努力しないで出世する方法 フォルクス・オーパー

Volksoper 2017年2月23日 19時〜22時

Wie man Karriere macht, ohne sich anzustrengen
(How to Succeed in Business Without Really Trying)
Musical in zwei Akten
Buch von Abe Burrows, Jack Weinstock und Willie Gilbert
Musik und Gesangstexte von Frank Loesser
Koproduktion mit der Staatsoper Hannover

指揮 Joseph R. Olefirowicz
演出 Matthias Davids
舞台 Mathias Fischer-Dieskau
衣装 Judith Peter
照明 Michael Grundner
振付 Melissa King

J. Pierrepont Finch : Mathias Schlung
Rosemary : Lisa Antoni
J.B. Biggley : Robert Meyer
Bud Frunp : Marco Di Sapia
Hedy LaRue : Ines Hengl-Pirker
Smitty : Julia Koci
Miss Jones : Regula Rosin
Bratt : Jeffrey Treganza
Twimble/Womper : Axel Herrig
Miss Krumholtz : Sulie Girardi
Gatch/Toynbee : Nicolaus Hagg
Johnson/Wilkington/Fernsehmoderator : Gernot Kranner
Jenkins : Maximilian Klakow
Tackaberry : Marian Olszewski
Peterson : Pascal Jacque Comoth
Stimme des Buches : Christoph Wagner-Trenkwitz
Orchester der Volksoper Wien
Wiener Staatsballett

フランク・レッサー作曲のミュージカル
「努力しないで出世する方法」が
フォルクス・オーパーで上演されるというポスターが
あちこちに貼ってあって

しがないサラリー・ウーマンとしては
興味あるじゃないですか(こらっ!)

実は本日はプレミエ前の公演で
いわゆる昔で言う最終リハーサル。

昔はこのプレミエ前公演、チケット安かったのに
今は普通のチケット料金で売っている。
(註 一番安い天井桟敷が25ユーロです)

今、またもや仕事がむちゃくちゃな状態になっているところで
オフィスに仕事をたっぷり残して
(昨日は午前1時まで仕事してた)
フォルクス・オーパーの終演時間22時というのを見て
ちょっと気が遠くなったんだけど
25ユーロも払ってるから、意地でも観る(ケチ)

ストーリーについては
ちょっと調べれば、有名なミュージカルだし
映画化もされているからわかるので、書きません。

で、これ、すごく芸達者の出演者が揃っていて
しかも、あちこちに出てくるサラリーマンが
全部、バレエ・ダンサー(笑)

序曲からポリフォニーが結構使われていて
意外に音楽的には面白い ♡

主人公のフィンチを演じた Mathias Schlung が
すごくカワイイ。
小柄で、別にハンサムでも何でもないのに
表情の豊かさがスゴイし
バレエ・ダンサーに混じって
見事なダンスを見せてくれる。

フィンチが何か出世のチャンスを掴む度に
あっ💡 という表情で
そこにパッと照明がついて
ニコッという表情が固定するのが
コミックみたいで、実に楽しい。

社長のビグリーは
フォルクス・オーパーの総監督
ローベルト・マイヤー御大がじきじきに登場。

この人は出てくると
他の出演者を喰っちゃうのだが
今回は他にも芸達者が揃っていて
1人だけ浮くという事がない。

セリフだけじゃなくて
何曲か歌うナンバーもあるし
もちろんダンスもある(ご立派!!!)

縁故採用の怠け者で悪者のバドを演じた
マルコ・ディ・サピア!!!
この人、スゴイ。
オペラとかオペレッタにも出演していて
最初はなんだコイツ、と思っていたけれど
コミカルな役を、本当にコミカルに演じて
身体は軽いわ、踊るは、おフザケも立派にやって
オペラに出るより、こういう三枚目やった方が良いんじゃないの?
と、真剣に思ったくらい。
役としては、悪者なのが、ちょっと可哀相になる程の良い出来だった。

ローズマリーはチャーミングだけど
フィンチに惚れるところが
あまり情熱的ではないので
何となく違和感がある。
演技力の問題か、演出の問題かもしれない。

ヘディ役は・・・これは難しいな。
めちゃくちゃ高い声で
ひたすらバービーちゃんみたいにやっていたけれど
ああいうキャラは、やっぱり1960年代にしかウケないだろう。

ワタクシ的な問題は・・・

あのね、今日、私はオフィスに仕事を
ガンガン残して来ちゃってるの。
なのに、フォルクス・オーパーに来たら
舞台の上で見るのは会社の風景で
(しかもキャリアの男性たち、仕事してなくて暇そう)
何だか、全然、別世界に飛ばないし
会社の内部を見ていても、リラックスできないよ・・・(涙)

背景はビデオで
アメリカの高層ビルなどが見えるようになっている。
舞台は1960年代なので
若い人は知らない黒い電話が机の上に置いてあって
黒電話のリンリン音が鳴る。
(鳴るたびに、私はリアル・オフィスを思い出す・・・)

キャリアの経営陣は全員男性で
秘書は全員、チャーミングなお人形さんみたいな女性って
ううううう、やっぱり1960年代だ。

社員役のバレエ・ダンサーたちは
机を動かしたりするのが主な役目(笑)

でも、途中でダンスもあるし
後半のテレビ・ショーのところでは
割に派手なバレエ・シーンもあった。

ストーリーは言ってみれば
アメリカン・ドリームのおとぎ話ですから(爆笑)

爆発的に人気が出そうな演目じゃなさそう。
子供が見ても全然わからないだろうし
私のような虐げられたサラリー(ウー)マンが見たら
身につまされるというより
出てくる経営陣が全く仕事していない事にちょっと腹が立つし
管理職の女性が見たら
女性蔑視だ!と怒るかもしれない。

まぁ、おとぎ話だからね。
社長の隠れた趣味とか
オーナーの隠された過去とか
ちょっと類型的ではあっても
笑えるシーンはかなりある。

ジモッティ用の演目だから
全部ドイツ語で、字幕もない。
(セリフは全部きっちり聞こえてくる。
 全員マイク使用)

でもフィンチ役の魅力は麻薬的ではある。
あのクルクル変わる表情には魅せられる。
あれ見るために、もう1回くらい、言っても良いかも。

ちなみに、この演目見ても
皆さまの出世の役には立ちません(爆笑)

仕事残してミュージカルとかオペレッタに行くなら
やっぱりリアルな会社とは関係ない演目の方が
切り替えできて楽しいなぁ、と真剣に思いました、はい。

この後、プレミエで
どんな評判になるか
ちょっと楽しみな私に
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え? でその後、オフィスに帰ったんですか? って
もちろんオフィスに戻りましたとも!!!!
で、夜中過ぎまで仕事してました。
3月が終われば楽になる筈だから
ちょっと頑張らなくちゃ 😀
記事アップの時間は変更してあるけれど
実は今、明け方4時。3時間寝たらまた出社(笑)


ウィーン交響楽団 + 佐渡裕

Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年2月21日 19時30分〜21時30分

Wener Symphoniker
指揮 Yutaka Sado
ピアノ Alice Sara Ott

Edvard Grieg (1843-1907)
 Konzert für Klavier und Orchester a-moll op. 16 (1868)
Nikolai Rimski-Korsakow (1844-1908)
 Scheherazade. Suite symphonique op. 35 (1888)

仕事でも驚きの災難続きなのだが
まさか私が買ったコンサートまで災難続きとは 😱

チクルスで持っていたのは昨日分なのだが
昨日分は友人に譲って、今日の分を別に購入。

最初は
指揮がクリヴィーヌでピアノがティボーデの予定。

ティボーデがキャンセルして、アリス・サラ・オットに変更。
クリヴィーヌがキャンセルして、ミッコ・フランクに変更。

更にその後
コンツェルトハウスからのアナウンスによれば
ミッコ・フランクが最終リハーサルの時に倒れてキャンセル。

結局、佐渡裕氏が急遽の代役で指揮台に立つ事になった。

ミッコ・フランクの指揮で演奏する予定だった
エイノユハニ・ラウタヴァーラの曲はキャンセル(涙)

グリークのピアノ協奏曲とシェヘラザードというプログラム
私の好みじゃないし(すみません、偏ってますんで)
仕事は今むちゃくちゃな状態なので
行こうかどうしようか散々迷ったのだが

昨日行った知り合い(プロ)が
良かったですよ、というメールをくれたのと
もう仕事する気力もなかったので(何と言う言い訳)

で、行ってみたら
このコンサート、思っていたよりずっと良かった 😀

アナウンスによると
オーケストラのメンバーの何人かも倒れたらしく
どこぞからトラを持って来たという話だが

グリークのピアノ協奏曲
ピアノの音がクリアに存在感を主張していて
すごくチャーミング。

この曲を聴くと
どうしても日曜サスペンス劇場か何かの
テレビ番組を連想するのは仕方ないとして
(第二テーマのところで、スポンサーは・・という
 アナウンスまで頭に響いてくるのである)

美人でスタイル良くて
スマートな体つきをまるでレオタードのように見せる
銀色の衣装を纏った裸足のピアニストは
見た目もチャーミング。

鉄壁のテクニックなのだが
それをこれ見よがしに誇示する事もなく
男性と聴き間違うばかりの強いピアノの音で
しかも、遅めテンポの堂々とした印象で
じっくりと攻めてくる。

出てくる男性的でゲルマン的な音と
見た目の華奢なスタイルのギャップに
悶える、というのはアリなんでしょうかね(笑)

演奏後に指揮者に抱きついたり
カーテン・コールで走って出て来たりという
キャピキャピな
如何にも私ってカワイイでしょ、というマナーは
私はあまり好きではないが
年配のお客さまにはむちゃくちゃウケそう。

でもマナー云々よりも
音楽が期待以上に骨太で
しっかり聴かせてくれたので
日曜か火曜サスペンス2時間特集よりも
ずっと音楽的に最初から最後まで楽しめた。

後半のシェヘラザード。
これ、同じテーマが延々と続くので
時々、辟易するのだが

これがまたドラマチック ♡
楽友協会でやったら絶対に許さん、という
大音響を容赦なく鳴らせて
品も外聞もない程に徹底的にドラマチックな作り方。

よってお話が目の前に彷彿とする位の
語りのある音楽になっているのだ。

コンマスのシェヘラザードは
あまり色気は感じなかったが(笑)←男性で色気っていうのもね
弱いかと思うと凛とした感じにもなって
良い感じで聴かせてくれて
でも、それ以外のドラマチック部分がものすごい迫力。
主人公はシェヘラザードじゃなくて
アリババの盗賊(なんてここに居たっけ?)か何かかと思ってしまう位。

ここまで大音響でオーケストラを鳴らせると
気持ち良いわ(註 コンツェルトハウス大ホール限定(笑))

色々と困難のあったコンサートだが
危機を乗り越えて
きちんと音楽を語ってくれた
指揮者、ピアニスト、オーケストラに感謝。

佐渡裕氏もほとんどリハーサルなしの状態で
指揮台に立ったんだろうなぁ。大変だっただろう。

ミッコ・フランク氏、早く元気になってね。

自宅に戻って
他のチケットを見ていたら
とんでもない発見をして
冷汗かいている私に
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冷汗の原因だが
間違えた日付のコンサート・チケットを買っていた 😨
買ったと思った日付のコンサートは既に売り切れ。
神さまが
あまりコンサートばかり行くな、と
私を叱っているのかもしれない(そんなアホな)

アルミードの館 ル・サクレ 2回目

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper
2017年2月20日 19時〜21時30分

LE PAVILLON D’ARMIDE
LE SACRE

LE PAVILLON D’ARMIDE
指揮 Michael Boder
音楽 Nikolai Tscherpnin
振付・舞台・衣装 John Neumeier

ヴァスラフ・ニジンスキー Mihail Sosnovschi
ロモラ・ニジンスキー Nina Poláková
医者 Roman Lazik
看護人 Iliana Chivarova, Gala Jovanovic, Franziska Wallner-Hollinek
Alexis Forabosco, Kamil Pavelka
散歩している人たち
Marie Breuilles, Adele Fiocchi, Erika Kováčová, Anna Shepelyeva
Céline Janou Weder, András Lukács, Igor Milos, Tristan Ridel,
Zsolt Török, Jaimy van Overeem,
Anna Bugulova, Lucie Horná, Joana Reinprecht, Isabella Severi-Hager,
Matteo Magalotti, Dominik Vaida, Wendelin Viehweider, Robert Weithas
過去
アルミード Nina Poláková
シャムのダンサー Davide Dato
タマラ・カルサウィナ Maria Yakovleva
アレキサンドラ・バルディーナ Nina Tonoli
ヴァスラフ・ニジンスキー Denys Cherevychko
セルゲイ・ディアギレフ Roman Lazik
ニジンスキーの子供時代 Richard Szabó
ニジンスキーのクラス・メート Leonardo Basílio, Marian Furnica
Trevor Hayden, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
バレエ・リュス Natalya Butchko, Eszter Ledán, Anita Manolova,
Laura Nistor, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Rikako Shibamoto,
Atttila Bakó, Francesco Costa, Trevor Hayden, James Stephens,
Richard Szabó, Arne Vandervelde, Géraud Wielick

LE SACRE
振付・舞台・演出・照明・衣装 John Neumeier
音楽 Igor Strawinsky
指揮 Michael Boder

Tänzerin 1 Rebecca Horner
Pas de deux Ioanna Avraam, Francsco Costa
Tänzerin 2 Alice Firenze
Tänzerin 3 Estzer Ledán
Tänzer 1 Eno Peci
Tänzer 2 Masayu Kimoto
Ensemble

しつこいけれど
この演目、今日の公演の後は
3月に3回上演が予定されているだけで

3月分もチェックはしたのだが
最終公演3月16日は
ニジンスキーをヤコブが踊るのに
楽友協会ではウィーン放送交響楽団でヤクブ・フルシャが指揮。

ヤコブとヤクブの対決で
どちらも外せない(涙)

でも、オペラ座のバレエは高いチケットと
安くて見えない席しか残っていないので
この日は諦めよう(号泣)
(とか言ったとたんに
 やっぱりどうしても観たくなっているワタシ 😓)

さて、腐女子一筋に生きるようになってしまった私の戯言は
もう要りません、と
読者は間違いなくゲッソリしているだろうから

ミハイルのニジンスキーと
あのすがりつくような目のローマンのディアギレフの
涙なしには見られないパ・ド・ドゥについては
もう書かない(って書いてるじゃん!)

いやしかしローマンの「ダメ男」振りって
半端じゃないわよ。
あんな目と表情で
あんなにキレイな身体で
優雅なダンスを踊ってくれちゃったら

愛されているニジンスキーに嫉妬する(いやそれ違う!)

あれをやられたら
女子なんか一発で参っちゃうわ。

以前、ミヒャエル・シャーデの甘い声で告白されたら
もうメロメロだろうなぁ、とか考えていたり
バリトンやバスの低い声で愛の言葉を歌われたら
全身に快感、みたいな事はあったけれど

私、いつの間に、声だけじゃなくて
キレイな身体に反応するようになったんだ???
(いや、普通は視覚に反応する方が強い筈だが
 私の場合、声が気に喰わないと、もうそこでダメなの)

あ、もちろん、これはあらぬ妄想の中の戯言なので
実際の私の男性の好みは
丸顔でメガネかけてて、ちょっとお腹が出ている
(最近会ってないけど)彼氏モドキですから(あらら)

後半のル・サクレ
オーケストラが良くなって
音楽にチッとか思わずに舞台に集中できて

ハダカ祭りというのは書いたけれど
ノイマイヤーの振付が何とも有機的で
動物っぽくて
生き物っていう感じ。

バレエ・ダンサーって
特にクラシックの作品を観ると
現実にはあり得ないお人形さんみたいに見えるじゃないですか。
(派手なバリエーションの後に激しい息づかいが全く聞こえない)

それを完全に打ち破って
生物の非対称的な動きを全体的に取り入れ
ダンサーの激しい息使いも聞こえて来て
お人形じゃない、まさに生物が蠢いている印象。

多数のダンサーが集まって
手足を動かす派手な前半も見応えたっぷりだが

後半の音楽に乗せて
あちこちでダンサーの群れが有機的に動く様が
海底動物と言うか(イソギンチャクは前半に出てくる)
途中で人間ムカデも出てくるし

フランチェスコとイオアンナの絡みが
もう、スゴイわけですよ。
何がスゴイって
ここでは恥ずかしくて書けない程にナニなんです。
美しいという概念を越えて、実に生々しい。

その後のフランチェスコの長いソロって
グランジュテの後に片足で着地して
そのまま片足のジャンプなんて
あんな非対称的な動きが何回も続くのは
見ていて絶句する。

最後の圧倒的なレベッカのソロ。
この存在感がむちゃくちゃ凄くて
バレエというよりはダンス
それより、もっと人間の本能に基づいた動き。
生きる事への希望や絶望
「生き物」である事に対峙する身体の反応。

ここまで来ると
言語化して触れることすら
禁忌みたいな気がしてくる。

あくまでも身体が「動物」の一つである事
ダンスがナマの「生き物」である事を
まざまざと提示してくれる。

オペラ座は、オペラ座舞踏会の準備が進んでいて
これからオペラ座舞踏会まではクローズ。

この演目の次の公演は3月10日。
ローマンとヤコブが
あの妖しいパ・ド・ドゥをどうこなすのか
興味津々な私に
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レベッカは昨日、ル・サクレ初演でソロを踊った後
ソリストに昇格した!!!! ❤️
同じくノイマイヤーの「ヨゼフの伝説」で
そのしなやかさと圧倒的な存在感で
華やかに中央舞台にカムバックしたレベッカは
キュートなダンサーの多いウィーン国立バレエ団の中でも
異色の存在で、替えが効かない素晴らしいダンサーである。
レベッカ、良かったね(いや個人的には全然知らないが(笑))

アルミードの館 ル・サクレ 初演

Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper
2017年2月19日 18時〜20時30分

LE PAVILLON D’ARMIDE
LE SACRE

LE PAVILLON D’ARMIDE
指揮 Michael Boder
音楽 Nikolai Tscherpnin
振付・舞台・衣装 John Neumeier

ヴァスラフ・ニジンスキー Mihail Sosnovschi
ロモラ・ニジンスキー Nina Poláková
医者 Roman Lazik
看護人 Iliana Chivarova, Gala Jovanovic, Franziska Wallner-Hollinek
Alexis Forabosco, Kamil Pavelka
散歩している人たち
Marie Breuilles, Adele Fiocchi, Erika Kováčová, Anna Shepelyeva
Céline Janou Weder, András Lukács, Igor Milos, Tristan Ridel,
Zsolt Török, Jaimy van Overeem,
Anna Bugulova, Lucie Horná, Joana Reinprecht, Isabella Severi-Hager,
Matteo Magalotti, Dominik Vaida, Wendelin Viehweider, Robert Weithas
過去
アルミード Nina Poláková
シャムのダンサー Davide Dato
タマラ・カルサウィナ Maria Yakovleva
アレキサンドラ・バルディーナ Nina Tonoli
ヴァスラフ・ニジンスキー Denys Cherevychko
セルゲイ・ディアギレフ Roman Lazik
ニジンスキーの子供時代 Richard Szabó
ニジンスキーのクラス・メート Leonardo Basílio, Marian Furnica
Trevor Hayden, Arne Vandervelde, Géraud Wielick
バレエ・リュス Natalya Butchko, Eszter Ledán, Anita Manolova,
Laura Nistor, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Rikako Shibamoto,
Atttila Bakó, Francesco Costa, Trevor Hayden, James Stephens,
Richard Szabó, Arne Vandervelde, Géraud Wielick

LE SACRE
振付・舞台・演出・照明・衣装 John Neumeier
音楽 Igor Strawinsky
指揮 Michael Boder

Tänzerin 1 Rebecca Horner
Pas de deux Ioanna Avraam, Francsco Costa
Tänzerin 2 Alice Firenze
Tänzerin 3 Estzer Ledán
Tänzer 1 Eno Peci
Tänzer 2 Masayu Kimoto
Ensemble

サクレの方は、上記に列記した以外に
ほとんどのダンサーが舞台に乗っているので
すみません、全部は書いてません。
ダンサーの皆さま、ごめんなさい。

ジョン・ノイマイヤーの
アルミードの館とサクレ(春の祭典)
今シーズンのプレミエ(初演)にイソイソと出掛ける私。
プレミエはバレエ・ボーナス・カードの割引は効かないけれど
うはははは、もういくらのチケット買ったかは書きません(汗)

さて、アルミードの館と言えば
リムスキー・コルサコフの弟子である
ニコライ・チェレプニンが音楽を担当して
バレエ・リュスがミハイル・フォーキンの振付で
1907年にマリイインスキー劇場で初演された作品。

ジョン・ノイマイヤーが改訂した
この作品の初演は
ハンブルク国立バレエ団で2009年6月28日に行なわれている。

2012年の再演時のドイツのニュースのクリップを見つけたので
貼っておく。残念ながら全部ドイツ語だが。



上記のクリップはサクレの方を長く写しているけれど
実際はアルミードの館が1時間ちょっと。
サクレ(春の祭典)は1時間を切る。

さてアルミードの館だが
かなり複雑な構成。

ニジンスキーがサナトリウムに入るシーン
幻想に襲われるシーン
最後にディアギレフとのパ・ド・ドゥ

そして、最後の最後に
ニジンスキーが服を脱いで
春の祭典の編曲されたメロディの最初のところで
バランスを取るところで終わる。

・・・あぁ、ここでサクレに繋がるのね。
(もちろん、休憩が入ります)

現在と過去が混在し
ニジンスキーでなくても混乱しそうなカオスの中に
バレエ・リュスのダンサーたちが登場して
華やかなダンスを幻想の中で繰り広げる。

ニジンスキー役のミハイルが抜群 ♡
この役、舞台に出ずっぱりで
現実と狂気の間を行ったり来たりする難しい役。

バレエ・リュスのダンサーが登場すると
若き自分と一緒に踊ったりするし
シーンの中で目立たないけれど
すごいピルエットやジャンプも容赦なく組み込まれている。

テクニックは、野生児ミハイルはお手のもので
ジャンプは高いわ、ピルエットはビクともしないわ
ただ、これはテクニックだけではこなせない役どころでもある。

そこら辺、演技力のあるミハイルのド迫力。
虚ろな表情、歓喜の笑顔、困惑の極みを見せる眼差し。
何て役をモノにしているんだ、このダンサーは ♡

バレエ・リュスが登場するところでは
芝本梨花子ちゃんが登場して
ポワントをミハイルの横で履くシーンがあって

うわああああ、これがまた魅力的。
ミハイルの虚ろな精神に
パッと光が射し込む部分を
梨花子ちゃんの明るさでポッと灯してくれて
この短いシーンがものすごく活きる。

過去のプリマをマリアとニナ(トノリ)が踊る。
豪華な衣装を着て、華やかでクラシックなテクニックで魅せる。

過去のニジンスキー役がデニス。
カブリオレの高さ、ピルエットの見事さ。
華のあるニジンスキーの若い時代を彷彿とさせる。
ああああ、素晴らしい ♡

ロモラ役とアルミード役を踊ったニナ(ポラコヴァ)が
とても品が良くて、これまた見事。

目を見張りながら鑑賞していてボーッとなっているところに
最後のどっか〜んが

ローマン(ディアギレフ)とミハイル(ニジンスキー)のパ・ド・ドゥ。
ああああああっ
ローマンがベンチの後ろから間接キッスをニジンスキーに投げて
その後の2人のデュエットが
あまりにあまりにあまりに・・・妖しすぎる。
色気たっぷり、ディアギレフの愛と
同性愛ではないのに、それに逆らえないニジンスキー。

これはちょっと涙が出てくる。
ハートがドキドキして止まらない。
こうやって、みんな腐女子の道をまっしぐらに進むのだ。

最後にニジンスキーが脱ぐシーンだが
上に貼ったハンブルク・バレエ団のクリップでは
パンツが黒だったけど
ミハイルのパンツ、肌色で(きゃ〜っ、ドキドキ)
本当に真っ裸のような印象。
(誰の好みだ、これは!?)

音楽がまたステキで
さすが、リムスキー・コルサコフの弟子。
本当に素晴らしいバレエ音楽 ♡

最終シーンでニジンスキーが
サクレ(春の祭典)のテーマでバランスを取って
幕が下りて

後半はストラヴィンスキーの「春の祭典」

一言で現せば「ハダカ祭り」(あ、すみません)
肌色の薄いレオタードで
激しいダンスと絡みを見せる多数のダンサーたち。

すごいテクニックやバランスが多いのだが
それよりもなによりも
集団での動きのアグレッシブなところが圧倒的。

前半で選ばれる犠牲の乙女が
エスターだったのは予想通り(笑)
エスターの股ぐらから顔を出しているのが
木本クンだったのには驚いたが(爆笑)

いやいや、あれだけ半裸のダンサーを見ちゃうと
色っぽいだの何だの、全くなくなりますね。
ただただ、その表現に圧倒されるだけで
イカン事なんか考えている余裕はない。

フランチェスコのソロが素晴らしい。
このダンサー、もともとスゴイ運動能力を持ってるな、と
予々、気にはなっていたのだが
あの激しい長いソロを見事に踊り切った。

最後のソロはレベッカである。
圧倒的な力、しなやかさ、野性、情熱を
すべて兼ね備えて、燃え尽くすようなソロ。

舞台は圧倒的な迫力で、もう唖然とするばかり。

で、国立オペラ座のオーケストラ・ビットに入っているのは
ほとんどがウィーン・フィルのメンバー・・・の筈だよね。

初演前からチラッと、オーケストラがちょっと、という話は
漏れ聞いていたけれど

最初のファゴットのソロで音外し
その後も数回、誰かカウント取り損ねて
はみ出ちゃった部分があって

いや、ワタシ、所詮はシロートですけど
だけどだけど、あの位はわかるわよ。

それでも最後に指揮者が出てくれば
オーケストラにブラボーの嵐って???
ウィーン・フィルのブランド力ってスゴイのね(皮肉です)

まぁ、コンサートだったら
扱き下ろしの嵐になるところだが
今回はバレエですし(笑)

この公演、明日が2回目。
オーケストラ、頑張れ(笑)

次の公演は3月10日と13日。
もちろん(激安貧民席)チケットは確保済みの私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



3月13日には国立オペラ座ライブもあります。
それまでにはオーケストラも巧くなってるだろう、きっと。



ウィーン・フィル + フランツ・ヴェルザー=メスト 2回目

Musikverein Großer Saal 2017年2月19日 11時〜13時

Wiener Philharmoniker
指揮 Franz Welser-Möst

Franz Schubert (1797-1828)
 Ouvertüre zum Zauberspiel “Die Zauberharfe”, D 644
René Staar (*1951)
 Time recycling, op. 22n
Richard Strauss (1864-1949)
 Ein Heldenleben. Tondichtung für großes Orchester, op. 40

基本的に昨日と同じなので
あまり書く事はないのだが

英雄の生涯、ちょっと感激してしまった 😓

音は相変わらずデカい(笑)
ニューヨーク仕様なら仕方ないと思うけれど
楽友協会であんなに鳴らしたら
まるでショスタコーヴィッチ状態。
かなりウルサイ・・・まぁ、仕方ないか。

ただ、コンサート・マスターのシュトイデさんのソロが
もう、感涙モノの絶妙さ。
最初のしとやかに見えるところから
かなりの気の強さを表現するところ
最後のお歳を召したところのパウリーネのソロが
また、とても落ち着いた上品な印象になっていて

よって、最後のシーンの昇天的な天国的なところが
何故かジ〜ンと胸に響いて来てしまった。

昨日書いた通り
決して同感するような曲ではないのだけれど
最後のあまりの美しさに呆然とした。

音は大きくても
やっぱりウィーン・フィルだなぁ・・・

タイム・リサイクリングについては
ノーコメント。
何回聴いても、その度に印象が違うという
何となく不思議な曲ではある。
その時の体調によるのかもしれない(あ、逃げた(笑))
(ただ、この曲の弦の使い方、私は好きだ。
 さすが、バイオリニストの曲だと思う)

今日の記事が何でこんなに短いかと言うと
ちょっとコンサートの後
オフィスに仕事しに来てるんです(冷汗)
久し振りだな、休日出勤(汗)

月曜日にもたっぷり仕事は残っているけれど
もう、これ以上、仕事したくないので
さっさとタイム・カードを押して
グッタリして

これから国立オペラ座に向かう私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。


ウィーン・フィル + フランツ・ヴェルザー=メスト 1回目

Musikverein Großer Saal 2017年2月18日 15時30分〜17時30分

Wiener Philharmoniker
指揮 Franz Welser-Möst

Franz Schubert (1797-1828)
 Ouvertüre zum Zauberspiel “Die Zauberharfe”, D 644
René Staar (*1951)
 Time recycling, op. 22n
Richard Strauss (1864-1949)
 Ein Heldenleben. Tondichtung für großes Orchester, op. 40

この間は楽友協会主催のコンサートで
今回はウィーン・フィルの定期。
プログラムは今日と明日は一緒だが
この間とは全く違う。

来週のソワレはまた違うプログラムなので
何でこんなに違うプログラムを用意するんだろう?と思ったら

ウィーン・フィルはこの後、アメリカ合衆国に演奏旅行。
ニューヨークで3回のコンサートを含む
全部で6回のコンサートを予定しているようだ。

今回のフランツ・ヴェルザー=メストの指揮のコンサート
この間もそうだったけれど
全体的にいつもより音量が大きいのは
ニューヨーク仕様だからですか?(笑)

シューベルトは
まぁ、いつ聴いてもシューベルト。

音量が不要に大きい部分を別として
中くらいの音量だと
やっぱりウィーン・フィルの優雅さが際立つ。

ルネ・スタールのタイム・リサイクリング。
ウィーン・フィルのスタンダード・ナンバーにしようと
ひたすら演奏しているような曲だなぁ。
(作曲者のルネ・スタールはウィーン・フィルのバイオリン・メンバー)

アタッカで続く4楽章は
Déja vu
Perpetua mobilia
Memories
Global Village
と名付けられている。

最初の2つの章は
如何にも「現代音楽」という響きなのだが
クラスターではない不協和音であっても
かなり透明感があって
私、こういうの嫌いじゃない。

Memories の部分は
名曲のコラージュの印象。
ちょっと聞き覚えのあるようなフレーズが
浮かんだり消えたり。

目を瞑って聴いていたら
バレエの音楽にもなりそうな感じ。
ここでソロ、こちらで群舞で
ここでダンサーが登場して・・・とか
ついつい考えてしまうのは
きっと寝落ちしていたんだろう、たぶん(こらっ!)

最後の Global Village は
私の席からは見えないけれど
各楽器のソロを、メンバーが立って演奏するらしい。
ジャズっぽいメロディてんこ盛りのトナールな曲。

最初に(たしか)グラーフェネックで聴いた時には
「最後がなかったらつまらん」と周囲の人が言っていたが
聴覚と視覚に訴える(はずの)最終楽章は
ウケ狙いとしか・・・あ、いえいえいえ(汗)

後半の「英雄の生涯」
スタンダード・ナンバーで
私はあまり好きじゃないのに
何回も何回も何回も聴かされている曲。

好きじゃない理由を列記してみると

誇大妄想的(あんたナニサマ?って感じ(笑))
他人のラブストーリーを延々と聞かされる
バイキンのメロディが不愉快
で、バイキンとの戦いが大袈裟
老年になってからの病気のところの痛みが異様にリアル
死ぬ、死ぬ、と喚きながら、なかなか死なない

・・・まぁ、あんまり「音楽」とは関係ないか(笑)

でも、これ、オーケストラで奏でるオペラみたいなものだろう。
ライトモチーフの使い方
オーケストレーションの妙味から言えば
実に魅力的な曲ではある。

アメリカン仕様か
ニューヨーク・フィルに負けてたまるか、という気概か
またもや大音響で金管の咆哮炸裂。

かなりウルサイけれど
輝くようなキラキラの音色でのテーマの提示は
誇大妄想狂の醍醐味であろう(書いててワケわからん)

この曲の始まる前の幕間で
フルートだかピッコロだかが
必死になってバイキンのテーマを
何回も何回も何回も練習していて
(あっ、すみません、バイキンじゃなくて
 敵=評論家なんだけど、私にはバイキンにしか聞こえない)

それでなくても神経に障るモチーフなのに
あれを何回も聴かされると、かなりイライラ。

練習の甲斐があってか
ますます神経に障る甲高い声での
バイキン、いや、敵=評論家のテーマは
うるさいの何の
本当に憎々しいばかり。

そして(興味ない他人の)ラブ・ストーリー。

コンサート・マスター、シュトイデさんのバイオリンが
あああああ、絶品 ♡♡♡

ヴェルザー=メストは速めテンポで
タメなしにグイグイ押してくるところを
シュトイデさんのソロは
英雄をイライラさせるように
ほんの少し長めの逡巡を
気を持たせるように繰り返す。

ここは
指揮者=英雄テーマと
コンサート・マスター=パウリーネの
見事な対決になっていて
実にドラマチック。

生涯の最後の方に出てくる
パウリーネのテーマは
がらっと音色を変えて
かなり良い感じの歳の取り方。
(う〜ん、さすがのシュトイデさんのソロである)

病気の時の痛みや死まで含めて
曲の好き嫌いはともかくとして
何とも見事に「語って」くれた。

別に感動してうち震えて、という曲ではないので
(そうなのかもしれないが感受性ゼロなので)
これだけ楽しく語って聴かせてくれれば
かなり満足 😀

ウィーン・フィルとは思えない音量だが
明日ももう1回、同じプログラムを聴くと思うと
ちょっとウキウキしている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。


ウィーン・フィル + フランツ・ヴェルザー=メスト

Musikverein Großer Saal 2017年2月16日 19時30分〜21時30分

Wiener Philharmoniker
指揮 Franz Welser-Möst
ピアノ Rudolf Buchbinder

Johannes Brahms (1833-1897)
 Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 d-Moll, op. 15
Franz Schubert (1797-1828)
 Symphonie Nr. 7 h-Moll, D 759 “Unvollendete|
Béla Bartók (1881-1945)
 Der wunderbare Mandarin, Konzertsuite, op. 19

お久し振りの楽友協会。
最近、コンツェルトハウスに入り浸りなので
楽友協会の音響に耳慣れしていない。

このコンサートはピアニストのルドルフ・ブッフビンダーのチクルス。
発売初日に入ったけれど
あまり良い席(安くてまぁ、アレな席(笑))は既に売り切れ。
コンサートの1週間以上前から
コンサートのポスターに「売り切れ」と貼ってあった。

そういうコンサートで何が有り難いかと言うと
写真だけ撮りに入って来る観光客が少ないこと。

ブッフビンダーは、ジモッティには大人気だし
ウィーン・フィルというブランドは
観光客には圧倒的な魅力だから
少なくともマジメに音楽を聴こうという人が会場を埋め尽くす。

で、どうなるかと言うと
会場が静か ♡♡♡

多少の咳払いとかはあるけれど
普段に比べたら、本当に雑音が少ない ☺️

私としては、別にフランツ・ヴェルザー=メスト見る気ないし
ブッフビンダーも別に見なくても全然構わないので
雑音が少ないと、聴覚だけに集中できる。バンザイ。

ブラームスのピアノ協奏曲1番。
これ、ブッフビンダーはお得意の曲だし
ワタクシ的には有名な第2番より好きなんだけど

あれっ???
トゥッティで弦がメロディを描く最初の出だしが
・・・何か乱暴というか、荒いというか
アンサンブル揃ってるから
ますます弦の高音がヒステリックな叫びに聴こえてくる。

こんなワイルドな弦の音
ウィーン・フィルで聴いたことないぞ・・・

え〜っと、繰り返して書いておきますが
私のこのブログは
あくまでも、音楽ド素人の「個人的印象記」であって
営業妨害でも、何かをバカにするとか
音楽批評をするとか、そういう意図は一切ございません(断言)

確かにあのワイルドな第1テーマの弦は
しっかりとメロディを刻んでいるのだが
(以前パーカッションばっかり聴こえて弦が埋もれたケースあり)
すごい音量で、無理やりにガリガリ弾いている感じ。

ウィーン・フィルがガリガリ演奏しても
全然面白くない(すみません)

ブッフビンダーのピアノのタッチは非常に強いので
そこまでオーケストラが咆哮しても
全く埋もれずに聴こえてきて、これも驚愕だが。
骨組みの太い、堂々とした
如何にもゲルマン系という印象を醸し出すピアノで
やっぱりブッフビンダーって
ベートーベンとかブラームスとかだと
ある意味、無敵だと思う。

しかし、こんな荒々しい演奏・・・
いや、若き日のブラームスが
クララに抱く、やるせない慕情とその熱情を爆発させていると考えると
それが正しいのだろうが
老年に入った私には、ちとこの熱情は気恥ずかしい(すみません)

ただ、第2楽章は緩徐楽章なので
これが美しかった・・・

この楽章の後半にピアノのトリルがあるじゃないですか。
あの部分、むちゃくちゃ好きなんだけど
あの音が重なって来るところで
背中ゾクゾクして
羽が生えて、ちょっと天井まで飛んじゃって
何かもう、正にイっちゃった、という体感的快感 ♡

ブラームスは確かにメロディ・メーカーではないのだけれど
あの音の重なりの厚みって(まぁ、ベートーベンもだが)
時々、ストライクで体感的快感に結びつく。
(ええ、どうせ音響オタクでヘン○イです)

後半がシューベルトの未完成交響曲に
バルトークの中国の不思議な役人って
いったい、どういうプログラム構成なんだか
さっぱりわからんが

シューベルトの未完成。
指揮者によっては、すごいピアニッシモで始める曲だが
最初からピアニッシモというよりピアノで
普通に聴こえる音量。

淡々とした透明感のあるシューベルトで
伝統的とかウィーン的と言うより
もっとモダンなガラス張りの近代建築でも見ているような雰囲気。

ウィーンっぽいウエットな感じを徹底的に排除しました
・・・っていうところかなぁ。個人の勝手な印象だが。

この交響曲、やっぱり本当に「未完成」だよねぇ。
第2楽章が終わった後に拍手するのを逡巡するような
何だか中途半端な感じがスゴイ。
色々な演奏を聴いて来たけれど
あまり好きになれない曲ではある。

最後がバルトークの中国の不思議な役人。
(だから、プログラムの組み方が何かヘン)

これも、かなりの音量でガリガリ演奏したけれど
これは鋭くガリガリやって正解の曲。

細かい部分の透明感と解像度が抜群。
シューベルトでガラス構築された近代建築を見たかと思ったら
バルトークでは、ガラスをガリガリ引っ掻いて
鉄の棒で叩き壊して、ガラスを割って
そのガラスの輝きを表現しているような印象。

ウィーン・フィルのあの温かい音色はいったい何処に?
徹底的に冷血、徹底的に客観的で
かなり暴力的(笑)

まぁ、あの曲そのものが暴力的な曲だし。
あまりエロチックなところはなかったけれど
スピード感と大音響と
細かい部分の解像度で、バッチリ決めた印象。

あの曲で、体感的な快感を感じたら
これはかなりヤバイ症状だと思うので
すごいな〜、というだけにとどめよう(笑)

ウィーン・フィルとヴェルザー=メストのコンサートは
今週末に定期公演があるのだが
こちらは全然違うプログラムで
ロザムンデとルネ・スタールの曲と英雄の生涯。

来週のソワレは
シェーンベルクの浄夜とシューベルトの交響曲8番
(これは行きません。ウィーン交響楽団の方に行きます(笑))

普通ウィーン・フィルって
同じプログラムで何回もコンサートするのに
何で今回は、こんなに違うプログラムで登場するんだろう?
(リハーサルの時間、ほとんど取れないだろうに・・・???)

プロってスゴイな、と
やっぱり感心してしまう、ド・シロートの私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。



余計なことだけど
フランツ・ヴェルザー=メストって
クリーブランドと来るとスゴイと思うんだけど
それ以外で、あんまりきゃ〜っ、とはならないんですよね。
昔の、野心が滴り落ちるような演奏のイメージが強いのかもしれない。

イェーテボリ交響楽団 + マルク・スーストロ

Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年2月15日 19時30分〜21時20分

Götebourger Symphoniker
テノール Klaus Florian Vogt
指揮 Marc Soustrot

Jean Sibelius (1865-1957)
 Finlandia op. 26 (1900)
Richard Strauss (1864-1949)
 Vier Lieder op. 27 (1894)
  Nr. 3 : Heimliche Aufforderung
 Ständchen op. 17/2 (1885-87)
 Freundliche Version op. 48/1 (1900)
 Liebeshymnus op. 32/3 (1896)
 Vier Lieder op. 27 (1894)
  Nr. 1 : Ruhe, meine Seele !
  Nr. 4 : Morgen !
  Nr. 2 : Cäcilie
Modest Mussorgski (1839-1881)
 Bilder einer Ausstellung (1874/1922)
 Bearbeitung für Orchester : Maurice Ravel

イェーテボリ交響楽団のコンサートは
当初、アラン・アルティノグリュが指揮する予定だったが
オーストリア・ドイツ・ベルギーを巡る演奏旅行をキャンセル。
マルク・スーストロが指揮台に立った。

最初はフィンランディア(笑)
ちょっと国が違うけれど
ご挨拶曲としては良い選択。

あまり熱くならず
比較的繊細に仕上げている。
まぁ、コンツェルトハウスのデッドな音響もあるけれど。

さて、この間の「死の都」で聴き逃した
クラウス・フローリアン・フォークトだが
プログラムの順序を変えて
リヒャルト・シュトラウスの4つの歌の
Heimliche Aufforderung を最初に歌ったので
プログラムには、別刷りの紙が一枚入っていた。
(いやはや、これ面倒だったろうなぁ、コンツェルトハウス関係者には(笑))

甘いテノール健在だが
この人の声の質って
(声量はむちゃくちゃある)
男の子がそのまま大人になったような
女性で言えばスープレットのような声なので
あの、色っぽくて艶っぽい、秘密めいた曲が
何だか、若い男の子に誘われているみたいで
全然エロチックにならん!!!

次のセレナーデは、内容としては声の質に合っていて
これは可愛かった ♡

Ruhe meine Seele ! って割に暗い曲だと思うのだが
あのテノールで歌われると
何か、全然暗くならないけれど
あまりに声がチャーミングで可愛いので許す。

Morgen ! は、最近、みんな歌うけれど
流行なのかしら。
曲が短くて、歌うところがあまりないからな・・・(邪推)

Cäcilie で盛り上げて終わろうという意図はよくわかる。

アンコールに Zuneigung を聴かせてくれたのだが
実は、これが一番良かった。

あの甘い声のテノールは
やっぱりメロディたっぷりの伸ばすフレーズで聴くのが一番良い。
何も好き好んでドイツ語のブチブチ切れるものを歌わなくても
どちらかと言えば、イタリアのベルカントで聴きたい声だ。

さて、流行と言えば
ムソルグスキーのラヴェル編曲版「展覧会の絵」も
最近、何回も何回も何回も聴いているような気がする。

最近と言えば、1月23日に
シカゴ交響楽団とムーティで、この曲聴いちゃったから
オーケストラの巧さとか
アンサンブルの精密度から言ったら
やっぱり、このオーケストラ
どうしても多少劣って聴こえるのは仕方がない。

こんなスタンダードな曲
どうやって工夫したって面白くならんだろ、と思っていたら

グノームの演奏の最後の方で
弦にあれ?という、ちょっと外れ気味のポルタメント。
えええ? ありゃ、これ、すごく面白いじゃないの。

古城の演奏なんか
古城というよりは
重力がなくなって、空に浮いた古城のようなイメージで
(そういうジブリ映画ってあったよね(笑))

サックスのソロは間違いなく名人。
メロディが長いボーゲンで歌われて聴き惚れた。

無理に速いテンポは使わず
丁寧な演奏なので
情熱とか熱狂とかから、かなり遠い
冷静な造りに聴こえてくる。
(まぁ、これもコンツェルトハウスの音響のせいかもしれない)

シカゴ交響楽団+ムーティと比べてはいけないけれど
それなりの工夫も見えたし
色彩感というよりは
もっとマジメな安定した正統的なオーケストラ音楽だった。

客演オーケストラが持って来るアンコールは
私にとって楽しみの一つだが(センスがわかる)

Wilhelm Stenhammer : Interlude (Sången, symphonische Kantate op. 44)

コンツェルトハウスは
自分が行ったコンサートの後に
アンコール曲を携帯電話のショート・メッセージに送ってくれる、という
とても有り難いサービスがあるのだ。

この演奏がむちゃくちゃ良かった ♡
本当に素晴らしかった ♡♡♡

調べてみたら
このヴィルヘルム・ステーンハンマルって
このオーケストラの歴代指揮者の1人で
スウェーデンの最も重要な作曲家の1人と書いてある!!!

いや何ですか、これ。
素晴らしいじゃないですか。
この作曲家、他にも作品がたくさんあるみたいなのに
何で、こういう曲を持って来ないのかしら?
(残念ながら、知名度の低い曲のコンサートのチケットは
 確かに売れ行きが悪くなるのだが・・・)

考えてみれば
フィンランディアのシベリウスはフィンランド
私の好きなカール・ニールセンはデンマーク
ピアノ協奏曲で有名なエドヴァルド・グリークはノルウェー。

スウェーデンの作曲家と言われても
確かに私、誰も知らないわ(勉強不足)

あまりに素敵な曲だったので
Youtube で探してみたら
同じオーケストラの公式チャンネルで
やっぱりアンコールで弾いている6分強のビデオがあったので貼っておく。



クラシックの名曲、山ほど聴いているような気がするけれど
まだまだ知らないお宝が山ほどある、と思うと
ちょっと興奮してしまう私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。




シチリアのレモン (フォルクス・オーパー in Kasino)

Die Volksoper im Kasino am Schwarzenbergplatz
2017年2月12日 20時〜21時15分

Manfred Trojahn (*1949)
Limonen aus Sizilien
Drei italienische Geschichten nach Texten von Luigi Pirandello
und Eduardo De Filippo
Libretto von Wolfgang Willaschek

指揮 Gerrit Prießnitz
演出 Mascha Pörzgen
舞台・衣装 Ddietlind Konold

Der Schraubstock
Giulia Fabbri : Rebecca Nelsen
Andrea Fabbri : Carsten Süss
Antonio Serra : Morten Frank Larsen
Anna : Manuela Leonhartsberger

Lemonen aus Sizilien
Micuccio Fabbri : David Sitka
Sina Marnis : Rebecca Nelsen
Marta Marnis : Ursula Pfitzner
Dorina : Manuela Leonhartsberger
Ferdinando : Daniel Ohlenschläger

Eine Freundschaft
Micuccio Fabbri : Carsten Süss
Carolina Fabbri : Birgid Steinberger
Alberto Serra : Morten Frank Larsen

Orchester der Volksoper Wien
Komparserie und Kinderkomparserie der Volksoper Wien

シュヴァルツェンベルク広場にある Kasino という建物は
ブルク劇場の管轄下で
私は Im Puls Tanz のパーフォーマンスで何回か行った事がある。

Volksoper が初めてこの会場を借りて
現代オペラを上演する初日に
クソ高い(すみません、でも42ユーロですよ!)チケットを買って
ウキウキと駆けつけたのは
一重に、上記の出演者の1人を見たいという・・・

はい、勘と記憶力の良い読者の方は
すぐにお分かりの通り
こんなイイ男が世の中にいるのかしら?という程
モルテン・フランク・ラルセンの「顔」が
私はものすごく好きなの ♡

この人がメリー・ウィドウでダニロなんか歌った日には
私は最初から最後まで、ずっと悶絶している。

で、現代オペラですから(笑)
知り合いに、これを観に行く、と言ったとたん
最初から最後まで雑音だよね、と断言された。

たった1分の「雑音」だから
興味津々の読者も巻き込んでしまえ。
トレイラーをどうぞ。



このトレイラーが出た時に
実はあれ〜っ、とひっくり返りそうになったのだが
実際に観てみて・・・

モルテン・フランク・ラルセン
何でこんなに太っちゃったの?????

いや、お腹の出た丸顔でメガネというのは
本来は私の好みのドンピシャなんだけど
ラルセン、むちゃイイ男なのに
顔があんなに良くて
表情があんなにコロコロ変わってチャーミングで
腹の脂肪がズボンのベルトの上から出てるって
・・・すみません、絶句(涙)

スウィニー・トッドの時には
あんなに太ってなかったじゃない。
多少の中年太りは許せるけど
あれはあれはあれは・・・😱

さて、ストーリーは
ギリシャ悲劇の形式に則った(とプログラムに書いてあった)
三部作の浮気物語(それ以外に何と言えと?)

ジュリアはアンドレアと夫婦で子供もいるが
アントニオと浮気をしていて
浮気がバレて自殺する。

この子供のミクッチオが
第二幕で、幼なじみで才能を見いだした
オペラ歌手のシーナの楽屋を訪ねようとして
追い出され
結局、会う事はできるのだが
あんた誰?と冷たくされる。
(まぁ、そりゃそうだろう)

第三部では、このミクッチオが病床に居る。
親友のアルベルトは
ミクッチオの自殺した母親の浮気相手の息子である。
錯乱したミクッチオは
アルベルトとの面会を拒み
アルベルトはミクッチオの人生の登場人物に化けて近づくのだが
最後にミクッチオは
アルベルトの妻とずっと浮気をしていて
アルベルトの子供はミクッチオの種だ、と告白して死ぬ。

いわゆるギリシャ悲劇の
親の因果が子に報い、って奴ね。
(因果じゃなくて浮気だけど)

音楽は限りなく雑音だが(笑)
言葉にしっかり寄り添っているので
演劇に、ちょっと音で彩りを添えました、という印象。
よって、違和感はあまりないし
その分「音楽」という程、音楽が先立つ風ではなかったけれど
ドラマチックなところは
やっぱり、ほんの少し「音」が付いている、というだけで
非常にドラマチックになるもんだなぁ、と納得。

舞台は、少ない机や椅子、ベッドを使って
華やかな衣装で、かなりうまくまとまっていたと思う。
演出的には良い感じで、至極真っ当。

歌手も揃っていて、聴き応えはある。
ラルセンは、激太りした点を除けば
やっぱり顔の表情はコロコロ変わってチャーミングだし
カルステン・ズュースが迫真の演技で圧倒的。

ああいう狭い会場だと
ソプラノが響き過ぎて、ちょっとキンキンした音にはなるけれど
それは会場の音響のせいなので仕方がない。

この演目、チケット高いし
高い割には、70分ほどの作品だし
ガラガラかなぁ、と思ったら
関係者らしき人たちが大量に来ていて
2月はシニア割引があるので
年配の方々も大量に来ていて
会場は満席状態(自由席です)

シニアの方々も、さすがに現代オペラを聴きにくる層なので
会場がものすごく静か。
誰も咳一つしない。
(隣に座った関係者っぽい英語を話す若い女性は
 途中で退屈して、ため息ついたりバッグの中をゴソゴソしていたが
 さすがに、すぐに止めてくれた(笑))

その意味では、すごく音楽(というかセリフか)に集中できて
あっという間の70分だった。
変に長くないだけに、かなり内容が凝縮されていた気分。

これから8回の上演があるけれど
チケット42ユーロもするので、もう行きません(笑)

ドイツ語がわかって
現代音楽好きな向きにはお勧めしますが
字幕がある訳じゃないし
(その分、音楽に乗せたセリフはほとんど聞き取れる)
オペラというよりは
現代演劇を観る、という気分で行った方が良いかもしれない。

まぁ、でも激太りしたとは言え
私にとってのイケメン・ナンバーワンを
あんなに近くで観られた、というだけで
ちょっと幸せ気分になっている私に
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サーカス妃殿下 フォルクス・オーパー

Volksoper 2017年2月9日 19時〜21時45分

Die Zirkusprinzessin
Operette in drei Akten
Text von Julius Brammer und Alfred Grünwald
Musik von Emmerich Kálmán

指揮 Lorenz C. Aichner
演出 Thomas Enzinger
舞台 Peter Notz nach einer Idee von Sam Madwar
衣装 Sven Bindseil
照明 Sabine Wiesenbauer
振付 Bohdana Szivacs

フェードラ・パリンスカ侯爵夫人(未亡人) Astrid Kessler
セルギウス公 Kurt Schreibmayer
サスクシン伯爵 Nicolaus Hagg
ペーター・ブルソフスキー男爵 Georg Wacks
スタニスラフスキー劇場支配人 Gerhard Ernst
ミスター・エックス (実はフェージャ・パリンスキー) Szabolcs Brickner
ミス・マーベル Elisabeth Schwarz
カーラ・シュルンベルガー Elisabeth Flechl
トニ・シュルンベルガー Michael Havlicek
ペリカン Herbert Steinböck
ボルシェビキ・客 Maximilian Klakow
バーのピアニスト George Frebold
アクロバット Duo Aquarius

Orchester, Chor und Kompaserie der Volksoper Wien
Wiener Staatsballett
Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

カールマンのオペレッタ
昔は「サーカスの女王」と言っていたようだが
プログラムを見ると「サーカス妃殿下」となっている。

確かにサーカスの女王より、サーカス妃殿下の方が
あらすじには沿っていると思う。

大金持ちの未亡人侯爵婦人フェードラが
サンクト・ペテルブルクにサーカスを観に行く。
ミスター・エックスという
仮面で顔を隠した人物が大人気だからである。

実はこのミスター・エックス
フェードラの亡き夫の甥のフェージャ・パリンスキーである。

昔、フェードラの美しさに魅入られていたら
夫に嫉妬され、爵位と相続権を剥奪されて
サーカスで働いている。

人気者ミスター・エックスの楽屋を訪ねるフェードラ。
フェージャはすぐに気がつく。
(フェードラはもちろん知らない。勝手に向こうから恋されただけだし)

仮面を取って頂戴、というのに逆らい
奥さま、お手にキッスしてよろしいでしょうか? に対して

え? あなたが?
一介のサーカスの芸人のアナタが
侯爵夫人のワタクシの手にキスをしたいですって?
ご冗談でしょ。ほっほっほっ。

・・・いや〜、ヤな女だな。
一生に一回くらい、本気でこういう事が言える身分には憧れるが(笑)

ロシアの貴族セルギウスはフェードラに色目を使っている。
外国人と結婚してしまったら
フェードラの多大な財産がロシアから外国に行ってしまうからである。
(おおおおおい、それ、メリー・ウィドウですか(笑))

フェードラがなびかないとわかると
ミスター・エックスに陰謀をもちかけ
貴族のコロソフ公としてフェードラの前に現れるように計らう。

ミスター・エックスことフェージャは
コロソフ公として登場し
フェードラも、貴公子なら、という事で
だんだん仲良くなって

セルギウスがニセ文書で
ロシア皇帝は、あなたのために結婚相手を選びました、という手紙を
フェードラに渡し

知らない相手と結婚するくらいなら
今日、知っている人と結婚して
皇帝に「あら、ごめんあそばせ、ワタクシ、もう既婚ですの」
と言った方が良い、とけしかける。

フェードラを愛しているミスター・エックスことフェージャは
コロソフ公を騙っているのに良心の痛みを覚えながら
フェードラとの結婚式に臨む。

・・・と、そこに
サーカスのメンバーとセルギウスが登場。

コロソフ公は、実はサーカスのメンバー、ミスター・エックスだ
お前はサーカスのスターと結婚したサーカス妃殿下だ、とからかう。

同時にもう一つラブストーリーが展開する。
サーカスのメンバーのミス・マーベルに惚れて
通い詰める、ウィーンのホテル「カール大公」の息子
トニ・シュルンベルガーは
ミス・マーベルが何とウィーンっ子である事を知って狂喜。

このラブストーリー、前半は順調に進む。
セルギウス公は、トニの事を
本当にカール大公の息子だと思い込んでいる。

フェードラとコロソフ公(ならぬフェージャでミスター・エックス)の
結婚式と合わせて
ボクたちも結婚式、というので結婚してしまう。

後半は、このトニとマーベル嬢が
ホテル「カール大公」に戻ってからのストーリー。

トニがお母さんに、サーカスの女性と結婚した、という事を言えず
ウエイターのペリカンに助力を頼んでいたら

マーベルが痺れを切らせて

私がお母さんに言うわ!!!
(いや、女性って強かったのね、昔から(笑))

お母さんは、息子がサーカスの女性と結婚した、というので
気を失いそうになるが

このミス・マーベルが
昔、憧れながら、どうしても落とせなかった
ブルクシュターラー少佐の娘である事を知り

あああああ、貴女が彼の子供、何て彼に似てるの ♡

・・・と、結婚を喜んで承認する事になる。

さて、そのホテル「カール大公」で
セルギウス公とフェードラとフェージャがまた出会う。
一悶着あって
さて、それでどうなったでしょう・・・というところでシーンいったんストップ。

序曲の後に、舞台には寂れたサーカス小屋。
そこに、昔、劇場支配人だったスタニスラフスキーが登場して
昔話を始めるという幕開け。

最後のシーンがストップしたところで
スタニスラフスキーがもう一度登場。
昔話はこれで終わるが
フェードラは誰にキスをしたか。

(もちろん、セルギウス公ではなく
 フェージャにキスして終わる。
 多少強引でもハッピー・エンドがオペレッタであろう、うん)

バレエ・ダンサーをピエロっぽい化粧と衣装で
かなり多く投入しているのだが

背景で動くシーンが多くて
(もちろん、ダンスも思っていたよりあったが)
ちょっと、もったいない(好みです、好み)

アクロバットのペアは
最初は歪んだ鏡のような幕の向こうで
とんでもないバランスを見せてくれる。

でも、鏡の向こう側という事で、あまりくっきり見えずに残念。
ああいうアトラクションは、ちゃんと見せて欲しいよ〜。

その後に、やっと、ヒモを使った見事な芸で
楽しませてくれるシーンがあった ♡

音楽はゴキゲン ♡
序曲の時にあっ!と思ったんだけど
この Zwei Märchenaugen って、このオペレッタの曲だったのね?!

ミスター・エックス(コロソフ公でフェージャ)のテノール歌手
ちゃんと高音まで出て、演技も悪くなく
背は高くて、舞台上、ちゃんと絵になっているんだけど

このアリアは、やっぱりちょっと迫力不足(笑)
これは、最初のところで
サーカス商売に身を落とした自分の悲愴を
悲しみと怒りを籠めて歌ってこそ
後半の「2つのメルヒェンの目」逃した幸福の部分の
甘さと郷愁が活きると思うんだけど。

対してフェードラを歌った Astid Kessler は
鼻高々のイヤなプライドの高い侯爵夫人の役にピッタリ。

声もかなり出るし、セリフもクリアで
いや、本当にイヤな女になりきっていて

あまりに鼻につくイヤな貴族女になりきっているので
ミスター・エックスことフェージャと
最後にハッピー・エンドになるリアリティはなかったわ(笑)

トニとミス・マーベルは、これは芸達者で魅せた。
トニはセリフがハッキリとしていて
かなり高い声でセリフを言うのだが
歌ってみると実はバリトン(笑)
ちょっと、その断層にギョッとする事はあったのだが

2人揃って、歌うわ、踊るわ
ダンサーの群舞に混じって
見事にダンスを繰り広げて
こういうオペレッタの歌手って、スゴイと思う。

シリアスなフェージャとフェドーラだけだったら
なんだ、この格差社会の弊害は!とイヤな気分になるところだが
このトニとミス・マーベルによって
(この2人だって、ある意味、格差社会問題なんだけどね)
かなり救われている、という感じがする。

最初の「思い出話」の部分は冗長に感じたけれど
最後になって、伏線として活きてくる。

ストーリーの運びもスピーディだし
ダンサーやアクロバットの起用で
舞台から目が離せない。

最初は、えっ?19時〜21時45分?とゲッソリしていたのだが
後半の筋運びのテンポの良さに
あっという間に時間が経ったという印象。

文句なく楽しめます、うん。

しかし、こういう「格差社会」
まぁ、ヨーロッパではいまだにあるのは確かだが

考えてみれば、日本だって学歴社会というものが・・・

ワタクシ、ナントカ大学を卒業しているのに
アナタは何? ○校卒?
あら、話にならないわ、なんていうのが
あるのではないかと、チラッと考えてしまった。

もっとも、このストーリーは
「身分違いの恋」ではなくて
(それぞれに、ちゃんと身分は釣り合っている)
「身分違いの恋」の仮面を被って
アーティスト苛めをしているような気もするが
(あっ、それ以上言えない(汗))

現代では、何の能もない
ただの金持ちの貴族になるより(註 なれませんってば)
アーティストになる方が、ずっと大変なのよ(笑)

と思いつつも
金持ちでもなく
貴族でもなく
アーティストでもない私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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