日曜日のトリプル・ヘッダー(アホかワタシは)
時系列に読みたい方、午前中のウィーン・フィルは ここ
午後のバイエルン放送響とラトルは こちら
下は夜のコンサートの個人メモです。
2024年3月17日 19時〜20時45分
Wiener Konzerthaus - Mozart Saal
Klangforum Wien
オーボエ Markus Deuter
ビオラ Paul Beckett
指揮 Emilio Pomàrico
„Quadro italiano“
Luciano Berio (1925-2003)
Chemins II (su Sequenza VI)
für Viola und neun Instrumente (1967)
Niccolò Castiglioni (1932-1996)
Morceaux lyriques für Oboe und Orchester (1982)
(Bearbeitung für Oboe und Ensemble von Emilio Pomàrico, 2023)
Emilio Pomàrico (*1954)
Konzert für 24 Instrumente
Paralipomena a „Caractères“ (1964) di N. Castiglioni (2023)
クラング・フォールムのチクルスは
ご存知、今シーズンは売り切れで
でも、ちょくちょくキャンセルのチケットは出るので
今回も狙って狙って
出て来たキャンセル・チケット(結構お高い席)を確保。
来シーズンは何とか席を確保したい、と
コンツェルトハウスに申し込みはしているのだが
チクルスのお客さまが戻さないと出て来ないので
現在、キャンセル待ち。
ちっ、まさかウィーン・フィルの定期公演以外で
キャンセル待ちでないと取れないチクルスが
現代音楽である、という時代が来るなんて
誰も思っても見なかっただろう。
現代音楽ファンとしては嬉しいが
チクルスで来ている全体の80%を占める
ご年配のお客さまたちって
やっぱり自分で若い頃に
ダルムシュタットとか行っていた人たちなんだろうなぁ。
「現代音楽」と銘打っても
ブーレーズもシュトックハウゼンもケージも
最近ではバートウィッスルやツェルハ
ついこの間はアリベルト・ライマンも亡くなって
「現代音楽」というより
既にクラシック的な作品も多いと思う。
さて、今回のコンサートは
イタリアのキャンバスと銘打って
ルチアーノ・ベリオとニッコロ・カスティリオーニ
そして指揮者のポマリコが
カスティリオーニのモチーフで作曲したパラフレーズ。
ベリオの Chemins II (su Sequenza VI) は
自分の作曲したセクエンツァを
自分で分析し、拡大し、解釈したもの。
もともとセクエンツァが
とんでもない超絶技巧の曲なのだが
それを更に超絶技巧にしたような感じ。
ビオラのプレイヤーの
目にも止まらぬ速さのボーゲンの扱いに
絡んでくる他の9つの楽器。
きゃ〜、もう、目が点。
これ、セクエンツァと一緒に聴いたら
面白いだろうなぁ。
後でセクエンツァも聴いてみよう。
さて次の曲のニッコロ・カスティリオーニ
私は無教養なので知らなかった。
指揮者のポマリコと仲が良かったらしく
ぜひ作品を紹介したい、という意向だったらしい。
で、え? なに、この曲???
ちょっと言葉にならない・・・
最初のオーボエのソロだけ聴くと
あ、12音技法を継承した人か、と思うんだけど
オーボエのソロに絡まってくるピアノ
その後に他の楽器で繰り返されるモチーフ
オーボエと他の楽器とのアンサンブルが
12音技法を越えて
トナールな技法になりながら
ものすごい自由度を持った完成形になっていて
「音楽」として純粋で
しかも
むちゃくちゃ親しみ易いんですよこれ💡
すごいユーモアあって
なんですか、この楽しさは・・・
オーボエのプレイヤーは
クラング・フォールムのメンバーだが
ものすごい技術 😳
いやビックリ、驚き、楽しさ満杯。
女の子っぽく言っちゃうと
ひたすらカワイイのだ、この曲。
他のプレイヤーだが
Spotify で見つけたので貼っておく。
20分ほどの曲。
レジスターが高いので
現代音楽聴き慣れていない人には
ちょっと金切り声に聞こえるかもしれないが
途中からトナールのメロディが
ユーモアたっぷりに入ってくるし
最後から2曲目の
超絶技巧オーボエ・ソロはひたすら凄くて
その後は
トナールのオーボエ猫が遊んでいると
そこに一緒に遊びたくて
入ってくる犬がキャンキャン吠える
(ように聴こえる)
この録音では強調されていないけれど
最後の1音がライブで聴くと非常に印象的。
いや〜、ナニこれ、楽しい 😀
破天荒なラヴェルと
ひたすら正統的で真面目なブルックナーに
嵐のような感情に振り回されたマーラーの後に
一服の清涼剤って感じ ❤️
休憩の後は
指揮者のポマリコが
友人だったカスティリオーニのモチーフを使って
それを発展させたりして作曲したもの。
指揮者として、作曲活動に専念できなかったポマリコが
2020年からのコロナでのロックダウンの時期を利用して
作曲したものだそうで
本日が初演である。
カスティリオーニのモチーフを使っているとは言え
もともとのモチーフ、私は知らないし
どういう方法で、ポマリコがモチーフを弄ったかも
作曲技法に知識がないのでわからないが
音響のバリエーションが素晴らしい。
聴いていて、夢中になるくらい
音の力と色彩の嵐。
30分の曲なんだけど
終わった時に
え?これでもう終わり?って
客席で呟いてしまったほどに
まだまだ、このバリエーションを
聴いていたい、と思わせる作品になっていた。
というワケで
1日トリプルのコンサートのハシゴは
これにて終わり。
バリエーションが豊かで
面白い1日にはなったものの
まだ済んでいない大学の宿題が 😱
(コンサートとコンサートの合間に
国立図書館に行ってはいたのだが
学生多過ぎて席が全くなくて・・・)
仕事だったら
とっくにクビになっているだろうが
仕事は引退したから良いんだもん
・・・とか
謎の理由で自分を正当化する
卑怯者の私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
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下は夜のコンサートの個人メモです。
2024年3月17日 19時〜20時45分
Wiener Konzerthaus - Mozart Saal
Klangforum Wien
オーボエ Markus Deuter
ビオラ Paul Beckett
指揮 Emilio Pomàrico
„Quadro italiano“
Luciano Berio (1925-2003)
Chemins II (su Sequenza VI)
für Viola und neun Instrumente (1967)
Niccolò Castiglioni (1932-1996)
Morceaux lyriques für Oboe und Orchester (1982)
(Bearbeitung für Oboe und Ensemble von Emilio Pomàrico, 2023)
Emilio Pomàrico (*1954)
Konzert für 24 Instrumente
Paralipomena a „Caractères“ (1964) di N. Castiglioni (2023)
クラング・フォールムのチクルスは
ご存知、今シーズンは売り切れで
でも、ちょくちょくキャンセルのチケットは出るので
今回も狙って狙って
出て来たキャンセル・チケット(結構お高い席)を確保。
来シーズンは何とか席を確保したい、と
コンツェルトハウスに申し込みはしているのだが
チクルスのお客さまが戻さないと出て来ないので
現在、キャンセル待ち。
ちっ、まさかウィーン・フィルの定期公演以外で
キャンセル待ちでないと取れないチクルスが
現代音楽である、という時代が来るなんて
誰も思っても見なかっただろう。
現代音楽ファンとしては嬉しいが
チクルスで来ている全体の80%を占める
ご年配のお客さまたちって
やっぱり自分で若い頃に
ダルムシュタットとか行っていた人たちなんだろうなぁ。
「現代音楽」と銘打っても
ブーレーズもシュトックハウゼンもケージも
最近ではバートウィッスルやツェルハ
ついこの間はアリベルト・ライマンも亡くなって
「現代音楽」というより
既にクラシック的な作品も多いと思う。
さて、今回のコンサートは
イタリアのキャンバスと銘打って
ルチアーノ・ベリオとニッコロ・カスティリオーニ
そして指揮者のポマリコが
カスティリオーニのモチーフで作曲したパラフレーズ。
ベリオの Chemins II (su Sequenza VI) は
自分の作曲したセクエンツァを
自分で分析し、拡大し、解釈したもの。
もともとセクエンツァが
とんでもない超絶技巧の曲なのだが
それを更に超絶技巧にしたような感じ。
ビオラのプレイヤーの
目にも止まらぬ速さのボーゲンの扱いに
絡んでくる他の9つの楽器。
きゃ〜、もう、目が点。
これ、セクエンツァと一緒に聴いたら
面白いだろうなぁ。
後でセクエンツァも聴いてみよう。
さて次の曲のニッコロ・カスティリオーニ
私は無教養なので知らなかった。
指揮者のポマリコと仲が良かったらしく
ぜひ作品を紹介したい、という意向だったらしい。
で、え? なに、この曲???
ちょっと言葉にならない・・・
最初のオーボエのソロだけ聴くと
あ、12音技法を継承した人か、と思うんだけど
オーボエのソロに絡まってくるピアノ
その後に他の楽器で繰り返されるモチーフ
オーボエと他の楽器とのアンサンブルが
12音技法を越えて
トナールな技法になりながら
ものすごい自由度を持った完成形になっていて
「音楽」として純粋で
しかも
むちゃくちゃ親しみ易いんですよこれ💡
すごいユーモアあって
なんですか、この楽しさは・・・
オーボエのプレイヤーは
クラング・フォールムのメンバーだが
ものすごい技術 😳
いやビックリ、驚き、楽しさ満杯。
女の子っぽく言っちゃうと
ひたすらカワイイのだ、この曲。
他のプレイヤーだが
Spotify で見つけたので貼っておく。
20分ほどの曲。
レジスターが高いので
現代音楽聴き慣れていない人には
ちょっと金切り声に聞こえるかもしれないが
途中からトナールのメロディが
ユーモアたっぷりに入ってくるし
最後から2曲目の
超絶技巧オーボエ・ソロはひたすら凄くて
その後は
トナールのオーボエ猫が遊んでいると
そこに一緒に遊びたくて
入ってくる犬がキャンキャン吠える
(ように聴こえる)
この録音では強調されていないけれど
最後の1音がライブで聴くと非常に印象的。
いや〜、ナニこれ、楽しい 😀
破天荒なラヴェルと
ひたすら正統的で真面目なブルックナーに
嵐のような感情に振り回されたマーラーの後に
一服の清涼剤って感じ ❤️
休憩の後は
指揮者のポマリコが
友人だったカスティリオーニのモチーフを使って
それを発展させたりして作曲したもの。
指揮者として、作曲活動に専念できなかったポマリコが
2020年からのコロナでのロックダウンの時期を利用して
作曲したものだそうで
本日が初演である。
カスティリオーニのモチーフを使っているとは言え
もともとのモチーフ、私は知らないし
どういう方法で、ポマリコがモチーフを弄ったかも
作曲技法に知識がないのでわからないが
音響のバリエーションが素晴らしい。
聴いていて、夢中になるくらい
音の力と色彩の嵐。
30分の曲なんだけど
終わった時に
え?これでもう終わり?って
客席で呟いてしまったほどに
まだまだ、このバリエーションを
聴いていたい、と思わせる作品になっていた。
というワケで
1日トリプルのコンサートのハシゴは
これにて終わり。
バリエーションが豊かで
面白い1日にはなったものの
まだ済んでいない大学の宿題が 😱
(コンサートとコンサートの合間に
国立図書館に行ってはいたのだが
学生多過ぎて席が全くなくて・・・)
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