシアを
     踊っていたのだ・・・見られず残念)
    アモールのキレッキレのキュートさにはピッタリ。

    ヒョジュンのドリアーデも
    美しかったんだけど
    この役はどうしても
    私の頭の中にはオルガさまがあるから
    その意味では不利だなぁ。

    ヒョジュンよりも
    ドルネシアの橋本清香嬢の方が
    宙を舞ってた(連続グランジュテ)
    全く重力を感じさせないテクニックを
    存分に見せてくれた後の
    第3幕の、あのバランスの素晴らしさ。

    しかも清香嬢の場合は
    頑張ってます感がほとんどなくて
    何とも優雅で美しいのだ。

    この演目も
    ただのモテ男と村で一番の美人の
    ラブストーリーというだけではなく
    スペインの歴史的背景から考えると
    深く掘り下げる事も出来るのだろうが

    いやいや
    微笑ましいラブストーリーと
    鬼畜(すみません)ヌレエフの
    超絶技巧満載の振付を
    存分に楽しんでも良いはずだ。

    と勝手に解釈して
    ウキウキした私に
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    ドン・キショット(バレエ)の鑑賞は
    2008年から、今回が21回目(笑)
    どうせしつこいですワタシ。

    プロメテウスの火 @ フォルクス・オーパー

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      2024年2月2日 19時〜21時

      Volksoper Wien - Wiener Staatsballett
      PROMETHEAN FIRE

      Promethean Fire
      音楽 Toccata und Fuge d-Moll BWV 565,
      Präludium es-Moll BWV 853 sowie
      Choralvorspiel „Wir glauben all an einen Gott“ BWV 680
      von Johann Sebastian Bach in der Orchestrierung von
      Leopold Stokowski
      振付 Paul Taylor
      舞台・衣装 Santo Loquasto
      照明 Jennifer Tipton
      リハーサル指導 Richard Chen See
      バレエ・マスター Luisa Rachedi
      コレペティション Jiří Novák, Asmir Jakupovic
      ダンサー
      Aleksandra Liashenko - Eno Peci
      Marie Breuilles, Adi Hanan, Alexandra Inculet, Sinthia Liz,
      Gloria Todeschini, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder
      Rashaen Arts, Victor Cagnin, Calogero Failla, Trevor Hayden,
      François-Eloi Lavignac, Gaspare Li Mandri, Igor Milos

      Lontano
      音楽 Lontano für großes Orchester von György Ligeti
      振付 Martin Schläpfer
      舞台・衣装 Keso Dekker
      照明 Stefan Bolliger
      リハーサル指導 Julie Thirault
      コレペティション Igor Zapravdin
      ダンサー
Ketevan Papava, Claudine Schoch
      Masayu Kimoto, Marcos Menha, Brendan Saye, Arne Vandervelde

      Remifications
      音楽 Remifications für Streichorchester von György Ligeti
      振付 Martin Schläpfer
      舞台・衣装 Thomas Ziegler
      照明 Stefan Bolliger
      リハーサル指導 Louisa Rachedi
      コレペティション Anna Buchenhorst
      ダンサー Sonia Dvořák

      Beaux
      音楽 Concerto für Cembalo und kleines Orchester H. 246
      sowie Nr. 1 Lento aus „Deux Pièces“ für Cembalo H. 244
      von Bohuslav Martinů
      振付 Mark Morris
      舞台・衣装 Isaac Mizrahi
      照明 Michael Chybowski
      バレエ・マスター Julie Thirault
      コレペティション Igor Zapravdin
      ダンサー
Jackson Carroll, Javier Giovanni Cusin, Lorenço Ferreira, Giorgio Fourés
      Junnosuke Nakamura, Hanno Opperman, Kristián Pokorny,
      Duccio Tariello, Zsolt Török
      チェンバロ Gregor Hanke

      指揮 Jean-Michaël Lavoie
      Orchester der Volksoper Wien

      2023年2月17日に鑑賞した
      プロメテウスの火 と題したバレエの夕べ。

      去年観た時も
      なにこれ?と絶句したままだったので
      そういうモノに関しては
      時間を空けて
      もう一度観に行ったら
      感激するかもしれない・・・

      あ〜、うん、やっぱりダメです。
      好みじゃない・・・

      主観的な感じ方だから
      作品の良し悪しについては
      何も言えないし

      ダンサー、みんな頑張って居たから
      凄いな〜とは思うけど。

      最初のポール・テイラーの
      プロメテウスの火は
      アメリカでの2001年の同時多発テロ事件の
      直後に作られた
      「社会とは何か」を考える作品らしい。

      でもね・・・
      使われている音楽が
      バッハのオルガン曲で

      これが、分厚いオーケストラ編曲されていて
      大規模オーケストラで、すごい演奏になる。

      いや、ラヴェルだって
      素晴らしいオーケストラ編曲はしているので
      良いとか悪いとか言えないけど

      音色の多彩さに関しては
      凄いとは思うんだけど

      ちょっともう、大袈裟すぎて
      ハリウッド超娯楽大作みたいな
      ものすごい違和感で
      聴いているのが苦痛。

      演奏している方と
      舞台でその音楽で踊っている方は
      もっとタイヘンなんだろうな、お疲れさまです💦

      「社会」を扱っているだけに
      (しかも内容が暗いので
       ついでに舞台も衣装も、みんな暗い)
      群舞が多くて
      いや、ソロもあるんだけど
      何せ、舞台上のダンスというよりは
      あの不気味なオーケストレーションの
      奇妙なバッハばかりに耳が行ってしまう(すみません)

      というワケで
      いったい、何なんじゃこれ? で終わり。

      もちろん、こういう「政治的」な作品は
      その社会的背景を理解して鑑賞すべき物ではあるのだが
      芸術を「楽しもう」としてしまう
      とんでもない客なので、お許し下さい。

      最近の「芸術」で
      観客を考えさせるとか
      社会問題に意識を向けさせるとか
      芸術家が崇高な意識を持っているのは
      素晴らしい事なんだろうけど
      観客としては、時々、息が詰まるんです、ごめんなさい。

      シュレプファーのロンターノは
      以前にも書いたけれど
      あんな「拍」のない曲で
      2組のダンサーがシャドー・ダンスって
      (しかも最初は無音である)
      いくら何でも無理があるだろ?

      しかもシュレプファーお得意の
      男性2人が女性の足を掴む方式。
      あれ、観てるだけで
      窮屈な気分になるし
      女性が男性2人に
      振り回されているような印象を受けるので
      個人的に好きじゃない。

      でもロンターノの曲そのものは好きです♡
      フォルクス・オーパーのオーケストラって
      バッハのオーケストラ編曲(ハリウッド版?)の直後に
      リゲティのロンターノを演奏させられて

      で、一応、ちゃんと演奏しちゃう、と言う
      融通性と適応性の大きさは見事。

      レミフィケーションはソニヤのソロだけど
      ちょっと含みのある動きも多くて
      隣のおじさんが
      耐えきれずに声出して笑ってた。
      (いや、笑うところじゃないけど
       気持ちはよくわかる・・・)

      最後の作品は
      BLファン、ないしは腐女子
      ないしは男性が好きな男女には
      ともかくキュートな
      ボーイズ・クラブ的なダンス。

      可愛い男の子ダンサーが
      カラフルなレオタードで踊りまくるし
      音楽は私の大好きなマルティヌーだし
      あまり社会問題とか考えなくても良さそうだし
      その意味では、ひたすら楽しい。

      でも・・・
      私の推しだったダンサーは
      (昨年は踊っていたけど)
      既にダンサー止めて
      職替えしてしまったので
      もう舞台で観られないし(涙)

      モダン・ダンスでも
      何回も観たい、と思わせるものもあるし
      (フォーサイスなんか何回見ても良い)
      1回で充分、というものもある。
      ストーリーのある演目と違って
      音楽とダンスと
      ダンサーの魅力が揃わないと
      なかなか観客を惹きつけるのは難しい。

      まぁ、2回観たら、もう充分だわ
      ・・・という事で
      この演目はこれで終わりの私に
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      フォルクス・オーパーは
      必死に宣伝していて
      (そりゃそうだ、この演目、リピーターは少ないだろうし
       家族向け、お子様向けの演目でもない)
      ビデオ・クリップが何本も公開されているので
      興味のある方はどうぞ。
      リンクはしません、面倒なので(ごめんなさい🙇)

      眠りの森の美女 シュレプファー版

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        2024年1月25日 19時〜22時30分

        Wiener Staatsoper
        Dornröschen
        Ballett in einem Prolog & drei Akten
        von Martin Schläpfer

        音楽 Dornröschen op. 66 von Piotr I. Tschaikowski
        Anahit. Lyrisches Poem über den Namen der Venus
        für Violine solo und 18 Instrumente von Giacinto Scelsi
        リブレット nach dem Märchen La Belle au bois dormant
        von Charles Perroult sowie nach Iwan Alexandrowitsch Wsewoloschski
        & Marius Petipa
        振付 Martin Schläpfer & Marius Petipa
        指揮 Patrick Lange
        舞台 Florian Etti
        衣装 Catherine Voeffray
        照明・ビデオ Thomas Diek
        ドラマツルギー Anne de Paço

        Wiener Staatsballett
        Studierende der Ballettakademie der Wiener Staatsoper
        Jugendkompanie der Ballettakademie der Wiener Staatsoper
        Orchester der Wiener Staatsoper

        女王 Ketevan Papava
        王 Eno Peci
        オーロラ姫 Elena Bottaro
        デジレ王子 Brendan Saye
        カタラブッテ François-Eloi Lavignac
        小姓 Adi Haman
        小姓 Hanno Opperman, Gaspare Li Mandri
        4人の王子 Rashaen Arts, Laurenço Ferreira, Arne Vandervelde,
        Géraud Wielick
        2組のカップル
        Sonia Dvořák - Laurenço Ferreira
        Sveva Gargiulo - Duccio Tariello
        リラの妖精 Ioanna Avraam
        カラボス Gala Jovanovic
        カラボスの召使い Calogero Failla, Igor Milos
        青い鳥 Arne Vandervelde
        フロリナ王女 Kiyoka Hashimoto
        雌猫 Laura Cislaghi
        雄猫 Giorgio Fourés
        半獣神 Kristián Pokorny
        森の女 Katharina Miffek
        妖精たち
        Candide Helen Clare Kinney, Alexandra Inculet,
        Helena Thordal-Christensen, Alaia Rogers-Maman, Natalya Butchko
        リラの妖精のお供 Rashaen Arts
        妖精のお供たち
        Giovanni Cusin, Massimiliano Santagostino, Junnnosuke Nakamura,
        Hanno Opperman, Kiril Monereo de la Sota
        子供の妖精たち
        Rebeka Filipkova, Zeno Guisti, Elsa Illouz, Natalia Gabriela Ivan, Filippa Pelikan
        宮廷の客たち
        Alisha Branch, Vanessza Csonka, Isabella Knights, Laura Nistor, Iulia Tcaciuc,
        Victor Cagnin, Jackson Carroll, Giorgio Fourés, Trevor Hayden,
        Tomoaki Nakanome, Zsolt Török
        オーロラ姫の友人たち
        Marie Breuilles, Gaia Fredianelli, Eszter Ledán, Phoebe Liggins,
        Meghan Lynch, Gloria Todeschini, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder
        サファイアのバリエーション Giovanni Cusin
        ダイアモンドのバリエーション Laura Nistor, Trevor Hayden
        結婚式のゲスト
        Ensemble Wiener Staatsballett & Christian Falcier, Javier Osa Menor
        & Massimiliano Santagostino

        19回目の公演となる
        シュレプファー監督振付の「眠りの森の美女」

        2022年の初演の後に2回鑑賞して
        あまり好みじゃなくて
        いや、全然好みじゃなくて
        その後、行くのを止めていたのだが
        時間を置いて、もう1度鑑賞したら
        自分の見方や感想も変わるんじゃないだろうか・・・

        結論 変わりませんでした。
        後味の悪さではピカイチ。

        大学の冬学期も終わりで
        17時に終わった授業のあと
        19時までオープンしている
        音大の図書館に行ったら
        18時からパーティという事で追い出されたので

        18時30分からの
        演目解説に行ってみた。

        シュレプファーの振付は
        「おとぎ話」というキャラクターはそのままで
        現代の社会を、それに繋ぐという
        深い考察があるのだそうで
        社会と「自然」との確執を描き出し
        ダンサーの個性を最大限に活かす振付で

        第3幕のペローの童話のディヴェルティスモンも
        童話をテーマにせず
        現代社会を描く、と言う意図があるらしい。

        最初の王様と王女様のベッドシーンは
        まぁ、そこそこクラシックの王道って感じで
        (最後は多少、なまなましいけど)
        ケテヴァンの長い手足が、この上なくしなやかで
        2人の白い衣装も美しい。
        (エノの白い衣装のデザインが
         ちょっと日本の隣の国の人民服みたいだったけど)

        赤ちゃん誕生のパーティに切り替わったところで
        シュレプファーらしいモダンの振付に変わる。

        カクカクとした人形のような動き
        細かいステップの刻みが入って
        チャイコフスキーの優雅な音楽と
        全く合っていないところがすごい。

        カラボスはガラが踊ったのだが
        このカラボス、男性ダンサー2人が
        ピッタリくっ付いて
        足を持ったり
        カラボスの身体を持ち上げたり

        シュレプファーの振付に典型的な
        女性ダンサーにくっ付いて
        動きを制限して
        足を持ったり動かしたりする
        不思議な振付・・・

        ガラの迫力が消えてる・・・って言うか
        ケテヴァンの存在感が強すぎるのか。
        女王さまに負けるカラボスって
        ちょい、情けないような気もするが。

        リラの精のイオアンナが抜群。
        もともと体力も技術もあるダンサーで
        小柄なのに舞台上では大きく見えて
        空間の掴み方が大きくて
        圧倒的な舞台上での存在感。

        エレナの輝く美しさが素晴らしい。
        まだちょっと「作られた感」があって
        プレッシャーあるよね、頑張ってるよね
        って感じがバチバチで
        なんかもう、痛々しい印象まであるんだけど

        幸せなオーロラを
        必死に演じて
        努力に努力を重ねて
        舞台裏では泣きながら頑張ってます感が・・・
        (派手に妄想中)

        シュレプファーの振付は
        カクカクした動きが多くて
        音楽とも合ってなくて

        チャイコフスキーの
        この上なくセンチメンタルで
        美しいロシアの情緒溢れる
        カラフルでしなやかな音楽との違和感がすごい。

        だいたい、あの優雅極まりないワルツのメロディで
        王子4人の登場が・・・

        あのね、あれだけノーブルな音楽で
        ウエスト・サイド・ストーリーに登場するような
        いわゆる「不良少年」が
        暴れながら登場したら
        どれだけ違和感バリバリだと思います?

        ローズ・アダージョは手を入れていないので
        不良少年たちが
        突然、結婚候補者の王子さまになってしまうのも
        かなり無理があるし・・・

        エレナのローズ・アダージョ、素晴らしいのだが
        張り付いた笑顔で
        泣きながら頑張ってますの印象があり過ぎて
        幸せに満ちたオーロラと言う
        表面上の演技はあるけれど
        なんか、ちょっと見ていて
        痛々しくて居た堪れない気分にもなる。

        身体もマスクも才能も
        恵まれたダンサーだけに
        使い過ぎて壊すなよ、って言う不安感が拭えない。

        山姥シーンは寝てたけど
        今回はカタリーナが演じたので
        気味悪さはほとんどない。
        第3幕の乱入も、最後のシーンも
        カタリーナの美しさで
        少し救われた気分になるのは
        あくまでも私の主観。

        ブレンダンは取ってつけたような笑顔だけど
        笑顔が出来るようになっただけでも偉い 👏
        エレナとのカップリングは
        素晴らしい「絵」になる。

        ここもプティパの振付をそのまま踏襲しているので
        連続フィッシュ・ダイブとか
        とんでもない技が入るんだけど
        この2人が踊ると
        安定性があって、ポーズがピッタリと決まり
        その美しさと言ったら
        やっぱりプティパって凄い・・・

        フロリナと青い鳥も
        私の記憶では、プティパの振付のままだと思う。
        アルネのアントルシャ・シスが厳しそうだったけど
        お疲れだよね、きっと。
        このダンサーも素晴らしいので
        やり過ぎ、踊らせ過ぎで、壊さないで欲しいと切望中。
        清香さんのフロリナは絶品。

        シュレプファーは、ちゃんと考えて
        それなりの思想と信条と
        意図があって
        この古典作品を自分の振付にしているわけだが

        フォルクス・オーパーでの作品でも思った
        女性に対するリスペクトのない偏見に加えて
        (いや、思想は個人の自由だから
         オフィシャルに言ってしまうほど
         社会的な鈍感さはないものの
         どうしても作品には出てしまうんですよ)

        この「眠りの森の美女」シュレプファー振付版は

        古い世代は、早く死んでしまえ

        と言うメッセージが
        あまりに強すぎて辟易する。

        伝統を否定し
        古い世代を否定して
        ラディカルな事をする、と言うのは
        若人に許された特権ではあるのだが

        ブーレーズが言ったらカッコいい事も
        (あの人は極論をズバズバ言うけれど
         ちゃんと、そこにリスペクトはある)
        どうも上辺スベリで
        リスペクトが一切ない印象を受ける。

        伝統の否定も
        女性蔑視も
        別に個人的な事なので構わないけれど
        それを作品にして
        受け入れるかどうかも
        私の自由なので構わないで下さい

        ・・・と思ってしまう
        作品に対するリスペクトを無視している
        矛盾に満ちた卑怯な私に
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        コッペリア @ フォルクス・オーパー

        0
          Volksoper / Wiener Staatsballett 2024年1月19日 18時〜20時45分

          COPPÉLIA
          oder das Mädchen mit den Emailaugen
          Ballet in drei Akten

          音楽 Léo Delibes
          振付 1. & 2. Akt von Pierre Lacotte nach Arthur Saint-Léon,
          3. Akt adaptiert & choreographiert von Pierre Lacotte
          リブレット Charles Nuitter und Arthur Saint-Léon
          指揮 Alfred Eschwé
          舞台 nach den Pariser Originalentwürfen (1870) adaptiert von Pierre Lacotte
          舞台再現 Jean-Luc Simonini
          衣装再現 Michel Ronvaux
          照明 Jacques Giovanangeli
          バレエ指導 Lukas Gaudernak, Jean Christophe Lesage
          バレエマスター Julie Thirault
          コレペティション Jiří Novák, Asmir Jakupovic

          スワニルダ Kiyoka Hashimoto
          フランツ Alexey Popov
          コッペリウス Jackson Carroll
          村長 Igor Milos
          老婆 Yuko Kato
          スワニルダの友人 Natalya Butchko, Gaia Fredianelli, Sveva Garguilo,
          Eszter Ledán, Phoebe Liggins, Meghan Lynch, Laura Nistor,
          Céline Janou Weder
          マズルカ Marie Breuilles, Venessza Csonka, Adi Hanan,
          Helen Clare Kinney, Isabella Knights, Melina Solkidou,
          Saika Suzuki, Helene Thordal-Christensen, Gloria Todeschini,
          Christian Falcier, Trevor Hayden, François-Eloi Lavignac,
          Gaspare Li Mandri, Kirill Monereo de la Sota, Hanno Opperman,
          Javier Osa Menor, Kristián Pokorny
          ブーツの踊り Alisha Brach, Gala Jovanovic, Isabella Knights,
          Katharina Miffek, Ella Persson; Victor Cagnin, Calogero Failla,
          Igor Milos, Tomoaki Nakanome, Andrey Teterin, Zsolt Török
          コッペリアの人形 Julia Köhler
          中国の人形 Junnosuke Nakamura
          ペルシアの人形 Victor Cagnin
          楽器を弾く人形 Gaspare Li Mandri
          アウローラ Alaia Rogers-Maman
          夜 Laura Cislaghi
          夕暮れ Calogero Failla
          糸紡ぎ Natalya Butchko, Gaia Fredianelli, Sveva Gargiulo,
          Meghan Lynch, Laura Nistor, Céline Janou Weder
          花嫁たち Alisha Brach, Sinthia Liz, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
          花婿たち Lourenço Ferreira, Trevor Hayden, Giovanni Cusin,
          Junnosuke Nakamura, Duccio Tarioello, Zsolt Török
          12時間 Marie Breuilles, Venessza Csonka, Ariel Daley, Adi Hanan,
          Gala Jovanovic, Helen Clare Kinney, Isabella Knights, Katharina Miffek,
          Ella Persson, Saika Suzuki, Helene Thordal-Christensen, Gloria Todeschini
          領主 Gabor Oberegger

          ラコット版コッペリアは
          2019年1月からフォルクス・オーパーでの
          レパートリに入っていて
          ずっとナターシャがスワニルダを踊っていた。
          (2020年にはエレナが踊った時もある)

          去年の冬に再演になってから
          橋本清香氏がスワニルダを踊っていて
          興味はあったのだが
          いつもの通り、なかなか予定が合わなかった。
          (まぁ、いつもの通りの言い訳だが💦)

          直前50%割引狙いで行くか
          立見席で行くか
          色々と迷ったのだが

          割りに公演のチケットが売れているようなので
          ちゃんと正規料金で買いました 👏

          ナターシャのスワニルダのキュートさに比べると
          橋本清香嬢は、大人すぎて
          面白くないんじゃないか、という不安があったのだが

          きゃ〜〜〜〜〜っ 😂
          あのクール・ビューティが
          コッペリアに嫉妬して
          フランツに拗ねてるっ!!!!!!!

          なにあれ?
          いつの間に、あんなキュートな表現を
          モノにしたの????

          徹底的に美しいクリアな足運びで
          まさに、これぞクラシック、という
          教科書もビックリのバレエ技術を持った
          これ以上の美人、いないだろ、と思わせる
          スタイルとマスクの美しさのダンサーが

          舞台の上で
          拗ねたり、むずがったり
          フランツに突っかかったりしている・・・
          しかも、この上なく自然な演技で・・・

          完璧に優秀だけど
          華がない、オーラがない
          とか(ごめんなさい💦)
          散々に思っていた私が恥ずかしい。

          この間のフォーサイスもそうだったけれど
          なんて幅広い演技力を身につけたんだろう。

          もともと高い技術と
          恵まれた身体を持っているダンサーだから
          そこに演技力とオーラが加わったら
          無敵である。

          いやもう、可愛いこと、この上ない。
          キュートでキラキラしていて

          第2幕でのコッペリウスのシーンでの
          人形の動きも素晴らしいし
          途中でスワニルダに戻って
          必死にフランツを叩き起こそうとするところとか
          (タイミング的に、もうちょっと、って言うのはあったけど)

          やんちゃに足で本を蹴っ飛ばして
          コッペリウスを揶揄ったりする
          無邪気で
          ちょっと意地悪なところもある
          人間的なスワニルダの魅力が
          舞台一杯に溢れていて
          観客を釘付けにする。

          この舞台、ともかく狭いところに
          大勢のダンサーが踊るので
          舞台上のダンサー、大変だなぁ、と
          いつも思うけれど

          昔の作品ではあるけれど
          華やかだし、楽しいし
          伝統的クラシック・ダンスも
          第3幕で堪能できる上

          音楽が良いよね〜(今さら何を・・・)
          情景一つ一つに
          もっとも適切な美しいメロディが
          てんこ盛りで
          聴いていて
          バレエとも完璧に一致するし
          舞台上での動きとの一体感があって
          バレエ音楽って
          なんて素晴らしいのだ、と
          感激してしまう。

          いや、「難解な」現代音楽も好きですけど💦
          でも、落ち込んでいる時に
          拗ねちゃったスワニルダと
          フランツのラブストーリーを
          素直に楽しみながら
          コッペリアに命を吹き込んだ、と思う
          コッペリウスの
          喜びに満ちた、あの感激的な演技を楽しむのは
          極上のエンターテインメントだと思う。

          コッペリウスのジャックは
          ちょっとやり過ぎかな、っていう感はあるけど
          キャラクターが本当に巧いダンサーだ。

          橋本清香嬢のスワニルダが
          あまりに良過ぎたので
          ちょっとフランツが霞んだって言うのはあるけれど
          フランツ役のアレクセイも
          今までのイメージと違って
          キュートなフランツを演じ切っていた。

          偏見に囚われず
          行って良かった。
          クール・ビューティの
          あんな表情を見られるなんて
          ものすごく貴重な機会だったと
          ウハウハしてしまう
          ヘンな私に
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          シフティング・シンメトリーズ 5回目(最後)

          0
            2024年1月5日 19時〜21時35分

            Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett

            shifting symmetries

            concertante
            音楽 Petite symphonie concertante
            für Harfe, Cembalo, Klavier und zwei Streichorchester
            von Frank Martin
            振付 Hans van Manen
            指揮 Matthew Rowe
            舞台・衣装 Keso Dekker
            照明 Joop Caboort
            指導 Nancy Euverink
            バレーマスター Julie Thirault
            コレペティション Shino Takizawa

            Ketevan Papava - Géraud Wielick
            Claudine Schoch - Brendan Saye
            Iliana Chivarova - François-Eloi Lavignac
            Céline Janou Weder - Tomoaki Nakanone
            ハープ Anneleen Lenaerts
            チェンバロ Sonja Leipold
            ピアノ Shino Takizawa
            Orchester der Wiener Staatsoper

            in the middle, somewhat elevated
            音楽 Thom Willems in Zusammenarbeit mit Leslie Stuck
            振付・舞台・衣装・照明 William Forsythe
            舞台・照明の技術的再現 Tanja Rühl
            指導 Kathryn Bennetts
            バレエマスター Luisa Rachedi, Cédric Ygnace
            コレペティション Jiří Novák, Asmir Jakupovic

            Hyo-Jung Kang, Brendan Saye, Duccio Tariello, Natalya Butchko
            Elena Bottaro, Laura Cislaghi, Gaia Fredianelli, Masayu Kimoto,
            François-Eloi Lavignac, Meghan Lynch

            brahms-schoenberg quartet
            音楽 Klavierquartett Nr. 1 g-Moll op. 25 von
            Johannes Brahms
            für Orchester bearteitet von Arnold Schönberg
            振付 George Balancine ©️ The George Balancine Trust
            指揮 Matthew Rowe
            舞台 Thomas Ziegler
            衣装 Vera Richter
            照明 Robert Eisenstein
            指導 Nilas Martins, Christian Tworzyanski
            バレエマスター Barbora Kohoutková, Louise Rachedi,
            Julia Thirault, Céderic Ygnace
            コレペティション Asmir Jakupovice, Jiří Novák, Igor Zapravdin

            I. Satz: Allegro
            Elena Bottaro - Alexey Popov
            Gala Jovanovic
            Alisha Brach, Laura Cislaghi, Gaia Fredianelli, Phoebe Liggins,
            Sinthia Liz, Alaia Rogers-Maman, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder
            Giovanni Cusin, Trevor Hayden, Junnosuke Nakamura, Duccio Tariello

            II. Satz: Intermezzo. Allegro ma non troppo
            Ioanna Avraam - Brendan Saye
            Sveva Garguilo, Eszter Ledán, Aleksandra Liashenko

            III. Satz: Andante con moto
            Alice Firenze - Arne Vandervelde
            Gala Jovanovic, Katharina Miffek, Ella Persson
            Alisha Brach, Marie Breuilles, Iliana Chivarova,Laura Cislaghi,
            Venezza Csonka, Isabella Knights, Phoebe Liggins, Sinthia Liz,
            Meghan Lynch, Laura Nistor, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder

            IV. Satz: Rondo „alle zigarese“
            Sonia Dvořák - Géraud Wielick
            Gaia Fredianelli, Sveva Gargiulo, Adi Hanan, Alexandra Inclet,
            Helen Clare Kinney, Helena Thordal-Christensen, Gloria Todeschini,
            Chiara Uderzo
            Rashaen Arts, Victor Cagnin, Giovanni Cusin, Calgero Failla,
            Gaspare Li Mandri, Igor Milos, Hans Opperman, Kristián Pokorny

            Orchester der Wiener Staatsoper

            このブログ、一切収益はない、という話をしていたら
            Youtube やれ、と言われて

            いやいやいや
            いくつか、外国生活の素晴らしさや
            困難を(でも、その人、本当に困窮はしてないぞ)
            ダラダラと10分以上の動画にしているのを見たのだが

            そんなの書いたら数行で終わるよね?
            という効率重視の私は
            面倒でとても無理です、ごめんなさい。

            過去に「オーストリア生活」カテゴリーで
            かなりの記事を書いているのだが
            2020年3月以降はコロナ関係記事のみなので
            (だってそれ以外に書くネタがなかった。
             ロックダウンでコンサートもオペラもなかったし💦)

            6ページくらいまですっ飛ばせば
            (その間には2回目手術やリハビリ記事もあるが)
            サウナの入り方やら車の免許取った話とか
            労働許可を取った話とかが書いてある(はずだ、きっと)

            キャンパス・ライフでは
            大学入学までのドタバタ劇の個人メモもあるはず。

            ついでに生意気ネタには
            本当に生意気な(通常の日本人の反感を買う)事が書いてある。

            ・・・閑話休題

            6回目の公演になる本日は
            このプロダクションの(少なくとも今シーズンの)
            最終公演で
            何故かチケットは完全に売り切れ状態。

            ダンサーの顔ぶれは、かなり変わったけれど
            あれあれあれ?
            全部の作品で踊っているダンサー、多くない?

            もしかしたら
            風邪とか怪我とか
            あるいは、あまりにハードな毎日で
            (だって昨日も同じプロダクション!)
            疲労困憊で踊れなくなったとか

            昨今のバレエ団の活躍を見ていると
            まさにこれ、ブラック企業じゃないの?
            と思ってしまう状態だったから。

            何とか踊れるダンサーを掻き集めて
            何とか作品にした、という
            涙なしには鑑賞できないプロの厳しい世界・・・

            コンツェルタンテは
            ダンサーが変わると、かなり印象が変わるのが面白い。

            アレクサンドラがジェローと
            色気たっぷりに絡んでいたシーンは
            ツンデレのケテヴァンが
            微かな陶酔感を出していて
            これぞ大人の色気。

            クラウディーネはブレンダンと組んで
            モダンの魅せ方は非常に巧い。

            全体的に、割りに「あっさり感」があるのだが
            その分、音楽との一体感と溶け込み方
            人間ドラマというよりは
            あくまでも「踊り」が前に出て来て
            余計な感情部分が背景に潜った。
            (でも、もちろん、感情も存在している。
             ただ、それが大袈裟になっていないので
             全体的に品があるのだ)

            ともかく都会的でキレッキレで
            カッコいいフォーサイスだけど
            あれ、ブレンダン、またここにキャスティングされてる 😳
            (バランシンでもソロに入っているのに・・・)

            驚いたのだが
            舞台を見ていると、ほとんど出て来ない・・・

            この間まで踊っていたブレンダンの部分(途中のソロ含む)は
            ドゥッチオ(と読むんだろうな)が踊っている。
            まだハーフ・ソリストの若いダンサーで
            頑張っているな、っていう感じが微笑ましい。
            (だって大抜擢だもんね)

            で、最後のヒョジュンとのソロは
            ブレンダンが踊った(たぶん、出て来たのはここだけ)
            ・・・まぁ、そりゃそうだろう。
            って言うか、それアリか、うん。

            最後のバランシンもキャスト変更。
            エレナは相変わらず美しいし
            張り付いた笑顔がなくなって
            夢見る表情の微かな変化が自然になってる。

            ガラはフォルクス・オーパーに居た時から
            注目していたダンサーだが
            空気の掴み方が広くて素晴らしい。

            ベテランなのに、ずっと平社員(ごめん)の
            トレヴァーは
            地味なのに実は巧い、といつも思う。
            (まぁ、彼の場合は、振付の天才だからな。
             もっとトレヴァーの振付作品、見たいなぁ。
             ユーモアと観客へのサービスが凄いのだ)

            イオアンナとブレンダンのソロ。
            イオアンナ、軽そうで(本当に軽いと思うけど)
            ブレンダンのリフトも楽々。
            運動能力としてはピカイチのダンサーで
            キレがあって素敵。
            背景のエステル、彼女もベテランの領域になったが
            相変わらず細い線の妖精みたいでチャーミング。

            やっぱり細いアルネだけど
            モダンもモノにして来て
            クラシックの王子さまもこなせるタイプなので
            これからグングン伸びて行くだろう。楽しみだ。

            ソニアは明るいオーラがあるので
            キャラクター・ダンスは見栄えがする。
            ジェローは踊り続けで、ちょっとお疲れかも。
            多少、ジャンプの軸崩れが見られたけれど
            ブラック企業で、むちゃくちゃ働かされている事を考えると
            いや、よくやった。
            (連日・連夜でハードな役を踊っている、という
             私の認識バイアスがある事は承知の上)

            国立バレエはこの後は
            あの、ど〜しようもない「眠りの森の美女」で
            その後のジゼルとドン・キショットは
            私の個人的理由で行けない(涙)ので
            3月のノイマイヤーの椿姫が楽しみ。

            でも、椿姫を誰が踊るんだろう、と
            ちょっと 戦々恐々 ワクワクしている私に
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            Youtube だが
            「外国生活云々」の退屈な動画を
            数本見てしまったら
            その後、お勧め動画が
            外国生活云々ばかりになってしまった 😖
            (見たくないわい、そんな動画・・・)


            月は白いシャツを着ている(バレエ)

            0
              2024年1月4日 19時〜21時

              Volksoper Wien / Wiener Staatsballett

              the moon wears a white shirt

              drittes klavierkonzert
              音楽 Konzert für Klavier & Streichorchester von Alfred Schnittke
              振付 Martin Schläpfer
              指揮 Christoph Altstaedt
              舞台・衣装 Thomas Ziegler
              照明 Alex Brok
              指導 Yuko Kato
              バレエ・マスター Vesna Orlić
              ダンサー
              Mila Schmidt - Gabriele Aime
              Dominika Ambrus, Tessa Magda, Matilda Poláková,
              Marie Ryba, Natalie Salazar
              Roman Chistyakov, Kevin Hena, Dragos Musat, Keisuke Nejime,
              Aleksandar Orlić, Francesco Scandroglio, Martin Winter
              ピアノ Alina Bercu

              ligeti essays
              音楽 Síppal, dobbal, nádihegedüvel (Mit Pfeifen, Trommeln, Schlifgeigen)
              auf Gedichte von Sándor Weöres für Mezzosopran & Schlagzeug
              Harom Weöres-dal (Drei Lieder nach Sándor Weöres) für
              Singstimme & Klavier
              Négy lakodalmi tánc (Vier Hochzeitstänze) für
              drei Singstimmen & Klavier
              von György Ligeti
              振付 Karole Armitage
              指揮 Christoph Altstaedt
              舞台 David Salle
              衣装 Peter Speliopoulos
              照明 Clifton Taylor
              指導 Izabela Szylinska
              バレエマスター Vesna Orlić, Samuel Colombet
              ダンサー
              Matilda Poláková, Marie Ryba, Mila Schmidt
              Gabriele Aime, Dragos Musat, Keisuke Nejime, Martin Winter
              歌手
              Stephanie Maitland, Annelie Sophie Müller, Birgid Steinberger
              パーカッション
              Manfred Radner, Peter Dullnig, Dominic Feichtinger, Lucas Salaun
              吹奏楽器
              Agnes Bischof, Edoardo Blandamura, Isabela Krapf, Antonia Weber

              dandelion wine
              音楽 Concerto für Violine & Orchester op. 3, Nr. 2
              c-Moll von Pietro Locatelli
              振付 Paul Taylor
              指揮 Christoph Altstaedt
              衣装 Santo Loquasto
              照明 Jennifer Tipton
              指導 Richard Chen See
              バレエマスター Sergey Ignatiev
              ダンサー
              Dominika Ambrus, Roman Chistyakov, Tessa Magda, Dragos Musat,
              Alexandar Orlić, Natalie Salazar, Felipe Vieira, Una Zubović
              ソロ・バイオリン Bettina Gradinger

              Orchester der Volksoper Wien

              フォルクス・オーパーで
              今回が4回目の公演になる
              バレエの新プロダクション。

              このタイトル、どう訳したら良いんでしょう?
              「白いシャツを着た月」って言うのも違和感あるし・・・

              更に、今回上演される3作品のうち
              このタイトルの作品は一つもない。
              よくわからんが
              今の監督の好みなんだろうな、きっと。
              (ついでにタイトルを全部小文字で書くのも・・・)

              初演の時から気になってはいたのだが
              読者諸氏なら容易にご推察頂ける通り
              私の夜のカレンダーは・・・(むにゃむにゃ)

              バレエ・ファンを自称する私としては
              振付に、あまり私が好むところではない名前があったとしても
              やはり行かねばなるまい。
              国立オペラ座では
              シフティング・シンメトリーズの5回目を上演しているが
              まぁ、1回くらいの欠席は許容範囲だ。

              最初がシュレプファー振付の
              アルフレッド・シュニトケの
              ピアノ協奏曲3番。

              うおおおおお
              これ、音楽がイイ❤️

              シュニトケらしい、調性と不協和音の
              絶妙な混ざり方で
              ピアノの音がクリアに会場に響き
              オーケストラも
              きっちり音が立っている。

              フォルクス・オーパーのオーケストラ
              (この曲は弦だけだけど)
              こんな難しい曲まで演奏できるんだ。
              ホント、ある意味
              オールラウンドなオーケストラである。

              シュレプファーの話だと
              「女性の人生」を描いた作品だそうで
              女性ダンサーが1人
              ずっと舞台に出ずっぱなし。

              暗い舞台に
              暗いブルーの衣装で
              偏見だとは思うけれど
              シュレプファーの作品って
              雰囲気が全部同じに見える。
              もちろん、それがアーティストの
              アイデンティティではあるのだろうが。

              女性ダンサーが
              独りで居たら
              他のカップルからバカにされ

              男性ダンサーをナンパして
              カップルになったと思ったら
              他の男性ダンサーが女性ダンサーにちょっかいを出して
              最初のダンサーはフラれて床に伏せて

              新しいカップル誕生で
              仲良く踊っていたら
              男性が倒れて亡くなってしまい

              ・・・そこらあたりまでは
              何となくわかるんだけど

              ついつい聴こえてくる音楽に耳を奪われる。
              シュレプファーだって良い振付師なので
              音楽が優しくロマンティックになれば
              リリックなバレエの動きで
              ラブシーンだろう、と思われる表現を出してくるし
              荒々しいほどの暴力的なピアノの連打では
              それなりの動きを舞台に作っていて
              もっとよ〜く見れば
              主張していた「女性の生き方」が見えてくるのかもしれない。

              最後が男性とのカップルで
              めでたしめでたし・・・っぽかったのは
              (私の誤解かもしれない)
              ちょっと類型的かなぁ、という気はするが

              ともかく、この演目、音楽が素晴らしい
              シュレプファーの振付に好き嫌いはあるけれど
              この振付師、音楽の選択(だけ)は
              むちゃくちゃセンスが良いわ。

              次のリゲティを振り付けたのは
              キャロル・アーミタージュ、アメリカの振付師で
              バランシンとマース・カミングハムのもとで
              ダンサーをしていた人らしい。

              パンク・ダンサーと呼ばれてポップ界でも活躍。
              マドンナやマイクル・ジャクソンの振付もしている。

              この「リゲティ・エッセイ」は2007年の作品。
              舞台が、簡素なんだけど下手(しもて)後ろに
              不思議な樹がある(骨かもしれない(笑))

              衣装はスクール水着みたいで
              (すごくこだわりのデザインらしい、すみません)
              1曲が短くて
              シーンのチェンジが多く
              観てて全く飽きが来ない。

              それに、これも
              音楽がすごい!!!
              パーカッション・アンサンブルも優秀だけど
              (フォルクス・オーパーのオーケストラが
               レパートリー多くて、何でも演奏できちゃう案件)
              これ歌ったメゾソプラノが
              圧倒的な低音の美しさ
              うわああああ、これ、むちゃ好き❤️

              動きも
              バランシンとカミングハムの影響がある
              って言われたら、そうかな、とは思うけれど
              カミングハムほどの
              切れるような鋭さやロボット的なところはない。

              バレエのテクニックは使っているけれど
              バレエと言うよりダンスだな。
              音楽にも動きにも
              そこはかとないユーモアが漂っている。

              ダンサーが何せスクール水着なので
              健康的に鍛えられた腕と足の動きが美しい。
              でも男性ダンサーが黒いズボンで
              背景の黒と溶け込んでしまうのはちょっと残念。

              この2つの
              モロに私好みの音楽の後に
              ピエトロ・ロカテッリ (1695-1764)😆

              明るい舞台に
              カラフルな衣装。
              女性ダンサーのスカートが
              裏地に色が入っていて
              踊るととてもキュート。

              フォルクス・オーパー・オーケストラのコンミスの
              超絶技巧バイオリン・ソロが堪能できるし
              夏の自然をテーマにした
              クラシックなバレエも明るくて楽しい。

              (・・・言いたい事はわかって下さい。)

              フォルクス・オーパーは
              子供料金がむちゃくちゃ安い(国立オペラ座もだが)上に
              30歳未満は一律15ユーロだし
              「バレエ」というので
              小さな子供を連れた家族連れもかなり多く

              最初の2曲が近代音楽だし
              舞台の上の動きもよくわからんので(笑)
              時々、小さな子供の
              「あれなぁに?」っぽい声も聞こえて来ていた。
              これはお子様向けのプログラムじゃないと思うよ 😅

              この公演、もう1回あって
              直前50%割引狙いで行こうかと思っていたが
              売り切れは絶対にないにせよ
              (ギャラリーも真ん中はともかく
               端の方はガラガラで、立ち見の人が全員移動していた)

              これだけの音楽が聴けるなら
              正規料金で、真ん中のチケットを
              確保しておこう・・・

              帰宅してすぐに
              次の公演のチケットをポチった私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。

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              チケットって買っておかないと
              当日券売り場に早く行って
              並ばなきゃいけないとか
              チケット買った後、時間が余る、とか
              いったん帰宅すると
              出るのが面倒になるなどの理由で
              結局、行かなくなったりするんですよ。

              周囲のシステムを構築しちゃえば
              否が応でも行かざるを得ないので
              怠け者の私には必要な措置なのである。
              (と、無駄な金を使った事を言い訳するワタシ)

              シフティング・シンメトリーズ 4回目

              0
                2024年1月2日 19時〜21時45分

                Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett

                shifting symmetries

                concertante
                音楽 Petite symphonie concertante
                für Harfe, Cembalo, Klavier und zwei Streichorchester
                von Frank Martin
                振付 Hans van Manen
                指揮 Matthew Rowe
                舞台・衣装 Keso Dekker
                照明 Joop Caboort
                指導 Nancy Euverink
                バレーマスター Julie Thirault
                コレペティション Shino Takizawa

                Liudmila Konovalova - Marcos Menha
                Aleksandra Liashenko - Géraud Wielick
                Iliana Chivarova - François-Eloi Lavignac
                Alisha Brach - Andrés Garcia Torres
                ハープ Anneleen Lenaerts
                チェンバロ Sonja Leipold
                ピアノ Shino Takizawa
                Orchester der Wiener Staatsoper

                in the middle, somewhat elevated
                音楽 Thom Willems in Zusammenarbeit mit Leslie Stuck
                振付・舞台・衣装・照明 William Forsythe
                舞台・照明の技術的再現 Tanja Rühl
                指導 Kathryn Bennetts
                バレエマスター Luisa Rachedi, Cédric Ygnace
                コレペティション Jiří Novák, Asmir Jakupovic

                Hyo-Jung Kang, Brendan Saye, Kiyoka Hashimoto
                Davide Dato, Sonia Dvořák, Gaia Fredianelli,
                Sveva Gargiulo, Eszter Ledán, Arne Vandervelde

                brahms-schoenberg quartet
                音楽 Klavierquartett Nr. 1 g-Moll op. 25 von
                Johannes Brahms
                für Orchester bearteitet von Arnold Schönberg
                振付 George Balancine ©️ The George Balancine Trust
                指揮 Matthew Rowe
                舞台 Thomas Ziegler
                衣装 Vera Richter
                照明 Robert Eisenstein
                指導 Nilas Martins, Christian Tworzyanski
                バレエマスター Barbora Kohoutková, Louise Rachedi,
                Julia Thirault, Céderic Ygnace
                コレペティション Asmir Jakupovice, Jiří Novák, Igor Zapravdin

                I. Satz: Allegro
                Hyo-Jung Kang - Masayu Kimoto
                Natalya Butchko
                Alisha Brach, Laura Cislaghi, Gaia Fredianelli, Zsófia Laczkó,
                Eszter Ledán, Sinthia Liz, Alaia Rogers-Maman, Céline Janou Weder
                Giovanni Cusin, Trevor Hayden, Junnosuke Nakamura, Duccio Tariello

                II. Satz: Intermezzo. Allegro ma non troppo
                Kiyoka Hashimoto - Marcos Menha
                Sonia Dvořák, Alice Firenze, Aleksandra Liashenko

                III. Satz: Andante con moto
                Liudmila Konovalova - Davide Dato
                Gala Jovanovic, Katharina Miffek, Ella Persson
                Alisha Brach, Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Venezza Csonka,
                Isabella Knights, Zsófia Laczkó, Phoebe Liggins, Sinthia Liz,
                Meghan Lynch, Laura Nistor, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder

                IV. Satz: Rondo „alle zigarese“
                Claudia Schoch - Géraud Wielick
                Gaia Fredianelli, Sveva Gargiulo, Adi Hanan, Alexandra Inclet,
                Helen Clare Kinney, Helena Thordal-Christensen, Gloria Todeschini,
                Chiara Uderzo
                Rashaen Arts, Victor Cagnin, Giovanni Cusin, Calgero Failla,
                Andrés Garcia Torres, Gaspare Li Mandri, Igor Milos, Kristián Pokorny

                Orchester der Wiener Staatsoper

                キャスト表買ったら
                4回目公演、と書いてあって
                あれ?この演目、私、全公演観てるよね?
                もう3回も観たんだっけ?

                と、国立オペラ座アーカイブを調べてみたら
                2回、と出て来たので
                ほら、やっぱり4回目じゃなくて
                3回目じゃん

                と、得意満面で
                ミスプリだわ、とか呟いた後

                ブログ調べてみたら
                本当に4回目の公演だった 🙇

                年末・年始の
                すご〜く久し振りの怒涛の数日間が
                今日の午前中で終わって
                本当に良いお客さまばかりで
                添乗員の方も色々と助けて下さって
                ありがたさに打ち震えている状態。

                もちろん
                1月1日の日本の状況も知っているし
                ニューイヤー・コンサートの
                テレビ放映が中止になった事も
                その後の羽田空港の事故も
                ニュースは追っていた。
                (が、この個人メモでは
                 敢えて言及は避けるので、悪しからず)

                ニューイヤー・コンサートは
                添乗員さんのホテルの部屋で
                テレビで見せて頂いたが
                ケテヴァンが見事に
                エリザベートを演じ切っていたし
                ローゼンブルクでのオルガさまやブレンダン
                木本全優やゾルト、エレナにヒョジュンたちの
                優雅なバレエも素晴らしかった。
                (詳細情報は こちら (ドイツ語))

                前置きが長いのは
                この公演について
                もう、これ以上、書けないからで・・・

                フランク・マルタンとファン・マネンの作品は
                音楽も素晴らしく
                夢中になって鑑賞して
                音楽にもバレエにも感激したのだが

                何と今日は
                座って鑑賞していたので
                フォーサイスの途中あたりから
                意識が飛び飛びになって
                かろうじて、最後のヒョジュンとブレンダンのソロは観た。
                いや、それ以外のシーンも見ているんだけど
                ともかくまだら模様で・・・

                バランシンも同様・・・(呆)

                いつもはロジェの後ろで
                非常に不自然・不安定な状態で
                立って見ているので
                バレエの時に寝落ちはあり得ないのだが

                今日はロジェの1列目に誰も来なくて
                2列目の年配のご夫妻が1列目に移動して
                (まぁ、本当は許されてはいないけれど
                 ロジェの席が空いていれば
                 1列目に誰もいないのは不自然だし。
                 ちなみにロジェの1列目と2列目は
                 チケットの値段は2倍〜3倍くらい違う(笑))

                3席のところを左右で2席にして
                間を空けてくれたので
                (なんとクレバーな解決。
                 普通はもう1人が1列目に座っちゃって
                 そうすると、残りの1人は舞台がほとんど見えない)

                3列目の2人が
                その合間から
                2列目に座って
                しっかり舞台を、座ったままで見る事が出来たのだ。

                立ったまま寝る、と言う
                人に自慢できない特殊技術の持ち主の私は
                (7年間にわたる遠距離通学で身についた)
                立見席であっても
                寄りかかるところがあれば寝てしまう時もあるのだが
                ロジェの後ろというのは
                ちょっとでも寝落ちしそうになると
                椅子から転げ落ちる可能性のある場所なので
                絶対に寝落ちしないのだが・・・

                新年の事始めの日から
                ラッキーだったのか
                不幸だったのか
                わからないバレエ鑑賞になってしまった・・・

                でもまぁ、これが
                寝落ちの厄落としだったと考えよう、という
                2024年も
                楽観主義の私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。

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                年末・年始の通訳の仕事で
                とんでもない身バレする発言をされてしまい
                その興味でこのサイトを覗いた方、
                これは、あくまでも個人的なメモであって
                誰かに読んで頂く事を前提にしたものではございません。

                よって、あの時に言われたような
                音楽情報の発信も
                ま〜ったくございませんので
                どうぞお捨て置き頂けますよう
                心よりお願い申し上げます。

                シフティング・シンメトリーズ @ 国立バレエ 3回目

                0
                  2023年12月23日 19時〜21時45分

                  Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett

                  shifting symmetries

                  concertante
                  音楽 Petite symphonie concertante
                  für Harfe, Cembalo, Klavier und zwei Streichorchester
                  von Frank Martin
                  振付 Hans van Manen
                  指揮 Matthew Rowe
                  舞台・衣装 Keso Dekker
                  照明 Joop Caboort
                  指導 Nancy Euverink
                  バレーマスター Julie Thirault
                  コレペティション Shino Takizawa

                  Liudmila Konovalova - Marcos Menha
                  Aleksandra Liashenko - Géraud Wielick
                  Iliana Chivarova - Laurenço Ferreira
                  Alisha Brach - Andrés Garcia Torres
                  ハープ Anneleen Lenaerts
                  チェンバロ Sonja Leipold
                  ピアノ Shino Takizawa
                  Orchester der Wiener Staatsoper

                  in the middle, somewhat elevated
                  音楽 Thom Willems in Zusammenarbeit mit Leslie Stuck
                  振付・舞台・衣装・照明 William Forsythe
                  舞台・照明の技術的再現 Tanja Rühl
                  指導 Kathryn Bennetts
                  バレエマスター Luisa Rachedi, Cédric Ygnace
                  コレペティション Jiří Novák, Asmir Jakupovic

                  Hyo-Jung Kang, Brendan Saye, Kiyoka Hashimoto
                  Davide Dato, Sonia Dvořák, Gaia Fredianelli,
                  Sveva Gargiulo, Eszter Ledán, Arne Vandervelde

                  brahms-schoenberg quartet
                  音楽 Klavierquartett Nr. 1 g-Moll op. 25 von
                  Johannes Brahms
                  für Orchester bearteitet von Arnold Schönberg
                  振付 George Balancine ©️ The George Balancine Trust
                  指揮 Matthew Rowe
                  舞台 Thomas Ziegler
                  衣装 Vera Richter
                  照明 Robert Eisenstein
                  指導 Nilas Martins, Christian Tworzyanski
                  バレエマスター Barbora Kohoutková, Louise Rachedi,
                  Julia Thirault, Céderic Ygnace
                  コレペティション Asmir Jakupovice, Jiří Novák, Igor Zapravdin

                  I. Satz: Allegro
                  Hyo-Jung Kang - Masayu Kimoto
                  Natalya Butchko
                  Alisha Brach, Laura Cislaghi, Gaia Fredianelli, Zsófia Laczkó,
                  Eszter Ledán, Sinthia Liz, Alaia Rogers-Maman, Céline Janou Weder
                  Giovanni Cusin, Trevor Hayden, Junnosuke Nakamura, Duccio Tariello

                  II. Satz: Intermezzo. Allegro ma non troppo
                  Kiyoka Hashimoto - Marcos Menha
                  Sonia Dvořák, Alice Firenze, Aleksandra Liashenko

                  III. Satz: Andante con moto
                  Liudmila Konovalova - Davide Dato
                  Gala Jovanovic, Katharina Miffek, Ella Persson
                  Alisha Brach, Marie Breuilles, Iliana Chivarova, Laura Cislaghi,
                  Venezza Csonka, Isabella Knights, Zsófia Laczkó, Sinthia Liz,
                  Meghan Lynch, Laura Nistor, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder

                  IV. Satz: Rondo „alle zigarese“
                  Ketevan Papava - Alexey Popov
                  Gaia Fredianelli, Sveva Gargiulo, Adi Hanan, Alexandra Inclet,
                  Helen Clare Kinney, Helena Thordal-Christensen, Gloria Todeschini,
                  Chiara Uderzo
                  Benjamin Alexander, Rashaen Arts, Victor Cagnin, Giovanni Cusin,
                  Calogero Failla, Andrés Garcia Torres, Gaspare Li Mandri, Kristián Pokorny

                  Orchester der Wiener Staatsoper

                  今年最後の音楽ライフは
                  モダン・バレエ 3回目。
                  ・・・って言うか、この演目、全部観てるかも(汗)

                  微妙にダンサーが数人、コールドで変わってはいるが
                  主役級は、ずっと同じメンバー。
                  さすがに慣れて来て
                  というより、役柄がダンサーに憑依して来て
                  3回目でも夢中になってしまうのが
                  実際の鑑賞の面白さ。

                  ファン・マネンがフランク・マルタンに振り付けた
                  コンツェルタンテの素晴らしさ。
                  音楽も抜群ながら
                  その音楽を体現化したような
                  モダン・バレエの動きに圧倒される。

                  しなやかに畝る身体と
                  音楽にピッタリ合った表現を
                  舞台に具現化するダンサーたち。

                  美しい身体の線をなぞる
                  カラフルなレオタードも舞台に映える。

                  音楽と振付が一体化したコンツェルタンテも
                  素晴らしいけれど

                  フォーサイスの作品が
                  ううううう、もう何か、今日の公演が
                  鬼気迫る迫力で・・・

                  会場が暗くなって
                  真っ暗な中、観客にはわからないように
                  舞台の幕が開いて
                  突然、大音響の「ドン!」という響きと同時に
                  舞台の照明が着くので

                  初演の時はともかく
                  2回目、3回目ともに
                  観客が驚いて
                  ザワザワする。
                  (みんな、一緒に来ている人に
                   なにあれ?とか、囁きたいらしい。
                   かなりの人が驚いた事の照れ隠しか
                   クスクス笑う、という現象も面白い(笑))

                  リズミックな音楽に乗って
                  人間の身体が作り出す
                  キレキレの動きの小気味よさが半端じゃない。

                  ダンサー全員
                  リズミックな音と一体化していて
                  客席に伝わってくる
                  緊張感で空気がヒリヒリするような印象。

                  ヒョジュンのソロ登場時に
                  床が滑って転倒したのだが
                  それにもかかわらず
                  その後、すぐに立て直した上
                  リズムに全く遅れる事なく
                  踊り通した、あの身体能力と精神力の高さ・・・

                  橋本清香とブレンダンのデュエット。
                  橋本清香のあのギリギリまで追い込んだ
                  成熟して、自立した
                  ものすごく強い人格を目の当たりにして

                  いやもう、冗談でも
                  清香「ちゃん」とは言えない・・・
                  素晴らしいアーティストである。
                  その芸術表現の円熟さには、目を見張る。

                  加えて、同じく最後のシーンで
                  ブレンダンと踊るヒョジュンが

                  よく見ると
                  舞台で踊りながら微笑んでいる。
                  ブレンダンも微笑んでいる。
                  あんな現代的なギリギリ緊張感のダンスで
                  2人で「微笑む」余裕があるって
                  なんですか、何なんですか、このカップル。

                  あの振付で微笑まれると
                  ほんわり、という感じは全く受けず
                  なんだか、かなり怖い。

                  主観的印象から言うと
                  リヒャルト・ゲルストルの
                  自殺直前の笑っている自画像の怖さに近い。
                  不気味さが前に現れていて
                  世界にヒビが入って分断されて
                  そこから悪魔が微笑んでいるような・・・

                  それは主観的な印象であって
                  振付師やダンサーが目指すところとは
                  違うのかもしれないが

                  こと、現代芸術に関しては
                  受け手の感じるままで良いのである(きっぱり)

                  そこまで究極の芸術を見せられると
                  バランシンのクラシックが平和に見えるけれど

                  フォーサイスを
                  あの恐ろしいまでの迫力で踊った
                  同じダンサーが
                  休憩時間15分の間に
                  舞台上の人格を
                  完璧に変えてくるのには驚くばかり。

                  いや〜、掛け値なく素晴らしかった。
                  この演目が
                  今年最後の鑑賞記になるけれど
                  本当に満足してる。

                  とか言いながら
                  実は同じ演目を
                  1月にも、あと2回鑑賞する予定の私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。

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                  セカンド・キャストの公演が2回あるのだが
                  ちょっと事情があって(他の公演に浮気する(笑))
                  セカンド・キャストの公演は1回だけ鑑賞する予定。

                  皆さま、どうぞ良い新年をお迎え下さい。

                  シフティング・シンメトリーズ @ 国立バレエ 2回目

                  0
                    2023年12月27日 19時〜21時45分

                    Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett

                    shifting symmetries

                    concertante
                    音楽 Petite symphonie concertante
                    für Harfe, Cembalo, Klavier und zwei Streichorchester
                    von Frank Martin
                    振付 Hans van Manen
                    指揮 Matthew Rowe
                    舞台・衣装 Keso Dekker
                    照明 Joop Caboort
                    指導 Nancy Euverink
                    バレーマスター Julie Thirault
                    コレペティション Shino Takizawa

                    Liudmila Konovalova - Marcos Menha
                    Aleksandra Liashenko - Géraud Wielick
                    Iliana Chivarova - Laurenço Ferreira
                    Alisha Brach - Andrés Garcia Torres
                    ハープ Anneleen Lenaerts
                    チェンバロ Sonja Leipold
                    ピアノ Shino Takizawa
                    Orchester der Wiener Staatsoper

                    in the middle, somewhat elevated
                    音楽 Thom Willems in Zusammenarbeit mit Leslie Stuck
                    振付・舞台・衣装・照明 William Forsythe
                    舞台・照明の技術的再現 Tanja Rühl
                    指導 Kathryn Bennetts
                    バレエマスター Luisa Rachedi, Cédric Ygnace
                    コレペティション Jiří Novák, Asmir Jakupovic

                    Hyo-Jung Kang, Brendan Saye, Kiyoka Hashimoto
                    Davide Dato, Sonia Dvořák, Gaia Fredianelli,
                    Sveva Gargiulo, Eszter Ledán, Arne Vandervelde

                    brahms-schoenberg quartet
                    音楽 Klavierquartett Nr. 1 g-Moll op. 25 von
                    Johannes Brahms
                    für Orchester bearteitet von Arnold Schönberg
                    振付 George Balancine ©️ The George Balancine Trust
                    指揮 Matthew Rowe
                    舞台 Thomas Ziegler
                    衣装 Vera Richter
                    照明 Robert Eisenstein
                    指導 Nilas Martins, Christian Tworzyanski
                    バレエマスター Barbora Kohoutková, Louise Rachedi,
                    Julia Thirault, Céderic Ygnace
                    コレペティション Asmir Jakupovice, Jiří Novák, Igor Zapravdin

                    I. Satz: Allegro
                    Hyo-Jung Kang - Masayu Kimoto
                    Natalya Butchko
                    Alisha Brach, Laura Cislaghi, Gaia Fredianelli, Zsófia Laczkó,
                    Eszter Ledán, Sinthia Liz, Alaia Rogers-Maman, Céline Janou Weder
                    Giovanni Cusin, Trevor Hayden, Duccio Tariello, Géraud Wielick

                    II. Satz: Intermezzo. Allegro ma non troppo
                    Kiyoka Hashimoto - Marcos Menha
                    Sonia Dvořák, Alice Firenze, Aleksandra Liashenko

                    III. Satz: Andante con moto
                    Liudmila Konovalova - Davide Dato
                    Gala Jovanovic, Katharina Miffek, Ella Persson
                    Alisha Brach, Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Venezza Csonka,
                    Isabella Knights, Zsófia Laczkó, Phoebe Liggins, Sinthia Liz,
                    Meghan Lynch, Laura Nistor, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder

                    IV. Satz: Rondo „alle zigarese“
                    Ketevan Papava - Alexey Popov
                    Gaia Fredianelli, Sveva Gargiulo, Adi Hanan, Alexandra Inclet,
                    Helen Clare Kinney, Helena Thordal-Christensen, Gloria Todeschini,
                    Chiara Uderzo
                    Benjamin Alexander, Rashaen Arts, Victor Cagnin, Giovanni Cusin,
                    Calogero Failla, Gaspare Li Mandri, Kristián Pokorny, Zsolt Török

                    Orchester der Wiener Staatsoper

                    今年最後のオペラ座・・・かと思っていたら
                    29日にも同じ演目のチケットを買ってるわ(笑)

                    キャストはほとんど同じ。
                    2人だけ変わったけれど
                    ここで
                    その2人を探すクイズとかやらないので
                    どうぞご心配なく。

                    友人から、国立オペラ座サイトで
                    無料のストリーミングやってるわよ
                    という情報を受けて
                    へ〜、と思っていたら

                    どうも、初演の時の収録で
                    しかも
                    一番カッコいいフォーサイスの演目が
                    版権の問題とかで提供されていない。
                    30日までは視聴可能とのこと)

                    やっぱりその場でちゃんと見ないとダメなのだ、うん。

                    さて最初のフランク・マルタンと
                    ハンス・ファン・マネンの作品。
                    初日と同じく
                    まずは音楽が素晴らしい❤️

                    好みドンピシャだし
                    ピアノの音も
                    チェンバロの音も
                    ハープの音も
                    この上なく美しい弦楽の背景から
                    際立って浮き上がってくる感じで
                    バレエも素敵だけど
                    音楽だけ聴いていても
                    かなり満足 😁

                    マネンの振付は
                    ストーリーはないのだが
                    妄想を逞しくして
                    勝手に脳内変換を無理やりに行うなら
                    各ダンサーの個性とか
                    人生観とか
                    人間関係とか

                    ・・・かなり妄想力は必要だけど
                    頑張れば(何を?)何となく
                    見えてくるような気がしないでもない。

                    もちろん、とことん抽象的ではあるのだが。

                    初演時に、えらく色っぽいと思った
                    アレクサンドラとジェローのデュエット
                    今回は(まぁ、妄想だが)割に醒めた感じで
                    でも、2回目のデュエットで色っぽくなって(妄想です)
                    ああ、これはドラマツルギー的に
                    関係性の発展があったのか(妄想です)

                    さてストリーミングでは観られない
                    フォーサイスの
                    むちゃくちゃ洗練された
                    都会的で、ともかくカッコいい作品は
                    やっぱり聴衆にも一番ウケる。

                    ストーリーないし
                    キビキビした動きと
                    普通の動き(っぽい歩き方)が混じる。
                    ケースマイケルっぽい
                    いや、ケースマイクルが影響を受けているのか
                    ともかくも不思議な作品。

                    音楽なんか、リズミックではあるけれど
                    音楽的にメロディもなく
                    リズムのみなのに
                    何となく目も耳も離せなくて引き込まれてしまう。
                    (でも、この音楽を音楽だけで聴け、と言われたら無理)

                    尖ったフォーサイスに比べると
                    バランシンの作品は
                    プロットロスだけど
                    あくまでも正統的なクラシック。

                    衣装もチャーミングだし
                    如何にも「バレエ」だし
                    (他の2作品はレオタード)
                    木本クンが
                    ああいう白い燕尾服っぽい衣装を着ると
                    王子さまに化けて
                    チャーミングなダンスが、ひときわ映える。

                    パートナーのヒョジュンも存在感あるし
                    迫力のある優雅なカップリング。

                    橋本清香嬢がマルコスと
                    何だか、すご〜く楽しそうに
                    嬉しそうに踊っているのも面白い。
                    あんな明るいオーラが出るんだ、びっくり。

                    オーケストラ・ピットからの演奏も
                    初演に比べると全く違う。
                    音楽にダイナミックな表情が加わって
                    これなら「音楽」として聴ける(笑)
                    ・・・さすが国立オペラ座オーケストラ。
                    プロとしての矜持をしっかり見せて(聴かせて)くれた。
                    これからの公演も
                    この調子で演奏して下さい。
                    (オーケストラ・メンバーはしょっちゅう変わるので
                     どうなるかは予測不可能だけど)

                    クリスマスの人混みも凄かったけれど
                    年末・年始になってくると
                    ウィーンはもっと混む。

                    あちこちの下見に行って
                    人の数にオタオタしている
                    チキンな私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。

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                    シフティング・シンメトリーズ 1回目(プレミエ)

                    0
                      2023年12月23日 19時〜21時45分

                      Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett

                      shifting symmetries

                      concertante
                      音楽 Petite symphonie concertante
                      für Harfe, Cembalo, Klavier und zwei Streichorchester
                      von Frank Martin
                      振付 Hans van Manen
                      指揮 Matthew Rowe
                      舞台・衣装 Keso Dekker
                      照明 Joop Caboort
                      指導 Nancy Euverink
                      バレーマスター Julie Thirault
                      コレペティション Shino Takizawa

                      Liudmila Konovalova - Marcos Menha
                      Aleksandra Liashenko - Géraud Wielick
                      Iliana Chivarova - Laurenço Ferreira
                      Alisha Brach - Andrés Garcia Torres
                      ハープ Anneleen Lenaerts
                      チェンバロ Sonja Leipold
                      ピアノ Shino Takizawa
                      Orchester der Wiener Staatsoper

                      in the middle, somewhat elevated
                      音楽 Thom Willems in Zusammenarbeit mit Leslie Stuck
                      振付・舞台・衣装・照明 William Forsythe
                      舞台・照明の技術的再現 Tanja Rühl
                      指導 Kathryn Bennetts
                      バレエマスター Luisa Rachedi, Cédric Ygnace
                      コレペティション Jiří Novák, Asmir Jakupovic

                      Hyo-Jung Kang, Brendan Saye, Kiyoka Hashimoto
                      Davide Dato, Sonia Dvořák, Gaia Fredianelli,
                      Sveva Gargiulo, Eszter Ledán, Arne Vandervelde

                      brahms-schoenberg quartet
                      音楽 Klavierquartett Nr. 1 g-Moll op. 25 von
                      Johannes Brahms
                      für Orchester bearteitet von Arnold Schönberg
                      振付 George Balancine ©️ The George Balancine Trust
                      指揮 Matthew Rowe
                      舞台 Thomas Ziegler
                      衣装 Vera Richter
                      照明 Robert Eisenstein
                      指導 Nilas Martins, Christian Tworzyanski
                      バレエマスター Barbora Kohoutková, Louise Rachedi,
                      Julia Thirault, Céderic Ygnace
                      コレペティション Asmir Jakupovice, Jiří Novák, Igor Zapravdin

                      I. Satz: Allegro
                      Hyo-Jung Kang - Masayu Kimoto
                      Natalya Butchko
                      Alisha Brach, Laura Cislaghi, Gaia Fredianelli, Zsófia Laczkó,
                      Eszter Ledán, Sinthia Liz, Alaia Rogers-Maman, Céline Janou Weder
                      Laurenço Ferreira, Godwin Merano, Duccio Tariello, Géraud Wielick

                      II. Satz: Intermezzo. Allegro ma non troppo
                      Kiyoka Hashimoto - Marcos Menha
                      Sonia Dvořák, Alice Firenze, Aleksandra Liashenko

                      III. Satz: Andante con moto
                      Liudmila Konovalova - Davide Dato
                      Gala Jovanovic, Katharina Miffek, Ella Persson
                      Alisha Brach, Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Venezza Csonka,
                      Isabella Knights, Zsófia Laczkó, Phoebe Liggins, Sinthia Liz,
                      Meghan Lynch, Laura Nistor, Iulia Tcaciuc, Céline Janou Weder

                      IV. Satz: Rondo „alle zigarese“
                      Ketevan Papava - Alexey Popov
                      Gaia Fredianelli, Sveva Gargiulo, Adi Hanan, Alexandra Inclet,
                      Helen Clare Kinney, Helena Thordal-Christensen, Gloria Todeschini,
                      Chiara Uderzo
                      Benjamin Alexander, Rashaen Arts, Victor Cagnin, Giovanni Cusin,
                      Calogero Failla, Gaspare Li Mandri, Kristián Pokorny, Zsolt Török

                      Orchester der Wiener Staatsoper

                      ウィーン国立バレエ団の新プロダクション。
                      珍しい事に
                      現監督の振付作品はなく
                      ハンス・フォン・マネン
                      ウイリアム・フォーサイス
                      ジョージ・バランシン
                      という、古典的クラシック・モダンのトリプルビル。

                      タイトルが全部小文字になっているのは
                      プログラムにそう記載されているからであって
                      私が間違えているワケではございません、念の為。

                      まずは(時間と興味のある方は)
                      1分半のリハーサル動画をご覧下さい。



                      マネンの作品に使われているのは
                      ウィーンでは滅多に演奏される機会がない
                      フランク・マルタンの曲。

                      ・・・ううう、音楽が絶品❤️
                      ばっちり私好みのど真ん中を突いてくる。
                      現代音楽というワケじゃないけれど
                      調性が崩れ始めた時期の絶妙なバランス。

                      カラフルなレオタードを纏った
                      ダンサーたちの動きが素晴らしい。
                      徹底的にクラシックで鍛え上げられた
                      身体とテクニックを駆使して
                      高度な動きを音楽にぴったり寄せて
                      その迫力たるや
                      クラシック・モダンそのもの。

                      アレクサンドラとジェローのデュエットが
                      ストーリーない筈なのに
                      なんだか異様に妖し気というか
                      色っぽいというか・・・
                      そこに入ってくるシュトイデのソロの
                      これまた色っぽいバイオリンのメロディ・ラインとか

                      ノン・ストーリーですよね、これ。
                      何故に頭の中が妄想の泉に化しているんだろ。

                      面白い事にリュドミラとマルコスのデュエットは
                      醒めてるというか
                      リュドミラ特有の(悪い意味ではないけれど)
                      ほら、ワタシを見て、ワタシが主人公!
                      って言う強さに
                      マルコスがタジタジとしている感じが微笑ましい。

                      幕間の後はオーケストラはなし。
                      おおおおお、久し振りのフォーサイスだ。

                      都会の洗練の極み!!!

                      マネンも良かったけれど
                      あくまでもクラシックの枠組みを活かしていたが

                      フォーサイスは、もう、そこから
                      更に逸脱?して
                      先端的で、アヴァンギャルドで
                      コンテンポラリー・ダンスの誕生を
                      しっかり感じ取る事が出来る。

                      しかも、技術的にはトップの超絶技巧で
                      それまでのクラシック・バレエの歴史の上に
                      しっかり根付いて
                      その上で軛を意図的に逸脱したので
                      もう、そのカッコ良さには悶絶する。

                      3人の男性ダンサーは
                      みんな、すごく、すごく、すごく魅力的で
                      細い印象を残すアルネにしてからが
                      ばっちりとモダンをこなしていたのには
                      ちょっと驚いたし
                      ダヴィデのキレの良さは充分に堪能できるし
                      ブレンダンの腕の筋肉の美しさや
                      背の高さによる舞台上の存在感にドキドキ。

                      ヒョジュンと橋本清香嬢のソロの素晴らしさ。
                      圧倒的な舞台上での存在感。

                      音楽もカッコいいし(語彙不足・・・)
                      聴衆にも一番ウケていたようだ。

                      最後はジョージ・バランシン。
                      最初の2つに比べると
                      もちろん古典的な作品ではある。

                      けど、やっぱりダンサーが
                      華やかな衣装を着て登場すると
                      ドキドキするなぁ。

                      曲はブラームスの
                      シェーンベルクによるオーケストラ編曲版で
                      よくコンサートでも演奏される作品だが

                      あ〜、うん、リハーサルの時間、なかったよね?
                      いや、そりゃプロだし
                      コンサート・レパートリーだから
                      演奏は出来るんだけど
                      ロジェの後ろの音響の悪い席が原因かもしれないし
                      指揮者が悪いのかもしれないし
                      私の耳がおかしい(これが一番ありそう)けど
                      マルタンと比べると
                      なんだか締まりのない演奏で・・・
                      あっ、オーケストラの皆さま、ごめんなさい。

                      舞台上のクラシック・ダンサーたちの
                      音楽と寸分違わぬ動きの見事さ。
                      確かに、音楽の視覚化という
                      シンフォニック・バレエの真髄を見るようだ。

                      木本クンとヒョジュンのデュエットも素敵だが
                      同じ楽章でソロで踊るナタリアの音楽性に目を奪われる。
                      このダンサー、最近、ピンで踊るようになって来たが
                      そろそろ主役級の役もこなせるんじゃないだろうか。
                      舞台上の華があって
                      確実なテクニックと身体の美しさがある。

                      橋本清香嬢とマルコスの第2楽章も抜群。
                      清香嬢、こんなに明るいオーラを持っていたっけ?

                      最終楽章は華やかな民族衣装で
                      こういうキャラクター・ダンスでは
                      光を放つケテヴァンの登場。
                      本当に美しいダンサーでキレも良いし
                      あの明るいオーラは舞台上の存在感を増す。

                      プロット・ロスの作品3つだが
                      それぞれに様式が違い
                      クラシックからモダンまで
                      踊れるダンサーがこんなに居るなんて
                      このカンパニー
                      本当は素敵でチャーミングなカンパニーなのよ。

                      再来年からのバレエ監督も
                      たぶん、ベスト・オブ・ザ・ベストの選択だと思うので
                      これからの活躍が楽しみになって来た。

                      この演目、考えもせずに
                      ほとんどの公演のチケットを確保しているので
                      これから、もっと細部を
                      じ〜っくり、た〜っぷり楽しませて貰おう、と
                      ワクワクしている私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。

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                      12月24日のクリスマス・イブは
                      劇場も全てお休みになって
                      オーストリア人は
                      家族が集まってクリスマスを祝う。

                      皆さまも、どうぞ良いクリスマスをお迎え下さい。

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