RAI国立交響楽団 + セミヨン・ビシュコフ

0
    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年9月20日 19時30分〜21時40分

    Orchestra Sinfonica Nazionale della Rai
    指揮 Semyon Bychkov
    ピアノ Kirill Gerstein

    Sergej Rachmaninoff (1873-1943)
     Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 c-moll op. 18 (1900/01)
    Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
     Symphonie Nr. 4 f-moll op. 36 (1877/78)

    RAI国立交響楽団はイタリアのトリノを本拠地とする放送オーケストラ。
    インターナショナル・オーケストラ・チクルスの一環で
    先シーズンから2つほど席をずらしてもらったのだが
    気難しい年配女性二人の、もろ前になっちゃって(涙)

    端の席なのでピアニスト見たいな、とちょっと身体をずらした途端
    後ろから「まっすぐに座りなさい」と怒られたのだが
    当該の女性は音楽が始まった途端
    シャカシャカすごい音を立てて飴を剥いてる(涙)

    弱い外国人のワタシは、恐ろしい年配女性に逆らう気はないので
    まっすぐ座ったら、もう見事に何も見えない。
    ・・・・まぁ、良いけど。
    音楽を聴きに来ているので舞台はどうでも(悔し紛れ)

    ピアニストのキリル・ゲルシュタインは
    調べてみたらこのサイトにお引越ししてから
    5回も(!)聴いているピアニストで
    そのうち2回はセミヨン・ビシュコフの指揮だった。

    プログラムは見た通り
    完璧に名曲アワーになっていて

    何が悲しくて
    イタリアのオーケストラで
    ロシアものを聴かねばならないのか・・・

    できればレスピーギとか・・・(無駄な願望)

    ラフマニノフのピアノ協奏曲2番といったら
    クラシック・ファンでなくても知ってる名曲で

    第一楽章が、なんかちぐはぐな印象。
    ゲルシュタインのピアノの部分のアクセントが
    かなり特殊な感じなので、聴こえて来る音がかなり違う印象になるのと
    テンポが・・・

    いや、開始前に後ろからワケのわからん注意をされて
    しかも飴の包み紙で頭に来てたというのはあるんだけど

    ピアニストが超絶技巧を楽々と弾いて
    テンポを上げて上げて上げて
    人間技とは思えないテンポで弾きまくるのに
    オーケストラが何だか付いて行けなくて微妙にずれる感覚。

    すごいわ、このピアニスト、オーケストラを煽ってる
    ・・・かどうかはともかく
    そういう風に聴こえて来てしまう。
    (オーケストラがモタモタしてるって感じ・・・すみません)

    第2楽章では落ち着いて
    最終楽章ではピアニストもオーケストラも
    全速力で走り抜けました・・・みたいな感じか。

    ゲルシュタインのピアノって
    割にスカッとする感じで、比較的アッサリ目の
    ウエットなロマンチック部分があまりない。
    ビシュコフが時々、ヘンにロシア風ウエットなセンチメンタリズムになるのと
    対照的な感じで掛け合いとしては面白い。

    アンコールがチャイコフスキーの
    Médetation D-Dur op. 72/5 (18 mouceaux)

    私が知ってた訳ではなく
    コンツェルトハウスは嬉しい事に
    アンコール情報サービスというのがあって
    コンサート後に携帯電話のショートメッセージに
    曲目が入って来るのである。何て素敵なサービス (^^)

    これも比較的アッサリと弾いてくれて
    こういうちょっとドライな感じ、すごく好き。

    さて名曲アワーの後半は
    チャイコフスキーの交響曲4番。

    最初のホルンの音が違う・・・ (o_o)
    鋭いというか明るいと言うのか
    ウィーンのオーケストラだと
    もうちょっと厚みのあるホルンの音がする筈。

    オーボエがまたこれがアニメ声というか
    スープレットのソプラノみたいな音だし。
    吹いているのは頭髪のないオジサンなんだけど(関係ないが)

    全体的な音の色が何だかとても明るくて
    ビシュコフのチャイコフスキーという事で
    ウエットで暗くてドラマチックを期待していたら(偏見です)
    悩みのない明るい音色で聴こえてくるので仰け反った。

    ある意味、ものすごく面白い。
    まぁ、偏見・独断なんだけど
    ロシアの指揮者がイタリアのオーケストラに挑んで
    音色で負けたという感じがする。
    (独断・偏見・思い込み・先入観のてんこ盛りなので
     賢明なる読者の皆さまは私の言う事を信じてはいけません)

    アンコールはエルガーのエニグマからニムロッド。
    (始まった途端、後ろから「あっ、これ知ってる、何だっけ」
     と言う声があちこちで聞こえたが
     この曲、最初はピアニッシモなので
     いくら知ったかぶりしたくても演奏始まったら喋らないで欲しい(涙))

    ビシュコフ、この曲、あちこちのオーケストラで
    現在、練習中ですか(爆笑)

    エニグマだったら、私、他にもっと好きな曲あるんだけど
    何でアンコールはニムロッドに決まっているのか
    (で、これをもって、本当に名曲アワーになっちゃったし)
    ちょっと不満もある私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


    フィルハーモニック・ファイブ

    0
      Wiener Konzerthaus Mozart Saal 2017年9月17日 19時30分〜21時50分

      Philharmonic Five
      バイオリン Tibor Kováč, Ekaterina Frolova
      ビオラ Gerhard Marschner
      チェロ Peter Somodari
      ピアノ Christopher Hinterhuber

      Antonín Dvořák (1841-1904)
       Klavierquintett A-Dur op. 81 (1887)

      " Mission Possible "
      John Williams (*1943)
       Hedwigs Thema (Aus dem Harry Potter-Filmen)
      Sergej Prokofjew (1891-1953)
       Romeo und Julia. Ballett op. 64 (1935-36)
        (Teilaufführung in Bearbeitung von Tibor Kováč)
      Chick Crea (*1941)
       Greensleeves (Bearbeitung : Tibor Kováč)
      Tibor Kováč (*1967)
       Eléazar, Mazel Tov !
      Georges Bizet (1838-1875)
       Le fleur que tu m’avais jetée (Blumenarie des Don José aus “Carmen”) (1873-74)
        (Bearbeitung : Tibor Kováč)
      Camille Saint-Saëns (1835-1921)
       Danse macabre. Symphonische Dichtung g-moll, op. 40 (1874)
        (Bearbeitung : Tibor Kováč)

      アンコール
      Lalo Schifrin : Thema aus der Fernsehserie “Mission Impossible”
      Dmitri Schostakowitsch : Walzer Nr. 2 (Suite Nr. 2 für Jazzorchester)
      (Bearbeitung : Tibor Kováč)

      読者の皆さまはよくご存知の通り
      ザ・フィルハーモニックスは2つに分裂してしまって
      コンツェルトハウスのチクルス、どうするんだろう、と思っていたら

      ティボール・コヴァーチ率いる新グループ
      フィルハーモニック・ファイブ

      旧メンバーの第一バイオリンに
      ベルリン・フィルのコンサート・マスターを持って来た
      フィルハーモニックス(ただし綴りは Philharmonix)

      両方のチクルスが出来ていた。

      コヴァーチのグループは
      伝統的なピアノ五重奏。
      プログラムは
      Mission Possible とうたってはいるが

      最初はシリアスに
      ドボルジャークのピアノ五重奏曲。

      いやそりゃ巧い(笑)
      ビオラの背の高いハンサム君も
      ハンガリーのプリンス、チェロのショモダリさんも
      ウィーン・フィルのメンバーだし
      なんかもう、イヤミっぽい程に整った演奏なのに
      割に熱く演奏してくれるのがチャーミング。

      で・・・

      楽章間拍手が
      全楽章の後にかなり盛大にあったというのは

      クラシック音楽のコンサートに
      普段行かない聴衆がかなり居るようだ。
      (しかも周囲にシッと大声で叱るジジババもいないようで・・・)

      いや、ウィーンでそれ、意外にスゴイ事かもしれない。
      (スポンサーの招待客が多かったんだろう、というのは
       後半で判明した)

      昔のフィルハーモニックスとは違って
      最初に伝統的なクラシックの室内楽をかまして
      後半にお喋りコンサートという志向なのね。

      ハリー・ポッターのテーマの後
      コヴァーチが挨拶。

      ついでに近い未来に出る予定の CD の宣伝と
      スポンサーの銀行への御礼。
      (で、スポンサーの銀行からの招待客が多かったのね、きっと)

      で、その銀行、私、口座に貯金通帳も持ってるんですけど・・・
      いや、この銀行、この時勢で実はメセナが好きで
      現代音楽のスポンサーになっていたりするのは知っていたが
      このグループの支援までしてるのか。

      そういう事する前にもう少し利子を寄越せ
      ・・・というのはついつい正直な感想なのだが
      音楽へのメセナ活動は高く評価する(建前)

      プロコフィエフのロメオとジュリアの抜粋。
      くそ、こういうのは巧いよなぁ。
      やっぱりオペラ座のバレエで演奏し慣れているだけあって
      (それに私、この曲、すごく好きなの)
      バレエのシーンが目に浮かぶような
      ウィーン・フィルの音だよ、これは。

      グリーン・スリーヴスとチック・コレアを組み合わせた曲の後に
      アレヴィのオペラ「ユダヤの女」

      エレアザールのアリアで
      コヴァーチ曰く
      ニール・シコフが歌うと、あまりに悲壮で
      バイオリン引っ掴んで会場出て行って
      ウエディングの曲でも弾かないと鬱になりそうなので
      ウエディングの曲とくっつけました・・・という事らしい(笑)

      そしてご存知ビゼーのカルメンからドン・ホセのアリア。

      さすがにオペラからの曲なので
      ともかく非常にオペラチックというか
      ウィーン・フィルの音がバリバリ聴こえて来る。

      サンサーンスの曲で一旦閉めて
      アンコールに
      タイトルと絡めて
      パーカッション入れてミッション・インポッシブルのテーマ。
      子供の頃に「スパイ大作戦」を夢中になって見ていたから
      なんだか非常に懐かしい。

      ショスタコーヴィッチのジャズ組曲からのワルツには
      ちょっと大笑いした。
      クレスマ的なものと、ジプシー的なものに加えて
      ウィーンっぽいワルツがミックスされた演奏。
      こういうのは自家薬籠の物って言うんだろうなぁ (^o^)

      フィルハーモニックスと違って
      あれもこれも、ではなく
      あくまでも自分たちのレパートリーの中での
      クラシック的なものを
      高いレベルで噛み砕いて提供する、と言う感じかもしれない。

      残りのメンバーのフィルハーモニックス(綴りは違う)のチクルスは
      このフィルハーモニック・ファイブとは違って
      大ホールで行われるので
      こちらも行ってみたいのだが
      最初のコンサートが
      ウィーン交響楽団とオロスコ=エストラーダのコンサートと
      バッティングしちゃうのだ(涙)

      コンサートのバッティングで頭を抱えながら
      やっとナイト・ライフの時期が始まったと思うと
      ちょっと嬉しい私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      ヨーロッパは急に寒くなって
      気温が10℃前後で
      夏から冬に突然チェンジ。
      秋という季節はなくなってしまったのね(ため息)

      クラング・フォールム + シルヴァン・カンブルラン

      0
        Wiener Konzerthaus Mozart Saal 2017年9月15日 18時〜19時 + 19時30分〜22時

        Fremde Ohren oder : Wie Musiker das hören. Im memoriam Peter Oswald
        Beat Furrer (*1954)
         Studie 2 - à un moment e terre perdue für Ensemble (1990)

        Unsuk Chin (*1961)
         Gougalon. Szenen aus einem Straßentheater für Ensemble (2009-2011)
          Prolog - dramatisches Aufgehen des Vorhangs
          Lamento der kahlen Sängerin
          Der grinsende Wahrsager mit dem falschen Gebiss
          Episode zwischen Flaschen und Dosen
          Circulus vitiosus - Tanz vor den Baracken
          Der Jagd nach dem Zopf des Quacksalbers

        Mauricio Kagel (1931-2008)
         Südwesten aus dem Zyklus “Die Stücke der Windrose” für Salonorchester (1992/93)

        Arnold Schönberg (1874-1951)
         Begleitungsmusik zu einer Lichtspielscene
         (Drohende Gefahrm Angst, Katastrophe) op. 34 (1929/30)
          Bearbeitung für Kammerensemble von Johannes Schöllhorn (1999)

        Bernd Alois Zimmermann (1918-1970)
         Matamorphose. Musik zum gleichnamigen Film von Michale Wolgensinger
         für kleines Orchester (1954)

        Klangforum Wien
        指揮 Sylvain Cambreling

        久し振りに現代音楽のコンサート。

        今はあちこちに出て来た現代音楽専門集団の
        草分けのような存在
        クラングフォールムの総裁を務めていた
        ペーター・オズヴァルトは
        今年8月に64歳の若さで突然この世を去った。

        今年の夏は突然亡くなった芸術関係の人が多かった・・・

        という事で今シーズンの最初のクラングフォールムのコンサートは
        ペーター・オズヴァルトを偲んで、というテーマで
        18時から、楽団員のインタビューと
        ベアート・フラーの作品を演奏。

        オズヴァルトが愛した作品で
        演奏旅行に持って行った時に、ずっとスコアを見ていたそうだ。

        う〜ん・・・賢い人はスコア見てこの音が頭の中で鳴るのか。
        フラーらしい繊細な音で面白い。
        もっともこのスコア私が見ても何にもわからないと思うけど (^^;;
        繊細な音というよりは
        トナールだかアトナールだか、よくわからなくて
        予想のつかない音列が続くので
        単純に聴いていて楽しいとか、妄想呼び起こすとかじゃなくて
        こういう音楽こそ、感情じゃなくて頭で聴くべき音楽なんだろうなぁ。
        (頭が悪いからよくわからんが・・・)

        さて、その後の本コンサートのタイトルは
        Gebrauchs-/Kunstmusik というもので
        実は演奏された曲は、すべていわゆる「劇伴」
        演劇あるいは映画につけられた
        あるいはつけられるはずだった曲。

        最初のウンスク・チン(陳銀淑)の作品は
        作曲家が2008年と2009年に中国に行った時に
        急に韓国で過ごした子供の頃の村から村を巡る
        アマチュアの音楽・演劇集団を思い出したのがきっかけ。
        (とプログラムに書いてあった)

        ウンスク・チンは私より若いがまぁ、同世代なので(こじつけ)
        私は日本で作曲家は韓国という違いはあっても
        60年代初頭の、まだ貧しかったけれど
        ちょっと怪しげな物売り集団とかコジキとか
        戦争で傷を負った兵士さんたちが喜捨を募ったりとか
        (で、包帯巻いた兵隊さんの横でアコーディオンを弾いている人がいたり)
        そういう原風景は持っているので

        この音楽、とても雄弁に
        そういうちょっと怪しげな雰囲気を語って来る。
        音楽が情景を描いて来てストーリーを紡いでくれるので
        これは、まるで演劇(=妄想ですが)を見ているかのように楽しい。

        音楽そのものの猥雑さから言うと
        ちょっとマーラーっぽい部分もあるし
        バルトークの中国の不思議な役人や
        ストラヴィンスキーのペトルーシュカみたいな感じもある。

        演奏後は、舞台の配置を変更して
        (現代音楽って、曲のたびにこれやらねばならないので
         ステージ担当の皆さま、お疲れ様です)
        マウリシオ・カーゲルの
        ウインド・ローズの断片(と訳すのか?)のチクルスから南西。

        え〜っとですね
        恥を晒して笑い者になるのは承知の上で
        私は自分のアホな思い違いをここで正しておきたい(悲壮な決心)

        プログラムに Windrose と書いてあったのだが
        私はこれを、何かのバラの種類(Rose ….) だと思ってた(赤面)

        賢明な読者はご存知の通り
        ウインド・ローズは風配図の事でした(大汗)
        だって、聴きながら
        南西って何かバラの特別な種類と関係あるのかしら、とか
        いやでも植物とかって感じじゃないよね、とか
        とんでもなく筋違いの事を考えていた私を殴ってクダサイ・・・

        カーゲルの曲はトナールだし
        曲想あるし
        更に、何かわからないけれど
        巧まざるユーモアみたいなものが聴こえて来て楽しくて

        しかも、やっぱりこの作曲家、舞台の上で何かやる!!!

        指揮者が倒れる、ティンパニ奏者がティンパニに頭を突っ込む
        というのは有名だが
        (指揮者が倒れるのは、実際に演奏されたのを聴いた、いや見た事がある)

        この曲は、パーカッションがじっと立って演奏して
        指揮者の指示でオーケストラ・メンバー全員がそっちを向く。
        (で、その後、また指揮者の指示で別方向を向く)

        ・・・カーゲルって、舞台で何かやりたかったんだろうな(笑)
        演劇的要素で聴衆に強い印象を与えるのは
        音楽的には邪道なのかもしれないけれど
        でも、あの最後の演劇的部分がなかったとしても
        充分に音楽的に楽しめる。
        妄想喚起力が半端じゃないし。

        (Youtube で探したら、全曲アップされていた。
         音楽としても無茶面白いので、下に貼っておく。
         長いので(約1時間)、本当におヒマな方だけどうぞ)



        (いや、こうやって聴いていても、むちゃ面白いわこれ)

        後半最初のシェーンベルクの曲は
        12音技法で、危険・不安・破壊という3部。

        12音技法の曲って
        こういう「怖い」ものの表現には向いてるわ(すみません)
        12音技法で、恋とか喜びとか楽しみとか(以下省略)

        最後はウィーンではあまり聴かない
        ベルント・アロイス・ツィンマーマンの曲。
        1954年にアラゴニアの作曲と並行して
        もう少し「軽い」ものを作曲する意図があったのではないか
        (とプログラムに書いてあった)

        前衛映画「メタモルフォーゼン」の劇伴として作曲されたものだが
        ・・・全然「軽く」ないじゃん (・・;)

        最初はジャズっぽい始まりだけど
        音楽の様々な要素が目くるめく出て来て
        でも基本的には暗いというか重い感じ。

        ツィンマーマンの作品って
        ウィーンで滅多にナマで演奏されないし
        (近年、ベルリン・フィルが集中的に取り上げているので
         デジタル・コンサート・ホールのアーカイブにはかなり入っている)
        現代音楽の潮流の中でも独自の位置を占める人だから
        もう少し聴きこまないと自分の身に入って来ないわ。

        久し振りの「現代音楽」とは言っても
        古典的作品も多かったし
        表題音楽的な側面も強くて
        あまり肩の凝らないコンサートで楽しかった。

        ウィーンの現代音楽あるいは近代音楽のチクルスは
        クラングフォールムを始めとして
        いくつもあるので行きたいんだけど
        オーケストラとバレエとで、ちょっと手一杯 (^^;;

        コンサートの聴衆は
        うふふふふ、私くらいの年配、あるいはそれ以上のお歳の方が
        非常に多いのは面白い。
        ウィーンの年配のクラオタを侮ってはいけない。

        私も頑張って
        そういうお達者クラオタ倶楽部の一員になりたいと
        切望してしまう私に、どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        ムジカエテルナ + テオドール・クルレンツィス

        0
          Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年9月13日 19時30分〜22時10分

          MusicAeterna
          MusicAeterna Chor

          ソプラノ Julia Lezhneva
          メゾソプラノ Catriona Morison
          テノール Thomas Cooley
          バス Tereq Nazmi
          指揮 Teodor Currentzis

          Hildegard von Bingen (1098-1179)
            O vis eternitatis - Bearbeitung Teodor Currentzis
          György Ligeti (1923-2006)
            Lux aeterna (1966)
          Alfred Schnittke (1934-1998)
            Konzert für Chor II (Diese Lieder voll schwarzer Trauer) (1984/85)
          Igor Strawinski (1882-1971)
            Credo (1932)
          Henry Purcell (1659-1695)
            I will sing unto the Lord Z 22 (1679)
          Alfred Schnittke
            Drei geistliche Gesänge, Mutter Gottes Jungfrau (1983/84)
          Arvo Pärt (*1935)
            Salve Regina (2001/02)
          Henry Purcell
            Hear my prayer, O Lord Z 15 (ca. 1680-82)
            Remember not, Lord, our offences Z 50 (ca. 1679-81)

          Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
            Requiem d-moll K 626 (1791)

          テオドール・クルレンツィスという名前だけは
          どうも先走りしてものすごく有名になっているようで
          コンツェルトハウスのコンサートで
          「チケット探してます」の紙を持った人が何人か居たのには
          ちょっと驚いた。

          ただ、名前ばかりが先行したような気がするのは
          私の周囲の貧民席の客層が(ほとんどはクラオタ)
          クルレンツィス目当てというより
          チクルスで来ていたのか
          それともクルレンツィスの評判だけで興味を示したのか

          ・・・まぁ、その意味では観客の反応も色々と面白かった。

          隣のおじいちゃんが時々見かけるお一人様常連で
          この人、独りでブツブツ何か言ったり、笑ったりするので
          時々、周囲の人がそれに反応して
          お喋りクラブが出来てしまうのだが
          (私はこういう人には同情で反応はしません)

          今回も始まる前から
          椅子一つ置いていない席を見て
          何故椅子がないんだ、不思議だ、こんなの初めてだ
          (ブツブツ呟いて、時々声を出して笑う)

          最初に会場の電気が全て落ちて
          (ここでまた、隣から「何だ、停電か?」というブツブツ声)
          舞台袖の方からピアニッシモのコーラスの声
          (ここで隣からクスクス笑い)
          と思ったら
          今度は近くから携帯電話の呼び出し音が派手に響いて
          (当然、隣のオヤジを始め、そこらへん全員が大笑い)

          お陰で最初の遥か彼方から響いてくるコーラスの
          ほとんどが聴こえなくなった(涙)

          アカペラで歌いながら
          ロウソクを手に持って、暗闇の舞台に入ってくるコーラス。
          (隣からブフフフと言う笑い声、もうオヤジ、帰れ、と本気で思った)
          ロウソクを持って暗闇で円陣を作り
          後ろにはオルガンと、その隣にリュート。

          ドイツ中世の尼僧の歌(アカペラ)
          う〜ん、1100年代の宗教曲だからネウマ譜なのだろうが
          平均律にはなっていなくて
          不思議なポルタメントとか微妙なマイクロトーンがあって

          考えてみればクラオタにキセルさんたちが居るのもよくわかる。
          (すみません、わかる人にはわかるネタで・・・
           ルネサンス以前と現代音楽しか聴かないクラオタ層が確実にいます)

          リゲティのルクス・エテルナは
          できれば、もう少し残響の強い教会あたりで演奏して欲しいけれど
          宇宙の広がりを
          隣のオヤジがクスクス笑いさえしなければ
          きっと、素晴らしい音響空間を楽しめただろうに・・・

          (こういう人は注意するとコワイので
           ほって置くに限る。あまりに酷いと他のオーストリア人が注意するが
           その隣の年配カップルも、結構小声で喋っていたので・・・)

          シュニトケのシュプレッヒシュティメから始まる曲あたりから
          私はもう、何を歌っているのか興味がなくなって来た。

          どの作曲家のどの曲を歌っているか
          会場が暗いので
          何人かの観客が、スマホをライトにして
          プログラムを(歌っている最中に!)見ていたのが目立ったのだが
          (会場が暗いから、ますます目立つのである。はっきり言って迷惑)

          ストラヴィンスキーだろうか、ペルトだろうが
          まぁ、ヘンリー・パーセルは時代が違うから
          歌われればすぐにわかるけれど。

          ただ、これ、暗がりの中で
          アカペラ、時々、ほんの少しのオルガンと
          リュートによる通奏低音だけの宗教曲なんだけど

          宗教曲って、こんなに感情的で良かったんでしたっけ?????

          熱心な読者ご存知の通り
          決まった形式で妄想の余地がなくて
          キリスト教文化が根底にある宗教曲が非常に苦手なのだが

          ええええ?
          クルレンツィスとムジカエテルナ・コーラスの宗教曲って

          叫び?

          あ、いや、叫んでません、ちゃんとコーラスで歌っているのだが
          祈り・・・というか
          祈りに模した叫び、いや、感情の吐露というか

          比較的冷静で感情を抑えるタイプ、と自分では思っているので
          感情任せの演奏されると、シラケる事が多いのだが

          やだ、この演奏、シラケるより前に
          感情の最も深いところに遠慮なくグイグイ声が入って来て
          自分の無意識的な感情を引っ掻き回される。

          ペルトの前にコーラス・メンバーの移動があって
          移動と共に、コーラスの声、音響がホール内を微妙に移ろって行って
          (音響オタクはこういうのに萌える)
          最後のパーセル、コーラス・メンバーの「振付」ありで
          この振付の微妙な身体の動きと位置で
          また、聴こえてくる音響がゆらゆら揺れるのだ。
          (音響オタク、ここで涙ドバ)

          なんだよ、これ、こういうの宗教音楽で良いの?
          キリスト教を文化の土台にしているとは言っても
          基本的な人間の感情というのは世界中でそれほど変わらない筈で

          人生に対する怒りややるせなさや
          神に祈らざるを得ないような悲しみや焦りや
          あるいは感謝する歓びの感情が

          初期バロックと現代を混ぜ合わせているのに
          全て歌われる音楽の中で
          独りよがりにならないドラマが表現されていて
          虹色に変化する音響の多彩な色合いを持ちながら
          人間ドラマが
          私の心の底にグサグサ、遠慮なく突っ込んでくる。

          ううう、ちょっと人生観変わりそう。

          この前半が終わった時点で既に20時50分。

          暗い会場(舞台も暗い)でのアカペラ・コーラスの途中で
          何人か帰った人も居たのだが
          (だからクルレンツィスの名前だけで内容知らずに来たんじゃない?)
          隣のブツブツ独り言のおじいちゃんも
          途中で盛大にため息ついたり、ゴソゴソしていたが
          前半の後、拍手もせずに会場を出て
          後半は戻って来なかった。
          (心の声:あぁ、助かった。
           これでモーツァルトのレクイエムの時に
           隣から「なんじゃこりゃ」とか言う小声が響いてくるおそれはなくなった)

          後半のモーツァルトのレクイエムは
          ザルツブルク音楽祭で聴いた通り。
          (もう一度読みたい方は こちらをどうぞ)

          バス以外の歌手陣は別。
          (正直に感想を言えば、ソリストはザルツブルクの方が良かった)

          このレクイエム
          死者の安息を祈るとか言う本来の意味から
          ま〜ったくかけ離れたところにあって

          死者も怒って棺をバリバリ破って出てくるだろう(笑)

          どちらかと言えば、最後の審判とかを思い起こさせる
          ドラマチックで
          感情的で
          彼岸というより
          やっぱり前半のコーラスみたいに
          現生の、今、生きている人間の生々しい感情が噴出する。

          さすがに最後まで残った観衆は
          クルレンツィスのファンが多かったようで
          盛大なブラボー・コールと拍手だった(笑)

          クルレンツィスについては
          今は物珍しいけれど
          これがいつまで続くだろう、という懸念もあるけれど

          どのコンサートを聴いても
          何かしら驚く事があって
          ちょっと目も耳も離せない指揮者である事は間違いない。

          モーツァルト命のモドキに言わせると
          クルレンツィスの音楽には魂がある、とからしいんだけど

          音楽に魂があるって、どういう事だか
          さっぱりわからない自称理性ニンゲンなのに

          時々、コンサートで突散らかして狂う事もある私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          ウィーン・フィル + ダニエル・ハーディング

          0
            Wiener Konzerthaus Großer Saal 2017年9月12日 19時30分〜21時05分

            Wiener Philharmoniker
            指揮 Daniel Harding

            Gustav Mahler (1860-1911)
            Symphonie Nr. 6 a-Moll “Tragische” (1905)

            9月3日にグラーフェネックのオーディトリウム・ホールで
            オーケストラの真上で聴いたプログラムは
            ウィーン・フィル+ハーディングで
            ロンドンとルツェルンを回って
            最後にウィーンのコンツェルトハウスの大ホール。

            特定のオーケストラが
            同じ曲を何回も演奏する場合は
            だいたい、後になればなるほど良くなるケースが多いけれど
            同時に、だんだん「もうこの曲ヤダ」みたいな緩みが出る事もある。

            最初のグラーフェネックの時も
            ウィーン・フィルらしい音色と語る力が凄まじかったが

            コンツェルトハウスでの最後のコンサート
            これはもう・・・
            何と言うべきか

            ちょっと言葉がない。

            言葉がないから本日は終わり
            と言うほど、根性は良くないので
            言葉にならない事も必死に言語化しようと足掻いてみる。

            まずは完成度が抜群に上がった。
            グラーフェネックだって完成していた。
            けれど
            ホールの違いも、音響の違いがある事を考えても
            今日の演奏の精密さには鳥肌がたった。

            ハーディングの徹底的に室内楽的な
            細かい部分の処理が
            ものすごい精密さと緊密さで
            音符一つ一つの有機性を保ちながら
            そこに構築された精密機械のような構造に圧倒される。

            コンツェルトハウスというデッドな音響のホールでありながら
            このオーケストラの雄弁な事と言ったら

            マーラーの楽譜の通り
            驚くべき感受性で自由自在に音色が変わっていって

            マッチョで勇壮な部分には、ほんの少しの皮肉というスパイスが入り
            キッチュになりそうな甘いメロディーの部分は
            哀愁を持って、きっちりと甘く切なく攻めてくるし

            カウベルは舞台袖からの演奏だったけれど
            カウベルが響く部分が
            普通だったら、おおお、田舎だ、とか思うのだが

            今日は、どうやって聴いても
            カウベルが鳴っているところって

            ・・・美しいトランペットが鳴り響くところというか
            (マーラーの歌曲をご存知の方は)

            あ、これって、もしかしたら
            我々全員の未来に待ち構えている、あの世界?
            現生の欲望やら肉体から解放された
            徹底して透明な彼岸って、こういうところ?

            いや、私のゼロに近い感受性がヘンなのだが
            なんかこの6番、聴いていると
            時々、9番のあの透明性がふっと見える。

            マーラーって6番にして
            こんな透明で中立で、悟りを開いちゃったような表現ができたのか・・・

            デッドなホールであっても
            このホールの貧民席は音は良いので(舞台は遠いが)
            グラーフェネックのオーケストラ真上の席より
            弦の音色の美しさが

            あぁ、ちょっと、イっちゃいます(あらはしたない)

            鉄壁のアンサンブルなのに
            その美しい弦の響きは、何なんですかもう
            こういうのは、本当に世界広しと言えども
            ウィーン・フィルが本気になった時にしか聴けない
            至高の世界の愉悦で

            すみません、こんな凄いものを
            23ユーロで聴けるなんて・・・(感涙 (T-T)
            (いや、値段の問題じゃないんだけど、貧乏だから・・・)

            天国の世界に飛んだり
            玉虫色のように変わるオーケストラの色彩に酔ったり
            パートごとの演奏のクリアさに目を剥いたり
            音色の美しさにイキそうになったり

            コンツェルトハウスのシーズン・オープニング
            いやもう、堪能しました (^_^)v

            クラオタが多かったようで
            無駄な咳はほとんどなかったのが素晴らしい。

            とは言え、オーケストラのピアニッシモのところで
            微かになった携帯電話のチャイムの音や
            無音にしていても聞こえるバイブレーションの音には参った。
            ちゃんと携帯電話は切って下さいっ!!!

            引退してから何が嬉しいかと言って
            コンサート後に携帯電話をスイッチ・オンにした時の緊張感がなくなった事。

            添乗員さんから緊急連絡が入っていたりして
            げっそりしながらコンサート後にオフィスに行ったり
            ホテルに交渉しに行ったり、お詫びに行ったりという心配が
            一切なくなったのが
            ものすご〜〜〜〜〜く嬉しい私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            ロンドン交響楽団 + セミヨン・ビシュコフ

            0
              Schloss Grafenegg Auditorium 2017年9月10日 19時〜21時05分

              London Symphony Orchestra
              ピアノ Rudolf Buchbinder
              指揮 Semyon Bychkov

              George Gershwin (1898-1937)
               Concerto in F für Klavier und Orchester (1925)
              Sergej Rachmaninow (1873-1943)
               Symphonische Tänze op. 45 (1940)

              グラーフェネック・フェスティバルの最終公演
              雨は降っていないけれど、黒い雲もかかっていて微妙で
              こういう時にはグラーフェネックは
              意地汚く最後の最後まで野外でやろうとするよりは
              比較的早く、安全策を取ってホールでの開催になる。

              昔、途中で雨になって休憩後はホール、というのを一回だけ経験したが
              野外音楽堂の舞台の大型楽器を
              雨の中、オーディトリウムのホールまで移動させるのに
              ものすごい時間がかかって
              その間、ホール開かないしロビーに人溢れてるし
              しかもみんな濡れてるし
              コンサート再開まで40分以上かかったので
              終演も遅くなって大変だった。
              ・・・その意味では安全策を取ってくれるのはありがたい。

              まぁ、私の貧民席は舞台の真ん中あたりの
              コントラバスの真上、20メートルほどのところだが・・・

              さて見てお分かりの通りの面白いプログラム構成。

              ジョージ・ガーシュウィンのピアノ協奏曲。
              ブッフビンダーというこの異才ピアニストは
              ゲルマン系の伝統的なクラシックなピアノを得意とするのに
              こういうジャズっぽい作品を
              なんてまぁ
              軽々と、しかも楽しそうに演奏するんだろう。

              クラシックとジャズ・ブルース
              ポピュラーとシリアスなクラシックを
              見事に融合させた作品で
              いやもう、聴いていてスカッとする事、この上ない。

              昨日のマーラーみたいなテンポ設定だったらヤダな、と思っていたけれど
              しっかり、ノリノリのテンポで
              オーケストラの音響のキレも良くて
              リズム感も抜群。

              弦のアンサンブルも、今日のホールだと
              ちゃんとニュアンス豊かに聴こえてくるし

              真上の席って、実はオーケストラ・プレイヤーが全員見えるので
              どの部分でどの楽器が演奏されているのか
              上からバッチリ見えて
              これがなかなか楽しい・・・というより
              自分の耳の悪さを思い知ったりして f^_^;

              ああいう席で続けて何回かプレイヤー見ながら聴いたら
              もう少し音の聞き分けが出来るようになるんだろうか・・・
              (舞台見えない席でずっと聴いていたから
               訓練の欠如があからさまだなぁ・・・(恥))

              ブッフビンダーの弾いたスタインウェイのピアノ
              蓋にまだ布のシートが掛けてあったのだが
              野外ホールから持ってきて取るのを忘れたのか
              取らない方が音響に良い影響があるのか
              まぁ、よくわからないが(笑)ちょっと気になっただけ。

              しかしこのオーケストラのトランペット首席
              昨日も聴き惚れてしまったが
              本日のソロも・・・もう抜群に素晴らしい ♡

              雑味の全くない澄んだ音で
              美しい音程と強弱のニュアンスを徹底的に掴んでいて
              中間楽章のブルースが涙が出るほどに素晴らしかった。

              頭の天辺に地肌が見えるオーボエ首席の音色も見事。
              昨日から目立っていたけれど今日の音も伸びてハートを直撃してくる。

              ブッフビンダーは、ほとんどの場合、アンコールは弾かないのだが
              何と今回はヨハン・セバスティアン・バッハ、と告知してから1曲。

              ・・・よく理解できなかったんだけど
              バッハと言った途端に会場の後ろあたりから起こった笑い声は
              何だったのか
              しかも、その後、演奏始まってから
              かなり長い間、まるで誰かがコンピュータでテレビか何かの
              おしゃべり番組でも見ているような
              かなりの音量の雑音がホールに響いていたのだが

              ピアノ協奏曲の拍手のフライングは
              出そうだったけれどなかったので
              マナーは良いかなぁ、と思っていたのだが。

              後半は巧くリズミカルに演奏されたら
              私が大好きなラフマニノフの交響的舞曲。

              うわああああ
              オーケストラの真上の音響の迫力。
              ロンドン交響楽団って徹底したプロ集団で
              何でもこなす器用さが凄いし
              音に嫌味がなくて
              すごく優等生な印象。
              (その意味ではロイヤル・コンセルトヘボウに近いような気がする)

              ビシュコフがねっとり歌わせるかと思ったら
              意外にあっさり、リズムを前面に出して
              正統的というか、癖のない演奏で聴かせてくれた。

              オーボエとクラリネットにサクソフォーンが入るところが
              うわああ、鳥肌が立つくらい美しい。
              Dias Irae は無駄な強調がなくて
              曲想にしっかり収まったので
              あまり不気味さとか暗さはなくなって
              すごくシンフォニックな扱いになっていた。

              最後の鐘の響きも
              あまり伸ばさず、あっさりと切ってたし。
              (聴衆が拍手したくてムズムズしていたのを感じたのかも(笑))

              オーケストラの真上で
              確かに音量は凄かったんだけど
              耳塞いで飛び出したくもならず(笑)
              迫力の音量をたっぷり楽しんだコンサートになった。

              アンコールはエルガーのエニグマからのネムロッド。
              ゆっくりゆっくりなテンポのゆったりした演奏で
              これは英国の作曲家への敬意であろう。

              これにてグラーフェネックは終了。
              また来年の7月か8月までは(たぶん)行かないと思う。

              来週からは、やっと少しづつ
              ウィーンでのコンサートが始まるのが嬉しい私に
              (ガソリン代がキツかった・・・(汗))
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。


              ロンドン交響楽団 + セミヨン・ビシュコフ

              0
                Schloss Grafenegg Wolkenturm 2017年9月9日 19時〜21時40分

                London Symphony Orchestra
                バイオリン Janine Jansen
                指揮 Semyon Bychkov

                Benjamin Britten (1913-1976)
                 Konzert für Violine und Orchester d-Moll op. 15 (1939/54/65)
                Gustav Mahler (1860-1911)
                 Symphonie Nr. 5 (1902-1911)

                一日中太陽が出てくれたお陰で
                コンサート後の気温も約20℃という
                野外コンサートでも震えないちょうど良い気温で
                そろそろグラーフェネック音楽祭も最後に近づいている。

                最後の2日間はロンドン交響楽団の客演。
                熱心な読者はご存知の通り
                楽友協会のドレスデン管弦楽団+ティーレマンとかち合った。

                コンサートは満杯で
                結構なクラオタの年配が多い。
                マナーは場合によったら楽友協会より良かったかも。

                まぁ、携帯電話の無音のバイブレーションの音とか
                携帯電話そのものの呼び出し音とか
                マーラーの5番のチェロ・セクションのソロの時
                鼻を音立ててズルズル啜った奴は許せないが(笑)

                あ、それ言ったら
                マーラーのアダージェットの時に
                飛行機が3機、爆音を撒き散らしながら
                上空を通って行ったのはもっとイヤ(涙)
                (まぁ、かなり上空なので「爆」という程ではなかったものの
                 あの一定の音程を持った雑音って、すごく気になるんですよね)

                ベンジャミン・ブリテンのバイオリン協奏曲。
                バイオリニストはジャニーヌ・ヤンセン。
                割に線の細いバイオリニストだが
                本日は絶好調。

                ロンドン交響楽団って
                なんて癖のない中立的で素直な音を出すんだろう。
                究極の職業集団で
                どの指揮者の音にも染まります・・・っていう感じがする。

                ブリテンのバイオリン協奏曲は
                目まぐるしく曲想が変わるし
                ものすごく複雑だし
                集中して聴いていないと置いて行かれるし(笑)

                ジャニーヌ・ヤンセンのバイオリンの音が
                ピアニッシモのところでも
                空気を引き裂いて観客席に飛んで来るのにひっくり返った。

                もちろん(たぶんクラオタ 90% くらい)聴衆も
                身じろぎもせずに集中して聴いていて
                こういう舞台と観客の緊張感って、すごく好き。

                私がいつもドキドキする
                バイオリンから木管に繋いでいく部分の巧みさには
                息を飲んだし
                第2楽章の超絶技巧が完璧な状態で弾かれるのを聴くのは
                ある意味、サーカスを楽しんでいるような気分にもなる。

                最終楽章の最後の最後のところの
                トナールなんだけど不思議な透明感を纏って
                バイオリンが長調と短調の間をたゆたうところにため息。

                いや〜〜、良いモノを聴いた。
                ヤンセンも演奏後は底抜けに明るい笑顔を見せていたし
                オーケストラも素晴らしかった。

                後半はマーラーの交響曲5番。
                野外音楽堂での演奏っぽく
                オーケストラ編成は大きい(弦の数がスゴイ)

                トランペット首席、抜群に巧い!!!!
                強弱のニュアンスも素晴らしく
                音楽性に溢れていて
                若くてハンサムで結婚指輪はしていたけれど
                そんな事はどうでも良くて(あっ、すみません)
                こういう名人が居ると音楽が引き締まる。

                ビシュコフの指揮は
                ・・・なんか、異様にテンポが遅い。
                ねっとりねっとり歌わせるのは
                まぁ、埋葬行進曲だからそれで合っていると考えるとしても
                この行進、止まるかと思うほど遅いぞ。

                で、弦の数は多いのに
                ホール(というか野外だから・・・)の音響のせいか
                弦の響きが異様に薄くて
                全然野外に響いて来ない。
                (コントラバス8人いて、ほとんど聴こえないというのはヘンだ)

                これは本当に会場の特性によるもので
                考えてみたら数年前の
                マーラーの交響曲6番の時でも
                なんでこんなに弦が響かないんだ?とビックリしたので
                きっと、マーラーの弦とこの会場は合わないのであろう(勝手な推測)

                大人数の弦が響いて来ないと
                何が聴こえて来るかと言えば
                金管と木管とパーカッションで

                特に第1楽章では
                例のバカうまトランペッターのトランペットが
                吹けば必ずバッチリ聴こえて来ます状態で
                うああああ、マーラーって、そんなところに
                しっかりトランペットのメロディを書いてる、という
                思いがけない発見があって面白かった。

                第2楽章ってエネルギーの爆発から始まるんだけど
                う〜ん (-_-)
                やっぱりテンポが遅いような印象があって
                締まりが悪いというか
                弦の聴こえが悪いというのは
                当然、あの畝るような強弱が聴こえて来ないので
                すみません、すごく平坦な感じに聴こえて来てしまう。

                ・・・だから言った通り
                これは本当に会場が悪い。
                あのオーケストラ編成で
                オーディトリウムで演奏していたら
                弦のニュアンスがもっと聴こえて来て
                全く違う演奏に聴こえたはずだ(涙)

                ううう、マーラーの5番を聴いていて
                こんなに退屈に聴こえたの初めてかもしれない。
                (間違いなく音響空間のせいです!!!)

                みんなが大好きなアダージェットの始まる前に
                まずは飛行機が一機
                爆音、まぁ、「爆」じゃないけれど
                かなり長い音を引きずりながら飛んで行って
                さすがビシュコフ、ちゃんとある程度、音がなくなるのを待って
                アダージェット始めてくれたんだけど

                やっぱり、弦の音は会場に飛んで来ないです(涙)
                こんなアダージェット、悲しすぎる。
                プレイヤーたちは必死に演奏しているのに・・・

                しかもアダージェットの演奏中に飛んでいった飛行機は
                開始前の1機だけではなかった(号泣)

                もうどうしようもなくドライに響いたアダージェットの後
                最終楽章の出だしのソロ楽器の演奏は
                ビシュコフはどうもソロ・プレイヤーに任せたみたいで

                これがすごく面白かった(笑)
                ファゴットとオーボエとクラリネットが
                諧謔的にメロディを鋭く歌わせていて
                いかにもマーラーらしい皮肉がチラッと顔を覗かせて

                オーケストラが締まって来た感じ。
                それまでは弦のバランスの悪さもあって
                音楽が拡散してしまって
                凝縮するべきところが散らばってしまっていたけれど
                最終楽章でテンポも不自然な遅さから解放されて

                まぁ、でも、これ
                ウィーンのマーラーではあり得ない(笑)

                普段聴き慣れた
                突き放した冷たさと皮肉と矛盾に満ちた
                とんでもない多重性という世界ではなかったと思う。

                風邪はかなり回復して
                肺の下あたりに最後のウイルスの墓場があるだけなのだが
                もしかしたら、まだ鼓膜がくっ付いていたかもしれないし

                歳も歳なので、耳が遠くなった可能性もある???
                (ひえええええっ(-。-;

                ホールで聴いたら全く違った印象を受けたのだろうが
                ホールで聴いたら、耳を覆って逃げたくなるような音響だった事は
                容易に想像がつくので

                まぁ、飛行機の音も
                飛んで来ない大人数の弦の音も
                夏の夜の風物詩という事で
                無理やり納得している私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 + ティーレマン

                0
                  Musikverein Großer Saal 2017年9月8日 19時30分〜21時20分

                  Sächsische Staatskapelle Dresden
                  指揮 Christian Thielemann
                  ピアノ Rudolf Buchbinder

                  Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                   Konzert für Klavier und Orchester Nr 1 C-Dur, op. 15
                  Anton Bruckner (1824-1896)
                   Symphonie Nr. 1 c-Moll, Linzer Fassung

                  グラーフェネックがあまりに寒いので
                  今回、重なったコンサートは楽友協会に行く事にした。

                  (正直、あの寒さの中でシューベルトの未完成と
                   マーラーの大地の歌を聴くと言うのは
                   ちょっと罰ゲーム的ではないかと・・・・)

                  さすがにドレスデンとティーレマンでチケットは売り切れ。
                  明日の楽友協会のチケットも持っていたのだが
                  これはブラームスとマーラーの対決で
                  ワタクシ的にマーラーの5番の勝ちだったので
                  まぁ、お許し下さいませ。

                  さて、初日はベートーベンのピアノ協奏曲1番を
                  ルドルフ・ブッフビンダーのソロ。
                  後半はブルックナーの交響曲1番(リンツ版)

                  ・・・何と言う地味、いや通好みのプログラム(笑)

                  なんか最近、ブッフビンダー
                  一刻を惜しんでベートーベン弾きまくっているような気がする。

                  音楽監督をしているグラーフェネックのフェスティバル開催中に
                  しかも美人の歌手が出演する時には
                  いそいそと花束持って行って、美人とキスするのが恒例なのに
                  美人とのキスより、自分のピアノの方が優先したわけね(邪推)

                  久し振りの楽友協会の音響にまだ耳慣れない。
                  オーケストラの音の反響がすごい。
                  いや、反響と言うよりは残響なのかもしれないが
                  ベートーベンのオーケストラ部分のリズムが
                  キレがなくて(ウィーン古典派に聴こえない・・・)

                  響きとしては非常に美しいのだが
                  何だかズルズル流れている印象があるのは
                  これは楽友協会の音響によるものだろう。

                  ブッフビンダーのピアノは明確でキレがある。
                  オーケストラが割に「ロマン派初期」の雰囲気なのに
                  飛び込んでくるピアノがウィーン古典派で
                  やっぱりハイドンが基礎だよね、と言う感じのピアノ。

                  オーケストラとの拮抗が意外に面白かったりして(笑)
                  ・・・いや、シロウトが何を言うか。ただの偏見です f^_^;)

                  いやしかし、緩徐楽章のピアノの美しさが素晴らしい。
                  ブッフビンダーのピアノは
                  あくまでもしなやかで逞しく
                  奇を衒った部分がないのに

                  これがアピールするんですよねぇ。

                  先日、ナクソスの例のベートーベン・コミック読み返していて
                  チェルニーが、自分の演奏にはチャーミングさが欠けている、と言って
                  ピアニストになるのを断念して教師になったという話を思い出した。

                  ベートーベンのピアノ協奏曲1番って
                  初期の作品だけど
                  でも、聴衆にウケてやるぞ、という意気込みが凄いじゃないですか。

                  第一楽章のカデンツァ聴きながら
                  ブッフビンダーって、こういうのをチャーミングに聴かせるのは
                  抜群だなぁ、と感心しきり。

                  後半、ブルックナーの交響曲1番、リンツ・バージョン。
                  ティーレマンは暗譜で指揮台に立つ。

                  うははは、ティーレマンの感情たっぷり
                  思い入れたっぷり
                  豪華絢爛でありながら
                  ドイツ的質実剛健を忘れない
                  ワーグナー風味のブルックナーって

                  ・・・絶品。

                  思いっきり迷いがなくて
                  徹底的にロマンティックに
                  厚みのある大音響を響かせながらも
                  楽友協会大ホールの残響で濁らなくて
                  うるさくならない直前のところでの力のコントロール。

                  指揮者の全身が激しく動いて静止するゲネラル・パウゼで
                  必ず数人の椅子の軋みとくしゃみが聞こえるのは
                  どうにかならんのか・・・
                  (まぁ、言っても仕方ない事だが)

                  徹底的にケレン味たっぷりの
                  ロマンティックな感情の爆発が続いて
                  実に劇的でドラマチックでロマンティックで

                  好き嫌いはあるのかもしれないけれど
                  ここまで聴かせてくれたら、もう大満足だわ ♡

                  ティーレマンもご機嫌だったようで
                  ニコッともしない顔が
                  演奏中に時々、おお、やったぞ、って感じに緩む事があって
                  ええええ?あの人、ああいう笑顔も出来るんだ、と
                  ・・・ちょっと仰け反りました。

                  久し振りの楽友協会の響きと
                  感情任せ(に聴こえる)劇的ブルックナーで
                  酔った私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  まだ紅葉は始まっていなくて
                  週末は、また少し気温は上がりそうだけど
                  とうとう・・・これから陰鬱な冬がやってくる・・・
                  (でもコンサートは増えて来るので嬉しい (^^)

                  ミュンヒェン・フィル + ゲルギエフ

                  0
                    Schloss Grafenegg Wolkenturm 2017年9月7日 19時〜21時40分

                    Münchner Philharmoniker
                    指揮 Valery Gergiev
                    ピアノ Daniil Trifonov

                    Sergej Rachmaninow (1873-1943)
                     Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 c-Moll op. 18 (1901)
                    Anton Bruckner (1824-1896)
                     Symphonie Nr. 4 Es-Dur “Romantische” (Fassung 1878/1880)

                    はい、晴れました。

                    晴れたので当然、会場は野外のヴォルケントゥルムなんだけど
                    気温が、16℃くらい(マジに寒いです)

                    後半のブルックナーになったら
                    オーケストラ・メンバーの何人かは
                    膝から赤い毛布を掛けていたし
                    上に黒のコートをこっそり羽織っている人もいて

                    演奏している方も寒いだけど
                    聴いてる方は、もっと寒い(涙)

                    もちろん、こちらも覚悟して冬のコートは持って行ったんだけど
                    ついこの間まで30℃超えてた気温から
                    まだ身体自体が冬支度に入っていない(ヘンな言い訳)

                    さて、曲目は名曲アワーに近いけれど
                    ブルックナー入ってるし
                    木曜日の夜だし
                    (普通のサラリーマンは来られないだろう。
                     まぁ、私だったら、会社早退してこのコンサートは来たかも(笑))
                    ほとんど満杯・満席だけど
                    ほとんどが年配のクラオタで
                    あら楽友協会の貧民席常連のオヤジも来てるじゃないの。

                    早めに到着して芝生の上で
                    デッキチェアで太陽浴びたら
                    火曜日の夜からとんでもない事になっている
                    風邪ひきも良くなるかも・・・と思ったんだけど

                    ・・・・太陽良いけど、風強いし、やっぱり寒いです。

                    さてミュンヒェン・フィルとゲルギエフ
                    ピアニストはダニール・トリフォノフという
                    ものすごく贅沢な組み合わせ。

                    トリフォノフ、最近生やした、その無精髭と言うか
                    ワケのわからん口の周辺の黒いものは何なんですか・・・
                    トリフォノフって、もともとが童顔で
                    まだ若くてスタイル良くて可愛くて魅力的なのに
                    何であんな、顔に合わないヒゲを・・・????

                    いや、好みだからピアニストの外見について
                    文句つけようとは思わないけれど。

                    曲は超有名、誰でも知っているラフマニノフのピアノ協奏曲2番。
                    だけど、野外音楽堂なので

                    ううう、やっぱり音が拡散し過ぎる・・・
                    しかもこのところ、オーディトリウムですごい音量聴いていた上に
                    風邪のせいで、ちょっと鼓膜がくっ付いていて
                    (↑ 自分の耳が悪いのを体調のせいにしている(^_^;)

                    完璧に美しいピアノの弱音があまり聴こえて来ない(涙)
                    フォルテもあまり響いて来ない。
                    それ言ったら、オーケストラの音も拡散しているので
                    何だか、目の前に幕を張られたようなもどかしさ。

                    テクニック的には完璧だし
                    音は全部、きっちり立って聴こえて来て
                    オーケストラに埋もれないだけでも凄い打鍵だと思うけど
                    良い演奏だけに
                    音響的には(野外ホールだから)不満が募る・・・

                    トリフォノフとゲルギエフは
                    この曲を、ただの聴衆を圧倒させて
                    力でねじ伏せようとするのではなく
                    緩徐楽章の部分は、ロマンティックに
                    ねっとりと歌わせて

                    ああいう表現を恥ずかし気もなく出来るのは
                    ロシア人とイタリア人だけであろう(偏見)

                    アンコールにショパンの超有名な
                    ・・・あれ、何だったっけ?(恥・恥・恥)
                    ごめんなさい m(_ _)m
                    ピアノの音の粒が本当に揃っていて
                    内向的になり過ぎずアピール力を備えたピアノ。

                    完全に太陽が沈んでからの後半は
                    ・・・ともかく寒い。
                    冬のコート着ていても寒い(じっと座ってるから)
                    ポケットに入っていた革の手袋までしたが
                    風邪引いているせいかもしれないけれど
                    やっぱり寒い。

                    あまりの寒さにブルックナーの交響曲4番の
                    音が(野外だから)拡散して
                    頭の上を飛んで行くのを見つつ
                    ああああ、早く終わらんかしら、と思っていた事しか記憶にございません。

                    ミュンヒェン・フィルの皆さま、ごめんなさい!!!
                    いや、絶対に名演だったと思うんですよ。
                    確かに気温が急激に下がり過ぎて
                    金管楽器がむちゃくちゃ苦労していたのにもかかわらず
                    ホルンのソロは抜群に良かったし
                    オーケストラ全員、寒さに震えながらも
                    さすがプロの音は聴かせてくれたんだけど

                    咳だけはプライドにかけて我慢していたけれど
                    鼻は詰まってるわ、鼓膜はくっ付いてるわ
                    喉の痛みだけはうがいとスプレーと(医療用)のど飴で何とかしたけれど

                    すみません、これ音楽評論でも何でもなくて
                    ただの個人的メモなので
                    こういう体調の時に
                    気温15℃まで下がった野外(吹きっさらし)で
                    遥か遠くの舞台から
                    風に吹かれてフラフラと伝わってくるブルックナーという・・・

                    だからクラシック・コンサートを
                    野外音楽堂で演奏する事については
                    私は断固として反対だあああああっ!!!(すみません)

                    ただ、今日の客層は実に良い。
                    (クラオタ常連もいたしね)
                    拍手のフライング一切なし。
                    ブルックナーの演奏後は
                    素晴らしい沈黙の時間がちゃんとあって
                    おお、これこそ老人の多いコンサートだわ(違)と
                    えらく感心した。

                    拍手が湧き上がっている時に
                    思い切り鼻を噛んだら
                    一瞬、鼓膜が開いて
                    拍手だけ大きく聞こえて来たのが
                    何だかむちゃくちゃ悔しかったアホな私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    本日のゲルギエフの指揮棒は焼き鳥の串サイズ。
                    いつも思うんだけど
                    ミュンヒェン・フィルのコンサート・マスターと
                    その隣の半分白髪の男性二人。

                    どう見てもバロック時代のカツラを被ってるように見えるんだけど
                    別にわざとウケを狙っている訳じゃないよね?

                    ウィーン・フィル + ダニエル・ハーディング

                    0
                      Schloss Grafenegg Auditorium 2017年9月3日 19時15分〜20時40分

                      Wiener Philharmoniker
                      指揮 Daniel Harding

                      Gustav Mahler (1860-1911)
                       Symphonie Nr. 6 a-Moll “Tragische” (1905)

                      雨というほどの雨ではないし
                      時々、太陽も顔を出してはいるのだが
                      気温が13℃から15℃って

                      あぁ、夏から突然、冬に突入してしまった (T . T)

                      14時からの例年のウィーン国立オペラ座のオープン・ハウスで
                      バレエのリハーサルを見た後
                      グラーフェネックにドライブ。
                      今週は4回目。
                      でも、まだ、これしか今の時期、まともなコンサートはない(涙)

                      ウィーン・フィルとダニエル・ハーディングの組み合わせの
                      マーラーの交響曲6番。

                      ウィーン・フィルは、この後、ロンドン、ルツェルンと演奏旅行で
                      9月12日にコンツェルトハウスで同プログラム。
                      その後、ケルンでのコンサート予定。

                      5回もこの曲を演奏するのか。お疲れ様です。

                      寒いけれど雨ではないから野外でやるかなぁ、と思っていたが
                      やはり屋内ホール、オーディトリウムに決定。

                      ・・・いや、ワタクシ的には嬉しいんですよ。
                      でもね、でもでもでも
                      今回の私の席はオーケストラの真上で
                      私のオペラ・グラスで間違いなく第二バイオリンの楽譜が見えてしまう席。

                      この位置でマーラーの交響曲6番・・・(絶句)



                      (いやあまり写真じゃわからないかもしれないけれど
                       オーケストラの真上で、多分、10メートル以上あります。
                       高所恐怖症の人は座れません(ホント))

                      マーラーの交響曲は音量の大きい雑音の塊と
                      明言して憚らないのは
                      もう1ヶ月以上会っていないモドキだが

                      このオーケストラの真上で聴くマーラーは
                      暴力的なまでの音の洪水・・・

                      だってだって、金管から木管
                      パーカッション(ハンマー含む)まで
                      全部の音が
                      ダイレクトに上がってくるんですよ!!!!

                      普通だったらホールの音響にオーケストラの音が混ざるのだが
                      ホールの壁の反射とか何もなしに
                      そのままオーケストラの音が上がってくる体験って
                      (しかもマーラーで・・・)
                      ほとんど難聴になりそうな世界。

                      でも、こんな暴力的な音の洪水が
                      何と魅力的なこと・・・

                      いや、魅力的というよりは
                      すごい情報量が後から後から脳になだれ込んで来る感じで
                      息もつけない緊張の連続で

                      ウィーン・フィルというオーケストラが
                      本気を出すと

                      非常にコワイ。

                      特に、この矛盾に満ちた
                      ウィーンの世紀末文化のマーラーを
                      本気で演奏されたら
                      聴いている方は
                      その圧倒的な世界観に翻弄されるだけ。

                      ハーディングの指揮は
                      これまでの印象としては
                      室内楽的にチマチマした小さなスケールだったのだが
                      今回は、容赦ない音の鳴らし方で攻めて来た。
                      ほとんど攻撃的なまでの暴力性を
                      惜しむ事なく前面に出して来て

                      この人の音楽って
                      こんなにマッチョだったっけ???

                      いや、もちろん、今回の席が席だったというのはあるんだけど (^^;;

                      マーラーが楽譜に書いた音が
                      全部もれなく聴こえてくる、というのは
                      ものすごく新鮮・・・というより
                      マーラーって、こんな数の音符を書いていたのか
                      どこまで、あの徹底した音響の世界を構築したかったんだろう?

                      マーラーの交響曲って
                      本当に人生の全部が打ち込まれてます、という感じなんだけど
                      その見事なまでに偏執狂的な
                      すべての全部の何もかもをブチ込んでやる、という執念を
                      モロにこういう演奏で聴かされると
                      感受性ゼロの凡人の私はタジタジとなってしまう。

                      金管の圧倒的な響き。
                      何せトロンボーンとかチューバも
                      この席だと、漏れなく100%聴こえて来るし
                      木管も(オーボエは時々ベルアップ)バッチリ
                      ティンパニなんて、すぐ真下で
                      シンバルとハンマーのパーカッショニスト
                      完璧なタイミングで叩いて来るし

                      でもって2楽章のアンダンテ・モデラートの
                      弦の美しさと言ったら
                      もう、この世のものと思われないし。
                      (まぁ、弦の膨らみから言うと
                       グラーフェネックのホールはちょっとドライなんだけど)

                      まぁ、本当は野外音楽堂仕様で
                      容赦ない音を出してしまったのかもしれないので
                      あのホールで、しかもオーケストラの真上は
                      かなり耳を酷使する事になったけれど
                      (オーケストラのメンバーが難聴になるのもわかるわ)

                      演奏旅行から戻って
                      コンツェルトハウスという音響のデッドなホールで
                      天井桟敷貧民席(音は抜群に良い)で聴いたら
                      どのように印象が変わるんだろう・・・と
                      ちょっと楽しみな私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                      calendar
                           12
                      3456789
                      10111213141516
                      17181920212223
                      24252627282930
                      << September 2017 >>
                      PR
                      ★コンタクト・メイル★
                      メイルはこちらへ
                      ブログランキングに1クリックお願いします
                      selected entries
                      categories
                      archives
                      recent comment
                      recommend
                      links
                      profile
                      search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM