ローエングリン@国立オペラ座

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    Wiener Staatsoper 2020年1月19日 17時〜21時30分

    Richard Wagner
    LOHENGRIN
    Romantische Oper in drei Akten
    指揮 Valery Gergiev Michael Güttler
    舞台 Wolfgang Gussmann
    照明 Franck Evin
    ドラマツルギー Werner Hintze

    ハインリヒ王 Ain Anger
    ローエングリーン Piotr Beczała
    エルザ Cornelia Beskow
    フリードリヒ・テルラムント Egils Silinš
    オルトルート Linda Watson
    伝令 Boaz Daniel
    ブラバントの貴族 Wolfram Igor Derntl, Martin Müller
    Johannes Gisser, Jens Musger
    小姓 Kyoko Nukumi, Kaya Maria Last, Barbara Reiter, Dymfna Meijts

    Orchester der Wiener Staatsoper
    Chor der Wiener Staatsoper
    Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
    Extrachor der Wiener Staatsoper
    Ballettakademie der Wiener Staatsoper
    Komparserie der Wiener Staatsoper

    この演出のローエングリン、実はずっと気になっていた。
    理由は簡単で

    ワタシが民族衣装フリークだから。

    男性の革の半ズボンと、ナマ足の脹脛にコウフンする訳ではないが
    自分で着るのも好き、見るのも好き。

    2014年のプレミエの時には
    クラウス・フローリアン・フォークトが
    正式な民族衣装の花婿の服を見事に着こなしていて
    その写真がウエブ・サイトにあって悶絶していたのである。
    プログラム買ったら、その写真が掲載されていて
    それを見ながら、1日3回は悶絶できそう(どうせヘン○イです)

    自分で着る方に関しては
    ディアンドルは普段着では使えないけれど(持ってる事は持ってる)
    トラハテンの上着は愛用していたのだが

    とある日、コンツェルトハウスのコンサートの時に
    上品な老婦人から「よくお似合いよ」と言われて

    それが
    日本人が民族衣装を着てるんじゃねえよ
    という意味の、遠回しな皮肉である事くらいは
    こちらで暮らしていればわかる。

    お客さまのアテンドとか
    日本に一時帰国する時とかは堂々と着るけれど
    そんなわけで、あまり日常的に着用できない
    (しかもウィーンではあまり見かけない)
    民族衣装、ディアンドルとトラハテンが
    思い切り見られる
    ・・・・・という、
    すみません、ただ、それだけの理由だったんですが(汗)

    さて、幕があく前に
    支配人のメイエールがマイク持って登場。
    思わず客席から起きるため息。
    ・・・いったい、誰がキャンセルになったんだ?

    メイエール曰く
    指揮者のゲルギエフが到着していません。
    これがもう遅刻2回目で
    舞台裏には600人のスタッフと歌手
    観客席には2300人の観客の皆さまを
    待たせる事は出来ないので
    ミヒャエル・ギュットラーが指揮をします。

    そこで観客席から挙がった歓声は何だったのか不明だが
    ゲルギエフのヒラヒラ指揮が多かれ少なかれ問題だったらしいので
    結果的には良かったのかもしれない。

    民族衣装フリークにはたまらん舞台シーンで
    多大な人数のコーラス全員が民族衣装。
    あ〜、私も堂々と着たいよ〜。

    エルザが白鳥のデコイを抱いて登場する。
    白鳥のデコイ?

    で、騎士って
    確か白鳥に乗って登場するんじゃなかったでしたっけ???

    コーラスや俳優さんの大人数に囲まれて
    白鳥のデコイが肩より上で支えられて
    その人混みが引くと

    床に転がっているのは

    白いパジャマ(長い上着のみ)を着て、素足のペチャワ・・・

    どう見ても
    病院から脱走して来た糖尿病患者・・・

    少なくとも、特別デザインのカッコいい民族衣装を期待していたのに
    タイトル・ロールの登場が
    白の上だけのパジャマでナマ足で素足・・・(絶句)
    ふくらはぎは日焼けしていて、足首から下は白い(何を見てる?)

    それでなくても、エルザの最初の衣装も
    どう見ても白い病院着なのに(しかも素足です)・・・(涙)

    舞台は、どこかの田舎のガストハウス(居酒屋)の1室で
    机も椅子も、何処のガストハウスからレンタルしてる?という感じで
    その意味では、むちゃリアルなのだが

    あまりに日常生活に密着し過ぎていて
    田舎の素朴なおじちゃん、おばちゃんたちが
    呑みに集まっている雰囲気しか出て来ないので

    ドイツの王さまが来てもエルザが王女さまだとしても
    貴族じゃなくて、そこらへんの農民のおじちゃん、おばちゃんにしか見えん。
    (農民が悪いとは言ってません!)

    舞台変換は一切なし。
    決闘の舞台も、机を並べて、その上で闘うだけ。

    第2幕のアントウェルペン城内という設定も
    椅子や机が乱れて置いてあるガストハウスそのまま。

    礼拝堂に向かうエルザのシーンも
    ハインリヒと騎士の丁々発止のシーンも
    全部、居酒屋の中・・・

    正直言うと、この2幕、むちゃくちゃ冗長。
    舞台変換もないし、動きもないし
    エルザとオルトルートが、ずっとお話しているシーンが長い。

    第3幕はご存知の通り
    例のあの曲で景気良く幕が開いて
    結婚行進曲があって

    やっと2人になれたね、という騎士の衣装は
    民族衣装の上着がないっ!!!
    ただのシャツかいっ!!!!
    (だからフリークなんですってば)

    出会ってから、やっと2人っきりになれたね、というシーンで
    延々とラブソングを歌うのか、この2人は(謎)
    他にやる事があるんじゃないのか(あ、失礼)

    ここでエルザがむちゃウザくなる。
    こういう女、居るよね
    聞かない事を条件とする契約を締結して結婚したのに
    結婚したとたん、やっぱり知る権利があるとか
    むちゃを言い出すタイプ。

    ついでに、このタイプは男性にも居る。
    鶴の恩返しという話もある事だし。

    ああ、やだ、やだ
    契約違反もイヤだけど
    結婚したとたん、あなたのためを思ってるのよ、という
    理解し難い理由で、自分に何でも知る権利があると思っている人。

    あ、いやいや
    ワーグナーに文句つけていてどうする・・・

    身分を明かして去っていく時のローエングリンが
    「あぁ、白鳥が迎えに来た」って

    後ろの(居酒屋の)机の上に
    白鳥のデコイがポツンと・・・

    なんか、ほとんどパロディに見えて来たわワタシ。

    最後に弟が現れるシーンも
    人混みが引くと
    床にパジャマ(上着のみ)の男の子が倒れているという・・・
    しかも、エルザの事を怖がって後退りしてるじゃないの。
    (バレエ学校の子供だな、きっと)

    更に、エルザは死なない。
    弟、いや、子供を怖がらせたままの状態で
    舞台の真ん中で仁王立ち。

    エルザ役のコルネリア・ベスコフは
    ものすごい声量の、金属的な印象を受ける硬い感じのソプラノで
    声量が凄くて、声が硬いだけに
    むちゃ気の強いエルザになっていて
    騎士のベチャワのリリックな声を圧倒しているところがある。

    この人、このまま結婚したら
    騎士の愛情を良い事に
    旦那をコントロールしまくりの実権握りっぱなしの
    すごくコワイ奥さまになりそう(妄想中)

    最後に死ななくて、舞台ど真ん中で
    怯えている子供を前に仁王立ちするので
    あ〜、これは、弟の摂政として
    しっかり実権を握って国を率いていく
    自立した女性の(以下省略)

    どちらにせよ、ここでエルザが死なないと
    話が全く違って来るのだが(それが演出家の目的かもしれないが)

    エイン・アンガーのハインリヒ王が秀抜。
    美声で堂々としていて落ち着いていて
    あの奇妙な民族衣装でも、王さまという気品が漂う。

    テルラムントも、第2幕の最初のシーンでは
    これまた、白いパジャマを着せられていて

    民族衣装にコストがかかったので
    よほど、他の衣装の予算がなかったのか
    まさか自前ではないだろうな・・・

    テルラムント役のエギルス・シリンスは
    ラトヴィア出身で、名前の n は特殊文字(下にニョロがつく)
    58歳でラトヴィア国立オペラの総監督が
    ここに出稼ぎに来ているとは(笑)

    でも、この人、声も出るし
    演技も出来るので
    あの、ヨレヨレになるテルラムント役が非常に合ってる。

    リンダ・ワトソンのオルトルードも優秀。
    この人も、ものすごい声量のある人だが
    もともと倍音多目の美声だし
    時々ヒステリックになる感情的な役をうまく演技していてマル。

    で、ペチャワですよ、ペチャワ!
    いや、こんなに声の美しいテノールと思っていなかった。
    ヘルデン・テノールというよりは
    リリック・テノールだな。
    声を張り上げて強靭な高音も出すが
    本領発揮は甘いラブソングだろう。

    よって、あんまり凛々しいという感じはないけれど
    (初演のフォークトだったら、もっと凛々しくなかっただろうと推測する)
    エルザとがっしり組んで、抱いてキスして
    被さられて(エルザから)というのが

    視覚的にはバランスが取れて
    とても絵になるカップルになっている。
    (やっぱりある意味、オペラも見た目が大事)

    で、オーケストラが巧かったよ〜(感涙)
    舞台オーケストラの金管もむちゃくちゃ良くて
    白鳥テーマの弦のフルフルの繊細さとか
    オペラになると、何故、こんなに豹変するかねこのオーケストラは。

    民族衣装に釣られて4時間30分オペラ座に篭ってしまったが
    久し振りにワーグナー聴いて(いつもは避けてる)
    あぁ、これも一種の映画音楽だなぁ
    (当時、映画はなかったが)
    ただ、5時間の映画って、誰も見ないよなぁ
    もう少し、こう、進行を短縮化したら良かったんじゃないだろうか
    ・・・とか
    またもや、妄想の世界に入り込みそうな私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    ・・・あまりにツッコミどころが多いので
    かえって楽しかったのだが
    帰路でツィッター見ていたら
    市電で一駅乗り越して、雨の中をトボトボ歩いて帰りました。
    よって・・・きゃ〜っ、明日の授業の準備が出来てません(冷汗)

    トーンキュンストラー + ドミトリー・キタエンコ

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      土曜日のダブルヘッダーです。
      時系列に読みたい方は、まずは午後のコンサート(こちら)からどうぞ。
      下は夜のコンサートの個人的メモです。

      Musikverein Großer Saal 2020年1月18日 19時30分〜21時30分

      Tonkünstler Orchester Niederösterreich
      チェロ Daniel Müller-Schott
      指揮 Dmitrij Kitajenko

      Antonín Dvořák (1841-1904)
       Konzert für Violoncello und Orchester h-Moll op. 104 (1894/95)

      Pjotr Iljitsch Tschaikowski (1840-1893)
       „Der Nussknaker“ Ballett in zwei Akten op. 71 (1891/92)
        Auszüge aus dem zweiten Akt (Zusammenstellung: Dmitrij Kitajenko)
         Im Zauberschloss von Zuckerburg
         Divertissement
          Schokolade - Spanischer Tanz (Bolero)
          Kaffee - Arabischer Tanz
          Tee - Chinesischer Tanz
          Trepak - Russischer Tanz
          Tanz der Rohrflöten - Pas de trois
          Mutter Gigoen und die Polichinelles
          Blumenwalzer
          Variation II: Tanz der Zuckerfee
          Pas de deux

      午後の熱狂的な楽友協会の後
      コーヒー飲んで、また向かう先が同じ会場の同じ席(爆笑)

      午後の客層とは全く違う客層だが
      日曜日定期とは違い、夜なので
      着飾ったお上品な年配のご婦人よりは
      楽友協会ホールを一度見たい、という観光客が多い。
      (それは良い事である。
       ただし、とんでもないマナーの人も多いので
       それはちょっと残念なところ)

      さっきのコンサートが長すぎで
      その後の入れ替えが大変だった、と
      係員から聞いたのは、このタイミングである。

      さて、今回はドミトリ・キタエンコを迎えて
      ドボルジャークのチェロ協奏曲と
      くるみ割り人形からの抜粋。

      私、ドミトリー・キタエンコのファンで
      この人とギュルツェニヒのショスタコーヴィッチ交響曲全曲CDは
      私の宝物だし
      ライオンみたいな白髪で情熱的にロシアっぽく作る音楽が好き。

      しかしキタエンコ、もう79歳になったのか。
      舞台に出てくる時の足取りが
      以前ほどスッキリしていなくて
      やっぱりお歳を召されたなぁ、というのが第一印象。

      ドボルジャークのチェロ協奏曲のソリストの
      ダニエル・ミュラー=ショットって
      結構すごい経歴の持ち主で
      あちこちで賞を取って、有名なオーケストラや指揮者と共演しているのだが
      48歳という円熟期なのに
      あまりあちこちで名前を聞くという人ではない(ような気がする)

      ドボルジャークのチェロ協奏曲。
      オーケストラ部分でのテンポが遅めで
      その分、テーマの歌わせ方がすごい。
      テーマを歌うホルンやクラリネットが巧い。
      ・・・けど、この曲、こんなに遅く演奏されたっけ。

      このチェリスト、音色はとても美しい。
      1727年のエクス・シャピロの美しい音色がホールに広がって
      とてもリリカルなテーマの提示と共に
      チェロがとことんカンタービレに歌う。

      ・・・歌うんだけど
      ええ、ワタシ、シロウトなので何も言えませんが
      音の美しさとテーマの美しさを
      遅いテンポで強調するあまり
      全体的に推進力に欠ける冗長な感じに聴こえて来る。

      あ〜、すみません、そうか
      その前にイケイケ・ガンガンの映画音楽を
      正味2時間30分、ばっちり聴いたせいもあるかも・・・

      何だか間延びして聴こえるのは
      映画音楽のせいだ(違!)

      いや、チェロの音はすご〜く美しいんですけどね。
      ドボルジャークのチェロ協奏曲って
      ちょっと苦手な曲、というのもあったかもしれない。

      こんな間延びした感じの指揮する人だったかなぁ。
      後半のくるみ割り人形に期待するぞ。

      さて、そのくるみ割り人形は
      第2幕からの抜粋。
      クララと王子さまのPDDの音楽から始まって
      ネズミと戦った子供たちがもう一度現れて
      クララが、顔の大きい男女と絡む恐怖の夢のシーンの後の
      ディヴェルティシモンまで
      かなりそのままの忠実な形で演奏されて

      頭の中では、国立オペラ座のヌレエフ版のバレエが
      次から次に展開して行って
      おおお、視覚と聴覚のリッチなコンビネーション。

      しかも、バレエの時って
      オペラ座管弦楽団がボロボロの時が多い上に
      音響の悪いロジェの後ろの超安席で聴いているので

      こうやって舞台でコンサートとして演奏されると
      音楽の立体感が全く違う。
      (だから、いつも貧乏席なので、すみません)

      スペインのダンス、アラビアのダンス(ケテヴァンとエノ!)
      中国のダンス、ロシアのダンスの後の
      パ・ド・トロワ。バロック衣装の可愛いダンスで
      当時はグレイグがとてもチャーミングだったわ、とか
      ついつい過去の事を思い出してしまう。
      その次のギゲオンのお母さんという曲は
      ヌレエフ版のくるみ割り人形では使われない曲で
      その後は、花のワルツ。

      ああ、オペラ座の舞台の、あの黄金の衣装を来た
      ダンサーたちの花のワルツの素晴らしかった事・・・

      砂糖の妖精のキュートなソロの後
      最後はグラン・パ・ドゥ・ドゥの豪華な演奏。

      ドラマツルギーが見事で
      頭の中でバレエが再現されている私も
      音楽と(妄想)視覚の中で、ドキドキしっぱなし。

      音楽そのものも、とてもドラマチックで
      芯の通ったダイナミックなものになっていて
      前半の間延びした感じはすっかり抜けて
      如何にもロシア的な熱情を帯びて
      チャイコフスキーらしい美しさが活きている。

      頭の中のバレエに感激しているのか
      音楽に感激しているのか
      ちょっと区別はつかないんだけど

      あ〜、クリスマスだ〜(違!)

      今日は朝から雪が降って
      コンサートの途中にやんだけれど
      郊外の自宅の近くは、まだ地面が白くなっているし
      そんなところにくるみ割り人形と来たら
      やっぱりクリスマスですよ、違うけど。

      キタエンコ、健在じゃん。
      この人の指揮って
      本当に無駄がないのに、必要なところは全部ある、という
      見事なキューの出し方で
      見ていて、ものすごく分かり易いし気持ちが良い。

      しっかりと歌わせているし
      ドラマチックだし
      やっぱり良いわ〜 ♡

      チャイコフスキーは映画音楽にも負けない事が
      はっきりした(だから違うかもしれない)

      ここ数年、クリスマスにくるみ割り人形観てないし
      これで、ホワイト・クリスマス気分になるのは良いんだけど

      来週は試験の前の最後の授業というので
      ほとんどの授業がまとめとテスト予習の段階に入るし
      再来週、1月最終の週には
      テストが6つ(!)
      (しかも、考えてみたら木曜日、テスト3つある・・・)

      まだ今学期のノートのまとめもしていないので
      焦り狂っている私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ウィーン・フィル + ジョン・ウイリアムズ

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        Musikverein Großer Saal 2020年1月18日 15時30分〜18時20分

        Wiener Philharmoniker
        バイオリン Anne-Sophie Mutter
        指揮 John Williams

        John Williams (*1932)

        Flight to Neverland (aus: Hook)
        Excerpts (aus: Close Encounters of the Third Kind)
        Hedwig’s Theme (aus: Harry Potter, Arrangement für Anne-Sophie Mutter)
        Theme (aus: Sabrina. Arrangement für Anne-Sophie Mutter)
        Donnybrook Fair (aus: Far and Away. Arrangement für Anne-Sophie Mutter)
        Devil’s Dance (aus: The Witches of Eastwick. Arrangement für Anne-Sophie Mutter)
        Adventures on Earth (aus: E.T. The Extra-Terrestrial)

        Theme (aus: Jurassic Park)
        Dartmoor, 1912 (aus: War Horse)
        Out to Sea / Shark Cage Fugue (aus: Jaws)
        Marion’s Theme (aus: Raiders of the Lost Ark)
        Drei Stücke aus „Star Wars“
        The Rebellion if Reborn
        Luke and Leia
        Main Title

        昨年に、既にこのプロジェクトはあったのだが
        ジョン・ウイリアムズの病気でコンサートそのものが中止になって
        改めてやる、と決定された時に

        たまたま売り出し開始日に
        貧民席の中のベストの席が空いていたので
        いつもの貧民席価格より高いのに
        ついポチッとしてしまったのが、今日のコンサートである。

        コンサートそのものは立ち見席に至るまで売り切れ。
        (立ち見席もいつもの6ユーロではなく8ユーロ50セントだったらしい)
        来ているのは、若い男性と男女カップル、
        子供連れが圧倒的に多く
        難しい顔をしてお洒落した品の良い年配の男女は
        ・・・全くいない。

        私は難しい顔もしてないし、お洒落もしてないし
        品も良くないけれど
        何だか、周囲の客の層が、いつもと全然違うので
        あ〜、普通クラシック聴かない人が
        クラシック・コンサートに迷い込んだら
        こういうアウエイな感じなのね、と納得。

        ジョン・ウイリアムズが登場したとたんに
        大きな拍手が起こる・・・だけじゃなくて

        きゃ〜〜〜〜っ!
        観客全員、総立ちになった!!!!

        どんな指揮者でも作曲家でも
        登場したとたんにスタンディング・オベーションというのを
        私は初めて見た。

        映画音楽である(だから何?)
        私は映画には行った事がない。
        映画館にも行った事がない。

        6歳の時に、血迷った父親に
        2001年宇宙の旅を見せられた(隣で父はぐっすり寝てた)のが
        映画館に行った初体験だが
        その後、試写会とかはタダで行った事はあるけれど
        ロードショーに行ったという記憶がない。

        別にはっぱ家で映画が禁止されていた訳ではなくて
        ただ、単に、ウチが貧乏だっただけの話で
        多少のお小遣いをもらうようになった時点で
        私が通い出したのは東京文化会館であって映画館ではなかった。
        (オーケストラの学生券の方が映画より安かったと思う)

        何を言いたいかと言うと
        映画音楽なので、ワタクシは、何の感想も書けないのだ。
        知らないから・・・(すみません)

        こういう知識の偏り方もマズイとは思ったので
        大学の図書館で、ここ数日、スター・ウォーズを聴いてはいたが(呆)

        さて、映画音楽という研究のジャンルもある位だし
        劇場研究では、映画の研究も非常に進んでいるし
        ウィーン音楽大学では映画音楽の音響効果だけを学ぶ専攻もあるくらいで
        映画というのは、非常に好まれているジャンルらしい。
        (だからワタシ、知らないんです(恥)
         あまりに話題になったものについてはDVDを買ったりするけど)

        で、その「映画音楽」をウィーン・フィルの音色で聴いてみて
        我々が日常に聴いているクラシックと何が違うかと言えば
        ・・・別にそんなに違わないんじゃ?
        というのが正直な感想。

        分かり易い、あるいは耳触りが良いとかが
        音楽のクオリティの良し悪しに関係あるとは思わないし
        (だったらハイドンとかモーツァルトは何なんだって事)
        面白い事に、曲として聴いてみると
        ちゃんと従来の作曲法の技術に従って
        フォームもしっかりしているし
        モーツァルト張りの美しいメロディのテンコ盛り。

        シェーンベルクは、もうモチーフなんて書き尽くされたとか思ったらしいが
        この音楽聴いたら、ひっくり返るんじゃないか。

        まぁ、確かに盛り上げ方が
        どの曲でも、かなり似ていて
        職人芸だなぁ、とは思うけれど。

        最初の曲が終わったとたんに
        大拍手と共に、またもや全員が立ち上がるという状態。
        何なんだ、この熱狂振りは・・・

        2曲目の出だしが、正に20世紀半ばあたりの
        現代音楽そのもので

        だからワタシ、いつも言ってるけど
        現代音楽って、絶対に映画音楽としてバッチリなんだってば。
        リゲティの例を出すまでもなく
        私は現代音楽を聴くと、時々、映画のシーンが思い浮かぶ。
        ほとんどの場合はホラー映画だが(笑)

        その後、アンネ=ゾフィー・ムッターが登場。
        ジョン・ウイリアムズがマイクを持って
        ムッターを称賛した後
        続けて4曲、ムッターがモチーフを弾くという趣向の曲。

        あ〜、別に今日の聴衆
        アンネ=ゾフィー・ムッターを聴きに来ているとは思えないんだけど。

        盛り上がりの前半があって
        後半ではジョーズとか、レイダースとか
        最後はスター・ウォーズで盛り上げて盛り上げて
        またもや、観客総立ち。

        良い音楽だとは思うし
        素晴らしいけれど
        続けてずっと、こういう感じの曲を聴いてみると
        やっぱりちょっと飽きるというか(すみません)

        アンコールやりそう、と思って待っていたら
        またもや、アンネ=ゾフィー・ムッター登場で
        割にリリックな湿っぽい曲を
        続けて3曲、ムッターのバイオリンで演奏。

        ううう、長いし、こんな盛り上がらん曲を
        アンコールで、しかも続けてやるのか???

        と思っていたら、最後の2曲は
        ガンガン盛り上げて終了。

        幕間には、スター・ウォーズのモチーフの
        スーツを着た若い男性が居たりして
        確かに、この聴衆の層って、全然違う。

        ハリウッド方式あるいは
        ティン・パン・アレーから始まった
        ポピュラー音楽の歴史については
        1年生の最初の学期のポピュラー音楽入門(必須)で教わったから
        いわゆる映画音楽(やミュージカル)についての
        作曲家という役割が、当時から全く変わって来たのは知っているが

        その中で、このジョン・ウイリアムズという作曲家は
        たぶん、しっかりとした音楽教育を受けて
        自分でもオーケストラ・アレンジメントなんかも出来ちゃう人なんだろうなぁ。

        ・・・と、プログラムの紹介を読んでいたら
        作曲法を習い、ジュリアード・スクールも卒業して
        ちゃんと交響曲とか協奏曲とかも作曲していらっしゃるのね。

        映画音楽と言えば
        ショスタコーヴィッチだって映画音楽を作曲していて
        それがスターリンのお気に召したために
        逮捕されずに済んだ(で、本人はそれにショックを受けた)
        というエピソードもあるし
        やっと取り上げられ始めているコルンゴルトだって
        ハリウッドで活躍した。
        映画音楽家として有名なニノ・ロータも
        数多くのクラシック作品を残している(誰も演奏しないが)

        そう考えると
        映画音楽対クラシック、という二律で考える事自体がヘンなので
        音楽は音楽であって
        じゃぁ、何が映画音楽なのか、というと
        たまたま、映画につける音楽として作曲された、というだけじゃない。

        映画音楽の作曲家で
        指揮者で超有名になったジョン・ウイリアムズの
        交響曲とか、協奏曲とかを
        コンサートで聴ける機会というのは
        これからあるんだろうか?
        ・・・というより、この人の「普通のクラシック」も
        聴いてみたいような気がするんだけど
        ニノ・ロータと同じで
        やっぱり一分野で名を挙げてしまうと
        その他の作品は取り上げられないのかなぁ。

        現代音楽ジャンルから言えば
        こういう映画音楽を書く人のクラシック作品って
        シュヴェルスチックあたりがトライしている
        本来のクラシックに戻ろう運動的なものになっているような気がするのだが。
        (データ・ベースで探してみよう、もしかしたらあるかもしれない)

        いやしかし、このコンサート長すぎた。
        もちろん、聴衆が1曲ごとにスタンディング・オベーションしたのもあるけれど
        アンコールでムッターが出て来て、3曲も演奏したのはちょっと(以下省略)

        コンサート終わったのが、18時20分頃で
        後で係員が「その後のコンサートもあるのにむちゃくちゃ大変だった」
        と言っていたし
        ウィーン・フィルのメンバーも
        その後、国立オペラ座に走らねばならない人も居ただろう。

        ジョン・ウイリアムズ87歳。
        指揮台のところに最初に椅子が置いてあったけれど
        結局、全く使わずに
        とてもお元気な足取りと、明確な指揮で
        ご自分の曲を演奏なさっていて
        う〜ん、まだまだお若いわ。

        ナマのジョン・ウイリアムズを拝見できるチャンスなんて
        たぶん、これが最後だろうし
        ウィーン・フィルの豊かな音響で演奏される曲は
        すべて、とても美しくホールに響いて
        確かに長かったんだけど
        いつものチケットよりずっと高かったモトは取った(それかいっ!)

        と、セコい事をついつい考えてしまう私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        ウィーン・フィルの定期公演ではないのだが
        このコンサート、明日、日曜日の午前11時からもある。
        定期ではないし、チケットも高かったので私は行きません、あしからず。

        オネーギン 3回目

        0
          Wiener Staatsballett 2020年1月17日 19時30分〜22時

          ONEGIN
          Balett in drei Akten von John Cranko
          nach dem Roman in Versen EUGEN ONEGIN von Alexander Buschkin

          振付・演出 John Cranko
          音楽 Peter Ilijitsch Tschaikowski
          編曲・オーケストラ編曲 Kurt-Heinz Stolze
          舞台 Elisabeth Dalton
          照明 Steen Bjarke
          指揮 Ermanno Florio

          オネーギン Robert Gabdullin
          レンスキー Davide Dato
          マダム・ラリーナ Erika Kováčová
          タチアナ Nina Poláková
          オルガ Nikisha Fogo
          乳母 Beata Wiedner
          グレーミン侯爵 Alexis Forabosco

          友人、農民、サンクトペテルブルク社会の人たち
          Marie Breuilles, Natalya Butchko, Iliana Chivarova, Laura Cislaghi,
          Venezza Csonka, Sveva Gargiulo, Zsófia Laczkó, Eszter Ledán,
          Anna Manolova, Katharina Miffek, Andrea Némethová, Suzan Opperman,
          Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto,
          Flavia Soares, Iulia Tcaciuc, Oksana Timoshenko, Liudmila Trayan,
          Beata Wiedner
          Nicola Barbarossa, Leonard Basílio, Marat Davletshin, Marian Furnica,
          Andrés Garcia Torres, Darius Gramada, Trevor Hayden,
          András Lukács, Igor Milos, Hanno Opperman, Tristan Ridel,
          Gaetano Signorelli, Andrey Teterin, Zsolt Török, Navrin Turnbull,
          Arne Vandervelde, Géraud Wielick

          Wiener Staatsballett
          Orchester der Wiener Staatsoper

          この間はロシア人がいない、と喚いたが
          いるじゃん、ロシア人!

          エカテリンブルクのバレエ・スクール出身のローベルトは
          2012年に入団した時に
          ちょっとアジア系のキレイな顔立ちで
          うおおお、イケメンが入って来たと私が大騒ぎしていたダンサー。

          この間は、ちょっと体操っぽいところがあったけれど
          今日のローベルト、すごく良い。
          迫真の演技で
          借りて来たような感じが抜けて
          ローベルトらしいオネーギンって感じになっていて
          もともと持っているノーブルさも活きていて
          ニナとのPDDも見事にキマった。

          何回か上演していると
          それなりに、全員の役作りが出来てきて
          見応え充分の素晴らしい舞台。

          何せコールド含めて
          まるで重力無視って感じで
          女性が飛びまくるのが、幻想的で美しい。

          ダヴィデも素晴らしい。
          無邪気で可愛くて、お坊ちゃんで
          嫉妬するところの演技も、細かいところまで作り込んで
          決闘前のソロのエモーショナルな演技も
          心にぐいぐい迫って来る。

          ニキーシャの、これもまた
          全く邪心がなくて、悪気のないキュートさもチャーミング。
          もともとニキーシャもダヴィデも
          技術的には完璧なので、この2人のPDDも見事。

          ニナは、ずっと踊り続けで、お疲れさまでした。
          (確か今日がニナのタチヤーナの最終日)

          ニナは、まぁ、正直、観客の好き嫌いもあるだろうが
          バレエ・ダンサーとして完璧な見た目、というのではないので
          チュチュとか着ると
          時々、ウエストのくびれがないのが気になったり
          キレイな人なんだけど
          ちょっと出っ歯っぽいところが気になったりするが
          (ええ、人の見た目を何だかんだ言うのは
           マナー違反ではあるけれど
           バレエ・ダンサーは見た目も大きな要素なので
           生まれつきだから仕方ないけれど
           やっぱり舞台で目につくところではある)

          このクランコのオネーギンは
          女性ダンサーはチュチュではなくて
          ハイウエストの衣装なので
          ウエストのくびれはもともと見えないので気にならない。

          それにニナの技術は素晴らしい。
          ニナの脚の美しさに、足捌きの巧みさが加わって
          しかも、ちゃんとニナは
          自分を如何に美しく見せるかを熟知している。

          バレエ・ダンサーとして
          理想的な体型と見た目に恵まれている人もいるけれど
          ニナは、そこまで生まれつきの理想型ではない。
          それを、とことん技術と努力でカバーして
          短所を長所にしてしまう凄さは
          ポジティブに出ると、ものすごい力になる。

          主役級ダンサーが
          全員、トップの技術で
          しかも役がこなれて来た迫真の演技で
          あ〜、もう、あまりに素晴らしすぎて悶絶する。

          最後の幕でのコールドで
          マリアンが、今日は髭を描いていなくて
          (この間は鼻の下にちょび髭があった)
          あの、可愛い凛々しいマスクを堪能できたのも嬉しい。
          (あのシーン、男性ダンサーは
           髭を描く人と描かない人がいる。
           トリスタンとかレオナルドとかアンドレイとかナヴリンとか
           今日はどうかな?って見るのも、実は楽しかったりする(笑))

          オネーギンは、最後の2回(23日・26日)
          ローマンとケテヴァン
          ヤコブとマディソンのキャスティングが予定されている。
          ベテラン同士のタチヤーナとオネーギン
          若者同士のオルガとレンスキー

          夢のキャストで
          今からむちゃくちゃ楽しみにしている私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          27日からの週は試験週間なのだが
          あ〜、もう、試験落ちたら追試のチャンスもある!
          (開き直り)

          トーンハレ・オーケストラ + パーヴォ・ヤルヴィ

          0
            Wiener Konzerthaus Großer Saal 2020年1月16日 19時30分〜21時50分

            Tonhalle-Orchester Zürich
            クラリネット Martin Fröst
            指揮 Paavo Järvi

            Béla Bartók (1881-1945)
             Tranzsuite in sechs Sätzen Sz 77 (1923)

            Aaron Copland (1900-1990)
             Konzert für Klarinette und Orchester (1947/48)

            Peter Iljitsch Tschiakowsky (1840-1893)
             Symphonie Nr. 5 e-moll op. 64 (1888)

            アンコール
            Göran Fröst: Klezmer Dance No. 3 »Let's be happy«
            Peter Iljitsch Tschaikowsky: Polonaise (Eugen Onegin)

            コンツェルトハウスのインターナショナル・オーケストラ・チクルスで
            パーヴォ・ヤルヴィの肖像という副タイトルのコンサート。

            日本でも人気のあるパーヴォ・ヤルヴィと
            チューリヒ・トーンハレ・オーケストラ。

            いやもう正直なところを言ってしまうと
            宿題提出で明け方までゼイゼイ言っていて
            授業も、途中で数分、意識がなくなる状態で
            だいたい、毎日、ナイト・ライフを入れてしまうと
            やっぱり、ちょっとギリギリ。

            という事で、今日は短い。

            バルトークの音楽は民族音楽のモチーフを使って
            キレの良い、明るい音色で楽しかった。

            アーロン・コープランドのクラリネット協奏曲って
            初めて聴いたが
            コープランドらしい・・・と言うより
            アメリカの音楽って、ヨーロピアンと違って
            割にあっさりした感じがする。

            もっとも、アメリカ音楽というジャンルが
            果たしてあるのかは疑問だが
            ある意味、コープランドがいなければ
            この概念だってなかったよね?という印象を受ける。

            クラリネットのマルティン・フローストって
            典型的なゲルマン系の名前だけど
            スエーデン人なのね(アンコールの前に英語喋ったので驚いた)

            アンコールの曲が、最初ソロで
            その後オーケストラが入るというものだったのだが
            おわああああ、超絶技巧クラリネット・・・
            ほとんどサーカスなのだが、音楽的にも楽しい。

            後半、チャイコフスキーの交響曲5番。
            このオーケストラの音色って
            混じり気のない清潔さをまとった明るさがあって
            何とも洗練された真面目さというか
            どろどろしたところがない。

            チャイコフスキーは悩まねばならない、とか
            ロシア的な泥臭さが必要とか
            泥臭いのにヨーロピアンな洗練が欠けてはいけないとか
            まぁ、色々な偏見とか思い込みが
            聴衆にもあるだろうが

            音楽的なダイナミックに欠けるところはないのに
            とことん明るくて、音楽的なチャイコフスキーというのも
            実に楽しく、悩みなく、考える事もなく聴ける。

            悪口でも批判でもなくて
            パーヴォ・ヤルヴィと、このオーケストラの持ち味なのだろうが
            とことんモダンで洗練されていて明るくて
            非常に気持ち良く聴けて
            BGMとしても最高。
            (繰り返すが、悪口ではない!)

            徹底的に「音楽職人」の最強集団というか
            バロックの時代とかの
            音楽は楽しむもの(かどうかは不明だが)という
            ある意味、貴族的な楽しみを彷彿とさせる音が
            ずっと絶対的支配者のいなかった
            直接民主主義のスイスのオーケストラから出るのも面白い。

            だから好みとか主観の問題なんだけど
            (しかも、どっと疲れている時のコンサートだったし)
            バルトークもコープランドもチャイコフスキーも
            何となく同じイメージで聴こえて来た。

            まぁ、それも睡眠不足とか体調のせいだろうし。

            チャイコフスキーの交響曲の後のアンコールは珍しいが
            サービス精神満点のパーヴォ・ヤルヴィは
            私の知っている限りでは、必ずアンコールを演奏する。

            今回もチャイコフスキーのオイゲン・オネーギンから
            ポロネーズを、もうひたすら元気一杯に演奏。

            徹底的に現代的で
            徹底的にエンターテイメントで
            サービス精神満杯の楽しいコンサートだった
            ・・・けど、ともかく体調整えねば、という私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            2月のこのチクルスのコンサートは
            同じくパーヴォ・ヤルヴィが
            世界に誇る日本のオーケストラを率いて来るので楽しみ。
            (ただ、世界に誇る日本のオーケストラについては
             褒め言葉以外の事をメモると色々と問題になりそうなので
             まぁ、その時はその時で考えます(笑))

            ミヒャエル・シャーデ + マルコルム・マルティヌ@国立オペラ座

            0
              Wiener Staatsoper 2020年1月15日 20時〜22時

              SOLISTENKONZERT
              テノール KS Michael Schade
              ピアノ Malcolm Martineau
              ホルン Josef Reif

              Ludwig van Beethoven
               Adelaide, op. 46

              Franz Schubert
               Laura am Klavier, D 388
               An die Entfernte, D 765
               An den Mond, D 259
               Der Winterabend, D 938
               An die Musik, D 547
               Seligkeit, D 433
               Auf dem Strom, D 943

              Maurice Ravel
               Cinq Mélodies populaires gracques:
                Chanson de la mariée
                Lá-bas, ver l’église
                Quel galant m’est comparable
                Chanson des cueilleuses de lentisques
                Tour gai !

              Gabriel Fauré
               Nell, op. 18/3
               Adieu, op. 21/3
               Sylvie, op. 6/2
               Fleur jetée, op. 39/2

              Richard Strauss
               Cäcilie, op. 27/2
               Nichts, op. 10/2
               Morgen, op. 27/4
               Zuneigung, op. 10/1

              アンコール
              Franz Schubert, Nacht und Träume
              Franz Schubert, Der Neugirte (Die schöne Müllerin)
              Rudolf Sieczyński, Wien, Wien, nur du allein

              国立オペラ座で時々行われる歌手のリサイタルは
              よほどの人気歌手でない限りは
              かなり席は空いている上に、チケットも安い。

              音響が良い席を狙って
              ギャラリー、天井桟敷の横の席を買ったけれど
              たった8ユーロだった。
              しかも、ギャラリーの中央席もかなりガラガラで
              立ち見席の人が大挙して移動する・・・・

              本当はいけないのだが
              (国立オペラ座はチェックは厳しい、もともとの値段が格段に違うから)
              ここまで空いていれば、まぁ、黙認だろう。

              ただ、演奏中に立ったり(椅子がガタンと音を立てて跳ね上がる!)
              移動したり(床がギシギシ軋む)
              喋ったりするのは勘弁してくれ。
              ・・・まずは、この辺から、観客マナーを疑うところ。

              まぁ、オペラ座ですから(ため息)

              シャーデ自身がプログラムに
              Prima le parole, dopo la musica と明確に書いているように
              (お〜い、テノールはフラマンで作曲家だよね〜っ(笑))
              テキストと音楽の融合を目指しているプログラム。

              ドラマツルギーとしては
              「女性」と「夜=月」をテーマに
              ベートーベンのアデライーデから
              シューベルトに移行するのが前半。

              後半は謎の作曲家、モーリス・ラヴェルと
              ガブリエル・フォーレのフランス語の歌曲。

              そして、オペラ座にちなんで
              リヒャルト・シュトラウスという構成。

              アデライーデは、もともとカンターテとして作曲されて
              アデライーデという名前が14回
              様々な音色で歌われる曲。

              あ〜、シャーデのソット・ヴォーチェ、まだ健在 ♡
              40台の頃の最高なソット・ヴォーチェに
              悶え狂った時期があるけれど
              54歳の今でも、まだまだ大丈夫。

              身体の支えがしっかりしているから
              フォルティッシモからピアニッシモまで自由自在である。

              アデライーデの後に拍手が起こったのはまだ許せるが
              あ〜、え〜、う〜
              シューベルトは一塊なのだが
              やっぱり最初の曲の後に盛大な拍手が・・・

              周囲の一部の人たちが
              シッ!と言っているんだけど
              そりゃ、リートの夕べに生まれて初めて来た人は
              何を言われているんだか、わからないよね(涙)

              An die Entfernte と An den Mond は
              うまくアタッカで繋げたけれど
              全部の曲をアタッカで繋げる事はできない。

              ところで Laura am Klavier って
              何てチャーミングな曲なの?
              演劇要素がたっぷり入って
              まるで一幕の寸劇を鑑賞しているような気分になるのだが

              会場暗くて
              せっかく5ユーロ出して買ったプログラムの
              テキストが読めません(号泣)

              シャーデが「言葉が大事」といくら言っても
              やっぱり演劇ではないわけで
              せめて、手元のテキストが読めるくらいの照明が欲しい。

              イタリア語の叫ぶアリアとかだったら何も言いませんが・・・

              An den Mond D 259 はワタシの大好物で
              ただのシュトローフェン・リートなんだけど
              そのシュトローフェンの変化が、もうたまらんというか
              すみません、謎発言なので、わからない方は無視して下さい。

              これを、シャーデがチャーミングに
              シナリオ的、演劇的に歌っているから
              もう客席で悶えまくり。

              拍手が起こったのも無視して
              ピアニストはすぐに次の演奏に続けるが
              そこまでやっても
              拍手したい人はしたいんですね。

              まぁ、ウィーンだし、オペラ座だし
              いくらシャーデがプログラムに
              ウィーンの観客のレベルは高い、と書いていても
              それは、楽友協会のブラームス・ホールか
              あるいは、もっとジモティしか来ない
              コンツェルトハウスのシューベルト・ホールでの話(断言)

              シューベルトはさすが、という感じで
              叫び過ぎず
              本当に囁くようなソット・ヴォーチェでの高音が
              体感的な快感に近い。
              (ちょっと向こうにいる若い女の子2人が
               立ったり座ったり(椅子がガタンと音を立てる)
               歌っている間に、ずっと小声で喋ったり
               スマホで自撮りしていなかったら、もっと良かったと思う)

              シューベルトの良さって言うのも
              ウィーンに住んでみて
              ここの「教養階級」にいまだに巣食っている
              排他性を垣間見たあたりからわかってきたような気がする。
              排他的なのは、一方的に悪い事ではなくて
              伝統やらしきたりやらを大事にする事にも繋がるから
              ビーダーマイヤー的な小市民性を一概に否定する気はない。

              有名な An die Musik と Seligkeit の後は
              ホルンのソロが加わっての Auf dem Strom
              ・・・この曲、絶対どこかでナマで聴いた事があるんだけど
              ホルンのソロとか入ってたっけ?

              シューベルティアーデにホルニストが居たんだろうな、と想像できるが
              しかしウィーンの9区の普通の住居の中でホルン吹いたのか・・・
              さぞかし近所迷惑(以下省略)

              オペラ座の中の写真だけ撮りたい
              音楽に興味ない、という人たちは
              前半で帰っただろう・・・と思ったら甘かった。

              確かに、もともとガラガラだった席には
              ますます少ない人数しか座っていないが
              隣で立って喋っていた若い子2人は
              真ん中の前の方に移動して
              乗り出して喋っているし
              (お喋りの声は前に流れるので、あの位置なら平気)
              スマホで録画している人もちらほら。
              (前半では係員に注意されていた・・・けれど
               わ〜ん、係員の方、演奏中に横を通らないで下さい、靴音が・・・)

              謎の作曲家ラヴェルの試験は
              結局、受けなかったので後味が悪いのだけれど
              (先生、ごめんなさい)
              こんな、ギリシャのメロディをテーマにした歌曲もあるのか。
              ラヴェルのエキゾチック趣味については
              しっかり講義で取り上げられていたが。

              ・・・で、1曲ごとの拍手。
              もう良いです。
              ピアニストも無視して、拍手の間に弾き始めてしまうが
              それでもしつこく拍手する人って
              よほど感激しているんだろうか?? 謎だ。

              続けてガブリエル・フォーレの歌曲は
              女性をテーマに、アデューまであって
              最後の曲は、失恋した時のやけっぱちの曲だそうで
              え?これがフォーレ?というくらい、ドラマチック。

              ツィッターで私をフォローしている人は
              どこがツッコミじゃ?と待ちかねているかもしれないが

              最後のブロックのリヒャルト・シュトラウス。
              最初のツィツィーリア

              ・・・なんですか、これ???

              ドイツ語のディクションを明確にしたいのが先に立って
              音程はともかくとして
              リズムが全く見えて来なくて、躍動感がゼロである。
              リヒャルト・シュトラウス、実は婚約したくなかったんじゃないか
              というくらいに、何だか間が抜けたリートと化している。
              これ、ちょっと・・・(以下省略)

              シャーデは結構オペラ座でもリヒャルト・シュトラウスは
              レパートリーにしているはずなんだけどなぁ。

              次の Zuneigung は軽めの歌だから
              軽く洒脱に歌ったのは良いのだが
              最後の Ich, und ihr, und alle? のところで
              客席を指差しながら歌うと
              そこに出現するのは、まごうかたなきオペレッタの世界。
              (あるいは、後ろにヌード・ダンサーを並べて
               その前で喋っているコンフロンシエって感じ)

              う〜ん・・・リヒャルト・シュトラウスでオペレッタになるとは
              シャーデもタダモノではない(皮肉入ってます)

              Morgen は定番だし
              マルティヌのピアノは上手いし
              シャーデの息の長いソット・ヴォーチェが見事に活きる。
              ・・・でも、この曲の最後の音が終わりきらないうちに
              ブラボー叫んで拍手する奴の神経が、私には理解不能だ。

              最後の Zuneigung は
              メロディックに、ちゃんと声を出して
              最後は例の高音を輝かしく響かせて
              イタリア・オペラちっくに盛り上げる。

              アンコールの1曲目は
              シューベルトの Nacht und Träume で
              最初から最後まで
              シャーデのこの上なく美しいソット・ヴォーチェを堪能。

              この人、自分がどんな声の質で
              どういうものを歌ったら
              聴衆がメロメロになるか、よく知ってるわ。

              シューベルトの美しき水車小屋の娘から
              6曲目の Der Neugierde
              以前、水車小屋の娘のアンコールの時に
              歌詞ド忘れ事件があったので、ちょっとドキドキしたが
              これも、本当に繊細な美声で歌い上げて満足。

              観客が少ないから、拍手もバラバラって感じだけど
              1曲ごとに盛大な拍手をしていた数人が
              大声でブラボーを叫んでいる。
              (コンサートではブラボーと叫びましょうとか
               旅行前に誰かに言われて来たんでしょうね、きっと)

              出て来たシャーデが
              割に低い話し声で(あっ、声帯の位置を戻してるな)
              「まだコンサートは続きますよ。
               ご心配なく。次の曲は、みなさん、よ〜く知っている曲です」

              ・・・「ウィーン我が夢の街」😲

              ミヒャエル・シャーデ、もしかしたら
              ヨナス・カウフマンにライバル心でも燃やしているのか???
              (カウフマンのウィーン・リートについては ここ

              しかも平土間の観客が何人か
              一緒に歌ってるし・・・
              (え〜い、ワタシだって歌いたいけれど
               そこまで厚かましくない)

              ミヒャエル・シャーデは
              もともとがドイツ系のカナダ人で
              オーストリア人ではないけれど
              オーストリアでかなり活躍していて
              音楽祭などの監督もしているので
              その意味では、話すドイツ語も
              かなりオーストリア方言に近いから
              ウィーン、我が夢の街を歌ってくれても良いんですが

              やっぱりシューベルトかリヒャルト・シュトラウスあたりで
              きめて欲しかったなぁ、
              とは言え、ツェツィーリアを聴いた限りでは
              盛り上がる Heimliche Aufforderung なんかは
              ちょっと歌って欲しくない、という感じだったし
              「月」のテーマなら
              シューマンの月で、シャーデだと絶品という曲があるのだが
              シューマンはこのプログラムには違和感があるだろうし
              ウィーン我が街で締めて良かったのかもしれない。

              同じプログラムで
              楽友協会のブラームス・ホールや
              コンツェルトハウスのモーツァルト・ホールだったら
              きっと、ドイツ・リート・オタクのジモティが集まって
              親密な雰囲気でのコンサートになったんだろうなぁ、と
              ちょっと残念なような気もするけれど

              でも、シャーデのソット・ヴォーチェに
              メロメロになって悶えまくった私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              ご存知とは思うけれど、念の為
              シャーデの名前の最初についている KS は
              Kammersänger 宮廷歌手 の称号である。
              すでに Kammer 宮廷なるものは存在しないけれど
              こういうタイトルだけ残っているのがオーストリアらしいところ。

              シカゴ交響楽団 + ムーティ

              0
                Musikverein Großer Saal 2020年1月14日 19時30分〜21時15分

                Chicago Symphony Orchestra
                Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
                指揮 Riccardo Muti
                ソプラノ Krassimira Stoyanova
                アルト Daniela Barcellona
                テノール Francesco Meli
                バス Riccardo Zanellato

                Giuseppe Verdi (1813-1901)
                Messa da Requiem für Soli, Chor und Orchester

                比較的「雑食系」であると自負はしているものの
                やっぱり、ど〜しても苦手、というものはある。

                その苦手の筆頭
                ヴェルディのレクイエム。

                コンサートで演奏される機会もそこそこあって
                何年か前までは、頑張りましたよ。
                耳慣れすれば何とかイケるんじゃないかと
                CDをヘビー・ローテーションで聴いてみたりとかしたけど
                どうしても好きになれないので諦めた。

                思い出せる限りでも
                ヤンソンスの時とクルレンツィスの時には
                チケットは返してコンサートには行かず。
                (行かないコンサートって意外に記憶に残っていたりする)

                コンツェルトハウスではゲルギエフとウィーン・フィルの
                あの絶品のチャイコフスキーとリムスキー=コルサコフが
                同じ時間に演奏されていたが
                (で、チケットも持っていたけれど)
                何故、今回は、この曲に挑戦しようと思ったかと言うと

                典礼文、ラテン語だよね

                ・・・ってそういう理由(すみません)

                ここ数日、ラテン語の予習・復習をしていないが
                一応、コンサートでラテン語というので
                ちょっとだけでもお勉強になるかもしれない。
                (なりません!)

                いやしかし
                シカゴ交響楽団って
                何て金管が巧いの!!

                あの華々しい輝くような
                力強い金管の音って
                ヨーロッパのオーケストラでは聴けないわ、きっと。

                ソリストも
                よく集めたな、という水準の高さ。

                最初のレクイエムで
                テノールが、すごい声量で
                でも、声を振り絞るように入って来てギョッとしたのだが
                だんだん調子を取り戻したようで
                オペラっぽい美声のテノールを堪能。

                ストヤノヴァのソプラノの美しい事と言ったら・・・

                いや、この曲、オペラじゃない(はずだ)
                この曲は宗教曲、しかもレクイエム(のはずだ)

                ただ、皆さまご存知の通り
                どう聴いたって、このレクイエムは
                オペラに聴こえて来る。

                一番苦手なのが Dies irae の、例のフォルティッシモ。
                オーケストラとコーラスが
                これでもか!とばかりの大音響で迫って来て

                パーカッションの空気の揺れは
                私の胸郭の骨に振動を伝えてくるので
                なんだか息苦しい(所詮、妄想ですが)

                ただ、ヴェルディの音響によるものか
                オーケストラとコーラス、あるいは指揮者の腕かは不明だが
                身体全体に振動が入る不愉快ささえ我慢すれば
                耳を塞ぐほどの不快感はない。

                楽友協会大ホール全体を
                隙間なく包むような感じで
                豊かな音が広がっている、という印象。

                あの貧乏席だと(貧乏席だって高いのだ楽友協会は!)
                声は前に響くので、聴きにくい筈なのだが
                今回の歌手は全員、身体全体が響くタイプのようで
                素晴らしいソロの歌が聴こえてくるのは楽しい。
                いや、レクイエムが楽しいワケはないのだけれど。

                しかしまぁ、
                エステルハージ公じゃないけれど
                ヴェルディ君、キミはいったい何を書いたんだね?
                とか言いたくなる曲だなこれは。

                プログラムには
                本日の演奏はマリス・ヤンソンスに捧げる、と記述があり
                これはレクイエムだし
                終わったら拍手なしに、みんな静かにホールを去るのか
                ・・・と思っていたけれど
                やっぱりブラボー・コールと
                大喝采の嵐だった。
                いいのかそれで?

                音響的には
                身体全体が打ち震える感じ。

                身体に直接来るだけに
                それが快感か、不快感かの区別が微妙だが
                ああいう、音波が直接身体に入ってくる、という体験は
                あまりないので、その意味では面白かったけれど

                やっぱり、この曲、ワタシは苦手です。
                名人揃いのシカゴ交響楽団で
                天下の皇帝ムーティさまが指揮しても
                やっぱり苦手なものは苦手。

                とは言え
                やっぱりムーティがイタリアもの、特にヴェルディを演奏すると
                手練れというか、巧いというか

                ドラマチックな表現が
                この上なく自然に出てきて
                語る力が半端じゃないのはスゴイ。

                でも、正直、また当分、この曲は聴きたくない。
                あまりにドラマチック過ぎる。
                レクイエムとか言いつつ
                死者が全員、大音響にビックリして
                黄泉の国から蘇ってくるような気がするし

                せっかく、永遠の眠りで静かに安息に浸っている死者が
                なんだこれは!と、怒って墓場から出て来そうな気がする。

                あくまでも好みの問題です。
                これ、私の主観的、個人的メモであって
                音楽批評とか、評論とかと全く関係ありませんから。

                だいたい、頭の中で
                チャイコフスキーの交響曲1番が
                スキあらば鳴りそうになるし

                バレエのオネーギンの名シーンの
                フランチェスコ・ダ・リミニも時々頭の中で鳴る上に

                音楽分析の宿題(ひえ〜っ(汗))のドビュッシーが
                ずっとなり続けている(時々チャイコフスキーと融合する)という状態で
                ヴェルディのレクイエムを聴きに行くというのも
                かなり無謀ではあったのだ。

                で、ラテン語の予習・復習は
                結局すっ飛ばして(え〜い、ブログなぞ書かずに教科書に向かえっ!)
                ドビュッシーの分析も
                途中まででクエスチョン・マークが飛び交っている私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                ⇧ こ〜いう感じのレクイエム(笑)

                まぁ、ラテン語の試験は、来学期終わってからだし
                昨日のテストは直前にばっくれたし
                (先生、ごめんなさい!)

                あとは、論文をどうするか、という問題と
                試験が5つあるが
                試験のうち、3つは、1月末じゃなくて2月にも受けられるし
                ・・・そんな事を考えていると
                本当に自分が怠け者になったなぁ、と
                つくづく思う今日この頃・・・

                オネーギン 2回目

                0
                  Wiener Staatsballett 2020年1月13日 19時30分〜22時

                  ONEGIN
                  Balett in drei Akten von John Cranko
                  nach dem Roman in Versen EUGEN ONEGIN von Alexander Buschkin

                  振付・演出 John Cranko
                  音楽 Peter Ilijitsch Tschaikowski
                  編曲・オーケストラ編曲 Kurt-Heinz Stolze
                  舞台 Elisabeth Dalton
                  照明 Steen Bjarke
                  指揮 Ermanno Florio

                  オネーギン Eno Peci
                  レンスキー Davide Dato
                  マダム・ラリーナ Erika Kováčová
                  タチアナ Nina Poláková
                  オルガ Nikisha Fogo
                  乳母 Beata Wiedner
                  グレーミン侯爵 Alexis Forabosco

                  友人、農民、サンクトペテルブルク社会の人たち
                  Marie Breuilles, Natalya Butchko, Iliana Chivarova, Laura Cislaghi,
                  Venezza Csconka, Sveva Gargiulo, Zsófia Laczkó, Eszter Ledán,
                  Anna Manolova, Katharina Miffek, Andrea Némethová, Suzan Opperman,
                  Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva, Rikako Shibamoto,
                  Flavia Soares, Iulia Tcaciuc, Oksana Timoshenko, Liudmila Trayan,
                  Beata Wiedner
                  Nicola Barbarossa, Leonard Basílio, Marat Davletshin, Marian Furnica,
                  Andrés Garcia Torres, Darius Gramada, Trevor Hayden,
                  András Lukács, Igor Milos, Hanno Opperman, Tristan Ridel,
                  Gaetano Signorelli, Andrey Teterin, Zsolt Török, Navrin Turnbull,
                  Arne Vandervelde, Géraud Wielick

                  Wiener Staatsballett
                  Orchester der Wiener Staatsoper

                  以前はオネーギンと言えば
                  主役級のダンサーは全員ロシア人で
                  ロシアの根暗っぽい部分と
                  プライドの高い貴族的な部分が
                  何とも言えない洗練された泥臭さのようなものを纏っていたが

                  時はめぐり
                  ロシア人を大挙して雇ったジュラ・ハランゴゾの時代を過ぎて
                  オネーギンの主役級は

                  アルバニア生まれのエノ
                  スロヴァキア生まれのニナ
                  スエーデン生まれのニキーシャ
                  イタリア生まれのダヴィデ
                  フランス生まれのアレクシス

                  というインターナショナルなメンバーとなった。
                  (というより、これ、ロシア人無視・・・?(笑))

                  せめてマーシャが踊っていれば良かったんだけど。

                  ベテランの風格を漂わせるニナのタチヤーナに
                  さて、エノのオネーギンはどうなんだろう。

                  もちろん主観的な感じ方でしかない事は前提として
                  エノのオネーギンの最初のシーンって
                  別にそんなにツンケンしてない・・・ような気がする。

                  一応、登場する時はツンツンの表情だが
                  ニナ、いや、タチヤーナに紹介されて
                  腕を組んで歩いたり、踊ったりするところって
                  エノ、いや、オネーギンは
                  タチヤーナに優しい笑顔を見せたりしているので
                  そんな、冷血でイヤな奴、という感じではない。

                  確かに、タチヤーナがストーカー化する前は
                  別に冷たくする必要はないので
                  それは正しい・・・んだけど
                  普通に礼儀正しい貴族のおぼっちゃまに見える。

                  ただ、この「貴族のおぼっちゃま」が変貌するのが
                  タチヤーナの夢のシーン!!!

                  満面のチャーミングな笑顔で
                  (リフトの時に多少引きつっていたけど)
                  アクロバット的なリフトが見事にキマる。
                  見ていて、スカッとする(それではいけないのか、良いんだ、うん)
                  技術のあるベテランのダンサー同士の
                  息の合ったPDDで、迫力たっぷりのスペクタクル。

                  ベテラン・ダンサー同士の連帯感と言うか・・・
                  いや、本来はこれは愛なのだ、愛だよ、愛。

                  エノって、最近、演技力が格段にアップしたなぁ。
                  その格段にアップした演技力で
                  最後のシーンが、ものすごくリアルになっている。
                  いや〜、あの情けなさには萌えます。

                  ニナはもともと演技派だし
                  その意味では、ストーリーとして
                  非常にまとまった公演。

                  ニキーシャのオルガは
                  モダンでキャピキャピの女の子。
                  役柄をこなしていて素晴らしい。
                  もっとも、これ言っちゃうとヤバイんだけど
                  ニキーシャが出ると、ロシアの貴族の家、という感じには欠ける。
                  (こればかりは、見た目なのでどうしようもないし
                   人種差別と受け取られかねないから、あまり言いたくないけど)

                  ダヴィデのレンスキー。
                  いやもう、ダヴィデって、何て可愛いの。

                  このダンサー、妖しげな役を踊っても
                  悪役を踊っても
                  ちゃんと、そう見えるんだけど

                  マスクが甘いので
                  こういう、甘えたおぼっちゃん役になると
                  もともと持っている、甘い「見た目」がばっちり活きる。

                  こういう役を見てしまうと
                  あ〜、ダヴィデのロメオを見たい!!!という
                  欲望がむくむく湧いて来る。
                  いつか見られるかなぁ、ダヴィデのロメオ。
                  (ダヴィデがデビューした時から渇望しているので
                   あまり歳を取らないうちに、何とかお願い!)

                  グレーミン役のアレクシスが意外にステキ ♡
                  コッペリアで、演技力抜群のコッペリウスを演じていたが
                  背は高いし、ハンサムだし
                  立ってるだけで絵になるダンサーだし
                  最終幕での、タチヤーナとのPDDのサポートも
                  とても自然な感じ。

                  ニナのタチヤーナは、最終シーンでは
                  グレーミンに惚れて、幸せな生活を送っているように見える。
                  グレーミン役のアレクシスも
                  タチヤーナを尊敬して大事にしているように見える。
                  まぁ、タチヤーナに突然情熱的に絡まれて
                  ちょっと驚いて、どうしたの?というところは
                  割に理性的に処理しているので
                  もうちょっと、びっくりして
                  心を残して去るような感じが出たら良いのに
                  ・・・と、観客は勝手な事を考える(すみません)

                  17日のオネーギンは
                  同じキャストで、オネーギン役がローベルト。
                  この間から、どう変わったか、ちょっと楽しみ。
                  見た目はノーブルなダンサーなので
                  あの「体操えっこらさ」がなくなれば
                  この間の演技もローマンに倣って、結構良かったので期待できる。

                  しかしまぁ、ニナは、ずっとこの演目で
                  タチヤーナを踊り続け。
                  これは、かなりハードだわ。
                  ダンサーの世界も甘くない・・・

                  このオネーギン役は
                  男性ダンサーは、一度は踊ってみたい、と思う役らしい。
                  あんなにヨレヨレになる役なのに
                  何故、ダンサーに人気があるんだろうか。

                  ダンサーって、激しい訓練を毎日行わなければならないので
                  実は潜在的なMなのか?とか

                  しょうもない事を、ついつい考えてしまう私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  女性側から言えば
                  最終シーンで、グレーミン不在の時に忍び込んで来たオネーギンに
                  徹底的に冷たい態度で

                  けっ、いまさら、何を言い出すんだ、この、どアホ!

                  と、蹴りを入れたいところだが

                  そうすると、ストーリーに深みがなくなる(ような気がする)
                  やっぱり、あの部分は
                  世の中の大多数の男性の
                  オレが振っても、女性は一度愛した男性を
                  ずっと愛するものである
                  という、希望に満ちた、大いなる勘違いの方が
                  タチヤーナの演技も複雑性を増すし
                  ドラマチックにはなる。

                  まぁ、これ、プーシキンの原作を読んじゃうと
                  クランコがバレエで表現したオネーギンと
                  全く違う男性が登場して、ビックリするんですけどね(笑)

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