ウィーン・コンサート・フェライン + フィリップ・モラール

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    Musikverein großer Saal 2018年12月17日 19時30分〜21時40分

    Wiener Concert-Verein
    指揮 Philippe Morard
    バイオリン Renaud Capuçon

    Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
     Symphonie D-Cur KV 385 „Haffner-Symphonie“ (1782)
    Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
     Konzert für Violine und Orchester e-Moll op. 64 (1844)
    Antonín Dvořák (1841-1904)
     Romanze für Violine und Orchester f-Moll op. 11
    Franz Schubert (1797-1828)
     Symphonie Nr. 3 D-Dur D 200

    今年のオーケストラ・コンサートは
    昨日の3連発で終わり・・・の筈だったのだが
    友人から誘われて(友人の友人が行けなくなったとかで)
    またもや楽友協会に行って来た。

    しかも、いつもの超貧民席ではない。
    かなりカテゴリーの上の方で、音響も抜群、舞台も見える。
    行けなくなった友人の友人には同情するが
    その分、しっかり聴いて来た(笑)

    しっかり聴いたので、しっかり印象も正直に書いちゃう。

    この室内オーケストラは
    ウィーン交響楽団のメンバーで構成されていて
    今回もヨーロッパ演奏旅行で、昨日はスイスでコンサートして帰ったばかり。
    オーケストラのウエブ・サイトは ここ
    指揮者はスイス出身でサイトは こちら
    サイトに出ている写真と、後ろから見る印象がかなり違うが
    まぁ、人の見た目について書くのは止めよう。
    (と言いつつ、しょっちゅう書いてますが f^_^;)

    モーツァルトのハフナー交響曲
    出だしでテンポ合わず、不安定でフニャフニャして
    えええ、何これ、シロウトじゃあるまいし・・・とか
    ついつい偉そうな事を考えてしまったが
    途中から流石にプロで、演奏も落ち着いて来た。

    室内オーケストラって、楽友協会の音響に良く合う。
    ブラームス時代に建てられたホールだから
    ウィーン・クラシックを室内オーケストラで演奏するには
    理想的なホールなんだなぁ、とつくづく思う。

    モーツァルト爆睡体質だが
    最近、睡眠時間も長いので(冬休みだし(笑))
    モーツァルトって基本、楽しい音楽だし
    ・・・はい、以下省略。

    メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲は
    ルノー・カピュソン登場。
    名曲アワーで、これも楽しい。

    第2楽章はバイオリンがよく歌っていたけれど
    あのテンポの第3楽章は流行なのかしら。
    ともかく速い、むちゃくちゃ速い速度でガンガン弾くので
    パッセージがオーケストラと合わず
    最後で無理やり合わせました感が強い。
    時間制限があるワケじゃないし(それともあるのか?)
    サーカスじゃなくて、音楽が聴きたかったなぁ。

    後半のドボルジャークは、すごく良かった。
    オーケストラもバイオリンも、とてもカンタービレに歌う曲で
    バイオリンとオーケストラの息がぴったり合って
    小品ながら、緻密に仕上がっていて
    これが今日、一番良かったかもしれない。

    シューベルトの交響曲3番。
    これ、ナマで聴く事はあまりない(ような気がする)
    18歳の時の習作ではあるけれど
    シューベルトらしい和声があちこちに見えて
    モチーフの処理の仕方も巧み。
    室内オーケストラ+ウィーン・クラシックの
    楽友協会での音響の良い部分が聴けた。

    ただ、このオーケストラ、ちょっとアンサンブルが甘い。
    それとも、私の今回の席が舞台から離れた場所で
    音響が違うのかもしれないが
    細かい部分のパッセージの潰れがあったり
    微妙なズレも時々ある。

    第一バイオリン、巧いんだけど
    音質がかなり金属的で甲高い。
    木管は控えめ過ぎで、音が飛んで来ない。

    それともリハーサルの時間が足りなかったのか
    過酷な予定の演奏旅行から戻ってお疲れだったのか

    アンコールに「フィガロの結婚序曲」が演奏されたのだが
    あれ?
    あれあれあれ?
    こういう超高速でアクセントの強い演奏って
    クルレンツィスとムジカエテルナの演奏そっくり・・・

    ただ、クルレンツィスとムジカエテルナの演奏の方が
    精密度はずっと高くて
    それだけに、アンサンブルの粗さが目立ってしまった。
    これもリハーサル不足なのかしら。

    指揮者はよく動いてキューを出しているけれど
    オーケストラのまとめ方や独自の解釈について
    個性が強いというタイプではないのかも。

    まぁ、どシロウトが何言うか、と言われれば
    反論は何もございませんが。

    これで本当にオーケストラ・コンサートは終わり。
    毎日のようなコンサート通いも
    ちょっと休憩。

    ただ、昨日書いた通り
    オペラもバレエもあるので
    2019年になる前に
    まだ数回はよろしくお付き合い下さい。

    毎年懲りない私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さいませ。


    フランス放送フィルハーモニー管弦楽団 + ミッコ・フランク

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      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2018年12月16日 19時30分〜21時50分

      Orchestre Philharmonique de Radio France
      チェロ Sol Gabetta
      指揮 Mikko Franck

      Paul Dukas (1865-1935)
       L’apprenti sorcier (Der Zauberlehrling) (1897)
      Mieczysław Weinberg (1919-1996)
       Konzert für Violoncello und Orchester c-moll op. 43 (1948)
      Richard Strauss (1864-1949)
       Tod und Verklärung. Tondichtung für großes Orchester op. 24 (1888-1889)
      Maurice Ravel (1875-1937)
       La Valse. Poème chorégraphique pour orchestre (1919-1920)

      アンコール
      Pēteris Vasks : Dolcissimo
      Heino Kaski : Prélude op. 7 Nr. 1

      本日3回目のコンサートは
      会場変わってコンツェルトハウスの大ホール。
      フランス放送フィルハーモニー管弦楽団とミッコ・フランク。
      年末・年始のベートーベンの交響曲9番には行かない予定なので
      (チケットが高すぎる!一番安いチケットで43ユーロ!!
       一番高いチケットは驚きの117ユーロである!!!)
      これがコンツェルトハウスでの今年最後のコンサート。

      最初はデュカスの「魔法使いの弟子」
      ミッコ・フランクは指揮台に椅子を置いていて
      時々座って指揮しているけれど
      激しい動きの時は椅子から降りて
      指揮台の上・・・じゃなくて
      床に降りてあちこちに移動して指揮してる(笑)

      オーケストラの音が柔らかくて美しい。
      弦のアンサンブルがぴったり揃って均質で
      音色がパステル色。
      フランスのオーケストラだから、という
      思い込みもあるのかもしれないし
      ホールの違いもあるけれど
      今日、楽友協会で聴いたウィーン・フィルや
      トーンキュンストラーよりも
      ずっと音が柔らかい。

      ドラマツルギーが見事。
      いやもう、この曲ってある意味、映画みたいなものだから
      ストーリー、ばっちり見えるし、実に楽しい。
      オーケストラの音もパステル色なのにパートの解像度が高く
      クリアにバランス良くホールに響く。

      美人チェリスト、ソル・ガベッタは
      ワインベルクのチェロ協奏曲。

      本日はオペラ・グラス(=望遠鏡)を忘れたので
      美人をじっくり見る事が出来ず残念。
      (超貧民席は天井桟敷なので、望遠鏡がないと見えない)

      ワインベルクは最近、また注目を浴びている作曲家ではあるのだが
      う〜ん・・・このチェロ協奏曲、退屈(断言)
      ガベッタのチェロの音も美しいのだけれど
      曲のせいか、表情に欠けて、あまりチェロらしいニュアンスの表現の幅がない。
      何故にこんな曲を、とか言ったら失礼なんだけど
      ロマンティックで秘めやかで静かな曲とは言え
      湿っぽくて陰気な感じが最初から最後まで続く。
      悲しい気分や鬱の気分になるために
      コンサートに来てるワケじゃないわい(特に冬のシーズンは)

      アンコールも、確かに音色としては面白いし
      ガベッタの歌まで入る曲だけど
      やっぱり陰鬱だ。

      まぁ、それは好みの問題だから仕方ない。

      後半はリヒャルト・シュトラウスの「死と変容」
      おおおお、フランスのオーケストラがリヒャルト・シュトラウス(笑)

      ところが、これが実に良かったのである。
      いや、驚いた、ビックリした。
      考えてみれば、ミッコ・フランクって
      リヒャルト・シュトラウス得意だったっけ。
      (国立オペラ座のバレエで「ヨゼフの伝説」やった時の
       オーケストラ・ビットでの活躍が凄かった(バレエ無視で(笑))

      オーケストラの音が柔らかくて
      バランス抜群で、ホール内に満ちて行くのが素晴らしいし
      ドラマチックであっても
      決して溺れない客観性を保ちながら
      ねっとりせずに、比較的あっさりと
      ただ、リヒャルト・シュトラウスらしい音の色彩感覚は充分に表現して
      音の美しさで聴かせてしまう印象。

      タナトスの色っぽさとかには欠けるし
      死の「痛さ」や「苦痛」もあんまりなくて
      (そういうの、実は好き)
      こんなだったら、死ぬのも悪くないかも(あらら?)
      割にあっけらかんと演奏されてしまった感じがあるのだが
      オーケストラ、巧い!!!
      弦の響きもそうだけど
      木管の巧さも図抜けている。

      ラヴェルの「ラ・ヴァルス」
      これ、今まで色々なオーケストラと指揮者で聴いてきて
      ウインナー・ワルツのパロディになっちゃったり
      交響詩「ワルツの残骸」になっちゃったり
      これが、という決定版がなかったのだが

      今回は割に決定版に限りなく近いかも。

      ミッコ・フランクの音楽は
      大袈裟になるわけでもなく
      「ワルツ」を強調するわけでもなく
      どちらかと言うと、ラヴェルという作曲家の特徴を出して来ていて
      ものすごく緻密に、数学的・理性的構成を踏まえて
      余計な感情を排して
      音に拘ったドラマツルギーなのだが
      途中に、ちょっとゾッとするような響きもあって
      こういう絶妙なバランス感覚を持つ人は珍しい。

      で、繰り返すけれど
      オーケストラの音色が本当に素晴らしい。

      このオーケストラの本拠地のホールって
      もしかしたらコンツェルトハウスと似た音響のホールかしら、と
      ついつい思ってしまったくらいに
      ホールの音響を知り尽くしている感じがする。

      あ〜、こんな理想に近いラ・ヴァルスを聴けるなんて ♡

      客演オーケストラだとアンコールするかな、と
      舞台をジッと見ていたら
      コンサート・ミストレスが
      さりげなく譜面台の上の楽譜を前面に移動していたので
      あっ、こりゃ、やるわ、とそのまま席に居座った。

      何回目かに出て来たミッコ・フランク
      コンサート・ミストレスの譜面台の楽譜を見て
      あ、これ、良いね、と親指立ててオッケーのしぐさ。

      ・・・この間も思ったのだが
      ミッコ・フランク、自分で積極的にコミカルなイメージ作ってないか?(笑)

      弦のアンサンブルで始まった曲で
      アンサンブルの精度の高さ、音の美しさに打ち震えていると
      入って来たオーボエのソロの素晴らしさに鳥肌が立った。
      いや、ホント、何ですか、この名人さんは!!!
      こういうのが聴けるから
      コンサート通いは止められないのである。

      これにて今年のオーケストラ通いは終わり。
      後は室内楽と国立オペラ座のオペラと(わっはっは)
      クルミ割り人形の追っかけが始まる私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      このコンサートの一部は
      オーストリア国営ラジオ放送1番で12月28日夜19時30分から放映される。
      その後1週間はオンデマンドで聴けるので、ぜひどうぞ。

      トーンキュンストラー + ウルバンスキ

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        Musikverein Grosser Saal 2018年12月16日 15時30分〜17時40分

        Tonkuenstler-Orchester Niederoesterreich
        指揮 Krzystof Urbanski
        バイオリン Augustin Hadelich

        Michail Glinka (1804-1857)
         Ouvertuere zur Oper "Ruslan und Ludmilla" (1842)
        Jean Sibelius (1865-1957)
         Konzert fuer Violine und Orchester d-Moll op. 47
        Igor Strawinski (1882-1971)
         Suite aus dem Ballett "Der Feuervogel" (Fassung 1945)

        11時からのウィーン・フィル+リッカルド・ムーティは
        基本的には木曜日のコンサートから比べると
        かなりまとまって来た、というより
        こちらが耳慣れしたのか
        ゴツゴツした部分がなくなって
        美しさが際立って来た・・・ものの

        やっぱりティンパニ強すぎで、フィナーレのところのメロディが消えるし
        全体的にテンポが遅くて、第2楽章の失速に近いところもあって
        でもまぁ、美しい演奏であった事は間違いない。

        ちょっと贅沢してランチを外食で取ってから
        (しかもマックのハッピー・ミールではない!←普通はこれしか食べられない(笑))
        午後のトーンキュンストラー管弦楽団のコンサートへ。

        今回の指揮はクシシュトフ・ウルバンスキ。
        いや実は同じコンサート、昨日の夜もあって
        行こうかどうしようか散々迷ったのだが・・・
        まぁ、それはともかく(わははは、もう体力も気力も財力もない)

        グリンカのルスランとリュドミラ序曲から
        まぁ、元気一杯。
        もちろん暗譜で、動きにキレがあって指揮姿が美しい。

        うわああ、ウルバンスキって、こんなにイケメンでカッコよかったっけ?

        イケメンについては好みの問題だが
        スタイルの良さが抜群で
        メンズの男性モデルにしても問題ないんじゃないか(強く希望!)
        手足が長い上に
        ともかく腰から下の足が美しい。
        (あ〜、何を見てる?というクレームもあろうが
         私、もともとバレエ・ダンサー好きだし(関係ない))

        さて、シベリウスのバイオリン協奏曲に登場したのは
        アウグスティン・ハーデリッヒという若いバイオリニスト。
        顔色真っ白だし
        真っ白という事は、この人、子供の頃から
        一心不乱にバイオリンばっかり弾いていたタイプなんだろうか。
        最初のソロの音が、かなり神経質っぽく響いたのだが
        そこから出てくる、神経質な音、と言うより、比較的細い音が
        時々、キラッと光ってビックリする。

        テクニックは超絶でスゴイし
        オーケストラの演奏時も、身体を動かしたりして
        音楽に集中しているのは見えるけれど
        何だか不安定な印象があって(技術的にじゃなくて)
        崖っぷちで演奏しているようなドキドキ感がある。
        (悪い意味ではありません)

        ウルバンスキが指揮台の上で
        これはもう、安定性抜群で自信たっぷりに
        美しい踊りを披露している横で
        おどおどするような印象を与えるバイオリニストが
        超絶技巧で、ちょっと面白い不安定さで演奏すると
        まぁ、このコンビネーション、むちゃくちゃ面白いわ。

        このバイオリニストの個性って面白い。
        「聴け、聴け、俺さまの演奏を聴け」というタイプが多いなか
        この人、自分の中に深く入り込んでしまって
        端的に言っちゃえば
        演奏中は聴衆とか、たぶん、どうでも良いタイプかも。

        何一つひけらかそうとしない。
        まだ確立した安定性のある個性はないものの
        それだけに不安定さがスリリングな魅力を生み出していて
        これ、若手である強みだわ。
        ベテランで個性が確立してしまうと
        この面白さは出て来ない。

        アンコールにパガニーニのカプリースの超絶技巧を
        見事に完璧に弾きこなして
        呆気に取られた。
        すごい技巧の持ち主なのね。
        (シベリウスでは、あまりに技巧のひけらかしがなくて
         割にあっさり弾いていたので・・・)

        後半の「火の鳥」組曲。
        音楽を聴く・・・というより
        実はウルバンスキの腰から下ばっかり見てた(すみません)

        腰の括れから下の足の動きが
        本人は意識していないと思うんだけど
        ともかく美しいのである。

        ちゃんとタクトに合わせて
        45度に開いたり(このポジションの美しさ!)
        つま先でルルべしたり(すみません、それ以外の表現が浮かばない)
        上半身のタクトの動きも繊細で美しく
        キューも的確だし、左手の表現力が半端じゃないのだが
        それよりも足の動きが・・・あまりに美しすぎる。
        (すみません、オタク視点で・・・)

        民族音楽学実習でラバーン・ノテーションをトライしているのだが
        ついつい、この動きをラバーンで書いたら
        どうトランスクリプションするか、とか考えている私は
        やっぱり、どこかオカシイんですが
        (そんな事よりラバーンやるなら宿題をやれ!)

        火の鳥の色彩感や表現はエネルギッシュに表現されていたし
        グリンカみたいな力任せのフォルテではなく
        実に考え抜かれた音響を出していて

        だからね、トーンキュンストラーって良いオーケストラなんですよ。
        だって、オーケストラの実力そのものなんて
        一部の超のつくトップを除いては
        どこのオーケストラも、そんなに変わりはない(と思う)
        グローバル化でどんどん国際的になって来ているし
        オーケストラ・ポジションなんて
        空いている時のオーディションのタイミングもある。

        オーケストラ・ビルダーとしての首席指揮者の手腕もある。
        オロスコ=エストラーダの時代に
        技術力の底上げは充分にされていて
        昔とは比較にならない力を持っているオーケストラだから

        ウルバンスキの音楽に合わせて
        自由自在に表現していく。
        木管・金管(ホルン最高!)のソロも完璧だったし
        弦の色合いも、よく変化して
        火の鳥の持っている空気の重さから極限の軽さまで
        実に巧みに表現していた。

        まぁ、ワタクシはウルバンスキの足元に視線釘付けだったんだけど(^^ゞ

        今日は久し振りのトリプル・ヘッダーなので
        今、カフェ(クリスマス時期なので満杯だ・・・)に陣取って
        ウインドウス機で書いているが
        (私の愛用のマックブックはまだ修理中・・・(涙))
        これから、コンツェルトハウスで
        フランス放送交響楽団を聴いてくる
        懲りない私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        マックでコーヒー飲むなら
        BGM のないコーヒーハウスに入ろうと思ったら
        今日のカフェはライブ・ピアノが入ってる・・・
        いや、静かだったらノイズ・キャンセラーかけて
        いくつか課題の曲を聴こうと思っていたんだけど
        ホワイト・クリスマスとか演奏されていたら聴けないじゃん。
        (うわあああ、去年のポップ音楽入門講義を思い出してしまった・・・)

        ウィーン・フィル + リッカルド・ムーティ 2回目

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          Musikverein Großer Saal 2018年12月15日 15時30分〜17時40分

          Wiener Philharmoniker
          指揮 Riccardo Muti
          フルート Karl-Heinz Schütz

          Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
           Konzert für Flöte und Orchester KV 313
          Anton Bruckner (1824-1896)
           Symphonie Nr. 7 E-Dur

          ウィーン・フィルとリッカルド・ムーティのコンサート2回目。
          この間12月13日は楽友協会主催で
          15日・16日はウィーン・フィルの定期公演。

          数週間前に楽友協会のポスターに
          12月13日・15日・16日とあったので
          (15日・16日は楽友協会主催ではないので
           普通はポスターには掲載されない)
          不思議に思っていたら
          その後、15日・16日は消えた・・・というより
          よく見たらポスターの上から同じ色の紙が貼ってあった(爆笑)

          どちらにしても本日は満杯。
          (なのに、いつものモグリのおばさんはちゃんと居て
           またもや空いている席に堂々と座るという・・・
           あれは、もうみんな黙認なんですね?
           私はまだ慣れない、というより
           モグリできるんだったら年間数千ユーロ使わんで済むのに
           という、ケチな考えから離れられない=要は羨ましいのである)

          モーツァルトのフルート協奏曲。
          相変わらず舌を巻くフルートの巧さ。
          とは言え、下手くそなフルートあんまり聴いた事がないので
          あの巧さが自分の中のスタンダードになったらコワイ。

          しかし、巧いけれど
          この曲、ワタクシ的には退屈でたまらん。
          そんな事を正直に書いてしまうと
          モーツァルトがわからない人間は
          人間として何か欠けている、とか
          本気で言い出す人がいるので恐ろしい。

          聴いていて、確かに転調の巧さとかには
          圧倒されるけれど
          転調が巧いのはドボルジャークだし。
          (あ〜すみません、時代が違いますが)

          しかしまぁ、こういう曲だと
          ムーティもウィーン・フィルも
          ともかくとことん美しい。
          むちゃくちゃ美しい。
          美し過ぎて圧倒されてしまって
          感動とかじゃなくて
          ともかく浮世離れした音色に聞こえる。

          アンコールは昨日と同じオネゲルの
          Danse de la chevre
          曲目だけアナウンスしたけれど
          誰もわかっていなくて
          「何言った?何だった?」と
          客席のザワザワがいつまでも続く。
          (だからアナウンスは余計・・・とは言わないが
           曲目じゃなくて、作曲家名を言った方が
           わかる人は多いかも。
           もっともアルトゥール・オネゲルはあまり知られていないけど)

          後半のブルックナー交響曲7番。
          木曜日の印象があまりにヘンだったので
          今回はしっかり聴く。

          確かに弦の歌わせ方は素晴らしい。
          ちょっとイヤミな程にロマンティックに
          ねっとりと弦を歌わせて
          途中のフレーズを聴いていると
          金管のバランスも悪くないし
          ホルンの柔らかな音色も素晴らしいし
          さりげない低音のトロンボーンがこれまた絶品。

          問題はティンパニである(断言)
          いや、ティンパニ奏者が悪いのではない(断言)
          私の席が悪い(断言)

          ティンパニの真上なので
          たぶん、他の席と比べて突出した音量で聴こえて来るのだと思うが
          第1楽章の最後でティンパニが2度目に入って来ると
          (一度目は比較的音は小さいから他のパートも聴こえる)
          金管とティンパニしか聴こえなくなるのは、この間と同じ印象。
          しかも音量大き過ぎて、耳が痛い。

          第2楽章のテンポはむちゃくちゃ遅い。
          ともかく、じっくり、ねっとり歌わせるので
          途中で失速するんじゃないか、と思わせるくらいの歌わせ方。
          美しい音色なので楽しんで聴けるけれど
          その分、推進力のなさが出て来るので
          永遠に終わらないんじゃないか、と思わせる。
          たぶん、ブルックナーとしては、それが正しいのだろうが
          正直、ちょっと寝落ちしそうになった(すみません)

          第3楽章は、金管大活躍で
          これは迫力満点だし
          途中の弦が、また美しくて・・・

          最終楽章、リズミックに演奏されて
          歌うところはとことん歌って

          ただ、最後が最後が最後が・・・(涙)
          第1楽章のテーマと最終楽章のテーマが
          上昇音階で繰り返されてクライマックスになる部分で

          ティンパニの音で
          他の音が全部かき消されてる(涙)

          普通、最後って、あのテーマがどんどん繰り返されて
          気分が高揚して行くはずなのに
          その肝心なテーマがティンパニにかき消されて
          ほんの微かにしか聴こえない。

          貧民席が悪い(断言)

          まぁでも、木曜日の1回目よりは
          落ち着いて、美しいところだけでも堪能しようという感じになった。
          喩えは悪いけれど
          ナベでご飯を炊いて
          下が焦げたところは、ちょっと脇に置いて
          上の美味く炊けたところだけ食べようかな、という感じかもしれない。
          (ウチには炊飯器というような贅沢品はありませんので
           ご飯は40年前の留学時代から、ずっとお鍋で炊いております)

          外が雪で
          しかもアドベント(待降節)の土曜日で
          ものすごい人混みで
          何となく街に出ただけでぐったり疲れたので
          夜のコンサートのチケット買ってなくて良かったわ。

          ひと昔前だったら、ひたすらコンサートに行きまくっていたのだろうが
          だんだん体力も根性もなくなって来た、と
          実感するワタクシに
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          ちなみに、そろそろ今年の文化的イベントの数を数えてみたら
          今日のコンサートが258回目だった。
          現時点での年間統計は266回予定。
          数年前の280回の記録は破られそうもない(笑)

          ウィーン・フィル + リッカルド・ムーティ 1回目

          0
            Musikverein Großer Saal 2018年12月13日 19時30分〜21時40分

            Wiener Philharmoniker
            指揮 Riccardo Muti
            フルート Karl-Heinz Schütz

            Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
             Konzert für Flöte und Orchester KV 313
            Anton Bruckner (1824-1896)
             Symphonie Nr. 7 E-Dur

            コンサートから数日経ってからの「印象記」なのだが
            今日(土曜日)2回目の前に書かないと
            2回目の後だと、また印象が変わる可能性があるので
            無理やり、土曜日の朝に自分を鼓舞して書く(悲壮な決心)

            何回も繰り返しているが
            これは音楽批評でも批判でもなく
            音楽ドシロウトの上に、感受性ゼロに近くて
            記憶力が普通の人の20%以下という
            劣った私が、自分の記憶用に主観的印象をメモしているだけなので

            どんなに素晴らしい演奏でも
            自分の体調が悪かったら気に喰わん、と書くかもしれないし
            だいたい、100%の人が熱狂するコンサートなんてあり得ないし
            営業妨害でもないし
            俺の好きな音楽家を貶しやがって、とか怒られる謂れは一切ないので

            賢明で音楽に詳しくて感受性のある皆さまが
            なんじゃこれ?と思われる事も多々あると思うのだが
            それは、あ〜、ドシロウトが、またアホを言ってる、という事で
            どうぞ読み飛ばして下さいまし。

            さて、今回は私も悪かったのだが
            このコンサートのプローベを聴いた、という同僚がいたので
            その印象が、私の印象に多大な影響を与えた、というのがあるかもしれない。

            まずはモーツァルトで
            モーツァルトは爆睡する・・・はずなのだが
            ついつい、あまりのフルートの巧さに目を剥いて
            寝落ちもせずに聴いちゃった。

            モーツァルトって、やっぱりスゴイです。
            それに、オーケストラの音の透明感や
            フルートの音色と表情の美しさが抜群で

            だからと言って、私、モーツァルト苦手なので
            感動するか、というと、感受性ないので感動せずに
            うわああああ、巧い、巧すぎる
            まるでサーカスというか
            巧すぎて、ちょっと鼻につく・・・というより
            曲のせいか、プレイヤーのせいかはわからないけれど
            ほら聴け、ほら聴け、スゴイだろ、とか言われているような気が。
            (自分の劣等感に基づく客観的理由のない言いがかりですが)

            アンコールにアルトゥール・オネゲルの
            Danse de la chevre
            これはワタシ好みのチャーミングな曲。
            現代曲とまではいかない近代曲で
            調性はあるんだけど
            こういう曲になると、何故か咳き込みの多い聴衆(笑)

            楽しみにしていたのが後半のブルックナー交響曲7番。
            ブルックナーの交響曲の中でも
            ワタクシ的には最も美しい交響曲の一つで
            たぶん、8番と並んで、あるいは場合によっては8番より好きかも。
            「美しさ」を中心に据えるムーティの指揮だったら
            どんなに「美しく」なるんだろうか・・・

            (沈黙)

            ええ、だから言った通り
            プローベ聴いた大学の年配の同僚が
            金管楽器の数が通常より多い上に
            プローベで金管がすごい音量で吹きまくっても
            ムーティは全く音量を調整しようともせず
            弦楽器の後ろのトゥッティのボウを見て
            キミキミ、大丈夫かね、と言いに行ったとか
            余計な事を聞いちゃったせいで
            最初から偏見ありありでコンサート会場に入ったのが悪い。

            弦だけのアンサンブルの部分は
            何せウィーン・フィルの弦ですし
            低弦もバッチリ揃って、厚みのある音で鳴っていて
            そりゃもう、鳥肌立つほどに美しいんだけど

            金管の音量が大き過ぎる。
            ブルックナーだから、当然、金管の咆哮があって
            それが教会的な音響空間の中で圧倒的に鳴る、というのは
            ある意味、理想なのかもしれないが
            金管のとてつもない音響に加えて
            ティンパニが、また思いっきり、すごい音量で演奏するので
            極端に言えば
            一部の盛り上がりのところで
            金管とティンパニしか聴こえて来ない。

            あ〜、これがマスキング現象か・・・
            (って違うってば、マスキングは低音が聞こえなくなる現象だ!)

            ブルックナーって、確かに大音響なんだけど
            楽友協会でブルックナー聴いて
            うわあああ、うるさい、とか思ったの、初めてかもしれない。

            基本、教会音楽だと思って聴いているから
            あの残響たっぷりのホールに響く音は
            教会でのオルガンの音が
            全空間を圧倒するような感じに似ているはずなのだが
            何故か、今回は、管楽器と弦のバランスが
            今ひとつ・・・に聴こえて来てしまうのだ。

            加えて、途中の盛り上がりのところでは
            金管が目一杯咆哮+ティンパニがこれでもか、と叩く
            というコンビネーションの音量で
            ひえええええっ、と逃げたくなるような箇所が多かったのに

            最後の最後で息切れ?したのか
            最終楽章の盛り上がりが
            それまでの音量の70%(主観)くらいしかなくて
            間が抜けたフィナーレになったのは、いったい何だったんだろう。

            ムーティって、私のイメージだと
            モーツァルトやケルビーニ、お得意はヴェルディ
            以前、ハイドンの7つの言葉のあまりの美しさに
            客席で腰を抜かしていたけれど
            ブルックナーって、ムーティのイメージじゃないなぁ。
            (密林で調べたら、いくつかの録音はある)

            ブルックナーの7番って
            劇的と言えば、まぁ、ブルックナー的なドラマチックさはあるけれど
            微妙な遠慮深さに、ちょっと劣等感のスパイスが利いて
            ついでに時々、神さまこれ聴いて下さい、みたいな
            とんでもなく壮大な部分があるので
            表面上の美しさの下に、意外に複雑な感情が隠れていそうなのだが。

            ウィーン・フィルってブルックナー好きだし
            たぶん、ブルックナーなら
            指揮者がうるさく手を入れなくても
            自分たちだけで演奏しちゃうんじゃないか、と言う気もするが。

            同僚の意見に惑わされて
            偏見持って聴きにいった、という理由かもしれないし
            あれはあれで、ああいうバランスで良いのかもしれないし
            ともかく、2回目・3回目のコンサートもあるので
            今日はよくわからなかったけれど
            (で、耳がワンワンするような音量だったけれど)
            次の演奏でまた印象が変わるかも。

            あくまでも自分の主観的印象ですから
            ムーティさまの悪口ではございません!!!!
            夜道でグッサリ・・・は避けたい私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            この日は今年最後の大学の授業で
            これから冬休みだが
            課題とかやる事がたくさんあって
            それはそれで、すごく嬉しいような気がするワタシは
            基本的にMなんじゃないか、と思う。

            ついでだが、法学入門の試験、不合格だった(涙)
            あれだけ勉強して不合格って、なんか、納得いかん。
            かなりひっかけ問題があったもんなぁ。
            しかもラテン語だのドイツ語の表現の問題でもあって
            これまで一回も聞いた事のないドイツ語の単語とか出て来た。
            (ちっ、辞書の持ち込みして良いですか?って聞いておけば良かった)

            ウィーン交響楽団 + ラハフ・シャニ

            0
              Wiener Konzerthaus Grosser Saal 2018年12月11日 19時30分〜21時20分

              Wiener Symphoniker
              指揮とピアノ Lahav Shani

              Carl Maria von Weber (1786-1826)
               Ouverture zu »Oberon« J 306 (1825-1826)
              Ludwig van Beethoven (1770-1827)
               Konzert für Klavier und Orchester Nr. 4 G-Dur op. 58 (1805-1806)
               Kadenzen von Ludwig van Beethoven
              ***
              Robert Schumann (1810-1856)
               Symphonie Nr. 1 B-Dur op. 38 »Frühlingssymphonie« (1841)

              外は強風で寒くて
              ついでに雨まで降っていて(強風で傘は意味なし)
              試験がクソ難しくて落ち込んでいたのだが
              ウィーン交響楽団のコンサートは
              第一客演指揮者のラハフ・シャニが自分でピアノを弾いて
              ベートーベンのピアノ協奏曲4番に
              何と後半は、私が大好きなシューマンの交響曲1番「春」ではないか \(^o^)/

              カール・マリア・ウェーバーの「オベロン序曲」も景気の良い曲だが
              最近、楽友協会が多くてコンツェルトハウスの音響に耳が慣れていないのか
              何だか弦と管のバランスがあまり良くないような感じ。
              何だかバラバラで音楽的まとまりがないような印象なのだが
              これは、私の耳が悪い(断言)

              ベートーベンのピアノ協奏曲4番。
              みんなベートーベンを指揮者なしで演奏したがるなぁ。
              (この場合はもともとのの指揮者がピアニスト兼任?だが)
              バレンボイムでも聴いたし
              ブッフビンダーは夏のグラーフェネックで
              ウィーン・フィルと確か全曲を指揮者なしで演奏した筈。

              まぁ、オーケストラが優秀で
              コンサート・マスターが巧く引っ張っていけば
              形にはなるし
              こういうのって、さすがプロのオーケストラで
              ウィーン交響楽団の「プロ意識」が結構見えて面白かった。

              シャニのピアノは、もちろんすごく巧いし
              (もともと、この人、ピアニストだわ・・・)
              指は廻るし、すごく早いパッセージでも安定しているし
              他の世界的ピアニストと比べても遜色はないんだけど

              ついつい、ピアニストを雇うコストを削ったのか
              それとも指揮者が指揮者+ピアニストのギャラを独占しているのか
              あ〜、いかん、そんな下賤な事を考えて聴いては行けない。
              (こういうところ、本当に自分の感受性の欠如が・・・・(汗))

              いわゆるクラシックの伝統的枠組みからはみ出してもいないし
              失礼な言い方をすれば、まぁ、中庸な無難な演奏・・・って感じか。

              でも私のお目当ては後半のシューマンの「春」である!!
              これ、なかなかナマで聴けないの(涙)
              (最近、ラインは流行っぽいが)

              おお、これは、なかなか元気な演奏(笑)
              若い指揮者(1989年生まれの29歳)の期待に背かず
              ちょっと尖がった感じの音で、鋭い印象を残す。

              今日の弦のアンサンブル、見事だわ。
              オベロンの時も思ったけれど
              細かい音の速い動きの刻みがクリアに出ていて良い感じ。

              いや、あまり内容のない覚書だけど
              シューマンの「春」を聴くと、私は元気になる。

              ただ、コンサート終わって外に出れば
              まだまだ暗くて湿った強風のウィーン(涙)

              でも大学は来週から冬休み。
              先生が分析の例でシューベルトの「冬の旅」の一部を出したので
              うわあああ、この季節に「冬の旅」は勘弁してくれ・・・と思いつつ
              授業では、ワーグナーのトリスタンとイゾルデだったので
              まぁ、良いか、という、ワケのわからん生活している私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              いや、実はその前にはペール・ギュントの千秋楽にも行っているんだけど
              最近、怠け者になったので (^^ゞ
              時々、自分用メモが欠けるのは、どうぞご勘弁下さい。


              ウィーン・フィル + キリル・ペトレンコ 1回目+2回目

              0
                Musikverein Großer Saal 2018年12月8日 15時30分〜17時30分
                Musikverein Großer Saal 2018年12月9日 11時〜13時

                Wiener Philharmoniker
                指揮 Kirill Petrenko

                Rudi Stephan (1887-1915)
                 Musik für Orchester in einem Satz (1910)
                Richard Strauss (1864-1949)
                 Metamorphosen, Studie für 23 Solostreicher
                Johannes Brahms (1833-1897)
                 Symphonie Nr. 4, E-Moll, op. 98

                ベルリン・フィルの次期首席として
                今、最も注目を浴びている指揮者の一人、キリル・ペトレンコ登場。

                という訳で
                今回の定期公演はキャンセル・チケットも少なかった模様。
                (何故それがわかるかと言うと
                 ちゃんと理由はあるのだが、ここでは書けない。)

                さて、今回は非常に書きにくい。
                日曜日のラジオ放送もあった事だし
                (1週間オンデマンドで聴けます)
                自分の個人メモの印象記で
                耳もなければ感受性もない私が
                天下のキリル・ペトレンコについて
                なんか間違った事でも書いたら
                夜道でグッサリかも・・・

                最初の曲だが
                土曜日、何の予習もせず、ついでにプログラムも読まず
                ルディ・シュテファンって現代音楽かな・・・と思いつつ
                演奏が始まってビックリ(アホだ、ワタシは)

                後期ロマン派というか
                スクリャービン的和声で
                フランスのドビュッシーとかラヴェルの影響がたっぷり聴こえて
                しかも、まるで映画音楽のような
                ある意味、むちゃくちゃ大袈裟な絵画的表現の曲で
                聴いていてストーリーが聴こえてきそうな雄弁な曲。

                日曜日に2回目を聴くと
                1楽章の構成でありながら
                導入部から第1楽章的な爆発に繋がり
                第2楽章が緩徐楽章で、その後、ロンド形式に近い形の最終楽章が続く
                非常に古典的な構成の曲である事がよくわかる。
                (そ〜やって知ったかぶりの「分析的」聴き方をすると
                 今度はストーリー的妄想がなくなるのだ、ワタシの場合は)

                いやしかし、まぁ、丁寧に音を作り込んだなぁ、という印象。
                細かい部分まで、徹底的にニュアンスを入れ込んだ感じで
                音の色彩感がものすごいし
                曲の持っているエネルギーがすごい。

                というより、この音楽で聴こえてくるオーケストラの音
                どう聴いても、普通のウィーン・フィルの音じゃなくて
                ガリガリとメカニックに演奏する
                どこかのマッチョなオーケストラのような音が時々聴こえてくる。

                作曲家自身は残念ながら第一次世界大戦で戦死しているが
                1910年に、こういうモダンな古典的構成の曲が出来ていたとは。
                どちらかと言えば、ヒンデミットとかレーガーとかの系統か
                あるいは同時代で言えば、フランツ・シュミットを思い起こさせる。
                (フランツ・シュミットより前衛的要素はちょっと強め)

                ドラマチックで視覚的な刺激が強くて
                なのに古典的構成で、和声も基本的には伝統的なものを使っていて
                すごく面白い曲で
                あまり演奏されないのは非常に残念。
                (最近、フランツ・シュミットも演奏されないのは非常に非常に残念!)

                リヒャルト・シュトラウスのメタモルフォーゼン
                もともと苦手な曲だし(すみません)
                ウィーン・フィルの弦の響きは美しい
                ・・・というより、チェロがすごく美しかった。
                しかしなんだか退屈である。
                まぁ、あまり推進力のない曲ではあるから(勝手に解釈)

                後半、ブラームスの交響曲4番。
                永遠の名曲と言うか、名曲アワーというか
                誰でも知ってる曲で
                こういうのは、非常に難しい。

                第1楽章の聴こえるギリギリのアッチェルランドは
                推進力としては、非常に効果的ではあったものの
                その後の部分が
                土曜日はあれ?と思ったくらい
                音がごちゃまぜの団子になる部分があって
                う〜ん・・・
                これは、指揮者が全パートを均等に出そうとして
                焦点ボケになって団子になるケースかもしれない。
                音響(というより残響か)が凄い楽友協会ではありがち。

                推進力は素晴らしい。
                しかも推進力をかける前後でのテンポの扱いが見事。
                ただ、テンポを落とすところでは停滞気味に聴こえてくる。
                よって、第2楽章が、いや、そりゃ哀愁に満ちて素晴らしいのだが
                ちょっと間が抜けるというか
                第3楽章の激しい表情を強調するためかもしれないが。

                第3楽章と最終楽章では
                バリバリに演奏・・・させたかったんだろうなぁ、指揮者は、たぶん。
                すごい音量で攻めてくる意図があるのは
                指揮姿を見ていると、よ〜くわかるのだが
                いかんせんオーケストラのスタミナが
                どう見ても指揮者のエネルギーについて行っていない(ような気がする)

                どこぞの隣の国のオーケストラとは
                モーターが違う、というよりは
                ウィーン・フィルってオペラ座オーケストラだから
                コンサート以外のお仕事が忙しすぎて(笑)

                指揮者は、凄まじいエネルギーを発しながら
                ひたすら指揮台の上で激しいダンスを踊っているのだが
                オーケストラが、最後の方では
                俺ら、ここまで頑張ったんだから
                もう勘弁して
                (妄想爆走中)

                エネルギー的には、最初のルディ・シュテファンが良かっただけに
                後半では、お疲れだったような印象を残す。
                あ、いやいや、そりゃ、天下の超一流オーケストラだから
                ちゃんとそれなりの演奏はするし
                素晴らしかったですよ、このオーケストラ、この曲は何回も演奏しているだろうし。
                ただ、指揮者の意図に今ひとつ乗り切れていなかったというか・・・

                まぁ、ブラームスの交響曲4番は名曲だから
                優秀な指揮者が優秀なオーケストラと演奏すれば
                それなりの演奏にはなるので
                あとは好みの問題だが。

                キリル・ペトレンコの指揮ぶりを見ていると
                この人、もっと「強い」オーケストラの方が
                向いているのかもしれないなぁ、と思う瞬間が何回かあった。

                ウィーン・フィルの定期公演は
                クリスマス直前の来週末にもある。
                リッカルド・ムーティ指揮で
                モーツァルトのフルート協奏曲とブルックナー7番。
                12月13日が楽友協会主催のコンサートで
                15日・16日がウィーン・フィルの定期公演のはずなのに
                楽友協会のポスターには、15日・16日も出ていて
                一瞬、あれ?楽友協会主催だったっけ?

                ポスターの印刷間違いだろうけれど
                まぁ、そういう事はウィーンでは時々ある(笑)

                キリル・ペトレンコの今回のウィーン・フィル公演は
                オーストリア・ラジオ放送1番のオン・デマンドで
                1週間は聴けるので、どうぞ聴いてみて下さい(回し者じゃないけど)
                ルディ・シュテファンは意外に「見付け物」って感じだったので
                私も後で聴いてみよう・・・・と思いつつ
                怠け者でなかなか聴かない私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                土曜日は公演の後、電車に飛び乗って
                サンクト・ペルテン祝祭劇場の
                サッシャ・ワルツのダンス公演に行ったのだが
                この記事も何とも書き難いので(ワケわからん演目だった)
                後で気が向いたら書きます・・・(すみません)

                ウィーン交響楽団 + マンフレッド・ホーネック

                0
                  Musikverein Großer Saal 2018年12月6日 19時30分〜21時40分

                  Wiener Symphoniker
                  指揮 Manfred Honeck
                  ピアノ Rudolf Buchbinder

                  Joseph Haydn (1732-1809)
                   Symphonie D-Dur, Hob. I:93
                  Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
                   Konzert für Klavier und Orchester C-Dur, KV 467
                  Richard Strauss (1864-1949)
                   Suite aus „Elektra“ erstellt von Manfred Honeck und Tomáš Ille (EA)

                  ウィーン交響楽団とマンフレッド・ホーネック
                  ピアニストはルドルフ・ブッフビンダー。

                  クリスマス時期になって観光客もますます増えて
                  周囲は一部の常連除いて、ほとんど観光客。
                  (コンサート最中にガイドブックとか読んでいるのですぐわかる)

                  ウィーン=音楽の都
                  国立オペラ座と楽友協会は絶対に行くべき、とか
                  ガイドブックに書いてあるんだろうなぁ。
                  観光客さまさまである。
                  観光客がいなかったら、楽友協会もオペラ座もガラガラかもしれない(本気)

                  まぁ、演奏中にヒソヒソ声のお喋りをず〜っとしている人もいて
                  時々、うううううう、と思うけれど
                  ヒソヒソ声お喋りは、観光客に限らないので
                  そういう筋違いの事で怒るのは意味がない。

                  さて、ホーネック(マンフレッド)も、かなりのヘン◯イで
                  今回は何やるか、とワクワクしながら行った。

                  最初はハイドンの交響曲93番。
                  ロンドン・シンフォニーの最初の曲で大成功を収めたもの。

                  オーケストラそのものの響きは違うけれど
                  ありゃ、こういう解釈って、この間も聴いたような・・・
                  パーヴォ・ジェルヴィとドイツ・カンマーが演奏したハイドンの
                  強弱のつけ方、アクセントのつけ方に、すごく似た印象。

                  ウィーン交響楽団はモダン・オーケストラなので
                  ブレーメンに比べると、音の厚みが増して
                  豪華版に聴こえてくるので、多少、透明度は落ちるけれど
                  急激な強弱のつけ方や
                  いたずら満載の箇所の強調が効いている。

                  ・・・というより、何なんだよ、このハイドン(爆笑)
                  ロンドン行くのに大張り切りで
                  持てるだけの(音楽的)ジョークを爆発させていて
                  60歳近くになったハイドンの
                  このお茶目ぶり、はっちゃけ爆発振りがたまらない ♡
                  (いや、今の60歳と比べてはいけない。当時の平均寿命は非常に短かった。
                   ハイドンからずっと後の1870〜80年の男性の平均寿命は36歳である!
                   もっとも新生児及び乳児死亡率が高かったというのはあるけれど)

                  いやしかし、みなさん、この曲、聴いた事あります?
                  おとなしい上品な皮を被っているのに
                  途中のおふざけ振りが、現代の耳で聴いてもむちゃくちゃで(爆笑)
                  深層の令嬢が、ワインなどを嗜んでいるうちに
                  突然脱ぎだしたり踊りだしたりオ◯ラしちゃったり
                  ・・・あ、すみません妄想爆発で。
                  (でもオ◯ラは途中にあるんです、ファゴットで・・・)

                  古楽の専門のお偉い学者さんたちが
                  真面目にハイドンを追求して
                  しかつめらしく謹厳にオーセンティックに演奏するのも良いけれど
                  パーヴォ・ヤルヴィやマンフレッド・ホーネックみたいに
                  エンターテイメント性を押し出して
                  はちゃめちゃ的に徹底的におちゃらけ振りを出すのが
                  むちゃくちゃ楽しい。

                  いや、そりゃ、ロンドンの聴衆だって
                  お上品な貴族の方々というよりは
                  産業革命でのし上がってきた成金(失礼!)が中心だっただろうから
                  貴族の上品さを纏いながらも
                  いわゆる即製音楽ファンにも楽しめるような作品を書くって
                  ・・・ ハイドンってどこまで天才(驚愕)
                  というよりは、オーダー主の意向をくみ取って
                  職人芸で完璧に顧客の要望に応えるという訓練が
                  徹底的に身体に染み付いているんだろうなぁ。

                  モーツァルトのピアノ協奏曲は非常に有名な21番。
                  ブッフビンダーのピアノの音の立ち方、透明感が素晴らしい。
                  第一楽章と第三楽章のカデンツァは
                  ブッフビンダー作曲という事だが
                  非常に伝統的、古典的で違和感がない。
                  (他のピアニストならカデンツァに現代音楽作っちゃったりするかもしれないが
                   ブッフビンダーはコンサバだから、そこらへんの抑え具合が巧い)

                  さて、後半のプログラムが
                  エレクトラ組曲、オーストリア初演???

                  マンフレッド・ホーネックがウィーン・フィルでビオラを弾いていた時に
                  オペラ座の「エレクトラ」をえらく気に入って
                  サロメ組曲とか、バラの騎士があるんだから
                  エレクトラ組曲もあって良いんじゃないか、と
                  チェコの作曲家と共同で組曲を作って、今回がオーストリア初演。

                  ・・・(沈黙)

                  いや、サロメとかはオーケストラ曲としてのダンスがあるし
                  バラの騎士は古典的で退廃的な美しい後期ロマン派のメロディてんこ盛りだが

                  エレクトラって、ヒステリーのソプラノが
                  最初から最後まで舞台で、母親を恨んで喚いているだけのオペラで
                  (非常に激しい誤解があるが、反対意見は却下する)
                  アガメムノンのテーマはあるけれど
                  あれだってメロディとは言わんだろ、ツァラの最初のところみたいなもので。

                  どうやったら組曲なんて出来るんだろう・・・
                  と思っていたが
                  え〜、これ、個人的な印象を勝手に自分でメモしているだけなので
                  色々と読者から反対意見はあるだろうが

                  オペラになっていないエレクトラって・・・間抜け。
                  最初から最後まで
                  目一杯フォルテで、ガンガン続く。
                  ホーネックの指揮振りも
                  ず〜っと激しく手足(いや、手だけか)を振り回して
                  オーケストラも、それに応えて力一杯で
                  ほとんどヤケクソ気味(妄想)で演奏している。
                  何だかもう、聴いているこちらも
                  全身に力が入って、どっと疲れる。
                  (息を抜く場面があまりないのである)

                  エレクトラって、オペラとしては何故か何回か観ているんだけど
                  (たいてい、舞台は血の海だったりする)
                  ヒステリックなエレクトラを諌める妹とか
                  猛女のお母さんのモノローグとか
                  オレストとの行き違いとか
                  割にストーリーがしっかりしているオペラだから
                  音楽はむちゃ先鋭的でモダンだけど
                  お話と溶け込んでいて
                  ある意味、非常にドラマチックな劇伴という印象でしかなかったので
                  ストーリーなしにインストルメンタルだけで聴くと
                  焦点が合わないような感じになってしまう。

                  まぁ、ホーネックが作曲料のモトを取るために
                  自分の手持ちのオーケストラで、何回も演奏させたら
                  (で、ついでに録音までしたら)
                  有名な「組曲」となる可能性はゼロではないけれど
                  エレクトラって、全部で約2時間ほどなので
                  30分の組曲を聴くよりは、オペラの方が良いなぁ。
                  もっともエレクトラの2時間って、私は聴いた後に
                  マジにグッタリする。
                  ものすごい陰惨な話だしヒステリックだし。
                  それに今調べたら、エレクトラのオーケストラ編成って116人って
                  わはは、確かに大音響のヒステリックな作品になるわけだわ(笑)

                  エレクトラはスタンダード・レパートリーになっているから
                  今シーズンはもう上演されないけれど
                  また来年、行っても良いかなぁ、と思いつつ
                  今のオペラ座のエレベータ演出、好きじゃないの(涙)
                  以前のお月さまバージョンの方がずっと良かったのに・・・

                  歳とると、文句が多くていかん!!!という自覚は持ってるので
                  反省しつつも
                  なかなか治らない私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  国立バレエ ペール・ギュント 今シーズン2回目

                  0
                    Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett 2018年12月5日 
                    19時30分〜21時45分

                    PEER GYNT
                    Ballett in zwei Akten
                    振付・リブレット Edward Clug
                    音楽 Eduvard Grieg
                    舞台 Marko Japelj
                    衣装 Leo Kulaš
                    照明 Tomaž Premzl
                    指揮 Simon Hewett
                    ピアノ Shino Takizawa

                    ペール・ギュント Denys Cherevychiko
                    ソルヴェイク Nina Poláková
                    死 Eno Peci
                    鹿 Zsolt Török
                    ペールの母オーセ Franziska Wallner-Hollinek
                    イングリ Eszter Ledán
                    緑衣の女 Nikisha Fogo
                    小さなヘルガ Isabella Lucia Severi
                    アスラック Alexis Forabosco
                    マッズ・モエン イングリの花婿 Igor Milos
                    アニトラ Céline Janou Weder
                    医者 András Lukács
                    村民 Emilia Baranowicz, Fiona McGee, Rikako Shibamoto
                    Céline Janou Weder, Madison Young
                    Marcin Dempc, Alexandru Tcacenco, Andrey Teterin,
                    Arne Vandervelde, Géraud Wielick
                    3人の女 Katharina Miffek, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
                    トロルの王 Kamil Pavelka
                    トロル Elena Bottaro, Marie Breuilles, Natalya Butchko, Sveva Gargiulo,
                    Oxana Kiyanenko, Fiona McGee, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
                    Giovanni Cusin, Marian Furnica, Andrés Carcia Torres, Trevor Hayden,
                    Scott McKenzie, Gabor Oberegger, Tristan Ridel, Narvin Trunbull
                    モロッコ人 Venessza Csonka, Fiona McGee, Suzan Opperman,
                    Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Madison Young
                    Marat Davletshin, Marian Furnica, Trevor Hayden, Gabor Oberegger,
                    Hanno Opperman, Gaetano Signorelli, Arne Vandervelde
                    精神病院の患者 Sveva Gargiulo, Oxana Kiyanenko*
                    Scott McKenzie, Tristan Ridel *
                    Isabella Lucia Severi, Emilia Baranowicz, Elena Bottaro, Marie Breuilles,
                    Natalya Butchko, Venessza Csonka, Suzan Opperman, Rikako Shibamoto,
                    Chiara Uderzo*, Madison Young
                    Zsolt Török, Kamil Pavelka, Alexis Forabosco, Marian Furnica,
                    Andrés Garcia Torres, Gaetano Signorelli, Alexandru Tcacenco,
                    Andrey Teterin, Navrin Tunbull*, Arne Vandervelde, Géraud Wielick

                    Wiener Staatsballett
                    Chorakademie und Extrachor der Wiener Staatsoper
                    Orchester der Wiener Staatsoper

                    ペール・ギュントのセカンド・キャスト版。
                    オーケストラ・ピットの中は
                    日本と中国公演から戻って来たメンバーがチラホラ。

                    今回はパルテレ・ロジェが取れたので
                    上のセカンド・ロジェの視線より、ずっと舞台に近い視線で見られる。

                    さてこの演目、私がずっと観ていたのは
                    ヤコブとアリーチェのキャスティングだったので
                    ヤコブの魅力で持っているような演目だろ?と
                    勝手に思っていたのだが

                    デニスが・・・すごく良いじゃないか、これ!!!!

                    クラシックの超絶技巧で魅せるタイプの役ではなくて
                    演技力もものすごく必要だし
                    主人公のペール・ギュントのキャラクター作りも大事な演目だが
                    デニスのペール・ギュントは
                    ヤコブとはまた違う魅力がある。

                    困ったちゃんの、いつまでたっても子供かよ、という
                    やんちゃ坊主タイプの役作りが
                    デニスにとても合っている。

                    最初のペール・ギュント登場の直後から
                    ペールがお母さんに、容赦なくビンタされるシーンがあるのだが
                    (で、フランツィスカのビンタは本気である!!!)
                    ヤコブだと一瞬
                    え?何でそんなに真面目で誠実そうな息子を叩くんですか?
                    あなた、それは虐待?
                    という感じがしないでもない(何せ最初のシーンだし突然だし)

                    デニスの場合は、雰囲気的に
                    出て来た時から、利かん気のやんちゃ坊主、という雰囲気を纏って
                    ああああ、今までもお母さんに散々苦労をかけてきた息子かよ
                    と言う感じで、素直に納得できちゃうのである(偏見です、偏見)

                    ダンスのキレが良いから
                    シーンの締まりが良いし、ストーリーもキビキビした感じになる。
                    お母さんからビンタを受けながらも
                    デニスのペールからは、何にも反省していない印象を受けるし

                    アスラックを侮辱するシーンも
                    ヤコブとはまた違って
                    ただの行き過ぎジョークに見えたヤコブと比べると
                    そこはかとない、底意地の悪さというか
                    確信犯的な根性の悪さ。
                    (妄想爆発中・・・・)

                    だからペール・ギュントがリアルになって
                    本当にそこらへんにいる、イヤなオトコに見える。
                    ヤコブだと、何ともキュートすぎて
                    ちょっとおとぎ話の世界になるのだが
                    デニスがペールを演じると、この世のどこかに
                    こういうイヤなオトコって居るかも?と思わせる。
                    (妄想ますます爆発中)

                    ニナ(ポラコヴァ)のソルヴェークは
                    ダンスは巧いんだけど
                    存在感が薄い(ような気がする)
                    1月にこのキャスティングで見た友人が
                    ニナがデニスを誘惑しているように見える、と言っていたが
                    そこまでの妖しい存在感はなかった。
                    もっとも、視覚的に舞台の一部が欠けていたのと
                    目線がいつもより下で、舞台に近かったのも影響しているかもしれない。

                    鹿役のゾルトのスタイルの良さはステキ ♡
                    鹿はぴったりしたレオタードに
                    前足とツノの被り物があるし
                    重要な場面に、何かからの使者のように出てくる
                    神秘的な役なのだが
                    最初からずっと踊っているだけに
                    役のこなし方も抜群。

                    イングリ役のエスターがキュート。
                    エスターって
                    こちらの嗜虐性を刺激するタイプ。
                    (正直本能に従って言っちゃうと
                     何となく苛めたくなる女の子なんです)

                    村の中でイジメられ
                    結婚させられて
                    ペールに奪われた後に、また捨てられるという悲惨な役。
                    (この捨てられるところの泣き顔がまた・・・
                     ううう、エスターがこういう役で出て来ると
                     自分がヘン◯イっぽくなるのが不気味)

                    後半の最初の飛行機に乗る場面で
                    ペールが
                    「お金ないからちょうだい」とソルヴェークにねだるシーンも
                    ヤコブだと、ちょっと遠慮しつつ甘えているのに対し
                    デニスは態度がでかい(笑)
                    ほら、金くれよ、金、あるだろ、おい(妄想暴走中)
                    ソルヴェークが出した金貨を
                    乱暴に奪って飛行機に乗るデニス・・・じゃなかったペール。
                    なんて厚かましい奴なんだ。

                    砂漠で、如何にも偉そうにモロッコ人に対するところも
                    実にリアルに「イヤな男」(笑)

                    でも、そのやんちゃ振りが、ちょい悪オトコの可愛さでもある。

                    精神病院シーンの4人も良い。
                    私はこの役はリッチーが踊るのが好きなのだが
                    (何とも不思議なユーモアが満ちるのだ)
                    スコットとトリスタン、ハマってるじゃないの。
                    いや、ハマっていてどうする?というのもあるけど。
                    スヴェーヴァのキレの良いダンスも素晴らしい。

                    あ〜、このシーンの音楽
                    グリーグのピアノ協奏曲の最終楽章なのだが
                    あまりに音楽と合いすぎていて
                    この曲聴いたら、もう、この精神病院のシーンしか思い浮かばないわ。
                    嬉しいのか悲しいのか、ちょっと複雑だけど(笑)

                    志野ちゃんのピアノの音が抜群で
                    あの細い身体のどこに、あんなエネルギーが?
                    たまたまパルテレの席だったので音が良かったのもあるけれど
                    バレエだけじゃなくて
                    音楽そのものも、バッチリ楽しめるのが
                    この公演の良いところ。

                    まぁ、ちょっとしたナニがなかった訳じゃないけれど
                    バレエ公演ではありがちだし(って、慣れてしまってどうする・・・)

                    でも、グリーグのペール・ギュントの曲って
                    本当に美しいところが満杯で
                    国立オペラ座管弦楽団、もといウィーン・フィルの音で
                    この演奏が聴けるというのも
                    ウィーンならではの楽しみかもしれない。

                    12月10日が今シーズンの最終公演。
                    もう一度、リアルなデニスのちょい悪オトコを見られる (^^)v
                    読者の皆さまには申し訳ございませんが
                    もう少しだけお付き合い下さいませ。

                    次の公演が終わると
                    バレエはクリスマス時期の「クルミ割り人形」まで
                    少しの間、お休み。

                    クルミ割り人形は仕事のある1日を除いて
                    全公演(マイナス1回)追いかける予定の
                    しつこい私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    来週、発表1回、試験2つあるんだけど・・・(汗)
                    いったいワタシは何をやっているのだろう・・・(大汗)

                    国立バレエ ペール・ギュント 今シーズン1回目

                    0
                      Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett 2018年12月4日 
                      19時30分〜21時45分

                      PEER GYNT
                      Ballett in zwei Akten
                      振付・リブレット Edward Clug
                      音楽 Eduvard Grieg
                      舞台 Marko Japelj
                      衣装 Leo Kulaš
                      照明 Tomaž Premzl
                      指揮 Simon Hewett
                      ピアノ Shino Takizawa

                      ペール・ギュント Jakob Feyferlik
                      ソルヴェイク Alice Firenze
                      死 Eno Peci
                      鹿 Zsolt Török
                      ペールの母オーセ Franziska Wallner-Hollinek
                      イングリ Ioanna Avraam
                      緑衣の女 Nikisha Fogo
                      小さなヘルガ Isabella Lucia Severi
                      アスラック Vladimir Shishov
                      マッズ・モエン イングリの花婿 Igor Milos
                      アニトラ Céline Janou Weder
                      医者 András Lukács
                      村民 Emilia Baranowicz, Fiona McGee, Rikako Shibamoto
                      Céline Janou Weder, Madison Young
                      Marcin Dempc, Alexandru Tcacenco, Andrey Teterin,
                      Arne Vandervelde, Géraud Wielick
                      3人の女 Katharina Miffek, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo *
                      トロルの王 Kamil Pavelka
                      トロル Elena Bottaro, Marie Breuilles, Natalya Butchko, Sveva Gargiulo,
                      Oxana Kiyanenko, Fiona McGee, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman
                      Giovanni Cusin, Marian Furnica, Andrés Carcia Torres, Trevor Hayden,
                      Scott McKenzie, Gabor Oberegger, Tristan Ridel, Narvin Trunbull *
                      モロッコ人 Venessza Csonka, Fiona McGee, Suzan Opperman,
                      Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Madison Young
                      Marat Davletshin, Marian Furnica, Trevor Hayden, Gabor Oberegger,
                      Hanno Opperman *, Gaetano Signorelli, Arne Vandervelde
                      精神病院の患者 Gala Jovanovice, Fiona McGee,
                      James Stephens, Richard Szabó
                      Isabella Lucia Severi, Emilia Baranowicz, Elena Bottaro, Marie Breuilles,
                      Natalya Butchko, Venessza Csonka, Oxana Kiyanenko,
                      Suzan Opperman, Rikako Shibamoto, Madison Young
                      Zsolt Török, Kamil Pavelka, Alexis Forabosco, Marian Furnica,
                      Andrés Garcia Torres, Tristan Ridel, Gaetano Signorelli*,
                      Alexandru Tcacenco, Andrey Teterin, Arne Vandervelde, Géraud Wielick

                      Wiener Staatsballett
                      Chorakademie und Extrachor der Wiener Staatsoper
                      Orchester der Wiener Staatsoper

                      今年1月に初演されたペール・ギュントの再演2回目。
                      (1回目はブダペスト祝祭管弦楽団とバッティング)

                      何回か観た記憶のある公演だが
                      このサイトを調べてみたら、公式には2回しか鑑賞していない。

                      う〜ん、確かにこの演目、ファースト・キャストだけしか観てない。
                      今回は今日が同じキャストで
                      後の2回はセカンド・キャスト(デニス+ニナ(ポラコヴァ))の公演。

                      賢明なる読者がお察しの通り
                      私が目をハート型にして悶えるのは
                      ヤコブである。

                      あ〜、もう、ヤコブの演技力って半端じゃない。
                      ちょっとした細かいところの動作
                      例えば後ろに移動していって
                      トロルとぶつかった時のギョッとしたようなところとか
                      金持ちになってモロッコ人の間を偉そうに歩くところとか
                      山の上のソルヴェークのところに登っていく時に
                      途中で落ちかけるところとか
                      アスラックをからかうところの表情とか
                      オーセの死の場面の動きや表情とか

                      演技力に難のあるダンサーが多いなかで
                      ヤコブの演技って、天性のものなのか
                      だったら、やっぱりこのダンサーって天才だわ。

                      対するアリーチェのソルヴェークが、また純真で
                      ひたむきで可愛くて、ハートにグサグサ来る。
                      後半の飛行機に乗るところで
                      ヤコブがアリーチェに「お金ちょうだい」と甘えるところ
                      その甘えを限りない愛で包むアリーチェの優しさ。

                      あ〜、アリーチェ、そんな男に夢中になって
                      待ってなくても良いから・・・
                      ううう、でも、ヤコブだったら、何年でも待つわ、という気持ち
                      わからない訳ではない、いや、よくわかる(意味不明発言)

                      エノの死神も入魂の演技とダンスで
                      声が通るし(セリフがある)笑い声も迫力がある。
                      アンドレイの巧まざるユーモアと雰囲気とはまた違うけれど
                      なかなか迫力ある死神になっている。

                      レベッカはご妊娠中なので
                      ニキーシャが緑の女の役。
                      いや、ニキーシャ、すごく雰囲気あるわ。
                      この役は個性が強くないと活きないのだが
                      個性の強さでは、レベッカと良い勝負。
                      ニキーシャ、可愛いのに
                      妊娠・出産の場面とか踊らされて、ちょっとビックリするが
                      (レベッカはすでにお母さんなので、その意味ではリアルである)
                      魔性的な魅力はバッチリある(色気については沈黙しよう)

                      このところ、国立バレエ団では
                      ずっとクラシック・バレエばかり観ていたので
                      (シルヴィアは新しい振付だが、バリバリのクラシックである)
                      こういうモダンを観ると
                      やっぱりクラシック・バレエにあるソロとかパ・ド・ドゥの華やかさはない。

                      あっ、でも、パ・ド・ドゥはあるんです!!!
                      前半の最後のヤコブとアリーチェ
                      あ、いや、ペール・ギュントとソルヴェークのデュエットは
                      美しいグリーグの音楽と共に
                      この演目の見どころの一つ。

                      滝澤志野ちゃんのピアノがピッカピカで
                      音の一つ一つが輝いていて、素晴らしかった!!!
                      音楽って、時々バレエの背景だけになってしまうけれど
                      (で、たぶん、それは「バレエ」から言ったら正しい)
                      舞台でのペール・ギュントとソルヴェークの
                      愛に満ちた、この上なく美しいパ・ド・ドゥと共に
                      ピアノとオーケストラの音色の美しさもグイグイ迫って来る。

                      オーケストラとピアニストが巧いと
                      舞台のバレエも映える。
                      相互に高めている感じで
                      こういう時は、オーケストラとピアノが良くて
                      ほんと、ウィーンって幸せだ・・・とつくづく思う。

                      コールドにも私が注目しているダンサーが何人か出ているのだが
                      だが、これ、特殊メイクというか特殊衣装(?)というか
                      トロルの格好してると、誰が誰だか、全くわからんわいっ!
                      (カーテン・コールで、被り物を脱いで出て来たダンサーを見て
                       あっ、スコットがいる、とか、やっとわかったけど)

                      ストーリー・バレエなので
                      バレエそのものはストーリーの中に組み込まれてしまっているが
                      第一幕終わりの、あの、ともかくロマンティックなパ・ド・ドゥと
                      あと、私が好きなのは
                      精神病院の場面で
                      グリーグの美しいピアノ協奏曲の最終楽章で
                      精神病院の患者たちの繰り広げるダンスの高度なテクニックと
                      演技力と、細かいフォーメーションは素晴らしい。
                      すごく好きなシーンなのだが
                      精神病の病院とか言うとポリティカル・コレクトニスからアウト
                      っていう感じもあるので、なかなか書きにくい。
                      (良いよね、これ、芸術作品だしバレエだし、昔のストーリーだし)

                      グリーグのピアノ協奏曲聴いたら
                      間違いなく、このシーンが頭に思い浮かぶわ、きっと。

                      そして、最後のペール・ギュントとソルヴェークのパ・ド・ドゥ。
                      ピアノのソロと共に、ペールがたどり着いた究極の愛。

                      ここでドアを背負って出てくるアリーチェの健気なさと言ったら
                      抱きしめてキスして、大丈夫よ、大丈夫!!!と励ましたくなる。
                      哀愁に満ちて、悲しさに満ちて
                      いつまでも失わない愛の貴さ(←男性特有の妄想)が素晴らしい。

                      クラシック・バレエも良いけれど
                      こういうモダンも素晴らしいなぁ、と思いつつ

                      これって、ヤコブとアリーチェの魅力が
                      感激の大部分を占めているんじゃないだろうか・・・

                      デニスとニナ(ポラコヴァ)のカップリングだと
                      どうなるんだろう???
                      ほら、デニスって、技の巧さで魅せるダンサーだから
                      派手なクラシックの技がない演目だと、どういう感じになるのかなぁ。

                      ヤコブのペール・ギュントは今シーズン、これで最後。
                      ヤコブがいつプリンシパルになるのか
                      ワクワクしながら待っている私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      昨日のブダペスト祝祭管弦楽団とイヴァン・フィッシャーに
                      アンドラーシュ・シフの信じられない程に美しかった
                      ベートーベンのピアノ協奏曲についても書きたいけれど
                      1日大学で授業+勉強して(ランチ抜き)コンサートやオペラに行って
                      夜の10時半以降に帰宅してシャワー浴びて料理して
                      夜中に夕食とって、それからブログ書いてるから・・・(言い訳(恥))
                      もうちょっと待って下さい(そのうち書くつもり・・・)

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