ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

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    Musikverein Großer Saal 2019年10月17日 19時30分〜21時20分

    Wiener Symphoniker
    Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
    指揮 Philippe Jordan
    ソプラノ Regula Mühlemann
    ソプラノ Robin Johannsen
    アルト Wiebke Lehmkuhl
    テノール Werner Güra
    バス Michael Volle

    Johann Sebastian Bach (1685-1750)
    Ein’ feste Burg ist unser Gott. Choral, BWV 303

    Arvo Pärt (*1935)
    Sieben Magnificat-Antiphonen für Chor a capella

    Johan Sebastian Bach
    Magnificat für Soli, Chor, Orchester und Basso continuo
    D-Dur, BWV 243

    Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
    Symphonie Nr. 5 d-Moll, op. 107 „Reformations-Symphonie“

    ウィーン交響楽団は1つのプログラムで3日間続けて演奏するが
    私のチクルスは、今回は2日目。
    明日も同じプログラムだが、明日は私は別のところにウワキ予定(笑)

    このプログラム構成見た時に
    私は心の中で唸ったのである。

    だって、最初のバッハのコラールって
    メンデルスゾーンの宗教改革で使われているメロディだし

    アルヴォ・ペルトのマグニフィカート・アンティフォナの後に
    バッハのマグニフィカートを演奏して

    後半がメンデルスゾーンの宗教改革交響曲って
    誰が考えたのか、素晴らしい統一性を持ったドラマツルギーではないか。

    席は結構空いていたのだが
    とある国からの観光客の皆さまが
    超安い席をお求めになって
    コンサート始まる前に民族大移動をしたので
    私は周囲にほとんど誰もいない、という理想的な状態で
    コンサートを聴ける事になった。ラッキー (^^)v

    風邪は治ったと思うのだが
    風邪の時に耳詰まりで聴こえ難かった鼓膜が
    あの時はごめんなさい、今度はサービスするわね
    という感じで
    何だか、ものすごく音が響くのだが・・・

    ウィーン楽友協会合唱団は割に大編成で攻めてくるのだが
    そんな、プロテスタントは仇だ、みたいな音量で
    バッハを歌わなくても・・・(汗)

    続いてのアルヴォ・ペルトの
    マグニフィカート・アンティフォナの美しさに
    椅子からずり落ちそうになった。

    アンティフォナと銘打っているので
    ラテン語かと思ったら、何とドイツ語で
    しかも、途中で時々出てくるディソナンツを除くと
    全体は美しいトナールで
    (教会旋法ではない)
    大きなボーゲンを描いて、最後に調性が戻ってくるという
    ペルトの曲って、もともと音響的に美しいものが多いんだけど
    この曲も透明感があって、とても美しい。

    バッハのマグニフィカートは
    ・・・寝ました、ごめんなさい 💦
    (宗教音楽苦手・・・)
    ラテン語のテキスト見ながら
    magnificat は magnificare の第三人称単数の現在直接法で
    だったら anima mea が主格で Dominum が dominus の対格か
    ・・・とか考え始めたら、絶対に寝落ちします。
    (マウンティングしてるワケじゃないけど
     まだ数週間でも、1年弱で試験あるし・・・)

    寝ていても聴こえてくる音楽は
    バスのミヒャエル・フォレと
    アルトのヴィープケ・レームクールの声量がすごい。
    まぁ、舞台に近い席なので
    こと、歌声に関しては非常にバランスが悪いのだが
    この二人、むちゃくちゃ響いてくるので
    その度に起きてしまうのである(何だそれは)

    結構観光客とかも多かったと思うのだが
    前半の演奏は途中の拍手のフライング全くなし。
    バッハからペルト、そしてバッハという
    ひとかたまりの音楽を、まとめて聴けたのには感謝。

    風邪引いている人も多かったようで
    演奏中の咳・・・どころか、大声を伴ったクシャミが何回かあったが
    まぁ、それは仕方ないだろう。
    (帰って寝てろ、とは言わない。私も風邪でもしつこくコンサートに行く。
     ただし私は咳もくしゃみもしないよ。するならタオルを持って行く)

    後半が私が楽しみにしていた
    メンデルスゾーンの「宗教改革」
    滅多にライブで演奏されない曲なのに
    2学期にわたって、音楽分析とプロゼミで
    この曲が取り上げられて
    しっかりスコアに頭突っ込みながら
    宗教的エレメントの洗い出ししたんだもんね。
    (マウンティングです、読者の皆さまは気にしないように)

    フェリックス・メンデルスゾーンは、かなりプライドの高い人で
    この曲も演奏された時に評判が良くなかったので
    もう、破って捨てたい!みたいな手紙が残っている。
    (プライドの高さでルイ・ブラスとかメルジーネとか
     名曲を作っているので、それは有難い。これも滅多に演奏されないが(涙))

    もちろんその際に様々なオーケストラの
    様々なバージョンを聴きまくっていたので
    耳逆らいがある、という事は認めるにしても

    何なんだ、この、やたらに元気な演奏は???

    テンポの変化もスゴイし
    (何でそこでテンポ変える?という部分が多々)
    宗教色とか何とかじゃなくて
    ともかく、ひたすら勇壮で、音量が大きくて
    特にティンパニ出てくると、もうその音が大きすぎて
    どう聴いても、行進曲にしか聴こえないし

    全体的に

    これ、戦争映画の劇伴ですか?

    と言いたくなってしまう。

    宗教戦争は、当時は既に終わっているはずだが。

    前半の宗教色に満ちた楽曲から
    カトリック許すまじ、みたいな展開になるとは(驚愕)

    途中の印象的なドレスデンのアーメンにしたって
    a の全音符から、四分音符で h-cis-d-e と上がっていった後
    次の小節の e との間に
    ゲネラル・パウゼとか入ってましたっけ?

    (後でスコア見たけれど
     確かに、h-cis-d-e の上昇部分でクレッシェンド及びスラーがあって
     いったんスラーを閉じてから
     次の e ではピアニッシモの指示はあるから
     e の四分音符と、次の e の全音符x2小節フェルマータ付きの間に
     多少の休符を入れてしまっても良いのかもしれないが
     あれはやりすぎだろ? 完全に分断している)

    あまりに気になったので
    ようつべでドレスデン・アーメンのコラールを
    いくつかピック・アップして聴いてみたが
    あんなに長い休符を取って
    前半の上昇音階と、次の e が分断されるように聞こえるものはなかった。

    ええ、どうせシツコイですが
    学者(ワタシは違うが)って、だいたいシツコイんです。

    第2楽章は、まぁ、確かにあのリズムだとそうなんだろうが
    ダンス音楽にしか聴こえない(けど、それはそれで良いのか)
    ともかくめちゃくちゃ激しい(第1楽章含む)

    第3楽章の出だしが、かなり遅いテンポで
    これ、楽譜ではアンダンテと書いてあるんだけど
    戦争して負傷してダンスして
    腰でも痛めて、ゆっくりとしか歩けないのかしら(妄想)

    最終楽章もアンダンテだが
    やっぱり、かなり遅い速度でバッハのコラールが
    この上なく「勇壮」に演奏されて
    アレグロ・ヴィヴァーチェに続くところが
    何だかかなり不自然に響く。

    まぁ、確かに楽譜でアンダンテ・コン・モートから
    突然アレグロ・ヴィヴァーチェに変わるので
    これは仕方ないかもしれないが
    もう少し巧く繋げなかったんだろうか(文句が多い)

    この最終楽章もティンパニが強すぎて
    もう、ティンパニばっかり聴こえて来て
    それは、きっと、私の座っている席が悪かったのだろうが
    あんなにティンパニ鳴らして
    行進曲にしなくても良いじゃない(涙)

    前半が宗教的な敬虔さに満たされた時間だったので
    後半で戦争映画になるなんて展開は思いもつかなかった。
    あ、もしかしたら、それが指揮者の目論見だったんでしょうか。

    観客にとっては聴き慣れない曲だったせいか
    楽章と楽章の間での
    観客席からの咳、くしゃみ、その他がものすごく多くて
    どうも指揮者が観客席を向いたか何かで
    客席から失笑が出ていたけれど
    (舞台見えないし、今日は見る気もなかったのでわからない)

    せっかくスコアあるんだから持ち込めば良かった・・・
    と、後悔先に立たずで悔しい思いをしている私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    あくまでも個人的印象記で、自分のための記録なので
    営業妨害とか、悪口ではありません!!!!
    時々マウントしたがるのは、私の悪い癖なのでお許し下さいまし。

    オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 + ヴァシリー・ペトレンコ

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      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年10月16日 19時30分〜22時10分

      Oslo Philharmonic
      ピアノ Leif Eve Andsnes
      指揮 Vasily Petrenko

      Richard Strauss (1864-1949)
       Don Juan. Tondichtung nach Nikolaus Lenau op. 20 (1888)

      Edvard Grieg (1843-1907)
       Konzert für Klavier und Orchester a-moll op. 16 (1868)

      Sergej Rachmaninoff (1873-1907)
       Symphonie Nr. 2 e-moll op. 27 (1906-1907)

      これ、個人的なメモなので
      本来は他の人に読んで頂くようなモノではないので

      読むな!
      ・・・とまでは言いませんが
      読んで呆れ返っても
      当方は一切関知しないので、よろしくどうぞ(予防線)

      結論から簡単に言うと

      寝てました 💦

      だいたいいつも、舞台の見えない超貧民席愛用なので
      何も見えないから、目を瞑って音楽に集中っていう事はある。
      (だから、そういう時は別に寝ているワケではない・・・と思う)

      ただ、今日のコンサートは
      確かに頭の中で音楽は鳴っていて
      それがもう、夢のように素晴らしい音楽で
      実は本当に夢だったんじゃないか、という
      恐ろしい疑いが濃厚なので

      これから書くメモ=印象記も
      本当に聴いた音楽だったのか
      白昼夢で、私の少ない脳味噌が勝手に作っていた音楽なのか
      あんまりはっきりしない(アホです)

      少なくともドン・ジュアンの最初は寝落ちせずに聴いていた(と思う)
      明るい音色の、音量たっぷりのオーケストラで
      聴いていて気持ちが良い。

      指揮者のヴァシリー・ペトレンコは
      今までヨーロピアン連合ユース・オーケストラの指揮者として
      何回も聴いていたけれど
      いわゆるプロのオーケストラを指揮するところは
      初めてではないかと思う。

      学生オーケストラを指揮するだけあって
      音楽作りもとても明確で現代的な印象。

      さてグリーグのピアノ協奏曲と言えば
      誰でも知っている名曲で

      ここで、そろそろ白昼夢の世界に沈没したようだ。
      いやもう、何が驚いたかと言って

      グリーグのピアノ協奏曲って
      こんなに豪華絢爛、美しさに満ちて
      ホールにお星さまが降って来て
      胸が締め付けられるような感情の奔流に乗って
      その快感と言ったら
      ナニなんかより、ずっと深く体感的で
      悶えまくり。

      ・・・こういうのって、やっぱり夢ですよね?

      第2楽章の、あの美しいアダージョで
      ヘンな携帯電話のメロディを鳴らした奴は許せないが。

      知っている曲だと、頭の中と比べたりして
      何だかんだ、文句をつけたいワタシが
      自分でも収容のつかない
      原始的快感に(寝ながら)悶えているというのは
      滅多にない体験だったというか
      あ〜、すみません、本当に寝てたんですねワタシ。

      しかしアンズネスの力強いクリアなピアノは
      結構音の大きいオスロ交響楽団と
      ばっちりタイマン張っていて
      本当に素晴らしかった(夢の中かもしれないが)
      アンズネスって、あんなに力強いピアノを弾く人だったっけ?

      アンコールには、やはりグリーグの Ganger op. 54/2 を演奏。
      これはさすがに起きて聴いていたけれど
      これが物凄く面白い曲で
      モティーフが1音づつ変化して
      それに伴って調が変わっていく。
      ピアノ鍵盤の上から下まで全部使って
      モチーフがキュートだし
      絶え間ない転調がまたむちゃ楽しい。

      いったい、あの快感は何だったんだ?と思いつつ
      後半のラフマニノフ交響曲2番に突入。

      ・・・実はラフマニノフの交響曲2番って
      まだ聴いた事がなかった。
      予習すりゃ良いようなものの
      言い訳だが、このところ、ちょっとバタバタしていて
      図書館で聴きながら試験勉強しようと思ったら
      やっぱり途中で寝てしまった上に

      この曲、1時間弱かかるんですよ。
      途中で授業の時間になったりしたので
      結局、一回も聴かずにナマの演奏を聴くハメになり

      もちろん、この曲も、ひたすらグッスリ寝ました。
      あ〜、音楽家の皆さま、ごめんなさい。

      ただこれがまた、ラフマニノフらしいというか
      聴いていて、やっぱり夢の中で
      えも言われぬ快感だったのである。
      (途中でパーカッションがシンバルを床に落として
       とんでもない雑音が入ったけれど(爆笑)← そこだけ驚いて起きた)

      悪い言葉で言えば、割に「通俗的」な感じではあるのだけれど
      その分、ポピュラー音楽にも使えそうな
      ラフマニノフらしい美しいメロディがてんこ盛りで
      白昼夢というか寝落ちしながら
      頭の中に鳴っている
      この上なくロマンティックで美しいメロディは
      ものすご〜〜〜く幸せな夢の劇伴みたいで
      演奏時間1時間があっという間。

      ここ数日で色々とあった問題やら何やらを
      さっぱり忘れて、快感に浸るというのは
      音楽の持っている癒す力が最大限に発揮されたんじゃないかなぁ。
      (寝落ちした言い訳にしか聞こえないが)

      アンコールにグリーグのペール・ギュントから
      アニータの踊り。
      オーケストラの弦のまろやかな響きが
      ものすごく美しい。
      ウィーン・フィルのノーブルさとはまた違う意味で
      何とも優しい、ソフトな音色を聴かせてくれる。

      この間のウィーン・フィルとティーレマンの
      日曜日定期のブルックナー8番も
      楽友協会のホールを満たす豪華絢爛な響きを聴きながら
      快感に打ち震えていたのだが
      今日のコンサートも
      まさに「快感」そのものだった。
      (睡眠不足を補うという意味はあったけれど
       最近、夜、短い睡眠時間の途中に
       足が攣ったりして途中で起きちゃったというのが多かったので
       音楽聴きながら、足も攣らず、暖かいホールで
       ぐっすり眠れたというのは、非常にありがたい)

      明日もまた4コマで
      その後コンサートなので
      さっき、コンサート会場で補充した睡眠時間を過信せずに
      もう、これにて寝ます、という私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      ワタシ、音楽はド・シロートだし
      チケットは貧民席だけどちゃんと自分の年金で買ってるし
      寝てもちゃんと頭の中で音楽は響いているので
      いびきとかかかないし、身動きもしないし
      (端から見ていると目を瞑って集中しているように見えない事もないと思う)
      首ががっくり垂れた、とか言う寝落ち特有の仕草もなかったので
      こういう、音楽療法的なコンサートがあっても良いのではないかと
      反省もせずに開き直っているので
      皆さまからのクレームは冷たく却下します(笑)

      ウィーン・フィル + オロスコ=エストラーダ

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        Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年10月15日 19時30分〜21時30分

        Wiener Philharmoniker
        ピアノ Yuja Wang
        指揮 Andrés Orozco-Estrada

        Sergej Rachmaninoff (1873-1943)
         Konzert für Klavier und Orchester Nr. 3 d-moll op. 30 (1909)

        Igor Strawinski (1882-1971)
         Le sacre du printemps (1911-13)

        ついこの間、ウィーン交響楽団とフィリップ・ジョルダンで演奏した
        春の祭典を、今度はウィーン・フィルとオロスコ=エストラーダで聴く。

        しかし、その前にユジャ・ワンのラフマニノフ、ピアノ協奏曲3番がある。
        今日のユジャ・ワンのお洋服は
        花嫁衣装にも使えそうな、ただしボディコンの白いロング・ドレス。

        横にスリットでもあっておみ足が見えるかと思ったが
        本日はスリットは入っていなかったようだ。
        (ただし天井桟敷超貧民席なので、よく見えない)

        ユジャ・ワンのピアノが・・・すごい。
        この曲を、これだけ強いタッチで弾けるピアニストは
        男性だって珍しい。

        リハーサル不足なのか何なのか
        部外者にはよくわからんが
        オーケストラとの連携が今一つで
        ピアノとオーケストラが微妙にズレたりしていたが

        ユジャ・ワンのピアノが凄過ぎて
        原色感に溢れて
        オーケストラの音を遥かに引き離して
        会場にキラキラ輝きながら飛び散ってくるので

        あ〜、すみません、
        ウィーン・フィルの素晴らしい音なのに
        一瞬、いや、ちょっと何回か

        オーケストラいらん・・・

        とか思ってしまった私を
        どうぞお許し下さい。

        いや、たぶん、ユジャ・ワンが
        オーケストラを振り回したんだろうなぁ、というのは想像つくが。

        あんなに力強いピアノのタッチで
        ガンガン弾かれたら
        美女に連れ回されて
        嬉々として女王さまを崇めるオーケストラ、という
        私の(いつもの)ヘン○イ趣味の妄想が爆発してしまう。

        いやしかし、本当にすごい(それしか言えんのかワタシは)
        アンコールにシューベルトの「糸を紡ぐグレートヒェン」の
        メロディ付きピアノ・バージョンを
        (確かリスト編曲のむちゃくちゃ難しい奴)
        完璧に弾きこなす・・・どころか
        中間部の音楽的爆発の素晴らしさに息を呑む。
        リート歌いだって、あれには負けそう・・・

        これでアンコール終わりかと思っていたら
        (ドレスが長くて、たぶん、またピンヒールがすごいので
         舞台の出入りに異様に時間がかかるのである)
        チャイコフスキーの「白鳥の湖」からの
        4羽の白鳥の音楽を、すごいピアノ・アレンジで聴かせてくれた。
        (で、観客がまだ拍手しているのに
         オーケストラが捌け出すという・・・
         まぁ、早く帰りたいですもんね、気持ちはよくわかる)

        春の祭典は面白かった。
        この曲、ウィーン・フィルは何回も演奏しているので
        技術的には全く問題ないし

        オロスコ=エストラーダもジョルダンと同じように
        各パートを均等に出して来て、解像度が高い。
        途中でテンポをアップして
        すごい推進力で曲を引っ張って行くが
        泥臭い感じが全くないのは
        ウィーン・フィルのノーブルな音によるものかもしれない。
        割にスタイリッシュに仕上がっていて
        現代的にスリムな印象を受ける。

        それに、時々、おっ、と思うところを
        前面に出してくるので
        聴き慣れたはずの曲が新鮮に聴こえるのがお得な気分(笑)

        指揮者が完璧にオーケストラを支配下に置いている
        という印象はまだなくて
        今ひとつ、抑え切れていないかも、という感じはあったけれど
        オーケストラと指揮者の桎梏みたいなものが
        垣間見える感じがして
        それはそれで非常に面白い(根性悪いですワタシ)

        明日はグラーツで、ドボルジャークの「新世界から」を演奏するのだが
        このプログラムはウィーンで演奏してくれないのだ、ちっ。

        日本でのコンサート・プログラムも
        ラフマニノフとストラヴィンスキーになってるな。
        オロスコ=エストラーダだったら
        ドボルジャークの方が楽しそうな感じがするんだけど
        「新世界から」だと、通俗的な名曲アワーになってしまうという
        主催者側の判断なんだろうか。

        日本公演までに、春の祭典も、どんどん緻密になって
        きっと素晴らしい演奏になるんだろうなぁ・・・

        今学期、まだ始まったばかりだが
        アホな事に授業を詰め込みすぎて
        そういう時に限って
        面倒な仕事が山積みになったりしていて
        (その面倒な仕事の報酬がどうなるのか
         実は私もよくわかっていない。ペイしない可能性もある)

        そんな中で
        ぶっ倒れそうになりながらも
        コンサートだけはしつこく行くという
        周囲の顰蹙を買いそうな私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        ヨナス・カウフマン リサイタル

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          Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年10月14日 19時30分〜22時

          テノール Jonas Kaufmann
          ソプラノ Rachel Willis-Sørensen
          オーケストラ PKF - Prague Philharmonia
          指揮 Jochen Rieder

          Johann Strauss Sohn (1825-1899)
          „Eine Nacht in Venedig“ - Operette in drei Akten
           Ouverüre
           „Sei mir gegrüßt, du holdes Venezia“ - Lied des Herzogs aus dem 1. Akt
           „Ach wie so herrlich zu schau’n“ - Lied des Caramello aus dem 3. Akt

          „Rosen aus dem Süden“ - Walzer op. 388

          „Dieser Anstand, so manierlich“ - Duett Rosalinde/Eisenstein
           aus der Operatte „Die Fledermaus“ Uhren-Duett

          „Tik-Tak“ - Polka schnell op. 365

          „Draußen in Sievering blüht schon der Flieder“ -
          Walzerlied aus der Operette „Die Tänzerin Fanny Elsler“

          „Leichtes Blut“ - Polka schnell op. 319

          „Wiener Blut“ - Duett Gräfin/Graf aus der Operette „Wiener Blut“

          Robert Stolz (1880-1975)
           „Gruß aus Wien“ - Marsch op. 898

          Emmerich Kálmán (1882-1953)
           „Zwei Märchenaugen“ - Lied des Mister X
           aus der Operette „Die Zirkusprinzessin“

          Robert Stolz
           „Wiener Café“ - Walzer
           „In Prater blüh’n wieder die Bäume“
           „Wien wird schön erst bei Nacht“

          Franz Lehár (1870-1948)
           „Die lustige Witwe“ - Operette in drei Akten
           „Es lebt eine Vilja, ein Waldmägdlein“
              Lied der Hanna Glawari aus dem 2. Akt
           „Lippen schweigen“ - Duett Danilo/Hanna Glawari aus dem 3. Akt

          Karel Komzák (1850-1905)
           „Bad’ner Madln“ - Konzertwalzer op. 257

          Rudolf Siecznski (1879-1952)
           „Wien, du Stadt meiner Träume“

          アンコールに Hermann Leopoldi の In einem kleinen Café in Hernals と
          Hans Mayer の Heut ist der schönsten Tag in meinem Leben の後に
          ツェラーの小鳥売りと
          Sag beim Abschied leise Servus に加えて
          最後はゲオルク・クライスラーの Der Tod, das muss ein Wiener sein を
          歌ったらしいのだが
          私は Heut ist der schönsten Tag in meinem Leben にて
          失礼して来た。

          このコンサート・・・というか「歌謡ショー」のチケット
          一番安い席が40ユーロくらいで
          次のカテゴリーが既に90ユーロとか
          ワケわからん値段設定なのに売り切れという

          まだ衰えないヨナス人気?

          プログラムが7ユーロ50セント
          もちろん、カウフマンの出したCDの大々的コマーシャル付き。

          そのアルバムのプロモーションビデオ(ドイツ語)はこちら。



          ウィーン観光局のプロモーション・ビデオっぽい(笑)

          コンツェルトハウスの大ホールは
          舞台上にサスペンション照明がいくつも入り
          上の固定照明も色が変わって青になっていて
          床のサス明かりとか、手すりのところのスポット・ライトとかで

          南国のバラのところは舞台がピンクになったり
          愛のデュエットの時は赤くなったり
          プラーターに春が来るの曲では緑になったり

          なかなかクリエイティビティが(以下省略)
          照明係が悪いワケではないが、金のかかった舞台だなぁ。
          (まぁ、チケット、むちゃくちゃ高かったからな)

          *** さて、これにて、熱狂的なヨナス・カウフマンのファンの方は
            どうぞお引き取り下さい。
            あくまでも個人的印象の自分用メモなので
            書きたい事を書かせてもらう。チケットは自前で買ってる!

          オーケストラだけの最初の序曲で
          あれれれれれれ・・・

          これ、マイク入ってますよね?
          だって、こんなにオーケストラの音って普通響いて来ない。
          それとも、私の耳がとうとうおかしくなったのか
          ・・・と思っていたら

          登場したカウフマンがお客さまに向かって短いスピーチして
          あああああ、やっぱりカウフマンもマイク付けてる・・・

          マイク技術は昨今、目覚ましい発達をしているとは言え
          ワタシは老人だし、前時代的人間なのでマイクはキライなの。

          カウフマンの歌、バリトン領域は出ているけれど
          上の方になると
          張り上げる事はまだ出来ても、ちょっとう〜ん (・・;)
          歌ってるのオペレッタだよね・・・

          ソプラノ歌手と一緒に「こうもり」からのデュエット。
          あああああ
          これをウィーンの(耳の肥えた)聴衆に聴かせるか?

          ソプラノももちろんマイク付きで
          よって、声は充分に聴こえるものの(うるさい)
          音符、かなり外してますけど
          フォルクス・オーパーの歌手の方が
          ずっと巧いぞ、この曲は(断言)

          アイゼンシュタイン役だって、そもそもバリトンだし。

          途中に入るインストルメンタルだけど
          こういう曲って、いくつか違った編曲のオペラ・スコアがあるのか
          と思わせるほどに
          普段ウィーンで(主にニューイヤー・コンサートのビデオで(笑))
          聴いている曲の感じとは全然違って
          音は粗いし、リズムが飛び跳ねてるし
          パーカッションが微妙にズレたりして気持ち悪い。

          本気で前半だけで帰ろうかと思ったけれど
          チケット高かったから、一応、後半の「ウィーン特集」も聴いて行こう。

          う〜ん・・・
          ものすごく微妙・・・

          だって、本当に声が出てないんだもん。
          私の大好きなローベルト・シュトルツの曲とか
          別に声を張り上げる必要はないんだけど
          こういう曲を
          ヨナス・カウフマンで聴く意味がわからん。

          しかも大ホールで色とりどりの照明に照らされて
          オーケストラも歌手もマイク付きで・・・

          ウィーンの近代民謡って
          やっぱり、ウィーンの方言で
          小さなホールで
          しっとりと聴く曲ではないのか(独断・偏見・好み)

          ヘルムート・クヴァルティンガーとかで聴いちゃってるからな。
          (いったいワタシは何歳なんでしょう?(笑))

          いわゆる本当のウィーン訛りの歌を歌える歌手って
          確かに最近は出て来ていない。
          (余計な話だが、私はフィルハーモニックスのメンバーの
           バイオリニストのセバスティアン・ギュルトラーが
           自分で作詞・作曲したウィーン民謡を自分で歌うのが
           むちゃくちゃ好きである)

          その意味では
          このご時世にウィーン民謡を歌うというのは
          ニッチ・プロダクトではあるのか。
          別に声出なくても
          ウィーン訛りのディクションさえしっかりしていれば
          それはそれで良いんだろうけれど
          その「ウィーン訛り」が、やっぱりリアルじゃない(文句が多い)

          クラシックの発声から言ったら
          こういう民謡って、歌いにくいと思うんですよ。
          だって、どんどん声出なくなって来てるし。
          もちろん、ここ、高音でカデンツするかな、と思うところも
          抑えてしまって中間のドミナントで終わる。

          それと対照的に、ソプラノ歌手は
          後半は真っ赤なロング・ドレスで
          ヴィリアの歌の最後を2回とも
          3音上げてのカデンツで攻めた。
          (3音上げると、三和音の3になるので
           あまり意味がない。和声的にも不安定である)

          アンコール1曲目の
          In einem kleinen Cafe in Hernals では
          マイクの音量を上げて来た。
          (そこでワタシはもうイヤになって、次の曲の後、出て来てしまったのだが)
          いや、この歌、私、大好きですよ。
          しっとりとしてウィーンらしくて
          ただ、これ歌うのは、ものすごく難しいと思う。

          あの退廃的な物憂げさに
          ウィーンっぽい、ちょっと鼻持ちならない
          でも我慢できる程度の嫌味ったらしさと
          無意識的に醸し出される抑えられた背徳的な魅力というか
          ・・・いったいワタシは何を期待しているんだろう(自分でもわからん)

          ともかく、このコンサート
          同じ出演者と同じプログラムで
          来年1月にドイツとスイスの各都市で行われる。

          ウィーンでこういう曲を演奏しちゃうと
          ある意味、ウィーンの聴衆は
          言わないけれど、けっ、ドイツ人が何やってる
          ・・・みたいなところはあるので
          (だって周囲の年配のお客さま方には、ほとんどウケてなかった)
          ドイツとかスイスでどんどんコンサートして
          ウィーンのプロモーションをしてくれれば
          ドイツだったら、絶対にウケると思うよ、たぶん。

          まぁ、こういう嫌味ったらしい個人メモを書きながら
          そんな嫌味をぶちぶち言っていると
          ある意味、ウィーンのいやらしさに染まって来たかも、と
          ちょっと反省している私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          ある意味、最後のアンコールまで残らなくて良かったと思ったのは
          ゲオルク・クライスラーが歌われていたから。
          (しかも、Der Tod, das muss ein Wiener sein だ!!!)
          クライスラー大好きなんだけど
          あれは、クラシックの歌手の曲ではあり得ない。
          いわゆるキャバレティストの範疇で
          曲の性格が全く違う!!!

          真夏の夜の夢 ベンジャミン・ブリテン

          0
            Wiener Staatsoper 2019年10月13日 19時〜22時

            Benjamin Britten
            A MIDSUMMER NIGHT’S DREAM
            Oper in drei Akten / Text von Benjamin Britten, Peter Pears

            指揮 Simone Young
            演出 Irina Brook
            舞台 Noëlle Ginafri-Corbel
            衣装 Magali Castellan
            照明 Jean Kalman
            振付 Martin Buczko, Théo Touvet
            児童合唱指導 Johannes Mertl

            Oberon: Laurence Zazzo
            Tytania: Erin Morley
            Puck: Théo Touvet
            Theseus: Peter Kellner
            Hippolyta: Szilvia Vörös
            Lysander: Josh Lovell
            Demetrius: Rafael Fingerlos
            Hermia: Rachel Frenkel
            Helena: Valentina Nafornitā
            Bottom: Peter Rose
            Quince: Wolfgang Bankl
            Flute: Benjamin Hulett
            Snout: Thomas Ebbenstein
            Sung: William Thomas
            Starveling: Clemens Unterreiner
            Cobweg: Emil Lang
            Peaseblossom: Niklas Rudner
            Mustardseed: Mihail Savenkov
            Moth: Fabio Ringer
            Exotic Child: Ramtin Geretschläger
            Blockflötenensemble: Linus Kölpl, Laurenz Zoglauer, Anna Barnas,
            Karin Hageneder, Fabian Lucas Holzer, Stefan Tokár

            Orchester der Wiener Staatsoper
            Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
            Opernschule der Wiener Staatsoper
            Wiener Staatsballett

            今シーズンの新プロダクション、ベンジャミン・ブリテンの
            「真夏の夜の夢」 今回で4回目の上演だが
            新聞評もベタ褒めだったし
            初演に行った大学の同僚(お達者倶楽部)が
            「すごく良かった」と絶賛していたので
            期待して行って(しかも、かなりお高い席を奮発)

            いや〜〜〜、むちゃくちゃ良かったです !!!!

            舞台がともかく楽しい。
            歌手としての能力だけではなくて
            ちゃんと歌って演技できて、見た目もハマった歌手を揃えていて
            舞台芸術としての完成度が非常に高い。

            プログラム買ったら
            普通、後ろに日本語のあらすじが記載されているのだが
            今回のプログラムはあらすじの記載は全くなし
            ・・・と思ったら
            あら、もしかしたら、ドイツ語版と英語版のプログラムがあるのね?
            (プログラム表紙下のところに「ドイツ語」って書いてある)

            まぁ、シェークスピアの「真夏の夜の夢」だから
            話は誰でも知っているので、別にあらすじ、不要だけど(笑)

            オーケストラ編成はとても小さい。
            出てくる音楽も、とても室内楽的な繊細な音楽なのだが
            いや〜、ベンジャミン・ブリテン、凄いわ。

            ブリテンの音楽って、ある程度、耳に慣れるまでに
            かなりかかったのだが(イアン・ボストリッジに感謝)
            オペラ音楽としては
            確かウィーン劇場でのルクレチアの陵辱にはハマって
            数回、観に行った事があったっけ。

            で、室内楽的なオーケストラなんだけど
            音楽がむちゃくちゃ楽しい。
            音楽による情景の描写とかが、いちいちハマっている上に

            演出家と指揮者が良いのだろうと思うけれど
            歌手の仕草が、音楽にピッタリ合っているのだ。
            これは驚いた。歌手が歌いながらする仕草と
            音楽の情景が完璧に一致する、という経験は初めてである。

            オベロンはカウンター・テノール。
            立派な体格の髭もじゃ男性が、高いテノールで歌うと
            最初はギョッとするが
            カウンター・テノールなのに堂々としていて
            オペロンの風格があるんだよね〜。ちょっと惚れてしまうかも。

            タイタニアのキュートさも素晴らしいし
            その存在感で目立ちまくっていた
            ボトム(ピーター・ローゼだ!)も魅力的。

            パック役は歌手ではなく、俳優さんだと思うんだけど
            新聞評では「アクロバット」と書いていたけれど
            アクロバットよりは、アクロバット・ダンサーだろう。

            パック役にしては、身長が高いのだが
            その大柄さを全く感じさせず
            舞台でトンボ飛んだり、すごいジャンプをしたり

            しかも、声がものすごく通るし、英語がクリアで
            舞台の端や、ソファを動かしたりしているシーンでも
            存在感が大きくて
            でも、やっぱり妖精で(笑)

            ああいう芸達者な役者さんが1人居ると
            演技が下手くそな歌手が居ると悪目立ちするのだが
            今回の配役、どの歌手も、むちゃくちゃ演技が出来て
            木偶の坊が一人も居なかったのには舌を巻いた。

            プロモーション・ビデオの出来が良いので
            下に貼っておく。



            惜しむらくは、このオペラ、音楽があれだけ室内楽的だと
            ウィーン国立オペラ座は会場としては、少し大き過ぎる印象を持つ事と

            日本語の字幕が・・・
            調子悪かったのかもしれないが
            時々、出なくなったりする上に
            何だかすごく省略されていて、あの日本語字幕だと、よくわからないシーンが多い。
            (まぁ、喋られたり歌われたりしているのは英語だから
             それでもある程度はわかるのだが)

            ちょっと今、仕事も勉強も発表も
            突然、何から何まで、どっさりと降って来て
            こんなブログ書いてる時間もない、という状態なので
            役の名前とか、日本語にしていないけれど
            どうぞお許し下さい。

            そんな時間がない(冷汗)という時に限って
            来週は毎日ナイト・ライフを入れているワタシって
            いったい何なんだろう、と
            自分で呆れている私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            なにせ今学期は朝8時からの授業が週3回(6時起床)
            1日3コマとか4コマとか入れているので
            自分でもワケわからなくなっている状態・・・(冷汗)
            なのに、再来週には先学期の講義の試験が(以下省略)

            今日の午前11時にはウィーン・フィルとティーレマンで
            またブルックナー8番聴いて来たけれど
            それについて、何か書いてる時間がない・・・
            (まぁ、3回目なので、もう読者も飽きてるだろう・・・)

            ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

            0
              Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年10月12日 19時30分〜21時25分

              Wiener Symphoniker
              ピアノ Yefim Bronfman
              指揮 Philippe Jordan

              Johannes Brahms (1833-1897)
               Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 d-moll op. 15

              Igor Strawinski (1882-1971)
               Le Sacre du printemps

              コンツェルトハウスのウィーン交響楽団チクルス最初のコンサート。
              ブロンフマンのピアノで
              ブラームスのピアノ協奏曲1番(!)と
              ストラヴィンスキーの春の祭典。
              ・・・ばっちりワタクシ好みのど真ん中 (^^)v

              ブラームスのピアノ協奏曲と言えば、2番の方が格段に有名だが
              まるで交響曲のようで勇壮で
              恋する若いブラームスの焦燥感と熱情が迸るような1番が
              私は好きだ。

              ・・・迸る熱情?????

              もちろんコンツェルトハウスの音響はデッドである。
              (だって20世紀の音楽の演奏に適した作りだから)
              更に、オーケストラは比較的小編成で
              私はいつもの貧民席だし
              もしかしたら、まだ風邪が完治していなくて
              耳が遠くなっているかもしれないし
              加齢のせいで耳が遠くなっているかもしれないし
              (うわああ、考えたくない・・・)

              だけど、オーケストラのあの前奏で
              あんまり低弦が聴こえて来ないので
              勇壮さに欠けて
              主観的な好みで言うと、ちょっとお間抜けに聴こえる。
              (すみません、あくまでも好みです)

              ブロンフマンのピアノが入って来た時に
              え? と驚いたのは
              何だか、すごくロマンティックに入って来たから。

              ああ、こういうロマンティック路線であれば
              最初のオーケストラを、あまり勇壮に鳴らしちゃいかんのか。

              ブロンフマンって、むちゃくちゃ強い
              マッチョなピアニストってイメージだったけれど
              それは、もしかしたら
              最後に聴いたバレンボイムとのバルトークの
              ピアノ協奏曲のイメージが強かったのかなぁ。

              丁寧に丁寧に、一つ一つの音を拾って
              ペダルを多用しながら、音響が濁らないように
              クリアな音で演奏して行くのだが
              この曲って、こんなにロマンティックでしたっけ?
              ・・・というのは、あくまでも主観的な印象。

              何だか映画音楽のようにロマンティックなので
              オーケストラの音楽も、何となく締まりがない。
              (だから主観ですってば)
              完全に主観・偏見・独断で個人的印象を書いてしまうと
              ウィーン交響楽団は、サラリーマン・オーケストラだなぁ、という
              芸術的な観点からは、非常に失礼な事になってしまう。
              (サラリーマン・オケが悪いとは言ってません。
               水準の高い演奏を行うという意味では、プロオケの矜恃とも言える)

              で、ブロンフマンのアンコールが
              ショパンのエチュード3番。
              ご存知「別れの曲」である。

              いや、これ、名曲だけど、滅多にアンコールでは演奏されない。
              確かに、この曲、ペダル使用すると
              よほど気をつけないと音が濁るので
              (特に中間部。こうやって聴いてみると、ショパン・アコード山盛り)
              かなり難しい曲なのだが
              まぁ、これも見事にロマンティックに歌い上げてくれて

              ブロンフマン、いつの間にロマンティック路線になった?
              イメージ変わって(あくまでも「音楽」のイメージ)
              ちょっと驚いた。

              後半のストラヴィンスキーの「春の祭典」は
              オーケストラ編成がガラッと変わるので
              楽器の位置も変更。

              こういう曲、端的に言っちゃえば
              別に誰が指揮しても、そんなに変わらないだろう、と思うのだが
              ただ、そう思っていても
              指揮者によって、かなり違いが出てくるのが
              この曲の恐ろしいところではある。

              ジョルダンは、かなり細かく
              パートの音色を、抜群の解像度で出して来て
              そうなると、ウィーン交響楽団の木管・金管の名人芸が活きてくる。

              前半の気が抜けたような(主観ですっ!)オーケストラから
              別人オーケストラに化けたような感じ。
              同じオーケストラとは思えない(まぁ、編成が違う(笑))

              パートがくっきり聴こえてくるので
              ついつい、各プレイヤーまで
              異様にカッコよく見えて来てしまう 😊

              曲そのものもむちゃくちゃカッコ良いし
              解像度が良いので、野生のエネルギーとかワイルドとかじゃなく
              もっとインテリに聴こえて来てしまう傾向は(主観的に)あったけれど
              インテリっぽい香りを漂わせつつ
              ワイルドでエロチックなエネルギーを垣間見せるって
              泥臭さ爆発より、もっと色っぽい。
              (インテリの気取った人が、時に色気に狂う、って
               なんか、色気たっぷりの人よりも背徳的じゃないですか。
               ええ、すみません、どうせ妄想爆発変態人間ですが、それが何か?)

              実は「春の祭典」
              あまり時間を置かずに、次はウィーン・フィルの定期公演で
              オロスコ=エストラーダが振る事になっている。
              (もちろん行きます、試験も発表もほったらかして)

              オロスコ=エストラーダの「春の祭典」って
              実はトーンキュンストラーの演奏で2回聴いた事があって
              あの時から、トーンキュンストラーが化けたという
              鮮烈な記憶があるので
              ウィーン・フィルの「春の祭典」も楽しみという
              浮気っぽい私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。


              ウィーン放送交響楽団 + ヤクブ・フルシャ

              0
                Musikverein Großer Saal 2019年10月10日 19時30分〜21時50分

                ORF Radio-Symphonieorchester Wien
                指揮 Jakub Hrůša
                バイオリン Emmanuel Tjeknavorian
                アコーデオン Fanny Vicens

                Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
                 Konzert für Violine und Orchester Nr. 1, a-Moll, op. 77

                Bernd Richard Deutsch (*1977)
                 Phaenomena. Musik für Akkordeon und Orchester (UA)
                 Auftragswerk der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien

                Witold Lutosławski (1913-1994)
                 Konzert für Orchester

                ウィーン放送交響楽団の楽友協会でのチクルスは
                今年は購入しなかった、ごめんなさい。
                売り切れってあり得ないし
                よく他のコンサートと重なったりしたので
                その時々で買っても良いか、という判断。
                設立当時からの、友の会会員としては
                ちょっと後ろめたい気分ではあるのだが、お許しあれ。

                さて、このコンサートだが
                ウィーン放送交響楽団チクルスの1回目のコンサートと同時に
                エマニュエル・チェクナヴォリアンのチクルスのコンサートでもある。

                アルメニア系で、お父さんはイラン生まれ。
                父親のロリス・チェクナヴォリアンは
                ウィーンで指揮法を学び、
                テヘランで音楽資料館館長を務め、ミネソタで活躍し
                その後、イラン革命の後はオーストリアに移住。
                アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者としても活躍。

                息子のエマニュエルはウィーン生まれのオーストリア国籍。
                1995年生まれの24歳。
                2015年のシベリウス・コンクールで上位に入賞。
                指揮法も父親に師事して、すでに指揮者としてもデビューしているらしい。

                何故に、この若いバイオリニストが
                楽友協会で自分のチクルスを持っているのか不思議だが
                (クラシック専門のラジオ放送局でも自分の番組を持っているらしいし)
                まぁ、音楽ファミリーの色々なコネクションもありそう
                ・・・と、嫉妬に満ちた暗い下卑た考えに至るワタシだが

                いやしかし、このバイオリニスト、巧いぞ。
                楽器は1698年のストラディヴァリウスとの事だが
                このバイオリンが、嫌味のない澄んだ音で
                伸びの良い明るい音を存分に出す。

                まぁ、ショスタコーヴィッチだから曲想は暗いんだけど
                バイオリンの音があまりに美しすぎて悶絶。

                第2楽章の複雑なリズムとオーケストラとの絡みも
                技術的に優れているので、余裕で演奏するし
                また、それにぴったり合わせるオーケストラのプレイヤーも
                さすが、近代・現代を得意としているオーケストラだけある。

                しかしまぁ、ほとんどソロ楽器弾きっぱなしという
                ハードな曲で
                ショスタコーヴィッチらしい暗いメランコリーから
                グロテスクなスケルツォに
                エネルギーの爆発する最終楽章まで
                一気に強靭で美しい音で弾いた若きヴィルトゥオーゾは

                何回も拍手喝采に釣られて舞台に登場したが
                なかなかアンコール弾いてくれそうにない。

                それでも諦めずに拍手し続ける聴衆って
                エマニュエル・チェクナヴォリアンのチクルスを買ったお客さまが多いから?
                あのハードな協奏曲の後でアンコール?と思ったけれど

                ご本人も、何回かのコールの後
                「僕はもう弾きたくないんですが」(笑)と前置きして
                アルメニアの民謡を演奏。
                これがまた、メランコリーでしっとりしていて美しかった。

                休憩の後、ヘルムート・ドイチュの新曲の初演。
                アコーデオンとオーケストラのための音楽で
                アコーデオンはマイク付き。
                (でないと音がオーケストラに埋れてしまう)

                これが面白かった。
                アコーデオンって、あんなに音色の豊かな楽器だったのか。

                というより、私が無知で、アコーデオンの音色を知らないので
                えっ?今の音、オーケストラの楽器? 
                それにしては聴き慣れない・・・とか思うと
                思いもつかないアコーデオンの音だったりするのである。

                リズムの使い方も巧みだが
                それよりも、オーケストラの多彩な音色と
                アコーデオンの思いもつかなかった音色で
                音響の多彩さをとことん楽しめる曲になっている。

                この曲のオーケストラには
                チェンバロまで入っていて
                たぶん、チェンバロもマイクで補強しているような感じだが
                (小さなマイクロフォンがチェンバロの弦の左右にあった。
                 ・・・もしかしたら録音用か?)

                ただ、チェンバロ、全くというほど、聴こえて来ない。
                途中でほとんどソロ・パートみたいな部分だけ
                ほんの少し聴こえては来たけれど
                チェンバロを入れる事によって出ている音響効果って
                聴いている側としては、意識してもわからなかったのが
                ちょっと残念だったかも。

                続いてルトワフスキのオーケストラのための協奏曲。
                わっはっはっはっは
                実際に聴いてみると
                ルトワフスキ、バルトークの同名の曲を
                むちゃくちゃ意識してるだろ(笑)

                ポーランドの民謡のメロディを多用しているので
                現代音楽(近代音楽か?)としては聴きやすいけれど
                フルシャは、メロディ・ラインというよりは
                ドイチュの新曲と同じように
                音響の多彩さを、とことん引き出してくる。

                こういう曲になると
                オーケストラの各プレイヤーの技量が必要だが
                現代曲や近代曲においての
                ウィーン放送交響楽団の「巧さ」が
                ルトワフスキで最高に活きてくる。

                ドイチュの新作の音の多彩さの後で
                また違った意味でのオーケストラの音響の多様性を
                とことん聴かせてくれる、というのは
                音響ファンのワタシには至福の時間 ♡

                かなり渋い「通」向けのプログラムではあったけれど
                最初から最後まで
                豪華絢爛な音響の祭典という感じで
                一部聴衆にはむちゃくちゃウケていた。

                こういうプログラム構成だと
                保守的な年配のクラシック層よりも
                もう少し若い層に(聴いてくれれば、だけど)アピールすると思う。

                オーケストラという複合楽器(笑)が持つ
                音響のパレットを
                とことん満喫して、満足至極な私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                ナクソス島のアリアドネ 国立オペラ座

                0
                  Wiener Staatsoper 2019年10月8日 19時30分〜22時15分

                  ARIADNE AUF NAXOS
                  Oper in einem Akt nebst einem Vorspiel
                  Musik : Richard Strauss
                  Text : Hugo von Hofmannsthal

                  指揮 Michael Boder
                  演出 Sven-Eric Bechtolf
                  舞台 Rolf Glittenberg
                  衣装 Marianne Glittenberg
                  照明 Jürgen Hoffmann

                  プロローグの登場人物
                  執事 Hans Peter Kammerer
                  音楽教師 Jochen Schmeckenbecher
                  作曲家 Kate Lindsey
                  テノール Stephen Gould
                  兵士 Oleg Zalytskiy
                  ダンス教師 Thomas Ebenstein
                  カツラ職人 Wolfgang Igor Derntl
                  召使い Marcus Pelz
                  ツェルビネッタ Hila Fahima
                  プリマドンナ Adrianne Pieczonka
                  ハーレキン Samuel Hasselhorn
                  スカラムーチョ Carlos Osuna
                  トラファルディン Peter Kellner
                  ブリゲッラ Leonardo Navarro

                  オペラの登場人物
                  アリアドネ Adrianna Pieczonka
                  バッカス Stephen Gould
                  ナヤーデ Maria Nazarova
                  ドリアーデ Svetlina Stoyanova
                  エコー Ileana Tonca
                  ツェルビネッタ Hila Fahima
                  ハーレキン Samuel Hsselhorn
                  スカラムーチョ Carlos Osuna
                  トラファルディン Peter Keller
                  ブリゲッラ Leonardo Navarro

                  Orchester der Wiener Staatsoper

                  好きなものは好きなので
                  年に1回くらいは、どうしても観たくなるオペラが
                  普通にスタンダード・レパートリーとして上演される
                  国立オペラ座って、好き ❤
                  (本当はカプリッチオの方がもっと好きなのだが
                   さすがにこれはスタンダード・レパートリーは無理(笑))

                  安定のクオリティというか
                  いわゆる「スター歌手」というのではないし
                  ヴェルディやプッチーニと比べると
                  「普通の」観光客にウケの良い演目でもないので
                  チケットが比較的入手し易かったのか
                  周囲がみんな観光客で

                  それは良いんだけど
                  ちょっと辟易する事もあって

                  オペラ・パートの最初の、あの繊細な室内楽的メロディに
                  レジ袋のガサガサ音と「何買ったの?」とか言う(外国語なので理解不能)
                  年配の女性同士のお喋り声が混じったら
                  どんな気分か、想像してくれ。

                  この年配カップル、女性の方がずっと喋っていて
                  何回注意しても無理なので、もう諦めて
                  最後の方で、あら少し静かになったか、と思ったら
                  男性のイビキが聞こえて来た。
                  ・・・お疲れだったんでしょうね(ため息)

                  隣の若いお兄ちゃんとお姉ちゃんが
                  オペラの間に盛大なラブシーンを繰り広げていても
                  スマホでずっとビデオを撮っていても
                  気にし出したら
                  せっかく30ユーロ以上の席を奮発したのに
                  もったいない。

                  この演出(2012年〜13年のシーズンから)での上演は28回目。
                  私は、この演出でオペラ座で観るのは9回目(しつこい)

                  ヒラ・ファヒマは、すっかりツェルビネッタの役をモノにしたようだ。
                  オペラ・パートのアリアでは
                  いつも通り、音符と音符の解像度はあまりないけれど
                  こちらも聴いているうちに、ファヒマの歌唱に慣れて来ちゃった(笑)

                  最初の頃は声量がない、とか書いているが
                  このオペラ、別に声量なくても
                  いわゆる、伝統的オペラというか
                  コロラチューラの超絶技巧をバロック的に楽しんでも良いと思うので
                  オーケストラは音量を抑えて(もともと室内楽編成だし)
                  すごく楽しく聴いた。(この歌手、ドイツ語もハッキリしているし)

                  作曲家のケイト・リンジーが素晴らしかった。
                  まだ39歳だし、これからも伸びるだろうが
                  演技も巧いし、見た目も美しくて男性役ピッタリだし
                  声量もある、ドイツ語もちゃんと発音している。

                  シュメッケンベッヒャーの教師役も何回も聴いたが
                  この人も堂々とした声量があって
                  教師役にハマっているが

                  この大声量のシュメッケンベッヒャーと対峙して
                  ケイト・リンジーの作曲家役、全く聴き劣りしないし
                  ツェルビネッタに惚れるところとか
                  何だかすごくリアルだし
                  最後のシーンでは、本当にキスしてる(ように見える)(笑)
                  見た目のバランス(背の高さ)とかも絵になっていて素敵。

                  テノール+バッカス役のステフェン・グールドが抜群。
                  いや、本当にこの人、ヘルデン・テノールそのものって感じ。
                  あれだけ長いシーンで
                  堂々と会場中に響き渡る美声・・・
                  アリアドネが惚れちゃうのもわかるわ。

                  侍従長は、今まではずっとペーター・マティッチだったが
                  残念ながら、あんなにお元気だったのに
                  突然亡くなってしまったので
                  今回はハンス・ペーター・カンマーラー。

                  美しいバリトンの声で
                  ほんの少しだけウィーン風の洗練さ(=いやらしさ(笑))もある。
                  マティッチと比べたらいかんのだが
                  堂々としていて
                  嫌味ったらしくて(褒めてます)
                  存在感は抜群だった。
                  (後半では、舞台の後ろで動いているのだが
                   バッカスが横で歌い出して、ひっくり返るところを
                   本当にひっくり返っていた(痛かったんじゃないのか・・・))

                  オーケストラはホーネックさんがコンマス。
                  あ〜、もう、本当に
                  これだけ熟知しているオーケストラの紡ぎ出す
                  リヒャルト・シュトラウスの音楽は
                  天上の響きで
                  何でこのオーケストラ、こういう曲を演奏させると
                  実に艶っぽい響きになるんだろう?

                  このオペラって
                  モーツァルトで始まってワーグナー(のパロディ)で終わる、と
                  私の好み的に理解しているんだけど
                  最初の序幕部分の音楽構成の巧みさは
                  何回聴いても驚くし
                  私はこの序曲が始まると、反射的にウキウキして来て
                  何かが起こる、という期待感がたまらない。

                  全然「感想文」になっていないのだが
                  本当に本当に楽しかった。
                  この演出、後半の後ろ部分での演技が多すぎて
                  ちょっと、くどい部分はあるのだが
                  (何回も書いているが、このオペラを観るのであれば
                   ちゃんと舞台の後ろの方までバッチリ観える席でないと
                   半分以上、損をするぞ。あの舞台の奥のドタバタは楽しい)
                  そこらへんは、何回も見て
                  ここで何が行われるか的な事は把握しているから大丈夫。

                  あと1回くらい観に行っても良いかなぁ、と
                  真剣に考えている私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  本当にもう一度行くなら、立ち見席でも良いかなぁ。
                  今日の立ち見席、途中で帰る人も多く
                  平土間の立ち見席なんか、最後は3分の1も埋まってなかったし
                  ギャラリーとか、かなり空いていた感じだった。
                  (音はギャラリーの方が良い。舞台は知ってるから別に見なくても・・・)

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