ケースマイケル(ローザス)バッハ組曲

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    Burgtheater / IM PULS TANZ
    2018年7月14日 21時〜23時

    Anna Teresa De Keersmaeker & Jean-Guihen Queyras / Rosas
    Mitten wir im Leben sind / Bach6Cellosuiten

    振付 Anna Teresa De Keersmaeker
    チェロ Jean-Guihen Queyras
    ダンサー Boštjan Antončič, Femke Gyselinck, Marie Goudot, Julien Monty
    Michaël Pomero
    音楽 Johann Sebastian Bach, 6 Suiten für Violonchello solo, BWV1007-1012
    ドラマツルギー Jan Vandenhouwe
    衣装 An D’Huys
    照明デザイン Luc Schaltin
    サウンド・デザイン Alban Moraud

    アンヌテレサ・ドゥ・ケースマイケル自身も出演予定だったが
    怪我のため代役、というのは残念だが
    昨年ルール地方のトリエンナーレで初演された新作の
    オーストリア初演。

    ケースマイケルとローザスを観始めたのは
    2007年くらいからだから、あっという間に10年経った事になる。

    その間、2008年の Steve Reich Evening での
    ライヒの音楽との見事な融合の後
    Zeitung では、徹底した身体表現による「音楽」そのものの消失や
    永遠の名作(だと思う)Rosas danst Rosas の再演
    ルネサンス音楽を使ってアヴィニヨンで初演された En Attendant の
    オデオンでの印象的な公演。
    (このアヴィニヨンの朝公演版はグラーツまで観にいった)
    Drumming や、3つの別れ、シェーンベルクの浄夜、エレナのアリア等
    様々な作品を鑑賞するたびに
    鮮烈な印象をもらって来た。

    今回の作品は、バッハの無伴奏チェロ組曲。
    舞台上でチェリストが演奏して、ダンサーが踊る
    ・・・と書いてしまうと、身も蓋もないが
    実際は多重構造になっていて、不思議な空間に翻弄されてしまう。

    チェリストの位置も組曲によって変わり
    組曲と組曲の間に、ダンサーがテープを持って
    床に不思議な幾何学模様を描いていく。

    第1組曲から第3組曲までは
    基本的にダンサー1人のソロに途中で女性ダンサー1人が加わる。
    第1・第2組曲のソロは男性ダンサー
    第3組曲のソロは女性ダンサー。
    第4組曲がまた男性ダンサーで、その後については後述する。

    いつも思うのだが
    音楽を身体表現に描き出すという意味で
    ケースマイケルは、天性のセンスがある。

    クラシック・バレエだと、
    バランシンなんかも音楽=ダンスになってはいるものの
    ケースマイケルの身体表現は、あくまでもモダン・ダンス。

    クラシックの日常生活から分離した美しさではなく
    モダンのしなやかさ、バランスをしっかり取り入れながら
    その振りは、あくまでも日常的に見える(見えるだけです、私は踊れません)

    しかも、その動きの精密な事と言ったら!
    音符一つ一つに意味があるように見えてくる。

    この「日常的に見える」というのが曲者で
    これは第4組曲以降にとんでもない効果を出してくる。

    第1・第2組曲あたりは
    音楽の身体表現の精密な見事さに息を飲むばかり。
    (舞台上のチェロのソロも見事でうっとり聴き惚れてしまう)

    第3組曲の女性ダンサーになると
    うわあああ、ケースマイケルの女性ダンサーの振付って
    なんてステキなんだろう、と驚嘆。
    ごつい男性のダイナミックなダンスも見応え充分だけど
    マニッシュな女性のダンサーの動きの美しさ、しなやかさにはハッとする。

    第4組曲の男性ダンサーのダンスは
    音楽を身体に乗せた、というのを越えて
    圧倒的にエモーショナルで激しい動きになる。

    チェロのソロが終わって、チェリストが退場しても
    この男性ダンサーは舞台に残って
    そのまま無音で踊り続ける。

    ・・・無音なんだけど
    いや、本当に音楽、全然ないんだけど
    ダンスを観ていると、不思議に頭の中で音楽が鳴る。
    なんだこれ???

    いや、ただの妄想で
    感受性ゼロで音楽性ゼロの私には
    実際には音楽そのものはどうしても聴こえては来ないんだけど
    身体表現が、どう見ても「音楽」なのだ。
    きっと本当に感受性のある人の頭の中では音楽が鳴っているに違いない。

    ところが、次の第5組曲・・・
    ダンサーが出て来ない。
    舞台にはチェリストだけが出て、音楽を奏でるのだが

    何で頭の中の妄想でダンスが見えて来るの???
    (だからあくまでも妄想です。
     たぶん、感受性の強い人には本当にダンスが見えるんだと思うけれど)

    何だ、何だ、何なんだ、この作品は・・・(呆然)

    最後の第6組曲はダンサー全員が踊る。
    様々な音符がまとまったり散らばったりのフォーメーションが見事。

    音楽と身体表現が一体になったり
    分離したり
    身体が音楽になったり
    音楽が身体になったり
    多重構造で不思議な世界を描き出す。

    う〜ん、ケースマイクル、凄すぎる。
    スティーブ・ライヒの公演の時にも
    計算され尽くした(で、計算されたように見えない)動きに
    息を飲んだけれど
    今回もバッハのチェロ組曲の音符がすべて身体表現になっている。

    バッハの曲は、もともとガボットとかサラバントとかメヌエットで
    踊りの音楽なんだもんなぁ(誤解があるかもしれない)
    それが、現代というコンテクストの中で
    最大限に活かされて
    ジークなんかの表現の微笑ましさには
    ついついこちらの身体まで動いてしまって
    何だかとても楽しくて幸せな気分になるのだ。

    2時間休憩なしの作品だけど
    時間が経つのがあっという間だった。

    イム・プルス・タンツ、ウィーン国際ダンス・フェスティバルは
    玉石混合なので
    時々、とんでもないモノもあるのだが
    さすがに数年通い続けていると
    これが好き・嫌いという判断は自分の中で出来てくるので
    7月後半から徹底的に通います、という
    いつもながらの独断・偏見に満ちた私に
    久し振りの1クリックを、どうぞよろしくお恵み下さい。

    休載中にクリックして下さった熱心な読者の皆様には
    深く心より御礼申し上げます。



    興味ある方は1分半くらいのローザスの公式クリップがあるのでどうぞ。
    音楽に合わせた身体表現の精密さに、どうぞ驚嘆して下さい。



    ・・・しかしブルク劇場の中は暑かった。
    入ったところでミネラル・ウォーターを無料で配っていたけれど
    冷房ないし、いくら日本ほど暑くはないと言っても空気が篭るし。
    まぁ、これは例年そうなので、今更驚きはしないけどね(笑)


    ウィーン国立バレエ ヌレエフ・ガラ その3

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      Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett
      2018年6月29日 18時30分〜22時50分

      NUREJEW GALA 2018

      キャストは2日前の記事に写真(縦横反対)でアップしていますので
      ご興味ある方はこちらをどうぞ。

      で、今日で記事は最後にする(笑)

      バランシンのジュエルからダイヤモンドは
      オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージン。

      いや、もう、あの、その、う〜ん
      だから、この2人が出てくると
      そこだけ異次元というか、空気が違う。

      ため息ついて、そのあまりの美しさに
      ボーッとして観ているしかないので
      人に語れるような語彙を持っていない自分が悔しい。

      世界のレベルって、これかよ・・・(悩)

      さて、1年に1回、ルグリ監督が自分で踊る演目は
      プティのランデブー。

      イザベル・ゲランのツンケンのツンツンさがむちゃ魅力的。

      ああいう、イイ女になりたかったわ(無理)
      慕うルグリを手玉に取って、転がせて
      最後に殺してしまう、という

      プティって、こういうヘン◯イなストーリー好きだね(笑)

      ドラマチックな盛り上がり
      心理的駆け引きのスリリングなシーンと
      最後の殺人シーンというショックなストーリーで
      観客を魅了するし

      ルグリ監督の演技の深さに、かなり驚く。

      ルグリのダンサー時代って
      割にマジメな面ばかり際立っていたような気がするんだけど
      (マジメはマジメだし、気取らないし、バレエには厳しいけれど
       練習の時とか、いつも、それ何年前のジャージですか・・・っていう
       いや、あの、その、わはは、あまり外観には拘らない方なんですよね)
      そのマジメな男性が
      ゲランという魔性の女に翻弄されていく様が
      見事に描かれている。

      これ観てると、ルグリって隠れマゾじゃないか、とか
      ついつい妄想がフツフツと・・・

      いや、世の男性の多くは
      ああいう風に悪女に翻弄されたいというタナトスがあるんじゃないのか
      と、とんでもなく勝手な(反ジェンダー的)想像が沸き起こるのだが
      まぁ、それ言うとポリティカル・コレクトネスに抵触するだろう(笑)

      その後はヌレエフ・セレブレーションで
      ライモンダと白鳥の湖からの抜粋。
      ウィーン国立バレエ団のダンサーが勢ぞろい。

      あれだけ、技術も表現力も魅せ方も
      群を抜いて、全く格の違うダンサーたちのパ・ド・ドゥを観てから
      ウィーン国立バレエ団のダンサーによるバレエか
      う〜っ、これ、要らんだろう・・・と思っていたけれど

      それなりに踊り込んだ作品だし
      若いダンサーもベテランも勢ぞろいで
      ウィーン国立バレエ団ファンの私には、そこそこ楽しかった。

      オルガ(エシナ)さまのライモンダ、むちゃくちゃ魅力的。
      オルガ(エシナ)は、この人こそ、バレエのために生まれて来たんだろう、という
      ボリショイに比べても(あまり)見劣りのしない、素晴らしい美しさ。
      ヤコブもハンサムだし、背は高いし優雅だし。

      ナターシャのライモンダ3幕のソロは
      そのキュートさに悶絶するが
      ナターシャも、そろそろ、あの小悪魔的お人形さんから脱皮すべき時期かも。
      ナターシャの演技力はマリー・アントワネットなどで充分に発揮されているので
      ただのキュートさから、もう一歩、先に進む役に挑戦する事を期待する。

      ミハイルのアブデラフマンは、その雰囲気にぴったりだし
      スヴェーヴァとフランチェスコのサラセンの踊りも華やかだけど

      ・・・これ全部、私、今まで何回も鑑賞してますから(笑)

      白鳥の湖の第一幕のコーダ。
      あ〜、レオナルド・・・いや、ミスはなくしっかり踊ってたけど
      今日はワディムさまとかチュージンとか観ちゃってるからなぁ。

      木本クンのジークフリートのバリエーションは
      世界に誇れるレベルだと思う。

      リュドミラがオディールの、あの32回転に
      ドゥーブルを何回も入れて、実に華やかに踊ってくれて
      (これはリュドミラの華やかさとテクニックが最高に発揮されるシーンで
       この技術には圧倒されるし、モロにウケるシーンでもある)
      木本クンのジークフリートのアラスゴンドの回転も
      体幹がまっすぐで、足も下がらず、いやもう、見事にキメた。

      その前に白鳥のディヴェルティメントが何曲かあって
      ハンガリーのダンスでニキーシャ復活は目出度い!!!

      この後、ダンサーの昇格発表があったようだが
      朝からずっと仕事(何故仕事?)していて
      ぐったり疲れていたので失礼(ごめん)

      昇格ダンサーの中では
      柴本梨花子ちゃんとマディソンのデミ・ソリスト昇格と
      リッチーのソリスト昇格が、実はすごく嬉しかったりする。

      というワケで
      今シーズンのバレエ・ライフはこれにて終了。

      もちろん、2019年のヌレエフ・ガラのチケット申し込みも
      すでにしている、という私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      また長くアップがないと心配する方もいらっしゃるとは思うのだが
      7月は本当にナイト・ライフの数が減るので
      (しかもコンテンポラリー・ダンスですし・・・^^;
      ちゃんと生きてますから、大丈夫です。ご心配なく (^^)v

      ウィーン国立バレエ ヌレエフ・ガラ その2

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        Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett
        2018年6月29日 18時30分〜22時50分

        NUREJEW GALA 2018

        プログラムとキャストの詳細を見たい方は
        昨日分にプログラムをスマホで撮って
        縦横反対で(意図的ではありません)アップしていますので
        それをご覧下さい(手抜き最高潮)

        第2部はアシュトンのマルグリットとアルマン。
        ピアノは滝澤志野ちゃん ♡

        この演目もリュドミラやニナ(ポラコヴァ)や
        アルマン役はヤコブとローベルトで何回か観たが

        今回はロイヤル・バレエから
        マリアネラ・ニュエスとワディム・ムンタギロフが出演!!!!

        え〜っと、結論から言うと
        作品そのものが違うんじゃないか、という位のショック。
        (ウィーン国立バレエ団のダンサーがヘタクソという訳ではないが)

        マリアネラとワディムの繊細な表現
        移り変わる感情の動きが
        自然にバレエに乗っていて
        こんな感情移入できるマルグリットとアルマンって・・・初めてだわ。

        あまりに自然すぎて
        演技とかバレエとか頭からすっぽり抜けた。
        そのまま作品に入り込んでしまったような印象。

        マリアネラって持っているオーラは明るいのに
        アルマンの一途な愛情に惹かれていく有様の見事なこと。
        歳上の病弱なマルグリットを庇い
        愛情を注ぐアルマンの優しさ(激情よりは優しい)を
        ワディムが、全く体操っぽさのないバレエで
        何と芸術的に表現する事か・・・

        志野ちゃんのピアノが今日は一段と冴えて
        途中の長いソロの煌めくような美しさのピアノで
        アルマンとマルグリットが愛を確かめ合うところなんか
        もう涙なしには観られないわよ。

        おとうさん役は今まではシショフがやっていたが
        今回は何故かローマンで
        いや、ローマン、すごく上品で良いんだけど
        きっぱりと息子のために断る冷たいおとうさん、というイメージじゃないわ(笑)

        うわあああ、こういうダンサーで観てしまうと
        もう、他のダンサーじゃ観られないわ、この作品・・・

        あまりにあまりに完璧すぎる。

        バレエの素晴らしさもさることながら
        ロイヤル・バレエ仕込みの洗練された細かいところまでカバーしている
        卓越した演技力が、演技と感じさせないリアルさを生んで
        あああ、この作品って、こういう作品だったのか・・・

        第3部はフォルクス・オーパーで上演していた
        ストラヴィンスキー・ムーブメントの一部から。

        最初のジェローのソロが圧倒的。
        何というしなやかさ。
        動きの魅せ方が巧くて息を飲む。

        次はルグリ振付の「海賊」
        リュドミラとローベルトのパ・ド・ドゥ。
        美しいカップルだけど、まぁこれは結構繰り返して観た演目だし。

        ペール・ギュントは第一幕最後の
        ペール・ギュントとソルヴェイクのパ・ド・ドゥ。

        ダヴィデ復活!!!!! \(^o^)/
        昨年のヌレエフ・ガラで大怪我してから1年。
        本当に長かった・・・

        あの時にニナ(トノリ)と踊るはずだったペール・ギュント。
        今度はニナ(トノリ)が怪我で休んでいるのが残念。

        ソルヴェイクはニナ(ポラコヴァ)が踊ったが
        う〜ん・・・ ソルヴェイクってイメージじゃない。
        (私はソルヴェイク役はアリーチェでずっと観ていたので
         自分の中でアリーチェのイメージがこびりついているかも)

        ダヴィデの肉体の美しさ、動きのキレ、しなやかさは健在。
        大怪我から、やっと戻って来てくれて、私は嬉しい。

        ノイマイヤーの OPUS 100 は
        ハンブルク・バレエ団から
        アレキサンドル・リアプコとイヴァン・ウルバンのコンビ。

        あああああ、リアプコさま
        この間のノイマイヤー・バレエの時には出演していなかったから
        すごくすごくすごく久し振り。

        サイモン・アンド・ガーファンクルの友情を称えたソングで
        (これはテープだった)
        この上なく美しく語られる男性2人の愛情物語。
        あああ、もう腐女子としては悶絶。

        リアプコとウルバンの肉体の美しさと言ったら
        人間の身体って鍛えるとあそこまで芸術に昇華するのか。
        しかもその動きの活動性と喜びの表現が
        切々と心に迫ってくる。

        同性愛とか偏見を持っている人もいると思うんだけど
        異性間であれ、同性間であれ
        愛は尊いし美しい。
        (いやもう、実際、ここまで愛し合ってみたいものだよ。
         別に愛されてない、とか文句言ってる訳じゃないが(自爆))

        ちょっとだけ、Youtube にあったので貼っちゃう(うふふふふ)
        出だしの部分だが、もう、これだけでも悶絶モノ。
        (クリップはリアプコは踊っている。今回はパートナーは違う)



        今日のアップ分はちょっと短いが
        明日はスミルノワ・チュージンのダイヤモンドから最後まで
        一気にアップするので
        また、バレエできゃぁきゃぁ言ってる、と呆れずに
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        ウィーン国立バレエ ヌレエフ・ガラ その1

        0
          Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett
          2018年6月29日 18時30分〜22時50分

          NUREJEW GALA 2018

          作品数と出演者があまりに多過ぎて
          手書きで全部書いたら、それだけで体力と気力を使い果たすので
          スマホで撮った写真でアップする(手抜き)

          しかも読者の都合を全く考えない
          縦横反対の写真で、文字小さくて読みにくい(自分で言うか)
          でも、縦横をどうやったら変えられるのかわからないし
          変えられる機能をプラスするなら有料サイト、とか言う可能性もあるので

          お許し下さいまし(お辞儀)

          まずはプログラム(縦横反対)5ページを一気に公開。
          クリックで大きくなります。

          1ページ目第一部
          Valse Fantaisie / Opus 25 / Le Pavillon d'Armide / Concerto



          2ページ目
          Satanella / Giselle Rouge / The Taming of the Shrew / Raimonda



          3ページ目
          Raimonda (続き) / Marguerite and Almand / Movements to Strawinsky



          4ページ目
          Le Corsaire / Peer Gynt / OPUS 100 / Jewels - Diamonds Pas de deux / Le Rendez Vous
          Nureyev Celebration - Raimonda



          5ページ目
          Nureyev Selebration (続き)- Raimonda / Schwanensee




          3部に分かれて
          国立バレエ団のダンサーに加え
          ボリショイからオルガ・スミルノワとセミョーン・チュージン
          ロイヤル・バレエからマリアネラとワディムが出演して
          ルグリとイザベラ・ゲランが踊るという
          超豪華なプログラム。

          1年前にシーズン発表直後に申し込んで
          清水の舞台から飛び降りて、すごく高いチケットを確保したが
          この日にこの値段だったら、高くない(と必死に自分を説得している(笑))
          通常、ケチケチやっているんだから、この位の贅沢は(以下省略)

          第一部最初の Valse Fantasie バランシン作品
          ナターシャとヤコブは、もう徹底してキュートな絵になるカップル。
          後ろでエレナ、アデーレ、スヴェーヴァ、マディソンという
          美女4人が踊るのもキュート。

          エノが振付して、マリアと一緒に踊った OPUS 25 は
          フレデリック・ショパンのピアノ曲をイゴールが弾くのだが

          うわあああ、エノのしなやかさに、まずは悶絶。
          マリアのツンデレの魅力が爆発していて
          何と美しいモダン作品。
          ありがちなラブストーリーとは言え
          音楽・照明・ダンスの美しさで魅了。

          イゴールの衣装・・・
          この間の舞台では光り物は避けたみたいだけど
          今回の素晴らしい衣装も、黒に絨毯的柄があって
          ズボンの横に・・・・あっ、光り物使ってるわ(笑)

          アルミードの館、私の大好きな作品からは
          木本クンがソロ!!!!
          きゃああああああっ!!!!

          このソロ、本舞台では木本クンとダヴィデのダブル・キャストで
          ダヴィデの背徳感に比べて木本クンはおとなしくて真面目、という印象だったのだが

          木本クンのソロが、むちゃ背徳的というか色っぽいというか
          濃いめのメイクも映えて、いや、もう、すごくエロチックで参ったわ〜 ?

          マクミランのコンツェルトからは第2楽章。
          ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲2番の第2楽章って美しいんですよねぇ。
          更に、ニナとローマンのカップリング、すごく良い。
          これは何回か舞台でも見てるけれど
          モダンでニナ(ポラコヴァ)が非常に美しい演目の一つ。

          プティパのサタネラという作品は初めて観る。
          ベネチアのカーニバルがテーマで
          黒い仮面を付けて、素敵な黒い色気たっぷりの衣装をつけた清香ちゃんと
          茶目っ気たっぷりのミハイルのパ・ド・ドゥで
          オーケストラ・ピットからのダナイローヴァ女史のバイオリン・ソロも美しい。

          次のジゼル・ルージュはケテヴァンとエノ。

          このヌレエフ・ガラって
          演目の最初にリハーサル画像が出て、そこに演目が出るのだが
          (今年は何故かダンサーの名前の明記がなかった。
           まぁ、映像見ていればわかるけどさ・・・)
          ジゼル・ルージュのリハーサル画像で
          エノが最後の敬礼の時に、すごいニヤッとしたふざけた表情してるところが写って
          大笑いしたのだけれど
          あの場面、私が一番好きで涙するところに
          いくらリハーサルとは言っても、あの表情は止めてくれ(苦笑)

          このシーンはジゼル・ルージュの前半の最後のシーンで
          革命の最中に、秘密警察のインスペクターが
          (最初はほとんど暴力的に奪うのだが
           途中でバレエ・ダンサーと本当に愛し合うようになる)
          愛しているのに、いや、愛しているからこそ
          自分の権力を使って、バレリーナだけパリに逃すシーン。

          アクロバット的な(エイフマン!)ほとんど暴力的に見える
          無骨な秘密警察員の愛の表現と
          抑えた悲しみをマッチョに隠しまくって
          愛するバレリーナを逃す秘密警察の男性の
          最もかっこいい見せ所。

          もちろん、女性ダンサーに要求されるテクニックも半端じゃないし
          秘密警察の男性とのアクロバット的な絡みが
          ちゃんと芸術に見えなければならない、という難しい演目だが

          ケテヴァンの演技力の凄さ・・・(絶句)

          いや、すみません、泣けて来たこれ。
          ジゼル・ルージュはオルガとケテヴァンとイオアンナで観ているけれど
          ケテヴァンのジゼル・ルージュ、また観たいわ。
          バレエのテクニックだけではないケテヴァンの演技力には
          いつも圧倒される。ケテヴァン、大好きですワタシ。

          続いてはジャン=クリストフ・マイヨーの「じゃじゃ馬ならし」
          ボリショイのスター、オルガとセミョーンのゴールデン・カップル ♡

          これ、Youtube で見つけたので貼っておく。



          この、何とも繊細なカップルのダンス
          ナマで舞台で見たら・・・・ ああああ、悶えます・・・
          動きの美しさ、演技力、どれを取っても

          格が違うって、これかよ・・・

          はい、すみません、ウィーン国立バレエ団だって優秀なダンサー揃いだけど
          オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンって
          技術も表現力も、そこらの(失礼)ダンサーとは段違い。
          この演目だけ、全然レベルが違うというか
          ああ、もう、これ見たら、他のダンサー、別に見なくても・・・

          という大感激・大感涙で別世界に飛んだ後で
          ライモンダというのも(以下省略)

          いや、監督としては
          第一部の最後は自分たちのダンサーで、というのはよくわかる。
          わかるけど、わかるんだけど
          で、ナターシャのソロとか、むちゃ可愛いし
          マリアのライモンダも巧いしキュートだし
          スコットとリッチーの貴族の男の子もすごくキレが良いし
          この演目、何回も何回も何回も観た演目だし
          オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンの後では(以下省略)

          第2部、第3部については
          明日以降にアップします (^^)v

          確かに出し惜しみなんだけど(笑)
          これから7月中旬過ぎのイム・プルス・タンツ
          ウィーン・コンテンポラリー・ダンス・フェスティバルまで
          夏枯れシーズンに入るので、と言い訳する
          見苦しい私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          エイフマン・バレエ チャイコフスキー プロ エ コントラ

          0
            Burgtheater 2018年6月30日 14時30分〜16時10分
            Burgtheater 2018年6月30日 19時30分〜21時10分

            Eifmann Ballet St. Petersburg
            Tschaikovsky Pro et Contra

            振付 Boris Eifman
            音楽 Peter Ilijitsch Tschaikowsky
            舞台 Olega Schaischmelaschwili, Wjacheslaw Okunew
            照明 Alexander Siwaew, Boris Eifman

            ダンサー 午後公演
            チャイコフスキー Oleg Markow
            チャイコフスキーのエゴ Igor Subbotin
            アントニア・ミルユコヴァ Daria Reznik

            ダンサー 夜公演
            チャイコフスキー Oleg Gabyschew
            チャイコフスキーのエゴ Sergej Wolobuew
            アントニア・ミルユコヴァ Ljubow Andrejewa

            午後+夜公演共通キャスト
            ナジェジダ・フォン・メック Alina Petrowskaja
            くるみ割り人形のプリンス Daniel Rubin
            マーシャ Jana Gordienko
            レンスキー Daniil Starkow
            タチヤーナ Angela Turko
            オルガ Marianna Tschebikina
            スペードの女王・侯爵夫人 Alina Petrowskaja
            スペードの女王・ジョーカー Konstantin Sawschenko

            チャイコフスキーのアルター・エゴの役は
            その他にロットバルト、ドロッセルマイヤー、オネーギン、ヘルマン役を踊る

            先週、クルレンツィスの前にも
            ウィーン交響楽団の Im Klang で、ストラヴィンスキーの「火の鳥」の演奏で
            チェロの横に腰掛けて、オーケストラ内の音響を楽しんでいたりとか
            一応、ちゃんと生きてはいるので
            ブログを長く更新せず、ごめんなさい・・・

            昨日も実はヌレエフ・ガラだったんだけど
            これは盛り沢山過ぎて、例年何日かに分けて書かないと収容つかなくなるので
            まずは、その後、6月30日に2回行ったエイフマン・バレエの記事から。

            私がヘタクソな文章で
            腐女子バンザイ、とかワケわからん事を叫びまくるよりは
            下記のトレイラーをご覧下さいませ。



            本日のブログ、これにて終わり・・・・・とか言えば
            読者が喜ぶのはよく理解できるけれど

            これは私が自分の記憶メモのために書いているブログなので
            感想を書く。腐女子きゃぁきゃぁになるかもしれないが・・・

            ボリス・エイフマン・バレエは
            ロシアには珍しく、本当にプライベートなバレエ・カンパニー。
            エイフマン・バレエについては
            意識高い系のモダン・ダンス・ファンの一部は
            ありきたりだとか、クラシック過ぎだとか
            テーマが分かり易すぎるとか、古臭いとか言う意見もありそうだが

            以前からちょこちょこ観てはいたけれど
            本格的にバレエにハマったのは、エイフマン・バレエが原因と言っても良い。

            アンナ・カレーニナとジゼル・ルージュは
            ウィーン国立バレエ団がレパートリーにしてくれたので
            何回か観るチャンスに恵まれている(何回か?というか、すごい回数かも(笑))

            ボリス・エイフマンは「心理バレエ」と称して
            心理的表現に重点があるので
            取り上げるテーマも心理的葛藤ばかりで

            今回はチャイコフスキーの葛藤を取り上げた。

            プログラムに記載されたエイフマンの言葉を借りると
            チャイコフスキーは世間的には成功して
            美しいメロディを数多く作曲して
            幸せな筈なのに、何故、あんなに悲劇的な音楽を作ったのだろう
            というのが原点だそうだ。

            チャイコフスキー本人(ほとんど出ずっぱり!)と
            アルター・エゴの絡みが、ものすごい迫力で
            男性2人のパ・ド・ドゥの妖しい魅力が・・・(腐女子悶絶)

            前半は交響曲を使って
            途中で白鳥の湖とクルミ割り人形のシーンが出て来て
            後半ではオイゲン・オネーギンとスペードの女王が取り上げられる。

            全編を貫いているのはチャイコフスキーの悲劇で
            もちろん、パトロンのナジェジダ・フォン・メック夫人も登場。
            チャイコフスキーとのパ・ド・ドゥもあるのだが
            2人が全く視線を合わせないという不思議な不思議なパ・ド・ドゥ。
            メック夫人から経済的援助をもらう事で
            生活を繋ぐチャイコフスキーの自虐的な笑いにはゾッとする。

            結婚したアントニアとの問題も
            何ともリアルに描かれていて
            (真実とは違うと思うんだけど)
            しかも、そこらへんの心理的描写が、もう、たまらない。

            最初から最後まで、内容が濃くて
            心理葛藤が次から次へと、これでもか、という程に続くので
            午後公演(初観)の時には、ほとんど息苦しくなるくらい。

            チャイコフスキーの性的嗜好を取り上げているので
            ストーリーとしては類型的と言えるかもしれないけれど
            アクロバットに近い超絶技巧も多用しながら
            一つ一つのダンスの動作に無駄がなく
            すべてが心理的な意味を持って迫ってくる。

            いやもう、このダンサーたちの凄さって何なんだ・・・
            午後公演は初観だったので印象が強かった、というのはあるけれど
            ほとんど出ずっぱりのチャイコフスキー役の表現がずば抜けていた。

            アルター・エゴは夜の公演のダンサーが深かった。
            あまりに妖し過ぎて、卒倒しそう・・・

            だいたい、後半に出てくるオネーギンのシーンだが
            どう見ても
            オネーギンとレンスキーがデキていて
            レンスキーがオルガに恋するのを見て
            オネーギンが悩んで、オルガを邪魔しようとして
            決闘になってレンスキーを殺してしまう、という
            全然ストーリーが違うような気がするんだが・・・

            スペードの女王で、またもや妖しげな世界を繰り広げてから
            アルター・エゴとの絡みがあって(悲愴の最終楽章!)
            アルター・エゴの上でチャイコフスキーが死んで(この場面の凄まじさ!)
            チャイコフスキーの死体は
            舞台奥のプレートに逆さづりになって
            う〜ん、まるでイエス・キリストか殉教者か、という
            ほとんど宗教的な儀式っぽい気味悪さがある。

            エイフマン・バレエのダンサーたちって
            本当に優秀だし、身体が大きくて動きが鋭くて
            とんでもないアクロバットを楽々とこなす体力と技術を持つ上に

            白鳥のシーンでは、ちゃんとクラシックまで完璧に踊ってる!!!
            しかも、白鳥の群舞の足音のなさには、ちょっとビックリする。

            いやもう、ホント、エイフマン・バレエって凄い。
            作品も好きだけど
            このカンパニーのダンサーたちの卓越した能力にも感嘆する。

            地元のウィーン国立バレエ団のダンサーたちも巧いけれど
            エイフマン・バレエって、また別の能力を要求される作品だしなぁ。

            会場のスタンドで
            ロダンとカラマーゾフの兄弟の DVD を買った。
            エイフマン・バレエの独自のレーベルなので
            ここで買わないと、どこでも買えないのだ。

            シーズン最後にエイフマンのバレエを観られて
            幸せな私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            ヌレエフ・ガラの感想は
            今、必死で書いているので、ちょっとお待ち下さいませ (_ _)

            ムジカエテルナ + クルレンツィス

            0
              Wiener Konzerthaus Grosser Saal 2018年6月28日

              MusicAeterna
              ソプラノ Anna Lucia Richter
              バスバリトン Florian Boesch
              指揮 Teodor Currentzis

              Gustav Mahler (1860-1911)
               Des Knaben Wunderhorn (1892-1901)
                 Der Schildwache Nachtlied (1892)
                 Rheinlegendchen (1893)
                 Des Antonius von Padua Fischpredigt (1893)
                 Verlor'ne Mueh' (1892)
                 Lied des Verfolgten im Turm (1898)
                 Wer hat dies Liedlein erdacht ? (1892)
                 Wo die schoenen Trompeten blasen (1898)
                 Lob des hohen Verstands (1896)
                 Der Tamboursg'sell (1901)
                 Das irdische Leben (1892)
                 Revelge (1899)

              Symphonie Nr. 4 G-Dur

              今シーズン最後のコンサートは
              コンツェルトハウスでムジカ・エテルナとクルレンツィスの

              何とマーラーのプログラム!!!(かなりビックリ)

              プログラムの最初に1枚紙が入っていて
              ドラマツルギーの関係上、プログラム記載の順番を変更して
              子供の不思議な角笛を歌います・・・とあって
              まぁ、それは別に構わないのだが
              まるでサイコロ振ってバラバラにしたように
              全部の順番がバラバラに変わっていて

              隣のオジサンが演奏最中に
              プログラムの紙を見てプログラムの歌詞を見つけられず
              ずっとページの音を派手に立てまくってページを捲り続けているのには
              ちょっと殺意が・・・ せめて音を立てないように静かに捲ってくれ・・・

              ムジカエテルナと言えば
              オーケストラ・プレイヤーは立って演奏、というのに慣れているのだが
              前半は弦は全員着席。あら、珍しい。

              しかも大編成だ。
              ムジカエテルナって、室内楽オーケストラというイメージだったのだが
              こんなにプレイヤーがいたのね?

              その代わり、木管の後ろの椅子がプレイヤーの数に相当する分に足りていない。
              何と、木管はプレイするところでは立って演奏。

              クラリネットの2人が・・・うわああああ、まるで漫才コンビ。
              メロディを奏でるところで、踊りつつ(=身体を動かす)
              コンビになると、もう、腐女子としては
              この2人、デキてるんじゃないか、という兼ね合いの見事さで
              クラリネットから目を離せない(何を見てる?!)

              フローリアン・ベッシュは、ドイツ・リートを歌わせたら
              その独自の解釈は他の追随を許さないと思う。

              ただ、何だか今日は声が沈んでいる感じ。
              オーケストラはあくまで繊細で音量も抑えてはいるのだが
              今一つ声が前に飛んで来ない。
              バスバリトンだから、それは仕方ないかも。

              ソプラノのアンナ・ルチア・リヒターに仰天。
              失礼を承知で書いちゃえば、アニメ声で
              まぁ、キュートな事この上なく、ともかく可愛らしい。
              見た目もすごくキュートで表情が豊かで
              しかもアニメ声なのに、ものすごく飛んで来る。
              ドラマチック・ソプラノではないので神経にも触らないし
              ドイツ・リートという枠にしっかり収まっていて
              声を張り上げているという印象は一切ないのに
              オーケストラとのこの上ない調和を保ちながら
              しっかり歌の存在を届けてくる。

              いやビックリした。
              すごいわ、このキュートなソプラノ。
              スープレットのオペラ役なんかが、きっとピッタリだわ。

              ベッシュとのコンビネーションで歌った曲では
              (何だったか覚えてない・・・すみません)
              ベッシュがリヒターのソプラノと合わせるためなのか
              声量をグッと抑えて、ほとんどファルセットっぽい発声。
              そんなに抑えなくても、リヒターのソプラノ、ばっちり聴こえるから
              ベッシュも普通の声で歌っても良かったのに。

              子供の不思議な角笛は、ライブでも CD でも聴いているけれど
              クルレンツィスの指揮でのオーケストラ
              音の一つ一つが、本当に生命を持って動いている感じがする。

              クラリネット・プレイヤーのダンスもそうだけど
              (あれだけ踊りながら演奏されると、メロディも踊っている感じになる)
              メロディ・ラインをしっかり出しながら
              混乱やカオスになる事なく、ともかく音楽が生きてる。

              しかもむちゃくちゃ繊細だ。
              ここまで大編成オーケストラで
              ここまで繊細に室内楽的に演奏されたのは
              私の記憶だと
              ラトルとか、ダニエル・ハーディングの演奏に近いけれど
              音楽の一瞬・一瞬が生きて蠢いている感じは
              他の指揮者では聴いた事がない。

              ただ、欲を言えば
              Das irdisches Leben から Revelge で終わるって
              いや確かにドラマチックではあるのだが(音楽的に)
              あまりにあまりに暗い終わり方だよ。

              アンコールで Trost im Unglueck を歌ったのは
              あまりに暗い終わり方を訂正するつもりだったのかしら(笑)

              後半はマーラーの交響曲4番。
              舞台上から、弦の椅子が消えて、ホルンの椅子も消えて
              弦(チェロは座ってるけど(笑))は立った状態での演奏。
              木管も金管も、ほとんどが起立状態。

              これがまた不思議な演奏というか
              う〜ん、マーラーの交響曲4番なんて
              ライブでも CD でも、どの位聴いたか、という曲なのだが
              何故に、またこんなに活き活きと聴こえてくるんだろう。

              活き活きとは言っても
              別に、ただ元気、という演奏ではない。

              こちらもついつい、クルレンツィス、というだけで
              いつも身構えてしまって、きっと偏見もあるはずだから
              出来るだけ偏見はカットして
              初めて聴くような気分で聴こうと思ってはいるのだが

              やっぱり、クルレンツィスの音楽って
              何とも不思議だ。

              大編成オーケストラなのに
              とことん繊細で
              まるでバロック音楽でも聴いているような気分になる時がある。
              聴きなれた曲が、ものすごく新鮮に生命を帯びて飛んでくる。

              偏見だけど、クルレンツィスって
              自分だけで「あ〜、上手に演奏できました」って満足するタイプじゃなさそう。
              この指揮者の頭の中には
              とんでもないサービス精神があるんじゃないだろうか。

              クラシック音楽を「高尚なもの」とか「歴史的なもの」とか
              規範や枠内で演奏しなければならない、なんて事より
              現在の、現代の聴衆に
              どうやったら伝わるか、という観点から
              大胆な試みをするのに躊躇しない。

              一歩間違えたら、キワモノになってしまう危険性もあるし
              ウチの研究所の教授なんかも
              あれはやり過ぎ、と嫌っている人もいるのだけれど
              (だから好き嫌いはむちゃくちゃ分かれると思う)
              でも、今までどの曲を聴いても
              確かにキワモノに近いところはあっても
              その説得力の強さが半端じゃない。

              アンコールに
              Marko Nikodijevic : GHB / tanzaggregat
              という
              まぁ、ちょっととんでもない曲をガンガン演奏。

              マーラーの交響曲の後にアンコールするオーケストラって初体験(笑)
              でもまぁ、これが実に素晴らしかった。

              来シーズンもコンツェルトハウスでは
              クルレンツィスのチクルスで4回のコンサートがある。

              キワモノに近い、この指揮者が
              この方向で新鮮な音楽体験を続けて提供してくれるのか
              それとも、私の耳が飽きて来るか
              当分、楽しみに追いかけられる、と
              ちょっと嬉しい私に
              どうぞ久し振りの1クリックをお恵み下さい。


              ウィーン交響楽団 + グスターボ・ヒメノ

              0
                Wiener Konzerthaus Großer Saal 2018年6月18日 19時30分〜21時50分

                Wiener Symphoniker
                指揮 Gustavo Gimeno
                パーカッション Martin Grubinger

                Charles Ives (1874-1954)
                 The Unanswered Question (Two Contenplanations Nr. 1) (ca. 1908/1930-1935)

                John Corigliano (*1938)
                 Conjurer. Konzert für Schlagzeug und Streichorchester (2007)

                Peter Ilijitsch Tschaikowsky (1840-1893)
                 Symphonie Nr. 6 h-moll op. 74 „Pathétique“ (1893)

                今シーズンの実質的には最後のコンサートは
                ウィーン交響楽団のチクルス。

                2012年までアムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー管弦楽団で
                ソロ・パーカッショニストだったグスターボ・ヒメノの指揮で
                天才パーカッショニストのマルティン・グルービンガー登場。

                貧民席に入るところで
                スタンド・バイしているトランペッターを見て
                あれ?今日って何かそんなプログラムだったっけ?と思ったら
                アイヴスの「答えのない質問」だった。

                これ、チャールス・アイヴスの作品の中では
                私の知る限り、唯一、比較的頻繁に演奏される曲なのだが
                私の好きなセントラル・パーク・イン・ダークとか
                まだライブで聴いた事がない。
                え〜い、いつもマンネリの曲だけじゃなくて
                ホリディ・シンフォニーとか交響曲も演奏せんかい!(文句たれ)

                この「答えのない質問」だが
                何回もライブで聴いていると
                その度に妄想が色々な方向に飛んで行く。

                本日は、ナヨナヨと優しいトランペットが
                丁寧に礼儀正しくお声掛けをしているのに
                プリミティブでワイルドな木管アンサンブルが
                俺たち、そんな事、知らんもんね〜、と失礼な態度で答えるという妄想が・・・

                小品の後はパーカッション・ソロの入る
                ジョン・コリリアーノの Conjurer = 魔法使い、というような意味らしい。

                さすが映画音楽でも有名な作曲家で
                パーカッションとオーケストラの絡み具合が面白く
                両方とも聴かせどころたっぷり。

                最初はリズミカルに
                途中で緩徐楽章になって
                コスミックな美しいメロディとパーカッションの鐘が美しい。
                (ちょっと単調だったかもしれないが
                 響きの美しさは特筆モノだった。コンツェルトハウスの音響が活きた)

                最終楽章(3楽章だが全部アタッカである)の始めの部分
                グルービンガーが太鼓をすごい勢いで叩いて
                低音をガンガン出しているところに
                バイオリンがトゥッティで入ってくるんだけど

                これ、低周波によるマスキングで
                バイオリン、ま〜ったく聴こえませんが(笑)
                (まさか、そんな事でウンチク垂れるようになるとは・・・)

                曲の構成としても、メロディも
                パーカッションの使い方やオーケストラの使い方など
                非常によく出来た曲で、聴いていて、すごく楽しい。

                舞台が見えていたら、もっと楽しかったのだろうが
                貧民席からは見えないので、まぁ、文句は言わない。

                アンコールが Evelyn Glennie の Choral という曲。
                (グルービンガーが何かアナウンスしたが
                 貧民席なので聴こえなかった ^^; ただ、SMSでお知らせが入ってくる)

                すごいピアニッシモの重なる音から出てくる音響は
                これ、もしかしたら差音を利用してない?
                (たまたま今日の演習のテーマが・・・ 💦)

                いやしかし、ものすごく楽しかったわ。

                後半はチャイコフスキーの「悲愴」である。
                つい先日、楽友協会のウィーン・フィルの定期で
                ヤンソンスが指揮台に立った時に
                第3楽章後で派手なブラボー・コールに拍手が出てしまった曲である。

                しかも本日のコンサートは半分ジュネスの主催で
                若い人たちがたくさん来ている。
                私の前にも、何人か若い人たちが座って
                前半から、ずっとコンサートの最中に小声でおしゃべりしている。

                これは第3楽章後の拍手は避けられないだろうなぁ、と覚悟。

                第1楽章だが
                うわあああ、やっぱりコンツェルトハウスの音響って
                楽友協会に比べると格段にデッドで
                その分、巧く演奏すればパートごとの透明感が出る・・・はずなのだが

                途中で指揮者がオーケストラを煽って
                タクトが寸詰まりになってしまって崩れそうになった部分もあり
                透明感というよりはバタバタしている感じや
                やけっぱちで粗い演奏をしているような印象が強い。

                ウィーン・フィル@楽友協会にヤンソンスと比べる方が
                間違っているような気もするが(すみません)

                指揮者の恣意的なテンポ・アップにオーケストラが翻弄されてる。

                第2楽章のワルツっぽい部分は
                オーケストラが勝手にウィーン風味を加えているような感じ。

                さて、気になる拍手のフライングだが

                何と第1楽章の後で数十人が拍手・・・したとたんに
                周囲からシッと注意を受けて
                なのに第2楽章の後でも数人が拍手。

                でも、その辺りで、こういう曲は途中で拍手をしないのか
                と言う事が浸透したようで
                第3楽章の後は1人だけ、一回打ち鳴らして終わり。
                (その最後の1人は、なかなか根性がある、と感心した)

                派手な第3楽章はオーケストラの腕の見せ所で
                そりゃ、ウィーン交響楽団、ヘタクソじゃないと思うんだけど
                指揮者の方針か、何だか音がバラバラに聴こえて来て
                いや、それはそれで、キレキレの演奏とも言えるけれど
                どうもメロディっぽい繋がりがブツブツ切れてしまう。
                (弦が最初から最後までスタッカート気味だったのだが
                 あれって、そういう曲だったっけ?)

                ヒメノは第3楽章の後の拍手はキライなタイプの指揮者なのか
                第3楽章の最後の音が終わった後
                弦にボウを刎ねあげる事はさせず
                非常に巧いタイミングで、即、最終楽章に飛び込んだ。

                最終楽章、好きなんですけどね。
                ただ、コンツェルトハウスのデッドな音響だと
                ウィーン交響楽団の弦の響きは、ちょっと鋭すぎる。
                好みの問題なので、こればかりは・・・

                前半のグルービンガーがあまりに凄かったのもあるし
                ついこの間、同じ曲の背筋ゾクゾクの悪魔バージョンを
                残響たっぷりの楽友協会で聴いちゃった、という偶然もあったので
                ウィーン交響楽団には、ちょっとお気の毒ではあったわ。

                コンサート後、帰宅したとたんに
                先週金曜日の試験結果が出て
                ボーナス・ポイント稼ぎまくって合格してウヒウヒなのに

                考えてみれば、再来週、1週間で6つ試験がある、という
                恐ろしい事実に気がついてマッサオになっている私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                システム音楽学の先生は
                僕は学生時代には一つだけ2があって
                あとはすべて1だった(1はベストの点数)と言っていたけれど
                私は、そんなに頭が良くないので
                最低点でも合格する事を目指す (^^)v

                ウィーン・フィル + ラファエル・パヤーレ

                0
                  Wiener Konzerthaus Großer Saal
                  2018年6月16日 15時30分〜17時30分
                  2018年6月17日 11時〜13時

                  Wiener Philharmoniker
                  指揮 Rafael Payare
                  メゾソプラノ Elīna Garanča

                  Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                   Ouverture Nr. 3 zu „Leonore“ „Leonore-Ouverture Nr. 3“ (1805/06)

                  Gustav Mahler (1860-1911)
                   Fünf Lieder nach Gedichten von Freidrich Rückert (1901/02)
                    Blicke mir nicht in die Lieder
                    Ich atmet einen linden Duft
                    Um Mitternacht
                    Liebst du um Schönheit
                    Ich bin der Welt abhanden gekommen
                   Urlicht (Des Knaben Wunderhorn) (1893)

                  Béla Bartók (1881-1945)
                   Konzert für Orchester Sz 116 (1943)

                  両方ともコンツェルトハウス主催のコンサートで
                  土曜日はインターナショナル・オーケストラのチクルス
                  日曜日はマイスター・ヴェルクのチクルス。

                  土曜日、オープン・デイを抜けて行ったのだが
                  オペラ・グラス(望遠鏡)を忘れて
                  しっかり見える席だったのに
                  ガランチャの美しさを手に取るように見る事が出来ず欲求不満。
                  日曜日は望遠鏡とチケットを握りしめて会場に行った。

                  土曜日のガランチャは黒のラメ入りロング・ドレス
                  日曜日のガランチャは白いシフォンのふわふわのロング・ドレス

                  ・・・何を着ても、絵になる美人だなぁ。

                  指揮者のラファエル・パヤーレは
                  見た目、ロシアの防寒帽子を被った可愛い男の子に見える。
                  以前よりヘアのボリュームが増しているような気がする。

                  2015年に故マゼールの代役でウィーン・フィルにデビューした指揮者で
                  ベネズエラ出身の38歳。

                  ベートーベンとマーラーとバルトーク。
                  全体的に、各パートをクリアに出して来て
                  非常に繊細で透明感のある音を出すかと思うと
                  ベートーベンでは、途中、うわああ、ワイルド!という部分もあって
                  なかなか面白い音を作る人だ。

                  お目当てのアーティストは
                  美人ナンバーワンのエリーナ・ガランチャ ♡

                  このメゾソプラノ、本当はオペラの舞台で観ると
                  声量、声の美しさに加えて、演技が巧くて
                  しかも見た目の美しさも手伝って
                  悶絶モノなのだが
                  (最近チケット高くて行けなくなったけれど
                   オクタヴィアンとかセストでは、息を飲む美しさだった)

                  ドイツ・リートとか別に聴かんでも良いか、と思っていたら
                  今回のマーラーのリッケルトで腰が抜けた。

                  低音の美しさ!!!!
                  Blicke mir nicht in die Lieder なんて
                  最初から最後までピアニッシモの歌なのに
                  声を張り上げる事一切なく
                  なのに、あの美しい声で天井桟敷まで
                  あくまでも柔らかく美しく響いて来る。

                  オーケストラの繊細さに加えて
                  ガランチャの、これもとことん繊細な声。
                  低音で倍音なのに厚くならず
                  あああああ、これが「美声」ってものよ、うん。

                  Um Mitternacht では鳥肌がたった。
                  オクターブ飛ぶところがあるのだけれど
                  胸から頭への共鳴に飛ぶプロセスとその結果が
                  (あ〜、自分でも毒されてるような気がする)
                  あまりにあまりに、あまりに見事。

                  もう、ここまで来ると
                  才能だの努力だの(も大事だが)を超えて
                  こういう身体構造を持つ人がいる事自体が
                  奇跡としか思えない。

                  あ〜〜〜、羨ましい・・・と思うんだけど
                  考えてみたら、歌手自身は、自分の声は録音以外では聴けないのだ。
                  天賦の才があっても、その才を楽しめるのは聴衆だけ(笑)

                  Um Mitternacht も Ich bin der Welt abhanden gekommen も
                  もともとのリッケルトの詩は
                  恨みがましくてコンプレックスの裏返しっぽく読めるのだが
                  マーラーの手になって
                  ガランチャの美声で繊細なオーケストラと歌われると
                  あああああ、もうワタシ、天国です!!!
                  (オーケストラのメンバーで天井見上げて感じ入ってる(っぽく見えた)人もいた)

                  土曜日は Ich bin der Welt abhanden gekommen の後に拍手がなくて
                  そのまま Urlicht に続けたのがすごく良かった。
                  日曜日は拍手入ったけれど
                  もともとプログラム記載では別途に載っていたのでフライングではない。

                  メゾソプラノでマーラーを歌わせたら
                  エリザベート・クルマンという素晴らしい歌手も居る。
                  どちらが良いという比較はできないけれど

                  ガランチャの持つ「華」って、スゴイ。
                  美しさのオーラが(見た目と声と・・・)バンバン飛んで来て
                  たぶん、クルマンの方が「深み」はあるのだけれど
                  ガランチャのオーラにはひれ伏したくなる。

                  なんかもう、別世界に飛んでしまった後の
                  バルトークのオーケストラのための協奏曲。

                  好きな曲だし、名人芸がバッチリ聴けて
                  しかも、各パートのクリアさと透明感が抜群。

                  その分、時々バルトークのこの曲で感じる
                  強い痛々しい郷愁や、胸を締め付けるようなやるせなさは
                  あまり感じなかった。
                  音楽的処理の見事さが前面に出てたような気がする。

                  しかしともかく
                  やっぱりエリーナ・ガランチャ ♡
                  ずっとファンだったけれど
                  あまりに有名になり過ぎちゃって
                  オペラのチケットも入手できないので
                  ずっと聴いていなかったけれど

                  機会があれば(まぁ、マイク使うコンサートは論外だが)
                  やっぱり貪欲に聴いておくべき歌手だなぁ、と
                  つくづく思った私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  そろそろコンサート・シーズンも終わりだが
                  まだウィーン交響楽団と
                  ウィーン放送交響楽団のウィーン音大指揮科卒業試験コンサートと
                  クルレンツィスのマーラーがある!!!!

                  (番外編)ドルトムントのコンサート・マーケティング

                  0
                    ウィーンのリング通りではレインボー・パレード
                    午後はコンツェルトハウスでウィーン・フィルと
                    新進指揮者パヤーレに
                    滅多に登場しないメゾ・ソプラノのガランチャというコンサート。

                    で、ウィーン大学音楽学部では
                    オープン・デイを開催(笑)

                    しかも水曜日に「パンフレット出来たから配ってね」
                    ・・・どういうマーケティングなんだか(爆笑)

                    11時からのオープン・デイの講義シリーズは
                    興味深いテーマも多かったのだが
                    その中でも、学部長の講演が素晴らしく
                    (私はこの学部長の大ファンである。
                     昨日の夜は試験の後に講義室の机を学部長と一緒に運んだのだ)
                    その例として取り上げられたクリップに爆笑してしまった。

                    ちょっと普段のテーマから外れるし
                    クリップは残念ながらドイツ語なのだが
                    ここでご紹介したい。



                    ドイツ語がわからなくても、爆笑だと思うのだが
                    簡単に解説すると

                    ドルトムントでコンサート・ホールを作ったが
                    工業地帯の住人の、
                    誰がクラシック音楽を聴きたいと思うだろうか。
                    (市内の人たちを映している。いや、ちょっと、わはは、あのね・・・)

                    でも全く問題はない。
                    我々はコンサートのプロモーションに
                    最も健康的な食品、ミルクを使う事にした。

                    牛がクラシック音楽を聴くと、ミルクの質が良くなる事は
                    学問的に実証されている(註 実証されてません、念の為)

                    そこで我々はまず牛にライブ・コンサートを聴かせる事にした。
                    更に、高名な音楽家たちの演奏を録音で聴かせてみた。
                    (ここで、牛のグループごとにイヴァン・フィッシャーとか
                     フィリップ・ジャルスキーとか、内田光子が・・・・)

                    このミルクを、音楽家ごとにボトルにして
                    このボトルに、どの音楽を聴いたか
                    次のシーズンでいつ音楽家が登場するかなどの情報を記載。

                    このクラシック音楽ミルクはドルトムントの住民だけではなく
                    他の地域の専門家たちも来て、試飲して、美味しいと評判で
                    様々なメディアでも取り上げられた。

                    ミルクがあまり美味しいので
                    クラシック音楽に普段興味を抱かない観客たちも
                    ミルクに釣られてコンサートに通うようになった。

                    定期公演の会員数は19%の伸び
                    シーズンはまだ終わっていないのだが
                    稼働率は今までの最高の72%になっている。

                    ミルクの生産コストもカバーし
                    コンサートは利益を生んでいる。

                    こんなに美味しい音楽はなかった。
                    コンツェルト・ミルク・ドルトムント

                    ・・・という内容である。

                    これ、色々な意味で非常に面白いクリップだと思う。

                    まずは最初のシーンの市井の人々。
                    労働者のクリップで
                    「クラシック音楽に興味のない層」

                    言い切ってるよ、おい(笑)

                    クラシック音楽を聴くのはインテリという
                    いわゆる一般的偏見?がしっかりと出ている。
                    (ただ、後半でコンサートに来る人たちは
                     しっかりエレガントなドレスコードになっているのが笑える)

                    クラシック音楽を牛に聴かせると
                    ミルクの出が良くなるか、というのは
                    ちゃんとシステム音楽の学者たちが実験していて
                    その実験も、結構大笑いできる。
                    (トロンボーン吹くと牛が寄ってくるとか
                     エレキギターだったか、そんなものだと逃げて行くとか
                     やっぱりクリップになってるの。
                     学部長、こういうクリップ、何処で探してくるんだろう?)

                    結果的にはクラシック音楽とミルクには
                    決定的な関係は何もないのだが
                    そういう学問的検証はともかくとして

                    ドルトムントで、このクラシック・ミルクを作った人
                    マーケティング・ストラテジーとしては最高だわ。

                    だから何?と言われれば言葉もないのだが
                    ただ、あまりにクリップが面白かったので
                    読者にも見てもらおう、というだけの話。

                    日本では既にモーツァルトを聴かせて作った酒だの
                    ワインだのがマーケットに氾濫しているので
                    今さら目新しいものではないと思うが

                    コンサート会場のプロモーションに
                    こういう発想が出来たのがスゴイなぁ、と
                    つくづく感心している私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    コンツェルトハウスのウィーン・フィルのコンサートは
                    明日も行くので、本日分と一緒に書きます (^^)v

                    ウィーン放送交響楽団 + コルネリウス・マイスター

                    0
                      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2018年6月14日 19時30分〜21時45分

                      ORF Radio-Symphonieorchester Wien
                      Damen der Wiener Singakademie
                      Wiener Sängerknaben
                      メゾソプラノ Alice Coote
                      指揮 Cornelius Meister

                      Beat Furrer (*1954)
                       nero su nero für Orchester (2017-2018) (UA)

                      Gustav Mahler (1860-1911)
                       Symphonie Nr. 3 d-moll für großes Orchester, Alt-Solo, Knabenchor und Frauenchor (1893-1896)

                      コンツェルトハウスの(少なくとも)天井桟敷は満杯。
                      コンサート開始前に
                      コンツェルトハウスの支配人と
                      オーストリア国営放送の社長が登場して

                      コルネリウス・マイスターの首席指揮者としての
                      最後のコンサートになる

                      という主旨のスピーチ。

                      8年間、首席指揮者だった、と聞いて
                      あああああ、ホント、時の経つのが早い・・・早すぎる。
                      私はその前のビリー時代からこのオーケストラを聴いているのだった・・・

                      さて、プログラムは休憩なしのぶっ通しである。
                      フーラーの曲は初演だが
                      プログラムには10分と記載があったものの
                      アナウンスでは
                      「ちょっと伸びて18分」・・・って
                      ちょっとどころか、ほとんど2倍の長さじゃないか。

                      フーラーだから
                      また、とことん静かな音に拘った作品かと思っていたら
                      意外や意外に外向きの面白い曲だった。

                      しかし私がこのコンサートに来たのは
                      当然ながら、マーラーの交響曲3番がお目当である。

                      第1楽章の出だしの見事な金管のユニソノから始まって
                      早めのテンポで、ものすごいダイナミック・レンジの差。

                      音量を抑えるところは徹底的に抑え
                      ポリフォニーの部分は徹底的に細かく刻み出していて
                      時々、バロック音楽か、これは?と驚くほどの透明性。

                      曲の中で目まぐるしくバロックになったり
                      ロマンティックになったりポスト・モダンと化したりして
                      緊張感のある締まった透明度の高い演奏。

                      うわあああ、そう持ってくるか。
                      このマイスターという指揮者も、ある種の鬼才だわ。
                      ついつい、過去のシベリウスとかマルティヌーの演奏を思い出した。

                      第2楽章も第3楽章も、かなり良い感じで聴かせてくれる。
                      相変わらずアインザッツが時々雑だし
                      途中のバイオリン・ソロと他の楽器が微妙にズレて
                      客席からヒヤヒヤ・ドキドキしていた部分もあるが(笑)

                      ポスト・ホルンのバンダからのソロは
                      う〜ん、これは音響の関係だと思うのだが
                      なんだか、平坦でマジメで退屈で・・・

                      いや、ミスは一つもなく完璧にソロを演奏し切ったから
                      文句つける、っていう訳じゃないんだけど
                      なんか、こう、ちょっと情緒に欠ける・・・(文句たれですみません)

                      夏の歌い手交代が爆発して終わると
                      アルトのソロの、あの美しいフレーズが・・・

                      あ? アルトの歌手の声、しゃがれてますが・・・(o_o)
                      あまり舞台が見えない席だったので(超貧民席、音響は抜群)
                      板付だったら、確かにあの長い時間、声を出さずにというのはかわいそうなのだが
                      しかし、しかし、しかし
                      低音で、アレはないだろ (ーー;)

                      この歌手、比較的高音の方は響いてくるのだけれど
                      調子が少し戻ってからも
                      低音が、まるで話し声のような被らない声になっている。

                      あれは、やっぱり女声の美しい厚みのある低音で歌われないと
                      ちょっと、ここでドッチラケ・・・

                      第5楽章は私にはクリスマス・ソングに聴こえて来るのだが
                      ウィーン少年合唱団(板付)と
                      コンツェルトハウス所属のジングアカデミーの女声合唱が
                      華やかに歌い上げてくれた。

                      アタッカで最終楽章に繋げる指揮者も多いのだが
                      マイスターは、ちょっと間を空けてから

                      たぶん、世界で最も美しい音楽の一つだろうと私が思っている
                      最終楽章の緩徐楽章へ。

                      テンポが遅い・・・
                      いや、遅いのは全然構わないんだけど
                      第3楽章までは、締まった緊張感のある演奏をしていたのに

                      最終楽章に至って、なんだかむちゃくちゃ焦点が惚けて来た。
                      テンポというよりは、メトルムからして曖昧過ぎて
                      それが指揮者の意図なのかもしれないけれど
                      現実感が欠けて、音楽がバラバラになって空中に拡散する感じ。

                      非現実感と、焦点ボケの空気への拡散を目指したにしては
                      弦に透明感がなくなって
                      いや、透明感がないというのは
                      柔らか過ぎてとりとめのない音響になっているので
                      それも指揮者の意図なのかもしれないが。

                      ゆっくり、ゆっくり、焦らして焦らして
                      盛り上げるのは構わないのだが
                      その前までの演奏と色彩が全く変わってしまい
                      一貫性がなくて違和感があるし
                      なんだか、聴いていて、ダレてくる。

                      ・・・もしかしたらオーケストラ、お疲れですか???

                      管楽器は、まだまだ余力を残して演奏しているが
                      弦楽器のアンサンブルが疲れ気味だったかもしれない。

                      そりゃ、普通、マーラーの交響曲3番なら
                      それだけで立派に一夜のプログラムになる。
                      フーラーの曲が5分とかだったらまだしも
                      20分近い、しかもかなり激しい曲だったので
                      それで続けてマーラーの交響曲3番は
                      オーケストラにとっては、かなり厳しい状況だっただろう。

                      前半が良かっただけに
                      アルトのソロが入ってからの緩み具合に(意図的なものかもしれないが)
                      最終楽章で感動しよう、と心の準備をしていたのに
                      肩透かし喰らったような感じ。

                      第1楽章から第3楽章の演奏は
                      ハッとするような発見もあって
                      ズレそうな危機感でドキドキもあったけれど
                      面白く緊張感を持って聴かせてもらっただけに
                      後半がちょっと残念だった。

                      コンツェルトハウスの貧民席は
                      椅子の軋りもなく
                      しかも、本日の聴衆は非常にマナーが良くて
                      咳も最小限だし、みんな静かに聴いていて

                      そうよ、こういうのがコンサートの楽しみだったんだわ。

                      ウィーン放送交響楽団のコンツェルトハウスでのコンサートは
                      本日が最終公演。
                      6月に入って、そろそろ、シーズン終わりが近づいて来た。

                      ・・・ついでに大学の試験も集中して来る((・・;)

                      大学の同僚は
                      コンサートにも行かず勉強しているみたいで
                      私も明日の1回目の試験の後
                      残り4つか5つの試験の勉強をしなければ・・・
                      (2つの試験は、今回はやめて、秋に受ける予定)

                      と焦りつつ
                      ついつい7月・8月のイム・プルス・タンツのチケットを
                      大いに買いあさっている私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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